JP2007147733A - 現像剤担持体 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境によらず耐久現像性に優れ、帯電量分布が均一で、高品位な画像を得ることができる現像方法に適した現像剤担持体を提供する。
【解決手段】像担持体上に形成された潜像を現像するための現像剤を担持可能な現像剤担持体であって、その表面を構成する被覆層が、ポリスチレンスルホン酸化合物を含有することを特徴とする現像剤担持体を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、現像剤を用いて現像を行う現像装置が具備する現像剤担持体に関し、特に電子写真記録方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置に用いられる現像装置が具備する現像剤担持体に関するものである。
従来、電子写真法としては多数の方法が知られている。一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により静電潜像担持体(感光体)上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像を現像剤(トナー)で現像を行って可視像化する。さらに必要に応じて紙などの転写材にトナー像を転写した後、熱・圧力等により転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るものである。
電子写真法における現像方式は、主として一成分現像方式と二成分現像方式に分けられる。
例えば1成分トナーを用いた現像方式としては次のようなものが知られている。像担持体としての感光ドラム表面に静電潜像を形成し、現像剤担持体としての現像スリーブとトナー粒子との摩擦、及び/或は現像スリーブ上のトナー塗布量を規制する現像剤規制部材とトナー粒子との摩擦によりトナー粒子に正或は負の電荷を与える。このトナーを現像スリーブ上に薄く塗布して感光ドラムと現像スリーブとが対向した現像領域に搬送し、現像領域においてトナーを前記感光ドラム表面の静電潜像に飛翔・付着して現像し、静電潜像をトナー像として顕像化する。また、プリンタ装置はLED、LBPプリンタが最近の市場の主流になっており、技術の方向としてより高解像度即ち、従来300、400dpiであったものが600、800、1200dpiとなってきている。従って現像方式もこれにともなってより高精細が要求されてきている。また、複写機に於いても高機能化が進んでおり、そのためデジタル化されている。この方向は、静電荷像をレーザーで形成する方法が主である為、やはり高解像度の方向に進んでおり、ここでもプリンタと同様に高解像・高精細の現像方式が要求されてきており、トナー粒径は更に小さい方向へと進みつつある。
現像工程で感光体上に形成されたトナー像は転写工程で転写材に転写されるが、感光体上に残った転写残トナーはクリーニング工程でクリーニングされ、廃トナー容器にトナーは蓄えられる。このクリーニング工程については、従来ブレードクリーニング,ファーブラシクリーニング,ローラークリーニング等が用いられていた。装置面からみると、かかるクリーニング装置を具備するために装置が必然的に大きくなり装置のコンパクト化を目指すときのネックになっていた。さらには、エコロジーの観点より、トナーの有効活用と言う意味で廃トナーの少ないシステムが望まれており、転写効率の良いトナーが求められている。
上記転写効率向上のため、さらには製造時の省エネルギー化のため、機械的衝撃力により球形化した磁性トナー、或いは重合法により製造されたトナーが提案されている。この様な球形化したトナーを用いる場合、トナー帯電の調整が難しく、現像剤による工夫が種々行なわれているものの、トナー帯電の不均一性やスリーブ表面への融着の発生など耐久安定性に関わる問題は、完全には解決されていない。
特に、現像スリーブが繰り返し回転を行っていくうちに、現像スリーブ上にコーティングされたトナーの帯電量が現像スリーブとの接触により高くなり過ぎ、トナーが現像スリーブ表面との鏡映力により引き合って現像スリーブ表面上で不動状態となる。そのため現像スリーブから静電潜像保持体(ドラム)上の潜像に移動しなくなる、所謂、チャージアップ現象が発生する。このとき上層のトナーは帯電しにくくなってトナーの現像量が低下するため、ライン画像の細りやベタ画像の画像濃度薄の如き問題点を生じる。
更にチャージアップにより十分に帯電されないトナー粒子が規制不良となってスリーブ上に流出し、斑点状、波状のムラとなる、いわゆるブロッチ現象も発生する。加えて、画像部(トナー消費部)と非画像部とのトナー層形成状態が変わり、帯電状態が異なってしまう。そのため、例えば、一度画像濃度の高いベタ画像を現像した位置が、現像スリーブの次の回転時に現像位置に来てハーフトーン画像を現像すると、画像上にベタ画像の跡が現れてしまう現象、所謂、スリーブゴースト現象が生じ易い。特にこのような現象は、機械的衝撃力により球形化したトナーを用いると顕著に発生しやすい。
また、近年、複写機やLBP本体の消費エネルギーの低減が再び要求されるようになり、それに伴い、定着に要するエネルギーを低下させるため、用いられる現像剤の低温定着化が盛んに検討されている。その方法として、現像剤のTg(ガラス転移点)を低めに設定したり、結着樹脂に低分子量成分を多めに添加したり、ワックス等の低融点成分を多めに添加したりする傾向にある。この影響を受け、現像剤はスリーブ等への融着が発生しやすいものが増加しつつある。また、このように定着性を優先させるため、トナーが帯電しにくくなり現像性が十分に確保されにくいことがある。
従って、現像剤担持体に現像剤への帯電付与性をさらに適正化させ、また、現像剤担持体への現像剤の融着を起こりにくくする必要がある。
この様な現象を解決する方法として、特許文献1、特許文献2などにおいては、樹脂中に、結晶性グラファイト及びカーボンの如き導電性微粉末を分散させた被覆層が基体上に設けられている現像スリーブを用いる方法が提案されている。
この方法を用いることにより、チャージアップ現象の防止と帯電の均一性の向上に効果は認められるものの、前記したトナーに対しては十分満足な結果を得られるものはない。
また、樹脂中に、鉄粉に対して正帯電性である第四級アンモニウム塩化合物を含有させる(特許文献3及び特許文献4)、ベンジル酸の金属化合物等を含有させる(特許文献5)方法が記載されている。そうすることで、球形化処理されたトナーや重合法によって製造されたネガトナーに対しチャージアップなどの過剰な帯電を防ぐ現像スリーブを用いることが提案されている。
この方法を用いることにより、チャージアップ現象の防止と帯電の均一性の向上に効果は認められるものの、トナーに対する帯電安定性と搬送安定性は未だ不十分である。
特開平02−105181号公報 特開平03−036570号公報 特開2002−311636号公報 特開2005−077870号公報 特開2003−057951号公報
しかしながら、前述したこれらの方法では、高画質化を達成するためにトナーを小粒径化した場合や、一成分現像方式の採用等、所望の画像形成プロセスに応じて適用しようとした場合等に、次のような問題点がある。すなわち、環境変動や経時変化等の要因によってトナー特性が変化しやすく、使用状況に関わらず安定した現像性を得ることは難しい。
本発明の目的は、上記問題点を解決した現像方法、現像装置及びそれを利用した画像形成方法を提供することにある。
本発明の目的は、環境によらず耐久現像性に優れた現像方法、現像装置及びそれを利用した画像形成方法を提供することにある。
本発明の目的は、プロセススピードにかかわらず帯電量分布が均一で、高品位な画像を得ることができる現像方法、現像装置及びそれを利用した画像形成方法を提供することにある。
本発明の目的は、スリーブゴーストのない高品位なグラフィック画像を得ることができる現像方法、現像装置及びそれを利用した画像形成方法を提供することにある。
本発明の目的は、該トナーを使用する際、現像装置中のトナーの過剰帯電を防止し、かつトナーの帯電を高めに保持させ、また現像剤担持体上への融着が発生しにくくすることにある。そして、それらの結果から生じる画像濃度低下・白筋・ブロッチ等が起こりにくい現像方法、現像装置及びそれを利用した画像形成方法を提供することにある。
本発明の目的は、高温高湿下・低温低湿下においても良好な画像が得られる現像方法、現像装置及びそれを利用した画像形成方法を提供することにある。
本発明の目的は、長期耐久においても安定な画像が得られる現像方法、現像装置及びそれを利用した画像形成方法を提供することにある。
本発明の目的は、以下の手段によって達成される。
(I)像担持体上に形成された潜像を現像するための現像剤を担持可能な現像剤担持体であって、その表面を構成する被覆層が、少なくとも下記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物を含有することを特徴とする現像剤担持体。
Figure 2007147733
(式中、X+は、H+、Na+、Li+、K+、又は下記一般式(2)で示される4級アンモニウムイオンを表す。)
Figure 2007147733
(式中、R1、R2、R3及びR4は、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリール基、又は置換基を有しても良いアラルキル基を表し、R1乃至R4は各々同一でもよく異なっていてもよい。)
(II)前記被覆層が、少なくとも結着樹脂と前記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物からなる粒子とを含有することを特徴とする(I)に記載の現像剤担持体。
(III)前記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物からなる粒子の体積平均粒径が、30.0μm以下であることを特徴とする(II)に記載の現像剤担持体。
(IV)前記被覆層が、さらに導電性物質を含有することを特徴とする(I)乃至(III)のいずれかに記載の現像剤担持体。
本出願に係わる第1の発明によれば、帯電付与性に優れ、高温高湿下、また低温低湿下において、トナーの帯電均一性及びトナー搬送性が安定する。したがって、ブロッチやトナー融着、スリーブゴースト、カブリ、濃度低下等を有効に防止し、高品位の画像が得られる現像剤担持体を提供することができる。
また、非磁性一成分トナー、特に重合法などによる球形のトナーを用いた場合にも耐久を通じてトナーの帯電を良好に制御すると共にスリーブ上のトナー層を安定して形成することができる現像剤担持体を提供することができる。
さらに、本発明により非磁性一成分の球形のトナーを用いた場合にも耐久を通じて現像剤担持体表面へのトナー付着を軽減させ、トナーの帯電を良好に制御すると共にトナーに十分な帯電を与えることができる。したがって、スリーブ上のトナー層を安定して形成することができる現像剤担持体を提供することができる。
本出願に係わる第2の発明によれば、さらに、トナーの帯電均一性及びトナー搬送性が安定し、ブロッチやトナー融着、スリーブゴースト、カブリ、濃度低下等を有効に防止し、高品位の画像が得られる現像剤担持体を提供することができる。
本出願に係わる第3の発明によれば、さらに、トナーへの帯電付与性及び搬送性の安定性に優れた現像剤担持体を提供することができる。
本出願に係わる第4の発明によれば、さらに帯電付与性に優れる。したがって、高温高湿下、また低温低湿下において長期耐久においても、トナーのチャージアップ、ブロッチやトナー融着、スリーブゴースト、カブリ、濃度低下等を有効に防止し、高品位の画像が得られる現像剤担持体を提供することができる。
以下、好ましい実施の形態を挙げて本発明について詳述する。
本発明の現像剤担持体を構成する基体表面に被覆された被覆層に、少なくとも下記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物を用いることによって、本発明の目的がより高度に達成できることを見出した。
Figure 2007147733
(式中、X+は、H+、Na+、Li+、K+、又は下記一般式(2)で示される4級アンモニウムイオンである。)
Figure 2007147733
(式中、R1、R2、R3及びR4は水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリール基、又は置換基を有しても良いアラルキル基を表し、R1〜R4は各々同一でもよく異なっていてもよい。)
上記アルキル基の炭素数は、1〜24であることが好ましい。上記アリール基の炭素数は、6〜24であることが好ましい。上記アラルキル基の炭素数は、7〜24であることが好ましい。アルキル基、アリール基、アラルキル基を置換可能な置換基としては、例えば、ハロゲン原子、酸素原子、窒素原子、若しくはイオウ原子、またはこれらと炭素原子で形成される基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、等が挙げられる。しかしこれらの置換基に限定するものではない。
1〜R4の組み合わせは、以下のいずれでもよい。
(i)すべてが互いに異なる基である。
(ii)2つが同一の基で、他の2つと互いに異なる基である。
(iii)2つが同一の基で、他の2つも同一の基で、それらが異なる基である。
(iv)3つが同一の基で、他と異なる基である。
(v)すべてが同一の基である。
一般式(2)で示される4級アンモニウムイオンとしては、具体的には以下のようなものが挙げられるが、勿論、本発明は、これらに限定されるものではない。
Figure 2007147733
Figure 2007147733
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Figure 2007147733
Figure 2007147733
Figure 2007147733
Figure 2007147733
Figure 2007147733
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本発明で用いる上記化合物は、一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物のみで構成される重合体はもとより、他の単量体との共重合体でも好適に用いることができる。他の単量体としては特に限定されるものではないが、単官能性重合性単量体或いは多官能性重合性単量体を使用することができる。
単官能性重合性単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンなどのスチレン系重合性単量体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートなどのアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートなどのメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトン等のビニルケトン類;などのビニル系重合性単量体等が挙げられる。
多官能性重合性単量体としては、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス[4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2’−ビス[4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート等の多官能アクリル系重合性単量体;エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス[4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2’−ビス[4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート等の多官能メタクリル系重合性単量体;ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテル等を挙げることができる。
本発明に用いられる、一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物は、重量平均分子量Mwが10,000以上であることが好ましく、20,000以上であることがより好ましい。重量平均分子量Mwが10,000以上であると、現像剤担持体の表面被覆層の帯電付与性が適正化され、長期耐久においても高品質の画像が維持される。また、一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物は、重量平均分子量Mwが10,000,000以下であることが好ましく、5,000,000以下であることがより好ましい。重量平均分子量Mwが10,000,000以下であると、粉砕等により所望の粒子径を容易に得ることが出来る。
本発明で用いる上記化合物は、自身が負帯電性を示すため、現像剤担持体の表面被覆層中に含有させることで、ネガトナーに対し過剰なネガ付与性を抑制できる。その結果、ネガトナーのチャージアップを防止することができ、濃度低下、ブロッチといった画像不良を防ぐことが可能になる。
本発明では、一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物を、現像剤担持体の被覆層の結着樹脂として用いることができる。また、他の結着樹脂と併用することもできる。他の結着樹脂と併用する場合、一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物の使用量は、被覆層形成用の結着樹脂100.0質量部に対して1.0質量部〜100.0質量部とすることが好ましく、5.0質量部〜50.0質量部とすることがより好ましい。被覆層形成用の結着樹脂100.0質量部に対して1.0質量部〜100.0質量部であれば、トナーへの帯電付与が適正に行われ、且つ現像剤担持体の表面被覆層の結着樹脂中への混合が良好に行われる。
本発明では、一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物からなる粒子を、現像剤担持体の被覆層中に含有させることもできる。この場合、一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物からなる粒子を結着樹脂に混合して、現像剤担持体の被覆層を形成する。この場合の、一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物の使用量は、被覆層形成用の結着樹脂100.0質量部に対して1.0質量部〜100.0質量部とすることが好ましく、5.0質量部〜50.0質量部とすることがより好ましい。被覆層形成用の結着樹脂100.0質量部に対して1.0質量部〜100.0質量部であれば、トナーへの帯電付与が適正に行われ、且つ現像剤担持体の表面被覆層の結着樹脂中への混合が良好に行われる。
一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物からなる粒子は、体積平均粒径が30.0μm以下であることが好ましく、0.3μm〜30.0μmであることがより好ましく、3.0μm〜20.0μmであることがさらに好ましい。体積平均粒径が30.0μm以下であれば、トナーへの帯電付与が均一且つ適正に行われ、また現像領域への適切な搬送が行われる。また、体積平均粒径が0.3μm以上であれば、分級等で容易に得ることができる。
一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物からなる粒子の分級方法として特に限定されず、風力分級機、篩等の公知の分級機を用いて行うことができる。例えば、気流中における粒子の慣性力及びコアンダ効果による湾曲気流の遠心力によって少なくとも粗粉領域、中粉領域及び微粉領域に分級することにより、所定の粒径をもつ粒子を効率よく得ることができる。
現像剤担持体の被覆層を形成するための結着樹脂としては、一般に公知の樹脂が使用可能である。例えば、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、繊維素系樹脂、アクリル系樹脂の如き熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂の如き熱あるいは光硬化性樹脂;等が挙げられる。中でも、シリコーン樹脂、フッ素樹脂のような離型性のあるもの、或いはポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂のような機械的性質に優れたもの、が好ましく用いられる。更に、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂は、現像剤に摩擦帯電を付与させるという観点から見ても好ましい。
本発明においては、トナーへの帯電付与性の観点から、被覆層中に導電性物質を含有することがより好ましい。
この際に使用し得る導電性物質としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラックの如きカーボンブラック;酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化モリブデン、チタン酸カリ、酸化アンチモン及び酸化インジウムの如き金属酸化物;アルミニウム、銅、銀、ニッケルの如き金属;炭素繊維の如き無機系充填剤;が挙げられる。被覆層中におけるこれらの導電性物質の添加量としては、結着樹脂100質量部に対して100質量部以下の量で使用することが好ましい。添加量が100質量部以下であれば、被膜強度及びトナーへの適切な帯電付与が維持される。また、導電性物質の添加量は、結着樹脂100質量部に対して1質量部以上の量で使用することが好ましい。添加量が1質量部以上であれば、トナーへの好適な帯電付与性が維持でき、ゴースト・ブロッチ・画像濃度低下の無い高品質の画像を得ることが出来る。
本発明においては、上記のような材料で現像剤担持体表面に形成する被覆層の体積抵抗を103Ω・cm以下、更には10-2〜103Ω・cmに調整することが好ましい。被覆層の体積抵抗が103Ω・cm以下であればトナーへの好適な帯電付与性が維持でき、ゴースト・ブロッチ・画像濃度低下の無い高品質の画像を得ることが出来る。本発明では、現像剤担持体表面の被覆層の体積抵抗を上記のような好ましい範囲に調整するために、被覆層用結着樹脂中に上記のような導電性物質を粒子の状態で分散含有させることが好ましい。この際に使用する導電性物質の粒子としては、その体積平均粒径が20.0μm以下のものが好ましく、10.0μm以下のものがより好ましい。更に、被覆層表面に形成される凹凸を避けるためには、体積平均粒径が1.0μm以下のものを用いることが好ましい。また、被覆樹脂と共に分散させて得られる塗工液の粘度を適度な範囲とする観点から、使用する導電性物質の粒子の体積平均粒径は1.0×10-2μm以上であることが好ましい。
更に、本発明の現像担持体において、その表面に設けられている被覆層中に潤滑性物質が分散されていると、より本発明の効果が促進されるので好ましい。この際に使用できる潤滑性物質としては、例えば、グラファイト、二硫化モリブデン、窒化硼素、雲母、フッ化グラファイト、銀−セレン化ニオブ、塩化カルシウム−グラファイト、滑石、ステアリン酸亜鉛の如き脂肪酸金属塩、が挙げられる。これらのなかでも特にグラファイトは、導電性樹脂被覆層の導電性を損なわないので好ましく用いられる。また、これらの潤滑性物質としては、粒子状のものを使用することが好ましく、その体積平均粒径としては、好ましくは0.2〜20.0μm程度、より好ましくは0.3〜15.0μmのものを使用する。
潤滑性物質の添加量としては、被覆層用結着樹脂100質量部に対して5〜120質量部、更には10〜100質量部の範囲とした場合に、特に好ましい結果を与える。被覆層用結着樹脂100質量部に対して5〜120質量部であれば、被膜強度及びトナーへの適切な帯電付与が維持され、且つ長期間に亘って現像装置を使用した場合等において、被覆層表面にトナー汚染が発生することが無い。
上記材料の被覆層用結着樹脂中への分散には一般的に公知の分散装置、例えば、ペイントシェーカー、サンドミル、アトライター、ダイノミル、パールミル等のビーズを用いた分散機が好ましく用いられる。
本発明の現像剤担持体は、少なくとも、基体及びその上に形成した上記で説明した材料からなる導電性樹脂被覆層から構成される。基体としては、金属円筒管が一般的に使用される。金属円筒管としては、例えば、ステンレススチール又はアルミニウム製の円筒管が好適に用いられる。
本発明においては、上記のような構成材料によって被覆層を形成する場合に、その表面粗度を中心線平均粗さ(以下「Ra」と称す)で表した場合に、Raの値が好ましくは0.30〜3.50μm、より好ましくは0.50〜3.00μmとなるように調整する。Raの値が0.30〜3.50μmであれば、トナーの搬送性が適切に維持され、トナーに対し好適な帯電付与が行われ、その結果高品質の画像を得ることができる。
被覆層の形成方法としては、次のような方法で行うことができる。まず、基体となる導電性支持体をスプレーガンの移動方向に平行に垂直に立てて、導電性支持体を回転させつつ、導電性支持体とスプレーガンのノズル先端との距離を一定に保つ。そして、スプレーガンを一定速度で上昇させながら上記材料を分散した塗料を用いてエアスプレー法により塗料を基体に塗布することで得られる。一般にエアスプレー法では塗料を安定して微粒子液滴化させることにより分散の良好な被覆層を得ることができる。これを高温乾燥機にて乾燥硬化させることにより樹脂被覆層を表面に有する現像剤担持体を得ることができる。
図1は、本発明に用いられる一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物が粒子4の状態で結着樹脂3中に分散され、基体1上の表面樹脂被覆層2を形成した現像剤担持体の様子を示す断面の模式図である。5は樹脂被覆層に導電性を与えるために添加された導電性微粉末である。8は、スリーブヘのトナー付着防止等の目的で添加された固体潤滑剤である。
次に、本発明の現像剤担持体が組み込まれる現像装置について説明・例示する。図3は、本発明の現像剤担持体を有する現像装置の一実施形態の模式断面図を示す。図3において、公知のプロセスにより形成された静電潜像を保持する静電潜像保持体、例えば、電子写真感光ドラム501は、矢印B方向に回転される。現像剤担持体としての現像スリーブ508は、現像剤容器としてのホッパー503によって供給された磁性トナーを有する一成分系の現像剤504を担持して、矢印A方向に回転する。そして、現像スリーブ508と感光ドラム501とが対向している現像領域Dに現像剤504を搬送する。図3に示すように、現像スリーブ508内には、現像剤504を現像スリーブ508上に磁気的に吸引且つ保持するために、磁石が内接されているマグネットローラー505が配置されている。
本発明の現像装置で用いられる現像スリーブ508は、基体としての金属円筒管506上に被覆された導電性樹脂被覆層507を有する。ホッパー503中には、現像剤504を攪拌するための攪拌翼510が設けられている。513は、現像スリーブ508とマグネットローラー505とが非接触状態にあることを示す間隙である。現像剤504は、現像剤を構成する磁性トナー相互間及び現像スリーブ508上の導電性樹脂被覆層507との摩擦により、感光ドラム501上の静電潜像を現像することが可能な摩擦帯電電荷を得る。図3の例では、現像領域Dに搬送される現像剤504の層厚を規制するために、現像剤層厚規制部材としての強磁性金属製の磁性規制ブレード502が設けられている。磁性規制ブレード502は、現像スリーブ508の表面から約50〜500μmのギャップ幅を持って現像スリーブ508に臨むように、ホッパー503から垂下されている。マグネットローラー505の磁極N1からの磁力線が磁性規制ブレード502に集中することにより、現像スリーブ508上に現像剤504の薄層が形成される。本発明においては、この磁性規制ブレード502に代えて非磁性ブレードを使用することもできる。
このようにして、現像スリーブ508上に形成される現像剤504の薄層の厚みは、現像領域Dにおける現像スリーブ508と感光ドラム501との間の最小間隙よりも更に薄いものであることが好ましい。本発明の現像剤担持体は、以上のような現像剤の薄層により静電潜像を現像する方式の現像装置、即ち、非接触型現像装置に組み込むのが特に有効である。ただし、現像領域Dにおいて、現像剤層の厚みが現像スリーブ508と感光ドラム501との間の最小間隙以上の厚みである現像装置、即ち、接触型現像装置にも本発明の現像剤担持体を適用することができる。説明の煩雑を避けるため、以下の説明では、上記したような非接触型現像装置を例に採って行う。
上記現像スリーブ508に担持された磁性トナーを有する一成分系現像剤504を飛翔させるため、上記現像スリーブ508には、バイアス手段としての現像バイアス電源509により現像バイアス電圧が印加される。この現像バイアス電圧として直流電圧を使用するときに、静電潜像の画像部(現像剤504が付着して可視化される領域)の電位と背景部の電位との間の値の電圧を現像スリーブ508に印加するのが好ましい。
現像された画像の濃度を高め、或いは階調性を向上するためには、現像スリーブ508に、図2に示したような交番バイアス電圧を印加し、現像領域Dに向きが交互に反転する振動電界を形成してもよい。この場合には、上記した現像画像部の電位と背景部の電位の中間の値を有する直流電圧成分を重畳した交番バイアス電圧を現像スリーブ508に印加するのが好ましい。高電位部と低電位部を有する静電潜像の高電位部にトナーを付着させて可視化する、所謂、正規現像の場合には、静電潜像の極性と逆極性に帯電するトナーを使用する。高電位部と低電位部を有する静電潜像の低電位部にトナーを付着させて可視化する、所謂、反転現像の場合には、静電潜像の極性と同極性に帯電するトナーを使用する。ここで、高電位、低電位というのは、絶対値による表現である。これらいずれの場合にも、現像剤504は少なくとも現像スリーブ508との摩擦により帯電する。
図4は、本発明の現像剤担持体が組み込まれる現像装置の他の実施形態を示す構成模式断面図、図5は、本発明の現像剤担持体が組み込まれる現像装置の更に他の実施形態を示す構成模式断面図である。図4及び図5に示した現像装置では、現像スリーブ508上の現像剤504の層厚を規制する現像剤層厚規制部材として、弾性規制ブレード511を使用している。弾性規制ブレード511は、例えば、ウレタンゴム、シリコーンゴムの如きゴム弾性を有する材料、或いはリン青銅、ステンレス鋼の如き金属弾性を有する材料の弾性板からなる。この弾性規制ブレード511を、図4の現像装置では現像スリーブ508の回転方向と逆方向の向きで圧接させており、図5の現像装置ではこの弾性規制ブレード511を現像スリーブ508の回転方向と順方向の向きで圧接させているのが特徴である。これらの現像装置では、現像スリーブ508に対して、現像剤層を介して現像剤層厚規制部材を弾性的に圧接することによって、現像スリーブ上に現像剤の薄層を形成する。すなわち、現像スリーブ508上に、上記した図3の引用例の場合よりも更に薄い現像剤層を形成することができる。
図4は、トナー504として非磁性一成分現像剤を用いる場合の現像装置を表わす模式図である。ここにおいて、トナーは非磁性であるため、現像スリーブ内の磁石は存在せず、スリーブとしては、中実の金属棒514が用いられている。非磁性トナーは層厚規制ブレード511、或いはスリーブコート層517との摩擦により摩擦帯電され、現像スリーブ508の表面上に担持され搬送される。
図5においては、剥ぎ取り部材512が設置されている。剥ぎ取り部材512としては樹脂、ゴム、スポンジ等のローラー部材や更に、ベルト部材、及びブラシ部材等が用いられる。図5においてローラー状の剥ぎ取り部材512は、現像スリーブ508とは反対方向に回転されている。感光体501に現像移行されなかった現像剤を剥ぎ取り部材512により一旦スリーブ表面から剥ぎ取ることにより、スリーブ上の不動トナーの発生を防いだり、現像剤の帯電を均一化する働きを有する。また、図5に示した例では、現像スリーブ508に、金属の円筒管が用いられている。
図4及び図5の現像装置の他の基本的構成は、図3に示した現像装置と同じであり、同符号のものは、基本的には同一の部材であることを示す。図6及び図7は、磁性トナーを用いる現像装置において、弾性規制部材が備わった構成を示す模式断面図である。図3〜7は、あくまでも本発明の現像装置を模式的に例示したものであり、現像剤容器(ホッパー503)の形状、攪拌翼510の有無、磁極の配置に様々な形態があることは言うまでもない。
勿論、これらの装置では、トナーとキャリアを含む二成分系現像剤を用いる現像に使用することもできる。
次に、本発明の現像剤担持体が組み込まれる二成分現像装置について説明例示する。図8において、現像容器225の現像室245内に、矢印B方向に回転される静電潜像保持体224に対向して現像剤担持体としての非磁性現像スリーブ(現像剤担持体)221を備えている。本発明においては、非磁性現像スリーブ221には、図示しきれない樹脂被覆層が設けられている。この現像スリーブ221内に、磁界発生手段としての磁性ローラー222が不動に配置されており、磁性ローラー222は、略頂部の位置から矢印Aの回転方向に順にS1、N1、S2、N2、N3に着磁されている。
現像室245内には、トナー240と磁性キャリア243とを混合した二成分現像剤241が収容されている。この二成分現像剤241は、現像室245の一端で上端開放の隔壁248の図示しない一方の開口を通って現像容器225の攪拌室242内に送られる。そこでは、トナー室247から攪拌室242内に供給されたトナー240が補給され、攪拌室242内の第1現像剤攪拌・搬送手段250によって混合されながら、攪拌室242の他端に搬送される。攪拌室242の他端に搬送された二成分現像剤241は、隔壁248の図示しない他方の開口を通って現像室245内に戻される。そこで、現像室245内の第2現像剤攪拌・搬送手段251と、現像室245内上部で第2現像剤攪拌・搬送手段251による搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する第3現像剤攪拌・搬送手段252により、攪拌・搬送されながら現像スリーブ221に搬送される。
現像スリーブ221に供給された二成分現像剤241は、上記の磁性ローラー222の磁力の作用により磁気的に拘束され、現像スリーブ221上に担持される。その後、現像スリーブ221の略頂部上に設けた現像剤規制部材ブレード223での規制によって現像スリーブ221上で二成分現像剤241の薄層に形成される。そして、現像スリーブ221の矢印A方向への回転に伴い潜像保持体224と対向した現像部Cへと搬送され、そこで潜像保持体224上の静電潜像の現像に供される。現像に消費されなかった残余の二成分現像剤241は、現像スリーブ221の回転により現像容器225内に回収される。現像容器225内では同極のN2、N3間での反発磁界により現像スリーブ221上に磁気的に拘束されている現像残りの残余の二成分現像剤241を剥ぎ取るようになっている。
上記の磁極N2により二成分現像剤241が磁力線に沿って穂立ちしたときのトナー飛散を防止するために、現像容器225の下部には弾性シール部材231がその一端を二成分現像剤241を接触するようにして固定、設置されている。図8はあくまでも模式的な例であり、容器の形状、攪拌部材の有無、磁極の配置等に様々な形態があることは言うまでもない。
上述の感光ドラムの如き静電潜像保持体や現像装置、クリーニング手段等の構成要素のうち、複数のものを装置ユニットとして一体に結合してプロセスカートリッジを構成し、このプロセスカートリッジを装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例えば、帯電手段及び現像装置を感光ドラムとともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレール等の案内手段を用いて着脱自在の構成にしてもよい。このとき、上記のプロセスカートリッジのほうにクリーニング手段を伴って構成してもよい。
図9は、本発明の現像剤担持体が組み込まれる現像装置を有するプロセスカートリッジの一実施例を示している。図9では、現像装置81、ドラム状の静電潜像保持体(感光ドラム)83、クリーナー94、一次帯電器(帯電ローラー)91を一体としたプロセスカートリッジ99が例示される。現像装置81には、少なくとも現像スリーブ86及び弾性ブレード88が設けられており、その現像容器82内にトナー93が入れられている。該プロセスカートリッジにおいては、現像装置81のトナー93がなくなった時に新たなカートリッジと交換される。なお、図9では、上記プロセスカートリッジが画像形成装置に設置された状態を示している。図9において、一次帯電手段としては、接触帯電手段として帯電ローラー91を用いているが、帯電ブレード、帯電ブラシの如き接触帯電手段でもよく、更に、非接触のコロナ帯電手段でもよい。しかしながら、帯電によるオゾンの発生が少ない点で、接触帯電手段を用いる方が好ましい。また、転写手段としては、転写ローラー84を用いている。転写手段としては、転写ブレードの如き接触帯電手段でもよく、更に、非接触のコロナ帯電手段でもよい。しかしながら、こちらも転写によるオゾンの発生が少ない点で、接触帯電手段を用いる方が好ましい。感光ドラム83上への潜像形成にはレーザー光85が用いられ、感光ドラム83の除電には除電手段90が使用される。そして、感光ドラム83上に形成されたトナー像は、転写ローラー84によって紙等の被転写体Pに転写され、定着手段97により定着される。
以下に本発明に関わる物性の測定方法について述べる。
(i)一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物の分子量(重量平均分子量Mw)の測定
分離カラムとして東ソー(株)製商品名TSK−G3000SW及びG4000SW(7.5mmID×30cm)を使用し、紫外線検出器(測定波長238nm)を用いてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により求める。また、標準物質として標準ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを用いる。
(ii)一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物からなる粒子の粒径測定
レーザー回折型粒度分布計のコールターLS−230型粒度分布計(コールター社製商品名)を用いて測定する。測定方法としては、少量モジュールを用い、測定溶媒としてはイソプロピルアルコール(IPA)を使用する。IPAにて粒度分布計の測定系内を約5分間洗浄し、洗浄後バックグラウンドファンクションを実行する。
次にIPA50ml中に、測定試料を1mg〜25mg加える。試料を懸濁した溶液は超音波分散機で約1〜3分間分散処理を行い、試料液を得る。前記測定装置の測定系内に試料液を徐々に加えて、装置の画面上のPIDSが45〜55%になるように測定系内の試料濃度を調整して測定を行い、体積分布から算術した体積平均粒径を求める。
(iii)現像剤担持体表面の中心線平均粗さ(Ra)の測定方法
JIS B0601(2001)の表面粗さに基づき、小坂研究所製表面粗度計SE−3500(商品名)にて、軸方向3点×周方向3点=9点について各々測定し、その平均値をとる。測定条件としては、カットオフ0.8mm、測定距離4.0mm、送り速度0.5mm/secにて行う。
(iv)被覆層の体積抵抗の測定
100μmの厚さのポリエチレンテレフタレート(PET)シート上に、7μm〜20μmの被覆層を形成し、抵抗率計ロレスタAP(三菱化学社製商品名)にて4端子プローブを用いて体積抵抗値を測定する。測定環境は、温度20〜25℃、湿度50〜60%RHである。
<現像剤担持体製造例A−1>
アルドリッチ社製ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの重量平均分子量を測定したところ、Mw=7.12×104であった。これを風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径10.2μmの粒子(α−1)を得た。
・カーボンブラック 20質量部
(商品名:#3230B、三菱化学社製)
・グラファイト 80質量部
(商品名:CSP、日本黒鉛社製)
・フェノール樹脂 300質量部
(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ社製)
・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(α−1) 20質量部
・イソプロピルアルコール 220質量部
上記材料に直径1mmのガラスビーズをメディア粒子として加え、サンドミルにて分散し、更にメタノールで分散液の固形分を35質量%に希釈して塗工液を得た。
前記塗工液を用いて、スプレー法により、外径24.5mmのアルミニウム製の円筒管上に樹脂被覆層を形成し、続いて熱風乾燥炉により150℃、30分間加熱して樹脂被覆層を硬化させ、現像剤担持体A−1を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−α、表1−Aに示す。
<現像剤担持体製造例A−2>
ナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−3(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)の重量平均分子量を測定したところ、Mw=2.06×104であった。これを風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径10.0μmの粒子(α−2)を得た。
現像剤担持体製造例A−1で使用した粒子(α−1)を粒子(α−2)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例A−1と同様の操作にて、現像剤担持体A−2を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−α、表1−Aに示す。
<現像剤担持体製造例A−3>
ナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−70(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)の重量平均分子量を測定したところ、Mw=7.71×104であった。これを風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径10.4μmの粒子(α−3)を得た。
現像剤担持体製造例A−1で使用した粒子(α−1)を粒子(α−3)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例A−1と同様の操作にて、現像剤担持体A−3を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−α、表1−Aに示す。
<現像剤担持体製造例A−4>
ナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−502(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)の重量平均分子量を測定したところ、Mw=1.09×106であった。これを風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径10.9μmの粒子(α−4)を得た。
現像剤担持体製造例A−1で使用した粒子(α−1)を粒子(α−4)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例A−1と同様の操作にて、現像剤担持体A−4を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−α、表1−Aに示す。
<現像剤担持体製造例A−5>
ナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−YE910(ポリスチレンスルホン酸リチウム)の重量平均分子量を測定したところ、Mw=1.05×104であった。これを風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径10.1μmの粒子(α−5)を得た。
現像剤担持体製造例A−1で使用した粒子(α−1)を粒子(α−5)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例A−1と同様の操作にて、現像剤担持体A−5を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−α、表1−Aに示す。
<現像剤担持体製造例A−6>
三洋化成社製商品名ケミスタットSA−101(ポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩)の重量平均分子量を測定したところ、Mw=2.09×104であった。なお、このポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩は、一般式(1)中のX+が一般式(2)[R1:H、R2:H、R3:H、R4:H]で表される繰り返し単位を有する化合物に相当する。これを風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径10.1μmの粒子(α−6)を得た。
現像剤担持体製造例A−1で使用した粒子(α−1)を粒子(α−6)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例A−1と同様の操作にて、現像剤担持体A−6を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−α、表1−Aに示す。
<現像剤担持体製造例A−7>
現像剤担持体表面粗さ調整用粒子として、鐘紡社製商品名ベルパールR−800(フェノール樹脂粒子)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径10.0μmの粒子(m−1)を得た。
・カーボンブラック 20質量部
(商品名:#3230B、三菱化学社製)
・グラファイト 80質量部
(商品名:CSP、日本黒鉛社製)
・フェノール樹脂 300質量部
(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ社製)
・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(α−1) 12質量部
・フェノール樹脂粒子(m−1) 8質量部
・イソプロピルアルコール 220質量部
上記材料を現像剤担持体製造例A−1と同様の操作にて分散した塗工液を調製し、さらに現像剤担持体製造例A−1と同様の操作にて現像剤担持体A−7を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−α、表1−Aに示す。
<現像剤担持体製造例A−8>
現像剤担持体製造例A−7と同様の操作により、現像剤担持体A−8を作製した。ただし、現像剤担持体製造例A−7で使用した、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(α−1)を2.4質量部、フェノール樹脂粒子(m−1)を17.6質量部に替えた。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−Aに示す。
<現像剤担持体製造例a−1>
外径24.5mmのアルミニウム製の円筒管を#150のガラスビーズでブラスト処理を行い、Ra=0.95μmの現像剤担持体用スリーブを得た。
・カーボンブラック 20質量部
(商品名:#3230B、三菱化学社製)
・グラファイト 80質量部
(商品名:CSP、日本黒鉛社製)
・フェノール樹脂 300質量部
(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ社製)
・イソプロピルアルコール 200質量部
上記材料を現像剤担持体製造例A−1と同様の操作で分散した塗工液を調製し、さらに現像剤担持体製造例A−1と同様の操作にて上記ブラスト処理後のスリーブ上にスプレー塗工を行い、Ra=0.79μmの現像剤担持体a−1を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−Aに示す。
<現像剤担持体製造例a−2>
現像剤担持体製造例A−1と同様の操作により、現像剤担持体a−2を作製した。ただし、現像剤担持体製造例A−1で使用したポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(α−1)をフェノール樹脂粒子(m−1)に替えた。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−Aに示す。
Figure 2007147733
Figure 2007147733
<現像剤担持体製造例B−1>
現像剤担持体製造例A−1で用いたアルドリッチ社製ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径15.4μmの粒子(β−1)を得た。
・カーボンブラック 20質量部
(商品名:#3230B、三菱化学社製)
・グラファイト 80質量部
(商品名:CP、日本黒鉛社製)
・フェノール樹脂 250質量部
(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ社製)
・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(β−1) 20質量部
・イソプロピルアルコール 203質量部
上記材料を現像剤担持体製造例A−1と同様の操作にて分散した塗工液を得た。
前記塗工液を用いて、スプレー法により、外径20.0mmのアルミニウム製の円筒管上に樹脂被覆層を形成し、続いて熱風乾燥炉により150℃、30分間加熱して樹脂被覆層を硬化させ、現像剤担持体B−1を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−β、表1−Bに示す。
<現像剤担持体製造例B−2>
現像剤担持体製造例A−2で用いたナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−3(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径15.1μmの粒子(β−2)を得た。
現像剤担持体製造例B−1で使用した粒子(β−1)を粒子(β−2)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例B−1と同様の操作にて、現像剤担持体B−2を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−β、表1−Bに示す。
<現像剤担持体製造例B−3>
現像剤担持体製造例A−3で用いたナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−70(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径15.2μmの粒子(β−3)を得た。
現像剤担持体製造例B−1で使用した粒子(β−1)を粒子(β−3)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例B−1と同様の操作にて、現像剤担持体B−3を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−β、表1−Bに示す。
<現像剤担持体製造例B−4>
現像剤担持体製造例A−4で用いたナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−502(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径15.7μmの粒子(β−4)を得た。
現像剤担持体製造例B−1で使用した粒子(β−1)を粒子(β−4)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例B−1と同様の操作にて、現像剤担持体B−4を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−β、表1に示す。
<現像剤担持体製造例B−5>
現像剤担持体製造例A−5で用いたナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−YE910(ポリスチレンスルホン酸リチウム)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径14.8μmの粒子(β−5)を得た。
現像剤担持体製造例B−1で使用した粒子(β−1)を粒子(β−5)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例B−1と同様の操作にて、現像剤担持体B−5を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−β、表1−Bに示す。
<現像剤担持体製造例B−6>
現像剤担持体製造例A−6で用いた三洋化成社製商品名ケミスタットSA−101(ポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径14.5μmの粒子(β−6)を得た。
現像剤担持体製造例B−1で使用した粒子(β−1)を粒子(β−6)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例B−1と同様の操作にて、現像剤担持体B−6を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−β、表1−Bに示す。
<現像剤担持体製造例B−7>
現像剤担持体表面粗さ調整用粒子として、鐘紡社製商品名ベルパールR−800(フェノール樹脂粒子)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径15.0μmの粒子(l−1)を得た。
・カーボンブラック 20質量部
(商品名:#3230B、三菱化学社製)
・グラファイト 80質量部
(商品名:CP、日本黒鉛社製)
・フェノール樹脂 250質量部
(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ社製)
・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(β−1) 10質量部
・フェノール樹脂粒子(l−1) 10質量部
・イソプロピルアルコール 203質量部
上記材料を現像剤担持体製造例B−1と同様の操作にて分散した塗工液を調製し、さらに現像剤担持体製造例B−1と同様の操作にて現像剤担持体B−7を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−β、表1−Bに示す。
<現像剤担持体製造例B−8>
現像剤担持体製造例B−7と同様の操作により、現像剤担持体B−8を作製した。ただし、現像剤担持体製造例B−7で使用した、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(β−1)を2質量部、フェノール樹脂粒子(l−1)を18質量部に替えた。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−Bに示す。
<現像剤担持体製造例b−1>
外径20.0mmのアルミニウム製の円筒管を#100のガラスビーズでブラスト処理を行い、Ra=1.52μmの現像剤担持体用スリーブを得た。
・カーボンブラック 20質量部
(商品名:#3230B、三菱化学社製)
・グラファイト 80質量部
(商品名:CP、日本黒鉛社製)
・フェノール樹脂 250質量部
(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ社製)
・イソプロピルアルコール 183質量部
上記材料を現像剤担持体製造例B−1と同様の操作で分散した塗工液を調製し、さらに現像剤担持体製造例B−1と同様の操作にて上記ブラスト処理後のスリーブ上にスプレー塗工を行い、Ra=1.42μmの現像剤担持体b−1を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−Bに示す。
<現像剤担持体製造例b−2>
現像剤担持体製造例B−1と同様の操作により、現像剤担持体b−2を作製した。ただし、現像剤担持体製造例B−1で使用したポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(β−1)をフェノール樹脂粒子(l−1)に替えた。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−Bに示す。
Figure 2007147733
Figure 2007147733
<現像剤担持体製造例C−1>
現像剤担持体製造例A−1で用いたアルドリッチ社製ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径3.4μmの粒子(γ−1)を得た。
・カーボンブラック 30質量部
(商品名:#3230B、三菱化学社製)
・グラファイト 70質量部
(商品名:UF−G5、昭和電工社製)
・フェノール樹脂 300質量部
(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ社製)
・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(γ−1) 150質量部
・イソプロピルアルコール 350質量部
上記材料を現像剤担持体製造例A−1と同様の操作にて分散した塗工液を得た。
前記塗工液を用いて、スプレー法により、外径16.0mmのアルミニウム製の円筒管上に樹脂被覆層を形成し、続いて熱風乾燥炉により150℃、30分間加熱して樹脂被覆層を硬化させ、現像剤担持体C−1を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−γ、表1−Cに示す。
<現像剤担持体製造例C−2>
現像剤担持体製造例A−2で用いたナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−3(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径3.2μmの粒子(γ−2)を得た。
現像剤担持体製造例C−1で使用した粒子(γ−1)を粒子(γ−2)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例C−1と同様の操作にて、現像剤担持体C−2を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−γ、表1−Cに示す。
<現像剤担持体製造例C−3>
現像剤担持体製造例A−3で用いたナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−70(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径3.5μmの粒子(γ−3)を得た。
現像剤担持体製造例C−1で使用した粒子(γ−1)を粒子(γ−3)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例C−1と同様の操作にて、現像剤担持体C−3を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−γ、表1−Cに示す。
<現像剤担持体製造例C−4>
現像剤担持体製造例A−4で用いたナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−502(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径3.7μmの粒子(γ−4)を得た。
現像剤担持体製造例C−1で使用した粒子(γ−1)を粒子(γ−4)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例C−1と同様の操作にて、現像剤担持体C−4を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−γ、表1−Cに示す。
<現像剤担持体製造例C−5>
現像剤担持体製造例A−5で用いたナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−YE910(ポリスチレンスルホン酸リチウム)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径3.1μmの粒子(γ−5)を得た。
現像剤担持体製造例C−1で使用した粒子(γ−1)を粒子(γ−5)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例C−1と同様の操作にて、現像剤担持体C−5を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−γ、表1−Cに示す。
<現像剤担持体製造例C−6>
現像剤担持体製造例A−6で用いた三洋化成社製商品名ケミスタットSA−101(ポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径2.9μmの粒子(γ−6)を得た。
現像剤担持体製造例C−1で使用した粒子(γ−1)を粒子(γ−6)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例C−1と同様の操作にて、現像剤担持体C−6を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−γ、表1−Cに示す。
<現像剤担持体製造例C−7>
現像剤担持体表面粗さ調整用粒子として、鐘紡社製商品名ベルパールR−800(フェノール樹脂粒子)を風力分級によって粒度を調整し、体積平均粒径3.1μmの粒子(s−1)を得た。
・カーボンブラック 30質量部
(商品名:#3230B、三菱化学社製)
・グラファイト 70質量部
(商品名:UF−G5、昭和電工社製)
・フェノール樹脂 300質量部
(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ社製)
・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(γ−1) 2質量部
・フェノール樹脂粒子(s−1) 148質量部
・イソプロピルアルコール 350質量部
上記材料を現像剤担持体製造例C−1と同様の操作にて分散した塗工液を調製し、さらに現像剤担持体製造例B−1と同様の操作にて現像剤担持体C−7を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−γ、表1−Cに示す。
<現像剤担持体製造例C−8>
現像剤担持体製造例C−7と同様の操作により、現像剤担持体C−8を作製した。ただし、現像剤担持体製造例C−7で使用した、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(γ−1)を330質量部、イソプロピルアルコールを530質量部に替え、フェノール樹脂粒子(s−1)を添加しなかった。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−Cに示す。
<現像剤担持体製造例c−1>
外径16.0mmのアルミニウム製の円筒管を#300のガラスビーズでブラスト処理を行い、Ra=0.52μmの現像剤担持体用スリーブを得た。
・カーボンブラック 30質量部
(商品名:#3230B、三菱化学社製)
・グラファイト 70質量部
(商品名:UF−G5、昭和電工社製)
・フェノール樹脂 300質量部
(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ社製)
・イソプロピルアルコール 200質量部
上記材料を現像剤担持体製造例C−1と同様の操作で分散した塗工液を調製し、さらに現像剤担持体製造例C−1と同様の操作にて上記ブラスト処理後のスリーブ上にスプレー塗工を行い、Ra=0.45μmの現像剤担持体c−1を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−Cに示す。
<現像剤担持体製造例c−2>
現像剤担持体製造例C−1と同様の操作により、現像剤担持体c−2を作製した。ただし、現像剤担持体製造例C−1で使用したポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(γ−1)をフェノール樹脂粒子(s−1)に替えた。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−Cに示す。
Figure 2007147733
Figure 2007147733
<現像剤担持体製造例D−1>
現像剤担持体製造例A−1で用いたアルドリッチ社製ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径19.2μmの粒子(δ−1)を得た。
・カーボンブラック 5質量部
(商品名:#3230B、三菱化学社製)
・グラファイト 95質量部
(商品名:ACP、日本黒鉛社製)
・フェノール樹脂 350質量部
(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ社製)
・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(δ−1) 20質量部
・イソプロピルアルコール 237質量部
上記材料を現像剤担持体製造例A−1と同様の操作にて分散した塗工液を得た。
前記塗工液を用いて、スプレー法により、外径16.0mmのアルミニウム製の円筒管上に樹脂被覆層を形成し、続いて熱風乾燥炉により150℃、30分間加熱して樹脂被覆層を硬化させ、現像剤担持体D−1を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−δ、表1−Dに示す。
<現像剤担持体製造例D−2>
現像剤担持体製造例A−2で用いたナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−3(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径19.6μmの粒子(δ−2)を得た。
現像剤担持体製造例D−1で使用した粒子(δ−1)を粒子(δ−2)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例D−1と同様の操作にて、現像剤担持体D−2を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−δ、表1−Dに示す。
<現像剤担持体製造例D−3>
現像剤担持体製造例A−3で用いたナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−70(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径19.4μmの粒子(δ−3)を得た。
現像剤担持体製造例D−1で使用した粒子(δ−1)を粒子(δ−3)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例D−1と同様の操作にて、現像剤担持体D−3を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−δ、表1−Dに示す。
<現像剤担持体製造例D−4>
現像剤担持体製造例A−4で用いたナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−502(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径19.1μmの粒子(δ−4)を得た。
現像剤担持体製造例D−1で使用した粒子(δ−1)を粒子(δ−4)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例D−1と同様の操作にて、現像剤担持体D−4を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−δ、表1−Dに示す。
<現像剤担持体製造例D−5>
現像剤担持体製造例A−5で用いたナショナルスターチアンドケミカル社製商品名VERSA TL−YE910(ポリスチレンスルホン酸リチウム)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径19.8μmの粒子(δ−5)を得た。
現像剤担持体製造例D−1で使用した粒子(δ−1)を粒子(δ−5)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例D−1と同様の操作にて、現像剤担持体D−5を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−δ、表1−Dに示す。
<現像剤担持体製造例D−6>
現像剤担持体製造例A−6で用いた三洋化成社製商品名ケミスタットSA−101(ポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩)を風力分級機によって粒度を調整し、体積平均粒径18.9μmの粒子(δ−6)を得た。
現像剤担持体製造例D−1で使用した粒子(δ−1)を粒子(δ−6)に替えたこと以外は現像剤担持体製造例D−1と同様の操作にて、現像剤担持体D−6を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−δ、表1−Dに示す。
<現像剤担持体製造例D−7>
現像剤担持体製造例A−1で用いたアルドリッチ社製ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを風力分級によって粒度を調整し、体積平均粒径29.5μmの粒子(δ−7)を得た。
現像剤担持体製造例D−1と同様の操作により、現像剤担持体D−7を作製した。ただし、現像剤担持体製造例D−1で使用した、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(δ−1)20質量部をポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(δ−7)15質量部、イソプロピルアルコールを232質量部に替えた。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−δ、表1−Dに示す。
<現像剤担持体製造例D−8>
現像剤担持体製造例A−1で用いたアルドリッチ社製ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを風力分級によって粒度を調整し、体積平均粒径40.7μmの粒子(δ−8)を得た。
現像剤担持体製造例D−1と同様の操作により、現像剤担持体D−7を作製した。ただし、現像剤担持体製造例D−1で使用した、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(δ−1)20質量部をポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(δ−8)10質量部、イソプロピルアルコールを227質量部に替えた。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−δ、表1−Dに示す。
<現像剤担持体製造例d−1>
外径16.0mmのアルミニウム製の円筒管を#80のガラスビーズでブラスト処理を行い、Ra=2.34μmの現像剤担持体用スリーブを得た。
・カーボンブラック 5質量部
(商品名:#3230B、三菱化学社製)
・グラファイト 95質量部
(商品名:ACP、日本黒鉛社製)
・フェノール樹脂 350質量部
(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ社製)
・イソプロピルアルコール 217質量部
上記材料を現像剤担持体製造例D−1と同様の操作で分散した塗工液を調製し、さらに現像剤担持体製造例C−1と同様の操作にて上記ブラスト処理後のスリーブ上にスプレー塗工を行い、Ra=2.09μmの現像剤担持体d−1を作製した。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−Dに示す。
<現像剤担持体製造例d−2>
現像剤担持体表面粗さ調整用粒子として、鐘紡社製商品名ベルパールR−800(フェノール樹脂粒子)を風力分級によって粒度を調整し、体積平均粒径20.0μmの粒子(o−1)を得た。
現像剤担持体製造例D−1と同様の操作にて、現像剤担持体d−2を作製した。ただし、現像剤担持体製造例D−1で使用したポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(δ−1)をフェノール樹脂粒子(o−1)に替えた。この現像剤担持体の樹脂被覆層の処方と物性を表1−δ、表1−Dに示す。
Figure 2007147733
Figure 2007147733
(実施例A−1〜A−8)
現像剤担持体製造例A−1〜A−8で得られた現像スリーブ(現像剤担持体A−1〜A−8)にマグネットを装着して残りの片側にアルミニウム製フランジを嵌合した。そして、キヤノン社製複写機iR6570(商品名)の現像装置に装着した。現像剤としてはiR6570の純正現像剤を用い、2万枚耐久試験を行った。耐久環境としては、23℃/5%RHの常温/低湿環境(N/L)下、23℃/60%RHの常温/常湿環境(N/N)下、及び30℃/85%RHの高温/高湿環境(H/H)下の3つの耐久環境で行った。耐久試験では、原稿には画像比率5%のチャートを使用した。
<評価>
画像濃度、カブリ、スリーブゴースト、ブロッチ等の画像不良について、耐久初期(100枚)及び耐久後(2万枚)に評価を行った。
(a)画像濃度
画像濃度はマクベス濃度計(マクベス社製)でSPIフィルターを使用して、原稿上1.1濃度の5mm丸の反射濃度を測定した。
A:非常に良好 1.40以上
B:良好 1.35以上1.40未満
C:実用上問題なし 1.00以上1.35未満
D:実用上問題あり 1.00未満
(b)カブリ
画像形成後の白地部の反射濃度最悪値(最大値)をDs(%)、画像形成前の転写材の反射平均濃度をDr(%)とし、(Ds)−(Dr)をカブリ量とした。画像形成前の転写材の反射平均濃度と画像形成後の白地部の反射濃度最悪値は、反射濃度計(リフレクトメーター モデルTC−6DS 東京電色社製商品名)によって測定した。カブリは以下の基準で評価した。
A:カブリ量が1.0%以下
B:カブリ量が1.0超2.0%以下
C:カブリ量が2.0超3.0%以下
D:カブリ量が3.0超4.0%以下(実用レベル下限)
E:カブリ量が4.0%超(実用不可レベル)
(c)スリーブゴースト
ベタ白部とベタ黒部が隣り合う画像を現像した現像剤担持体の位置が現像剤担持体の次の回転時に現像位置に来てハーフトーン画像を現像するようにした。このようにして形成されたハーフトーン画像上に現れる濃淡差を目視で観察し、下記の基準で評価した。
A:濃淡差が全く見られない
B:見る角度によって僅かな濃淡差が確認できる程度
C:エッジがはっきりしない程度の濃淡差が確認できるが、実用上はOKレベル
D:濃淡差がややはっきりする(実用レベル下限)
E:濃淡差がはっきり確認でき、画像濃度差として確認できる(実用不可レベル)
(d)ブロッチ(画像不良)
ベタ黒、ハーフトーン、ライン画像等の各種画像、及びその際、現像剤担持体上の波状ムラ及びブロッチ(斑点状ムラ)等、現像剤担持体上での磁性現像剤コート不良の目視による観察した。その結果を参考にして、下記の基準に基づいて評価した。
A:画像にもスリーブ上にも画像不良が全く確認できない
B:スリーブ上で画像不良がわずかに確認できるが、画像では画像不良はほとんど確認できない
C:ハーフトーン画像又はベタ黒画像の1枚目で、スリーブ周期の1周目に画像不良が確認できる
D:ハーフトーン画像又はベタ黒画像で画像不良が確認できる(実用レベル下限)
E:ベタ黒画像全体で実用上問題となる画像不良が確認できる(実用不可レベル)
結果を表2−Aに示す。いずれも良好な結果であった。
なお、実施例A−7では、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(α−1)の添加量が若干少なかったため、N/Lで軽微なブロッチが発生したが、実用上問題無いレベルであった。また、実施例A−8では、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(α−1)の添加量が若干少なかったため、N/L及びN/Nで軽微なブロッチが発生したが、実用上問題無いレベルであった。
(比較例A−1〜A−2)
現像剤担持体製造例a−1〜a−2で得られた現像スリーブ(現像剤担持体a−1〜a−2)を用い、実施例A−1と同様にして評価を行った。結果を表2−Aに示す。ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子無添加の為、N/L及びN/Nで実用レベル不可のブロッチが発生した。
Figure 2007147733
(実施例B−1〜B−8)
現像剤担持体製造例B−1〜B−8で得られた現像スリーブ(現像剤担持体B−1〜B−8)にマグネットを装着して残りの片側にアルミニウム製フランジを嵌合した。そして、ヒューレッドパッカード社製レーザービームプリンターLaser Jet4250(商品名)のカートリッジの現像装置に装着した。現像剤としてはヒューレッドパッカード社製レーザービームプリンターLaser Jet4100用カートリッジC8061X(商品名)を用い、15k枚耐久試験を行った。耐久環境としては、15℃/10%RHの低温/低湿環境(L/L)下、23℃/60%RHの常温/常湿環境(N/N)下、及び32.5℃/85%RHの高温/高湿環境(H/H)下の3つの耐久環境で行った。耐久試験では、印字面積比率5%の横ラインのみからなる画像パターンで行った。
画像濃度、カブリ、スリーブゴースト、ブロッチ等の画像不良について、耐久初期(10枚)及び耐久後(15k枚)に評価を行った。評価は以下に記す画像濃度以外は実施例A−1と同様にして行った。
(a)画像濃度
ベタ画像を出力し、その濃度を測定することにより評価した。画像濃度は「マクベス反射濃度計 RD918」(マクベス社製商品名)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分の画像に対する相対濃度を測定した。
A:非常に良好 1.40以上
B:良好 1.35以上1.40未満
C:実用上問題なし 1.00以上1.35未満
D:実用上問題あり 1.00未満
結果を表2−Bに示す。いずれも良好な結果であった。
なお、実施例B−7では、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(β−1)の添加量が若干少なかったため、L/Lで軽微なブロッチが発生したが、実用上問題無いレベルであった。また、実施例A−8では、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(β−1)の添加量が若干少なかったため、L/L及びN/Nで軽微なブロッチが発生したが、実用上問題無いレベルであった。
(比較例B−1〜B−2)
現像剤担持体製造例b−1〜b−2で得られた現像スリーブ(現像剤担持体b−1〜b−2)を用い、実施例B−1と同様にして評価を行った。結果を表2−Bに示す。ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子無添加の為、L/L及びN/Nで実用レベル不可のブロッチが発生した。
Figure 2007147733
(実施例C−1〜C−8)
現像剤担持体製造例C−1〜C−8で得られた現像スリーブ(現像剤担持体C−1〜C−8)を、LBP−2510(キヤノン社製商品名)に用いられるEP−85のシアンカートリッジを改造したものに装着した。現像剤としては、LBP−2160(キヤノン社製商品名)に用いられるEP−82トナーカートリッジのシアントナーを充填して、以下に示すような方法によって評価を行った。
評価機の現像装置構成の改造として、LBP−2510に用いられるEP−85のシアンカートリッジから現像剤担持体上に装着されている帯電補助ローラーを外し、現像剤担持体の左右についているコロの直径を大きいものに変更した。トナー担持体と感光体との間のS−D間距離は280μmとした。
耐久環境としては、15℃/10%RHの低温/低湿環境(L/L)下、23℃/60%RHの常温/常湿環境(N/N)下、及び30℃/85%RHの高温/高湿環境(H/H)下の3つの環境で行った。いずれも2%の印字比率の画像を4k枚までプリントアウトする耐久試験を行った。
画像濃度、カブリ、スリーブゴースト、ブロッチ等の画像不良について、耐久初期(10枚)及び耐久後(4k枚)に評価を行った。画像濃度は実施例B−1と同様に、カブリは以下の方法で、その他は実施例A−1と同様にして行った。
(b)カブリ
「REFLECTMETER MODEL TC−6DS」(東京電色社製商品名)により測定したプリントアウト画像の白地部分の白色度と転写紙の白色度の差から、カブリ濃度(%)を算出した。フィルターは、シアンの場合はアンバーライトフィルターを用いた。
A:非常に良好 0.5%未満
B:良好 0.5%以上1.0%未満
C:実用上問題なし 1.0%以上1.5%未満
D:実用上問題あり 1.5%以上
結果を表2−Cに示す。いずれも良好な結果であった。
なお、実施例C−7では、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(γ−1)の添加量が若干少なかったため、L/Lで軽微なブロッチが発生したが、実用上問題無いレベルであった。また、実施例C−8では、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(γ−1)の添加量が若干多かったため、H/Hで若干の濃度低下が発生したが、実用上問題無いレベルであった。
(比較例C−1〜C−2)
現像剤担持体製造例c−1〜c−2で得られた現像スリーブ(現像剤担持体c−1〜c−2)を用い、実施例C−1と同様にして評価を行った。結果を表2−Cに示す。ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子無添加の為、L/L及びN/Nで実用レベル不可のブロッチが発生した。
Figure 2007147733
(実施例D−1〜D−8)
現像剤担持体製造例D−1〜D−8で得られた現像スリーブ(現像剤担持体D−1〜D−8)にマグネットを装着して残りの片側にアルミニウム製フランジを嵌合した。そして、キヤノン社製複写機iRC3200N(商品名)のシアン現像装置に取り付け、4k枚まで耐久試験を行った。耐久環境としては、23℃/60%RHの常温常湿(N/N)、23.5℃/10%RHの常温低湿(N/L)、及び30.0℃/80%RHの高温高湿(H/H)の3つの耐久環境で行った。耐久試験では、原稿には画像比率5.5%のチャートを使用した。
画像濃度、カブリ、スリーブゴースト、ブロッチ等の画像不良について、耐久初期(10枚)及び耐久後(4k枚)に評価を行った。評価は実施例C−1と同様にして行った。結果を表2−Dに示す。いずれも良好な結果であった。
なお、実施例D−7では、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(δ−7)の添加量が若干少なかったため、N/Lでカブリ及びゴーストが若干悪かったが、実用上問題無いレベルであった。また、実施例C−8では、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子(δ−8)の体積平均粒径がやや大きく、Raを適正する為ため添加量を減少させたことにより、N/L及びN/Nでカブリ及びゴーストが若干悪かったが、実用上問題無いレベルであった。
(比較例D−1〜D−2)
現像剤担持体製造例d−1〜d−2で得られた現像スリーブ(現像剤担持体d−1〜d−2)を用い、実施例D−1と同様にして評価を行った。結果を表2−Dに示す。ポリスチレンスルホン酸ナトリウム粒子無添加の為、N/L及びN/Nでトナーのチャージアップにより、実用レベル不可のカブリ、ゴースト、濃度低下が発生した。
Figure 2007147733
本発明の現像剤担持体の被覆層の構成の一例を示す模式図である。 実施例で用いた交番バイアス電圧を示す。 本発明の現像剤担持体が組み込まれる一成分現像方式の現像装置の一例の概略断面図である。 本発明の現像剤担持体が組み込まれる一成分現像方式の現像装置の一例の概略断面図である。 本発明の現像剤担持体が組み込まれる一成分現像方式の現像装置の一例の概略断面図である。 本発明の現像剤担持体が組み込まれる一成分現像方式の現像装置の一例の概略断面図である。 本発明の現像剤担持体が組み込まれる一成分現像方式の現像装置の一例の概略断面図である。 本発明の現像剤担持体が組み込まれる二成分現像方式の現像装置の一例の概略断面図である。 本発明の現像剤担持体が組み込まれる現像装置を有するプロセスカートリッジ構成の一例を示す模式断面図である。
符号の説明
1 基体
2 表面樹脂被覆層
3 結着樹脂
4 一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物からなる粒子
5 導電性微粉末
8 固体潤滑剤
81 現像装置
82 現像容器
83 静電潜像保持体(感光ドラム)
84 転写ローラー
86 現像スリーブ
88 弾性ブレード
90 除電手段
91 帯電ローラー
93 トナー
94 クリーナー
97 定着手段
99 プロセスカートリッジ
221 現像スリーブ
222 磁性ローラー
223 現像剤規制部材ブレード
224 潜像保持体
225 現像容器
231 弾性シール部材
240 トナー
241 二成分現像剤
242 攪拌室
243 磁性キャリア
245 現像室
247 トナー室
248 隔壁
250 第1現像剤攪拌・搬送手段
251 第2現像剤攪拌・搬送手段
252 第3現像剤攪拌・搬送手段
501 感光ドラム
502 磁性規制ブレード
503 ホッパー
504 現像剤
505 マグネットローラー
506 金属円筒管
507 導電性樹脂被覆層
508 現像スリーブ
509 現像バイアス電源
510 攪拌翼
511 弾性規制ブレード
512 剥ぎ取り部材
513 間隙
514 金属棒
517 スリーブコート層
A 矢印
B 矢印
C 現像部
D 現像領域
P 被転写体

Claims (4)

  1. 像担持体上に形成された潜像を現像するための現像剤を担持可能な現像剤担持体であって、その表面を構成する被覆層が、少なくとも下記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物を含有することを特徴とする現像剤担持体。
    Figure 2007147733
    (式中、X+は、H+、Na+、Li+、K+、又は下記一般式(2)で示される4級アンモニウムイオンを表す。)
    Figure 2007147733
    (式中、R1、R2、R3及びR4は、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリール基、又は置換基を有しても良いアラルキル基を表し、R1乃至R4は各々同一でもよく異なっていてもよい。)
  2. 前記被覆層が、少なくとも結着樹脂と前記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物からなる粒子とを含有することを特徴とする請求項1に記載の現像剤担持体。
  3. 前記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物からなる粒子の体積平均粒径が、30.0μm以下であることを特徴とする請求項2に記載の現像剤担持体。
  4. 前記被覆層が、さらに導電性物質を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤担持体。
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