JP2007146242A - 高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法および溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備 - Google Patents

高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法および溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備 Download PDF

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【課題】めっき性不良の発生を防止できる高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供する。
【解決手段】質量%でSi:0.2〜3%及びMn:1〜3%のうちの1種以上を含有する鋼板1を、直火加熱方式の直火帯2で加熱し、さらに還元帯3において還元雰囲気中で表面の還元と焼鈍を行ったのち、溶融亜鉛めっき浴に浸漬させて亜鉛めっきを行う高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、直火帯2と還元帯3の連接部またはその近傍から炉内のガスを排気する。
【選択図】図1

Description

本発明は、直火加熱方式の直火帯と還元帯を備える焼鈍炉で熱処理したのち溶融亜鉛めっきを施して製造する高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法に関する。また、本発明は高強度鋼板の製造に好適な溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備に関する。
鋼板は安価な金属材料であるため、自動車、家電、建材等の分野において広く用いられている。近年、自動車業界においては、耐久性の向上に加えて、燃費向上および排出ガス削減の観点から自動車の軽量化が進んでおり、高強度溶融亜鉛めっき鋼板の使用が急増している。高強度溶融亜鉛めっき鋼板は鋼中元素としてSi、Mn等が添加され、通常連続溶融亜鉛めっき設備を用いて製造される。連続溶融亜鉛めっき設備を用いて、Si、Mnが多量に添加された鋼板を焼鈍した後溶融亜鉛めっきすると、鋼板表面のSiやMnの酸化物によってめっき不良が発生する問題がある。この問題に対しては、鋼板表面に通常鋼板で形成する酸化皮膜より厚いFe酸化皮膜、例えば0.01〜1μm程度の厚さの酸化皮膜を形成し、その後該Fe酸化皮膜を、還元したのち溶融亜鉛めっきすることが有効である。
例えば、特許文献1には、鋼板表面に適正なFe酸化皮膜を形成した後形成したFe酸化皮膜厚を還元する方法として、無酸化炉を有しない連続式溶融亜鉛めっき設備を用い、還元炉を2ゾーン以上に分割して各ゾーンの露点を調整、すなわち第1ゾーンでは炉内に水蒸気を導入して露点を調整して鋼板表面に適正なFe酸化皮膜を形成し、次いで第2ゾーンではFe酸化皮膜を還元するように露点を調整する方法が記載されている。
また、酸化膜を生成する方法として、直火還元を利用する方法が有効であることが、特許文献2に記載されている。また、直火還元を使用すれば、特許文献1よりもSiやMnを多量に添加した高強度鋼板に溶融亜鉛めっきを施すことができることが、特許文献3に示されている。ここで、直火還元とは、直火加熱方式の直火帯を使用して鋼板表面を酸化した後に、鋼板表面を還元する方法である。
図1は、直火加熱方式の直火帯で直火還元を利用して酸化膜を生成した後、この酸化膜を還元し、しかる後亜鉛めっきを行う溶融亜鉛亜鉛めっき鋼板の製造設備の要部構成例を示す概略側面図である。
図1において、1は鋼板、2は直火加熱方式の直火帯(以下、単に「直火加熱帯」とも記載する。)、3は還元帯(竪型還元帯)、4は冷却帯、5はスナウト、6は溶融めっき槽、7はガスワイピング装置である。直火加熱帯2と竪型還元帯3が連接されている。溶融めっき槽6にはめっき金属である溶融亜鉛が保持されている。
直火加熱帯は、(A)加熱速度が速い、(B)鋼板温度が低くても、燃焼ガス温度が高く、燃焼ガス中のラジカルが鋼板に達して鋼板との反応に関与するので反応速度が速く、空気比が高ければ酸化膜が早く形成され、空気比が低く還元が早く行われる直火還元帯を設ければ還元も行える、などの特徴がある。酸化が早いことは、直火以外の加熱の場合にSiやMnなどの易酸化性元素が優先的に酸化されるのに較べ、Fe酸化物の生成も早く進行させることができる利点がある。
直火加熱帯は複数の加熱ゾーンに分割され、各々の加熱ゾーンには直火加熱バーナ103が配置され、燃料供給系統101から燃料ガス、空気供給系統102から燃焼用空気が供給される。各加熱ゾーンの燃料ガス流量、燃焼用空気流量及びその流量比は独立に制御可能である。
還元帯3は、炉内の上部及び下部に所定の高さをもって配設された炉内ロールが所定間隔で複数設けられている。還元帯3内を走行する鋼板1は、上部炉内ロールと下部炉内ロールで支持されて鉛直方向に走行する複数の縦パスが存在し、縦パス間に鋼板に面してラジアントチューブバーナ8が配設されている。
図示されていない鋼板送り出し装置から送り出された鋼板は、直火加熱帯2で燃料ガスを用いて直火加熱され、鋼板表面の圧延油が除去されるとともに、鋼板表面にFe酸化物(酸化皮膜)を形成する。
直火加熱帯の前段は、空気比を高くして鋼板を加熱し、鋼板表面に酸化膜を形成し、次いで直火加熱帯の後段(以下、直火還元帯とも記載する。)は、前段より空気比を低くして前段で形成した酸化膜を還元する。直火還元帯だけでは還元が不十分であるので、次の還元帯でさらに酸化膜の還元が行われる。
次に鋼板は還元帯3に通板される。通常、還元性ガスとして、水素濃度が数%〜数十%(vol%)の水素と窒素の混合ガスがガス供給配管105から冷却帯4及び還元帯3の複数箇所に供給され、供給されたガスは還元帯3入側に流れ、直火加熱帯2と還元帯3の連接部9を通って直火加熱帯2に流出する。このガスによって、還元帯3の雰囲気は還元性に保持される。鋼板は、還元帯3を通板される間に、高温のラジアントチューブ8によって所定温度で所定時間に加熱焼鈍され、同時に鋼板表面の酸化皮膜が還元される。還元の進行は、炉内の温度パターンや通板速度、炉内ガスの水素濃度と供給量で決まる。還元帯で鋼板の還元が完了するように適宜の条件が設定される。還元帯3に供給された還元性ガスは還元帯3と直火加熱帯2の連接部9を通って直火加熱帯2へ流れる。
酸化皮膜が還元された鋼板1は、冷却帯4で溶融めっき槽6に浸漬させるのに適した鋼板温度に調整されたのち溶融めっき槽6に浸漬めっきされ、溶融めっき浴槽6から引き上げられてガスワイピング装置7で所要のめっき付着量に調整され、さらにスパングル調整あるいは合金化処理が施された後冷却され、あるいは前記処理を施すことなく冷却され、所要の溶融亜鉛めっき鋼板となる。
特許第3014529号公報 特開平5−195084号公報 特許第2530939号公報
Si濃度やMn濃度が高い鋼板を溶融亜鉛めっきする際に、直火加熱帯で形成するFe系酸化皮膜を厚くして、形成したFe系酸化皮膜が次の還元工程で十分に還元されれば、より高いSi濃度やMn濃度の鋼板のめっきが可能になるはずであるが、酸化皮膜が厚いと還元工程でFe系酸化皮膜の還元が不十分となり、安定して良好なめっきが得られないという問題があった。
本発明の課題は、Si濃度及びMn濃度が高い鋼板を加熱焼鈍したのち溶融亜鉛めっきを施して高強度溶融亜鉛めっき鋼板を製造する際に、めっき性不良の発生を防止できる高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供することである。
また、本発明の課題は、Si濃度及びMn濃度が高い高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造に好適な溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備を提供することである。
上記課題を解決する本発明の要旨は次のとおりである。
(1)質量%でSi:0.2〜3%及びMn:1〜3%のうちの1種以上を含有する鋼板を、直火加熱方式の直火帯で加熱し、さらに還元帯において還元雰囲気中で表面の還元と焼鈍を行ったのち、溶融亜鉛めっき浴に浸漬させて亜鉛めっきを行う高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、直火帯と還元帯の連接部またはその付近から炉内のガスを排気することを特徴とする高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
(2)直火加熱方式の直火帯と還元帯を有する焼鈍炉と、その下流に溶融亜鉛めっき装置を備える溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備において、直火帯と還元帯の連接部またはその付近に炉内のガスを排気する排気手段を有することを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備。
本発明によれば、還元帯の高露点のガスが直火還元帯に侵入することおよび/または直火還元帯のガスが還元帯に侵入することが防止されることで、直火還元帯および/または還元帯の還元能力の低下が防止され、SiやMnを多量に添加した高強度鋼板において直火加熱帯で形成された酸化皮膜が直火還還元帯で還元され、続く還元帯で十分に還元され、溶融亜鉛めっき時のめっき不良の発生を防止できる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図2は本発明の実施の形態にかかる溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備の直火加熱帯と還元帯の連接部に設けられた煙道の構造を説明する概略側面図で、図1に示した溶融亜鉛亜鉛めっき鋼板の製造設備の直火加熱帯2と還元帯3の連接部9に設けられる。直火加熱帯は加熱を主たる機能とする、前段の直火加熱帯と、還元を主たる機能とする、後段の直火還元帯に分かれている。
直火加熱帯2と還元帯3の連接部9にシールロール10、11が設けられ、さらに前記シールロール10と11の間の排気口13から炉内ガスを吸引し、吸引したガスを炉外に排気する煙道12が設けられ、煙道12の途中に排気するガス流量を調整するダンパー14が設けられている。
還元帯3において、鋼板は、鋼板の縦パス間に多数配置されたラジアンチューブバーナ8によって加熱され、還元帯3の出側から入側に向かって流れる還元性ガスによって、直火加熱帯2での加熱によって生じたFe酸化層を還元する。
直火加熱帯2の直火還元帯の雰囲気は直接鋼板に当たった後は燃料ガスの燃焼成分であるので多量の水分を含有しており高露点である。従来装置では、直火加熱帯と還元帯が連接されているだけなので、直火加熱帯2の直火還元後の高露点のガスが鋼板1に随伴して還元帯3に侵入する。還元帯の炉壁はラジアントチューブを内部に納めた大きな箱のような構造になっているため、還元帯3内でガスは自由に流れる。還元帯に侵入した高露点のガスは容易に還元帯3内に拡散し、還元帯3内の燃焼ガスの還元能力を低下させる。そのため、直火加熱帯で通常鋼板に比べて厚いFe酸化皮膜を形成したSiやMnを多量に添加した高強度鋼板では、還元帯でこの酸化皮膜が十分に還元されず、溶融亜鉛めっきすると、めっき不良が発生した。また、従来装置では、還元帯の高露点のガスの全量が直火還元帯に流れこむことで、直火還元した板を再度酸化したり、直火還元帯の還元能力を阻害したりするという問題があった。
本発明の実施の形態に係る装置では、直火加熱帯2と還元帯3の連接部9に、炉内ガスを排気する排気口13を備える。鋼板1に随伴して直火加熱帯2から流れ出た高露点のガスは、排気口13から煙道12を経て外部に排気されることで、直火加熱帯2の高露点のガスが還元帯3に侵入することや、還元帯の高露点ガスが直火還元帯に侵入することが防止され、直火加熱帯2の高露点のガスが還元帯3に侵入することによって還元帯の還元能力が低下する問題や、還元帯の高露点のガスが直火還元帯に入って還元能力が低下する問題が解消される。また、還元帯3の雰囲気ガスは排気口13から煙道12を経て外部に排出されるため、還元帯3では出側から入側に向かう還元ガスの流れが安定して形成され、還元帯では良好な還元能力が確保される。その結果、還元帯でSiやMnを多量に添加した高強度鋼板の酸化皮膜が十分に還元され、溶融亜鉛めっき時のめっき不良が発生しなくなる。
排気量は、直火加熱帯2と還元帯3でのガス移動が無いように調整することが好ましい。排気口13からの排気が強すぎると、直火加熱帯2および還元帯3のガスの流れを乱すので、煙道12にダンパー等の排気量調整手段14を設けて炉外に排気するガス量を調整できるようにすることが好ましい。
本発明は、質量%でSi0.2〜3%及びMn1〜3%を含有する鋼板を対象とする。鋼成分組成の限定理由について説明する。
Si:0.2〜3質量%
Siが0.2%未満では強度の向上効果が小さく、3%を超えると本発明法でも良好なめっき性を確保できなくなる。
Mn:1〜3質量%
Mnが1%未満では強度の向上効果が小さく、3%を超えると本発明法でも良好なめっき性が確保できなくなる。
Si、Mn以外の鋼成分は特に限定されない。高強度鋼板の製造に用いられる成分組成のものを使用できる。
図1の装置において、直火加熱帯2と還元帯3の連接部9を図2の構造とした本発明の実施の形態にかかる溶融亜鉛めっき鋼板の製造装置を用いて、次のようにして高強度溶融亜鉛めっき鋼板が製造される。
図示されていない鋼板送り出し装置から送り出された本発明で規定する成分組成を有する鋼板は、直火加熱帯2で燃料ガスを用いて直火加熱によって、鋼板成分組成、材質規格に対応して設定されたヒートパターンに応じて所定温度に加熱昇温され、同時に鋼板表面の圧延油が除去されるとともに、鋼板表面に酸化皮膜が形成される。直火加熱帯では、酸化皮膜が後の還元によって、めっき性が十分確保できる量生成するように操業する。本発明が対象とする鋼板では、酸化皮膜はその厚さが0.01〜1μmとなるように形成することが好ましい。直火加熱は、Fe酸化物が早く生成されることで、SiやMnなどの易酸化性元素の酸化が抑制される。直火加熱帯での操業条件は、直火加熱帯出側ゾーンの鋼板温度を通常の鋼板の場合に比較して高めに設定し、燃焼時に使用する空気量を理論空気比より多めにして温度、酸素分圧が高くなるように燃焼制御を行う。
次に鋼板は還元帯3に通板される。通常、還元性ガスとして、水素濃度が数%〜数十%(vol%)で低露点の水素と窒素の混合ガスがガス供給配管105から冷却帯4及び還元帯3の複数箇所に供給される。このガスによって、還元帯3の雰囲気は還元性に保持される。鋼板は、還元帯3を通板される間に、鋼板成分組成、材質規格に対応して設定されたヒートパターンに従って、高温のラジアントチューブバーナ8によって所定温度で所定時間に加熱焼鈍されるとともに、還元性雰囲気ガスによって、鋼板表面の酸化皮膜が還元される。還元は、十分に生成したFe酸化物がFeとして還元されるまで行う。還元速度は、還元帯の温度と水素量で依存する。還元帯の温度は焼鈍条件で決まるが、焼鈍温度は大きく変えられないため、還元の調整は主に水素量の調節、具体的には炉内に供給する還元性ガスの流量及び/または水素ガス濃度を適宜の条件に調整して行う。
また、直火加熱帯2と還元帯3の連接部9に設けられた煙道12から炉内のガスが排出される。煙道12からの炉内ガスの排気は、直火加熱帯2と還元帯3でのガス移動を防ぐだけでなく、直火加熱帯2および還元帯3のガスの流れを乱すことを防止することが好ましい。係る観点から、煙道12から炉外に排気するガス流量は、炉内に供給する還元性ガス流量を基準として該ガス流量の30%以上120%以下が好ましく、50%以上100%以下がより好ましい。ここで下限は直火加熱帯への影響によって規定され、上限は直火加熱帯のガスが逆流するのを防ぐことで規定される。
酸化膜が還元された鋼板1は、常法に従い、冷却帯4で溶融めっき槽6に浸漬させるのに適した鋼板温度に調整されたのち溶融めっき槽6に浸漬めっきされ、溶融めっき浴槽6から引き上げられてガスワイピング装置7で所要のめっき付着量に調整され、さらにスパングル調整あるいは合金化処理が施された後冷却され、あるいは前記処理を施すことなく冷却され、所要の溶融亜鉛めっき鋼板となる。
直火加熱帯2でSiやMnなどの易酸化性元素の酸化が抑制されており、還元帯3でFe酸化物が十分に還元されることで、前記で製造された溶融亜鉛めっき鋼板では、良好なめっき性が発現される。
前述の装置では、直火帯と還元帯の連接部に炉内のガスを排気する排気手段を設けたが、排気手段は、直火帯と還元帯の連接部近傍に設けても良い。また、還元帯は竪型還元帯であったが還元帯は水平型であってもよい。
表1に示す成分組成と残部Fe及び不可避不純物からなる鋼を熱間圧延、酸洗、冷間圧延し、厚さ1mm×幅1mのめっき原板を作製した。この鋼板を直火加熱帯、還元帯、冷却帯を備え、直火加熱帯と還元帯の連接部に図2に示す構造のガス排気機構を備える焼鈍炉で焼鈍し、引き続き溶融亜鉛めっき槽で溶融亜鉛めっきし、ガスワイピング装置でめっき付着量を片面当たり40g/mに調整した。直火加熱帯は、直火予熱帯、直火酸化帯、直火還元帯を備える。
製造条件は次のとおりである。
・ライン速度:80mpm
・直火加熱帯:
直火予熱帯で予熱後、直火酸化帯で鋼板を直火加熱して酸化し、次に直火還元帯では直火還元後鋼板温度が600〜630℃となるように直火還元した。直火酸化帯の空気比は1.30、直火還元帯の空気比は0.80とした。
・還元帯:
焼鈍条件;鋼板加熱温度を800℃とした。
・溶融亜鉛めっき:
浴温;470℃
・雰囲気ガス:H:8vol%−N:92vol%(露点:−50℃程度)、流量1000Nm/H
このようにして作製した溶融亜鉛めっき鋼板の外観を目視観察し、不めっきの有無を評価した。評価結果を表2に示す。
Figure 2007146242
Figure 2007146242
表2に示すように、直火加熱帯と還元帯の連接部からガスを排気することで、該連接部からガスを排出しない従来例に比べて不めっきの発生が軽減されており、排気が50%以上でその効果がより優れている。
本発明の高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法は、めっき性不良の発生のない、質量%でSi0.2〜3%及びMn1〜3%を含有する高強度溶融亜鉛めっき鋼板を製造する方法として利用することができる。
本発明の溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備は、質量%でSi0.2〜3%及びMn1〜3%を含有する高強度溶融亜鉛めっき鋼板を製造する装置として利用することができる。
溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備の要部構成例を示す概略側面図である。 本発明の実施の形態に係る溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備の直火加熱帯と還元帯の連接部の構造を示す概略側面図である。
符号の説明
1 鋼板
2 直火加熱方式の直火帯(直火加熱帯)
3 竪型還元帯(還元帯)
4 冷却帯
5 スナウト
6 溶融めっき槽
7 ガスワイピング装置
8 ラジアントチューブバーナ
9 直火加熱帯と還元帯の連接部
10、11 シールロール
12 煙道
13 排気口
14 排気量調整手段(ダンパー)
101 燃料供給系統
102 空気供給系統
103 直火加熱バーナ
105 ガス供給配管

Claims (2)

  1. 質量%でSi:0.2〜3%及びMn:1〜3%のうちの1種以上を含有する鋼板を、直火加熱方式の直火帯で加熱し、さらに還元帯において還元雰囲気中で表面の還元と焼鈍を行ったのち、溶融亜鉛めっき浴に浸漬させて亜鉛めっきを行う高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、直火帯と還元帯の連接部またはその近傍から炉内のガスを排気することを特徴とする高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  2. 直火加熱方式の直火帯と還元帯を有する焼鈍炉と、その下流に溶融亜鉛めっき装置を備える溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備において、直火帯と還元帯の連接部またはその近傍に炉内のガスを排気する排気手段を有することを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備。
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