JP2013142174A - 溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉およびその焼鈍炉における操業方法 - Google Patents

溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉およびその焼鈍炉における操業方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼板を焼鈍炉で酸化還元法を用いて前処理し、良好な溶融亜鉛めっきを実現する。
【解決手段】溶融亜鉛めっき設備100の焼鈍炉は、予熱帯110、無酸化帯120、酸化帯130、還元帯140から構成され、還元帯140に隣接する還元帯隣接バーナ(サイドバーナ136、138)の空気比を高くして還元帯140から流入する水素を含む還元ガスを燃焼することにより酸化雰囲気を安定化させ、酸化帯130に隣接する酸化帯隣接バーナ(サイドバーナ126、128)の空気比を低くして酸化帯130から流入する残存酸素を含む排気ガスを燃焼することにより無酸化雰囲気を安定化させ、鋼板200を無酸化帯120で酸化させないようにして加熱して酸化帯130で急激に酸化させて均一な酸化鉄層を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉およびその焼鈍炉における操業方法に関する。
代表的な金属材料の1つである鋼板は、自動車、家電、建材等の分野において広く用いられている。近年、自動車業界においては、耐久性の向上に加えて、燃費向上および排出ガス削減の観点から自動車の軽量化が進んでおり、高張力鋼板の使用が急増している。
このような高張力鋼板に対して表面処理の1つである溶融亜鉛めっきを行うに際しては、高張力鋼板がシリコンなどの鉄よりも酸化しやすい元素(易酸化性元素)を0.2〜3重量%程度含有しているため、酸化還元法による焼鈍工程を経た上で、めっき処理が施されることとなる。
この酸化還元法は、焼鈍中に、まず酸化帯で鋼板を酸化させて鋼板表面に酸化鉄層を生成し、次に還元帯で酸化鉄層を鉄層に還元する。この鉄層により易酸化性元素の酸化物が生成されることを防止する。すなわち、易酸化性元素の酸化物(たとえばシリコン酸化膜)は溶融亜鉛をはじくために点状のめっき不良を発生するが、鉄層により易酸化性元素の酸化物が生成されることを防止して、均一なめっきを実現している。
このように、酸化還元法を用いて焼鈍して溶融亜鉛めっきするに際して、酸化鉄層が不均一または/および不十分に生成してしまうと、還元後の鉄層も不均一または/および不十分になり、易酸化性元素の酸化物が生成されてしまい、めっき不良が発生する。
溶融亜鉛めっき工程の前処理として酸化還元法を用いた焼鈍工程については様々な技術が公知である。たとえば、特許文献1(特開2007−146241号公報)は、シリコン濃度が高い鋼板のめっき不良を回避することのできる溶融亜鉛めっきの製造方法を開示する。
この製造方法は、酸化鉄層が厚いと還元帯で酸化鉄層の還元が不十分となり、還元されなかった鉄酸化層が残留するために安定して良好なめっきが得られないという問題に鑑みなされたものである。この製造方法は、鋼板を、直火加熱方式の直火帯で加熱し、さらに竪型還元帯において還元雰囲気中で表面の還元と焼鈍を行ったのち、溶融亜鉛めっき浴に浸漬させて亜鉛めっきを行う溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法であって、竪型還元帯では、少なくとも入側領域において雰囲気ガスを鋼板の進行方向と逆方向に流すようにすることを特徴とする。
この製造方法によると、還元帯内の還元性ガスの流れの方向が鋼板の進行方向と逆方向になるような流れが形成されることで、鋼板に随伴して直火加熱帯から還元帯に流れるガス流れを抑止することができる。また、還元帯内では、酸化皮膜の還元により発生した高露点ガスは、この高露点ガスの発生位置から、鋼板進行方向とは逆方向の直火加熱帯側に流れる。この高露点ガスは還元を終えた鋼板進行方向に流れることがないため、還元された鋼板がこの高露点ガスによって再度酸化されることがない。還元帯で発生した高露点のガスは、鋼板の進行方向とは逆方向に集積していくので、還元帯入口から還元帯出口に向けて徐々に還元性が増すような雰囲気の分布が確保され、還元帯出口付近で最大の還元力が確保できる。その結果、酸化膜の還元反応が安定し、易酸化性元素であるシリコンが添加された鋼板であっても、還元帯において安定して良好な還元作用が発現される。その結果、安定して良好に亜鉛めっきを実現することができる。
特開2007−146241号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示された技術は、還元帯において安定して良好な還元作用が発現することに着目しており、そもそも、酸化鉄層を均一に生成することに着目していない。特許文献1においては、酸化帯(直火加熱帯)と還元帯との接続部付近
の還元帯の雰囲気ガスの露点の測定結果に基いて酸化帯のガスの燃焼制御、特に空気比制御を行い、酸化帯で形成される酸化鉄層の厚みを制御することができるとの記載しかない。これでは、酸化鉄層を均一に生成することができない場合があり、安定して良好に亜鉛めっきを実現することに疑問がある。また、特許文献1に開示された技術は、竪型還元帯を備えた焼鈍炉においては有効であるかもしれないが、横型還元帯を備えた焼鈍炉における効果については疑問がある。
本出願人は、安定して良好な亜鉛めっきを実現するために、鋼板表面に均一に酸化鉄層を生成する方法について研究開発を行い、均一な酸化鉄層を生成するためには、炉内の雰囲気の安定化とともに急速酸化(還元直前で急速に酸化鉄層を生成して搬送ロールでの酸化鉄層の剥離を防止)の2つの観点が重要であることを見出した。しかしながら、上述したように、特許文献1ではこのような観点について考慮されていない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、鋼板を焼鈍炉で酸化還元法を用いて前処理し、良好な溶融亜鉛めっきを実現することのできる、溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉およびその焼鈍炉における操業方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉は以下の技術的手段を講じている。
即ち、本発明の溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉は、鋼板を酸化還元法を用いて溶融亜鉛めっきする溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉である。当該焼鈍炉は、前記鋼板の上下に配備された直火のバーナで空気比1未満の燃焼ガスを燃焼させて鋼板を酸化させないように加熱する無酸化帯(A帯)と、前記無酸化帯(A帯)の下流側に配備され、且つ前記鋼板の上下に配備された直火のバーナで空気比1以上の燃焼ガスを燃焼させて鋼板を酸化させて加熱する酸化帯(C帯)と、前記酸化帯(C帯)の下流側に配備され、且つ水素を含む還元ガス雰囲気において酸化鋼板の表面の酸化膜が還元される還元帯(E帯)とで構成される。前記還元帯(E帯)の出側から鋼板の送り方向とは逆にガスが流れる。このような溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉において、前記酸化帯(C帯)における酸化雰囲気を安定化すべく、前記酸化帯(C帯)に設置されたバーナのうち、還元帯(E帯)に隣接する少なくとも上下1本ずつのバーナである還元帯隣接バーナ(D帯のバーナ)の空気比が、酸化帯(C帯)の他のバーナの空気比より高く、かつ、前記還元帯(E帯)から流入する還元ガスを燃焼するような空気比に設定されていることを特徴とする。
好ましくは、前記無酸化帯(A帯)における無酸化雰囲気を安定化すべく、前記無酸化帯(A帯)に設置されたバーナのうち、酸化帯(C帯)に隣接する少なくとも上下1本ずつのバーナである酸化帯隣接バーナ(B帯のバーナ)の空気比が、無酸化帯(A帯)の他のバーナの空気比より低く、かつ、前記酸化帯(C帯)から流入する酸素ガスを燃焼するような空気比に設定されているように構成されると良い。
好ましくは、前記酸化帯(C帯)のバーナの空気比が1以上に設定され、前記還元帯(E帯)から流入する還元ガスを燃焼して燃焼後のガス中の酸素濃度が、酸化帯(C帯)のバーナに設定した空気比で実現される酸素濃度と同じになるように、前記還元帯隣接バーナ(D帯のバーナ)の空気比が設定されているように構成されると良い。
好ましくは、前記無酸化帯(A帯)のバーナの空気比が1未満に設定され、前記酸化帯(C帯)から流入する酸素ガスを燃焼して燃焼後のガス中の酸素濃度が、無酸化帯(A帯)のバーナに設定した空気比で実現される酸素濃度と同じになるように、前記酸化帯隣接バーナ(B帯のバーナ)の空気比が設定されているように構成されると良い。
好ましくは、前記酸化帯隣接バーナ(B帯のバーナ)および前記還元帯隣接バーナ(D帯のバーナ)の空気比を変更するに際しては、バーナ噴流の強さを維持または上昇させるように構成されると良い。
また、本発明の溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉における操業方法は、上述した溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉において、前記酸化帯(C帯)における酸化雰囲気を安定化すべく、前記酸化帯(C帯)に設置されたバーナのうち、還元帯(E帯)に隣接する少なくとも上下1本ずつのバーナである還元帯隣接バーナ(D帯のバーナ)の空気比が、酸化帯(C帯)の他のバーナの空気比より高く、かつ、前記還元帯(E帯)から流入する還元ガスを燃焼するような空気比が設定されていることを特徴とする。
好ましくは、上述した操業方法において、前記無酸化帯(A帯)における無酸化雰囲気を安定化すべく、前記無酸化帯(A帯)に設置されたバーナのうち、酸化帯(C帯)に隣接する少なくとも上下1本ずつのバーナである酸化帯隣接バーナ(B帯のバーナ)の空気比が、無酸化帯(A帯)の他のバーナの空気比より低く、かつ、前記酸化帯(C帯)から流入する酸素ガスを燃焼するような空気比に設定されているように構成されると良い。
本発明の溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉およびその焼鈍炉における操業方法を用いることにより、鋼板を焼鈍炉で酸化還元法を用いて前処理し、良好な溶融亜鉛めっきを実現することができる。
本発明の実施形態に係る溶融亜鉛めっき設備を示す模式図である。 (a)は図1の直火帯(無酸化帯および酸化帯)のサイドバーナの配置を模式的に示す側面図、(b)は別のサイドバーナの配置を模式的に示す側面図、(c)はサイドバーナの配置を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉における操業方法を示すフローチャートである。 従来技術を用いて操業した場合のサイドバーナの空気比および焼鈍炉内の酸素濃度の分布を示す図である。 比較技術(その1)を用いて操業した場合のサイドバーナの空気比および焼鈍炉内の酸素濃度の分布を示す図である。 比較技術(その2)を用いて操業した場合のサイドバーナの空気比および焼鈍炉内の酸素濃度の分布を示す図である。 本発明の実施形態に係る操業方法(その1)を用いて操業した場合のサイドバーナの空気比および焼鈍炉内の酸素濃度の分布を示す図である。 本発明の実施形態に係る操業方法(その2)を用いて操業した場合のサイドバーナの空気比および焼鈍炉内の酸素濃度の分布を示す図である。 本発明の実施形態に係る操業方法(その3)を用いて操業した場合のサイドバーナの空気比および焼鈍炉内の酸素濃度の分布を示す図である。 (a)は図1の直火帯(無酸化帯および酸化帯)のサイドバーナのさらに別の配置を模式的に示す斜視図、(b)はその側面図である。 (a)は図1の直火帯(無酸化帯および酸化帯)のサイドバーナのさらに別の配置を模式的に示す斜視図、(b)はその側面図である。 (a)は図1の直火帯(無酸化帯および酸化帯)のサイドバーナのさらに別の配置を模式的に示す斜視図、(b)はその側面図である。
以下、本発明の実施形態に係る溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉およびその焼鈍炉における操業方法を、図面に基づき詳しく説明する。なお、以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[溶融亜鉛めっき設備]
図1に、本実施形態に係る溶融亜鉛めっき設備100の模式図を示す。
上工程で圧延などを終えた鋼板200は、この溶融亜鉛めっき設備100を連続的に通過して溶融亜鉛めっき鋼板210となる。本実施形態においては、鋼板200はシリコン(Si)を、0.2〜3.0重量%、好ましくは1.2〜3.0重量%含有する高張力鋼板(ハイテン鋼)とする。また、高張力化のために、シリコンに加えてリン(P)を含有する鋼板200であっても構わない。
この溶融亜鉛めっき設備100は、鋼板200の入り側から、予熱帯110、無酸化帯120、酸化帯130、還元帯140、冷却帯150、スナウト160およびめっきポッ
ド170から構成されている。そして、予熱帯110、無酸化帯120、酸化帯130、還元帯140で焼鈍炉を構成し、この焼鈍炉において、後述するような前処理(溶融めっき処理に先立つ熱処理)を鋼板200に対して施す。
前処理を施された鋼板200は、連続してめっきポッド170へ投入されて溶融亜鉛めっき処理される。めっき条件は、目付け量を50g/m、合金化温度を480℃、めっき浴温度を440℃である。なお、この溶融亜鉛めっき設備100の焼鈍炉は横型(水平型)である。
還元帯は、雰囲気ガスで充満させる必要があり、鋼板200の搬送方向の逆方向に、ガスが流れている。このようにガスが流れる方向が決められている理由は、還元帯140の水素を、酸素と反応させることを回避して、上流の直火帯で燃焼させるためである。
ここで、焼鈍炉を構成する予熱帯110、無酸化帯120、酸化帯130、還元帯140について説明する。
予熱帯110は、鋼板200を400℃程度まで加熱する領域であって、無酸化帯120は、空気比1未満(0.9〜0.98)でバーナを燃焼させて鋼板を酸化させないように700℃程度まで加熱する領域である。酸化帯130は、空気比1以上でバーナを燃焼させて鋼板200を酸化させて加熱する領域である。還元帯140とは水素等の還元ガス(水素濃度15%程度)を雰囲気とし800℃程度で鋼板200の表面に生成された酸化鉄層を還元して加熱焼鈍する領域である。
また、無酸化帯120、酸化帯130および還元帯140は、1台の焼鈍炉内に形成された領域で構成されても良いし、各々が独立して設けられた炉で構成されても良い。本実施形態においては、各々が独立して設けられた炉で構成され、無酸化帯120と酸化帯130との間および、酸化帯130と還元帯140との間には、それぞれ中間帯(スロート)が設けられる。これらの中間帯および焼鈍炉内(予熱帯110、無酸化帯120、酸化帯130、還元帯140、冷却帯150およびスナウト160)には、鋼板200を搬送する複数のロール180が配置されている。
無酸化帯120および酸化帯130は、直火のバーナ(サイドバーナ)で鋼板200を直接加熱する直火帯であって、還元帯140は、ラジアントチューブ142で鋼板200を間接加熱するともに鋼板200の表面の酸化鉄層を還元する。
詳しくは、直火帯において、鋼板200は、サイドバーナで直接的に加熱されて、その鋼板200の成分組成および材質規格に対応して設定されたヒートパターンに従って所定温度に加熱昇温され、同時に鋼板200の表面の圧延油が除去されるとともに、鋼板200の表面に酸化層が生成される。
その後、還元帯において、鋼板200は、ラジアントチューブ142で間接的に加熱されて、その鋼板200の成分組成および材質規格に対応して設定されたヒートパターンに従って、所定温度で所定時間に加熱焼鈍される。
なお、予熱帯110および冷却帯150については、本発明の要旨と直接的な関係が低いために詳細に説明しないが、公知の設備が適宜採用される。
[無酸化帯および酸化帯におけるサイドバーナ]
図2(a)〜図2(c)に、直火帯である無酸化帯120および酸化帯130におけるサイドバーナの配置図を示す。
図2(a)は、炉内(無酸化帯120または酸化帯130)における、鋼板200の長手方向のサイドバーナの配置を示し、図2(c)は、鋼板200の長手方向に垂直な炉内(無酸化帯120または酸化帯130)のある断面を示す。図1、図2(a)および図2(c)に示すように、無酸化帯120または酸化帯130の炉内において、サイドバーナ122(132)とサイドバーナ124(134)とは、長手方向の同じ位置において、上下一対で配置される。また、これらの図に示すように、長手方向の同じ位置に配置されたサイドバーナは、上側と下側とでは火炎の噴射方向が異なる。図2(a)の紙面の裏側から手前側へ火炎を噴射するサイドバーナ(丸印に点)と、紙面の手前側から裏前へ火炎を噴射するサイドバーナ(丸印に×)とが上下一対に配置されている。このようにサイドバーナを配置することにより(サイドバーナを対向させないことにより互いのサイドバー
ナが影響し合うことを回避しつつ)、ロール180で搬送されてくる鋼板200を、長手方向および表裏方向に均一に加熱することができる。このようにサイドバーナを配置した場合、上下一対の2本のサイドバーナ(図2(a)に示す点線枠内の2本)を調整することにより、炉内において鋼板200の長手方向に垂直な断面における雰囲気を制御することができる。このため、後述する、酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)および還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)は、それぞれ上下一対の2本となる。
さらに、図2(b)にサイドバーナの別の配置を示す。この図に示すように、このサイドバーナの配置は、図2(a)において上側または下側のサイドバーナの配置を、サイドバーナの配置間隔の半分程度を長手方向にずらしたものである。すなわち、図2(b)に示すサイドバーナの配置においても、鋼板200の長手方向に垂直な炉内の断面は図2(c)に示すようになる。このようにサイドバーナを配置することにより、ロール180で搬送されてくる鋼板200を、長手方向および表裏方向に均一に加熱することができる。このようにサイドバーナを配置した場合、上下に対のサイドバーナ2本(図2(b)に示す点線枠の2本)を調整することにより、炉内において鋼板200の長手方向に垂直な断面における雰囲気を制御することができる。このため、後述する、酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)および還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)は、それぞれ上下に対の2本となる。なお、図2(b)に示す点線枠で示すように、火炎の方向は同方向であっても異方向(同方向よりもより好ましいと考えられる)であっても構わない。さらに、場合によっては、酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)および還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)は、上側2本下側1本、上側1本下側2本等であっても構わない。
このように、酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)および還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)は、炉内の長手方向に垂直な断面における雰囲気を調整できることが必要になる。酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)および還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)は、図2(a)に示す配置では上下1対の2本となり、図2(b)に示す配置では上下に対の2本(または少なくとも上下各1本を含む3本等)となる。これらの酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)および還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)の数は、炉長、バーナ数、バーナ配置等により、本発明の効果(炉内の長手方向に垂直な断面における雰囲気を調整でき良好に溶融亜鉛めっき)が発現できるように適宜設定される。したがって、本発明において、酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)および還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)は、このような本数および配置に限定されるものではない。
なお、サイドバーナ122、124、132、134の構造は、本発明の要旨と直接的な関係が低いために詳細に説明しないが、例えば、特開2009−35783号公報などに開示された燃焼バーナの構造を適宜適用することが可能である。
図1に示すように、無酸化帯120をA帯、酸化帯130をC帯、還元帯140をE帯として、無酸化帯120と酸化帯130との間の中間帯をB帯、酸化帯130と還元帯140との間の中間帯をD帯とする。
厳密には中間帯は炉間であるので、サイドバーナは配置されていないが、無酸化帯120(A帯)に設置されたサイドバーナ122、124、・・・、126、128のうち、酸化帯130(C帯)に隣接する少なくとも1対のサイドバーナ126、128を酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)とする。
また、酸化帯130(C帯)に設置されたサイドバーナ132、134、・・・、136、138のうち、還元帯140(E帯)に隣接する少なくとも1対のサイドバーナ136、138を還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)とする。
本実施形態に係る操業方法においては、これらの酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)および還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)における空気比を制御する。
ここで、空気比について説明する。この空気比は、サイドバーナへ供給される燃焼ガスの理論空気比(燃焼ガスと酸素とが過不足なく反応して燃焼する時の燃焼ガスに対する空気の比)に対する比率であって、空気比が1より高いと酸素が余剰(過剰)状態となり、空気比が1より低いと酸素が不足状態となる。
本発明において、サイドバーナの空気比を変更する場合、サイドバーナへの空気量を調整してもガス量(燃料量)を調整しても、双方を調整しても、いずれの方法であっても構わない。なお、酸化雰囲気にしたい場合、ガス量を減少させて酸素を余剰状態とするのではなく、ガス量を減少させないで空気量を増加させることが好ましく、還元雰囲気にしたい場合、空気量を減少させて酸素を不足状態とするのではなく、空気量を減少させないでガス量を増加させることが好ましい。
このようにすることにより、サイドバーナの燃焼エネルギーを減少させることなく空気比を操作して炉内雰囲気を所望の状態にできるとともに、サイドバーナの噴流の勢いを弱めることなく(バーナ噴流と排気ガス流れまたは雰囲気の流れとの混合を促進して完全燃焼を実現)、鋼板200の温度を十分に加熱することができる。
さらに、炉内の雰囲気を調整する場合において、ガス量を調整しないで空気量を調整するようにすると、サイドバーナへの空気供給量を操作するだけで良くなり、設備(絞り弁)および制御(流量制御)が簡素化される。
より詳しくは、たとえば、D帯は、炉内ガス量が少なく炉内流速が遅いため、混合しにくいためにサイドバーナのガス量を絞らないほうが好ましい(したがって、ガス量ではなく空気量を調整)。B帯は、C帯、D帯からの排ガス量が多く混合し易い傾向があり、サイドバーナの空気量を低下させても影響は少ないため、空気量を調整するだけでよい。このような場合に、サイドバーナへの空気供給量を操作するだけで良くなり、ガス量の制御が不要となり設備費用を抑制することができる。
[操業方法の概要]
本出願人は、安定して良好な亜鉛めっきを実現するために、鋼板表面に均一に酸化鉄層を生成する方法について研究開発を行い、均一な酸化鉄層を生成するためには、炉内の雰囲気の安定化とともに急速酸化(還元直前で急速に酸化鉄層を生成して搬送ロールでの酸化鉄層の剥離を防止)の2つの観点が重要であることを見出した。
特に、均一に酸化鉄層を生成するためには、炉内の雰囲気を安定化させる必要がある。上述したように、直火帯(無酸化帯120および酸化帯130)と還元帯140とで構成される焼鈍炉の場合、炉内のガスは還元帯140側から流れ直火帯で燃焼して直火帯の排気ガスとともに外気に排気される。直火帯を酸化雰囲気にして鋼板200を酸化させる場合、還元帯140から流入する還元ガスの影響で酸化帯130の雰囲気が安定しないという問題がある。
また、酸化鉄層を生成した後の鋼板200を炉内で搬送するとロール180で酸化鉄層が剥離することがあるため、できるだけ還元帯140の直前で急速に酸化鉄層を生成することことが好ましい(還元後は鉄層に戻るため剥離しにくい)。急速に酸化させるためには、無酸化で昇温した後、酸化させることが必要である。無酸化帯120で鋼板200を昇温させる場合、酸化帯130から流入する排気ガスの影響で無酸化帯120の雰囲気が安定しないという問題がある。
このように、酸化帯130で鋼板200を酸化させる酸化雰囲気は、還元帯140から流入する還元ガス(水素含有)の影響がある。無酸化帯120で鋼板200を昇温する無酸化雰囲気は、酸化帯130から流入する排気ガス(酸素含有)の影響がある。なお、還元帯140から流入する還元ガス(水素含有)を還元ガスと記載する場合がある。
このような観点から、本出願人は鋭意研究を進め、鋼板200を無酸化で加熱し、高温になってから急速に酸化することを実現するために、無酸化雰囲気および酸化雰囲気について、他の領域(帯)から流入するガスによる影響を排除するために、以下の方法が好適であることに到達した。
酸化帯130の雰囲気を安定化させるためには、還元帯140から流入する水素を含有する還元ガスにより酸化帯130の雰囲気が不安定にならないように、酸化帯130と還元帯140の境界(中間帯であるD帯)で、還元帯隣接バーナ(D帯のバーナであるサイドバーナ136、138)の火炎により還元ガスを完全に燃焼させる。
そのために、還元帯140から流入する還元ガスの流速よりバーナ噴流の流速を高めて(後述するように空気比を変更してもターンダウンしないようにしてバーナ噴流の流速を
落とさないで)、バーナ噴流と還元ガス流れとの混合を促進し、完全燃焼を実現する。この場合において、D帯のサイドバーナの空気比は、還元ガスが燃焼するのに十分に高い空気比に設定することが好ましい。
無酸化帯120の雰囲気を安定化させるためには、酸化帯130から流入する酸素を含有する燃焼ガス(酸素ガス)、言い換えれば排気ガスにより無酸化帯120の雰囲気が不安定にならないように、無酸化帯120と酸化帯130との境界(中間帯であるB帯)で、酸化帯隣接バーナ(B帯のバーナであるサイドバーナ126、128)の火炎により排気ガスを完全に燃焼させる。
そのために、排気ガスの流速よりもバーナ噴流の流速より大きく高めて(後述するように空気比を変更してもターンダウンしないようにしてバーナ噴流の流速を落とさないで)、バーナ噴流と排気ガス流れとの混合を促進し、完全燃焼を実現する。この場合において、B帯のサイドバーナの空気比は、排気ガスが燃焼するのに十分に低い空気比に設定することが好ましい。
このように酸化還元法により焼鈍処理することにより、無酸化帯120および酸化帯130の雰囲気が安定し、均一に酸化鉄層が生成する。また、急速に酸化鉄層を生成することが可能となり、ロールでの脱落を抑制することができる。その後、均一な酸化鉄層は還元帯で鉄層に還元されるために、めっき品質が向上する。
[詳細な操業方法]
図1および図2に示す構成を備えた、本実施形態に係る溶融亜鉛めっき設備100の焼鈍炉における詳細な操業方法を、図3のフローチャートを参照して説明する。図3は、この溶融亜鉛めっき設備100の操業を管理するオペレータにより実行される処理の手順を示すフローチャートである。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)10にて、鋼板200にシリコンなどの鉄より酸化しやすい元素が含有されているか否かを判断する。このとき、溶融亜鉛めっき設備100に仕掛けられる鋼板200の成分組成および材質規格に基づいて判断される。鋼板200にシリコンなどの鉄より酸化しやすい元素が含有されている場合には(S10にてYES)、処理はS12へ移され、そうではない場合には(S10にてNO)、処理はS14へ移される。
S12にて、酸化還元法を用いて加熱焼鈍処理して、鋼板を溶融亜鉛めっきする。その後、処理はS16へ移される。S14にて、鋼板200にシリコンなどの鉄より酸化しやすい元素が含有されていないため、操業条件を変更しないで、溶融亜鉛めっきする。S14の処理後、この処理は終了する。
S16にて、C帯のサイドバーナの空気比を空気比を高めて(酸素余剰状態)操業する。このように操業することにより、酸化帯130で鋼板200の表面に酸化鉄層を生成することができる。
S18にて、鋼板200の表面に生成される酸化鉄層のむら(酸化むら)により、めっきむらが発生する可能性があるか否かを判断する。空気比を繰り返し調整しても、このような可能性があると判断される場合には(S18にてYES)、処理はS20へ移される。そうでない場合には(S18にてNO)、均一にめっき処理できるので、S22にて操業条件を変更しないで、溶融亜鉛めっきする。S22の処理後、この処理は終了する。
S20にて、還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)の空気比を高くするとともに、この空気比を高めるにあたって還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)をターンダウンしない。すなわち、還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)の能力を絞ることなく、空気比を高くする。ターンダウンとは、サイドバーナへ供給するガス量(燃料量)も空気量も減少させないようにすることを示す(以下同じ)。ターンダウンしないので、還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)からの十分な噴流と還元帯140から流入する還元ガス流れとの混合を促進し、還元ガスに含有される水素を完全に燃焼させることができる。その後、処理はS24へ移される。
S24にて、S20にて変更した操業条件でも、鋼板200の表面に生成される酸化鉄層のむら(酸化むら)により、めっきむらが発生する可能性があるか否かを判断する。S
20にて変更した操業条件で空気比を繰り返し調整しても、このような可能性があると判断される場合には(S24にてYES)、処理はS26へ移される。そうでない場合には(S24にてNO)、均一にめっき処理できるので、S28にて操業条件を変更しないで、溶融亜鉛めっきする。S28の処理後、この処理は終了する。
S26にて、酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)の空気比を低くするとともに、この空気比を高めるにあたって酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)をターンダウンしない。すなわち、酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)の能力を絞ることなく、空気比を低くする。ターンダウンしないので、酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)からの十分な噴流と酸化帯130から流入する排気ガス流れとの混合を促進し、排気ガスに含有される酸素を完全に燃焼させることができる。その後、処理はS30へ移される。
S30にて、S26にて変更した操業条件でも、鋼板200の表面に生成される酸化鉄層のむら(酸化むら)により、めっきむらが発生する可能性があるか否かを判断する。S24にて変更した操業条件で空気比を繰り返し調整しても、このような可能性があると判断される場合には(S30にてYES)、処理はS32へ移される。そうでない場合には(S30にてNO)、均一にめっき処理できるので、S34にて操業条件を変更しないで、溶融亜鉛めっきする。S34の処理後、この処理は終了する。
S32にて、A帯のサイドバーナ、B帯のサイドバーナ、C帯のサイドバーナおよびD帯のサイドバーナの空気比を以下のように変更する。C帯のサイドバーナの空気比を1.0以上に、D帯のサイドバーナの空気比を、E帯から流入する水素を含む還元ガスを燃焼して燃焼後のガス中の酸素濃度がC帯のサイドバーナに設定した空気比で実現される酸素濃度と同じになるように、A帯のサイドバーナの空気比を1.0未満に、B帯のサイドバーナの空気比を、C帯から流入する酸素を含む排気ガスを燃焼して燃焼後のガス中の(不足)酸素濃度が、A帯のサイドバーナに設定した空気比で実現される(不足)酸素濃度と同じになるように、空気比を変更する。この場合においても、サイドバーナはターンダウンさせない。
このようなフローチャートで示される本実施形態に係る操業方法は、鋼板200の表面に生成される酸化鉄層のむら(酸化むら)が発生しないようにしてめっきむらが発生しないように、サイドバーナの空気比を調整することを繰り返している。すなわち、めっきむらが発生する可能性があると判断されると、還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)の空気比を(繰り返し)調整する(S20)。それでも、めっきむらが発生する可能性があると判断されると、酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)の空気比を(繰り返し)調整する(S26)。それでも、めっきむらが発生する可能性があると判断されると、還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)の空気比および還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)の空気比を(繰り返し)調整する(S32)。
[作動状態:炉内の酸素濃度分布およびめっき状態]
以上のような構成およびフローチャートに基づいて、本実施形態に係る溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉における操業方法を実行した場合の作動状態を、図を参照して説明する。
図7〜図9は、サイドバーナの空気比および焼鈍炉内の酸素濃度の分布を示す図であって、図4は従来技術を用いた結果を、図5は比較技術1を用いた結果を、図6は比較技術2を用いた結果を、図7はS20にて変更した操業条件を用いた結果を、図8はS26にて変更した操業条件を用いた結果を、図9はS32にて変更した操業条件を用いた結果を、それぞれ示している。すなわち、図7〜9が本実施形態に係る操業方法に対応する。
これらの図においては、棒グラフがサイドバーナの空気比を、折れ線が焼鈍炉内の酸素濃度の分布を示す。なお、炉内のサイドバーナは離散的に配置されているので、棒グラフでサイドバーナの空気比で表しているが、棒グラフの数とサイドバーナの数とが的確に対応しているわけではない。
図4は、従来技術として示す、易酸化性元素を含まない通常の鋼板(軟鋼)の操業条件(酸化なし)での、サイドバーナの空気比および炉内の酸素濃度の分布を示す。この操業条件では、サイドバーナの空気比は全域において1.0未満の0.95に設定している。図4からわかるように、炉内の全域において酸素不足になっているが、これは、還元ガス
の水素や未燃焼ガスを燃焼させるのに酸素が不足しているためである。
図5は、酸化操業条件であって、無酸化帯120および酸化帯130のバーナの空気比を1.05に高めた操業条件での炉内の酸素濃度の分布を示す。この操業条件では、無酸化帯120のサイドバーナ(A帯のサイドバーナおよびB帯のサイドバーナ)ならびに酸化帯130のサイドバーナ(C帯のサイドバーナおよびD帯のサイドバーナ)の空気比を高く設定している。しかしながら、酸化帯130は還元帯140から流れ込む還元ガスの影響を受けて、酸素濃度は0%を下回る酸素不足状態になっており安定した酸化雰囲気となっていない。また、無酸化帯120は、酸素濃度が0%以上の酸素余剰状態になっており安定した無酸化雰囲気となっていない。
図6は、無酸化帯120で鋼板200を酸化させることなく加熱するために無酸化帯120のサイドバーナ(A帯のサイドバーナおよびB帯のサイドバーナ)の空気比を0.95とし、酸化帯130で鋼板200を急速に酸化させるために酸化帯130のサイドバーナ(C帯のサイドバーナおよびD帯のサイドバーナ)の空気比を1.1とした操業条件での炉内の酸素濃度の分布を示す。無酸化帯120(A帯)での酸素不足状態を実現し安定した無酸化雰囲気となっているが、酸化帯130(C帯)でも酸素不足状態となっており安定した酸化雰囲気となっていない。
図7は、還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)の空気比を1.3まで高くした操業条件での炉内の酸素濃度の分布を示す。D帯のサイドバーナの空気比を高くすると、酸化帯130の酸素濃度が高くなり、酸化雰囲気が安定することがわかる。鋼板200の表面に均一な酸化鉄層を生成することができる。ただし、無酸化帯120の下流側(酸化帯130側)において酸素余剰状態になっており、酸化帯130の急速な酸化鉄層の形成にやや好ましくない状況である。
図8は、酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)の空気比を0.85まで低くした操業条件での炉内の酸素濃度の分布を示す。B帯のサイドバーナの空気比を低くすると、酸化帯130から流入する排気ガス中の酸素を消費させることができる。B帯での酸素濃度が0になっていることがわかる。酸化帯130の酸素濃度が高くなり、酸化雰囲気が安定することに加えて、無酸化帯120の下流側(酸化帯130側)において酸素余剰状態が解消されており、酸化帯130で急速に酸化鉄層を生成することができる。
図9に、D帯のサイドバーナの空気比を、E帯から流入する水素を含む還元ガスを燃焼して燃焼後のガス中の酸素濃度がC帯のサイドバーナに設定した空気比で実現される酸素濃度と同じになるようにし、さらに、B帯のサイドバーナの空気比を、C帯から流入する酸素を含む排気ガスを燃焼して燃焼後のガス中の(不足)酸素濃度が、A帯のサイドバーナに設定した空気比で実現される(不足)酸素濃度と同じになるように、空気比を変更した操業条件での炉内の酸素濃度の分布を示す。D帯のサイドバーナの空気比を上記のように設定することにより、還元帯140(E帯)から流入する還元ガス中の水素を消費することができ、酸化帯130(C帯)の酸素濃度が一定にすることができる。同様に、B帯のサイドバーナの空気比を上記のように設定することにより、酸化帯130(C帯)から流入する排気ガス中の酸素を消費することができ、無酸化帯120(A帯)の酸素濃度を一定にすることができる。
これらをまとめて表1に示す。
表1に示すように、図5に示す比較技術1および図6に示す比較技術2で焼鈍処理した鋼板200はめっき不良を発生させたが、図7〜図9に示す本実施形態に示す操業方法で焼鈍処理した鋼板200はその表面に均一な酸化鉄層を生成できるので、後工程での溶融亜鉛めっき処理しても、めっき不良を発生させていない。なお、めっき状態は目視検査結果に基づく。
以上のようにして、本実施の形態に係る溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉およびその焼鈍炉における操業方法によると、無酸化帯および酸化帯の雰囲気が安定し、均一に酸化鉄層を生成することが可能となる。また、急速に酸化鉄層を生成することが可能となり、ロールでの脱落を抑制することができる。その後、均一な酸化鉄層は還元帯で鉄層に還元されるために、めっき品質を向上させることができる。
本実施形態に係る溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉およびその焼鈍炉における操業方法のより具体的な効果として、
(1)点状不めっきが改善される。
(2)酸化鉄層(酸化膜)の剥離による、めっき不良が改善される。
(3)酸化鉄層(酸化膜)不足によるめっき不良が改善される。
(4)酸化帯の酸素濃度が、還元帯から流入する還元ガスの水素濃度に影響されず余剰状態で安定し、均一な酸化鉄層(酸化膜)を生成できる。
(5)無酸化帯の酸素濃度が、酸化帯から流入する排気ガス中の残存酸素濃度に影響されず不足状態で安定し、鋼板を酸化させずに加熱することができ、酸化帯で急速に酸化することができ、ローラによる剥離が抑制できる。
(6)高張力鋼板と通常鋼板との切替操業であっても、酸化帯の下流側のサイドバーナおよび無酸化帯の下流側のサイドバーナ(言い換えると酸化帯における上流側のサイドバーナおよび下流側のサイドバーナ)の空気比を制御するだけで、無酸化雰囲気および酸化雰囲気を間単に切り替えることができる。
なお、図9に示すように酸化帯130(C帯)の酸素濃度および無酸化帯120(A帯)の酸素濃度を一定にするために、D帯のサイドバーナの空気比およびB帯のサイドバーナの空気比を調整したが(S32)、これに加えて/代えて、C帯のサイドバーナの空気比およびA帯のサイドバーナの空気比を調整して、直火帯における酸素濃度を所望の濃度で安定化させるようにしても構わない。
[サイドバーナの配置]
上述したように、特定のサイドバーナの空気比を調整することによりめっき不良を改善等できることを説明してきたが、図2(a)および図2(b)以外の別のサイドバーナの配置について、以下に詳しく説明する。
図10、図11および図12において、(a)に図1の直火帯(無酸化帯および酸化帯)のサイドバーナの配置を模式的に示す斜視図、(b)にその側面図をそれぞれ示す。
図10に示すように、別のサイドバーナの配置は、炉幅が広い場合等に採用されるものであって、サイドバーナが対面で対になるように設けられている。図10(b)の紙面の
裏側から手前側へ火炎を噴射するサイドバーナ(丸印に小白丸)と、紙面の手前側から裏前へ火炎を噴射するサイドバーナ(丸印に×)とが互いに対向するように配置されている。このため、図10(b)では、紙面の裏側から手前側へ火炎を噴射するサイドバーナ(丸印に小白丸)と、紙面の手前側から裏前へ火炎を噴射するサイドバーナ(丸印に×)とが重なって示されている。このような配置は、炉幅が広いとサイドバーナの火炎の長さが取りにくくなるため、かつ、サイドバーナを対向させても炉幅が広く互いのサイドバーナが影響し合わないため、サイドバーナを両側に設けている。この場合においても、サイドバーナが上側および下側に設けられており、図1と同様に、上下一対の2本ずつのサイドバーナ(図10(b)に示す点線枠内の4本)を調整することにより、炉内において鋼板200の長手方向に垂直な断面における雰囲気を制御することができる。すなわち、酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)および還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)は、上下一対の2本ずつのサイドバーナ(図10(b)に示す点線枠内の4本)となる。
次に、図11に示すように、さらに別のサイドバーナの配置は、サイドバーナを間引いて使う場合や、元々対面に設けられたサイドバーナが上下方向に千鳥に配置されている場合の配置であって、対面点火かつ上下千鳥になるように設けられている。図11(b)におけるサイドバーナの表記は図10(b)と同じである。この場合においては、2列分のサイドバーナ(図11(b)に示す点線枠内の4本)を調整することにより、炉内において鋼板200の長手方向に垂直な断面における雰囲気を制御することができる。すなわち、酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)および還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)は、2列分のサイドバーナ(図11(b)に示す点線枠内の4本)となる。
次に、図12に示すように、さらに別のサイドバーナの配置は、対面千鳥かつ上下千鳥になるように設けられている。図12(b)におけるサイドバーナの表記は図10(b)と同じである。この場合においては、2列分のサイドバーナ(図12(b)に示す点線枠内の4本)を調整することにより、炉内において鋼板200の長手方向に垂直な断面における雰囲気を制御することができる。2列分のサイドバーナ(図12(b)に示す点線枠内の4本)となる。ただし、この場合、隣接するサイドバーナの間隔が狭いことが好ましい。
なお、上述したように、これらの酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)および還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)の数は、炉長、バーナ数、バーナ配置等により、本発明の効果(炉内の長手方向に垂直な断面における雰囲気を調整でき良好に溶融亜鉛めっき)が発現できるように適宜設定される。したがって、本発明において、酸化帯隣接バーナ(B帯のサイドバーナ)および還元帯隣接バーナ(D帯のサイドバーナ)は、このような本数および配置に限定されるものではない。
ところで、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の本質を変更しない範囲で各部材の形状、構造、材質、組み合わせなどを適宜変更可能である。また、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、たとえば、運転条件、操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
100 溶融亜鉛めっき設備
110 予熱帯
120 無酸化帯
130 酸化帯
140 還元帯
150 冷却帯
160 スナウト
170 めっきポッド
180 ロール
200 鋼板
210 溶融亜鉛めっき鋼板

Claims (7)

  1. 鋼板を酸化還元法を用いて溶融亜鉛めっきする溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉であって、当該焼鈍炉は、前記鋼板の上下に配備された直火のバーナで空気比1未満の燃焼ガスを燃焼させて鋼板を酸化させないように加熱する無酸化帯と、前記無酸化帯の下流側に配備され、且つ前記鋼板の上下に配備された直火のバーナで空気比1以上の燃焼ガスを燃焼させて鋼板を酸化させて加熱する酸化帯と、前記酸化帯の下流側に配備され、且つ水素を含む還元ガス雰囲気において酸化鋼板の表面の酸化膜が還元される還元帯とを有し、且つ前記還元帯の出側から鋼板の送り方向とは逆にガスが流れるものとされている溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉において、
    前記酸化帯における酸化雰囲気を安定化すべく、前記酸化帯に設置されたバーナのうち、還元帯に隣接する少なくとも上下1本ずつのバーナである還元帯隣接バーナの空気比が、酸化帯の他のバーナの空気比より高く、かつ、前記還元帯から流入する還元ガスを燃焼するような空気比に設定されていることを特徴とする溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉。
  2. 前記無酸化帯における無酸化雰囲気を安定化すべく、前記無酸化帯に設置されたバーナのうち、酸化帯に隣接する少なくとも上下1本ずつのバーナである酸化帯隣接バーナの空気比が、無酸化帯の他のバーナの空気比より低く、かつ、前記酸化帯から流入する酸素ガスを燃焼するような空気比に設定されていることを特徴とする、請求項1に記載の溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉。
  3. 前記酸化帯のバーナの空気比が1以上に設定され、
    前記還元帯から流入する還元ガスを燃焼して燃焼後のガス中の酸素濃度が、酸化帯のバーナに設定した空気比で実現される酸素濃度と同じになるように、前記還元帯隣接バーナの空気比が設定されていることを特徴とする、請求項2に記載の溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉。
  4. 前記無酸化帯のバーナの空気比が1未満に設定され、
    前記酸化帯から流入する酸素ガスを燃焼して燃焼後のガス中の酸素濃度が、無酸化帯のバーナに設定した空気比で実現される酸素濃度と同じになるように、前記酸化帯隣接バーナの空気比が設定されていることを特徴とする、請求項2又は3に記載の溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉。
  5. 前記酸化帯隣接バーナおよび前記還元帯隣接バーナの空気比を変更するに際しては、バーナ噴流の強さを維持または上昇させることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉。
  6. 鋼板を酸化還元法を用いて溶融亜鉛めっきする溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉であって、当該焼鈍炉は、前記鋼板の上下に配備された直火のバーナで空気比1未満の燃焼ガスを燃焼させて鋼板を酸化させないように加熱する無酸化帯と、前記無酸化帯の下流側に配備され、且つ前記鋼板の上下に配備された直火のバーナで空気比1以上の燃焼ガスを燃焼させて鋼板を酸化させて加熱する酸化帯と、前記酸化帯の下流側に配備され、且つ水素を含む還元ガス雰囲気において酸化鋼板の表面の酸化膜が還元される還元帯とを有し、且つ前記還元帯の出側から鋼板の送り方向とは逆にガスが流れるものとされている溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉の操業方法において、
    前記酸化帯における酸化雰囲気を安定化すべく、前記酸化帯に設置されたバーナのうち、還元帯に隣接する少なくとも上下1本ずつのバーナである還元帯隣接バーナの空気比が、酸化帯の他のバーナの空気比より高く、かつ、前記還元帯から流入する還元ガスを燃焼するような空気比が設定されていることを特徴とする溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉の操業方法。
  7. 前記無酸化帯における無酸化雰囲気を安定化すべく、前記無酸化帯に設置されたバーナのうち、酸化帯に隣接する少なくとも上下1本ずつのバーナである酸化帯隣接バーナの空気比が、無酸化帯の他のバーナの空気比より低く、かつ、前記酸化帯から流入する酸素ガスを燃焼するような空気比に設定されていることを特徴とする、請求項6に記載の溶融亜鉛めっき設備の焼鈍炉の操業方法。
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