JP4857930B2 - 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、Si含有高張力鋼板を母材とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法に関し、特に不めっきのない美麗な表面外観を有し、めっき密着性に優れた高張力溶融亜鉛めっき鋼板を製造する方法に関する。
近年、地球温暖化防止を目的として自動車の軽量化ニーズが高まっており、安全性および軽量化の観点から素材鋼板の高張力化が強く要求されている。そして、加工性の良好な高張力鋼板を得るという観点から、鋼板にSi、Mnが添加され、また必要によってCrが添加される。しかし、これらの元素を添加した鋼板はめっき性が劣化するという問題がある。即ち、溶融亜鉛めっき鋼板は還元雰囲気中で600〜900℃程度の温度で加熱焼鈍を行った後に、溶融亜鉛めっき処理を行う。しかし、鋼中のSi、MnおよびCr等の元素は易酸化性元素であり、一般的に用いられる還元雰囲気中でも選択表面酸化されて表面に濃化し、酸化物を形成する。このような酸化物はめっき処理時の溶融亜鉛との濡れ性を低下させて不めっきを生じさせるので、鋼中のSi、MnおよびCr等元素の濃度の増加とともに濡れ性が急激に低下し不めっきが多発する。また、不めっきに至らなかった場合でも、めっき密着性に劣るという問題がある。
上記の様な問題を解決する手法のひとつとして、めっき前の焼鈍過程前半で酸化し、後半で還元する方法がある。(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3)
特開昭55−122865号公報 特開平4−276057号公報 特開平6−81096号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示される技術を用いても溶融めっき時における不めっきの発生を十分には抑制できず、上記問題を完全に解消するには至っていない。
また、特許文献1〜3に開示される技術は、現在ある設備の操業条件を調整することである程度の効果を得ることはできる。しかし、その半面、安定した製造を行うのが困難である。すなわち、酸化量が少ないと不メッキが発生し、逆に多すぎても、炉内ロールへのピックアップが発生したり、メッキ性が劣化したりする等、非常に製造可能範囲が狭い(場合によっては全くない)ためである。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、安定したメッキ性を確保し、不めっきのない美麗な表面外観を有しめっき密着性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板を製造する方法を提供することを目的とする。
前記のように、Si含有鋼板の場合の不めっきを生じさせる原因は、めっき処理前に行われる酸化/還元処理における、鋼中のSi、MnおよびCr等の表面濃化による酸化物形成である。そこで、この表面濃化による酸化物形成を防止するために、鋭意研究を行った。その結果、酸化/還元処理において、まず、内部酸化を促進し、次いで、外部酸化を押さえることが重要であり、その手段としては、400℃〜800℃の温度域において、鋼板に対して、燃焼ガス中にフラックス作用を持つ物質を混合燃焼させながら直火バーナ方式の強還元処理を行うことが有効であることを見出した。
本発明は、以上の知見に基づきなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
[1]Siを0.3 mass%以上含有する鋼板に溶融亜鉛めっき処理を施すに際し、400℃〜800℃の温度域において、燃焼ガス中にフラックス作用を持つ物質を混合燃焼させる直火バーナ方式の還元処理を行った後、溶融亜鉛めっき処理を施すことを特徴とする高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
[2]前記[1]において、前記フラックス作用を持つ物質は、硼素化合物を含むことを特徴とする高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
[3]前期[1]または[2]において、前記フラックス作用を持つ物質は、フッ素化合物を含むことを特徴とする高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
[4]前期[1]〜[3]のいずれかにおいて、前記フラックス作用を持つ物質は、ロジン、アミン、アミド類化合物の1種以上を含むことを特徴とする高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
なお、本明細書において、鋼の成分を示す%は、すべてmass%である。
本発明によれば、不めっきがなく美麗な表面外観を有しめっき密着性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板が得られる。さらに、設備の操業条件を微調整する必要もなく、酸化/還元処理時の設備操業条件の調整範囲が広がるため、高張力溶融亜鉛めっき鋼板の安定した製造が可能となる。
以下、本発明について具体的に説明する。
まず、本発明者らは、高強度鋼板のめっき処理について不めっきを生じさせる原因とそのメカニズムについて調査した。その結果、以下の知見を得た。
すなわち、不めっきを生じさせる原因は、上述の通り、めっき処理前に行われる酸化/還元処理における、鋼中のSi、MnおよびCr等の表面濃化による酸化物形成である。そのため、酸化/還元処理を行うにあたっては、1)Si、Mn等が拡散する温度域(400〜700℃程度)に達する前までに、鋼板内部にある一定以上の酸素を存在させること(内部酸化を促進)、2)ある温度以上(400〜700℃程度)の領域では、ロールに接触する前に鋼板表層部に極力酸素を存在させないこと(外部酸化を抑制)が酸化物形成を防止するための要点となる。上記1)の内部酸化を促進させる条件としては、この温度域までに内部酸化量を確保することであり、内部酸化量を確保していれば、Si,Mnが鋼板内部の酸素と反応し、不メッキの原因となる表層酸化を起こさない。また、2)の条件で重要なのは、焼鈍途中での鋼板を層構造として、内部に酸素を含有し、最表層には酸素量を最小化するということである。そして、400〜700℃程度の温度域以上で酸化膜が表層に存在しなければ、ロールピックアップの問題は起きず、また不メッキも発生しないため、その点からも必要な条件となる。
次いで、上記思想を基に、上記1)および2)の状態を実現するための方法を種々検討した。その結果、400℃〜800℃の温度域において、鋼板に対して、直火バーナ方式の強還元処理を、直火バーナ用燃焼ガス中に還元性のフラックスを加え混合燃焼させながら行うことが有効であるとの結論を得た。この方法を用いることで、還元力が優れ、上記1)の必要内部酸化膜量を確保し、かつ、2)の外部酸化の抑制および外部酸化膜量の最小化を同時に実現することが可能となる。
本発明で用いる直火バーナ方式の強還元処理方法としては、特に限定しない。例えば、燃焼ガスを完全燃焼させるのに必要な空気量(=理論空気量)より、供給空気を小さくする。そして、本発明では、フラックス作用を持つ物質(以下、還元性フラックスと称す)を直火バーナ用の燃焼ガスと混合燃焼させることで、フラックスを鋼板表面に付着させることとする。この還元性フラックスとしての必要要件は、400〜700℃の範囲で還元活性であること、メッキ時に不良を誘発しないこと、製品中に含有しても耐食性、密着性等の必要基本性能に悪影響を与えないことである。このような性質をもつ物質としては、硼素化合物、フッ素化合物、ロジン、アミン、アミド類化合物がある。例えば、メチルアルコールやエチルアルコールに還元性フラックスが可溶であれば、気化することで混合燃焼可能となるため、好適である。このような物質としては、ホウ酸メチルやホウ酸エチルのホウ素系化合物やメチルアミン溶液等のアミン系化合物が挙げられる。
なお、通常の焼鈍工程では、800℃程度まで加熱され、次いで、500℃程度まで冷却、メッキされることになるが、理想的にはメッキ時には、表層にフラックス成分が残留していないことが望ましい。そのためには700℃程度までフラックスの役割を果たし800℃程度で分解、気化することが理想的であり、そのようなフラックスを選択することがさらに好ましい。
次に、本発明に使用される鋼板について説明する。本発明が対象とする鋼板は、Siを0.3%以上含有する鋼板である。下限を0.3%と規定したのは、これ未満の濃度であれば還元処理時のSi表面濃化はそれほど顕著ではなく、従って、不めっきが多発したり、著しい合金化遅延がないためである。
その他添加元素については本発明の効果を妨げるものではなく、特に限定するものではなく、従来から公知の成分系を利用することができる。代表組成について述べると、次のとおりである。
C:0.25%以下
Cは鋼中に含有される元素であり、0.0001〜0.25%の範囲で一般的に含有される。本発明においても下地鋼鈑中にこの範囲でCを含有することができる。また、Cは、高強度化に対して有用なだけでなく、強度−延性バランスを向上させるために残留オーステナイトを生成させる等、組織制御を行う場合に有用な元素である。これらの作用を発現させるには、0.05%以上含有されていることが好ましい。しかしながら、含有量が0.25%を超えると、溶接性が劣化する。以上より、0.25%以下、好ましくは0.05%以上0.25%以下とする。
Mn:0.5〜5.0%
Mnは、鋼の高強度化に有用な元素であり、5.0%以下の範囲で通常鋼中に含有される。本発明においても下地鋼鈑中にこの範囲でMnを含有することができる。特に、0.5%以上含有させることによってその効果を発揮することができる。しかしながら、Mnも、Siと同様に、焼鈍時に酸化膜を形成する元素であり、その含有量が5.0%を超えて多量に含有されるとめっき密着性が劣化する傾向がある。また、溶接性や強度−延性バランスの確保にも悪影響を及ぼす。よって、Mnは0.5%以上5.0%以下とする。
Al:0.005〜3.0%
Alは、Siと補完的に添加される元素であり、0.005%以上含有させることが好ましい。しかしながら、3.0%を超えるとめっき密着性が劣化する傾向がある。また、溶接性や強度−延性バランスの確保にも悪影響を及ぼす。よって、Alは0.005%以上3.0%以下とする。
なお、上記の添加元素に加えて、本発明の効果を害さない範囲で必要に応じて
Ti(1%以下)、Nb(1%以下)、V(1%以下)、Cr(3%以下)、S(0.1%以下)、Mo(1%以下)、Cu(3%以下)、Ni(3%以下)、B(0.1%以下)、Ca(0.1%以下)、N(0.1%以下)、O(0.1%以下)、P(1%以下)、Sb(0.5%以下)を添加することができる。なお、上記以外の残部はFeおよび不可避的不純物である。
次に本発明の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法について説明する。
上記化学成分範囲に調整された鋼板に酸化/還元処理(加熱処理)を行い、次いで、溶融亜鉛めっきを施す。なお、本発明においては、酸化/還元処理(加熱処理)時に、400℃〜800℃の温度域において鋼板に対して直火バーナ方式の強還元処理を直火バーナ用燃焼ガス中に還元性のフラックスを加え混合燃焼させながら行うものとする。この強還元処理は本発明において重要な要件である。強還元処理処理を行うことで鋼中のSi、MnおよびCr等の表面濃化による酸化物形成を防止する。
酸化/還元処理(加熱処理)を行う前に必要に応じて脱脂や酸洗等の従来から用いられている前処理を施してもよい。
次いで酸化/還元処理(加熱処理)を行う。
常温から400℃までの加熱は、例えば、雰囲気ガス加熱など、通常行われている処理方法を用いることができる。鋼板を加熱する手段としては特に限定されず、バーナー加熱、誘導加熱、放射加熱、通電加熱等の従来から使用されている加熱方式でよく、特に限定するものではない。
400〜800℃の領域での加熱は、ロールに接触するまでの領域をいくつかのゾーンに分割し制御し、最終ゾーンのみを還元ゾーンとすることが好ましい。なぜなら、このような装置構成の場合、最終ゾーン前までは酸化ゾーンなので、必要な酸化量を確保するのに有利であり、さらに最終ゾーンは還元ゾーンなので、最表層の酸素量は最小化することができ、結局、メッキ性の確保とロールピックアップの抑制の両立が図れるためである。還元ゾーンでの空気量は、空気比0.95以下が好ましい。詳細については、前述した通りである。
強還元処理後850℃まで再度加熱処理を行う。処理方法は特に限定されない。例えば、輻射加熱方式が挙げられる。
上記加熱処理後、溶融亜鉛めっき処理を施す。
前記還元処理後に非酸化性あるいは還元性雰囲気中でめっきに適した温度まで鋼板を冷却し、めっき浴中に浸漬してめっき処理する。溶融亜鉛めっき処理は従来から行われている方法に従えばよい。例えば、めっき浴温は440〜520℃程度、鋼板のめっき浴浸漬温度はほぼめっき浴温に等しくし、亜鉛めっき浴中のAl濃度は0.1〜0.2%とするのが一般的ではあるが、特に限定するものではない。
あるいは、製品の使用用途によってはめっき温度、めっき浴組成等の上記めっき条件を変更する場合があるが、めっき条件の違いは本発明の効果を害するものではなく、特に限定するものではない。例えば、めっき浴中にAl以外にPb、Sb、Fe、Mg、Mn、Ni、Ca、Ti、V、Cr、Co、Sn等の元素が混入していても本発明の効果は何ら変わらない。
さらに、めっき後のめっき層の厚さを調整する方法についても、特に限定するものではないが、一般的にはガスワイピングが使用され、ガスワイピングのガス圧、ワイピングノズル/鋼板間距離等を調節することによって、めっき層の厚さを調整する。このとき、めっき層の厚さは特に限定されるものではないが、3〜15μm程度とするのが好ましい。3μm未満では十分な防錆性が得られず、一方、15μm超えでは防錆性が飽和するだけでなく、加工性や経済性が損なわれるからである。但し、めっき層の厚さの違いは本発明の効果を妨げるものではなく、特に限定するものではない。
また、本発明では、上記した溶融亜鉛めっき後に合金化処理を施し、合金化溶融亜鉛めっき鋼板を得ることもできる。前述したように、本発明によれば、焼鈍時の鋼中のSi、MnおよびCr等の表面濃化による酸化物形成を完全に抑制することができるので、Si含有鋼板での著しい合金化遅延という従来技術での問題を解消することが可能となる。合金化処理方法としては、ガス加熱、インダクション加熱および通電加熱など、従来から用いられているどのような加熱方法を用いてもよく、特に限定するものではない。例えば合金化処理板温は460〜600℃程度、合金化保持時間は5〜60秒程度とするのが一般的ではある。
以下、本発明を、実施例に基づいて具体的に説明する。
表1に示す成分からなる冷延鋼板(板厚:1.0mm、板幅:1200mm)を用いて連続溶融亜鉛めっきライン(CGL)で溶融亜鉛めっき鋼板を作製した。作製にあたっては、めっき処理前に、以下に示す条件にて加熱処理を行った。その後、Al:0.135%を含む(Fe飽和)460℃の亜鉛めっき浴を用いて、侵入板温:480℃でめっき処理を行った。処理速度は120mpmであった。めっき後ガスワイピング装置で片面付着量:40g/m2に調整した。
なお、上記加熱処理において、フラックス含有還元として、鋼板温度が500℃〜600℃の時に、燃焼ガス(コークスガス)中にトリメトキシボラン((CH3O)3B)60%とメタノール40%の混合液に窒素キャリアガスをバブリングし気化させたガスを混合し、そのガスを燃焼させることで、鋼板加熱を行った。
<加熱処理>
常温〜200℃未満 雰囲気ガス加熱
200℃以上〜600℃未満 直火バーナ加熱
600℃以上〜850℃未満 輻射加熱
炉内雰囲気
(直火加熱部) 燃焼空気比 1Z、2Z、3Z:1.15 4Z:0.95(なお、1Z、2Z、3Z、4Zは図1に示す炉内ゾーンを表す)
(輻射加熱部) H2:8%、露点-50℃
Figure 0004857930
以上により得られた合金化溶融亜鉛めっき鋼板に対して、めっき品質を測定し、評価した。測定方法および評価基準は以下の通りである。得られた結果を表2に示す。
<めっき外観>
目視および光学顕微鏡にて外観観察を行い、不めっきが全くなく、かつその他ロールピックアップ等による表面欠陥のない場合を良好とし、目視にて不めっきが観察できる場合、あるいはロールピックアップ等による表面欠陥のある場合を不合格とした。
・ :良好
×:不合格
Figure 0004857930
表2より、400℃〜800℃の温度域において直火バーナ方式の強還元処理を行った本発明例では、不メッキが発生せず、美麗な表面外観を有していることがわかる。一方、比較例では、還元不足により内部酸化不足もしくは外部酸化過多により不メッキが発生している。
実施例1で使用した鋼板を用い、下記に示す条件にて加熱処理を行った。なお、強還元処理としては、フラックス有りとフラックス無しの場合の両方行った。フラックス有りの場合は、実施例1と同様に、500℃〜600℃の時に、燃焼ガス(コークスガス)中にトリメトキシボラン((CH3O)3B)60%とメタノール40%の混合液に窒素キャリアガスをバブリングし気化させたガスを混合し、そのガスを燃焼させることで、鋼板加熱を行った。
<加熱処理>
常温〜600℃未満:直火加熱(空気比1.15→0.95)
600℃以上〜850℃未満:輻射加熱(露点50℃、水素10%)
850℃2分保持後N2ガス冷却(50℃/sec、400℃)以後大気自然冷却
上記により得られた鋼板に対して、メッキ前直前状態のGDS分析を行った。得られた結果を図2に示す。図2より、フラックス無しの場合は、通常の表面酸化パターンをとっており、表層の酸素強度が高くなっている。一方、フラックス有りの場合は、表層から1μm近傍で酸素強度が高くなり、それより深い部分では酸素強度はほぼ変化していない。これより、フラックス有りの場合は、内部酸化膜は還元されずに、表層のみ、すなわち、外部酸化膜のみ還元されていることがわかる。
高張力でありながら、不メッキが発生せず、めっき外観が良好であるため、自動車、家電、建材等の分野を中心に、幅広い用途での使用が見込まれる。なお、本発明は、高Si含有鋼板を母材とした場合にも有効であり、機械的特性が良好であるにもかかわらずめっき特性の改善が難しい高Si含有鋼のめっき特性を改善する方法として有用な発明といえる。
直火加熱を行う炉内のゾーンを示す図である。(実施例1) 鋼板深さと酸素強度との関係を示す図である。(実施例2)

Claims (4)

  1. Siを0.3 mass%以上含有する鋼板に溶融亜鉛めっき処理を施すに際し、
    400℃〜800℃の温度域において、燃焼ガス中にフラックス作用を持つ物質を混合燃焼させる直火バーナ方式の還元処理を行った後、
    溶融亜鉛めっき処理を施すことを特徴とする高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  2. 前記フラックス作用を持つ物質は、硼素化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  3. 前記フラックス作用を持つ物質は、フッ素化合物を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  4. 前記フラックス作用を持つ物質は、ロジン、アミン、アミド類化合物の1種以上を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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