JP2007145207A - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 操舵操作を妨げることなく操作部による転舵以外の操作を可能とし、しかも容易に操作入力位置を把握することができる車両用操舵制御装置を提供する。
【解決手段】 ドライバの操作入力を受けるハンドル1と前輪2を転舵する舵取り機構3とが機械的に切り離され、少なくとも舵取り機構3の転舵状態に応じた操舵反力をハンドル1に付与する車両用操舵制御装置において、ハンドル1に前輪2を転舵するための操作入力を必要としない車両運転状態のとき、ハンドル1の操作対象をナビゲーションシステムに切り替える操作対象切替手段と、ハンドル1の操作対象がナビゲーションシステムに切り替えられたとき、ハンドル1の操舵位置に応じた離散的な反力をハンドル1に付与する離散反力制御手段と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ドライバの操舵入力を受ける操作部と、操向輪を転舵する転舵部との間に機械的なつながりが無いステアバイワイヤシステム等に採用される車両用操舵制御装置の技術分野に属する。
従来のステアバイワイヤシステム(以下、SBWシステム)では、操向輪の転舵角に応じて操作部に操舵反力を付与することにより、路面反力を模擬してドライバに路面情報を伝達している(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−160660号公報
SBWシステムでは、操作部と操向輪とが機械的に切り離されているため、操作部による操舵操作が不要となる停車中や自動操舵中のとき、操作部を前輪転舵以外の操作入力手段として用いることが可能である。
しかしながら、上記従来技術にあっては、操舵角に応じて操舵反力を連続的に生成する構成であるため、この操舵反力が操作部を転舵以外の目的で、情報を入力、選択するような操作に対して妨げとなり、さらに、ドライバはどの程度の入力をしているのかを把握しづらいという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、操舵操作を妨げることなく操作部による転舵以外の操作を可能とし、しかも容易に操作入力位置を把握することができる車両用操舵制御装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明の車両用操舵制御装置では、
ドライバの操作入力を受ける操作部と操向輪を転舵する転舵部とが機械的に切り離され、少なくとも前記転舵部の転舵状態に応じた操舵反力を前記操作部に付与する車両用操舵制御装置において、
前記操作部に前記操向輪を転舵するための操作入力を必要としない車両運転状態のとき、前記操作部の操作対象を転舵以外の操作対象に切り替える操作対象切替手段と、
前記操作部の操作対象が転舵以外の操作対象に切り替えられたとき、前記転舵状態に応じた操舵反力の付与に代えて、前記操作部の操作位置に応じた離散的な反力を前記操作部に付与する離散反力制御手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、操作部に前記操向輪を転舵するための操作入力を必要としない車両運転状態のとき、操作部の操作対象が転舵以外の操作対象に切り替えられ、転舵状態に応じた操舵反力の付与に代えて、操作部の操作位置に応じた離散的な反力が操作部に付与される。
すなわち、操作部による操舵が不要なときにのみ、操作対象を転舵以外に切り替えることで、操舵操作を妨げることなく操作部を用いて転舵以外の操作を行うことができる。また、転舵状態に応じた操舵反力の付与に代えて、操作位置に応じた不連続な反力を付与し、入力装置としての操作感(節度感)を模擬することで、操作入力が把握しやすくなる。
この結果、操舵操作を妨げることなく操作部による転舵以外の操作を可能とし、しかも容易に操作入力位置を把握することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1から3に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の車両用操舵制御装置を適用したステアバイワイヤ(以下、SBW)システムの構成図である。
実施例1のSBWシステムは、ドライバの操作入力を受けるハンドル(操作部)1と、前輪(操向輪)2を転舵する舵取り機構(転舵部)3と、2つの転舵アクチュエータ4と、操舵反力アクチュエータ5と、2つの転舵コントローラ6と、操舵反力コントローラ7と、を備えている。
転舵アクチュエータ4および操舵反力アクチュエータ5は、例えば、DCブラシレスモータを用いて構成されている。
ハンドル1と舵取り機構3は、バックアップケーブル8を介して機械的に分離・連結が可能とされている。ハンドル1と舵取り機構3とを機械的に分離するときには、バックアップクラッチ9を解放し、ハンドル1と舵取り機構3とを機械的に連結するときには、バックアップクラッチ9を接続する。
操舵反力コントローラ7には、ハンドル1の操舵角を検出する操舵角センサ10と、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ11と、車速を検出する車速センサ12と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ13と、シフトポジションを検出するシフトポジションセンサ14と、からの情報が入力される。また、操舵反力コントローラ7には、図示しないナビゲーションシステム(転舵以外の操作対象)などの情報を表示するモニター(情報表示手段)15と、ハンドル1に設けられた数字表示器(入力情報表示手段)16とが接続されている。
操舵反力コントローラ7は、バックアップクラッチ9の解放によりハンドル1と舵取り機構3とを切り離し、ハンドル1の操舵角(操作状態)に応じた指令転舵角となるように転舵用アクチュエータ4を駆動すると共に、前輪2の転舵角(転舵状態)に応じた操舵反力を付与するように操舵反力アクチュエータ5を駆動する(通常操舵モード)。
転舵コントローラ6は、ドライバが図外のレーンキープスイッチをONしたとき、通常操舵モードから、車両の周囲状況に基づいて設定される車両の目標軌跡に沿うように転舵アクチュエータ4を駆動するレーンキープモードへ移行する(自動転舵制御手段)。
実施例1では、レーンキープモード時、ハンドル1をナビゲーションシステムの機能および項目選択のための入力手段として用いる。このとき、操舵反力コントローラ7は、ハンドル1の操舵変化量に応じて離散的な反力(不連続な反力)を付与するように操舵反力アクチュエータ5を駆動する(離散反力による入力モード)。ここで、「操舵変化量」とは、図2に示すように、前回の回転で止まった操舵位置をゼロとし、そこから現在の操舵位置までの変化量を指す。実施例1では、ドライバが右に操舵した場合の操舵変化量を正(プラス)、左に操舵した場合の操舵変化量を負(マイナス)とする。
ハンドル1を支持するコラムシャフト18には、軸方向に伸縮可能に形成され、ドライバがハンドル1を把持して初期位置から軸方向へ押しまたは引き動作を行ったとき、コラムシャフト18内に設けられた確定スイッチ(入力情報確定手段)19がONされるように構成されている。ドライバは、離散反力による入力モード時、モニター15を見ながらハンドル1を左右方向に操作して項目を選択した後、ハンドル1を押し引きして確定スイッチ19をONすることで、選択した項目を確定することができる。また、数字表示器16に表示される数字は、ハンドル1に反力が付与される毎にカウントアップされるため、ドライバは、数字表示器16に表示される数字からハンドル1の操舵変化量を判断することができる。
離散反力による入力モードへの移行および解除は、ドライバの意図しないモード遷移を回避するため、ドライバの意志で行うことが好ましいため、実施例1では、ドライバが手動でON/OFFする図外の離散反力付与スイッチがハンドル1に付設されている。
次に、作用を説明する。
[操舵モード切り替え制御処理]
図3は、実施例1の操舵モード切り替え制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS1では、離散反力付与条件が整っているか否かを判定する。YESの場合にはステップS2へ移行し、NOの場合にはステップS10へ移行する。実施例1では、離散反力付与条件として、レーンキープモード中であり、かつ離散反力付与スイッチがONのとき、条件が整っていると判定する。
ステップS2では、レーンキープモードから離散反力による入力モードへ移行すると共に、ハンドル1の操舵位置に応じてハンドル1に離散的な反力を付与する離散反力付与操作処理(図4)を実施し、ステップS3へ移行する(操作対象切替手段に相当)。離散反力付与操作処理については後述する。なお、離散反力による入力モードへの移行を表示や音声等でドライバに通知してもよい。
ステップS3では、モニター15に表示されたナビゲーション画面のメイン階層(図1参照)から、目標となる住所を入力するナビゲーション機能が選択されたか否かを判定する。YESの場合にはステップS5へ移行し、NOの場合にはステップS4へ移行する。
ステップS4では、離散反力による入力モードでハンドル1の操作に応じてナビゲーション以外の操作を行い、ステップS1へ移行する。
ステップS5では、ステップS2と同様に、離散反力付与操作処理を実施し、ステップS6へ移行する。
ステップS6では、ステップS5においてハンドル操作により住所入力が選択された後、確定スイッチ19がONされたか否かを判定する。YESの場合にはステップS8へ移行し、NOの場合にはステップS7へ移行する。
ステップS7では、住所入力以外の操作が選択されているため、その操作を行い、ステップS1へ移行する。
ステップS8では、ステップS2と同様に、離散反力付与操作処理を実施し、ステップS9へ移行する。
ステップS9では、ステップS9において住所の確定、画面表示およびナビゲーションを開始し、ステップS1へ移行する。
ステップS10では、ハンドル1の回転位置が前輪2の転舵位置と対応する位置にあるか否かを判定する。YESの場合にはステップS12へ移行し、NOの場合にはステップS11へ移行する。
ステップS11では、ハンドル1の回転位置と前輪2の転舵位置との位置ズレを修正する操舵反力を付与し、ステップS12へ移行する(位置ズレ修正手段に相当)。
ステップS12では、ハンドル1の操舵角に応じて前輪2を転舵し、前輪2の転舵角に応じてハンドル1に操舵反力を付与する通常操舵モードに戻り、リターンへ移行する。
[操舵モード切り替え制御動作]
レーンキープモード中に離散反力付与スイッチがONされた場合には、メイン階層からナビゲーション機能が選択,確定されるまで、図3のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4へと進む流れが繰り返され、ステップS2では、レーンキープモードから離散反力による入力モードへと移行し、ナビゲーション機能の選択時、ハンドル1の操舵位置(操作位置)に応じた離散的な反力が付与される。
ナビゲーション機能が選択,確定された場合には、モニター15の初期画面から住所入力が選択されるまで、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5→ステップS6→ステップS7へと進む流れが繰り返され、ステップS5では、住所入力の選択時、ハンドル1の操舵位置(操作位置)に応じた離散的な反力が付与される。
住所の入力,確定がなされた場合には、離散反力付与スイッチがOFFされるまで、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5→ステップS6→ステップS8→ステップS9へと進む流れとなり、ステップS8では、ハンドル1の操舵位置に応じた離散的な反力が付与される。
ドライバが離散反力付与スイッチをOFFした場合には、ステップS1→ステップS10へと進み、ステップS10では、ハンドル1の位置と前輪2の位置とが比較される。ここで、ハンドル1の回転位置と前輪2の転舵位置とが対応する場合にはステップS10→ステップS12へと進み、ステップS12では、離散反力による入力モードから通常操舵モードに戻る。一方、ハンドル1の回転位置と前輪2の転舵位置とに位置ズレが生じている場合には、ステップS10→ステップS11へと進み、ステップS11で位置ズレが修正された後、ステップS12へと進み、通常モードに戻る。
[離散反力付与操作処理]
図4は、操舵反力コントローラ7で実行される離散反力付与操作処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(離散反力制御手段に相当)。
ステップS21では、離散反力による入力モード継続条件を満たすか否かを判定する。YESの場合にはステップS22へ移行し、NOの場合には図3のステップS10へ移行する。実施例1では、レーンキープモードの継続条件を、離散反力による入力モード継続条件とする。また、レーンキープモードの継続条件は、レーンキープシステムスイッチON,ターンシグナルスイッチOFF、ブレーキOFFとする。
ステップS22では、ナビゲーション画面に選択項目を表示し、ステップS23へ移行する。
ステップS23では、操舵変化量の符号に基づいてハンドル1の操舵方向がプラス(正)側であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS24へ移行し、NOの場合にはステップS25へ移行する。
ステップS24では、離散反力の方向をマイナス側とし、ステップS26へ移行する。
ステップS25では、離散反力の方向をプラス側とし、ステップS26へ移行する。
ステップS26では、ハンドル1の操舵位置に応じた反力を計算し、ステップS27へ移行する。実施例1では、図5に示すように、一定間隔x[m]の操舵位置(離散点)毎に同じ大きさの反力を与える。
ステップS27では、ハンドル1の操舵速度と、ナビゲーションシステムの選択項目数に応じてステップS26で計算した反力を補正し、ステップS28へ移行する。図6は、操舵速度に応じたゲインKAの算出マップであり、実施例1では、操舵速度に対しゲインKAが反比例するように設定されている。図7は、選択項目数に応じたゲインKBの算出マップであり、実施例1では、選択項目が多くなるほど、ゲインKBが段階的に小さくなるように設定されている。
ステップS28では、ステップS27で算出した反力が得られるように操舵反力アクチュエータ5を駆動し、ステップS29へ移行する。
ステップS29では、項目を選択して次の操作が行われるまでに一定時間が経過したか否かを判定する。YESの場合にはステップS31へ移行し、NOの場合にはステップS30へ移行する。ここで、一定時間が短過ぎると選択途中の項目が後段のステップS31で確定されてしまうおそれがあり、逆に長過ぎるとハンドル1の押し引きによる選択項目の確定が不能となるおそれがある。したがって、この一定時間は適切な長さに設定する必要があるが、ドライバが自分の操作速度に応じて任意の長さに調整してもよい。
ステップS30では、選択項目確定条件を満たすか否かを、確定スイッチ19のON/OFFから判定する。YESの場合にはステップS31へ移行し、NOの場合にはステップS21へ移行する。
ステップS31では、現在の選択項目を確定すると共に、選択項目が確定されたことを画面表示および数字表示器16でドライバへ通知し、ステップS32へ移行する(入力情報確定手段に相当)。
ステップS32では、ドライバがハンドル1を把持しているか否かを、例えば操舵トルクセンサ11の値から判定する。YESの場合にはリターンへ移行し、NOの場合にはステップS33へ移行する。
ステップS33では、ドライバがハンドル1から手を放してから一定時間が経過したか否かを判定する。YESの場合にはステップS34へ移行し、NOの場合にはステップS32へ移行する。
ステップS34では、ハンドル1を中立位置まで回転させる反力を与え、リターンへ移行する(中立復帰制御手段)。ここでの制御は位置制御とし、中立位置を目標位置として、例えば現在位置と中立位置までの差に対し、ハンドル1の重量、慣性力、フリクション等を考慮した所定の戻り速度となるようなゲインをかけた値を反力として設定する。
[離散反力付与操作動作]
離散反力による入力モード中、ドライバがハンドル1を右(プラス)側に操舵位置が0[m]から3x[m]となるまで回転させた場合には、図4のフローチャートにおいて、ステップS21→ステップS22→ステップS23→ステップS24→ステップS26→ステップS27→ステップS28→ステップS29→ステップS30→ステップS21へと進む流れとなり、操舵位置がx[m]増加する毎に反力が付与されると共に、反力が付与される毎に数字表示器16の数字がカウントアップされる(図8(a))。
項目の選択後、次の操作が行われるまでに一定時間が経過した場合には、ステップS29→ステップS31→ステップS32へと進み、ステップS31では、現在の選択項目が確定されると共に、数字表示器16に表示された数字の表示輝度を高めることで選択項目の確定が通知される(図8(b))。
また、保舵後一定時間が経過していない場合であっても、ドライバがハンドル1を押し引きして自ら確定スイッチ19をONした場合には、ステップS29→ステップS30→ステップS31→ステップS32へと進み、項目の確定およびドライバへの通知が行われる(図8(c))。
項目確定後、ドライバがハンドル1を把持している場合には、ステップS32→リターンへと進み、ドライバがハンドル1から手を離した場合には、一定時間が継続するまでステップS33→ステップS32へと進む流れが繰り返され、この間にドライバが再びハンドル1を把持した場合には、ステップS33→リターンへと進む。
項目確定後、ドライバがハンドル1から手を離した状態が一定時間継続した場合には、ステップS32→ステップS33→ステップS34→リターンへと進み、ステップS34では、ハンドル1が所定の戻り速度で中立位置へと戻される(図8(d))。
[離散反力付与作用]
実施例1の車両用操舵制御装置では、レーンキープモード中にドライバが離散反力付与スイッチをONしたとき、離散反力による入力モードへ移行し、ハンドル1がナビゲーションシステムの入力手段に切り替えられる。すなわち、前輪2を転舵するためのハンドル操作が不要であるレーンキープモード中にのみ離散反力による入力モードへの移行を許可するため、車両走行中であっても操舵操作を妨げることなくナビゲーション操作を行うことができる。さらに、通常インストルメントパネル等に配置されたナビゲーション操作用のスイッチ等を押す必要がなく、運転姿勢を変えなくて済むため、急な障害物回避等にも対応し易くなり、安全面でも優れている。
実施例1では、離散反力による入力モード時、ハンドル1の操舵変化量がx[m]増加する毎に反力が付与される。従来のSBWシステムでは、前輪の転舵角に応じて連続的な反力を付与する構成であるため、ナビゲーション操作時に従来のSBWシステムの反力制御を継続した場合、前輪の転舵状態に応じて操舵反力が変化し、この操舵反力がナビゲーション操作の妨げになるという問題があった。また、ドライバはどの程度の操作量を入力しているのかを把握しづらいという問題があった。
これに対し、実施例1の車両用操舵制御装置では、離散反力による入力モード時、前輪2の転舵角に応じた操舵反力を付与せず、操舵位置に応じた不連続な反力を付与することにより、操舵反力がナビゲーション操作の妨げとなるのを防止しつつ、ダイヤル式入力装置の操作感(節度感)を模擬することで、操作入力位置の把握が容易となる。すなわち、反力を一定間隔x[m]で不連続に発生させることで、ドライバは反力のピークや谷の数から操作入力位置を容易に把握することができる。
実施例1では、離散反力による入力モード時の反力を、ハンドル1の操作方向と逆方向に付与する。例えば、反力をドライバの操作方向と同一方向に与えた場合、ドライバはハンドル1に引っ張られる状態となり、ドライバの意に反して操作量が過大となる可能性がある。よって、ドライバに操作方向と逆方向の反力を感じさせることで、操作性の悪化を防止することができる。
実施例1では、操舵位置を表示する数字表示器16と、ドライバが機能または項目を選択してから次の操作を行うまでに一定時間が経過したとき、選択した機能または項目を確定する入力情報確定手段(ステップS31)と、を設けた。よって、ドライバは自らが選択した機能または項目を知ることができると共に、選択状態を一定時間保持することで、ハンドル1から手を離すことなく選択した機能および項目を確定することができる。
また、実施例1では、モニター15の画面に選択可能な機能または項目を表示し、操舵位置に応じて機能または項目の少なくとも1つを選択し、選択した機能または項目を入力情報として表示するモニター15と、ドライバの操作により入力情報を確定する確定スイッチ19と、を設けた。これにより、ドライバはハンドル1から手を離すことなくモニター15を見ながら必要な機能または項目を選択できると共に、選択した項目をいつでもドライバの意思で確定することができる。
実施例1では、ハンドル1の操作速度が高いほど、または選択項目が多いほど反力を小さくする。すなわち、住所選択時のひらがな入力のように、選択項目が多く、ドライバがハンドル1を早く回転させて入力を行いたい意志がある場合には、反力を小さくして軽い操作感とすることで、選択を容易にすることができる。一方、選択項目が少ない場合には、重い操作感とすることで、誤った選択がなされるのを抑制することができる。
実施例1では、ドライバがハンドル1から手を離したとき、一定時間が経過した場合には、ハンドル1を中立位置に戻すため、ハンドル1が中立位置に戻った状態から次の入力を行うことができ、入力操作の利便性が高められる。例えば、ドライバが手を離した瞬間にハンドル1を中立位置に戻す動作を行った場合、項目の選択途中で少し手を離した瞬間にハンドル1が戻り動作を開始するため、ナビゲーション操作が中断され、使い勝手が悪くなる。よって、実施例1では、手を離してから一定時間はハンドル1の操舵位置を維持することで、使い勝手の悪化を防止することができる。
実施例1では、離散反力による入力モード中、ドライバが離散反力付与スイッチOFF、ターンシグナルONまたはブレーキONのいずれかの動作を行った場合には、離散反力による入力モードを解除し、通常操舵モードへ戻る。すなわち、離散反力によるモード中にナビゲーション操作を終了したい場合、または障害物回避等によりハンドル1で前輪2を転舵する通常操舵モードへと戻る必要がある場合には、ドライバの意志でいつでも戻ることができる。
実施例1では、離散反力による入力モード中から通常操舵モードに戻る前に、ハンドル1と前輪2との位置ズレを修正する。例えば、離散反力による入力モード中は、前輪2が転舵された状態であるにもかかわらず、ハンドル1の位置が中立位となっているような場合が想定されるため、通常操作モードに戻す前に位置ズレを修正しておくことで、ハンドル1と前輪2の位置ズレを防止することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用操舵制御装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
(1) ドライバの操作入力を受けるハンドル1と前輪2を転舵する舵取り機構3とが機械的に切り離され、少なくとも舵取り機構3の転舵状態に応じた反力をハンドル1に付与する車両用操舵制御装置において、ハンドル1に前輪2を転舵するための操作入力を必要としない車両運転状態のとき、ハンドル1の操作対象をナビゲーションシステムに切り替える操作対象切替手段(ステップS3)と、ハンドル1の操作対象がナビゲーションシステムに切り替えられたとき、ハンドル1の操舵位置に応じた離散的な反力をハンドル1に付与する離散反力制御手段(図4)と、を備える。これにより、操舵操作を妨げることなくハンドル1によるナビゲーション操作を可能とし、しかも容易に操作入力位置を把握することができる。
(2) 車両の周囲状況に基づいて設定される車両の目標軌跡に沿うように前輪2を転舵するレーンキープモードを設け、操舵対象切替手段は、レーンキープモードが行われているとき、ハンドル1の操作対象をナビゲーションシステムに切り替える。これにより、車両走行中であっても操舵操作を妨げることなくナビゲーション操作を行うことができる。
(3) 離散反力制御手段は、ハンドル1の操作方向と逆方向の反力を付与するため、ドライバに操作方向と逆方向の反力を感じさせることで、操作性の悪化を防止することができる。
(4) ドライバに対し操舵位置に応じた入力情報を表示する数字表示器16と、選択状態が一定時間継続したとき、入力情報を確定する入力情報確定手段(ステップS31)と、を設けたため、ドライバは自らが選択した機能または項目を知ることができると共に、ハンドル1から手を離すことなく選択した機能および項目を確定することができる。
(5) ドライバに対し選択可能な情報を表示すると共に、操舵位置に応じて情報の少なくとも1つを選択し、選択した情報を入力情報として表示するモニター15と、ドライバの操作により入力情報を確定する確定スイッチ19と、を設けた。これにより、ドライバがハンドル1を操作することで、モニター15に表示された機能または項目の中から必要なものを選択することができ、確定スイッチ19をONすることで選択した機能または項目を確定することができる。
(6) 離散反力制御手段は、ハンドル1の操作速度が高いほど、反力を小さくするため、ハンドル1の操作感がドライバの速度要求に合致した特性となり、操作性を向上させることができる。
(7) 離散反力制御手段は、操舵位置に応じた選択項目が多いほど、反力を小さくするため、多くの選択項目の中から所望の項目を素早く選択できるため、操作性を向上させることができる。
(8) ドライバがハンドル1から手を離したとき、ハンドル1を中立位置に戻す中立復帰制御手段(ステップS34)を設けたため、使い勝手の悪化を防止することができる。
(9) 操作対象切替手段は、ハンドル1に前輪2を転舵するための操作入力を必要とする車両運転状態のとき、通常操舵モードへと移行してハンドル1の操作対象を転舵に戻すため、障害物回避等でドライバの操舵が必要な場合には、ドライバの意思でいつでも通常操舵モードへ戻すことができる。
(10) 通常操舵モードに戻る前に、ハンドル1と前輪2との位置ズレを修正する反力を付与する位置ズレ修正手段(ステップS11)を設けたため、ハンドル1と前輪2の位置ズレを防止することができる。
実施例2は、転舵以外の操作対象を運転席のシートポジション調整とした例である。なお、構成については、図1に示した実施例1と同様であるため、図示ならびに説明を省略する。
実施例2では、車両が停止しているとき、ハンドル1を用いてシートバック角度やシートクッション高さ等のシートポジションを調整する。シートポジションは、ハンドル1の操舵位置に応じて離散的(多段階)に調節される。
次に、作用を説明する。
[操舵モード切り替え制御処理]
図9は、実施例2の操舵モード切り替え制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、図3に示した実施例1と同一処理を行うステップには、同一のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS41では、離散反力付与条件が整っているか否かを判定する。YESの場合にはステップS42へ移行し、NOの場合にはステップS10へ移行する。実施例2では、離散反力付与条件として、車速がゼロであり、離散反力付与スイッチがONのとき、条件が整っていると判定する。
ステップS42では、ハンドル1の操舵位置に応じてハンドル1に離散的な反力を付与する離散反力付与操作処理を実施し、ステップS43へ移行する(操作対象切替手段に相当)。実施例2の離散反力付与操作処理(離散反力制御手段)は、図4に示した実施例1と同様であるが、実施例2では、図4のステップS21における離散反力による入力モード解除条件を、パーキングブレーキOFF、車速≠0等の車両停止解除とする。また、実施例2の離散反力付与操作処理では、図10に示すように、操舵変化量に比例して反力を大きくする。
ステップS43では、シートポジション調節が選択,確定されたか否かを判定する。YESの倍にはステップS45へ移行し、NOの場合にはステップS44へ移行する。
ステップS44では、シートポジション以外の調節が選択されたため、その操作を行い、ステップS41へ移行する。
ステップS45では、ステップS42と同様に、離散反力付与操作処理を実施し、ステップS41へ移行する。
[操舵モード切り替え制御動作]
車両停止時に離散反力付与スイッチがONされた場合には、メニューからシートポジション調節が選択,確定されるまで、図9のフローチャートにおいて、ステップS41→ステップS42→ステップS43→ステップS44へと進む流れが繰り返され、ステップS42では、ステップS2では、離散反力による入力モードへと移行し、シートポジション機能の選択時、ハンドル1の操舵位置(操作位置)に応じた離散的な反力が付与される。
シートポジション機能の選択,確定がなされた場合には、離散反力付与スイッチがOFFされるまで、ステップS41→ステップS42→ステップS43→ステップS45へと進む流れが繰り返され、ステップS45では、シートポジションの調節時、ドライバハンドル1の操舵位置に応じてシートポジション位置が離散的に調節されると共に、ハンドル1の操舵位置に応じた離散的な反力が付与される。
離散反力付与スイッチがOFFされた場合には、ステップS41→ステップS10へと進む。次に、ステップS10において、ハンドル1の回転位置と前輪2の転舵位置とが対応する場合にはステップS10→ステップS12へと進み、ステップS12では、離散反力による入力モードから通常操舵モードに戻る。一方、ステップS10において、ハンドル1の回転位置と前輪2の転舵位置とに位置ズレが生じている場合には、ステップS10→ステップS11へと進み、ステップS11で位置ズレ修正する反力を付与後、ステップS12に戻る。
[離散反力付与作用]
実施例2では、車両の停止中にドライバが離散反力付与スイッチをONしたとき、離散反力による入力モードへと移行し、ハンドル1がシートポジション調節の入力手段に切り替えられる。すなわち、車両の停止中にのみ離散反力による入力モードへの移行を許可するため、操舵操作を妨げることなく、かつ運転姿勢を変えることなくシートポジションの調節を行うことができる。加えて、シートポジション調節用のスイッチをハンドル1で代用するため、部品点数の削減を図ることができる。
実施例2では、操舵変化量に比例して反力を大きくするため、ドライバに感覚的な操作入力量を感じやすくすることができる。その結果、シートポジション調節やオーディオのボリューム調節など、その最中の入力による動作がドライバにとって明らかな実施例2のようなケースでは、調節量の表示を省くことも可能となる。すなわち、ステップS45でも反力が生成されるが、その際、図4のステップS22における選択項目表示を省いてもよい。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1),(3)〜(10)に加え、以下に列挙する効果が得られる。
(11) 操作対象切替手段(ステップS42)は、車両が停止しているとき、ハンドル1の操作対象をシートポジション調節に切り替えるため、操舵操作を妨げることなくシートポジション調節を行うことができる。
(12) 離散反力制御手段(図4)は、操舵位置の所定間隔(x[m])で段階的に大きくなる反力を付与するため、ドライバが所定間隔(x[m])で反力の段階的変化を感じることにより、ハンドル1の操作入力位置をより認識しやすくすることができる。
実施例3は、転舵以外の操作対象を盗難防止装置の暗号入力に適用した例である。なお、構成については、図1に示した実施例1と同様であるため、図示ならびに説明を省略する。
実施例3では、ドライバがエンジンを停止して車両を離れた後、再度エンジンを始動し操舵操作を行う際、ハンドル1を用いて所定の暗号(一桁または複数桁)の入力,確定動作を行う。操舵反力コントローラ7は、入力した暗号があらかじめ登録した数字と一致した場合にのみ、通常操舵モードを開始する。これにより、暗号を知らない第三者が車両に侵入した場合でも、前輪2の転舵を不能とし、車両自体の盗難を防止することができる。
次に、作用を説明する。
[操舵モード切り替え制御処理]
図11は、実施例3の操舵モード切り替え制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、図3に示した実施例1と同一処理を行うステップには、同一のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS51では、シフトポジションセンサ14の信号からシフトポジションがパーキングにあるか否かを判定する。YESの場合にはステップS52へ移行し、NOの場合にはステップS55へ移行する。
ステップS52では、シフトポジションをパーキングのままロックし、ステップS53へ移行する。
ステップS53では、エンジン回転数センサ13の信号からエンジンが始動したか否かを判定する。YESの場合にはステップS54へ移行し、NOの場合にはステップS55へ移行する。
ステップS54では、ハンドル1の操舵位置に応じてハンドル1に離散的な反力を付与する離散反力付与操作処理を実施し、ステップS56へ移行する(操作対象切替手段に相当)。実施例3の離散反力付与操作処理(離散反力制御手段)は、図4に示した実施例1と同様であるが、実施例3では、図4のステップS21における離散反力による入力モード解除条件は設定しないため、ステップS21を省略する。また、実施例3の離散反力付与操作処理では、図12に示すように、ハンドル1がnx[m](nは自然数)の操舵位置(離散点)から隣の離散点へ移動する際に、反力が徐々に減少させる。
ステップS55では、ハンドル1による操舵およびハンドル1による暗号入力を共に不能とし、ステップS51へ移行する。
ステップS56では、入力された暗号があらかじめ登録した数字と一致するか否かを判定する。YESの場合にはステップS10へ移行し、NOの場合にはステップS57へ移行する。
ステップS57では、エンジンが始動してから暗号入力の回数が一定回数(例えば、3回)以下であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS54へ移行し、NOの場合にはステップS58へ移行する。
ステップS58では、エンジンを停止し、リターンへ移行する。
ステップS59では、シフトロックを解除し、ステップS12へ移行する。
[操舵モード切り替え制御動作]
エンジン停止時には、図11のフローチャートにおいて、ステップS51→ステップS52→ステップS53→ステップS55へと進む流れが繰り返され、ステップS55では、操舵,暗号入力共に不能とされる。
エンジンが始動した場合には、ステップS51→ステップS52→ステップS53→ステップS54へと進み、ステップS54では、暗号入力が完了するまでの間、ハンドル1の操舵位置に応じた離散的な反力が付与される。
暗号入力が完了した場合には、ステップS56において、入力された暗号とあらかじめ登録した数字とが比較され、両者が一致した場合には、ステップS56→ステップS10へと進む。次に、ステップS10において、ハンドル1の回転位置と前輪2の転舵位置とが対応する場合にはステップS10→ステップS59→ステップS12へと進み、ステップS59でシフトロックを解除し、ステップS12で離散反力による入力モードから通常操舵モードに戻る。一方、ステップS10において、ハンドル1の回転位置と前輪2の転舵位置とに位置ズレが生じている場合には、ステップS10→ステップS11へと進み、ステップS11で位置ズレ修正する反力を付与後、ステップS59へと進む。
ステップS56において、入力された暗号とあらかじめ登録した数字とが不一致である場合には、ステップS56→ステップS57へと進み、暗号入力回数が3回以下である場合には、ステップS54へと進み、暗号入力が完了するまでの間、ハンドル1の操舵位置に応じた離散的な反力が付与される。暗号入力回数が3回を超える場合には、ステップS58へと進み、ステップS58でエンジンを停止してシステムを終了する。
[離散反力付与作用]
実施例3では、車両の停止中にドライバがエンジンを始動したとき、離散反力による入力モードが開始し、ハンドル1が盗難防止装置の暗号入力手段に切り替えられる。すなわち、車両の停止中にのみ離散反力による入力モードへの移行を許可するため、操舵操作を妨げることなく、かつ運転姿勢を変えることなく暗号入力を行うことができる。また、ドライバの操作中は選択した数字が数字表示器16に表示されるため、暗号入力を容易かつ短時間で行うことができる。
実施例3では、操舵位置が離散点から隣の離散点へ移動する際、徐々に小さくなる反力を付与するため、より自然なクリック感を与えることができる。図13は、一度ハンドル1を右へ回転させてから左へ切り戻した場合の反力を示す。このように、操舵変化量が負になった場合は、離散点は変わらないが、反力生成パターンが左右逆になる。これらの動作により、ハンドル1を左右どちら側へ回転させた場合でも、同じ操舵感を得ることができる。
次に、効果を説明する。
実施例3の車両用操舵制御装置にあっては、実施例1の効果(1),(3)〜(10)、実施例2の効果(11)に加え、以下の効果が得られる。
(13) 離散反力制御手段(図4)は、操舵位置の所定間隔で操作方向に小さくなる反力を付与するため、より自然な操作感を与えることができると共に、ハンドル1の操作方向にかかわらず、同じ操舵感を得ることができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1〜3に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
ハンドルに前輪を転舵するための操作入力を必要としない車両運転状態は、実施例1〜3に示した以外にも、例えば、自動駐車モードが挙げられる。この自動駐車モードでは、レーンキープ中と同様にナビゲーション操作等を行うことができる。バックビューモニターやアラウンドビューモニターなどの撮像カメラを備え、かつ自動駐車機能を有する車両において、離散的な反力を付与するハンドルを用いて自動駐車モードを設定する、または自動駐車が開始される前にモニターに映った駐車枠の中から1つを選択する、等の操作を行うことが可能である。
よって、自動駐車モードでは、車速がゼロであるか、もしくはパーキングブレーキを引いているか、かつ離散反力付与スイッチがONであるか、というように、車両停止かつ自動駐車の開始条件を満足した場合にのみ、ハンドルに離散的な反力を付与することができる。これにより、ハンドルを握ったまま自動駐車枠の設定を行うことができる。
図14は、操舵位置に応じた反力設定マップの他の実施例である。このマップの特性は、図12の特性に対し、反力の最小値がゼロではなく、最大値の半分程度となるように設定されている。これにより、操舵位置にかかわらず常に一定以上の反力が付与されるため、ハンドルを把持した際に適度な反力を与えることができる。よって、図12の特性により得られる効果(より自然な操作感、操作方向に依らない同一の操作感)に加え、軽すぎない適度な操作特性が得られる。
実施例1〜3では、操作部の操作対象例を、ナビゲーションシステムの住所入力、シートポジション調節または盗難防止装置の暗号入力とした例を示したが、本発明は、転舵以外の操作対象であれば任意のものに適用することができる。
ハンドルで操作可能な転舵以外の操作対象を複数設定し、ハンドルの操作対象をステアリングスイッチ等で切り替える構成としてもよい。これにより、運転姿勢を変えることなく、かつハンドルのみを用いて複数の操作対象を操作することができる。
実施例1の車両用操舵制御装置を適用したステアバイワイヤシステムの構成図である。 操舵変化量の説明図である。 実施例1の操舵モード切り替え制御処理の流れを示すフローチャートである。 操舵反力コントローラ7で実行される離散反力付与操作処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の操舵位置に応じた反力設定マップである。 実施例1の操舵速度に応じたゲインKAの算出マップである。 実施例1の選択項目数に応じたゲインKBの算出マップである。 実施例1の離散反力付与操作動作を示す図である。 実施例2の操舵モード切り替え制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の操舵位置に応じた反力設定マップである。 実施例3の操舵モード切り替え制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の操舵位置に応じた反力設定マップである。 実施例3の反力特性と操舵変化量との関係を示す図である。 操舵位置に応じた反力設定マップの他の実施例である。
符号の説明
1 ハンドル(操作部)
2 前輪(操向輪)
3 舵取り機構(転舵部)
4 転舵アクチュエータ
5 操舵反力アクチュエータ
6 転舵コントローラ
7 操舵反力コントローラ
8 バックアップケーブル
9 バックアップクラッチ
10 操舵角センサ
11 操舵トルクセンサ
12 車速センサ
13 エンジン回転数センサ
14 シフトポジションセンサ
15 モニター(情報表示手段)
16 数字表示器(入力情報表示手段)
18 コラムシャフト
19 確定スイッチ

Claims (14)

  1. ドライバの操作入力を受ける操作部と操向輪を転舵する転舵部とが機械的に切り離され、少なくとも前記転舵部の転舵状態に応じた操舵反力を前記操作部に付与する車両用操舵制御装置において、
    前記操作部に前記操向輪を転舵するための操作入力を必要としない車両運転状態のとき、前記操作部の操作対象を転舵以外の操作対象に切り替える操作対象切替手段と、
    前記操作部の操作対象が転舵以外の操作対象に切り替えられたとき、前記転舵状態に応じた操舵反力の付与に代えて、前記操作部の操作位置に応じた離散的な反力を前記操作部に付与する離散反力制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記操作対象切替手段は、車両が停止しているとき、前記操作部の操作対象を転舵以外の操作対象に切り替えることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用操舵制御装置において、
    車両の周囲状況に基づいて設定される車両の目標軌跡に沿うように前記操向輪を転舵する自動転舵制御手段を設け、
    前記操舵対象切替手段は、前記自動転舵制御手段による前記操向輪の転舵が行われているとき、前記操作部の操作対象を転舵以外の操作対象に切り替えることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記離散反力制御手段は、前記操作部の操作方向と逆方向の前記反力を付与することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記離散反力制御手段は、前記操作位置の所定間隔で操作方向に小さくなる前記反力を付与することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記離散反力制御手段は、前記操作位置の所定間隔で段階的に変化する前記反力を付与することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    ドライバに対し前記操作位置に応じた入力情報を表示する入力情報表示手段と、
    所定条件が成立したとき、前記入力情報を確定する入力情報確定手段と、
    を設けたことを特徴とする車両用操舵制御装置。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    ドライバに対し選択可能な情報を表示すると共に、前記操作位置に応じて前記情報の少なくとも1つを選択し、選択した情報を入力情報として表示する情報表示手段と、
    ドライバの操作により前記入力情報を確定する入力情報確定手段と、
    を設けたことを特徴とする車両用操舵制御装置。
  9. 請求項7または請求項8に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記入力情報確定手段は、前記入力情報の表示が所定時間継続したとき、入力情報を確定することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記離散反力制御手段は、前記操作部の操作速度が高いほど、前記反力を小さくすることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記離散反力制御手段は、前記操作位置に応じた選択項目が多いほど、前記反力を小さくすることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  12. 請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    ドライバが前記操作部から手を離したとき、前記操作部を中立位置に戻す中立復帰制御手段を設けたことを特徴とする車両用操舵制御装置。
  13. 請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記操作対象切替手段は、前記操作部に前記操向輪を転舵するための操作入力を必要とする車両運転状態のとき、前記操作部の操作対象を転舵に戻すことを特徴とする車両用操舵制御装置。
  14. 請求項13に記載の車両用操舵制御装置において、
    前記操作部の操作対象が転舵に戻る前に、前記操作部と前記操向輪との位置ズレを修正する反力を付与する位置ズレ修正手段を設けたことを特徴とする車両用操舵制御装置。
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