JP2007147810A - 静電荷像現像トナー用結着樹脂の製造方法、静電荷像現像トナー用樹脂粒子分散液、静電荷像現像トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、並びに、画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像トナー用結着樹脂の製造方法、静電荷像現像トナー用樹脂粒子分散液、静電荷像現像トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、並びに、画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高分子量、かつ、狭い分子量分布である結着樹脂を提供すること。また、これを利用して、トナー特性を十分満足した静電荷像現像粉砕トナー、静電荷像現像トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、並びに、これらを使用する画像形成方法を提供すること。
【解決手段】重縮合触媒を用いて多価アルコールとカルボキシル基が結合する残基の炭素数が5以上である多価カルボン酸とを重縮合する工程を含む結着樹脂の製造方法であって、前記重縮合触媒として、下記式(I)〜(III)で表される化合物のうち少なくとも1つを用いることを特徴とする静電荷像現像トナー用結着樹脂の製造方法、樹脂粒子分散液及びその製造方法、静電荷像現像粉砕トナー、静電荷像現像トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、並びに、画像形成方法。

Description

本発明は、電子写真法又は静電記録法等により形成される静電潜像を現像剤により現像する際に用いられる静電荷像現像トナー用結着樹脂及び該結着樹脂を混練粉砕して製造されるトナーに関する。さらに、該結着樹脂より製造される静電荷像現像トナー用樹脂粒子分散液、及び、トナーに関する。
近年、デジタル化技術の急速な普及により、一般家庭、オフィス、パブリッシング領域のユーザーにおけるプリント、コピーなどのアウトプットにおける高画質化が要求されているが、その一方で、持続可能な社会の実現に向け、企業活動および、その活動の成果である製品に対する低エネルギー、省エネルギー化要求が高まっている。そこで、電子写真法又は静電記録法等による画像形成法においても多くのエネルギーを消費する定着工程の省電力化や、その材料を使用して製品を製造する工程の低環境負荷活動を実施することが必要となっている。前者に対応する対策としては、トナーの定着温度をより低温化させる等の対策を挙げることができる。トナー定着温度を低温化させることにより、省電力化に加え、電源入力時の定着部材表面の定着可能温度までの待ち時間、いわゆるウォームアップタイムの短時間化、定着部材の長寿命化が可能である。
ところで、トナーの結着樹脂としては、従来よりビニル系重合体が広く使用されており、非オフセット性を得るために高分子量の重合体の使用が提案されているが、高分子量のビニル系重合体はその軟化点が高いため、優れた光沢性を備えた定着像を得るために、ヒートローラの温度を高く設定する必要があり、省エネルギーに逆行することになる。
一方、ポリエステル樹脂は、鎖中に剛直な芳香管を有すことからビニル系重合体にくらべ可撓性を有し、機械強度を同一にした際の分子量を低く設定することができる。さらに分子鎖の絡み合い性、限界分子量等の点で低温定着用樹脂としてビニル系結着樹脂とに比べ設計し易いという利点を有するため、ポリエステルが省エネルギートナーの結着樹脂として多く使用されている。
通常ポリエステルの重縮合法は、200℃を越す高温下で大動力による撹拌下、かつ高減圧下で10時間以上の時間に及ぶ反応が必要であり、大量のエネルギー消費を招く。またそのために反応設備の耐久性を得るために膨大な設備投資を必要とする場合が多い。
一方、大量エネルギー消費型であるポリエステル樹脂の製造方法を、低温で活性を有する触媒を使用することにより、低エネルギー消費型製造方法へ変換する研究も報告されている。例えば、特許文献1では、酵素を触媒としたポリエステルの製造方法が発明され、アルゴン雰囲気下、60℃でのセバシン酸とブタンジオールとの反応等が開示されている。特許文献2では、スカンジウムトリフラート触媒によるポリエステル合成が報告され、従来のポリエステル重縮合温度である200〜240度よりも低温である160〜200度でのブタンジオールとコハク酸類の重縮合が発明されている。
同様に古くから触媒作用を有することが知られているブレンステッド酸も低温、もしくは水中での重縮合に利用されている。例えば、特許文献3や特許文献4において、界面活性剤型触媒の存在下で、水中にて脱水反応を行うことを特徴とする水中脱水反応方法や重縮合法が発明されている。
しかし、これまで検討されてきたブレンステッド酸型触媒は、硫酸やp−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸など汎用のスルホン酸基を有する物質であり、トナー適性を有するモノマーとの組み合わせの最適化、またはブレンステッド酸型触媒そのものの構造最適化をした例はない。
例えば、特許文献5や特許文献6においても、スルホン酸化合物を触媒としたポリエステル樹脂が発明されているが、これらはスルホン酸化合物の構造を最適化したものではなく、反応温度も200℃以上と高い。
また、特許文献7によれば、R−COOH(C1〜4の線状ヒドロカルビル基)、R’−OH(C2〜5のアルカリ基)を、R”−C65−SO3Hのアルキルベンゼンスルホン酸構造(R”C8〜20)を有するエステル化触媒を無水反応媒体中で反応させるエステル製造方法が発明されている。
しかし、このような触媒を用いる目的は、反応後のエステル中に含まれる酸性硫酸塩を最小化して、生成エステルの分解を抑制するものであり、加水分解抑制機構に関しては記載されておらず、また重縮合への応用についても言及されていない。
特開平11−313692号公報 特開2003−306535号公報 特開2003−55302号公報 特開2003−261662号公報 特開平10−45890号公報 特公昭61−36777号公報 特開平5−194318号公報
従って、本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
本発明の目的は、高分子量、かつ、狭い分子量分布である結着樹脂を提供することである。また、本発明の他の目的は、これを利用して、トナー特性を十分満足した静電荷像現像粉砕トナー、静電荷像現像トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、並びに、これらを使用する画像形成方法を提供することである。
上記課題は、以下に示す<1>〜<5>の手段により解決される。
<1> 重縮合触媒を用いて多価アルコールとカルボキシル基が結合する残基の炭素数が5以上である多価カルボン酸とを重縮合する工程を含む結着樹脂の製造方法であって、前記重縮合触媒として、下記式(I)〜(III)で表される化合物のうち少なくとも1つを用いることを特徴とする静電荷像現像トナー用結着樹脂の製造方法、
Figure 2007147810
(式(I)中、R1は炭素数13〜20のアルキル基を表し、R2はスルホ基を基準とするハメット値が0.2未満である基を表し、また、nは0〜4の整数を表す。)
Figure 2007147810
(式(II)中、R3は炭素数8〜20のアルキル基を表し、R4はスルホ基を基準とするハメット値が0.2以上である基を表し、R5はスルホ基を基準とするハメット値が0.2未満である基を表し、pは1〜4の整数を表し、また、qは0〜3の整数を表す。)
Figure 2007147810
(式(III)中、R6は炭素数10〜20のアルキル基を表す。)
<2> 少なくとも結着樹脂を含む樹脂粒子が分散媒に分散している樹脂粒子分散液であって、前記結着樹脂が、上記<1>に記載の製造方法により製造された結着樹脂を含む静電荷像現像トナー用樹脂粒子分散液、
<3> 少なくとも結着樹脂を含む粉砕トナーであって、前記結着樹脂が、上記<1>に記載の製造方法により製造された静電荷像現像トナー用結着樹脂である静電荷像現像粉砕トナー、
<4> 少なくとも樹脂粒子分散液を含む分散液中で該樹脂粒子を凝集して凝集粒子を得る工程、及び、該凝集粒子を加熱して融合させる工程を含む静電荷像現像トナーの製造方法であって、前記樹脂粒子分散液が上記<2>に記載の静電荷像現像トナー用樹脂粒子分散液である静電荷像現像トナーの製造方法、
<5> 上記<4>に記載の製造方法により製造された静電荷像現像トナー、
<6> 上記<3>に記載の静電荷像現像粉砕トナー又は上記<5>に記載の静電荷像現像トナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤、
<7> 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程を含む画像形成方法であって、前記トナーとして上記<3>に記載の静電荷像現像粉砕トナー若しくは上記<5>に記載の静電荷像現像トナー、又は、前記現像剤として上記<6>に記載の静電荷像現像剤を用いる画像形成方法。
本発明によれば、低温重縮合時における反応性を向上させることができ、高分子量の結着樹脂が得られるばかりでなく、狭い分子量分布を実現した結着樹脂を提供することができ、また、該結着樹脂を用いて製造したトナーを用いると高画質の画像を作成できるばかりでなく、オフセットを抑制することができる。
本発明の静電荷像現像トナー用結着樹脂(以下、「結着樹脂」ともいう。)の製造方法は、重縮合触媒を用いて多価アルコールとカルボキシル基が結合する残基の炭素数が5以上である多価カルボン酸とを重縮合する工程(以下、「重縮合工程」ともいう。)を含む結着樹脂の製造方法であって、前記重縮合触媒として、上記式(I)〜(III)で表される化合物のうち少なくとも1つを用いることを特徴とする。
以下、本発明について詳細に説明する。
(静電荷像現像トナー用結着樹脂の製造方法)
重縮合によるポリエステルの製造には、一般に重縮合触媒が用いられている。これは、反応中に触媒とモノマーとの間に中間体が形成されることにより、反応性が向上し、エステル合成反応を促進する効果を有する。しかし、低温では触媒活性を有する重縮合触媒は限られており、そのひとつに従来より用いられているブレンステッド酸触媒がある。このブレンステッド酸型触媒の能力は、触媒である酸の強度、界面活性能を示す疎水基部のバランスで決定される。つまり、酸性度が直接的な触媒能力を支配するが、疎水基部もモノマーや生成するオリゴマー、ポリマーとの相溶性に影響を与え、間接的に反応の進行に影響を与える。つまり、この疎水基部が長く、疎水性が高いほど、重縮合反応系に大きな重縮合反応場を提供するが、周囲の材料とのなじみ性を考慮するとその疎水基部の長さ、形状はある程度限定される。そのような重縮合反応場が形成されて初めて、スルホン酸基が触媒能を発揮することができるのである。
本発明に用いることができる重縮合触媒は、次の式(I)〜(III)の構造を有する。
Figure 2007147810
(式(I)中、R1は炭素数13〜20のアルキル基を表し、R2はスルホ基を基準とするハメット値が0.2未満である基を表し、また、nは0〜4の整数を表す。)
Figure 2007147810
(式(II)中、R3は炭素数8〜20のアルキル基を表し、R4はスルホ基を基準とするハメット値が0.2以上である基を表し、R5はスルホ基を基準とするハメット値が0.2未満である基を表し、pは1〜4の整数を表し、また、qは0〜3の整数を表す。)
Figure 2007147810
(式(III)中、R6は炭素数10〜20のアルキル基を表す。)
式(I)におけるR1は、炭素数13〜20の分岐を有していてもよいアルキル基であり、炭素数15〜20であることが好ましく、また、後述する置換基群から選ばれる置換基を有していてもよい。
式(II)におけるR3は、炭素数8〜20の分岐を有していてもよいアルキル基であり、炭素数10〜20であることが好ましく、12〜20がより好ましい。また、後述する置換基群から選ばれる置換基を有していてもよい。
式(III)におけるR6は、炭素数10〜20の分岐を有していてもよいアルキル基であり、12〜20がより好ましい。また、後述する置換基群から選ばれる置換基を有していてもよい。
式(I)〜(III)の構造において、R1、R3又はR6の炭素数が記載の値よりも小さい場合は、重縮合が十分に進展せず、分子量が増加しない、低分子量成分の残留に起因して分子量分布が広がるなどの影響が現れることがある。分子量が小さい、又は多量の低分子量成分に起因する分子量分布の拡大は、トナー化した場合に定着時のホットオフセットが起こりやすく、またトナーの粉体流動性の悪化、熱保管性の悪化、粉砕性の悪化などを起こすことがある。
一方、R1、R3又はR6の炭素数が記載の値よりも大きい場合は、その触媒の安定した製造が工業的に困難であると同時に、溶解性が低いために触媒能力を十分に発揮できないおそれがある。
また、これらの触媒における炭化水素基R1、R3又はR6の構造は限定されず、直鎖であっても、分岐構造であってもよい。分岐としては、一般にハード型と呼称される櫛型構造や、通常の二股構造、2つ以上の分岐構造が結合した環構造など、いずれの形状もとることができる。
また、本発明の触媒におけるR1、R3又はR6の炭素数は分布を有していてもよく、例えば、式(I)の構造を有する触媒においては、同触媒のR1の炭素数の最大値が13〜20であればよく、触媒成分の分布においてR1の炭素数が12以下の触媒を含むこともある。このような分布を有することは工業製品においては既知の事実であり、一般に工業的に許容されうる純度としては、R1の炭素数のうち25重量%以上が、13〜20より選択される炭素数であることが好ましい。これらの分離、定量は例えば高速液体クロマトグラフィーにより行うことができる。
1、R3及びR6は、以下に示す置換基群から選ばれた置換基を有していてもよく、該置換基は2つ以上有していてもよい。また、該置換基は、可能であるならさらに下記置換基群から選ばれたで置換基で置換されていてもよい。また、2つ以上の置換基が結合して環を形成していてもよい。なお、前記置換基には、前述したようなアルキル基の分岐構造をも含むものとする。
(置換基群)
ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭化水素基(アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、炭化水素環基)、複素環基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、カルバモイル基、一置換若しくは二置換カルバモイル基、シアノ基、パーハロゲノアルキル基、チオシアナト基、スルファモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ニトロ基、アシルアミノ基、N−置換アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、N−置換スルホニルアミノ基、アミド基、N−一置換若しくは二置換アミド基、スルホンアミド基、N−一置換若しくは二置換スルホンアミド基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキリデン基等。
式(I)又は式(II)におけるスルホ基(−SO3H)は、それぞれR1又はR3が結合している位置以外のベンゼン環上における任意の位置(ベンゼン環上のR1又はR3の結合位置を1位とした場合、2〜6位のいずれかの位置)で結合する。
また、式(II)の構造を有する触媒は、スルホン酸基(スルホ基、−SO3H)以外にハメット値が0.2以上である基(R4)をベンゼン環に少なくとも1つ以上有する。ハメット値とはハメット則により求められる置換基定数であり、ベンゼン誘導体の反応又は平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために提唱された経験則である。現在では、広く妥当性が認められ、多くの一般的な成書にこの値をみることができる。例えば、J.A.Dean編「Lang’s Handbook of Chemistry」第12版や日本化学会編「化学便覧 基礎編 改定5版」等に詳細に記述されている。
本発明におけるハメット値が0.2以上である基は、これらの文献に記載されているハメット値が既知の置換基のみを意味するのではなく、ハメット則に基づいて測定した場合に想定される値が0.2以上である場合を含む。
ハメット値σは、フェニル酢酸の25℃水中での解離定数を用いて、無置換のフェニル酢酸と、置換基を有するフェニル酢酸の反応速度から求められる。
σ=log(Ka/Ka0)=pKa0−pKa
なお、本発明におけるpKaはいずれも、日本化学会編「化学便覧 基礎編 改訂5版」、II−379〜381頁、2004年刊(丸善(株)発行)に記載されている数値を用いる。また、C. Hansch et al, Chemical Reviews, vol.91, p.165-195(1991)やこの引用文献等も参考にできる。
ハメット値が0.2以上である場合、その置換基は強い電子求引性を示し、該置換基をベンゼン環に有する触媒の酸性度は向上する。酸性度の向上により、ブレンステッド酸型触媒の触媒能を高めることができる。
ハメット値が0.2以上である基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、カルバモイル基、一置換若しくは二置換カルバモイル基、シアノ基、パーハロゲノアルキル基、チオシアナト基、スルファモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ニトロ基、アルキニル基、アリーロキシ基(m位のみ)等が挙げられる。
ハメット値が0.2以上である基として具体的には、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、アセチル基、ベンゾイル基、ホルミル基、トリフルオロアセチル基、カルバモイル基、シアノ基、トリフルオロメチル基、チオシアナト基、ニトロ基等を挙げられる。その中でも、特に置換基効果、重縮合触媒への適性、トナー用結着樹脂への適性を考慮すると、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましい。
4の置換基数pは1〜4の整数を表し、pが1〜4である場合はR4が1〜4つあることを表す。R4が2つ以上ある場合、それぞれ独立にハメット値が0.2以上である基を選ぶことができる。
ベンゼン環上におけるR4の結合位置は、スルホ基を基準とするハメット値が0.2以上である基及び結合位置であれば特に限定されず、スルホ基を1位とした場合に、R3の結合位置を除く2〜6位のいずれの位置であってもよい。
式(I)におけるR2及び式(II)におけるR5は、スルホ基を基準とするハメット値が0.2以上である基であり、ベンゼン環上の任意の位置で結合することができる。
2の置換基数nは0〜4の整数を表し、nが0である場合はR2がないことを表し、nが1〜4である場合はR2が1〜4つあることを表す。R2が2つ以上ある場合、それぞれ独立に一価の有機基を選ぶことができる。また、R2の置換基数nは0であることが好ましい。
5の置換基数qは0〜3の整数を表し、qが0である場合はR5がないことを表し、qが1〜3である場合はR5が1〜3つあることを表す。R5が2つ以上ある場合、それぞれ独立に一価の有機基を選ぶことができる。また、R5の置換基数qは0であることが好ましい。
2又はR5は、ハメット値が0.2未満である基であればよく、例えば、炭化水素基(アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、炭化水素環基)、複素環基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルアミノ基、N−置換アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、N−置換スルホニルアミノ基、アミド基、N−一置換若しくは二置換アミド基、スルホンアミド基、N−一置換若しくは二置換スルホンアミド基等が挙げられ、これらの中でもハメット値が0以上0.2未満である電子求引性基であることが触媒の反応性の面から好ましい。
また、式(II)において、全てのR5のスルホ基を基準とするハメット値の和が正の値、すなわちR5全体としてスルホ基に対し電子求引性であることが好ましい。
式(I)の構造を有する触媒としては、特に限定はされないが、例えば、R1が直鎖である場合、トリデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸、ヘプタデシルベンゼンスルホン酸、オクタデシルベンゼンスルホン酸、ノナンデシルベンゼンスルホン酸、イコシルベンゼンスルホン酸、またこれらの所謂ハード型等を挙げることができる。また、R1で記されるアルキル基部分は、ハード型以外の分岐構造を有していてもよいし、アルキル基に置換基を有してもよい。
これらの触媒は、例えば、アルキルベンゼンを硫酸化する、またはアルキルベンゼンスルホン酸金属塩の金属部を水素で置換することで作製できる。硫酸化の方法としては、発煙硫酸や無水硫酸ガス等を用いて水素を置換する方法などを挙げることができ、金属塩の置換としては、溶媒中にアルキルベンゼンスルホン酸金属塩を溶解させた溶液に、硫酸を添加して反応させる方法などを挙げられる。
式(II)の構造を有する触媒としては、o−フルオロ−p−オクチルベンゼンスルホン酸、m−フルオロ−p−オクチルベンゼンスルホン酸、o−フルオロ−p−デシルベンゼンスルホン酸、m−フルオロ−p−デシルベンゼンスルホン酸、o−フルオロ−p−ドデシルベンゼンスルホン酸、m−フルオロ−p−ドデシルベンゼンスルホン酸、o−フルオロ−p−ペンタデシルベンゼンスルホン酸、m−フルオロ−p−ペンタデシルベンゼンスルホン酸、o−フルオロ−p−オクタデシルベンゼンスルホン酸、m−フルオロ−p−オクタデシルベンゼンスルホン酸、o−クロロ−p−オクチルベンゼンスルホン酸、m−クロロ−p−オクチルベンゼンスルホン酸、o−クロロ−p−デシルベンゼンスルホン酸、m−クロロ−p−デシルベンゼンスルホン酸、o−クロロ−p−ドデシルベンゼンスルホン酸、m−クロロ−p−ドデシルベンゼンスルホン酸、o−クロロ−p−ペンタデシルベンゼンスルホン酸、m−クロロ−p−ペンタデシルベンゼンスルホン酸、o−クロロ−p−オクタデシルベンゼンスルホン酸、m−クロロ−p−オクタデシルベンゼンスルホン酸を例示することができる。これらの置換基は、例えばアルキルベンゼンをハロゲン化金属、及び、フルオロリン酸カリウムなどのハロゲン化酸塩等のような公知のハロゲン化剤と反応させてベンゼン環上にハロゲン原子を導入したハロゲン化アルキルベンゼンを作製し、その後スルホン化する、アルキルベンゼンスルホン酸塩と上記ハロゲン化物と反応させた後に酸に戻すなどの方法によりベンゼン環に付加することができる。また、この構造においてR4で示されるアルキル部分は、直鎖、分岐、櫛形構造等どのような形状をもとることができる。またアルキル部分に置換基を有することもできる。
式(III)の構造を有する触媒としては、デカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、ヘキサデカンスルホン酸、ペンタデカンスルホン酸、オクタデカンスルホン酸を例示することができるが、これに限定されない。この触媒も、アルキル部分の構造に限定はなく、直鎖、分岐、櫛形等どのような構造をとることもでき、また、置換基を有することもできる。
前記式(I)〜(III)の構造のうち、好ましい触媒としては、式(I)の構造を有する触媒では、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、オクタデシルベンゼンスルホン酸のそれぞれソフト型(直鎖型)とハード型(櫛型)挙げられる。式(II)の構造を有する触媒のうち、好ましい触媒としては、o−フルオロ−p−オクチルベンゼンスルホン酸、m−フルオロ−p−オクチルベンゼンスルホン酸、o−フルオロ−p−ドデシルベンゼンスルホン酸、m−フルオロ−p−ドデシルベンゼンスルホン酸、o−フルオロ−p−ペンタデシルベンゼンスルホン酸、m−フルオロ−p−ペンタデシルベンゼンスルホン酸、o−フルオロ−p−オクタデシルベンゼンスルホン酸、m−フルオロ−p−オクタデシルベンゼンスルホン酸、o−クロロ−p−ドデシルベンゼンスルホン酸、m−クロロ−p−ドデシルベンゼンスルホン酸が挙げられる。式(III)の構造を有する触媒のうち、好ましいものはデカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、ペンタデカンスルホン酸、オクタデカンスルホン酸が挙げられる。
これらの中でも特に好ましくは、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、オクタデシルベンゼンスルホン酸のそれぞれソフト型(直鎖型)とハード型(櫛型)、o−フルオロ−p−ドデシルベンゼンスルホン酸、m−フルオロ−p−ドデシルベンゼンスルホン酸、o−フルオロ−p−ペンタデシルベンゼンスルホン酸、m−フルオロ−p−ペンタデシルベンゼンスルホン酸、o−フルオロ−p−オクタデシルベンゼンスルホン酸、m−フルオロ−p−オクタデシルベンゼンスルホン酸、ペンタデカンスルホン酸、オクタデカンスルホン酸が挙げられる。
本発明では、ポリエステル用単量体として、多価アルコールと多価カルボン酸とを用いる。特に多価カルボン酸のカルボキシル基が結合する残基の炭素数が5以上である場合に、トナー用結着樹脂としてよい特性を与える。多価カルボン酸のカルボキシル基が結合する残基の炭素数が5以下である場合は、単量体の親水性が高くなりすぎるために低温での脱水重縮合進まないことがある。さらにトナー用結着樹脂として使用するには、ポリマー中におけるエステル結合が多くなりすぎ、帯電性やトナーの粘弾性に悪影響を与えることがある。
なお、本発明において多価カルボン酸におけるカルボキシル基が結合する残基とは、多価カルボン酸中のカルボキシル基(−COOH)を除いた部分とする。一例としては、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸におけるカルボキシル基が結合する残基は、1,4−シクロヘキシレン基である。
また、多価アルコールの炭素数は5以上であることが好ましい。多価アルコールの炭素数が5以上であると、低温での脱水重縮合を効率的に進行させる点、及び水中での粒子安定性の面で好ましい。
好ましい単量体としては、多価アルコール、及び、多価カルボン酸のアルキル鎖がともに炭素数が5〜25である。
多価アルコールとは、1分子中に水酸基を2個以上含有する化合物である。多価アルコールとしては、特に限定はされないが、次の単量体を挙げることができる。
ジオールは1分子中に水酸基を2個含有する化合物であり、例えばプロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、オクタデカンジオール等を挙げることができる。また、ジオール以外の多価オールとしては、例えば、グリコール、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミン等を挙げることができる。上記のうちで、炭素数が5以上である多価アルコールとしては、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、オクタデカンジオール、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミン等を好ましく例示することができる。
また、環状構造を有する多価アルコールとしては次の単量体を挙げることができる。例えば、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビスフェノールP、ビスフェノールS、ビスフェノールZ、水素添加ビスフェノール、ビフェノール、ナフタレンジオール、アダマンタンジオール等を挙げることができるが、これに限定されるものではない。本発明では、上記ビスフェノール類が少なくとも一つのアルキレンオキサイド基を有することが好ましい。アルキレンオキサイド基としては、エチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基、ブチレンオキサイド等を挙げることができるが、これらに限定されない。好適には、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドであり、その付加モル数は1〜3が好ましい。この範囲である場合、作製するポリエステルの粘弾性やガラス転移温度がトナーとして使用するために適切に制御することができる。
上述の単量体のうち、好適に使用される単量体としては、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、及び、ビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールS、ビスフェノールZのアルキレンオキサイド付加物である。
重縮合に用いる単量体として用いることができる多価カルボン酸は、カルボキシル基が結合する残基の炭素数が5以上であり、1分子中にカルボキシル基を2個以上含有する化合物である。カルボキシル基が結合する残基の炭素数が5以上であるジカルボン酸としては、アゼライン酸、ピメリン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、シトラコン酸、シクロヘキサン−3,5−ジエン−1,2−カルボン酸、クエン酸、ヘキサヒドロテレフタール酸、粘液酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロルフタル酸、クロルフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレン二酢酸、p−フェニレンジプロピオニック酸、m−フェニレンジプロピオニック酸、m−フェニレンジグリコール酸、p−フェニレンジグリコール酸、o−フェニレンジグリコール酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p’−ジカルボン酸、1,1−シクロペンテンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキセンジカルボン酸、ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、アダマンタンジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸を例示できる。
また、ジカルボン酸以外の多価カルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸等を挙げることができる。
上記のカルボン酸は、カルボキシル基以外の官能基を有していてもよく、酸無水物、酸エステル等のカルボン酸誘導体を用いることもできる。
これら多価カルボン酸のうち好ましく用いられる単量体は、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレン二酢酸、p−フェニレンジプロピオニック酸、m−フェニレンジプロピオニック酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸である。
また一分子中にカルボン酸と水酸基を含有する化合物を併用し、重縮合を実施することもできる。例えば、ヒドロキシオクタン酸、ヒドロキシノナン酸、ヒドロキシデカン酸、ヒドロキシウンデカン酸、ヒドロキシドデカン酸、ヒドロキシテトラデカン酸、ヒドロキシトリデカン酸、ヒドロキシヘキサデカン酸、ヒドロキシペンタデカン酸、ヒドロキシステアリン酸等を挙げることができるが、これに限定されることを意味しない。
本発明は上記の単量体をいずれも制限なく使用することができるが、作製されるポリエステルが非結晶性であることが好ましい。非結晶性ポリエステルは、常温での高い硬度を有するために流動性が高く、オフセット抑制、低温定着性、画像品質等の面でも、トナーに非常に適した特性を有する。主に直鎖モノマーより構成される結晶性ポリエステルは、結晶性に起因するシャープメルト性を有し、低温定着性へのメリットは大きいが、粉体流動性や画像強度に劣るという欠点があり、結着樹脂の主成分としての特性は非結晶性がより適切である。非結晶性の確認は、作製したポリエステルの示差熱分析(DSC)により、ガラス転移温度、融点の有無で判別することができる。
ここで、非結晶性樹脂のガラス転移点は、ASTM D3418−82に規定された方法(DSC法)で測定した値をいう。
なお、前記の「結晶性ポリエステル樹脂」に示すような「結晶性」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有することを示し、具体的には、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピークの半値幅が6℃以内であることを意味する。
一方、吸熱ピークの半値幅が6℃を越える樹脂や、明確な吸熱ピークが認められない樹脂は、非結晶性(非晶質)であることを意味する。
非結晶性ポリエステルを構成する単量体としては、上記の単量体のうち、多価アルコールとしては、ビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールS、ビスフェノールZのアルキレンオキサイド付加物を挙げることができ、多価カルボン酸としては、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレン二酢酸、p−フェニレンジプロピオニック酸、m−フェニレンジプロピオニック酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等を挙げることができる。
本発明の結着樹脂の製造方法により得られる結着樹脂としては、その構造は特に限定はされないが、ポリエステルであることが好ましく、ポリエステル中の繰り返し単位の90%以上が下記のUnit−A、Unit−B及び/又はUnit−Cの構造を有する樹脂であることがより好ましく、ポリエステル中の繰り返し単位の90%以上がUnit−A又はUnit−Bの構造を有する樹脂であることがさらに好ましい。
また、前記結着樹脂としては、非結晶性樹脂であることが好ましい。
Figure 2007147810
Unit−A中、A1は炭素数5以上の基であって、連結基を含んでいてもよい多価の炭化水素基を表し、また、カルボキシ結合部位の数nは0以上の整数を表す。
Unit−B中、B1は連結基を含んでいてもよい多価の炭化水素基、又は、該炭化水素基に1以上のアルキレンオキサイド基が結合した基を表し、また、アルコキシ結合部位の数mは0以上の整数を表す。
UnitC中、連結基を含んでいてもよい多価の炭化水素基、又は、該炭化水素基に1以上のアルキレンオキサイド基が結合した基を表し、カルボキシ結合部位の数pは0以上の整数を表し、また、アルコキシ結合部位の数qは0以上の整数を表す。
前記Unit−A〜C中における二重波線部及び二重点線部は、他の構造との結合部であることを表し、二重波線部はUnit−B等における二重点線部やUnit−A〜C及び後述するUnit−D、E以外の構造と結合していてもよく、二重点線部は二重波線部やUnit−A〜C及び後述するUnit−D、E以外の構造と結合していてもよく、また、二重波線部同士、及び、二重点線部同士は結合しないものとする。
前記B1としては、炭素数5以上であることが好ましい。
1及びC1におけるアルキレンオキサイド基としては、2以上のアルキレンオキサイド基が結合したものであってもよく、その場合、2種以上のアルキレンオキサイド基が結合したものであってもよい。
前記連結基を含んでいてもよい多価の炭化水素基としては、アルカン、アルケン、アルキン、芳香族炭化水素若しくは炭化水素環から水素原子を2以上除いた基、これらの基が2以上結合した基、並びに、これらの基が2以上結合し、かつ、その少なくとも一部の結合が連結基である基が挙げられる。
前記アルカン、アルケン及びアルキンは、直鎖であっても分岐していてもよく、また、炭素数が1〜20であることが好ましい。
芳香族炭化水素及び炭化水素環は、環状構造にさらにアルキル基、アルケニル基及び/又はアルキニル基を有していてもよく、2以上の環が結合した構造でもよい。また、芳香族炭化水素の炭素数は6〜20であることが好ましい。炭化水素環の炭素数は3〜20であることが好ましく、5〜12であることがより好ましく、6〜8であることがさらに好ましい。
前記連結基としては、−O−、−S−、−SO−、−SO2−等の基が好ましく挙げられ、その中でも−O−、−SO2−であることがより好ましい。
前記Unit−A中のカルボキシ結合部位の数nは、0〜5であることが好ましく、0〜2であることがより好ましい。
前記Unit−B中のアルコキシ結合部位の数mは、0〜5であることが好ましく、0〜2であることがより好ましい。
前記Unit−C中のカルボキシ結合部位の数pは、0〜5であることが好ましく、0であることがより好ましい。
前記Unit−C中のアルコキシ結合部位の数qは、0〜5であることが好ましく、0であることがより好ましい。
前記n、m、p、qが0である場合は、丸括弧中のカルボキシ結合部位又はアルコキシ結合部位がないことを表し、前記n、m、p、qが1以上の整数である場合は、丸括弧中のカルボキシ結合部位又はアルコキシ結合部位が1以上の整数個あることを表す。
また、本発明の結着樹脂の製造方法により得られる結着樹脂としては、Unit−A〜Cの中でも、繰り返し単位の90%以上が下記のUnit−ABの構造である樹脂が好ましい。
Figure 2007147810
Unit−AB中、A1は連結基を含んでいてもよい炭素数5以上の多価の炭化水素基を表し、B1は連結基を含んでいてもよい多価の炭化水素基、又は、該炭化水素基に1以上のアルキレンオキサイド基が結合した基を表し、カルボキシ結合部位の数nは0以上の整数を表し、また、アルコキシ結合部位の数mは0以上の整数を表す。なお、二重波線部及び二重点線部は、他の構造との結合部であることを表し、二重波線部は二重点線部やUnit−A〜E以外の他の構造と結合していてもよく、二重点線部は二重波線部やUnit−A〜E以外の構造と結合していてもよく、また、二重波線部同士、及び、二重点線部同士は結合しないものとする。
前記Unit−AB中のA1、B1、n及びmは、前記Unit−A又はB中のA1、B1、n及びmと同義であり、また、好ましい範囲も同様である。
また、前記Unit−Aは下記Unit−Dであることが好ましい。
Figure 2007147810
Unit−D中、A2は炭素数5以上の基であって、炭素数5〜20のアルカン、炭素数6〜20の芳香族炭化水素若しくは炭素数5〜20の炭化水素環から水素原子を2以上除いた基、又は、炭素数1〜20のアルカン、炭素数6〜20の芳香族炭化水素若しくは炭素数3〜20の炭化水素環から水素原子を2以上除いた基が2つ以上結合した基を表す。
前記Unit−D中における二重波線部は、他の構造との結合部であることを表し、また、二重波線部は前記Unit−B等における二重点線部やUnit−A〜E以外の他の構造と結合していてもよく、また、二重波線部同士は結合しないものとする。
前記A2としては、例えば、炭素数6〜18の直鎖アルキレン基、フェニレン基、ナフチレン基、シクロヘキシレン基、フェニレン基に2つのアルキレン基が結合した基(例えば、−CH2−C64−CH2−や−CH2CH2−C64−CH2CH2−等)、ナフチレン基に2つのアルキレン基が結合した基、及び、シクロヘキシレン基に2つのアルキレン基が結合した基等が好ましく挙げられる。
また、前記Unit−Bは下記Unit−Eであることが好ましい。
Figure 2007147810
UnitE中、B2は直鎖アルキレン基、又は、ビスフェノール化合物から2つのヒドロキシ基を除いた基を表し、また、E1及びE2としては、それぞれ独立に、単結合、アルキレンオキサイド基、又は、2以上のアルキレンオキサイド基が結合した基を表す。
前記Unit−E中における二重点線部は、他の構造との結合部であることを表し、二重点線部は前記Unit−A等おける二重波線部やUnit−A〜E以外の構造と結合していてもよく、また、二重点線部同士は結合しないものとする。
前記直鎖アルキレン基は、炭素数5以上であることが好ましい。
前記ビスフェノール化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールS、ビスフェノールZ等が好ましく挙げられる。
2が直鎖アルキレン基である場合、E1及びE2は単結合であることが好ましく、また、B2が前記ビスフェノール化合物から2つのヒドロキシ基を除いた基である場合、E1及びE2は、それぞれ独立に、アルキレンオキサイド基、又は、2以上のアルキレンオキサイド基が結合した基であることが好ましい。また、アルキレンオキサイド基としては、エチレンオキサイド基及び/又はプロピレンオキサイド基であることがより好ましい。
本発明の結着樹脂としては、樹脂中の繰り返し単位の90%以上がUnit−D又はUnit−Eであるポリエステルであることが特に好ましい。
また、本発明の結着樹脂としては、樹脂中の繰り返し単位の90%以上が下記Unit−DEの構造であるポリエステルが特に好ましい。
Figure 2007147810
Unit−DE中、A2は炭素数5以上の基であって、炭素数5〜20のアルカン、炭素数6〜20の芳香族炭化水素若しくは炭素数5〜20の炭化水素環から水素原子を2以上除いた基、又は、炭素数1〜20のアルカン、炭素数6〜20の芳香族炭化水素若しくは炭素数3〜20の炭化水素環から水素原子を2以上除いた基が2つ以上結合した基を表し、B2はビスフェノール化合物から2つのヒドロキシ基を除いた基を表し、また、E1及びE2としては、それぞれ独立に、単結合、アルキレンオキサイド基、又は、2以上のアルキレンオキサイド基が結合した基を表す。
前記Unit−DE中のA2、B2、E1及びE2は、Unit−D又はUnit−E中のA2、B2、E1及びE2と同義であり、また、好ましい範囲も同様である。
本発明で作製されるトナー用結着樹脂ガラス転移温度は、定着性、画像形成性の観点から、30〜80℃であることが好ましい。ガラス転移温度が30℃以上であると、常温でのトナー粉体の流動性が良好で、高温度域での結着樹脂自体の凝集力に優れ、定着の際にホットオフセットが生じにくいため好ましい。また、ガラス転移温度が80℃以下であると、十分な溶融が得られ、最低定着温度が上昇しにくいため好ましい。ガラス転移温度は、さらに好ましくは35〜75℃、最も好適には45〜65℃である。ガラス転移温度は、結着樹脂の分子量や、結着樹脂のモノマー構成、架橋剤の添加等により制御することができる。
本発明の結着樹脂は、従来の反応温度よりも低温で反応させることを特徴とする。反応温度は70℃以上150℃未満が好ましい。好適には70℃以上140℃以下であり、より好適には80℃以上140℃未満である。この温度よりも低い場合、モノマーの溶解性、触媒活性度の低下に起因する反応性の低下、分子量の伸長抑制等が生じることがあり、この温度以上であると、低エネルギー製法という本来の目的からはずれることとなる。更に高温に起因する樹脂の着色や、生成したポリエステルの分解等が起こることがある。
本発明の重縮合工程における重縮合反応は、バルク重合、乳化重合、懸濁重合等の水中重合、溶液重合、界面重合等一般の重縮合法で実施することが可能であるが、好適にはバルク重合が用いられる。また大気圧下で反応が可能であるが、ポリエステル分子量の高分子量化等を目的とした場合、減圧、窒素気流下等の一般的な条件を広く用いることができる。
<有機溶剤>
本発明の重縮合工程における重縮合反応では、有機溶剤を用いて行ってもよい。
本発明に用いることができる有機溶剤の具体例としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、ジクロロベンゼン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、p−クロロトルエン等のハロゲン系溶媒、3−ヘキサノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等のケトン系溶媒、ジブチルエーテル、アニソール、フェネトール、o−ジメトキシベンゼン、p−ジメトキシベンゼン、3−メトキシトルエン、ジベンジルエーテル、ベンジルフェニルエーテル、メトキシナフタレン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、フェニルスルフィド、チオアニソール等のチオエーテル溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、安息香酸メチル、フタル酸メチル、フタル酸エチル、酢酸セロソルブ等のエステル系溶媒、ジフェニルエーテル、又は、4−メチルフェニルエーテル、3−メチルフェニルエーテル、3−フェノキシトルエン等のアルキル置換ジフェニルエーテル、又は、4−ブロモフェニルエーテル、4−クロロフェニルエーテル、4−ブロモジフェニルエーテル、4−メチル−4’−ブロモジフェニルエーテル等のハロゲン置換ジフェニルエーテル、又は、4−メトキシジフェニルエーテル、4−メトキシフェニルエーテル、3−メトキシフェニルエーテル、4−メチル−4’−メトキシジフェニルエーテル等のアルコキシ置換ジフェニルエーテル、又は、ジベンゾフラン、キサンテン等の環状ジフェニルエーテル等のジフェニルエーテル系溶媒が挙げられ、これらは、混合して用いてもよい。そして、溶媒として容易に水と分液分離できるものが好ましく、特に平均分子量の高いポリエステルを得るためにはエステル系溶媒、エーテル系溶媒及びジフェニルエーテル系溶媒がより好ましく、アルキル−アリールエーテル系溶媒及びエステル系溶媒が特に好ましい。
さらにまた、本発明において、重量平均分子量の高いポリエステルを得るため、有機溶剤に脱水、脱モノマー剤を加えても良い。脱水、脱モノマー剤の具体例としては、例えば、モレキュラーシーブ3A、モレキュラーシーブ4A、モレキュラーシーブ5A、モレキュラーシーブ13X等のモレキュラーシーブ類、アルミナ、シリカゲル、塩化カルシム、硫酸カルシウム、五酸化二リン、濃硫酸、過塩素酸マグネシウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、あるいは水素化カルシウム、水素化ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム等の金属水素化物、又は、ナトリウム等のアルカリ金属等が挙げられる。中でも、取扱い及び再生の容易さからモレキュラーシーブ類が好ましい。
本発明で上述したブレンステッド酸系重縮合触媒以外に、例えば、金属触媒や加水分解酵素等の一般的に使用される重縮合触媒を用いることもできる。
金属触媒としては以下のものを挙げることができるが、これに限定されるものではない。例えば、有機スズ化合物、有機チタン化合物、有機ハロゲン化スズ化合物、希土類金属触媒を挙げられる。
有機スズ化合物、有機チタン化合物、及び、有機ハロゲン化スズ化合物としては、重縮合触媒として公知のものを用いることができる。
希土類含有触媒としては、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイド元素としてランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)などを含むものが有効であり、特にアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、又はトリフラート構造を有するものなどが有効である。
希土類含有触媒としては、スカンジウムトリフラート、イットリウムトリフラート、及び、ランタノイドトリフラートなどのトリフラート構造を有するものが好ましい。ランタノイドトリフラートについては、有機合成化学協会誌、第53巻第5号、p44−54)に詳述されている。前記トリフラートとしては、構造式では、X(OSO2CF33が例示できる。ここでXは、希土類元素であり、これらの中でも、前記Xがスカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、イッテルビウム(Yb)、サマリウム(Sm)などであることがさらに好ましい。
触媒として金属触媒を使用する場合には、得られる樹脂中の触媒由来の金属含有量を100ppm以下とすることが好ましく、75ppm以下とすることがより好ましく、50ppm以下とすることがさらに好ましい。
併用することができる加水分解酵素としては、エステル合成反応を触媒するものであれば特に制限はない。加水分解酵素としては、例えば、カルボキシエステラーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、アセチルエステラーゼ、ペクチンエステラーゼ、コレステロールエステラーゼ、タンナーゼ、モノアシルグリセロールリパーゼ、ラクトナーゼ、リポプロテインリパーゼ等のEC(酵素番号)3.1群(丸尾・田宮監修「酵素ハンドブック」朝倉書店(1982)等参照)に分類されるエステラーゼ、グルコシダーゼ、ガラクトシダーゼ、グルクロニダーゼ、キシロシダーゼ等のグリコシル化合物に作用するEC3.2群に分類される加水分解酵素、エポキシドヒドラーゼ等のEC3.3群に分類される加水分解酵素、アミノペプチダーゼ、キモトリプシン、トリプシン、プラスミン、ズブチリシン等のペプチド結合に作用するEC3.4群に分類される加水分解酵素、フロレチンヒドラーゼ等のEC3.7群に分類される加水分解酵素等を挙げることができる。
これらエステラーゼのうち、グリセロールエステルを加水分解し脂肪酸を遊離する酵素を特にリパーゼと呼ぶが、リパーゼは有機溶媒中での安定性が高く、収率良くエステル合成反応を触媒し、さらに安価に入手できることなどの利点がある。したがって、本発明のポリエステルの製造方法においても、収率やコストの面からリパーゼを用いることが好ましい。
リパーゼには種々の起源のものを使用できるが、好ましいものとして、シュードモナス(Pseudomonas)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、アクロモバクター(Achromobacter)属、カンジダ(Candida)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、リゾプス(Rhizopus)属、ムコール(Mucor)属等の微生物から得られるリパーゼ、植物種子から得られるリパーゼ、動物組織から得られるリパーゼ、さらに、パンクレアチン、ステアプシン等を挙げることができる。このうち、シュードモナス属、カンジダ属、アスペルギルス属の微生物由来のリパーゼを用いることが好ましい。
塩基性触媒としては、一般の有機塩基化合物、含窒素塩基性化合物、テトラブチルホスホニウムヒドロキシドなどのテトラアルキル又はアリールホスホニウムヒドロキシドを挙げることができるがこれに限定されない。
有機塩基化合物としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等のアンモニウムヒドロキシド類、含窒素塩基性化合物としては、トリエチルアミン、ジベンジルメチルアミン等のアミン類、ピリジン、メチルピリジン、メトキシピリジン、キノリン、イミダゾールなど、更にナトリウム、カリウム、リチウム、セシウム等のアルカリ金属類及びカルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属類の水酸化物、ハイドライド、アミドや、アルカリ、アルカリ土類金属と酸との塩、たとえば炭酸塩、燐酸塩、ほう酸塩、カルボン酸塩、フェノール性水酸基との塩を挙げることができる。
また、アルコール性水酸基との化合物やアセチルアセトンとのキレート化合物等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
触媒の総添加量としては、モノマーに対して0.1〜10,000ppmの割合で1種類又は複数添加することができる。
本発明の製造方法により製造された結着樹脂がトナー適性を有するために適当な重量平均分子量は、好ましくは5,000〜50,000、より好適には7,000〜35,000、さらに好適には8,000〜30,000の範囲である。重量平均分子量が5,000以上であると、常温での粉体流動性に優れ、トナーのブロッキングが起こりにくく、更にトナー用結着樹脂としての凝集力が十分であり、ホットオフセット性に優れるため好ましい。また、重量平均分子量が50,000以下であると、ホットオフセット性及び最低定着温度が共に良好であり、重縮合に要する時間が短く、重縮合時の温度が低いために製造効率に優れるので好ましい。
また、本発明の製造方法により製造された結着樹脂の数平均分子量としては、好ましくは1,000〜10,000、より好適には1,500〜8,000、さらに好適には1,800〜7,000の範囲である。上記範囲であると、粉体の熱に対する安定性の点で好ましい。
重量平均分子量及び数平均分子量は、公知の方法により測定でき、例えば、ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフィ(GPC)等により測定することができる。
また、本発明の結着樹脂の分子量分布としては、好ましくは1.0〜4.0、より好適には1.0〜3.5の範囲である。上記範囲であると、トナーの定着特性やトナーの製造性にばらつきが少なくなるため好ましい。
本発明の非結晶性ポリエステルは、その特性を損なわない限り、上述した以外のモノマーとともに重縮合することも可能である。例えば、一価カルボン酸、一価アルコールや、不飽和結合を有するラジカル重合性モノマーなどである。こうした単官能モノマーはポリエステル末端をキャッピングするため、効果的な末端変性を可能としポリエステルの性状を制御することが可能である。単官能モノマーは重合初期から用いても良く、また重合途中に添加しても良い。
本発明においては、重縮合工程として、既述単量体と予め作製しておいたプレポリマーとの重合反応とを含むこともできる。プレポリマーは、上記単量体に溶融または均一混合できるポリマーであれば限定されない。
さらに本発明の結着樹脂は、上述した単量体の単独重合体、上述した単量体を含む単量体を2種以上組み合せた共重合体、又はそれらの混合物、グラフト重合体、一部枝分かれや架橋構造などを有していても良い。
本発明の製造方法により製造された結着樹脂は、粉砕法等の機械的製法、または該結着樹脂を使用して樹脂粒子分散液を製造し、樹脂粒子分散液からトナーを製造する、いわゆる化学製法によりトナーを製造することができる。
(静電荷像現像トナー用樹脂粒子分散液)
本発明の静電荷像現像トナー用樹脂粒子分散液(以下、単に「樹脂粒子分散液」ともいう。)は、少なくとも結着樹脂を含む樹脂粒子が分散媒に分散している樹脂粒子分散液であって、前記結着樹脂が、本発明の結着樹脂の製造方法により製造された静電荷像現像トナー用結着樹脂を含むことを特徴とする。
<水系媒体>
本発明において、樹脂粒子分散液の分散媒は、水系媒体であることが好ましい。
本発明に用いることのできる水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水や、エタノール、メタノール等のアルコール類などが挙げられる。これらの中でも、エタノールや水であることが好ましく、蒸留水及びイオン交換水等の水が特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、水系媒体には、水混和性の有機溶媒を含んでいてもよい。水混和性の有機溶媒としては、例えば、アセトンや酢酸等が挙げられる。
本発明の樹脂粒子分散液のメジアン径(中心径)は0.05μm以上2.0μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1μm以上1.5μm以下、さらに好ましくは0.1μm以上1.0μm以下である。このメジアン径が上記範囲となることで、上述のように水系媒体中における樹脂粒子の分散状態が安定するため好ましい。また、トナー作製に用いた場合、粒径の制御が容易であり、また、定着時の剥離性やオフセット性に優れるため好ましい。
なお、樹脂粒子のメジアン径は、例えば、レーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)で測定することができる。
本発明の樹脂粒子分散液は、本発明の製造方法により製造された結着樹脂を用い、公知の方法により製造することができる。
本発明の樹脂粒子分散液の製造方法としては、例えば、水系媒体中に前記結着樹脂含有物を分散し樹脂粒子分散液を得る分散工程を含む方法等が挙げられる。
前記分散工程では、分散効率の上昇や樹脂粒子分散液の安定性向上のため、界面活性剤等を添加し、分散を行うことが好ましい。
本発明の結着樹脂を水系媒体中に分散、粒子化する方法としては、例えば、上述したように結着樹脂の製造を行う際に、水系媒体中で懸抱重合法、溶解懸濁法、ミニエマルジョン法、マイクロエマルジョン法、多段膨潤法やシード重合を含む乳化重合法などの方法が挙げられる。
また、本発明の結着樹脂の製造方法及び樹脂粒子分散液の製造方法において、水系媒体中で乳化重縮合を行う場合、好ましい乳化温度は、省エネルギー性、ポリマーの生成速度及び生成したポリマーの熱分解速度を考慮して、低いほうが望ましいが、好ましくは40〜150℃であり、より好ましくは60〜130℃である。乳化温度が150℃以下であると、必要とするエネルギーが過大とならず、高熱により樹脂の分解に起因する分子量の低下が起こらないため好ましい。また、40℃以上であると樹脂粘度が適度であり微粒子化が容易であるため好ましい。
また、結着樹脂を水系媒体中に分散、粒子化する方法としては、例えば、強制乳化法、自己乳化法、転相乳化法など、既知の方法からも選択することができる。これらのうち、乳化に要するエネルギー、得られる乳化物の粒径制御性、安定性等を考慮すると、自己乳化法、転相乳化法が好ましく適用される。
自己乳化法、転相乳化法に関しては、「超微粒子ポリマーの応用技術(シーエムシー出版)」に記載されている。自己乳化に用いる極性基としては、カルボキシル基、スルホン基等を用いることができるが、本発明のトナー用非結晶性ポリエステル結着樹脂に適用する場合、カルボキシル基が好ましく用いられる。
前記分散工程において有機溶剤を用いた場合、本発明の樹脂粒子分散液の製造方法として、少なくとも有機溶剤の一部を除去する工程、及び、樹脂粒子を形成する工程を含んでいてもよい。
例えば、結着樹脂含有物を乳化後、有機溶剤の一部を除去することにより粒子として固形化するのが好ましい。固形化の具体的方法としては、重縮合樹脂含有物を水系媒体中に乳化分散した後、溶液を撹拌しながら空気、あるいは窒素等の不活性ガスを送り込みながら、気液界面での有機溶剤の乾燥を行う方法(廃風乾燥法)、又は、減圧下に保持し必要に応じて不活性ガスをバブリングしながら乾燥を行う方法(減圧トッピング法)、更には、重縮合樹脂含有物を水系媒体中に乳化分散した乳化分散液若しくは重縮合樹脂含有物の乳化液を細孔からシャワー状に放出し例えば皿状の受けに落としこれを繰り返しながら乾燥させる方法(シャワー式脱溶剤法)などがある。使用する有機溶剤の蒸発速度、水への溶解度などからこれら方式を適時選択、あるいは組み合わせて脱溶剤を行うのが好ましい。
(静電荷像現像粉砕トナー)
本発明の静電荷像現像粉砕トナー(以下、「粉砕トナー」ともいう。)は、少なくとも結着樹脂を含む粉砕トナーであって、前記結着樹脂が、本発明の結着樹脂の製造方法により製造された静電荷像現像トナー用結着樹脂であることを特徴とする。
本発明の静電荷像現像粉砕トナーは、公知の方法により製造することができ、例えば、混練粉砕法等により製造することができる。
混練粉砕法により粉砕トナーを製造する場合は、上記のように製造した結着樹脂を予め他のトナー原材料と、溶融混練前に、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等で攪拌混合されることが好ましい。このとき、撹拌機容量、撹拌機の回転速度、撹拌時間等を組み合わせて選択しなければならない。
次いで、結着樹脂と他のトナー原材料との撹拌物は、公知の方法により溶融状態での混練を行う。一軸又は多軸押出し機による混練が、分散性が向上するため好ましい。このとき混練装置のニーディングスクリュウゾーン数、シリンダー温度、混練速度等を全て適切な値に設定し、制御する必要がある。混練時の各制御因子のうち、混練状態に特に大きな影響を与えるのは、混練機の回転数と、ニーディングスクリュウゾーン数、シリンダー温度である。一般に、回転数は300〜1,000rpmが望ましく、ニーディングスクリュウゾーン数は1段よりも2段スクリュウ等多段ゾーンを用いたほうがよりよく混練される。シリンダー設定温度は、例えば、結着樹脂の主成分が、非結晶性ポリエステルである場合、非結晶性ポリエステルの軟化温度より決定し、通常軟化温度よりも−20〜+100度程度が好ましい。上記範囲であると、充分な混練分散が得られ、凝集が起こりにくく、混練シェアが掛かり、充分な分散及び混練後の冷却が容易にできるため好ましい。
溶融混練された混練物は十分に冷却した後、ボールミル、サンドミル、ハンマーミル等の機械的粉砕方法、気流式粉砕方法等の公知の方法で粉砕する。常法での冷却が充分できない場合は、冷却又は凍結粉砕法も選択できる。
トナーの粒度分布を制御する目的で、粉砕後のトナーを分級することもある。分級により、不適切な径の粒子を排除することにより、トナーの定着性や画像品質を向上する効果がある。
(静電荷像現像トナー及びその製造方法)
一方、近年の高画質要求に伴い、トナーの小径化、低エネルギー製法対応技術として、トナーの化学的製法も多く採用されている。本発明のポリエステルを用いるトナーの化学製法としては、汎用の製法を用いることができるが、凝集合一法が好ましい。凝集合一法とは、水に結着樹脂を分散させたラテックスを作製し、他のトナー原材料とともに凝集(会合)させる既知の凝集法である。
本発明の静電荷像現像トナー(単に「トナー」ともいう。)の製造方法は、少なくとも樹脂粒子分散液を含む分散液中で該樹脂粒子を凝集して凝集粒子を得る工程(以下、「凝集工程」ともいう。)、及び、該凝集粒子を加熱して融合させる工程(以下、「融合工程」ともいう。)を含む静電荷像現像トナーの製造方法であって、前記樹脂粒子分散液が本発明の静電荷像現像トナー用樹脂粒子分散液であることを特徴とする。
なお、「静電荷像現像トナー」及び「トナー」は、化学的製法により製造されたトナーだけである場合のみではなく、前述した粉砕トナーを含む場合もあるものとする。
本発明の粉砕トナー及び化学的製法により製造されたトナーは、本発明の結着樹脂を用いることにより、定着時のホットオフセット性及びコールドオフセット性に優れる。また、本発明の化学的製法により製造されたトナーは、粒子分布も優れるため好ましい。
上記のように作製した樹脂粒子分散液、所謂ラテックスを使用し、凝集(会合)法を用いてトナー粒子径及び分布を制御したトナーを製造する事が可能である。詳細には、上記のように作製したラテックスを、着色剤粒子分散液及び離型剤粒子分散液と混合し、さらに凝集剤を添加しヘテロ凝集を生じさせることによりトナー径の凝集粒子を形成し、その後、樹脂粒子のガラス転移点以上または融点以上の温度に加熱して前記凝集粒子を融合・合一し、洗浄、乾燥することにより得られる。この製法は加熱温度条件を選択することでトナー形状を不定形から球状まで制御できる。
本発明の前記凝集工程においては、本発明の樹脂粒子分散液以外の樹脂粒子分散液と本発明の樹脂粒子分散液を混合し、凝集以降の工程を実施することも可能である。その際、本発明の樹脂粒子分散液を予め凝集し第一の凝集粒子形成後、さらに本発明の樹脂粒子分散液または別の樹脂粒子分散液を添加し第一の粒子表面に第二のシェル層を形成する等、粒子を多層化することも可能である。また、当然前記の一例と逆の順序で多層粒子を作製することも可能である。
また、例えば、凝集工程において、本発明の結着樹脂を含む樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液を予め凝集し、第一の凝集粒子形成後、さらに本発明の結着樹脂を含む樹脂粒子分散液又は別の樹脂粒子分散液を添加して第一の粒子表面に第二のシェル層を形成する事も可能である。この例示においては着色剤分散液を別に調整しているが当然、樹脂粒子に予め着色剤が配合されても良い。
凝集粒子の融合・合一工程を終了した後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナー粒子を得るが、洗浄工程は帯電性を考慮すると、イオン交換水で十分に置換洗浄することが望ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。さらに、乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
凝集剤としては、界面活性剤のほか、無機塩、2価以上の金属塩を好適に用いることができる。特に、金属塩を用いる場合、凝集性制御およびトナー帯電性などの特性において好ましい。凝集に用いる金属塩化合物としては、一般の無機金属化合物又はその重合体を樹脂微粒子分散液中に溶解して得られるが、無機金属塩を構成する金属元素は周期律表(長周期律表)における2A、3A、4A、5A、6A、7A、8、1B、2B、3B族に属する2価以上の電荷を有するものであり、樹脂微粒子の凝集系においてイオンの形で溶解するものであればよい。好ましい無機金属塩を具体的に挙げると、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシム等の無機金属塩重合体などである。その中でも特に、アルミニウム塩及びその重合体が好適である。一般的に、よりシャープな粒度分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2価、2価より3価以上で、同じ価数であっても重合タイプの無機金属塩重合体の方がより適している。
本発明においては、必要に応じて、本発明の結果に影響を与えない範囲で公知の添加剤を、1種又は複数を組み合わせて配合することができる。例えば、難燃剤、難燃助剤、光沢剤、防水剤、撥水剤、無機充填剤(表面改質剤)、離型剤、酸化防止剤、可塑剤、界面活性剤、分散剤、滑剤、充填剤、体質顔料、結着剤、帯電制御剤等である。これらの添加物は、塗布剤を製造するいずれにおいても配合することができる。
内添剤の例としては、帯電制御剤として4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物など通常使用される種々の帯電制御剤を使用することが出来るが、製造時の安定性と廃水汚染減少の点から水に溶解しにくい材料が好適である。
離型剤の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を有するシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類やエステルワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス、及びそれらの変性物が使用できる。
これらのワックス類は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱するとともに強い剪断をかけられるホモジナイザーや圧力吐出型分散機により微粒子化し、1ミクロン以下の粒子の分散液を作成することができる。
難燃剤、難燃助剤としては、すでに汎用されている臭素系難燃剤や、三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ポリリン酸アンモニウムを例示できるがこれに限定されるものではない。
着色成分としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、ベンガラ、紺青、酸化チタン等の無機顔料、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン等のアゾ顔料、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料、フラバントロンイエロー、ジブロモアントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料があげられる。クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラロゾンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、デュポンオイルレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレート、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3などの種々の顔料などが挙げられ、これらは1種または2種以上を併せて使用することができる。
また、通常のトナーと同様に乾燥後、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウムなどの無機粒子やビニル系樹脂、ポリエステル、シリコーンなどの樹脂粒子を乾燥状態で剪断をかけて表面へ添加して流動性助剤やクリーニング助剤として用いることもできる。
本発明に用いることができる界面活性剤の例としては、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤、アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン系界面活性剤、またポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤を併用することも効果的であり、分散のため手段としては、回転せん断型ホモジナイザーやメデイアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的なものが使用可能である。
本発明のトナーは平均体積粒子径(D50)が3.0〜20.0μmであることが好ましい。更に好ましくは、平均体積粒子径が3.0〜9.0μmの場合である。D50が3.0μm以上であると、付着力が適度であり、現像性に優れるため好ましい。また、20.0μm以下であると、画像の解像性に優れるため好ましい。平均体積粒子径(D50)はレーザー回折式粒度分布測定装置等を用いて測定することができる。
また、本発明のトナーは、平均体積粒子分布GSDvが1.4以下であることが好ましい。特に化学製法トナーの場合、GSDvが1.3以下であることが更に好ましい。粒子分布は、累積分布のD16、D84を用いて以下のような平均体積粒子分布GSD又は数GSDを簡易的に用いることができる。
体積GSDv=(体積D84/体積D160.5
GSDvが1.4以下であると、粒子径が均一であり、定着性に優れ、定着不良に起因する装置故障が起こりにくく、また、トナーの飛散による機内汚染や現像剤の劣化なども起こりにくいため好ましい。平均体積粒子分布GSDはレーザー回折式粒度分布測定装置等を用いて測定することができる。
同様に、本発明のトナーが化学製法で製造される場合、形状係数SF1は、画像形成性の点から、好ましくは100〜140、更に好適には110〜135である。このときSF1は以下のように計算される。
Figure 2007147810
ここでML:粒子の絶対最大長、A:粒子の投影面積
これらは、主に顕微鏡画像または走査電子顕微鏡画像をルーゼックス画像解析装置によって取り込み、解析することによって数値化される。
(静電荷像現像剤)
本発明の静電荷像現像粉砕トナー及び静電荷像現像トナーは、静電荷像現像剤として使用することができる。この現像剤は、この静電荷像現像トナーを含有することの外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。静電荷像現像トナーを、単独で用いると一成分系の静電荷像現像剤として調製され、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷像現像剤として調製される。
一成分系現像剤として、現像スリーブ又は帯電部材と摩擦帯電して、帯電トナーを形成して、静電潜像に応じて現像する方法も適用できる。
キャリアとしては、特に限定されないが、通常、鉄粉、フェライト、酸化鉄粉、ニッケル等の磁性体粒子;磁性体粒子を芯材としてその表面をスチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、ロジン系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂などの樹脂やステアリン酸等のワックスで被覆し、樹脂被覆層を形成させてなる樹脂被覆キャリア;結着樹脂中に磁性体粒子を分散させてなる磁性体分散型キャリア等が挙げられる。中でも、樹脂被覆キャリアは、トナーの帯電性やキャリア全体の抵抗を樹脂被覆層の構成により制御可能となるため特に好ましい。
二成分系の静電荷像現像剤における本発明のトナーとキャリアとの混合割合は、通常、キャリア100重量部に対して、トナー2〜10重量部である。また、現像剤の調製方法は、特に限定されないが、例えば、Vブレンダー等で混合する方法等が挙げられる。
(画像形成方法)
また、本発明の静電荷像現像粉砕トナー、静電荷像現像トナー及び静電荷像現像剤は、通常の静電荷像現像方式(電子写真方式)の画像形成方法に使用することができる。
本発明の画像形成方法は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程とを含む画像形成方法であって、前記トナーとして本発明の静電荷像現像粉砕トナー若しくは本発明の静電荷像現像トナー、又は、前記現像剤として本発明の静電荷像現像剤を用いることを特徴とする。
上記の各工程は、いずれも画像形成方法において公知の工程が利用でき、例えば、特開昭56−40868号公報、特開昭49−91231号公報等に記載されている。
また、本発明の画像形成方法は、上記した工程以外の工程を含むものであってもよく、例えば、静電潜像担持体上に残留する静電荷像現像剤を除去するクリーニング工程等が好ましく挙げられる。本発明の画像形成方法においては、さらにリサイクル工程をも含む態様が好ましい。前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程において回収した静電荷像現像トナーを現像剤層に移す工程である。このリサイクル工程を含む態様の画像形成方法は、トナーリサイクルシステムタイプのコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施することができる。また、クリーニング工程を省略し、現像と同時にトナーを回収する態様のリサイクルシステムにも適用することができる。
前記潜像保持体としては、例えば、電子写真感光体および誘電記録体等が使用できる。
電子写真感光体の場合、該電子写真感光体の表面を、コロトロン帯電器、接触帯電器等により一様に帯電した後、露光し、静電潜像を形成する(潜像形成工程)。次いで、表面に現像剤層を形成させた現像ロールと接触若しくは近接させて、静電潜像にトナーの粒子を付着させ、電子写真感光体上にトナー像を形成する(現像工程)。形成されたトナー像は、コロトロン帯電器等を利用して紙等の被転写体表面に転写される(転写工程)。さらに、被転写体表面に転写されたトナー像は、定着機により熱定着され(定着工程)、最終的なトナー像が形成される。
なお、前記定着機による熱定着の際には、オフセット等を防止するため、通常、前記定着機における定着部材に離型剤が供給される。
以下、本発明を実施例で詳しく説明するが、本発明を何ら限定するものではない。
(実施例1)
<樹脂1の作製>
ビスフェノールA−エチレンオキサイド1mol付加物 31.5重量部
シクロヘキサンジカルボン酸 17.0重量部
ペンタデシルベンゼンスルホン酸(直鎖型=ノルマル型、以下同様) 0.15重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 13,800
GPCによる数平均分子量 6,150
分子量分布 2.2
ガラス転移温度(オンセット) 52℃
上記分子量の測定には、ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフィ(GPC)によって以下に記す条件で重量平均分子量Mwおよび数平均分子量Mnを測定した。温度40℃において、溶媒(テトラヒドロフラン)を毎分1.2mlの流速で流し、濃度0.2g/20mlのテトラヒドロフラン試料溶液を試料重量として3mg注入し測定を行う。試料の分子量測定にあたっては、当該試料の有する分子量が数種の単分散ポリスチレン標準試料により、作製された検量線の分子量の対数とカウント数が直線となる範囲内に包含される測定条件を選択する。
なお、測定結果の信頼性は、上述の測定条件で行ったNBS706ポリスチレン標準試料が、
重量平均分子量Mw=28.8×104
数平均分子量Mn=13.7×104
となることにより確認することができる。
また、GPCのカラムとしては、前記条件を満足するTSK−GEL、GMH(東洋曹達社製)等を用いた。
分子量分布は、次の式で算出した。
分子量分布MwD=重量平均分子量/数平均分子量
ポリエステルのガラス転移温度Tgの測定には、示差走査熱量計(島津製作所、DSC-50)を用いた。
(実施例2)
<樹脂2の作製>
ビスフェノールA−エチレンオキサイド1mol付加物 31.5重量部
1,4−フェニレンジカルボン酸 19.5重量部
n−ドデカンスルホン酸 0.1重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 14,300
GPCによる数平均分子量 6,200
分子量分布 2.3
ガラス転移温度(オンセット) 53℃
(実施例3)
<樹脂3の作製>
ビスフェノールA−エチレンオキサイド1mol付加物 31.5重量部
1,4−フェニレンジプロパノイック酸 22.0重量部
3−フルオロ−4−ドデシルベンゼンスルホン酸 0.15重量部
(R4のハメット値σm=0.352)
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 19,300
GPCによる数平均分子量 8,040
分子量分布 2.4
ガラス転移温度(オンセット) 51℃
(実施例4)
<樹脂4の作製>
ビスフェノールA−エチレンオキサイド1mol付加物 31.5重量部
シクロヘキサンジカルボン酸 17.0重量部
ペンタデシルベンゼンスルホン酸(ハード型、テイカ社製テイカパワーB150)
0.15重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 10,900
GPCによる数平均分子量 4,550
分子量分布 2.4
ガラス転移温度(オンセット) 50℃
(実施例5)
<樹脂5の作製>
1,9−ノナンジオール 16.0重量部
1,12−ドデカン二酸 23.0重量部
n−オクタデシルベンゼンスルホン酸 0.20重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 17,100
GPCによる数平均分子量 6,840
分子量分布 2.5
融点 72℃
(実施例6)
<樹脂6の作製>
1,4−ブタンジオール 9.2重量部
1,9−アゼライン酸 19.0重量部
n−オクタデシルベンゼンスルホン酸 0.20重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 9,600
GPCによる数平均分子量 3,350
分子量分布 2.9
融点 54℃
(比較例1)
<樹脂7の作製>
ビスフェノールA−エチレンオキサイド1mol付加物 31.5重量部
シクロヘキサンジカルボン酸 17.0重量部
n−オクチルベンゼンスルホン酸 0.10重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 8,100
GPCによる数平均分子量 2,450
分子量分布 3.3
ガラス転移温度 49℃
(比較例2)
<樹脂8の作製>
ビスフェノールA−エチレンオキサイド1mol付加物 31.5重量部
1,4−フェニレンジカルボン酸 19.5重量部
硫酸 0.05重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 7,850
GPCによる数平均分子量 2,050
分子量分布 3.8
ガラス転移温度 49℃
(比較例3)
<樹脂9の作製>
ビスフェノールA−エチレンオキサイド1mol付加物 31.5重量部
1,4−フェニレンジカルボン酸 19.5重量部
ジブチルスズオキシド 0.10重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、白濁したポリエステルを得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 2,900
GPCによる数平均分子量 1,100
分子量分布 2.63
ガラス転移温度 30℃
(比較例4)
<樹脂10の作製>
1,4−ブタンジオール 9.2重量部
1,6−アジピン酸 14.6重量部
n−オクタデシルベンゼンスルホン酸 0.20重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 7,100
GPCによる数平均分子量 1,850
分子量分布 3.8
融点 50℃
(比較例5)
<樹脂11の作製>
ビスフェノールA−エチレンオキサイド1mol付加物 31.5重量部
シクロヘキサンジカルボン酸 17.0重量部
p−ニトロベンゼンスルホン酸 0.1重量部
(ニトロ基のHammet値σP 0=0.81)
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 6,200
GPCによる数平均分子量 2,100
分子量分布 2.9
ガラス転移温度 47℃
(比較例6)
<樹脂12の作製>
1,9−ノナンジオール 16.0重量部
1,12−ドデカン二酸 23.0重量部
エタンスルホン酸 0.05重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 6,550
GPCによる数平均分子量 1,950
分子量分布 3.4
融点 64℃
Figure 2007147810
なお、上記表1に記載の化合物における略記は、それぞれ以下の化合物を表す。
CHDA:シクロヘキサンジカルボン酸
PDAA:1,4−フェニレンジカルボン酸
PDPA:1,4−フェニレンジプロパノイック酸
1,12−DDA:1,12−ドデカン二酸(1,10−デカンジカルボン酸)
BisA1EO:ビスフェノールA−エチレンオキサイド1mol付加物
1,9−ND:1,9−ノナンジオール
1,4−BD:1,4−ブタンジオール
PDBSA(直鎖型):n−ペンタデシルベンゼンスルホン酸
PDBSA(ハード型):ペンタデシルベンゼンスルホン酸(ハード型、テイカ社製テイカパワーB150)
DSA:n−ドデカンスルホン酸
フッ化DBSA:3−フルオロ−4−ドデシルベンゼンスルホン酸
ODBSA:n−オクタデシルベンゼンスルホン酸
OBSA:n−オクチルベンゼンスルホン酸
p−NBSA:p−ニトロベンゼンスルホン酸
<樹脂粒子の水分散液の作製>
上記樹脂1を撹拌機及び冷却管に付いた三口フラスコに投入し、95℃に保ちながら1N、NaOHを徐々に添加しながら撹拌を続けた。NaOH水溶液を総量で50重量部投入すると、樹脂はスラリー状を呈した。イオン交換水180重量部を85℃に調整したフラスコ中に本スラリー投入し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で10分間乳化した後、さらに超音波バス中にて、10分乳化し、室温水にてフラスコを冷却した。
これにより樹脂粒子のメジアン径が420nmのポリエステル樹脂粒子分散液(1)を得た。
上記の樹脂2〜12に対し、樹脂粒子分散液(1)と同様の方法で樹脂粒子分散液(2)〜(12)を作製し、樹脂粒子のメジアン径をレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)を用いて測定した。
上記のように作製した樹脂粒子分散液を使用して、トナーを作製した。
(離型剤粒子分散液(W1)の調製)
ポリエチレンワックス 30重量部
(東洋ペトロライト社製、Polywax725、融点103℃)
カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50) 3重量部
イオン交換水 67重量部
上記成分をホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で95℃に加熱しながら十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザー(ゴーリン社製、ゴーリンホモジナイザー)で分散処理し、離型剤粒子分散液(W1)を調整した。得られた分散液中の離型剤粒子の個数平均粒子径D50nは460nmであった。その後イオン交換水を加えて、分散液の固形分濃度を30%に調整した。
(シアン顔料分散液(C1)の調製)
シアン顔料(大日精化工業社製、C.I.Pigment Blue 15:3)
20重量部
アニオン系界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR) 2重量部
イオン交換水 78重量部
上記配合に従って、成分を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)5分間と超音波バスにより10分間分散し、シアン顔料分散液(C1)を得た。分散液中の顔料の数平均粒子径D50nは121nmであった。その後、イオン交換水を加えて分散液の固形分濃度を15%に調整した。
(樹脂粒子分散液Aの調製:非結晶性ビニル系樹脂ラテックス)
スチレン 460重量部
n−ブチルアクリレート 140重量部
アクリル酸 12重量部
ドデカンチオール 9重量部
前記成分を混合溶解して溶液を調製した。
他方、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製ダウファックス)12重量部をイオン交換水250重量部に溶解し、前記溶液を加えてフラスコ中で分散し乳化した(単量体乳化液A)。
さらに、同じくアニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製ダウファックス)1重量部を555重量部のイオン交換水に溶解し、重合用フラスコに仕込んだ。
重合用フラスコを密栓し、還流管を設置し、窒素を注入しながら、ゆっくりと攪拌しながら、75℃まで重合用フラスコをウォーターバスで加熱し、保持した。
過硫酸アンモニウム9重量部をイオン交換水43重量部に溶解し、重合用フラスコ中に定量ポンプを介して、20分かけて滴下した後、単量体乳化液Aをやはり定量ポンプを介して200分かけて滴下した。
その後、ゆっくりと撹拌を続けながら重合用フラスコを75℃に、3時間保持して重合を終了する。
これにより樹脂粒子のメジアン径が340nm、ガラス転移点が53.0℃、重量平均分子量が32,000、固形分量が42%のアニオン性樹脂粒子分散液Aを得た。
(トナー実施例1:樹脂粒子分散液(1)を使用したトナーの作製)
<シアントナー(トナーC1)の作製>
樹脂粒子分散液(1) 120重量部
樹脂粒子分散液A 40重量部
離型剤粒子分散液(W1) 33重量部
シアン顔料分散液(C1) 60重量部
ポリ塩化アルミニウム10重量%水溶液 15重量部
(浅田化学社製、PAC100W)
1%硝酸水溶液 3重量部
上記成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中で、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて5,000rpmで3分間分散した後、前記フラスコに磁力シールを有した撹拌装置、温度計とpH計を具備した蓋をしてから、加熱用マントルヒーターをセットし、フラスコ中の分散液全体が撹拌される最低の回転数に適宜調節して撹拌しながら62℃まで1℃/1minで加熱し、62℃で30分間保持し、凝集粒子の粒径をコールターカウンター(日科機社製、TA II)で確認した。昇温停止後ただちに樹脂粒子分散液(L1)を50重量部追加し、30分間保持したのち、系内のpHが6.5になるまで水酸化ナトリウム水溶液を加えてから、1℃/1minで97℃まで加熱した。昇温後、硝酸水溶液を加えて系内のpHを5.0にして、10時間保持して凝集粒子を加熱融合した。この後系内を50℃まで降温、水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを12.0に調節して10分間保持した。その後フラスコから取り出し、イオン交換水を用いて充分にろ過、通水洗浄した後、さらに固形分量が10重量%となるようにイオン交換水中に分散し、硝酸を加えてpH3.0で10分間撹拌した後、再びイオン交換水を用いて充分にろ過、通水洗浄して得られたスラリーを凍結乾燥してシアントナー(トナーC1)を得た。
前記シアン着色粒子に、ヘキサメチルジシラザン(以下、「HMDS」と略す場合がある)で表面疎水化処理した一次粒子平均粒径40nmのシリカ(SiO2)微粒子と、メタチタン酸とイソブチルトリメトキシシランの反応生成物である一次粒子平均粒径20nmのメタチタン酸化合物微粒子とを、それぞれ1重量%づつ添加し、ヘンシェルミキサーで混合し、シアン外添トナーを作製した。
このようにして作製したトナーの累積体積平均粒径D50は、5.9μm、体積平均粒度分布指標GSDvは、2.2、トナー粒子の形状係数は130であった。
トナーの累積体積平均粒径D50と体積平均粒度分布指標GSDvはレーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)、また形状係数はルーゼックスによる形状観察でそれぞれ求めた。
(トナー実施例2:樹脂粒子分散液(2)を使用したトナーの作製)
トナー実施例1において、樹脂粒子分散液を(2)に代えた以外は同様の方法でサイアン着色粒子を得た。作製したトナーの測定の結果、累積体積平均粒径D50は5.9μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.23、形状係数は132であった。本トナーにトナー実施例1と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー実施例3:樹脂粒子分散液(3)を使用したトナーの作製)
トナー実施例1において、樹脂粒子分散液を(3)に代えた以外は同様の方法でサイアン着色粒子を得た。作製したトナーの測定の結果、累積体積平均粒径D50は6.1μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.24、形状係数は128であった。本トナーにトナー実施例1と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー実施例4:樹脂粒子分散液(4)を使用したトナーの作製)
トナー実施例1において、樹脂粒子分散液を(4)に代えた以外は同様の方法でサイアン着色粒子を得た。作製したトナーの測定の結果、累積体積平均粒径D50は6.1μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.22、形状係数は129であった。本トナーにトナー実施例1と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー実施例5:樹脂粒子分散液(5)を使用したトナーの作製)
トナー実施例1において、樹脂粒子分散液を(5)に代えた以外は同様の方法でサイアン着色粒子を得た。作製したトナーの測定の結果、累積体積平均粒径D50は6.0μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.25、形状係数は125であった。本トナーにトナー実施例1と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー実施例6:樹脂粒子分散液(6)を使用したトナーの作製)
トナー実施例1において、樹脂粒子分散液を(6)に代えた以外は同様の方法でサイアン着色粒子を得た。作製したトナーの測定の結果、累積体積平均粒径D50は6.0μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.28、形状係数は124であった。本トナーにトナー実施例1と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー比較例1:樹脂粒子分散液(7)を使用したトナーの作製)
トナー実施例1において、樹脂粒子分散液を(7)に代えた以外は同様の方法でサイアン着色粒子を得た。作製したトナーの測定の結果、累積体積平均粒径D50は6.1μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.30、形状係数は128であった。本トナーにトナー実施例1と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー比較例2:樹脂粒子分散液(8)を使用したトナーの作製)
トナー実施例1において、樹脂粒子分散液を(8)に代えた以外は同様の方法でサイアン着色粒子を得た。作製したトナーの測定の結果、累積体積平均粒径D50は5.9μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.31、形状係数は129であった。本トナーにトナー実施例1と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー比較例3:樹脂粒子分散液(9)を使用したトナーの作製)
トナー実施例1において、樹脂粒子分散液を(9)に代えた以外は同様の方法でサイアン着色粒子を得た。作製したトナーの測定の結果、累積体積平均粒径D50は5.8μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.35、形状係数は123であった。本トナーにトナー実施例1と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー比較例4:樹脂粒子分散液(10)を使用したトナーの作製)
トナー実施例1において、樹脂粒子分散液をに代えた以外は同様の方法でサイアン着色粒子を得た。作製したトナーの測定の結果、累積体積平均粒径D50は6.1μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.30、形状係数は123であった。本トナーにトナー実施例1と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー比較例5:樹脂粒子分散液(11)使用したトナーの作製)
トナー実施例1において、樹脂粒子分散液をBに代えた以外は同様の方法でサイアン着色粒子を得た。作製したトナーの測定の結果、累積体積平均粒径D50は5.8μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.33、形状係数は126であった。本トナーにトナー実施例1と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー比較例6:樹脂粒子分散液(12)使用したトナーの作製)
トナー実施例1において、樹脂粒子分散液を(12)に代えた以外は同様の方法でサイアン着色粒子を得た。作製したトナーの測定の結果、累積体積平均粒径D50は6.0μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.30、形状係数は127であった。本トナーにトナー実施例1と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
<キャリアの作製>
体積平均粒子径40μmのCu−Znフェライト微粒子100重量部にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.1重量部を含有するメタノール溶液を添加し、ニーダーで被覆した後、メタノールを留去し、さらに120℃で2時間加熱して上記シラン化合物を完全に硬化させた。この粒子に、パーフルオロオクチルエチルメタクリレート−メチルメタクレート共重合体(共重合比40:60)をトルエンに溶解させたものを添加し、真空減圧型ニーダーを使用してパーフルオロオクチルエチルメタクリレート−メチルメタクレート共重合体のコーティング量が0.5重量%となるように樹脂被覆型キャリアを製造した。
<現像剤の作製>
上述のように作製した各トナー4重量部を、得られた樹脂被覆型キャリア100重量部に混合して、静電荷像現像剤を作製した。これを以下に示す評価において現像剤として使用した。
<粉砕トナー及び現像剤の作製>
上記のように作製した樹脂1、7及び9を用いて粉砕トナーを作製した。
(トナー実施例7)
樹脂1 85重量部
脂肪族炭化水素−芳香族炭化水素共重合石油樹脂 10重量部
(C5系石油留分(イソプレン)/C5系石油留分(ピペリレン)/イソプロペニルトルエン=モノマー重量比(1.5/1.5/97))
カーボンブラック(BPL、キャボット社製) 6重量部
ポリプロピレンワックス(P200、三井化学社製) 4重量部
ポリエチレンワックス(PE130、クラリアントジャパン社製) 1重量部
上記成分の混合物をバンバリーミキサーによって5分間溶融混練し、その後、圧延/冷却し、ハンマーミルで粗粉砕後、ジェットミルで微粉砕し、風力分級機で分級して、体積平均粒径9.0μmのトナー母体粒子を得た。このトナー母体粒子100重量部に対して、酸化チタン1.0重量部と疎水性シリカ0.3重量部をヘンシェルミキサーによって混合し、ブラックトナーを得た。また、このトナー6重量部と、フェライトコアにスチレン−アクリル樹脂2%をコーティングした粒径50μmのキャリア100重量部とを混合して現像剤を得た。
(トナー比較例7)
トナー実施例7において、樹脂1を樹脂7に代えた以外は同様の方法で、比較例4の現像剤を得た。トナーの体積平均粒径は9.2μmであった。
(トナー比較例8)
トナー実施例7において、樹脂1を樹脂9に代えた以外は同様の方法で、比較例5の現像剤を得た。トナーの体積平均粒径は9.5μmであり、ジェットミル粉砕後の粉砕トナーでトナー同士の緩い融着が認められた。
上記のようにして作製したシアン、ブラック現像剤を用いて、次のように評価を実施した。
<粒子径分布>
水中分散、凝集合一法により製造するトナーについて、粒子径分布を次の指標により評価した。
○・・・GSDvが1.0以上1.25未満
△・・・GSDvが1.25以上1.30未満
×・・・GSDvが1.30以上
<ホットオフセット温度>
上記のように作製した実施例、比較例の全ての現像剤を用いて、画像形成装置(富士ゼロックス社製のDocuCentreColor500の改造機)により定着温度を変えて転写用紙に画像を形成し、ホットオフセット発生温度とコールドオフセット発生温度を評価した。ホットオフセット発生温度は、トナーが定着ロールに付着する最も低い定着温度を確認することにより求めた。
<コールドオフセットの発生>
設定温度を180℃に固定し、黒ベタ画像を3枚定着させた後に白紙を通してその白紙の汚れ具合からコールドオフセットを評価した。
Figure 2007147810

Claims (7)

  1. 重縮合触媒を用いて多価アルコールとカルボキシル基が結合する残基の炭素数が5以上である多価カルボン酸とを重縮合する工程を含む結着樹脂の製造方法であって、
    前記重縮合触媒として、下記式(I)〜(III)で表される化合物のうち少なくとも1つを用いることを特徴とする
    静電荷像現像トナー用結着樹脂の製造方法。
    Figure 2007147810
    (式(I)中、R1は炭素数13〜20のアルキル基を表し、R2はスルホ基を基準とするハメット値が0.2未満である基を表し、また、nは0〜4の整数を表す。)
    Figure 2007147810
    (式(II)中、R3は炭素数8〜20のアルキル基を表し、R4はスルホ基を基準とするハメット値が0.2以上である基を表し、R5はスルホ基を基準とするハメット値が0.2未満である基を表し、pは1〜4の整数を表し、また、qは0〜3の整数を表す。)
    Figure 2007147810
    (式(III)中、R6は炭素数10〜20のアルキル基を表す。)
  2. 少なくとも結着樹脂を含む樹脂粒子が分散媒に分散している樹脂粒子分散液であって、
    前記結着樹脂が、請求項1に記載の製造方法により製造された静電荷像現像トナー用結着樹脂を含む
    静電荷像現像トナー用樹脂粒子分散液。
  3. 少なくとも結着樹脂を含む粉砕トナーであって、
    前記結着樹脂が、請求項1に記載の製造方法により製造された静電荷像現像トナー用結着樹脂である
    静電荷像現像粉砕トナー。
  4. 少なくとも樹脂粒子分散液を含む分散液中で該樹脂粒子を凝集して凝集粒子を得る工程、及び、
    該凝集粒子を加熱して融合させる工程を含む静電荷像現像トナーの製造方法であって、
    前記樹脂粒子分散液が請求項2に記載の静電荷像現像トナー用樹脂粒子分散液である
    静電荷像現像トナーの製造方法。
  5. 請求項4に記載の製造方法により製造された静電荷像現像トナー。
  6. 請求項3に記載の静電荷像現像粉砕トナー又は請求項5に記載の静電荷像現像トナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤。
  7. 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、
    前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、
    前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、
    前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程を含む画像形成方法であって、
    前記トナーとして請求項3に記載の静電荷像現像粉砕トナー若しくは請求項5に記載の静電荷像現像トナー、又は、前記現像剤として請求項6に記載の静電荷像現像剤を用いる
    画像形成方法。
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