JP2007146228A - 高温延性に優れた快削鋼 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、C、Si、Mn、P、S、B、O、Caを個々に規定し、Al≦0.01%を含有し、S、B添加量が下記(1)式を満たし、B、N添加量が下記(2)式を満たし、残部がFe及び不可避的不純物よりなることを特徴とする。
Seq.=S+14×B>0.52…(1)、1.3×B−0.0022≦N≦1.3×B+0.0034…(2)
【選択図】図1
Description
これまでもPbを添加しない場合にはMnSを主成分とする硫化物のような切削環境下で軟質となる介在物を形成して被削性を向上させる手法が使われている。しかし低炭硫黄鉛複合快削鋼SUM24Lには低炭硫黄快削鋼SUM23と同量のSが添加されており、従って従来以上のS量を添加する必要がある。しかし、多量S添加ではMnSを主成分とする硫化物を単に粗大にするだけで被削性向上に有効とはならず、またマトリックスを十分に脆くすることができず、構成刃先の脱落および切り屑分離現象に伴う仕上げ面粗さの劣化、切り屑の不十分な分断での切り屑処理性不良といった問題が生じる。更に圧延、鍛造等の生産工程においては、粗大MnSを主成分とする硫化物は破壊起点になって圧延傷等の製造上の問題を多く引き起こすため、S増量だけでは限界がある。また、S以外の被削性向上元素のTe、Bi、P、N等の添加もある程度被削性を向上させることができるが、圧延や熱間鍛造時に割れ・疵の発生といった表面性状の劣化を引き起こすため、極力少ない方が望ましいとされており、被削性と製造性を両立させることは、従来技術では難しい問題であった。
次に、硫化物以外の介在物を被削性向上に活用しようとする例はこれまでにも存在しているが、例えば特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5等ではBNを用いて被削性向上を図った技術が開示されている。しかし、これらの特許に記載の技術は仕上げ面粗さ向上を意図したものではなく、特許文献2、特許文献3、特許文献5では工具寿命の向上を目的としており、特許文献4に記載の技術では切り屑処理性の向上を目的としたものである。これらで開示された実施例範囲の化学成分における適用では、仕上げ面粗さ向上においては十分な効果は得られない。具体的には、BNの鋼中の微細分散によるマトリックスの均質化がなされなければ、仕上げ面粗さ向上に対する効果は得られないと、本発明者は考えているが、これらの特許文献にはその技術は述べられていない。
また特許文献3では、熱間延性向上のため、BNの粒界析出による粒界脆化を抑制し、更に固溶Bの粒界脆化防止作用の活用のため、N添加量を制限する技術も提案されている。しかし単にN量を低減しているのみなので、BT加熱〜加工温度域での固溶N量の制御には十分な配慮がなされておらず、傷防止のために必要な固溶N量低減が不十分になる。また多量の固溶Bの存在が鋼材の焼入れ性を大幅に高めるため、圧延中に冷却水等で冷やされた鋼材表層の硬化が生じ、微細傷が多数生成する。また化学量論組成より大幅に低いN量へ制限するため、仕上げ面粗さ向上に必要なBN量の確保が不安定になる。更に、N不足により低下する被削性を補うためのS量も実質0.4%未満とされているため、良好な被削性、特に良好な仕上げ面粗さを得ることができない。
低炭快削鋼において被削性向上のためにCaを添加する例がこれまでにも存在している。例えば特許文献8では被削性を向上させる具体的な効果は記述されておらず、またCa添加量の範囲も広く、被削性向上に効果的な添加量についても記載されていない。
本発明者は種々研究の結果、熱間延性向上のためには圧延温度域での固溶N量を低減させ、更に被削性を確保するためBN形成元素のBの効果的な添加方法を考案し、更には鋼中酸素濃度を制御することで熱間延性と被削性を両立できることを知見した。
ここで固溶N量とは、全N量から化合物N量を引いた量であり、化合物N量とは実質的にBNとなっているN量のことを示す。この固溶Nは、圧延温度域800〜1100℃の加熱でBNが固溶するために大量に生成する。本発明者は、表面疵の発生量が少なく良好な圧延を行なうためには、この温度域での固溶N量を低減することが必要であるとの知見に達した。
本発明者は、高温での固溶N量を制御しつつ切削の行なわれる室温において被削性に必要なBNを得るために必要なBとNの量の比を制御することが有効であることを知見した。更に溶鋼中で酸化物として消費されやすいBのBNとしての歩留りを向上させて被削性を向上させ、同時に硬質酸化物を低減して疵発生防止を図る技術として、効果的な鋼中酸素量制御のためのCa添加量を知見した。
Seq.=S+14×B>0.52 …(1)式
1.3×B−0.0022≦N≦1.3×B+0.0034 …(2)式
「2」本願第2発明の高温延性に優れた快削鋼は、前記第1発明に記載の鋼が、MnSを主成分とする硫化物に関して、鋼材の圧延方向と直角な断面において円相当径にて0.1〜0.5μmの硫化物の存在密度が10000個/mm2以上であることを特徴とする。
「3」本願第3発明の高温延性に優れた快削鋼は、前記第1または第2発明の高温延性に優れた快削鋼の組成に加え、さらに、質量%で、V:0.05〜1.0%、Nb:0.005〜0.2%、Cr:0.01〜2.0%、Mo:0.05〜1.0%、W:0.05〜1.0%、Ni:0.05〜2.0%、Cu:0.01〜2.0%の1種または2種以上を含むことを特徴とする。
「5」本願第5発明の高温延性に優れた快削鋼は、第1乃至第4発明のいずれか1発明の高温延性に優れた快削鋼の組成に加え、さらに、質量%で、Ti:0.0005〜0.1%、Zr:0.0005〜0.1%、Mg:0.0003〜0.005%の1種または2種以上を含むことを特徴とする。
「6」本願第6発明の高温延性に優れた快削鋼は、第1乃至第5発明のいずれか1発明の高温延性に優れた快削鋼の組成に加え、さらに、質量%で、Te:0.0003〜0.2%、Bi:0.005〜0.5%、Pb:0.005〜0.5%の1種または2種以上を含むことを特徴とする。
本発明は鉛を添加しなくても十分な被削性、特に良好な仕上げ面粗さを得るために、BとSの効果的な添加量を見出す事に成功した結果、完成されたものである。また熱間延性低下による表面疵発生防止のため、熱間圧延温度域(800〜1100℃)での固溶N量の制御と硬質酸化物の低減が必要であり、そのためにはNをB添加量との間に一定の比を持って添加することと、鋼中酸素量の制御が有効であることを本発明者が見出した。
[C] 0.005〜0.2%
Cは鋼材の基本強度と鋼中の酸素量に関係するので被削性に大きな影響を及ぼす。Cを多く添加して強度を高めると被削性を低下させるのでその上限を0.2%とした。一方、単純に吹錬によってC量を低減させすぎるとコストが嵩むだけでなく、Cによる脱酸が行われなくなるため鋼中酸素量が多量に残留してピンホール等の不具合の原因となる。従ってピンホール等の不具合を容易に防止できるC量0.005%を下限とした。
[Si] 0.001〜0.5%
Siの過度な添加は硬質酸化物を生じて被削性を低下させるが、適度な添加は酸化物を軟質化させ、被削性を低下させない。その上限は0.5%であり、それ以上では硬質酸化物を生じる。0.001%未満では酸化物の軟質化が困難になるとともに工業的にはコストがかかる。
[Mn] 0.3〜3.0%
Mnは鋼中硫黄をMnSとして固定・分散させるために必要である。また鋼中酸化物を軟質化させ、酸化物を無害化させるために必要である。その効果は添加するS量にも依存するが、0.3%未満では添加SをMnSとして十分に固定できず、表面傷、SがFeSとなり脆くなる。Mn量が大きくなると素地の硬さが大きくなり被削性や冷間加工性が低下するので、3.0%を上限とした。
[P] 0.001〜0.2%
Pは鋼中において素地の硬さが大きくなり、冷間加工性だけでなく、熱間加工性や鋳造特性が低下するので、その上限を0.2%にしなければならない。一方、被削性向上に効果がある元素で下限値を0.001%とした。
SはMnと結合してMnSを主成分とする硫化物として存在する。MnSを主成分とする硫化物は被削性を向上させるが、伸延したMnSを主成分とする硫化物は鍛造時の異方性を生じる原因の一つである。大きなMnSを主成分とする硫化物は避けるべきであるが、被削性向上の観点からは多量の添加が好ましい。従ってMnSを主成分とする硫化物を微細分散させることが好ましい。Pbを添加しない場合の被削性向上には0.4%以上の添加が必要である。一方、S添加量が多すぎると粗大MnSを主成分とする硫化物の生成が避けられないだけでなく、FeS等による鋳造特性、熱間変形特性の劣化から製造中に割れを生じる。そのため上限を0.50%とした。
[B] 0.005〜0.015%
BはBNとして析出すると被削性向上に効果がある。特にMnSを主成分とする硫化物と複合析出してマトリックス中に微細分散することでより顕著となる。これらの効果は0.005%未満では顕著でなく、0.015%を超えて添加すると溶鋼中で耐火物との反応が激しくなり、鋳造時に耐火物の溶損が大きくなり、製造性を著しく損なう。そこで0.005%〜0.015%を範囲とした。
Bは酸化物を形成しやすいため、溶鋼中のフリーOが高いと酸化物として消費されてしまい、被削性向上に有効なBN量が減少する場合がある。Ca添加によりフリー酸素をある程度下げてからBを添加することにより実質BNとなるB量の歩留まりを向上させることは、被削性向上に有効である。
Oは酸化物とならず単独で存在する場合には冷却時に気泡となり、ピンホールの原因となる。硬質酸化物の生成により被削性の劣化や傷の原因となる場合もあり、更にMnSの微細分散により被削性を向上させる際にも析出核として酸化物を利用するため、制御が必要である。更に被削性向上のために添加しているBを溶鋼中で酸化物として消費してしまい、BNになる有効B量を減少させて被削性に影響を及ぼす場合がある。0.005%未満では十分にMnSを主成分とする硫化物を微細分散させることができず、粗大なMnSを生じ、被削性や機械的性質にも悪影響を及ぼす。またSimsのII型と言われる形態のMnSを主成分とする硫化物が生成することで被削性は劣化する。更に溶鋼中で脱硫S反応が起きやすくなり、安定したS添加ができなくなる。従って0.005%を酸素量の下限とした。酸素量0.012%を越えると溶鋼中でBの酸化物が生成しやすくなり、実質的にBNとなるBが減少して被削性を劣化させ、更には硬質酸化物が多量に生成し傷発生量が増大するため、0.012%を酸素量の上限とした。Oの制御にはCaの添加が必須である。
[Ca] 0.0001〜0.0010%
Caは脱酸元素であり、鋼中の酸素量を制御することができ、酸化物を形成しやすいBの歩留りを安定させ、更に硬質酸化物の生成を抑制する事ができる。また微量であれば軟質酸化物を生成し、被削性を向上させる働きがある。0.0001%未満ではその効果は全く無く、0.0010%超では多量の軟質酸化物が生成することで工具刃先へ凹凸をもって付着し、そのため仕上げ面粗さが極端に悪くなるばかりでなく、硬質の酸化物も大量に生成し、更に被削性や熱間延性を低下させる。従って成分範囲を0.0001〜0.0010%と規定した。
Alは脱酸元素で、鋼中にはAl2O3やAlNを生成する。しかしAl2O3は硬質なので切削時に工具損傷の原因となり、磨耗を促進させる。またAlNを形成することでBNを形成するためのNが減少してしまい、被削性が低下する。そこでAl2O3やAlNを多量に生成しない0.01%以下とした。
[Seq.=S+14×B>0.52 を満足するS、Bを含有]
Bは鋼中でBNを形成し被削性向上に有効で、Sを一部置換えて使用することが可能な元素であり、Seq.=S+14×Bで示される仕上げ面粗さを決める当量で規定する。Seq.が小さくなると仕上面粗さは劣化するが、特に長手切削においては、後記実施例の図5に示す通り、長手切削での多量切削時に工具摩擦が進行し、工具の凹凸の転写で左右される仕上面粗さが、Seq.≦0.52で著しく劣化するため、0.52%を超えることが必要である。
NはBと結びついてBNを生成して被削性を向上させる。BNは被削性を向上させる介在物であり、微細に高密度で分散させることで被削性が著しく向上する。重量比でB:N=10.8:14で過不足なくBとNが化合し、BNが形成される。BNは鋼に対して溶解度を有しており、鋼材温度上昇に伴い溶解度は大きくなり、固溶N量が増加する。圧延温度域(800〜1100℃)で固溶するN量が多い場合圧延傷の原因となるため一定量以下の固溶N量に制限する必要があり、鋼材に添加するN量をB添加量に合わせて制御しなければならない。しかし添加するN量が少な過ぎる場合はBN生成量が減少し、被削性向上に必要なBN量が得られない。更に多量の固溶Bが存在することになるため鋼材は硬化しやすくなり、熱間延性の低下が生じる。製造性と被削性を両立させるべく、N含有量はB量に対して制限された1.3×B−0.0022≦N≦1.3×B+0.0034 を満たす事が必要である。
MnSを主成分とする硫化物は被削性を向上させる介在物であり、微細に高密度で分散させることで著しく被削性が著しく向上する。
特に長手旋削のように送りマークと呼ばれる山を仕上げ面に形成しながら進行する切削方法の場合には、むしれの有無が山の高低、すなわち仕上げ面粗さに大きく影響するが、微細に高密度で分散したMnSを主成分とする硫化物は鋼材を均質化することで鋼材の破断性を良好にし、むしれを低減させ仕上げ面粗さを良好にすることができる。OA機器のシャフトのような長手旋削により切削を行う部品の仕上げ面粗さ向上にはより有効である。その効果を発揮するには10000個/mm2以上の存在密度が必要であり、その寸法は円相当径にて0.1〜0.5μmであることが好ましい。
通常MnSを主成分とする硫化物分布は光学顕微鏡にて観察し、その寸法、密度を測定する。当該寸法のMnSを主成分とする硫化物は光学顕微鏡での観察では確認することが不可能なものであり、透過型電子顕微鏡(TEM)によりはじめて観察できる。光学顕微鏡観察での寸法、密度に差は無くてもTEM観察では明確な差が認められる寸法のMnSを主成分とする硫化物であり、本発明ではこれを制御し、存在形態を数値化することにより従来技術との差別化を図るものである。
この寸法を超えたMnSを主成分とする硫化物を10000個/mm2以上の密度で存在させるには、本願発明で先に規定した範囲を超えた多量のSの添加を必要とするが、多量添加すると粗大MnSを主成分とする硫化物も多数存在する確率が高くなり、熱間圧延時の疵発生が増大する。本願発明で先に規定した範囲のS添加量でMnSを主成分とする硫化物がこの寸法を超えると、MnSを主成分とする硫化物の量が不足し、特に長手切削時の仕上げ面粗さの向上に必要な密度を維持できなくなる。また最小径0.1μm未満のものは実質上被削性には影響を及ぼさない。従って円相当径にて0.1〜0.5μmのMnSを主成分とする硫化物の存在密度が10000個/mm2以上とした。
このMnSを主成分とする硫化物は、マトリックス中に均一微細分散させることが難しいBNの析出核となることで、BNを均一微細分散させBNの被削性、特に長手切削時の仕上げ面粗さの向上効果をより顕著にすることができる。
更に効果的に微細MnSを主成分とする硫化物を生成させるには、凝固冷却速度範囲を制御すると良い。冷却速度が10℃/min未満では凝固が遅すぎて晶出したMnSを主成分とする硫化物が粗大化してしまい、微細分散しずらくなり、冷却速度が100℃/min超では生成する微細MnSを主成分とする硫化物の密度は飽和し、鋼片の硬度が上昇し割れの発生する危険が増す。従って鋳造時の冷却速度は10〜100℃/minがよい。この冷却速度を得るには鋳型断面の大きさ、鋳込み速度、鋳込み速度等を適正な値に制御することで容易に得られる。これは連続鋳造法、造塊法共に適用可能である。
ここでいう凝固冷却速度とは、鋳片の横断面において幅方向の中心線上、且つ厚みの1/4部(図7参照)における液相線温度から固相線温度までの冷却時の速度のことをいう。冷却速度は凝固後の鋳片厚み方向凝固組織の2次デント゛ライトアームの間隔から下記式により計算で求めることができる。
つまり冷却条件により2次デンドライトアーム間隔が変化するので、これを測定することにより制御した冷却速度を確認した。
なお、MnSを主成分とする硫化物とは、純粋なMnSの他、Fe、Ca、Ti、Zr、Mg、REM等の硫化物がMnSと固溶したり結合して共存している介在物や、MnTeの様にS以外の元素がMnと化合物を形成してMnSと固溶・結合して共存している介在物や、酸化物を核として析出した上記介在物、すなわち化学式では、(Mn,X)(S,Y)(ここで、X:Mn以外の硫化物形成元素、Y:S以外でMnと結合する元素)として表記できる介在物を含むものであり、Mn硫化物系介在物を総称して言うものである。
[V] 0.05〜1.0%
Vは炭窒化物を形成し、二次析出硬化により鋼を強化することができる。0.05%未満では高強度化に効果はなく、1.0%を超えて添加すると多くの炭窒化物を析出し、かえって機械的性質を損なうので、これを上限とすることが好ましい。
[Nb] 0.005〜0.2%
Nbも炭窒化物を形成し、二次析出硬化により鋼を強化することができる。0.005%未満では高強度化に効果はなく、0.2%を超えて添加すると多くの炭窒化物を析出し、かえって機械的性質を損なうので、これを上限とすることが好ましい。
[Cr] 0.01〜2.0%
Crは焼入れ性向上、焼戻し軟化抵抗付与元素である。そのため高強度化が必要な鋼には添加される。その場合、0.01%以上の添加を必要とする。しかし多量に添加するとCr炭化物を生成し脆化させるため、2.0%を上限とすることが好ましい。
[Mo] 0.05〜1.0%
Moは焼戻し軟化抵抗を付与するとともに、焼入れ性を向上させる元素である。0.05%未満ではその効果が認められず、1.0%を超えて添加してもその効果が飽和しているので、0.05%〜1.0%を添加範囲とすることが好ましい。
[W] 0.05〜1.0%
Wは炭窒化物を形成し、二次析出硬化により鋼を強化することができる。0.05%未満では高強度化に効果はなく、1.0%を超えて添加すると多くの炭窒化物を析出し、かえって機械的性質を損なうので、これを上限とすることが好ましい。
[Ni] 0.05〜2.0%
Niはフェライトを強化し、延性を延性向上させるとともに焼入れ性向上、耐食性向上にも有効である。0.05%未満ではその効果は認められず、2.0%を超えて添加しても、機械的性質の点では効果が飽和するので、これを上限とすることが好ましい。
[Cu] 0.01〜2.0%
Cuはフェライトを強化し、焼入れ性向上、耐食性向上にも有効である。0.01%未満ではその効果は認められず、2.0%を超えて添加しても、機械的性質の点では効果が飽和するので、これを上限とした。特に熱間延性を低下させ,圧延時の疵の原因となりやすいので、Niと同時に添加することが好ましい。
[Sn] 0.005〜2.0%
Snはフェライトを脆化させ、工具寿命を延ばすとともに、表面粗さ向上に効果がある。0.005%未満ではその効果は認められず、2.0%を超えて添加しても、その効果が飽和するので、これを上限とすることが好ましい。
[Zn] 0.0005〜0.5%
Znはフェライトを脆化させ、工具寿命を延ばすとともに、表面粗さ向上に効果がある。0.0005%未満ではその効果は認められず、0.5%を超えて添加しても、その効果が飽和するので、これを上限とすることが好ましい。
[Ti] 0.0005〜0.1%
Tiは脱酸元素であり、鋼中の酸素量を制御することができ、酸化物を形成しやすいBの歩留りを安定させる事ができる。また微量であれば軟質酸化物を生成し、被削性を向上させる働きがある。0.0005%未満ではその効果は全く無く、0.1%以上では多量の硬質の酸化物を大量に生成し、更に酸化物を形成せずに固溶するTiはNと化合して硬質のTiNを形成し、被削性を低下させる。したがって成分範囲を0.0005〜0.1%と規定した。TiはTiNを形成することでBN形成に必要なNを消費する。そのためTi添加量は0.01%以下が望ましい。
[Zr] 0.0005〜0.1%
Zrは脱酸元素であり、鋼中の酸素量を制御することができ、酸化物を形成しやすいBの歩留りを安定させる事ができる。また微量であれば軟質酸化物を生成し、被削性を向上させる働きがある。0.0005%未満ではその効果は全く無く、0.1%以上では多量の軟質酸化物が生成することで工具刃先へ凹凸をもって付着し、そのため仕上げ面粗さが極端に悪くなるばかりでなく、硬質酸化物も大量に生成し、更に被削性を低下させる。従って成分範囲を0.0005〜0.1%と規定することが好ましい。
[Mg] 0.0003〜0.005%
Mgは脱酸元素であり、鋼中の酸素量を制御することができ、酸化物を形成しやすいBの歩留りを安定させる事ができる。また微量であれば軟質酸化物を生成し、被削性を向上させる働きがある。0.0003%未満ではその効果は全く無く、0.005%以上では多量の軟質酸化物が生成することで工具刃先へ凹凸をもって付着し、そのため仕上げ面粗さが極端に悪くなるばかりでなく、硬質の酸化物も大量に生成し、更に被削性を低下させる。したがって成分範囲を0.0003〜0.005%と規定することが好ましい。
[Te] Te:0.0003〜0.2%
Teは被削性向上元素である。またMnTeを生成したり、MnSと共存することでMnSの変形能を低下させてMnS形状の伸延を抑制する働きがある。したがって異方性の低減に有効な元素である。この効果は0.0003%未満では認められず、0.2%を超えると効果が飽和するだけでなく、熱間延性が低下して疵の原因となりやすい。
[Bi] 0.005〜0.5%
Biは被削性向上元素である。その効果は0.005%未満では認められず、0.5%を超えて添加しても被削性向上効果が飽和するだけでなく、熱間延性が低下して疵の原因となりやすい。
[Pb] 0.005〜0.5%
Pbは被削性向上元素である。その効果は0.005%未満では認められず、0.5%を超えて添加しても被削性向上効果が飽和するだけでなく、熱間延性が低下して疵の原因となりやすい。
表1〜2に示す実施例1〜30の発明例の鋼は、一部は270t転炉で溶製後、凝固冷却速度が4〜18℃/minになる様に鋳造した。他は180kg−真空溶解炉にて溶製後、凝固冷却速度が1〜85℃/minになる様に鋳造した。この中で実施例1〜6の請求項1の鋼種の凝固冷却速度は1〜7℃/min、実施例7〜30の請求項2〜6の鋼種の凝固冷却速度は12〜85℃/minとなる様に鋳造仕分けた。表3〜4に示す実施例31〜53の比較例の鋼は、一部は270t転炉で溶製後、凝固冷却速度が4〜7℃/minになる様に鋳造した。他は180kg−真空溶解炉にて溶製後、凝固冷却速度が1〜4℃/minになる様に鋳造した。発明例、比較例共に270t転炉材はビレットに分塊圧後、φ9.5〜50mmに圧延した。180kg−真空溶解炉材は180mm角に鍛造後、ダミービレットと溶接してφ9.5〜50mmに圧延した。φ9.5mm圧延材は更にφ8mmまで伸線を行った。熱間延性評価用に圧延前にビレット及び180mm角鍛造材から引張試験片を採取した。尚、凝固冷却速度の調整は鋳型断面の大きさや外部冷却の制御によって行った。
長手旋削試験は超硬工具を長手方向に送りながら鋼材外周を切り込む切削方法で、プランジ切削と同様、工具形状の転写での仕上げ面粗さを評価する方法である。この長手旋削試験方法の概要を図2(a)に示す。本方法は送りマークと呼ばれる山を仕上げ面に形成しながら進行する切削方法であり、むしれの有無が山の高低、すなわち仕上げ面粗さに大きく影響する(図2(b)にその説明図を示す。)。むしれが無ければ理論粗さに近い値となるが、むしれが生じると、その分、粗さは低下(劣化)する。微細に高密度で分散したMnSを主成分とする硫化物は鋼材を均質化することで、むしれを低減させ仕上げ面粗さを良好にできるため、高密度に分散したMnSを主成分とする硫化物の効果を顕著に表すことができる方法である。また本方法は多量切削後の工具磨耗による工具凹凸の転写による仕上げ面粗さの良否も顕著に表すことができるので、実験では超硬工具3により試験片4の外周部を切込量1mmで切削し、工具磨耗が進行した状態での被削性の差を評価できる800個切削後の仕上げ面粗さで評価した。仕上げ面粗さは触針式粗さ計で測定し、10点表面粗さRz(単位:μm)を仕上げ面粗さを示す指標とした。切り屑処理性に関しては切り屑カール時の半径が小さいもの、あるいは分断されているものが好ましく、○とした。巻き数が多くとも曲率半径が小さいもの、あるいは曲率半径が大きくとも切り屑長さが100mmに達しなかったものは良好で○とした。切り屑が20mmを超えた曲率半径で3巻き以上連続してカールして長く伸びた切り屑を不良とし、×とした。
熱間延性は1000℃での高温引張試験の絞りの値により評価した。絞りは50%以上であれば良好な圧延は可能であるが、80%未満であれば表面疵が多発し、圧延後の疵除去手入れ面積が大きくなり、表面性状の厳しい高級品種には適用できない。80%以上の絞りの値が得られれば表面疵の発生が著しく低減し、無手入れでの使用も可能となり、高級品種に適用可能となる。更には手入れコストも削減できる。よって絞り80%以上で熱間延性を○とし、80%未満のもので×とした。
これに対して比較例は、何れも低いレベルの凝固冷却速度で鋳造しているため、微細なMnSを主成分とする硫化物密度が小さく、全般的に被削性、仕上げ面粗さが劣位な値を示しているが、化学成分が本発明の範囲を外れているために、同じ低いレベルの凝固冷却速度で鋳造した発明例1〜6よりも特に仕上げ面粗さが劣っている値を示している。例えば比較例34のようにCa無添加の場合ではOの制御ができず、多数生成した硬質酸化物により熱間延性は80%未満の低い値となっている。比較例36では(1)式のSeq>0.52を満たしているため仕上げ面粗さは比較的良好ではあるが、Ca無添加でS、O量及び(2)式の上限を外れているために熱間延性が非常に低い値となっている。また実施例44の比較例の様にCa無添加で(1)式を満たさない場合は、熱間延性及び被削性が発明例より劣る値を示している。更に実施例48、49はN量が(2)式の下限を外れている比較例であるが、固溶Bの増加により硬さ増加を招き、熱間延性は低い値を示す。また実施例50、51はN量が(2)式上限を外れている比較例で、固溶N増大のため熱間延性低下は悪い値を示す。
図5にSeq.による被削性の変化を800個切削後の長手旋削での仕上げ面粗さを例として示す。多量切削時の工具磨耗の進行がSeq.≦0.52で著しくなるため、工具磨耗による凹凸の転写で左右される仕上げ面粗さの優劣が、ここを境として顕著に表れている。
図6に発明例と比較例での長手旋削での仕上げ面粗さ−熱間延性バランスを示す。発明例は仕上げ面粗さが良好で、熱間延性も80%以上の良好な領域にあり、比較例では仕上げ面粗さ、熱間延性共に不良な領域にあるか、もしくは熱間延性が良好でも仕上げ面粗さが不良な鋼種である。これよりS量、B量、N量のバランスが取れ、更にO量の制御できた発明例は、製造性及び被削性は共に良好であることがわかる。
2 試験片
3 超硬工具
4 試験片
Claims (6)
- 質量%で、
C:0.005〜0.2%
Si:0.001〜0.5%
Mn:0.3〜3.0%
P:0.001〜0.2%
S:0.40〜0.50%
B:0.005〜0.015%
O:0.005〜0.012%
Ca:0.0001〜0.0010%
Al≦0.01%
を含有し、S、B添加量が下記(1)式を満たし、B、N添加量が下記(2)式を満たし、残部がFe及び不可避的不純物よりなることを特徴とする高温延性に優れた快削鋼。
Seq.=S+14×B>0.52 …(1)
1.3×B−0.0022≦N≦1.3×B+0.0034 …(2) - 請求項1に記載の快削鋼が、MnSを主成分とする硫化物に関して、鋼材の圧延方向と直角な断面において円相当径にて0.1〜0.5μmの硫化物の存在密度が10000個/mm2以上であることを特徴とする高温延性に優れた快削鋼。
- 前記組成に加え、さらに、質量%で、
V:0.05〜1.0%
Nb:0.005〜0.2%
Cr:0.01〜2.0%
Mo:0.05〜1.0%
W:0.05〜1.0%
Ni:0.05〜2.0%
Cu:0.01〜2.0%
の1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項1または2記載の高温延性に優れた快削鋼。 - 前記組成に加え、さらに、質量%で、
Sn:0.005〜2.0%
Zn:0.0005〜0.5%
の1種または2種を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の高温延性に優れた快削鋼。 - 前記組成に加え、さらに、質量%で、
Ti:0.0005〜0.1%
Zr:0.0005〜0.1%
Mg:0.0003〜0.005%
の1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の高温延性に優れた快削鋼。 - 前記組成に加え、さらに、質量%で、
Te:0.0003〜0.2%
Bi:0.005〜0.5%
Pb:0.005〜0.5%
の1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の高温延性に優れた快削鋼。
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