JP5654926B2 - エンジンカバー並びにエンジンの防音構造 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンカバーとエンジンの防音構造とに係り、特に、防音性を有するエンジンカバーの改良と、そのようなエンジンカバーを用いたエンジンの防音構造の改良とに関する。
従来から、自動車等の車両のエンジンには、エンジンカバーが取り付けられている。このエンジンカバーは、エンジンの保護と共に、エンジンにて発生する騒音の外部への漏れを防止することを目的として用いられている。
また、エンジンには、様々な機器類が、エンジン本体の表面や、エンジン本体に取り付けられるシリンダヘッドカバーの表面等から突出するように取り付けられており、その中には、例えば、インジェクタ等のような騒音を発生する機器もある。そのため、エンジンカバーには、エンジン音だけでなく、インジェクタ等の機器から発生する騒音の外部への漏れを防止する機能も求められている。
防音性を備えたエンジンカバーには、種々の構造のものがあり、その中の一種として、例えば、特開2009−108789号公報(特許文献1)等に明らかにされる如き構造を有するものがある。このエンジンカバーは、硬質の樹脂成形体等にて構成された、遮音性を有する遮音層(公報ではカバー本体と称されている)と、ウレタンフォーム等の発泡成形体からなる吸音層(公報では吸音部材と称されている)とが一体的に積層された積層構造を有している。そして吸音層を内側にして、エンジンの少なくとも一部を覆って取り付けられるようになっている。このようなエンジンカバーでは、エンジンにて発生する騒音が、遮音層で遮音されると共に、吸音層にて吸音され、それによって、防音性の向上が図られている。
ところが、近年では、インジェクタ等の機器類の性能向上等によって、それらの機器類にて発生する騒音レベルが増大する傾向にあり、また、自動車等に対する高級化志向の高まり等に伴って、車室内での更なる静粛性の向上が求められている。そのため、上記のような、単に、遮音層と吸音層との積層構造体からなるエンジンカバーでは、近年の防音性能に対する更に厳しい要求に対して十分に応えることが困難であった。
特開2009−108789号公報
ここにおいて、本発明は、上記した事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、エンジンとエンジンに突設される機器とによって発生する騒音の外部への漏れを、更に一層効果的に防止可能なエンジンカバーとエンジンの防音構造とを提供することにある。
そして、本発明は、かかる課題の解決のために、騒音を発生する機器が突設されたエンジンの少なくとも一部を覆って取り付けられるエンジンカバーであって、(a)遮音性を有する外側遮音層と発泡成形体からなる内側吸音層とが一体的に積層された積層構造体にて構成され、該内側吸音層が、前記エンジンにおける前記機器の取付面に対して、間隔を隔てて、該機器を覆うように対向配置された状態で、該エンジンに取り付けられる本体カバーと、(b)該本体カバーとは別個の独立した発泡成形体からなり、該本体カバーと前記エンジンの機器取付面との間の空間内に配置される中間カバーとを含んで構成されており、(c)前記本体カバーの前記内側吸音層と前記中間カバーとの相互の合わせ面のうちの少なくとも何れか一方に、凸状係合部が形成されている一方、それらのうちの少なくとも何れか他方に、該凸状係合部に対応した凹陥形状を呈する凹状係合部が形成されていることを特徴とするエンジンカバーを、その要旨とするものである。
なお、本発明の好ましい態様の一つによれば、前記機器から延び出す長手の延出部の少なくとも基端部を囲繞する囲繞部が周方向に二分割されてなる二つの分割囲繞部のうちの一方が、前記本体カバーに一体形成されると共に、それらのうちの他方が、前記中間カバーに一体形成されて、該延出部が、該少なくとも基端部を該囲繞部にて囲繞された状態で、該本体カバーと前記エンジンの機器取付面との間の空間内から外部に延出せしめられるように構成される。
また、本発明の有利な態様の一つによれば、前記機器がインジェクタであり、且つ前記延出部がインジェクタパイプであって、更に、該インジェクタパイプの少なくとも基端部が、前記囲繞部の内周面と非接触の状態で、該囲繞部にて囲繞されることとなる。
更にまた、本発明の別の好適な態様の一つによれば、前記中間カバーが、前記エンジンの機器取付面に対して非接着とされて、前記本体カバーの該エンジンへの取付により、該中間カバーが、該本体カバーと該エンジンの機器取付面との間で挟持されるように構成される。
そして、本発明にあっては、騒音を発生する機器が突設されたエンジンの防音構造であって、遮音性を有する外側遮音層と発泡成形体からなる内側吸音層とが一体的に積層された積層構造体にて構成される本体エンジンカバーを、該内側吸音層が、前記エンジンにおける前記機器の取付面に対して、間隔を隔てて、該機器を覆うように対向配置された状態で、該エンジンの少なくとも一部を覆って取り付ける一方、該本体エンジンカバーとは別個の独立した発泡成形体からなる中間エンジンカバーを、該本体エンジンカバーと前記エンジンの機器取付面との間の空間内に配置し、更に、前記本体エンジンカバーの前記内側吸音層と前記中間エンジンカバーとの相互の合わせ面のうちの少なくとも何れか一方に、凸状係合部を形成する一方、それらのうちの少なくとも何れか他方に、該凸状係合部に対応した凹陥形状を呈する凹状係合部を形成することにより、前記エンジンと前記機器とから発せられる騒音の外部への漏れを防止するようにしたことを特徴とするエンジンの防音構造をも、また、その要旨とするものである。
すなわち、本発明に従うエンジンカバーは、外側遮音層と内側発泡層の積層構造体からなる本体カバーに加えて、発泡成形体からなり、吸音材として有効に機能する中間カバーを有している。それ故、積層構造体の内側発泡層のみにて吸音作用を発揮する従来品に比して、吸音材として機能する中間カバーが追加され、それによって、吸音作用が、効果的に増大され得る。
従って、かくの如き本発明に従うエンジンカバーにあっては、エンジンとエンジンに突設される機器とによって発生する騒音の外部への漏れを、更に一層効果的に防止することができる。
そして、本発明に従うエンジンの防音構造によれば、上記した本発明に従うエンジンカバーにて奏される作用・効果と実質的に同一の作用・効果が、極めて有効に享受され得ることとなる。
本発明に従うエンジンカバーの一実施形態を、エンジンに取り付けた状態において示す縦断面説明図である。 図1のA矢視説明図である。 図1におけるB−B断面の部分拡大説明図である。 図1のC−C断面説明図である。 本発明に従うエンジンカバーの別の実施形態を示す、図1のD−D断面に相当する断面説明図である。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、本発明に従う構造を有するエンジンカバーの一実施形態が、エンジンに取り付けられた状態での縦断面形態において示されている。かかる図1から明らかなように、本実施形態のエンジンカバーは、本体カバー10と中間カバー12とを含み、自動車のエンジン本体(図示せず)に対して、それに固定されたシリンダヘッドカバー14の略全体を覆った状態で取り付けられるようになっている。
より詳細には、図1及び図2に示されるように、本体カバー10は、全体として、シリンダヘッドカバー14の略全体を覆い得る大きさを有する略長手矩形の筐体形状を呈し、外側遮音層16と内側吸音層18とが一体的に積層されてなる積層構造体にて構成されている。この本体カバー10の外側遮音層16は、薄肉の板材からなる天板部20と四つの(図1には二つのみを示す)の側壁部22,22とを、一体的に有している。天板部20は、略長手矩形形状を呈している。また、各側壁部22は、天板部20の四つの辺縁部のそれぞれから、天板部20の厚さ方向の一方側に一体的に延び出した略矩形の平板形態を呈している。
このような外側遮音層16は、例えば、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、ガラス繊維強化不飽和ポリエステル樹脂等の硬質の樹脂材料を用いた射出成形等の金型成形や、金属板材を用いたプレス成形等を行うことによって、形成されている。かくして、外側遮音層16において、エンジンからの騒音を遮断して、外部への漏れを防ぐ遮音性が、確保されている。
そして、外側遮音層16の天板部20の幅方向(図2の左右方向)一方側(図2の左側)には、四つの本体カバー側山形突起28,28,28,28が、天板部20の長さ方向(図2の上下方向)において互いに等間隔を隔てて、それぞれ一体形成されている。
図1乃至図3から明らかなように、各本体カバー側山形突起28は、縦断面が、互いに同じ大きさのコ字形状を呈しており、上板部30と二つの横板部32,32とを一体的に備えている。上板部30は、水平方向に延びる長手矩形の板材が、その長さ方向中間部において、上方に突出するように「くの字」に曲げられてなるような屈曲板形状を有している。二つの横板部32,32は、上板部30の幅方向両側端縁から下方に延び出しており、互いに対向配置されている。
一方、内側吸音層18は、例えば、注型成形による発泡ウレタン樹脂等の弾性を備えた多孔質発泡成形体にて構成されている。これにより、内側吸音層18において、吸音性が、確保されている。即ち、内側吸音層18は、互いに連通する多数の気泡を有している。そのため、エンジンからの騒音が、内側吸音層18の互いに連通する多数の気泡内に導かれて拡散し、また、その拡散した音のエネルギーが、内側吸音層18の共振現象を起こして、運動エネルギーに、更には熱エネルギーに変換されて、消散し、その結果、吸音されるようになっているのである。
そのような発泡成形体からなる内側吸音層18は、外側遮音層16の天板部20の内側面に固着された部分からなる天板内張部24と、四つの側壁部22,22のそれぞれの内側面に固着された四つ(図1には二つのみを示す)の側壁内張部26a,26bとを、一体的に有している。それら四つの側壁内張部26a,26bは、本体カバー10の幅方向(図1の左右方向)に対向して、長さ方向(図1の紙面に直角な方向)に延びる第一及び第二側壁内張部26a,26bと、本体カバー10の長さ方向に対向して、幅方向に延びる第三及び第四側壁内張部(図示せず)とからなっている。また、四つの側壁内張部26a,26bと天板内張部24は、天板部20や四つの側壁部22,22よりも十分に厚肉とされている。
図1及び図3に示されるように、内側吸音層18の天板内張部24における幅方向(図2の左右方向)の第一側壁内張部26a側(図1の左側)には、四つ(図1には一つのみを、図3には二つのみを示す)の山形内張部分34,34が、形成されている。それら各山形内張部分34は、本体カバー側山形突起28の内側空間を充填する山形形状を呈し、かかる本体カバー側山形突起28の上板部30と各横板部32,32とに固着されている。そして、内側吸音層18の幅方向一方側における四つの山形内張部分34,34の形成部位には、収容凹所36が、それぞれ一つ形成されている。この四つ(図1には一つのみを、図3には二つのみを示す)の収容凹所36,36は、山形内張部分34と第一側壁内張部26aとに跨って、内側吸音層18の幅方向に延びる凹溝形態を有している。また、第一側壁内張部26aの各収容凹所36の形成部位には、トンネル状の切欠部38が、それぞれ一つずつ形成されている。それら各切欠部38は、外側遮音層16の側壁部22を貫通して、収容凹所36を外部に連通させている。
かくして、本実施形態では、外側遮音層16の本体カバー側山形突起28と、その内側に固着された山形内張部分34と、内側吸音層18の幅方向において、山形内張部分34と隣り合って位置する第一側壁内張26a部分とにて、第一分割囲繞部40が形成されている。そして、そのような第一分割囲繞部40の内側に、収容凹所36が形成されている。また、この収容凹所36は、第一側壁内張部26aの各切欠部38を通じて、側方に開口している。
天板内張部24の幅方向の第二側壁内張部26b側には、厚肉部46が設けられている。そして、この厚肉部46の下面が、平坦な水平面からなる当接面48とされている。また、内側吸音層18の幅方向中央部には、四つ(ここでは一つのみを示す)の凹部50が、天板内張部24の長さ方向に等間隔を隔てて形成されている。それら四つの凹部50は、四つの山形内張部分34,34,34,34に対して、それぞれ、天板内張部24の幅方向に隣り合うように配置されて、四つの収容凹所36に、それぞれ連通している。
そして、図1及び図4に示されるように、天板内張部24の幅方向に対向配置された第一側壁内張部26aと第二側壁内張部26bの内側面が、それぞれ、上下方向に延びる第一係合面52a,52bとされている。また、第一側壁内張部26aの第一係合面52aにおいて、前記四つの切欠部38,38,38,38にそれぞれ挟まれた三箇所には、凸状係合部54が、上下方向に延びるように一体形成されている。この凸状係合部54は、横断面が台形状を呈し、突出先端面56が、平坦な鉛直面とされている一方、二つの側面58,58が、凸状係合部54の突出方向に向かって互いに接近するように傾斜する傾斜面とされている。
一方、中間カバー12は、図1に示されるように、全体として、シリンダヘッドカバー14の上面の大部分を覆い得る大きさを有する略厚肉の長手矩形状の平板形態を呈している。また、この中間カバー12は、本体カバー10の内側吸音層18と同様な多孔質発泡成形体からなり、ここでは、内側吸音層18と同材質とされている。これにより、中間カバーに12において、本体カバー10の内側吸音層18と同様な吸音性が、確保されている。
そして、そのような中間カバー12の幅方向(図1の左右方向)中央部には、厚さ方向に貫通する挿通孔60が、長さ方向(図1の紙面に直角な方向)に等間隔を隔てて位置するように形成されている。
また、図1及び図3に示されるように、中間カバー12において、挿通孔60が形成される幅方向中央部よりも幅方向一方側(図1の左側)に偏倚した部位には、中間カバー側山形突起72が一体形成されている。この中間カバー側山形突起72は、前記第一分割囲繞部40の収容凹所36の底面(山形内張部分34の下面)に略対応した山形形状(内側吸音層18の天板内張部24における幅方向一方側の下面に対応した山形形状)を有して、中間カバー12の全長に亘って設けられている。これにより、かかる収容凹所36の下方への開口部が、中間カバー側山形突起72にて閉塞されるようになっている。即ち、本実施形態では、中間カバー側山形突起72にて、第二分割囲繞部73が構成されているのである。
さらに、図4に示されるように、ここでは、中間カバー側山形突起72における中間カバー12の幅方向一方側の側面が、第一側壁内張部26aの内側面からなる第一係合面52aに対応した形状を呈する第二係合面64aとされている。また、中間カバー12の幅方向の他方側の側面が、第二側壁内張部26bの内側面からなる第一係合面52bに対応した形状を呈する第二係合面64bとされている。中間カバー側山形突起72の側面からなる第二係合面64aには、三つ(図4には二つのみを示す)の凹状係合部66,66が形成されている。それら三つの凹状係合部66,66は、中間カバー12の長さ方向において、前記四つの挿通孔60の互いに隣り合うものの間の中央部に対応する位置に配置されている。また、凹状係合部66は、前記凸状係合部54の横断面形状に対応した台形状を呈している。そのような凹状係合部66の底面68が、凸状係合部54の突出先端面56に平行な鉛直面とされている一方、二つの側面70,70が、凸状係合部54の二つの側面58,58に対応した傾斜面、即ち、凹状係合部66の底面68側に向かって互いに接近するように傾斜する傾斜面とされている。
そして、上記の如き構造とされた本体カバー10と中間カバー12とを有するエンジンカバーが、以下のようにして、エンジンに取り付けられている。
すなわち、図1に示されるように、中間カバー12が、エンジン本体(図示せず)に固定されたシリンダヘッドカバー14の上面上に、その大部分を覆うように載置されている。そして、そのような状態下において、エンジンに突設された四つ(図1には一つのみを示す)インジェクタ74のヘッド部76が、シリンダヘッドカバー14に設けられた四つ(図1には一つのみを示す)の貫通孔78と、中間カバー12に設けられた四つの挿通孔60内に、それぞれ、挿通されている。また、それら各インジェクタ74のヘッド部76には、インジェクタパイプ80が、それぞれ1本ずつ接続されている。それら各インジェクタパイプ80は、その基端部が、中間カバー側山形突起72の上面に対して、隙間を開けて、非接触の状態において、かかる中間カバー側山形突起72の上面に沿うように延出している。
そして、本体カバー10が、中間カバー12を介して、エンジンの機器取付面としてのシリンダヘッドカバー14の上面と所定距離を隔てて対向した状態で、それら中間カバー12の全体と、シリンダヘッドカバー14の略全体と、四つのインジェクタ74のヘッド部76とを、全て、上側から覆おうように配置されている。
また、図1及び図4に示されるように、そのような本体カバー10の配置状態下で、本体カバー10(内側吸音層18)の第一側壁内張部26aの第一係合面52aが、中間カバー12の第二係合面64aに対して、更に、第二側壁内張部26bの第一係合面52bが、中間カバー12の第二係合面64bに対して、それぞれ、本体カバー10の幅方向(本体カバー10とシリンダヘッドカバー14との対向方向に直角な方向)において互いに接触して、係合している。また、本体カバー10の第一係合面52aに設けられた三つの凸状係合部54,54が、中間カバー12の第二係合面64aに設けられた三つの凹状係合部66,66内に突入している。そして、各凸状係合部54の突出先端面56が、各凹状係合部66の底面68に対して、本体カバー10の幅方向において接触して、係合していると共に、各凸状係合部54の二つの側面58,58が、各凹状係合部66の二つの側面70,70に対して、本体カバー10の長さ方向において接触して、係合している。これにより、本体カバー10と中間カバー12の水平方向での相対位置が位置決めされている。
また、本体カバー10(内側吸音層18)の天板内張部24における厚肉部46の当接面48と第一側壁内張部26aの下端面が、中間カバー12の上面に当接配置されている。これにより、本体カバー10の中間カバー12に対する上下方向での相対位置も、位置決めされている。また、各インジェクタ74のヘッド部76の上端が、本体カバー10の内側吸音層18の天板内張部24に設けられた凹部50内に突入し、その上端面が、かかる凹部50の底面にて下方に押さえ付けられた状態で、接触している。これによって、各インジェクタ74の振動が、天板内張部24の弾性変形により吸収されるようになっている。
そして、そのような本体カバー10と中間カバー12の位置決め状態下で、本体カバー10が、図示しないボルト等により、シリンダヘッドカバー14に固定されている。これにより、中間カバー12も、本体カバー10とシリンダヘッドカバー14との間に挟持されて、非接着の状態で、シリンダヘッドカバー14に対して位置固定に取り付けられている。かくして、エンジンカバーの全体が、エンジン(シリンダヘッドカバー14)に対して固定されるようになっているのである。
また、図1及び図3に示されるように、本実施形態のエンジンカバーでは、特に、上記の如きエンジンへの固定状態下において、本体カバー10の本体カバー側山形突起28と山形内張部分34を含んで構成される第一分割囲繞部40の収容凹所36の下方への開口部が、中間カバー12の中間カバー側山形突起72にて構成される第二分割囲繞部73にて、閉鎖されている。これにより、それら第一分割囲繞部40と第二分割囲繞部73とにて、囲繞部82が形成されている。
そして、前記したように、中間カバー側山形突起72の上面に沿って延びる各インジェクタパイプ80の基端部が、山形内張部分34の収容凹所36内に収容されている。かくして、各インジェクタパイプ80の基端部が、第一分割囲繞部40と第二分割囲繞部73とによって構成された囲繞部82にて、非接触の状態で囲繞されている。そして、そのようなインジェクタパイプ80が、本体カバー10に設けられた各切欠部38を通じて、外部に延び出しているのである。
このように、本実施形態のエンジンカバーは、十分な遮音性を有する外側遮音層16と、十分な吸音性を有する内側吸音層18との積層構造体からなる本体カバー10が、エンジンに取り付けられている。そして、その上、それらエンジンと本体カバー10との間の空間内に、内側吸音層18と同等の吸音性を有する中間カバー12が、かかる空間を埋めるように配置されて、エンジンに取り付けられている。それ故、本体カバー10のみからなる従来のエンジンカバーに比して、吸音性を有する中間カバー12が追加されている分だけ、より優れた吸音性能が発揮される。
従って、このような本実施形態のエンジンカバーによれば、エンジンとエンジンに突設されるインジェクタ74から発生する騒音の外部への漏れが、より一層効果的に防止され得る。また、インジェクタ74のヘッド部76が本体カバー10にて覆われていることによっても、インジェクタ74から発生する騒音の漏れ防止が、更に効果的に図られ得る。
そして、本実施形態のエンジンカバーにあっては、十分な遮音性を有する外側遮音層16の本体カバー側山形突起28と十分な吸音性を有する内側吸音層18の山形内張部分34及び第一側壁内張部26aにて構成された第一分割囲繞部40と、中間カバー12の中間カバー側山形突起72にて構成された第二分割囲繞部73とからなる囲繞部82にて、インジェクタパイプ80の基端部が、非接触の状態で囲繞されている。それ故、そのようなインジェクタパイプ80から発する振動音等の騒音も、第一分割囲繞部40と第二分割囲繞部73にて、効果的に遮音及び吸収され得る。従って、本実施形態のエンジンカバーにおいては、更に一層優れた防音性能が、より有効に発揮され得るのである。
また、かかるエンジンカバーにおいては、第一係合面52a,52bと第二係合面64a,64bとの係合や、凸状係合部54と凹状係合部66との係合、更には天板内張部24の当接面48及び第一側壁内張部26aの下端面と中間カバー12の上面との係合によって、本体カバー10と中間カバー12の水平方向と上下方向の位置決めが容易に行われるようになっている。これによって、それら本体カバー10と中間カバー12とが、エンジンの所定の位置に容易に且つ確実に取り付けられ得る。
しかも、第一係合面52a,52bと第二係合面64a,64bとの係合や、凸状係合部54と凹状係合部66との係合が、上下方向に延びる平坦面同士の接触によって実現されている。それ故、本体カバー10と中間カバー12とが、多少、上下方向に位置ずれしても、そのために、本体カバー10と中間カバー12との間に、音漏れを生じさせる隙間が形成されるようなことが有利に防止され得る。これによっても、優れた防音性能が、効果的に確保され得る。この効果は、凸状係合部54と凹状係合部66の互いの係合面や、第一係合面52a,52bと第二係合面64a,64bの全てを鉛直面とすることにより、より有利に達成され得る。
さらに、本実施形態のエンジンカバーでは、樹脂やゴムの多孔質発泡成形体からなる中間カバー12が、非接着で、シリンダヘッドカバー14に取り付けられている。このため、例えば、中間カバー12をシリンダヘッドカバー14に一体成形する場合とは異なって、インジェクタ74を挿通させる貫通孔78内に、樹脂材料やゴム材料が回り込んでバリが生じ、それによって、インジェクタ74のシリンダヘッドカバー14への取付操作に不具合が生ずるようなことが、未然に防止され得る。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、第一分割囲繞部40と第二分割囲繞部73の形状や構造は、特に限定されるものではない。インジェクタパイプ80の基端部を囲繞可能であれば、各種の形状や構造が採用可能である。従って、例えば、インジェクタパイプ80の基端部に外挿可能な筒体を二分割してなる二つの分割筒部にて、第一分割囲繞部40と第二分割囲繞部73とを構成することもできる。
また、本体カバー10が、シリンダヘッドカバー14等の介在物を介することなく、エンジン本体に対して直接に取り付けられていても良い。
さらに、前記実施形態では、中間カバー12に対する本体カバー10の内側吸音層18の水平方向での合わせ面となる第一係合面52aに凸状係合部54が形成される一方、内側吸音層18に対する中間カバー12の水平方向での合わせ面となる第二係合面64aに凹状係合部66が形成されていた。しかしながら、第一係合面52aに凹状係合部66を設ける一方、第二係合面64aに凸状係合部54を形成しても良い。また、第一係合面52aに凸状係合部54と凹状係合部66の両方を設ける一方、第二係合面64aにも、それらに対応して、凹状係合部66と凸状係合部54の両方を形成しても良い。
また、図1のD−D断面に相当する図5に示されるように、中間カバー12に対する内側吸音層18の上下方向での合わせ面(例えば、当接面48)と、内側吸音層18に対する中間カバー12の上下方向での合わせ面(例えば、中間カバー12の上面)のうちの少なくとも何れか一方に、凸状係合部54を設ける一方、それらのうちの少なくとも何れか他方に、凹状係合部66を設けることも可能である。
加えて、前記実施形態では、本発明を、インジェクタが突設されたエンジンに取り付けられるエンジンカバーと、そのようなエンジンの防音構造に適用したものの具体例を示したが、本発明は、インジェクタ以外の、騒音を発生する機器類が突設されたエンジンに取り付けられるエンジンカバーと、そのようなエンジンの防音構造の何れに対しても、有利に適用され得るものであることは、勿論である。なお、インジェクタ以外の、騒音を発生する機器類が突設されたエンジンに取り付けられるエンジンカバーと、そのようなエンジンの防音構造に本発明を適用する場合には、囲繞部の内周面が、機器から延び出す延出部の少なくとも基端部に接触していても良い。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
10 本体カバー 12 中間カバー
16 外側遮音層 18 内側吸音層
28 本体カバー側山形突起 40 第一分割囲繞部
52a,52b 第一係合面 64a,64b 第二係合面
72 中間カバー側山形突起 73 第二分割囲繞部
74 インジェクタ 80 インジェクタパイプ
82 囲繞部

Claims (5)

  1. 騒音を発生する機器が突設されたエンジンの少なくとも一部を覆って取り付けられるエンジンカバーであって、
    遮音性を有する外側遮音層と発泡成形体からなる内側吸音層とが一体的に積層された積層構造体にて構成され、該内側吸音層が、前記エンジンにおける前記機器の取付面に対して、間隔を隔てて、該機器を覆うように対向配置された状態で、該エンジンに取り付けられる本体カバーと、
    該本体カバーとは別個の独立した発泡成形体からなり、該本体カバーと前記エンジンの機器取付面との間の空間内に配置される中間カバーとを含んで構成されており、
    前記本体カバーの前記内側吸音層と前記中間カバーとの相互の合わせ面のうちの少なくとも何れか一方に、凸状係合部が形成されている一方、それらのうちの少なくとも何れか他方に、該凸状係合部に対応した凹陥形状を呈する凹状係合部が形成されていることを特徴とするエンジンカバー。
  2. 前記機器から延び出す長手の延出部の少なくとも基端部を囲繞する囲繞部が周方向に二分割されてなる二つの分割囲繞部のうちの一方が、前記本体カバーに一体形成されていると共に、それらのうちの他方が、前記中間カバーに一体形成されて、該延出部が、該少なくとも基端部を該囲繞部にて囲繞された状態で、該本体カバーと前記エンジンの機器取付面との間の空間内から外部に延出せしめられるようになっている請求項1に記載のエンジンカバー。
  3. 前記機器がインジェクタであり、且つ前記延出部がインジェクタパイプであって、更に、該インジェクタパイプの少なくとも基端部が、前記囲繞部の内周面と非接触の状態で、該囲繞部にて囲繞されている請求項2に記載のエンジンカバー。
  4. 前記中間カバーが、前記エンジンの機器取付面に対して非接着とされて、前記本体カバーの該エンジンへの取付により、該中間カバーが、該本体カバーと該エンジンの機器取付面との間で挟持されるようになっている請求項1乃至請求項3のうちの何れか1項に記載のエンジンカバー。
  5. 騒音を発生する機器が突設されたエンジンの防音構造であって、
    遮音性を有する外側遮音層と発泡成形体からなる内側吸音層とが一体的に積層された積層構造体にて構成される本体エンジンカバーを、該内側吸音層が、前記エンジンにおける前記機器の取付面に対して、間隔を隔てて、該機器を覆うように対向配置した状態で、該エンジンの少なくとも一部を覆って取り付ける一方、該本体エンジンカバーとは別個の独立した発泡成形体からなる中間エンジンカバーを、該本体エンジンカバーと前記エンジンの機器取付面との間の空間内に配置し、
    更に、前記本体エンジンカバーの前記内側吸音層と前記中間エンジンカバーとの相互の合わせ面のうちの少なくとも何れか一方に、凸状係合部を形成する一方、それらのうちの少なくとも何れか他方に、該凸状係合部に対応した凹陥形状を呈する凹状係合部を形成することにより、前記エンジンと前記機器とにて発生する騒音の外部への漏れを防止するようにしたことを特徴とするエンジンの防音構造。
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