JP2007145577A - 記録装置、記録制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 被記録材の給送時又は搬送時に生ずるスキューのスキュー方向及びスキュー角度を正確に検出することが可能な記録装置を低コストで実現する。
【解決手段】 記録紙Pに対してキャリッジ61を主走査方向Xへ移動させる間にPWセンサ34にて検出した記録紙Pの主走査方向Xの一方側端位置を「第1端部位置」とする。「第1端部位置」の検出時点から任意搬送量Lだけ副走査方向Yへ搬送された搬送位置にある記録紙Pに対してキャリッジ61を主走査方向Xへ移動させる間にPWセンサ34にて検出した記録紙Pの主走査方向Xの一方側端位置を「第2端部位置」とする。「第1端部位置」と「第2端部位置」との主走査方向Xの位置関係から、記録紙Pのスキュー方向を特定する。「第1端部位置」と「第2端部位置」との主走査方向Xの間隔Wと、任意搬送量Lとの関係から、記録紙Pのスキュー角度θを特定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、記録ヘッドが搭載され、被記録材に対して主走査方向へ往復動可能に配設されたキャリッジと、被記録材を副走査方向へ搬送可能な被記録材搬送手段と、キャリッジを主走査方向へ往復動させながら被記録材の記録面に記録データに基づいて記録ヘッドでドットを形成する制御及び被記録材搬送手段により被記録材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する制御を実行して被記録材の記録面への記録を実行する記録制御手段とを備えた記録装置に関する。
記録ヘッドが搭載され、被記録材に対して主走査方向へ往復動可能に配設されたキャリッジと、被記録材を副走査方向へ搬送可能な被記録材搬送手段とを備え、キャリッジを主走査方向へ往復動させながら被記録材の記録面に記録データに基づいて記録ヘッドでドットを形成する制御及び被記録材搬送手段により被記録材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する制御を実行して被記録材の記録面への記録を実行する構成を有する記録装置においては、副走査方向に対する被記録材の傾きが問題となる。この副走査方向に対する被記録材の傾き、いわゆる「スキュー」が生じると、そのスキューの程度によっては、記録実行後の被記録材四辺の余白幅が斜めに形成されて一定にならなかったり、被記録材の記録面の外側に記録が実行されて記録装置内部が汚れてしまったりする虞が生ずる。
このようなスキューによる問題を解決するための従来技術の一例としては、被記録材端部を検出可能なセンサを、被記録材の搬送経路上に搬送方向と平行或いは搬送方向と直交する方向へ並べて2以上固定的に配設し、そのセンサの検出状態から被記録材のスキューを検出可能な構成を有する用紙搬送装置が公知である(例えば、特許文献1〜5を参照)。
例えば、特許文献1に開示されている従来技術は、搬送経路上に固定的に搬送方向と平行に並べて配設した2つのセンサにて検出した被記録材のスキュー方向及びスキュー角度に応じて、搬送方向と平行に配設された2つの搬送ローラの回転速度差を調整することで被記録材のスキューを矯正することができる。
例えば、特許文献2に開示されている従来技術は、搬送経路上に固定的に搬送方向と平行に並べて配設した2つのセンサにて検出した被記録材のスキュー方向及びスキュー角度に応じて、搬送経路そのものを傾動させることで被記録材のスキュー矯正することができる。
例えば、特許文献3及び特許文献4に開示されている従来技術は、搬送経路上に固定的に搬送方向と平行或いは直交する方向へ並べて配設した2つのセンサにてスキューを検出した時点で、当該被記録材への記録を中止するべく被記録材の搬送を中断するものである。
例えば、特許文献5に開示されている従来技術は、搬送経路上に固定的に搬送方向と平行に並べて配設した2つのセンサにて検出した被記録材のスキュー方向及びスキュー角度に応じて、搬送方向と平行に配設された搬送ローラの搬送方向に対する角度を調整することで被記録材のスキューを矯正することができる。
また、他の従来技術の一例としては、搬送経路を搬送方向へ搬送される被記録材の側端の直近かつ被記録材にスキューが生ずると被記録材の側端が当該センサに検出される搬送経路上の位置に、被記録材端部を検出可能なセンサを固定的に配設することで、所定サイズの被記録材のスキューを検出可能に構成した用紙搬送装置が公知である(例えば、特許文献6を参照)。
尚、課題及び効果は全く異なるものであるが、被記録材端部を検出可能なセンサを主走査方向へ往復動可能に配設されたキャリッジに配設し、キャリッジを主走査方向へ往復動させて被記録材の両端位置を検出し、その両端位置から被記録材の主走査方向幅を検出して記録を実行する記録装置が公知である(例えば、特許文献7を参照)。
特開平5−28611号公報 特開平6−40610号公報 特開平11−322131号公報 特開2004−284709号公報 特開平9−175694号公報 特開平9−301575号公報 特開2004−90316号公報
しかしながら、上記の特許文献1〜6に開示されている従来技術は、いずれも被記録材端部を検出可能な2以上の複数のセンサを搬送経路上の特定の位置範囲に、搬送方向或いは搬送方向と直交する方向へ並べて配設するものである。したがって、例えば、特許文献2〜5に開示されている従来技術においては、搬送経路上の当該センサが配置されている部分を被記録材の先端が通過するタイミングでしか被記録材のスキューを検出することができない。そのため、自動給紙装置等から被記録材が給送されるときに生ずるスキューを検出することはできても、当該センサ部分を先端が通過した後に被記録材に生じたスキューを検出することはできない。
もちろん、特許文献1に開示されている従来技術のように、被記録材の搬送方向へ長尺なセンサ(ラインセンサ)を搬送経路上に配設すれば、記録実行中における被記録材の搬送時に生ずるスキューを検出することも可能となる。しかし、このような大型で高価なセンサを搬送経路に配設するとなると、装置の大型化や大幅なコスト増が生じてしまう虞がある。
また、特許文献6に開示されている従来技術は、搬送経路上の被記録材が搬送経路の所定の搬送領域から搬送方向に対して直交する方向へはみ出たことをセンサで検出することでスキューが生じていると判定するため、被記録材の搬送中に生ずるスキューを検出することが可能な構成ではあるものの、スキュー方向やスキュー角度を正確に特定することはできない。さらに、搬送可能な被記録材のサイズに合わせてサイズごとに多数のセンサを配設する必要があるため、大幅なコスト増が生じてしまう虞がある。
そして、特許文献7に開示されている従来技術は、被記録材を検出可能なセンサが可動的に配設されている点で、上記特許文献1〜6に開示されている従来技術とは異なる構成を有するものである。しかし、当該従来技術は、専らプラテンへのインク噴射の防止や縁なし記録実行時のインク打ち捨て量を低減させてインクミストの発生を低減させることを目的とするものであり、すなわち課題が全く異なるものであって、被記録材のスキューの検出に関しては何ら言及すらされていない。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、被記録材の給送時又は搬送時に生ずるスキューのスキュー方向及びスキュー角度を正確に検出することが可能な記録装置を低コストで実現することにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、記録ヘッドが搭載され、被記録材に対して主走査方向へ往復動可能に配設されたキャリッジと、被記録材を副走査方向へ搬送可能な被記録材搬送手段と、前記キャリッジの前記被記録材搬送手段により搬送される被記録材の記録面と対向する部分に配設され、被記録材の端部を非接触で検出可能な被記録材検出手段と、前記キャリッジを主走査方向へ往復動させながら被記録材の記録面に記録データに基づいて前記記録ヘッドでドットを形成する制御及び前記被記録材搬送手段により被記録材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する制御を実行して被記録材の記録面への記録を実行する記録制御手段とを備えた記録装置であって、前記記録制御手段は、前記被記録材搬送手段による搬送経路上の任意の搬送位置にある被記録材に対して前記キャリッジを主走査方向へ移動させる間に前記被記録材検出手段にて検出した主走査方向の一方側の被記録材端部位置を第1端部位置とし、第1端部位置を検出した時点から任意搬送量だけ副走査方向へ搬送された搬送位置にある被記録材に対して前記キャリッジを主走査方向へ移動させる間に前記被記録材検出手段にて検出した主走査方向の一方側の被記録材端部位置を第2端部位置とし、第1端部位置と第2端部位置との主走査方向の位置関係から、前記搬送経路における当該被記録材の副走査方向に対する傾き方向を特定し、第1端部位置と第2端部位置との主走査方向の間隔と、前記任意搬送量との関係から、前記搬送経路における当該被記録材の副走査方向に対する傾き角度を特定する、ことを特徴とした記録装置である。
被記録材に対して主走査方向へ往復動可能に配設されたキャリッジには、被記録材の端部を非接触で検出可能な被記録材検出手段が、被記録材搬送手段により搬送される被記録材の記録面と対向する部分に配設されている。したがって、被記録材検出手段が搬送経路上の被記録材の記録面と対向している状態で、キャリッジを主走査方向へ移動させ、被記録材検出手段で被記録材が検出されている状態から検出されない状態となったときのキャリッジ位置から、被記録材の主走査方向の端部位置を特定することができる。
このような方法で、主走査方向の一方側の被記録材端部位置を検出し、その主走査方向位置を第1端部位置とする。また、その時点から任意搬送量だけ副走査方向へ搬送された搬送位置にある被記録材に対して同様の方法で、主走査方向の一方側の被記録材端部位置を検出し、その主走査方向位置を第2端部位置とする。そして、第1端部位置と第2端部位置との主走査方向の位置関係から、例えば、主走査方向を左右方向とすると、第1端部位置が第2端部位置より左側に位置していれば右下がり方向のスキュー、第1端部位置が第2端部位置より右側に位置していれば左下がり方向のスキュー、というようにして被記録材のスキュー方向(傾き方向)を特定することができる。
また、第1端部位置と第2端部位置との主走査方向の間隔と、第1端部位置と第2端部位置との副走査方向の間隔(任意搬送量に相当する間隔)との関係から、副走査方向に対する被記録材のスキュー角度(傾き角度)を特定することができる。例えば、第1端部位置と第2端部位置との主走査方向の間隔をW、第1端部位置と第2端部位置との副走査方向の間隔をLとすると、スキュー角度θは、例えば以下の計算式(1)から特定することができる。
θ=tan−1(W/L) …(1)
尚、当然のことながら、この第1端部位置と第2端部位置との主走査方向の間隔が0である場合には、被記録材はスキューしていない、すなわち被記録材は副走査方向に対して全く傾いていない平行な姿勢で副走査方向へ搬送されている状態ということになる。
このように、本発明の第1の態様に記載の記録装置は、主走査方向へ往復動可能に配設されているキャリッジに配設された被記録材検出手段で、主走査方向の一方側の被記録材端部を上記の方法により検出して第1端部位置及び第2端部位置を特定することで、副走査方向に対する搬送経路上の被記録材の傾き方向及び傾き角度を正確に特定することができる。また、被記録材の給送時であっても被記録材への記録実行中であっても、搬送経路上の被記録材の記録面とキャリッジ上の被記録材検出手段とが対向している状態であれば、被記録材の搬送位置に関係なく、常に被記録材の傾き方向及び傾き角度を正確に特定することができる。そして、本発明の第1の態様に記載の記録装置は、被記録材の端部を非接触で検出可能な被記録材検出手段が、主走査方向へ往復動可能に配設されているキャリッジに配設されている。したがって、従来のように複数のセンサ等を被記録材の搬送経路上に設けることなく、搬送経路上の被記録材の副走査方向に対する傾き方向及び傾き角度を正確に特定することができる。
これにより、本発明の第1の態様に記載の記録装置によれば、被記録材の給送時又は搬送時に生ずるスキューのスキュー方向及びスキュー角度を正確に検出することが可能な記録装置を低コストで実現することができるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、前述した第1の態様において、前記被記録材搬送手段へ向けて被記録材を一ずつ給送可能な被記録材給送手段を備え、前記記録制御手段は、前記被記録材給送手段により被記録材を前記被記録材搬送手段へ給送した後、当該被記録材を所定の記録開始位置まで搬送して記録を開始する前に、第1端部位置及び第2端部位置を検出して副走査方向に対する当該被記録材の傾き方向及び傾き角度を特定する、ことを特徴とした記録装置である。
このように、被記録材給送手段により被記録材を給送した後、その被記録材を所定の記録開始位置まで搬送して記録を開始する前に、副走査方向に対する被記録材の傾き方向及び傾き角度を特定することによって、被記録材給送手段による被記録材の給送時に生じたスキューのスキュー方向及びスキュー角度を特定することができる。
本発明の第3の態様は、前述した第2の態様において、前記被記録材検出手段は、前記記録ヘッドより搬送方向上流側に配設されている、ことを特徴とした記録装置である。
このように、被記録材検出手段を記録ヘッドよりも搬送方向上流側に配設することによって、被記録材の搬送方向先端近傍が記録ヘッドのヘッド面と対向する位置まで被記録材を搬送する手前の搬送位置で、被記録材の主走査方向の一方側の端部を被記録材検出手段で走査することができる。すなわち、被記録材への記録を実行する際に、被記録材を記録開始位置まで搬送する過程において、被記録材が記録開始位置に到達する手前の搬送位置で第1端部位置と第2端部位置とを検出し、副走査方向に対する当該被記録材の傾き方向及び傾き角度を特定することができる。それによって、被記録材へ記録を実行する際には、副走査方向に対する被記録材の傾き方向及び傾き角度の特定を効率よく実行することができるので、被記録材への記録開始前に副走査方向に対する被記録材の傾き方向及び傾き角度を特定することによるスループットの低下を少なくすることができる。
本発明の第4の態様は、前述した第1の態様〜第3の態様のいずれかにおいて、前記記録制御手段は、被記録材への記録実行中における主走査動作の度に、記録実行中の被記録材に対して前記キャリッジを主走査方向へ移動させる間に前記被記録材検出手段にて主走査方向の一方側の被記録材端部位置を検出して記憶し、当該主走査動作時の主走査方向の一方側の被記録材端部位置及び直前の主走査動作時の主走査方向の一方側の被記録材端部位置を第1端部位置及び第2端部位置として、副走査方向に対する記録実行中の被記録材の傾き方向及び傾き角度を特定する、ことを特徴とした記録装置である。
このように、当該主走査動作時の主走査方向の一方側の被記録材端部位置及び直前の主走査動作時の主走査方向の一方側の被記録材端部位置を第1端部位置及び第2端部位置として、記録実行中の主走査動作の度に、副走査方向に対する被記録材の傾き方向及び傾き角度を特定することによって、記録実行中における被記録材の搬送によって生じるスキューのスキュー方向及びスキュー角度を記録実行中の間監視し続けることができる。
本発明の第5の態様は、前述した第1の態様〜第4の態様のいずれかにおいて、前記被記録材搬送手段により搬送される被記録材を摺接支持しつつ被記録材の記録面と前記記録ヘッドのヘッド面との間隔を所定間隔に規定するプラテンを備え、前記被記録材検出手段は、前記プラテンの被記録材摺接面の光反射率と被記録材の記録面の光反射率との差から前記プラテン上にある被記録材の端部を非接触で検出可能な光学式センサを有している、ことを特徴とした記録装置である。
このように、プラテンの被記録材摺接面の光反射率と被記録材の記録面の光反射率との差からプラテン上にある被記録材の端部を非接触で検出可能な光学式センサを利用することによって、被記録材の端部を非接触で検出可能な被記録材検出手段を構成することができる。
本発明の第6の態様は、記録ヘッドが搭載され、被記録材に対して主走査方向へ往復動可能に配設されたキャリッジと、被記録材を副走査方向へ搬送可能な被記録材搬送手段と、前記キャリッジの前記被記録材搬送手段により搬送される被記録材の記録面と対向する部分に配設され、被記録材の端部を非接触で検出可能な被記録材検出手段と、を備えた記録装置において、前記キャリッジを主走査方向へ往復動させながら被記録材の記録面に記録データに基づいて前記記録ヘッドでドットを形成する制御及び前記被記録材搬送手段により被記録材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する制御を実行して被記録材の記録面への記録を実行する制御をコンピュータに実行させるための記録制御プログラムであって、前記被記録材搬送手段による搬送経路上の任意の搬送位置にある被記録材に対して前記キャリッジを主走査方向へ移動させる間に前記被記録材検出手段にて検出した主走査方向の一方側の被記録材端部位置を第1端部位置とする手順と、第1端部位置を検出した時点から任意搬送量だけ副走査方向へ搬送された搬送位置にある被記録材に対して前記キャリッジを主走査方向へ移動させる間に前記被記録材検出手段にて検出した主走査方向の一方側の被記録材端部位置を第2端部位置とする手順と、第1端部位置と第2端部位置との主走査方向の位置関係から、前記搬送経路における当該被記録材の副走査方向に対する傾き方向を特定する手順と、第1端部位置と第2端部位置との主走査方向の間隔と、前記任意搬送量との関係から、前記搬送経路における当該被記録材の副走査方向に対する傾き角度を特定する手順とを有する、ことを特徴とした記録制御プログラムである。
本発明の第6の態様に記載の記録制御プログラムによれば、この記録制御プログラムを実行可能な任意の記録装置に、本発明の第1の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明に係る「記録装置」の一例としてのインクジェット式記録装置の概略構成について説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット式記録装置の要部平面図であり、図2はその側面図である。図3は、本発明に係るインクジェット式記録装置の概略のブロック図である。
インクジェット式記録装置50には、「被記録材」としての記録紙Pにインクを噴射して記録を行う記録ヘッド62を記録紙Pに対して主走査方向Xに走査させる手段として、記録紙Pに対して主走査方向Xへ移動可能にキャリッジガイド軸51に軸支されたキャリッジ61が設けられている。キャリッジ61には、記録ヘッド62と後述するPWセンサ34とが搭載されており、CRモータ63(図3)の回転駆動力が図示していない無端ベルトによるベルト伝達機構によって伝達されて主走査方向Xに往復動する。記録ヘッド62のヘッド面と対向する位置には、後述する「被記録材搬送手段」により搬送される記録紙Pを摺接支持しつつ記録紙Pの記録面と記録ヘッド62のヘッド面との間隔を所定間隔に規定するプラテン52が設けられている。
キャリッジ61の主走査方向Xへの往復動領域の一端側の外側には、公知のキャッピング装置59が設けられている。記録を実行しない待機状態においては、キャリッジ61がキャッピング装置59の上まで移動して停止し、キャッピング装置59に配設されているキャップCPによって記録ヘッド62のヘッド面が封止される。このキャリッジ61の停止位置は、ホームポジションHPとして規定される。
また、インクジェット式記録装置50には、記録ヘッド62を記録紙Pに対して副走査方向Yに走査させる如く記録紙Pを副走査方向Yへ搬送可能な「被記録材搬送手段」として、記録紙Pを副走査方向Yに搬送する搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54が設けられている。搬送駆動ローラ53は、PFモータ58(図3)の回転駆動力が歯車伝達されて回転し、搬送駆動ローラ53の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに搬送される。搬送従動ローラ54は、複数設けられており、それぞれ個々に搬送駆動ローラ53に付勢され、記録紙Pが搬送駆動ローラ53の回転により搬送される際に、記録紙Pに接しながら記録紙Pの搬送に従動して回転する。搬送駆動ローラ53の外周面には、高摩擦抵抗を有する皮膜が施されている。搬送従動ローラ54によって、搬送駆動ローラ53の外周面に押しつけられた記録紙Pは、摩擦抵抗によって搬送駆動ローラ53の外周面に密着し、搬送駆動ローラ53の回転によって副走査方向に搬送される。
搬送駆動ローラ53の副走査方向Yの上流側には、多数の記録紙Pを積重可能な「被記録材積重手段」としての給紙トレイ57が配設されている。給紙トレイ57は、例えば普通紙やフォト紙等の記録紙Pを給紙(給送)可能な構成となっている。給紙トレイ57の近傍には、給紙トレイ57に積重されている記録紙Pの最上位の記録紙Pを「被記録材搬送手段」へ自動給送する「自動給送手段」としてのASF(オート・シート・フィーダ)が設けられている。ASFは、給紙トレイ57に設けられた給紙ローラ57b及び図示してない分離パッドを有する公知の自動給紙機構である。給紙ローラ57bは、給紙トレイ57の一方側に配置されている。記録紙ガイド57aは、記録紙Pの幅に合わせて幅方向に摺動可能に給紙トレイ57に設けられている。
そして、PFモータ58(図3)の回転駆動力が歯車伝達されて回転する給紙ローラ57bの回転駆動力と、分離パッドの摩擦抵抗により、給紙トレイ57に置かれた記録紙Pが給紙される。その際に、複数の記録紙Pが一度に給紙されることなく最上位の記録紙Pのみが正確に分離されて一枚ずつ自動給紙されるように構成されている。給紙ローラ57bと搬送駆動ローラ53との間には、公知の技術による紙検出器33が配設されている。
一方、記録実行後の記録紙Pを排紙する手段として、排紙駆動ローラ55と排紙従動ローラ56とが設けられている。排紙駆動ローラ55は、PFモータ58(図3)の回転駆動力が歯車伝達されて回転し、排紙駆動ローラ55の回転により、記録実行後の記録紙Pは副走査方向Yに排紙される。排紙従動ローラ56は、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端が記録紙Pの記録面に点接触するように鋭角的に尖った歯付きローラになっている。複数の排紙従動ローラ56は、それぞれ個々に排紙駆動ローラ55に付勢され、記録紙Pが排紙駆動ローラ55の回転により排紙される際に記録紙Pに接して記録紙Pの排紙に伴い従動回転する。
そして、給紙ローラ57bや搬送駆動ローラ53及び排紙駆動ローラ55を回転駆動するPFモータ58(図3)、並びにキャリッジ61を主走査方向Xに駆動するCRモータ63(図3)は、後述する記録制御部100により駆動制御される。また、記録ヘッド62も同様に、記録制御部100により駆動制御されて記録紙Pの表面にインクを噴射する。記録制御部100は、キャリッジ61を主走査方向Xへ往復動させながら記録ヘッド62から記録紙Pへインクを噴射してドットを形成する動作と、記録紙Pを副走査方向Yへ所定の搬送量で搬送する動作とを交互に繰り返しながら記録紙Pへの記録制御を実行する。
引き続き図1〜図3を参照しながら「記録制御手段」としての記録制御部100について説明する。
記録制御部100は、ROM101、RAM102、ASIC(特定用途向け集積回路)103、MPU104、「不揮発性記憶媒体」としての不揮発性メモリ105、PFモータドライバ106、CRモータドライバ107及びヘッドドライバ108を備えている。MPU104には、ASIC103を介して搬送駆動ローラ53の回転量を検出する「回転量検出手段」としてのロータリエンコーダ31、キャリッジ61の移動量を検出する「キャリッジ移動量検出手段」としてのリニアエンコーダ32、搬送される記録紙Pの先端及び後端を検出する紙検出器33、主走査方向Xの記録紙Pの端部を検出するためのPWセンサ34、及びインクジェット式記録装置50の電源をON/OFFするための電源スイッチ35の出力信号が入力される。
公知のロータリエンコーダ31は、搬送駆動ローラ53の回転に連動して回転するロータリスケール311と、ロータリスケール311の外周に沿って等間隔に形成されているスリットを検出するロータリスケールセンサ312とを有している(図2)。搬送駆動ローラ53の回転に伴い変化するロータリスケールセンサ312の出力信号は、ASIC103を介してMPU104へ出力される。
キャリッジ61の移動方向及び移動量を特定可能な検出信号を出力する「キャリッジ移動検出手段」として公知のリニアエンコーダ32は、キャリッジ61の近傍に主走査方向Xと略平行に配置されたリニアスケール321と、リニアスケール321に等間隔に形成されているスリットを検出するキャリッジ61に搭載されたリニアスケールセンサ322とを有している(図2)。キャリッジ61の主走査方向Xの移動量に応じたパルスの周期が移動速度に伴い変化するリニアスケールセンサ322の出力信号は、ASIC103を介してMPU104へ出力される。
公知の紙検出器33は、立位姿勢への自己復帰習性が付与され、かつ記録紙Pの搬送方向(副走査方向Y)にのみ回動し得るよう記録紙Pの搬送経路内に突出する状態で枢支されたレバーを有し、このレバーの先端が記録紙Pに押されることでレバーが回動し、それによって記録紙Pが検出される構成を成す検出器である(図2)。紙検出器33は、給紙ローラ57bより給紙された記録紙Pの始端位置及び搬送中の記録紙Pの終端位置を検出し、その検出信号は、ASIC103を介してMPU104へ出力される。
「被記録材検出手段」としてのPWセンサ34は、キャリッジ61の記録紙Pの記録面と対向する部分に、プラテン52の記録紙摺接面の光反射率と記録紙Pの記録面の光反射率との差からプラテン52上にある記録紙Pの端部を非接触で検出可能な構成を有し、その検出信号は、ASIC103を介してMPU104へ出力される。PWセンサ34は、記録ヘッド62より搬送方向(副走査方向Y)の上流側に配設されており、キャリッジ61を主走査方向Xに往復動させる際に、記録ヘッド62の記録実行領域より搬送方向(副走査方向Y)の上流側の記録紙Pを検出することができる。当該実施例におけるPWセンサ34は、発光ダイオードから成る発光部と、フォトトランジスタから成る受光部とを有し、発光部から発した光が検出対象の記録紙P又はプラテン52に当たって反射し、反射した光を受光部にて受光し、その受光量に応じて出力電圧が変化する反射型フォトインタラプタを有している。
記録制御部100のシステムバスには、ROM101、RAM102、ASIC103、MPU104及び不揮発性メモリ105が接続されている。MPU104は、インクジェット式記録装置50の記録制御を実行するための演算処理やその他必要な演算処理を行う。ROM101には、MPU104によるインクジェット式記録装置50の制御に必要な記録制御プログラム(ファームウェア)等が格納されており、記録制御プログラムの処理に必要な各種データ等は不揮発性メモリ105に記憶されている。RAM102は、MPU104の作業領域や記録データ等の格納領域として用いられる。
ASIC103は、DCモータであるPFモータ58及びCRモータ63の速度制御、並びに記録ヘッド62の駆動制御を行う為の制御回路を有している。MPU104から送られてくる制御命令、ロータリエンコーダ31の出力信号、及びリニアエンコーダ32の出力信号に基づいて、PFモータ58及びCRモータ63の速度制御を行う為の各種演算を行い、その演算結果に基づくモータ制御信号をPFモータドライバ106及びCRモータドライバ107へ送出する。また、MPU104から送出される記録データ等に基づいて、記録ヘッド62の制御信号を演算生成してヘッドドライバ108へ送出して記録ヘッド62を駆動制御する。ASIC103は、「情報処理装置」としてのパーソナルコンピュータ301等との情報伝送を実現する「情報伝送手段」としてホストIF112を有している。
つづいて、給紙トレイ57から自動給紙され、搬送駆動ローラ53及び排紙駆動ローラ55により搬送経路上を搬送される記録紙Pのスキュー方向及びスキュー角度を検出する手順について説明する。
図4は、搬送方向(副走査方向Y)に対して角度θでスキューしている状態の記録紙Pを模式的に示した平面図である。
前述したように、記録制御部100は、キャリッジ61を主走査方向Xへ往復動させながら記録ヘッド62から記録紙Pへインクを噴射してドットを形成する動作と、記録紙Pを副走査方向Yへ所定の搬送量で搬送する動作とを交互に繰り返しながら記録紙Pへの記録制御を実行する。そのキャリッジ61を主走査方向Xへ往復動させる動作(以下、主走査動作という。)を利用して以下の手順で記録紙Pのスキュー方向及びスキュー角度θを特定する。
記録制御部100は、「搬送経路上の任意の搬送位置」にある記録紙Pに対してキャリッジ61を主走査方向Xへ移動させる間にPWセンサ34にて検出した記録紙Pの主走査方向Xの一方側端位置(図4では記録紙Pの向かって左側端の位置)を「第1端部位置」とする。また、記録制御部100は、「第1端部位置」を検出した時点から任意搬送量Lだけ副走査方向Yへ搬送された搬送位置にある記録紙Pに対してキャリッジ61を主走査方向Xへ移動させる間にPWセンサ34にて検出した記録紙Pの主走査方向Xの一方側端位置(図4では記録紙Pの向かって左側端の位置)を「第2端部位置」とする。
そして、記録制御部100は、「第1端部位置」と「第2端部位置」との主走査方向Xの位置関係から、搬送経路における当該記録紙Pの副走査方向Yに対するスキュー方向を特定する。例えば、「第1端部位置」より「第2端部位置」が右側であれば右下がりのスキュー、「第1端部位置」より「第2端部位置」が左側であれば左下がりのスキュー、といったようにスキュー方向を特定することができる。また、記録制御部100は、「第1端部位置」と「第2端部位置」との主走査方向Xの間隔Wと、任意搬送量Lとの関係から、搬送経路における当該記録紙Pの副走査方向Yに対するスキュー角度θを特定する。
記録制御部100は、記録開始から記録終了までの間、キャリッジ61を主走査方向Xへ往復動させる度に、キャリッジ61の記録紙Pと対向する面に配設されているPWセンサ34で、記録紙Pの主走査方向Xの一方側端位置(図4では記録紙Pの向かって左側端の位置)を検出して記憶することができる。記録制御部100は、任意の二の主走査動作における記録紙Pの主走査方向Xの一方側端位置を「第1端部位置」及び「第2端部位置」として記憶及び更新することができ、その「第1端部位置」と「第2端部位置」との主走査方向Xの間隔Wと、任意搬送量Lとの関係から、搬送経路における当該記録紙Pの副走査方向Yに対するスキュー角度θを特定することができる。
例えば、「第1端部位置」を記録開始後1回目の主走査動作Sの検出位置に固定し、「第2端部位置」は、可変としてn回目の主走査動作Snの検出位置とし、任意搬送量Lは、1回目の主走査動作S1からn回目の主走査動作Snまでの間の記録紙Pの累積搬送量となるようにしても良い。
また、例えば「第1端部位置」を可変として記録開始後n−1回目の主走査動作Sn−1の検出位置とし、「第2端部位置」も可変としてn回目の主走査動作Snの検出位置とし、任意搬送量Lは、n−1回目の主走査動作Sn―1からn回目の主走査動作Snまでの間の記録紙Pの搬送量となるようにしても良い。
図5〜図8は、給紙後の記録紙Pの頭出し(搬送方向先端を検出すること)から記録紙Pを記録開始位置まで搬送する手順を模式的に示した平面図である。
図10は、給紙後の記録紙Pの頭出しから記録紙Pを記録開始位置まで搬送した時点で、当該記録紙Pのスキュー方向及びスキュー角度を検出する手順を示したフローチャートである。つまり、当該フローチャートによる手順は、主として給紙トレイ57からの給紙動作時に生じたスキューを記録開始前に検出する手順である。
以下、図10のフローチャートについて、適宜図5〜図8も参照しながら説明する。
まず、記録開始からの主走査動作のカウント値nを初期化して0にし、記録開始からn回目の主走査動作を意味するXn=Xに設定する(ステップS1)。つづいて、記録紙Pの給紙動作を開始し(ステップS2)、図5に示した如く、記録紙Pの搬送方向先端(副走査方向Yの先端)がPWセンサ34で検出される位置まで記録紙Pを搬送して「頭出し」を行う(ステップS3)。このとき、PWセンサ34で記録紙Pの搬送方向先端を検出可能な位置へ予めキャリッジ61を移動させておく(図5)。また、この記録紙Pの搬送方向先端がPWセンサ34で検出された時点の記録紙Pの搬送位置を頭出し位置Yとする。
つづいて、図6に示した如く、記録紙Pが頭出し位置Yにある状態のままキャリッジ61を主走査方向Xの一方側(左側)へ移動させて、キャリッジ61に搭載されているPWセンサ34で記録紙Pの左側端位置を検出する(ステップS4)。そして、この頭出し位置Yにおける記録紙Pの左側端検出位置をXとして記憶する(ステップS5)。つづいて、記録紙Pが頭出し位置Yにある状態で、副走査方向Yへの記録紙Pの搬送量の累積値を初期化し、搬送量累積値L=0として記憶し(ステップS6)、主走査動作のカウント値nをカウントアップしてXn=Xn+1とする(ステップS7)。この時点では、主走査動作のカウント値nは、0から1へカウントアップされるから、Xn=Xとなっている。
つづいて、図7に示した如く、頭出し位置Yから記録紙Pを記録開始位置Yまで記録紙Pを搬送する(ステップS8)。つづいて、図8に示した如く、記録紙Pが記録開始位置Yにある状態のままキャリッジ61を主走査方向Xの一方側(左側)へ移動させて、記録紙Pの左側端位置を検出する(ステップS9)。そして、この記録開始位置Yにおける記録紙Pの左側端検出位置をXとして記憶する(ステップS10)。また、このときの搬送量Yを搬送量累積値Lに加算し、搬送累積値L=Yとして記憶更新する(ステップS11)。
つづいて、頭出し位置Yにおける左側端検出位置X及び記録開始位置Yにおける左側端検出位置Xをそれぞれ「第1端部位置」及び「第2端部位置」として、両位置の主走査方向Xの間隔Wを求める。具体的には、左側端検出位置Xから左側端検出位置Xを減算して、両位置の主走査方向Xの間隔Wを算出する(ステップS12)。主走査動作のカウント値nをカウントアップしてXn=Xn+1とする(ステップS13)。
つづいて、算出した間隔Wが0より小さいか否かを判定する(ステップS14)。すなわち、「第1端部位置」と「第2端部位置」との主走査方向Xの位置関係から給紙時の記録紙Pのスキュー方向を特定することができるので、間隔Wが正の値か負の値かによって、給紙時の記録紙Pのスキュー方向が右下がり方向か左下がり方向かを特定することができる。算出した間隔Wが0より小さい場合には(ステップS14でYes)、左側端検出位置Xより搬送方向上流側にある左側端検出位置Xの方が左方向の位置にあることになるから、給紙時の記録紙Pのスキュー方向は右下がり方向と判定することができる(ステップS15)。一方、算出した間隔Wが0以上である場合には(ステップS14でYes)、スキューが生じていないか、或いは左側端検出位置Xより搬送方向上流側にある左側端検出位置Xの方が右方向の位置にあることになるから、給紙時のスキューが生じていないか、或いは給紙時の記録紙Pのスキュー方向は左下がり方向であると判定することができる(ステップS16)。
尚、スキューが生じていない状態(W=0)は、左下がり方向のスキューが生じている場合、或いは右下がり方向のスキューが生じている場合のいずれかに含めてしまっても、次のステップS17でスキュー角度θを算出すれば、スキューが生じてないことを特定できるから実質的に問題はない。そのため、当該実施例においては、上記のように便宜的に左下がり方向のスキューが生じている場合に含めて処理している。
つづいて、算出した間隔Wを搬送量累積値Lで除算した値の絶対値が「0.00873」より小さいか否かを判定する(ステップS17)。この「0.00873」という値は、スキュー角度θが0.5度のときの計算値(W/L=tan(0.5))であり、すなわち、ステップS17では給紙時の記録紙Pのスキュー角度θが0.5度より小さいか否かを判定している。尚、この0.5度というスキュー角度θは、当該実施例のインクジェット式記録装置50における給紙時の最大許容スキュー角度として設定された角度であり、あくまで一例に過ぎず、記録装置の態様やスペックに応じて決定されるべき値であり、特に0.5度に限定される性質のものではない。
そして、算出した間隔Wを搬送量累積値Lで除算した値の絶対値が「0.00873」より小さい場合には(ステップS17でYes)、給紙時の記録紙Pのスキュー角度θが最大許容角度未満であると判定して当該手順を終了する。一方、算出した間隔Wを搬送量累積値Lで除算した値の絶対値が「0.00873」以上である場合には(ステップS17No)、給紙時の記録紙Pのスキュー角度θが最大許容角度以上であると判定し、当該記録紙Pへの記録を開始せずに排紙し(ステップS18)、給紙エラーとする。
図9は、給紙後の記録開始位置にある記録紙Pに対して、主走査動作と副走査動作(記録紙Pを搬送方向へ搬送する動作)とを交互に繰り返して記録を実行する手順を模式的に示した平面図である。
図11は、記録実行中の記録紙Pのスキュー方向及びスキュー角度を検出する手順を示したフローチャートである。つまり、当該フローチャートによる手順は、主として記録中の記録紙Pの搬送時に生じたスキューを検出する手順である。
以下、図11のフローチャートについて、図9も参照しながら説明する。
まず、キャリッジ61を主走査方向Xへ移動させながら記録ヘッド62からインクを噴射して記録紙Pの記録面にドットを形成する記録動作(n回目の主走査動作)を実行し(ステップS21)、その主走査動作の際に、キャリッジ61に搭載されているPWセンサ34で記録紙Pの左側端位置を検出する(ステップS22)。このn回目の主走査動作における記録紙Pの左側端検出位置をXnとして記憶する(ステップS23)。つづいて、記録紙Pを所定の搬送量で副走査方向Yへ搬送する搬送動作(副走査動作)を実行する(ステップS24)。また、図9に示した如く、このときの搬送量Ynを搬送量累積値Lに加算し、搬送累積値L=L+Ynとして記憶更新する(ステップS25)。搬送量累積値Lは、記録紙Pを頭出し位置Yまで搬送した時点で初期化されて0となっているので、頭出し位置Yからn回目の記録紙Pの主走査動作時までの累積搬送量ということになる。
つづいて、頭出し位置Yにおける左側端検出位置X及びn回目の主走査動作時の記録紙Pの搬送位置における左側端検出位置Xnをそれぞれ「第1端部位置」及び「第2端部位置」として、両位置の主走査方向Xの間隔Wを求める。具体的には、左側端検出位置Xnから左側端検出位置Xを減算して、両位置の主走査方向Xの間隔Wを算出する(ステップS26)。主走査動作のカウント値nをカウントアップしてXn=Xn+1とする(ステップS27)。以下、ステップS28〜S32までのスキュー方向の特定手順並びにスキュー角度θの判定手順は、図10のフローチャートのステップS14〜S18までの手順と同様なので説明は省略する。この場合、スキュー角度θが0.5度以上であるときは、紙JAMエラーとして排紙される。尚、当該フローチャートには図示していないが、スキュー方向が記録中に逆転したりしたような場合には、何らかの異常が生じているとみなして、以後の記録を中止する手順を加えても良い。
このように、「第1端部位置」を頭出し位置Yにおける左側端検出位置Xに固定し、「第2端部位置」は、可変としてn回目の主走査動作時の検出位置Xnとし、任意搬送量Lは、頭出し位置Yからn回目の主走査動作時までの間の記録紙Pの累積搬送量(L=L+Yn)とする。そして、「第1端部位置」と「第2端部位置」との主走査方向Xの間隔Wを算出し、算出した間隔Wと累積搬送量である任意搬送量Lとから、給紙後の頭出し位置Yからn回目の主走査動作時の搬送位置まで記録紙Pを搬送する際に生じたスキューのスキュー方向及びスキュー角度θを特定することができる。
つづいて、他の実施例について図12及び図13を参照しながら説明する。
図12は、搬送方向(副走査方向Y)に対して角度θでスキューしている状態の記録紙Pの一部を拡大して模式的に示した平面図である。
本発明の他の実施例としては、図12に示した如く、「第1端部位置」を可変として記録開始後n−1回目の主走査動作Sn−1の検出位置とし、「第2端部位置」も可変としてn回目の主走査動作Snの検出位置とし、任意搬送量Lは、n−1回目の主走査動作Sn―1からn回目の主走査動作Snまでの間の記録紙Pの搬送量となるようにしても良い。すなわち、当該主走査動作時における左側端検出位置Xnと前回の主走査動作時における左側端検出位置Xn−1とを、「第1端部位置」及び「第2端部位置」として間隔Wを算出し、任意搬送量Lをその間の搬送量(副走査動作ごとの搬送量)として、記録紙Pのスキュー方向及びスキュー角度θを特定することもできる。
図13は、記録実行中の記録紙Pのスキュー方向及びスキュー角度を検出する手順の他の実施例を示したフローチャートである。
ステップS41〜S44までの手順は、図12のフローチャートのステップS21〜S24と同様なので説明は省略する。記録紙Pを所定の搬送量で副走査方向Yへ搬送(ステップS44)した後、このときの搬送量Ynをそのまま搬送量Lとして(L=Yn)搬送量Lを記憶更新する(ステップS45)。この搬送量Lは、n−1回目の記録紙Pの主走査動作(前回の主走査動作)とn回目の記録紙Pの主走査動作(今回の主走査動作)との間の副走査動作時における記録紙Pの搬送量ということになる。
つづいて、n−1回目の主走査動作時の記録紙Pの搬送位置における左側端検出位置Xn−1及びn回目の主走査動作時の記録紙Pの搬送位置における左側端検出位置Xnをそれぞれ「第1端部位置」及び「第2端部位置」として、両位置の主走査方向Xの間隔Wを求める。具体的には、左側端検出位置Xnから左側端検出位置Xn−1を減算して、両位置の主走査方向Xの間隔Wを算出する(ステップS46)。主走査動作のカウント値nをカウントアップしてXn=Xn+1とする(ステップS47)。以下、ステップS48〜S52までのスキュー方向の特定手順並びにスキュー角度θの判定手順は、図10のフローチャートのステップS14〜S18までの手順と同様なので説明は省略する。この場合、スキュー角度θが0.5度以上であるときは、紙JAMエラーとして排紙される。
このように、「第1端部位置」は、n−1回目の主走査動作時(前回の主走査動作時)の検出位置Xn−1とし、「第2端部位置」は、n回目の主走査動作時(今回の主走査動作時)の検出位置Xnとし、任意搬送量Lは、n−1回目の主走査動作とn回目の主走査動作との間の副走査動作における記録紙Pの搬送量(L=Yn)とする。そして、「第1端部位置」と「第2端部位置」との主走査方向Xの間隔Wを算出し、算出した間隔Wと1回の副走査動作時の搬送量である任意搬送量Lとから、記録実行中の記録紙Pの副走査動作により生じたスキューのスキュー方向及びスキュー角度θを特定することができる。
例えば、記録実行中における任意の主走査動作のタイミングで記録紙Pのスキューを検出するようにしても良い。また、上記説明したように全ての主走査動作のタイミングで記録紙Pのスキューを検出すれば、記録実行中における記録紙Pの搬送によって生じるスキューのスキュー方向及びスキュー角度を記録実行中の間監視し続けることができる。それによって、例えば、突然スキュー方向が反転したりスキュー角度θが急変したりといったPWセンサ34の誤検出を特定することもでき、また、紙ジャムやユーザによる記録実行中の記録紙Pの引き抜き等により生じたエラーを迅速に検出することも可能になる。
図14及び図15は、スキューしている記録紙Pの副走査方向最後端位置を検出する手順を模式的に示した平面図である。
図16は、スキューしている記録紙Pの副走査方向最後端位置を検出する手順を示したフローチャートである。
以下、図16のフローチャートについて、適宜図14及び図15も参照しながら説明する。
記録制御部100は、搬送経路上にある記録紙Pに対してキャリッジ61を主走査方向Xへ往復動(ステップS61)させる度に、PWセンサ34で記録紙Pの主走査方向Xの左側端位置を検出して記憶する(ステップS62)とともに、右側端位置も検出して記憶する(ステップS63)。つづいて、記録紙Pの副走査方向Yの後端を検出可能な「後端検出手段」としての紙検出器33(図1、図2)で記録紙Pの副走査方向後端PEを検出したか否かを判定する(ステップS64)。紙検出器33で記録紙Pの副走査方向後端PEを検出していない場合には(ステップS64でNo)、ステップS61に戻って次の主走査動作を実行し、紙検出器33で記録紙Pの副走査方向後端PEを検出した場合には(ステップS64でYes)、つづいて、記録紙Pのスキュー方向が右下がりスキューか否かを判定する(ステップS65)。
つづいて、記録紙Pのスキュー方向が右下がりスキューである場合と(ステップS65でYes)、左下がりスキューである場合と(ステップS65でNo)に応じて、以下のようにして主走査方向Xの距離W1を算出する。
図14及び図15に示したように、主走査方向Xの距離W1は、PWセンサ34で検出した記録紙Pの主走査方向Xの端部位置で記録紙Pの副走査方向最後端位置MPEに最も近い端部位置SEから紙検出器33における記録紙Pの副走査方向後端PEの検出点までの主走査方向Xの距離である。ここで、この記録紙Pの副走査方向最後端位置MPEに最も近い端部位置SEは、具体的には、例えば以下のようにして特定することができる。
記録紙Pに対して主走査動作を実行する度に、その主走査動作時の記録紙Pの両側端(左側端及び右側端)位置をPWセンサ34で検出して記憶するとともに常に最新の主走査動作時の両側端位置で更新する。そして、記録紙Pの両側端ともPWセンサ34で検出できなかった時点で、その時に記憶保持している最新の(直前の)主走査動作時にPWセンサ34で検出した記録紙Pの両側端位置のいずれかを記録紙Pのスキュー方向に応じて選択した位置が、図示の如く副走査方向最後端位置MPEに最も近い端部位置SEということになる。
尚、紙検出器33の主走査方向Xの物理的な取り付け位置は、所定の基準位置からの位置として管理されており、また端部位置SEも所定の基準位置から主走査方向Xの位置が特定できるため、距離W1は、紙検出器33の取り付け位置と端部位置SEとの差から特定することができる。そして、記録紙Pの両側端ともPWセンサ34で検出できなかった時点で、その時に記憶保持している最新の(直前の)主走査動作時にPWセンサ34で検出した記録紙Pの両側端位置を参照すれば、スキュー方向が右下がりであるか左下がりであるか特定できる。
このようにして特定した記録紙Pのスキュー方向が右下がりである場合には(ステップS65でYes)、最新の(直前の)主走査動作時にPWセンサ34が検出した記録紙Pの両側端位置のうち、左側端位置が副走査方向最後端位置MPEに最も近い端部位置SEということになる(図14)。一方、記録紙Pのスキュー方向が左下がりである場合には(ステップS65でNo)、最新の(直前の)主走査動作時にPWセンサ34が検出した記録紙Pの両側端位置のうち、右側端位置が副走査方向最後端位置MPEに最も近い端部位置SEということになる(図15)。
記録紙Pのスキュー方向が右下がりスキューである場合には(ステップS65でYes)、副走査方向最後端位置MPEに最も近い端部位置SE(左側端位置)から記録紙Pの副走査方向後端PEの検出点までの主走査方向Xの距離を距離W1とする(ステップS66)。一方、記録紙Pのスキュー方向が左下がりスキューである場合には(ステップS65でNo)、記録紙Pの副走査方向後端PEの検出点から副走査方向最後端位置MPEに最も近い端部位置SE(右側端位置)までの主走査方向Xの距離を距離W1とする(ステップS67)。
つづいて、上記の主走査方向Xの距離W1と、記録紙Pの副走査方向Yに対するスキュー方向及びスキュー角度θとから、PWセンサ34にて検出した記録紙Pの副走査方向後端位置PEを基点として、搬送経路上における記録紙Pの副走査方向最後端位置MPEを特定する。
ここで、記録紙Pの副走査方向最後端位置MPEから紙検出器33における記録紙Pの副走査方向後端PEの検出点までの副走査方向Yの距離をPEoffsetとする。このPEoffsetより副走査方向Yの後方側記録紙Pの記録面領域(図14及び図15で斜線にて図示した領域)は、単純に紙検出器33で検出した副走査方向後端PEを記録紙Pの最後端した場合には、ないものとして記録が実行されてしまう領域であり、その場合、この領域にはドットが形成されないまま当該記録紙Pへの記録が終了してしまう虞がある。したがって、スキューしている記録紙Pに対しても確実かつ無駄のない記録を実行するためには、紙検出器33で検出した副走査方向後端PEより副走査方向Yの後方側にある副走査方向最後端位置MPEを高精度に特定して記録実行領域を設定する必要がある。
尚、副走査方向最後端位置MPEが特定されるタイミングは、記録紙Pの両側端ともPWセンサ34で検出できなかった主走査動作の時点であるが、記録ヘッド62はPWセンサ34より副走査方向Yの下流側に位置しているので、主走査動作時にPWセンサ34で記録紙Pが検出されなくても、記録紙Pの後端は記録ヘッド62によるインク噴射領域をまだ通過しておらず、記録紙Pには記録ヘッド62により記録すべき領域が残っていることになる。
この副走査方向最後端位置MPEは、紙検出器33で検出した副走査方向後端PEの主走査方向位置と記録紙Pのスキュー方向及びスキュー角度θとから特定することができる。以下、副走査方向最後端位置MPEの特定方法の一例を挙げて説明する。
図14及び図15に図示した如く、長さLの辺とその両端の角の角度(90度とスキュー角度θ)とから定まる直角三角形と、長さW1の辺とその両端の角の角度(90度とスキュー角度θ)とから定まる直角三角形とは、2つの角の角度が同じなので相似することになる。したがって、主走査方向Xの間隔W及び副走査方向Yの任意搬送量L並びに主走査方向Xの距離W1及び副走査方向Yの距離PEoffsetには、以下の関係式(2)が成立することになる。
L:W=W1:PEoffset …(2)
上記式(2)より、PEoffsetは、以下の式(3)から算出することができる。
PEoffset=W・W1/L …(3)
この間隔Wは、任意の主走査動作における主走査方向Xの一端側の端部位置と、その主走査動作と異なる任意の主走査動作における主走査方向Xの一端側の端部位置との差を求めることによって算出することができるが、図14及び図15に図示した如く、SEを検出した主走査動作Snにおける主走査方向Xの一端側の端部位置と、その直前の主走査動作Sn−1における主走査方向Xの一端側の端部位置との差を間隔Wとして距離PEoffsetを特定するのが好ましい。それによって、記録紙Pの後端近傍で発生したスキューも反映された距離PEoffsetを算出できるので、より高精度に距離PEoffsetを算出することができるからである。また、間隔Wを算出するタイミングは、端部位置SEを特定するタイミング、すなわちスキュー方向を特定した後で良いが、それ以外のタイミングで算出しても差し支えない。尚、記録紙Pの両側端は略平行であるから、記録紙Pのスキュー方向に関係なく、記録紙Pの両側端の一方側若しくは他方側のいずれの側端においても、上記の方法で間隔Wを算出することが可能である。
そして、上記式(3)から距離PEoffsetを算出し(ステップS68)、記録紙Pの副走査方向後端PEに距離PEoffsetを加算した位置を記録紙Pの副走査方向最後端位置MPEとする(ステップS69)。
ここで、主走査方向Xの距離W1は、記録紙Pのスキュー角度θが十分小さければ、記録紙Pの副走査方向最後端位置MPEから紙検出器33における記録紙Pの副走査方向後端PEの検出点までの主走査方向Xの距離に、略同一視できる程度に近似する。そのため、記録紙Pの副走査方向後端PEの検出点から上記式(3)で算出した副走査方向Yの距離PEoffsetの距離だけ副走査方向Yの後方側の位置は、記録紙Pの副走査方向最後端位置MPEと高い精度で一致することになる。
例えば、4×6インチの記録紙Pが、通常許容可能と思われるスキュー角度0.5度でスキューしていた場合、主走査方向Xの距離Wは、最大で約1.33[mm]となる。また、記録紙Pの1回の副走査動作における搬送量を1.4[mm]とし、2回の主走査動作で1回記録紙Pの両側端部をPWセンサ34で検出するようにした場合、端部位置SEと副走査方向最後端位置MPEとの副走査方向Yの最大距離は、2.8[mm]となる。このとき、端部位置SEと副走査方向最後端位置MPEとの主走査方向Xの最大ずれ量は、2.8[mm]×tan(0.5)=約0.0245[mm]となる。すなわち、上記の主走査方向Xの距離W1の最大誤差は、約0.0245[mm]ということになるから、記録紙Pの副走査方向後端PEを基点として上記式(3)で算出した距離PEoffsetから特定した副走査方向Yの最後端位置は、実際の記録紙Pの副走査方向最後端位置MPEと高い精度で一致することになる。
以上説明したように、本発明に係るインクジェット式記録装置50は、主走査方向Xへ往復動可能に配設されているキャリッジ61に配設されたPWセンサ34で、記録紙Pの主走査方向Xの一方側端部(左側端部)を検出して「第1端部位置」及び「第2端部位置」を特定することで、副走査方向Yに対する搬送経路上の記録紙Pのスキュー方向及びスキュー角度θを正確に特定することができる。また、記録紙Pの給送時であっても記録紙Pへの記録実行中であっても、搬送経路上の記録紙Pの記録面とキャリッジ61上のPWセンサ34とが対向している状態であれば、記録紙Pの搬送位置に関係なく、常に記録紙Pのスキュー方向及びスキュー角度θを正確に特定することができる。そして、インクジェット式記録装置50は、記録紙Pの端部を非接触で検出可能なPWセンサ34が、主走査方向Xへ往復動可能に配設されているキャリッジ61に配設されているので、従来のように複数のセンサ等を記録紙Pの搬送経路上に設けることなく、搬送経路上の記録紙Pの副走査方向Yに対するスキュー方向及びスキュー角度θを正確に特定することができる。
このようにして、本発明によれば、記録紙Pの給送時又は搬送時に生ずるスキューのスキュー方向及びスキュー角度を正確に検出することが可能なインクジェット式記録装置50を低コストで実現することができる。
また、記録紙Pの給送時又は搬送時に記録紙Pにスキューが生じても搬送経路上にある記録紙Pの副走査方向最後端位置MPEを、そのスキュー方向及びスキュー角度θに応じて高精度に特定することができるので、特定した記録紙Pの副走査方向最後端位置MPEに基づいて記録紙Pに対する記録実行領域の副走査方向Yの後端を設定すれば、記録紙Pの副走査方向Yの後端より後方側の無駄な記録実行領域を最小限にすることができ、それによって、無駄なインク消費及びインクミストの発生を低減させることができる。
さらに他の実施例としては、上記実施例に加えて、公知のスキュー矯正手段(例えば、特許文献1、2又は5を参照)を設け、特定した記録紙Pのスキュー方向及びスキュー角度θに応じて記録紙Pのスキューを矯正して記録を実行するようにしても良い。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、インクジェット式記録装置等のプリンタの他、複写機やファクシミリ等の記録装置においても実施可能であるとともに、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明に係るインクジェット式記録装置の概略の平面図である。 本発明に係るインクジェット式記録装置の概略の側面図である。 本発明に係るインクジェット式記録装置の概略のブロック図である。 角度θでスキューしている状態の記録紙を模式的に示した平面図である。 記録紙の頭出しから記録開始位置までの搬送手順を示した平面図である。 記録紙の頭出しから記録開始位置までの搬送手順を示した平面図である。 記録紙の頭出しから記録開始位置までの搬送手順を示した平面図である。 記録紙の頭出しから記録開始位置までの搬送手順を示した平面図である。 給紙後の記録紙に記録を実行する手順を模式的に示した平面図である。 給紙後のスキューを検出する手順を示したフローチャートである。 給紙後のスキューを検出する手順を示したフローチャートである。 記録中のスキューを検出する手順を示したフローチャートである。 記録中のスキューを検出する手順を示したフローチャートである。 角度θでスキューしている記録紙を模式的に示した平面図である。 記録中のスキューを検出する手順を示したフローチャートである。 記録中のスキューを検出する手順を示したフローチャートである。 副走査方向最後端位置を検出する手順を模式的に示した平面図である。 副走査方向最後端位置を検出する手順を模式的に示した平面図である。 副走査方向最後端位置を検出する手順を示したフローチャートである。
符号の説明
34 PWセンサ、50 インクジェット式記録装置、51 キャリッジガイド軸、52 プラテン、53 搬送駆動ローラ、54 搬送従動ローラ、55 排紙駆動ローラ、56 排紙従動ローラ、57 給紙トレイ、57b 給紙ローラ、58 PFモータ、59 キャッピング装置、61 キャリッジ、62 記録ヘッド、63 CRモータ、100 記録制御部、101 ROM、102 RAM、103 ASIC、104 MPU、105 不揮発性メモリ、106 PFモータドライバ、107 CRモータドライバ、108 ヘッドドライバ、P 記録紙、X 主走査方向、Y 副走査方向

Claims (6)

  1. 記録ヘッドが搭載され、被記録材に対して主走査方向へ往復動可能に配設されたキャリッジと、被記録材を副走査方向へ搬送可能な被記録材搬送手段と、前記キャリッジの前記被記録材搬送手段により搬送される被記録材の記録面と対向する部分に配設され、被記録材の端部を非接触で検出可能な被記録材検出手段と、前記キャリッジを主走査方向へ往復動させながら被記録材の記録面に記録データに基づいて前記記録ヘッドでドットを形成する制御及び前記被記録材搬送手段により被記録材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する制御を実行して被記録材の記録面への記録を実行する記録制御手段とを備えた記録装置であって、
    前記記録制御手段は、前記被記録材搬送手段による搬送経路上の任意の搬送位置にある被記録材に対して前記キャリッジを主走査方向へ移動させる間に前記被記録材検出手段にて検出した主走査方向の一方側の被記録材端部位置を第1端部位置とし、
    第1端部位置を検出した時点から任意搬送量だけ副走査方向へ搬送された搬送位置にある被記録材に対して前記キャリッジを主走査方向へ移動させる間に前記被記録材検出手段にて検出した主走査方向の一方側の被記録材端部位置を第2端部位置とし、
    第1端部位置と第2端部位置との主走査方向の位置関係から、前記搬送経路における当該被記録材の副走査方向に対する傾き方向を特定し、
    第1端部位置と第2端部位置との主走査方向の間隔と、前記任意搬送量との関係から、前記搬送経路における当該被記録材の副走査方向に対する傾き角度を特定する、ことを特徴とした記録装置。
  2. 請求項1において、前記被記録材搬送手段へ向けて被記録材を一ずつ給送可能な被記録材給送手段を備え、
    前記記録制御手段は、前記被記録材給送手段により被記録材を前記被記録材搬送手段へ給送した後、当該被記録材を所定の記録開始位置まで搬送して記録を開始する前に、第1端部位置及び第2端部位置を検出して副走査方向に対する当該被記録材の傾き方向及び傾き角度を特定する、ことを特徴とした記録装置。
  3. 請求項2において、前記被記録材検出手段は、前記記録ヘッドより搬送方向上流側に配設されている、ことを特徴とした記録装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記記録制御手段は、被記録材への記録実行中における主走査動作の度に、記録実行中の被記録材に対して前記キャリッジを主走査方向へ移動させる間に前記被記録材検出手段にて主走査方向の一方側の被記録材端部位置を検出して記憶し、当該主走査動作時の主走査方向の一方側の被記録材端部位置及び直前の主走査動作時の主走査方向の一方側の被記録材端部位置を第1端部位置及び第2端部位置として、副走査方向に対する記録実行中の被記録材の傾き方向及び傾き角度を特定する、ことを特徴とした記録装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、前記被記録材搬送手段により搬送される被記録材を摺接支持しつつ被記録材の記録面と前記記録ヘッドのヘッド面との間隔を所定間隔に規定するプラテンを備え、
    前記被記録材検出手段は、前記プラテンの被記録材摺接面の光反射率と被記録材の記録面の光反射率との差から前記プラテン上にある被記録材の端部を非接触で検出可能な光学式センサを有している、ことを特徴とした記録装置。
  6. 記録ヘッドが搭載され、被記録材に対して主走査方向へ往復動可能に配設されたキャリッジと、被記録材を副走査方向へ搬送可能な被記録材搬送手段と、前記キャリッジの前記被記録材搬送手段により搬送される被記録材の記録面と対向する部分に配設され、被記録材の端部を非接触で検出可能な被記録材検出手段と、を備えた記録装置において、前記キャリッジを主走査方向へ往復動させながら被記録材の記録面に記録データに基づいて前記記録ヘッドでドットを形成する制御及び前記被記録材搬送手段により被記録材を副走査方向へ所定の搬送量で搬送する制御を実行して被記録材の記録面への記録を実行する制御をコンピュータに実行させるための記録制御プログラムであって、
    前記被記録材搬送手段による搬送経路上の任意の搬送位置にある被記録材に対して前記キャリッジを主走査方向へ移動させる間に前記被記録材検出手段にて検出した主走査方向の一方側の被記録材端部位置を第1端部位置とする手順と、
    第1端部位置を検出した時点から任意搬送量だけ副走査方向へ搬送された搬送位置にある被記録材に対して前記キャリッジを主走査方向へ移動させる間に前記被記録材検出手段にて検出した主走査方向の一方側の被記録材端部位置を第2端部位置とする手順と、
    第1端部位置と第2端部位置との主走査方向の位置関係から、前記搬送経路における当該被記録材の副走査方向に対する傾き方向を特定する手順と、
    第1端部位置と第2端部位置との主走査方向の間隔と、前記任意搬送量との関係から、前記搬送経路における当該被記録材の副走査方向に対する傾き角度を特定する手順とを有する、ことを特徴とした記録制御プログラム。
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