JP5720084B2 - 連続溶融亜鉛めっき装置および溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

連続溶融亜鉛めっき装置および溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 Download PDF

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本発明は、焼鈍炉に直火型加熱炉を備えた連続溶融亜鉛めっき装置及び溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法に関するものである。
近年、自動車,家電,建材等の分野において、構造物の軽量化等に寄与可能な高張力鋼(ハイテン鋼材)の需要が高まっている。このハイテン鋼材は、鋼中にSiを添加すると穴広げ性の良好な高張力鋼板が製造出来る可能性があり、またSiやAlを含有すると残留γが形成しやすく延性の良好な鋼板が提供出来る可能性が示されている。
鋼板の溶融亜鉛めっきラインでは、溶融亜鉛めっき用鋼板を横型あるいは竪型の連続焼鈍装置内を連続的に搬送して連続焼鈍した後に溶融亜鉛めっきを行う。
鋼板はたとえば、予熱帯で約300℃に予熱され、加熱帯で直火バーナにより約600℃に加熱され、還元帯で約800℃に加熱され、急冷帯で500℃まで急冷されるというような焼鈍工程を経てめっき浴に浸漬されるが、Si、Mn等の易酸化性元素を含む鋼板の製造では、還元帯において、Si等の添加元素が表面に濃化して、その酸化物が生成し、この酸化物がめっき性に悪影響を与えることがわかってきている。
Si等の易酸化性合金元素を多量に含む鋼板製造のためには、例えば特許文献1、特許文献2などが知られている。しかし特許文献1のプレめっき処理を施す方法は追加コストがかかるという問題があり、特許文献2の炉内雰囲気を制御すると同時にCOを導入し、Siを内部酸化させることでめっき性を改善する方法では、COによる炉内汚染や鋼板表面への脱炭などが起こり機械特性が変化する懸念などの課題があると考えられる。
また、特許文献3には、直火炉出側の温度をSi量で規定して、めっき性を改善する方法が開示されている。この方法は、比較的安価に実現できるため、有効な手段であるが、還元炉においてロールへ鋼板の酸化物が付着し、その付着物が再度鋼板に押し付けられることで欠陥(ピックアップ)が発生する場合があり、この欠陥が発生するとライン停止してロールに付着した酸化物を除去することが必要となることから、生産性を阻害する。
特許文献4には、Si含有鋼板を、燃焼ガス中にフラックス作用を持つ物質を混合燃焼させる直火加熱バーナ方式の還元処理を行った後、溶融亜鉛めっきを施すことで、めっき不良、ピックアップを防止することが記載されている。
しかし、特許文献4に開示の技術には、フラックス供給のための専用設備が必要であるので、初期設備費用が高くなる。またフラックス自体の材料費が必要であるため、製造コストが嵩むという問題がある。
特開平2−38549号公報 特開2005−60743号公報 特開平7−316762号公報 特開2007−332415号公報
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、下地鋼板のSi含有量が0.2%以上であっても、Siの表層濃化に起因するめっき外観不良、還元炉のロールへの酸化物付着による欠陥(ピックアップ)を防止して美麗な表面外観を有する溶融亜鉛めっき鋼板を低コストで得ることができる連続溶融亜鉛めっき装置および溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の手段は、下記の通りである。
[1]焼鈍炉に、鋼板面に対向してバーナを分散配置した直火型加熱炉を備えた連続溶融亜鉛めっき装置において、
鋼板面に対向して分散配置したバーナを、鋼板長手方向に、燃焼率及び空気比を独立に制御可能な3以上のバーナ群に分け、鋼板移動方向最下流のバーナ群以外のバーナ群のバーナは空気比1.0以上1.5未満での燃焼又は燃焼停止の選択が自在であり、鋼板移動方向最下流のバーナ群のバーナは空気比0.5以上0.95以下の燃焼が可能であることを特徴とする連続溶融亜鉛めっき装置。
[2]焼鈍炉に、鋼板面に対向してバーナが分散配置された直火型加熱炉を備えた連続溶融亜鉛めっき装置を用いて溶融亜鉛めっき鋼板を製造する際に、
鋼板面に対向して分散配置したバーナを、鋼板長手方向に、燃焼率及び空気比を独立に制御可能な3つ以上のバーナ群に分け、鋼板移動方向最下流のバーナ群のバーナは、空気比0.5以上0.95以下で燃焼し、鋼板移動方向最下流のバーナ群以外のバーナ群のバーナは、空気比1.0以上1.5未満かつ燃焼率が予め定めた燃焼率以上となる条件で燃焼することを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
本発明によれば、焼鈍炉に直火型加熱炉を備えた連続溶融亜鉛めっき装置を用いて溶融亜鉛めっき鋼板を製造する際に、Si含有量が0.2質量%以上の鋼板であっても、美麗な表面外観を有する溶融亜鉛めっき鋼板を安定して製造することができる。
本発明の連続溶融亜鉛めっき装置に配置される直火型加熱炉の一実施形態を示し、(a)は直火型加熱炉の縦断面図、(b)は直火型加熱炉壁面に分散配置した直火バーナのバーナ群を示す正面図である。 バーナ群内のバーナ配置の別の実施形態を示す図である。 直火加熱炉出側の鋼板温度偏差の一例を示す図である。
直火バーナを用いて鋼板を加熱する直火型加熱炉は、熱効率が高いため、低コストで鋼板を所定の温度まで加熱できるという特徴をもつ。一般に直火型加熱炉では、鋼板の温度を制御することが第一に優先される事項であるが、高Si鋼に代表されるハイテン鋼に溶融めっきするには、同時に直火バーナの雰囲気を酸化性にコントロールすることで、鋼板表面に適切な酸化量(Fe酸化物)を確保する必要がある。適切な量のFe酸化物を確保した後、還元焼鈍することでSiを内部酸化させ、高Si鋼のめっき性を向上させることができる。
しかし、鋼板を酸化させると、還元炉(RT炉)内のロールに酸化物が付着し、付着した酸化物によって、後続の鋼板にピックアップと呼ばれる欠陥(押し疵)が発生したり、RT炉内での還元不足によってめっき不良が発生したりする問題があった。ここに高Si鋼を用いる溶融亜鉛めっき鋼板製造の難しさがあった。
図1は、本発明の実施の形態に係る連続溶融亜鉛めっき装置の焼鈍設備に配置される直火型加熱炉の要部を示す。図1において、(a)は直火型加熱炉の縦断面図、(b)は直火型加熱炉壁面に分散配置した直火バーナの配置例を示す。図1において、1は直火型加熱炉、2はバーナ(直火バーナ)、3は鋼板である。
直火型加熱炉の下流に、RT炉、冷却炉、溶融めっき設備、合金化処理設備等が配置される(図示なし。)RT炉、冷却炉、溶融めっき設備、合金化処理設備等は特に限定されず、通常採用されるものでよい。直火型加熱炉の上流に予熱炉が配置されることもある。
バーナ2は、鋼板面に対向して分散配置する。本実施形態では、鋼板面に対向して分散配置したバーナ2は、鋼板長手方向に4つのバーナ群(グループ)、1Z〜4Zに分かれる。バーナ群1Z〜3Zは、バーナ群毎に燃焼率及び空気比を独立に制御可能である。バーナ群1Z〜3Zのバーナは、燃焼率が予め定めた閾値以上の燃焼率となる条件で燃焼する。
燃焼率は、最大燃焼負荷時のバーナの燃料ガス量で、実際にバーナに導入した燃料ガス量を割った値である。バーナを最大燃焼負荷で燃焼したときが燃焼率100%である。バーナは、燃焼負荷が低くなると安定した燃焼状態が得られなくなる。燃焼率の予め定めた閾値は、最大燃焼負荷時の燃料ガス量に対する、安定した燃焼状態を確保できる燃焼負荷の下限における燃料ガス量の割合である。燃焼率の閾値は、バーナ構造等によって幾分異なるが、燃焼試験を行うこと等で容易に決定できる。通常、閾値は30%程度となる。
バーナ群1Z〜3Zは、各バーナ群毎に、燃焼又は燃焼停止の選択が自在である。燃焼するときは、燃焼率を予め定めた設定値以上とし、かつ空気比が1.0以上1.5未満で燃焼する。空気比は、燃料ガスを完全燃焼するために必要な空気量で、実際のバーナに導入した空気量を割った値である。
通板する様々の鋼板について、加熱負荷、形成酸化量等を考慮して、燃焼させるバーナ群数を決定し、燃焼させるバーナ群については、空気比、燃焼率を上記範囲内の値に設定することで、種々の鋼板に対して、鋼板長手方向における板温変動を低減し、Siを内部酸化させるのに必要な十分な量のFe酸化物を、鋼板長手方向に安定して生成させることができる。鋼板長手方向における板温変動の低減は、後続のバーナ群4Zにおける酸化物還元作用の安定化にも寄与し、またRT炉におけるFe酸化物の還元不足の防止、Siの内部酸化にも寄与し、RT炉のロールへの酸化物付着の抑制にも寄与する。
鋼板移動方向最下流のバーナ群4Zのバーナは空気比0.5以上0.95以下の燃焼が可能で、燃焼率の制御も可能である。バーナ群4Zで、バーナを空気比0.5以上0.95以下で燃焼することで、鋼板表面に生成しているFe酸化物を還元し、表層に還元Feを生成させることができる。直火型加熱炉を出た鋼板がRT炉内のロールに接触したときに鋼板表層部に還元Feが存在していることで、ロールへの酸化物の付着が防止され、酸化物付着に起因する欠陥(ピックアップ)を防止できる。
本実施形態では、バーナ群1Z〜3Zは酸化バーナ、バーナ群4Zは還元バーナであり、バーナ群1Z〜3Zによる加熱領域は酸化ゾーン、バーナ群4Zによる加熱領域は還元ゾーンとなる。
還元雰囲気の長さが短いと表層にFe酸化膜が残りピックアップ防止効果が不十分となる。一方、還元雰囲気の長さが長いと、その後の還元焼鈍時に鋼板表層にSi等の表面濃化層が形成されるようになるため、めっき性が阻害されるようになる。
バーナ群4Zの鋼帯移動方向の長さ(還元ゾーン長)は、200mm以上が好ましく、巾方向の均一性も考慮すると300mm以上がより好ましい。還元ゾーンの長さの上限は特に規定されないが、長すぎると還元バーナ群での昇温量ΔTrdが大きくなるため、酸化ゾーンでの昇温量ΔTox分を小さくする必要が出てくる。このため長すぎる還元ゾーンは酸化量確保に不利となることから、10m以下が望ましい。これはコスト的にも有利となる。バーナ群4Zの鋼帯移動方向の長さは、バーナ群4Zの鋼帯移動方向最上流にあるバーナから最下流にあるバーナまでのバーナ群による鋼帯加熱領域の長さ(図1中の“L”)である。
酸化ゾーン長は必要な内部酸化量を確保できる長さを確保すべきである。ただし酸化量は、通板する鋼種、温度履歴、通板速度、鋼板サイズにより変化するので、生産条件の中でもっとも酸化しにくい条件でも必要酸化量を確保できるようなゾーン長を確保することが必要である。
本発明では、直火型加熱炉で、鋼板を酸化した後還元する。その中でも酸化ゾーンで形成する酸化量は、鋼板長手方向/巾方向で精密に制御する必要がある。通板する種々の鋼種、温度履歴、通板速度、サイズの鋼板に対して酸化量を適切な量に制御するには、鋼板面に対向して分散配置したバーナを、鋼板長手方向で、少なくとも2つの群に分け、各々の群毎に、燃焼率及び空気比を独立に制御可能にする必要がある。
酸化ゾーンを分割すると、熱履歴も変更できる利点がある。例えば酸化ゾーンを2ゾーンに分割した場合、1段目を最大出力、2段目を0とした場合(前段優先燃焼)は、鋼板の高温時間が長くなるため、酸化に有利となり、逆に後段優先燃焼とした場合は、直火型加熱炉出側の鋼板温度を制御しやすいという利点がある。したがって酸化ゾーンを2分割以上にすると、酸化強化したい材料は前段優先燃焼、温度制御性を優先したい材料は後段優先燃焼といった選択が可能となり、材料に適した熱履歴を付与できるようになる。
還元ゾーンは、バーナを1つの群として制御しても本発明の意図する作用効果が得られる。従って、本発明では、鋼板面に対向して分散配置したバーナを、鋼板長手方向に、燃焼率及び空気比を独立に制御可能な3以上のバーナ群に分けることが必要である。
直火型加熱炉で酸化/還元した鋼板は、引き続き、RT炉で還元焼鈍後、冷却され、さらに溶融亜鉛めっき浴に浸漬して溶融亜鉛めっきされ、または必要に応じてさらに合金化処理される。還元焼鈍以降は常法でよい。
直火型加熱炉で、適正な量のFe酸化物が形成された後その表層が還元されて還元Feが存在していることから、次の還元焼鈍工程では、Fe酸化物が還元されてSiが内部酸化され、またロールへの酸化物付着が防止できることから、ロールピックアップに起因する押し疵、Siの表層濃化、Fe酸化物の還元不足に起因するめっき不良が発生しない。
図1では、バーナ群1Z〜3Zは、バーナ群1Zの最下流のバーナは、バーナ群2Zの最上流のバーナより上流に位置し、バーナ群2Zの最下流のバーナは、バーナ群3Zの最上流のバーナより上流に位置するように群分けされていたが、バーナ群の群わけはこのようなバーナ配置に限定されない。例えば、図2のバーナ群Aとバーナ群Bに示されるように、上流側バーナ群Aの最下流のバーナが、下流側バーナ群Bの最上流のバーナより下流にあるように群分けされていてもよい。
焼鈍炉にDFF(直火型加熱炉)を備えるCGLにおいて、図1に示すように加熱用バーナを4つのゾーン(#1〜#4)に分割したDFFを用い、鋼板移動方向上流側の3つのゾーン(#1〜#3)は酸化ゾーン、最終ゾーン(#4)は還元ゾーンとし、さらに、酸化ゾーンはゾーン毎に空気比と燃焼率を個別に制御する場合と、#1〜#3ゾーンを一体化して制御する場合のケースに分けて試験を行った。バーナの燃料ガスには、表1のような組成のガスを使用した。なお各ゾーンの長さ(図1中の“L”)は3mである。
Figure 0005720084
試験に用いた鋼板の鋼成分組成を表2に示す。
Figure 0005720084
その他の試験条件は、板厚1.4mm、板巾1000mm、LS=90mpm、DFF出側温度は650℃、焼鈍温度は850℃、まためっき浴温460℃、めっきAl濃度0.135%、合金化温度550℃とした。鋼板速度(LS)は120mpmと60mpmの2水準検討した。バーナは、燃焼率30%以上で使用した。
製造試験の条件および結果を表3に示す。
酸化帯個別制御「○」は、各ゾーンを個別制御し、「×」は、酸化ゾーンのすべてを同一ゾーンとみなして一括制御した。
評価は、過酸化に起因するローキ(ピックアップ)、めっき外観、長手方向品質安定性および長手方向温度偏差で行った。評価A、Bは合格、Cは不合格である。
過酸化に起因するローキ(ピックアップ)は、目視で官能評価を行い、下記のように評価した。
A:良好(ローキの発生無し)
B:ほぼ良好(軽微なローキが散見される)
C:劣る(ローキあり)
めっき外観の評価は、目視で官能評価を行い、下記のように評価した。
A:良好(不めっきおよび合金化ムラなし)
B:ほぼ良好(軽微な不めっきまたは/および軽微な合金化ムラあり)
C:劣る(明瞭な不めっきまたは/および明瞭な合金化ムラあり)
長手方向品質安定性は、下記のように評価した。
○:同一条件内でのローキ、メッキ性の評価ともに、AまたはBで一定であるもの
△:同一条件内でのローキもしくはメッキ性の評価変動が1ランクであるもの
×:同一条件内でのローキもしくはメッキ性の評価変動が2ランクあるもの
Figure 0005720084
60mpmの条件のうち、条件1〜3、5、7は、酸化ゾーン(#1〜#3)を一括制御したため、温度偏差が非常に大きく、それに伴い、長手方向の品質安定性も劣悪であった。これは、#1〜#3ゾーンの燃焼量が20%以下と燃焼量が小さすぎるため、バーナ状態が非常に不安定になったからである。これに対し、条件4、6、8は、酸化ゾーン#1〜#3をゾーン毎に個別制御したため、温度偏差は小さく、そのため品質安定性が高いことがわかる。ただし条件4は空気比が1.05であり、燃焼率が48%のため、酸化力が足りないため、めっき外観がやや劣っていた。また条件8は#4ゾーンの空気比が0.95と高いため、過酸化起因の欠陥が散見された。
120mpmの条件では、酸化ゾーン#1〜#3を一括制御した条件9〜11、13、15は温度偏差が大きく、そのため長手方向品質安定性がやや劣る結果であった。これは高速であるため63〜65%の高燃焼率となるため燃焼が安定化するが、一括制御した条件では熱量変動量が大きくなり、制御性がやや劣るようになるためである。
これに対し、条件12、14、16は酸化ゾーン#1〜#3を個別制御したため、温度偏差は小さく、そのため品質安定性が高いことがわかる。条件12は空気比が1.05であるが、60mpmの条件4と異なり、めっき外観も優れていた。これは、120mpmの場合、酸化ゾーンの平均燃焼率が高いため1.05でも十分な酸化量を確保できたことによる。条件16は60mpmの条件8と同様、#4ゾーンの空気比が0.95と高いため、過酸化に起因する欠陥が散見された。
上記設備で酸化ゾーン#1〜#3を一括制御(比較例)した場合と個別制御(本発明例)した場合のDFF出側での鋼板温度偏差の一例を図3に示す。酸化ゾーン#1〜#3を個別制御した本発明例は。一括制御した比較例に比べて、鋼板長手方向温度偏差が大幅に低減されていることが分かる。
本発明の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法は、鋼板を直火型加熱炉を備えた焼鈍炉で焼鈍した後溶融亜鉛めっきして溶融亜鉛めっき鋼板を製造する際に、鋼中Si量が0.2質量%以上であっても、美麗な表面外観を有する溶融亜鉛めっき鋼板を製造する方法として利用することができる。
本発明の連続溶融亜鉛めっき装置は、前記溶融亜鉛めっき鋼板を製造する装置として利用することができる。
1 直火型加熱炉
2、2a バーナ(直火バーナ)
3 鋼板
1Z〜4Z、A〜C バーナ群

Claims (1)

  1. 焼鈍炉に、鋼板面に対向してバーナが分散配置された直火型加熱炉を備えた連続溶融亜鉛めっき装置を用いて溶融亜鉛めっき鋼板を製造する際に、
    鋼板面に対向して分散配置したバーナを、鋼板長手方向に、燃焼率及び空気比を独立に制御可能な3つ以上のバーナ群に分け、鋼板移動方向最下流のバーナ群のバーナは、空気比0.5以上0.95以下で燃焼し、鋼板移動方向最下流のバーナ群以外のバーナ群のバーナは、空気比1.0以上1.5未満かつ燃焼率が予め定めた燃焼率以上となる条件で燃焼することを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法(ただし燃焼ガス中にフラックス作用を持つ物質を混合燃焼させる場合を除く)。
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