JP2007145120A - パイプクランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のパイプを車両のフロアパネル下面において所定の間隔を保って並列に連結するパイプクランプがフロアパネルに当たって異音を発生するのを防止する。
【解決手段】複数のパイプ2A〜2Dを車両のフロアパネル3の下面において所定の間隔を保って並列に連結するパイプクランプ1では、複数のパイプのそれぞれを並列に相互に所定の間隔を保って収容する複数のパイプ保持部5A〜5Dを有するクランプ本体6が硬質樹脂材料で成り、クランプ本体6には、少なくともフロアパネル3(及び9)に対面するクランプ本体部分に、該部分がフロアパネルに直接接触しないように、軟質樹脂材料で成る振動吸収層7(及び10)が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】複数のパイプ2A〜2Dを車両のフロアパネル3の下面において所定の間隔を保って並列に連結するパイプクランプ1では、複数のパイプのそれぞれを並列に相互に所定の間隔を保って収容する複数のパイプ保持部5A〜5Dを有するクランプ本体6が硬質樹脂材料で成り、クランプ本体6には、少なくともフロアパネル3(及び9)に対面するクランプ本体部分に、該部分がフロアパネルに直接接触しないように、軟質樹脂材料で成る振動吸収層7(及び10)が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数のパイプを車両のフロアパネル下面において所定の間隔を保って並列に連結するパイプクランプに関する。
複数のパイプを車両のフロアパネル下面において所定の間隔を保って並列に連結するパイプクランプは、フロアパネルの下面に配置される複数のパイプの支持に必要とされ、パイプ相互間の間隔の保持やパイプ自身の支持に利用される。現在、このようなパイプクランプは、硬質樹脂材料で形成されているが、車両走行時に振動等でパイプが上下動してパイプクランプのフロアパネルに対面する部分がフロアパネルに直接接触することがあり、その接触による音が走行時の異音となることがあった。
特開平11−182741号公報(特許文献1)は、走行中に跳ね上げられる飛び石等によって損傷するのを防止する衝撃対策を施したパイプクランプを開示している。特開2000−240851号公報(特許文献2)は、軟弾性材料の固定本体に硬質材料の係合本体を埋込み挿入した配管固定用保持具(パイプクランプ)を開示しており、硬質材料の係合本体でパイプの保持力を確保し、軟弾性材料の固定本体によって防音及び防振の効果を得ようとしている。
特許文献1のパイプクランプには、クランプ本体の外側に、衝撃対策を目的として、軟質樹脂材料で成る保護部が形成されている。この保護部は、クランプ本体の外側に設けられているだけであり、クランプ本体のパイプ保持部のフロアパネルに対面する部分を覆うようには設けられていない。従って、車両走行時に振動等でパイプが上下動してパイプクランプのフロアパネルに対面する部分がフロアパネルに直接接触して異音を発生する虞れがある。
特許文献2のパイプクランプは、軟弾性材料の固定本体に硬質材料の係合本体が埋込み挿入され、係合本体には固定本体を介してパイプが保持されて、パイプの振動を防止し、他の部分からの振動の伝達も防止する構成である。しかし、このパイプクランプにおいても、その図6に示されるように、硬質樹脂材料の係合本体のフロアパネルに対面する部分は、露出していて軟質樹脂材料の固定本体が設けられていない。従って、車両走行時に振動等でパイプが上下動して係合本体のフロアパネルに対面する部分がフロアパネルに直接接触する虞れがあり、走行時の異音を防止することができない。
本発明の目的は、複数のパイプを車両のフロアパネル下面において所定の間隔を保って並列に連結するパイプクランプがフロアパネルに当たって異音を発生するのを防止することにある。
かかる目的を達成するため、本発明による、複数のパイプを車両のフロアパネル下面において所定の間隔を保って並列に連結するパイプクランプでは、複数のパイプのそれぞれを並列に相互に所定の間隔を保って収容する複数のパイプ保持部を有するクランプ本体が硬質樹脂材料で成り、クランプ本体には、少なくともフロアパネルに対面するクランプ本体部分に、該部分がフロアパネルに直接接触しないように、軟質樹脂材料で成る振動吸収層が設けられている。
硬質樹脂材料で成るクランプ本体には、フロアパネルに対面するクランプ本体部分に、該部分がフロアパネルに直接接触しないように、軟質樹脂材料で成る振動吸収層が設けられているので、車両走行時に振動等でパイプが上下動してパイプクランプのフロアパネルに対面する部分がフロアパネルに当たる程に振動しても、その部分には振動吸収層が設けられており、接触音が吸収されて音の発生は抑えられ、異音の発生を阻止できる。
上記パイプクランプにおいて、振動吸収層は、フロアパネルに対面するクランプ本体部分全体を被覆しているのが好ましい。また、クランプ本体部分には、フロアパネルに対面する部分に隣接する側面に貫通穴が形成されて、振動吸収層が側面にも形成され、側面の振動吸収層部分がその貫通穴を通して連結されて、振動吸収層全体が本体部分に固着されているのが好ましい。更に、本体はポリアセタール又はナイロンで成り、振動吸収層はエラストマー材料等の軟質弾性材料のゴムのような弾性を有する材料で成るのが好ましい。
以下、本発明の1実施形態に係る、燃料パイプやブレーキ油パイプ等のパイプクランプについて、図面を参照しながら説明する。図1〜図5に、パイプクランプ1が示されている。図1において、パイプクランプ1は、複数のパイプ2A、2B、2C、2Dを車両のフロアパネル3の下面において所定の間隔を保って並列に連結する。図示の例では、パイプクランプ2は、複数のパイプ2A〜2Dを相互に所定の間隔で連結するもので、フロアパネル3には固定されない形状に形成されている。他の形状のパイプクランプ、例えば、特許文献1に記載のパイプクランプのように、パイプクランプが、フロアパネルに固定される形状のものであってもよい。パイプクランプ1は、所定の間隔を保ってパイプ2A〜2Dを収容する、複数のパイプ保持部5A、5B、5C及び5Dを有するクランプ本体6を有する。クランプ本体6は硬質樹脂材料で成り、パイプ2A〜2Dを確実に強固に保持する。クランプ本体6には、少なくともフロアパネル3に対面するクランプ本体部分に、該部分がフロアパネルに直接接触しないように、軟質樹脂材料で成る振動吸収層7が設けられている。図示の例において、第1のフロアパネル3の外に、第2のフロアパネル9がパイプクランプ1の下方に配置されている。このため、フロアパネル9に対面する本体部分にも、第2の軟質樹脂材料で成る振動吸収層10が設けられている。これらの第1振動吸収層7及び第2振動吸収層10によって、硬質樹脂材料のクランプ本体6が、フロアパネル3及び9に直接当たることがなくなり、車両走行時の振動等でパイプ2A〜2Dが上下動しても、振動吸収層7及び10の振動吸収性によって、音の発生を小さく抑えら、異音の発生を阻止できる。
図2〜図5を参照して、パイプクランプ1の構成を説明する。図示のパイプクランプ1において、クランプ本体6は、ポリアセタール又はナイロン等の硬質樹脂によって一体成形される。振動吸収層7及び10は、一次成形されたクランプ本体6に、エラストマー等の軟質樹脂材料を用いて、フロアパネル3及び9に対面する部分を包囲して被覆されるように二次成形される。
パイプ保持部5A〜5Dのそれぞれは、パイプを収容する収容部11と、収容部11にパイプを押込んで収容できるがその抜出しを阻止する弾性ウイング13とを包含する。収容部11は、側面14とパイプを受入れる湾曲底面15とを包含する。弾性ウイング13は、側面14の上端から湾曲底面15に斜めに延びた板状体で形成されて、湾曲底面15に配置されたパイプの側面を先端で当接して、収容部11からの抜出しを阻止する。パイプ保持部以外のクランプ本体6は、パイプ保持部5A〜5Dを所定の間隔に連結配置するベース17として形成され、パイプ保持部5A〜5Dと反対側の面が第1フロアパネル3に対面する面となって、平坦に形成される。パイプ保持部2Aとパイプ保持部2Bとの間のベース17には、パイプ保持部の弾性ウイング13とほぼ同じ高さまで突出する台形状部18が形成されており、第2フロアパネル10に対面する面は平坦に形成されている。
第1振動吸収層7及び第2振動吸収層10は、エラストマー材料等の軟質弾性材料のゴムのような弾性を有する材料で成る。第1振動吸収層7及び第2振動吸収層10は、クランプ本体6に、少なくともフロアパネル3及び9に対面する部分を覆い、図示の例では、フロアパネルに対面する部分の他に、対面部分に隣接する側面も包囲して被覆するように形成される。クランプ本体6には、ベース17及び台形状部18において、フロアパネル3及び9に対面する部分に隣接する側面に、ベース17及び台形状部18を貫通する、複数の貫通穴19A〜19Hが形成されている。第1振動吸収層7及び第2振動吸収層10は、図示の例において、ベース17及び台形状部18において、フロアパネル3及び9に対面する部分に隣接する側面も覆うように形成され、それら側面の振動吸収層部分が貫通穴19A〜19Hを通して連結されるように形成される。かかる様子が、図3の各部分の断面図である、図5の(A)〜(D)に示されている。このように振動吸収層部分が貫通穴19A〜19Hを通して連結されているので、振動吸収層7及び10は、その全体が柄ベース17及び台形状部18に堅く固着される。なお、振動吸収層7及び10は、パイプ保持部2A〜2Dの底面15には配設されていない。パイプからパイプクランプへの振動を吸収することを目的としていないからである。
図1に示すように、硬質樹脂材料で成るクランプ本体6には、第1フロアパネル3に対面するクランプ本体のベース17に、ベース17の対面部分が第1フロアパネル3に直接接触しないように、軟質樹脂材料で成る第1振動吸収層7が設けられ、また、第2フロアパネル9に対面するクランプ本体6の台形状部18にも、台形状部18の対面部分が第2フロアパネル9に直接接触しないように、軟質樹脂材料で成る第2振動吸収層10が設けられている。従って、車両走行時に振動等でパイプが上下動してベース17及び台形状部18がフロアパネル3及び9に当たる程に振動しても、その部分にはエラストマー等の振動吸収層7及び10が設けられており、その軟質ゴム機能によって接触音は吸収されて音の発生が抑えられ、異音の発生を阻止できる。これによって、フロアパネルやパイプ、あるいは、パイプクランプを含むパイプ保持具のパイプのレイアウト変更等の大掛かりな設計の変更を検討しなくてもよくなる。
1 パイプクランプ
2A〜2D パイプ
3 第1フロアパネル
5A〜5D パイプ保持部
6 クランプ本体
7 第1振動吸収層
9 第2フロアパネル
10 第2振動吸収層
11 収容部
13 弾性ウイング
15 底面
17 ベース
18 台形状部
2A〜2D パイプ
3 第1フロアパネル
5A〜5D パイプ保持部
6 クランプ本体
7 第1振動吸収層
9 第2フロアパネル
10 第2振動吸収層
11 収容部
13 弾性ウイング
15 底面
17 ベース
18 台形状部
Claims (4)
- 複数のパイプを車両のフロアパネル下面において所定の間隔を保って並列に連結するパイプクランプであって、
前記複数のパイプのそれぞれを並列に相互に前記所定の間隔を保って収容する複数のパイプ保持部を有するクランプ本体が硬質樹脂材料で成り、前記クランプ本体には、少なくとも前記フロアパネルに対面するクランプ本体部分に、該部分が前記フロアパネルに直接接触しないように、軟質樹脂材料で成る振動吸収層が設けられていることを特徴とするパイプクランプ。 - 請求項1に記載のパイプクランプにおいて、前記振動吸収層は、前記フロアパネルに対面する前記クランプ本体部分全体を被覆していることを特徴とするパイプクランプ。
- 請求項2に記載のパイプクランプにおいて、前記クランプ本体部分には、前記フロアパネルに対面する部分に隣接する側面に貫通穴が形成されており、前記振動吸収層が、前記側面にも形成され、該側面の振動吸収層部分が前記貫通穴を通して連結されて、振動吸収層全体が前記本体部分に固着されていることを特徴とするパイプクランプ。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のパイプクランプにおいて、前記本体は、ポリアセタール又はナイロンで成り、前記振動吸収層は、エラストマー材料で成ることを特徴とするパイプクランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005340631A JP2007145120A (ja) | 2005-11-25 | 2005-11-25 | パイプクランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005340631A JP2007145120A (ja) | 2005-11-25 | 2005-11-25 | パイプクランプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007145120A true JP2007145120A (ja) | 2007-06-14 |
Family
ID=38207047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005340631A Pending JP2007145120A (ja) | 2005-11-25 | 2005-11-25 | パイプクランプ |
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Country | Link |
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JP2000240851A (ja) * | 1999-02-18 | 2000-09-08 | Usui Internatl Ind Co Ltd | 配管固定用保持具 |
-
2005
- 2005-11-25 JP JP2005340631A patent/JP2007145120A/ja active Pending
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