JP2007142372A - 微小電気機械式装置及び半導体装置、並びにそれらの作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】犠牲層のエッチング工程を設けることなく、MEMS、該MEMSを有するセンサーを形成することを課題とする。
【解決手段】スペーサ層を用いて空間が形成されたMEMS、該MEMSを有するセンサーを形成する。スペーサ層を用いて空間が形成されたMEMSにより、犠牲層を成膜する工程及び該犠牲層をエッチングする工程を不要とすることができる。その結果、エッチング時間の制約がなく、また歩留まりを向上させることができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、微小構造体を有する半導体装置、及びその作製方法に関する。
フィルター等の電子部品、センサー、アクチュエータなどに適用されるMEMS(micro electro mechanical systems)技術が研究されている。
MEMSはシリコンウェハから形成され、空間を構成する構造層を有し、空間を形成するためシリコンウェハの犠牲層となる領域をエッチングする工程を有する。犠牲層のエッチングは、半導体集積回路の製造プロセスで行われるような縦方向の開口を形成する工程ではなく、空間を作製するための横方向の開口を形成する工程である。
このように、MEMSは基板を立体的に加工することが特徴であり、半導体集積回路の製造プロセスのように、平面に回路のパターンを形成するものとは本質的に異なっている。そのため、MEMSの製造におけるエッチング処理は、時間がかかってしまい、エッチングによって加工する形状が複雑であるため歩留まりが低かった。
例えば犠牲層のエッチングに要する時間を短くするために、犠牲層を2層に分けて形成することで犠牲層内部にトンネル構造を形成し、犠牲層のエッチング時にはエッチング液が当該トンネル構造を通して速やかに犠牲層内部に進入する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−58866号公報
しかしながら、犠牲層を2層に分けて形成する場合であっても、エッチングの工程を避けることはできず、製造プロセスの複雑化や長期化を改善することが困難であった。また、それにより製造歩留まりの向上を図ることが難しかった。
そこで本発明は、微小電気機械装置若しくは微小電気機械装置を含む半導体装置の製造を容易にすることを目的とする。
本発明は、空間を有する微小電気機械式装置、ならびに微小電気機械および電気回路を含む半導体装置であって、当該微小電気機械の動作範囲(ワークエリア)を確保するための空間を、基板と機能層との間に選択的に設けられた接着性を有するスペーサ層で形成することを要旨とする。具体的な本発明は、スペーサ層を用いて空間が形成されたMEMS(微小電気機械式装置とも記す)を形成することを特徴とする。このような微小電気機械式装置および電気回路を有する装置を半導体装置と記す。電気回路は主に半導体素子等から構成され、半導体装置は、無線通信を可能とする構成を有することができる。
以下に本発明の具体的な構成例を示す。
本発明の微小電気機械式装置の一形態は、第1のフィルム基板上に、第1のスペーサ層、圧電素子を有する層、第2のスペーサ層、および第2のフィルム基板を有することを特徴とする。ここで圧電素子を有する層は、第1の電極、圧電材料、および第2の電極を積層して形成された圧電素子を有する。また、圧電素子を有する層内の圧電素子は、一つであっても複数であっても良い。また、第1のスペーサ層および第2のスペーサ層は、接着性を有する材料を用いて、選択的に設けることにより、圧電素子を有する層に設けられた圧電素子と重なるように開口部が設けられる。
また、上記開口部の面積は、圧電素子を構成する圧電材料の面積よりも大きく、具体的には、圧電材料の端部から前記開口部の端部までが10μm以上、100μm以下の距離で離れていることが望ましい。さらに、第1のスペーサ層と第2のスペーサ層は、同一とみなせる形状(つまりほぼ同一形状)であって、同一とみなせる領域(つまりほぼ同一領域)上に積層して配置されると良い。これにより複数の空間を重なるように配置させることができる。
また、本発明の微小電気機械式装置の別形態として、第1のフィルム基板上に、第1のスペーサ層、機能層、第2のスペーサ層、および第2のフィルム基板を有することを特徴とする。ここで機能層は、圧電素子が含まれることはもちろん、例えば半導体素子、熱電素子、歪み抵抗素子、インダクタやコンデンサなどの受動素子、能動素子を適用することができる。すなわち機能層は、薄膜を積層することによって形成することができる、特定の機能を奏する素子を有する層であるといえる。また、層内の特定の機能を奏する素子は、一つであっても複数であっても良く、さらには一種類であっても複数種類であってもよい。そして、上記の形態と同様、第1のスペーサ層および第2のスペーサ層は、接着性を有する材料を用いて、特定部分に開口部を有するように選択的に設けられる。その特定部分とは具体的に、特定の機能を奏する素子を有する層に設けられた特定の機能を奏する素子や、前記特定の機能を奏する素子と電気的に接続された電極などと重なるように開口部が設けられている。
また、第1のスペーサ層と第2のスペーサ層は、同一とみなせる形状(つまりほぼ同一形状)であって、同一とみなせる領域(つまりほぼ同一領域)に設けられていることが望ましい。これにより、複数の空間を重なるように配置させることができる。
つぎに、上記本発明の微小電気機械式装置を作製する方法の一形態は、基板上に、剥離層、圧電素子を有する層、第1のスペーサ層を形成し、その上に第1のフィルム基板を接着する。そして、第1のスペーサ層の接着性によって圧電素子を有する層と第1のフィルム基板とが接着していることを利用して、基板から圧電素子を有する層を剥離して第1のフィルム基板側へ写し取る。その後、第2のスペーサ層を選択的に形成した第2のフィルム基板を、圧電素子を有する層が基板と接していた側に接着することを特徴とする。
また、上記本発明の微小電気機械式装置を作製する方法の別形態は、基板上に、剥離層、特定の機能を奏する素子を有する機能層、第1のスペーサ層形成し、その上に第1のフィルム基板を接着する。そして、第1のスペーサ層の接着性によって機能層と第1のフィルム基板とが接着していることを利用して、基板から機能層を剥離して第1のフィルム基板側へ写し取る。その後、第2のスペーサ層を選択的に形成した第2のフィルム基板を、機能層が基板と接していた側に接着することを特徴とする。
上記2つの形態の微小電気機械式装置を作製する方法は、上記微小電気機械式装置を構成する条件を、各々満たすように作製する。例えば、開口部の面積は0.01mm以上25mm以下とし、第1のスペーサ層に設けられた開口部の面積の合計は、第1のスペーサ層全体の面積と比較して20%以下となるようにする。
次に、本発明の半導体装置の一形態は、基板上に、電気回路を有する層、前記電気回路と電気的に接続した電極、第1のスペーサ層、圧電素子を有する層、第2のスペーサ層、および第2のフィルム基板を有することを特徴とする。ここで、圧電素子を有する層、第1のスペーサ層および第2のスペーサ層は、前記の微小電気機械式装置と同様の構成を有する。
また、本発明の半導体装置の別形態は、基板上に、電気回路を有する層、電気回路と電気的に接続した電極、第1のスペーサ層、特定の機能を奏する素子を有する機能層、第2のスペーサ層、および第2のフィルム基板を有することを特徴とする。ここで機能層、第1のスペーサ層および第2のスペーサ層は、前記の微小電気機械式装置と同様の構成を有する。
また、上記2つの形態の半導体装置において、電気回路は半導体素子を有し、その電気回路と接続する電極は電気回路と圧電素子とを接続するために形成される。また、半導体装置を構成する基板がフィルム基板であり、その基板と電気回路を有する層との間には第3のスペーサ層が設けられていてもよい。さらに、上記2形態において、第2のスペーサ層は異方性導電接着剤を用いて形成することができる。
そして、上記本発明の半導体装置を作製する方法の一形態は、第1の基板上に、剥離層、圧電素子を有する層、第1のスペーサ層を形成し、その上に第1のフィルム基板を接着する。そして、第1のスペーサ層の接着性によって圧電素子を有する層と第1のフィルム基板とが接着していることを利用して、基板から圧電素子を有する層を剥離して第1のフィルム基板側へ写し取る。次いで、第2の基板上に、電気回路を有する層と、電気回路と電気的に接続する電極を形成する。そして、電気回路を有する層とその上の電極上、または、圧電素子を有する層が基板と接していた側、のどちらか一方に、第2のスペーサ層を選択的に形成し、電気回路を有する層の電極が形成されている面と、圧電素子を有する層が基板と接していた側を接着することを特徴とする。
また、上記本発明の半導体装置を作製する方法の別形態は、第1の基板上に、剥離層、特定の機能を奏する素子を有する機能層、第1のスペーサ層を形成し、その上に第1のフィルム基板を接着する。そして、第1のスペーサ層の接着性によって機能層と第1のフィルム基板とが接着していることを利用して、基板から機能層を剥離して第1のフィルム側へ写し取る。次いで、第2の基板上に、電気回路を有する層と、電気回路と電気的に接続する電極を形成する。そして、電気回路を有する層とその上の電極上、または、機能層が基板と接していた側、のどちらか一方に、第2のスペーサ層を選択的に形成する。その後、電気回路を有する層の電極が形成されている面と、機能層が基板と接していた側を接着することを特徴とする。
また、上記2つの形態の半導体装置を形成する方法において、第2の基板と、電気回路を有する層との間に剥離層を設け、第2の基板と、電気回路を有する層とを剥離し、第1のフィルム側へ転置してもよい。電気回路を有する層が第1のフィルム基板と接着しているため、剥離層に変化を与えることで、第2の基板から電気回路を有する層を剥離することができる。その後、電気回路を有する層の剥離面に、接着性を有する第3のスペーサ層を用いて第2のフィルム基板を接着することもできる。
スペーサ層を用いて空間を形成する本発明により、犠牲層を成膜する工程及び該犠牲層をエッチングする工程を不要とすることができる。その結果、エッチング時間の制約がなく、また歩留まりを向上させることができる。また高価なエッチング装置が不要となる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、スペーサ層を用いて空間を形成する微小電気機械式装置の作製工程について説明する。
図1(A)に示すように基板100を用意する。基板100としては、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板等、絶縁性の表面を有する基板(絶縁基板と記す)を用いることができる。例えば、プラスチック基板を用いると、柔軟性が高く、軽量な微小電気機械式装置を提供することができる。また、ガラス基板を研磨等により薄くすることによって、薄型な微小電気機械式装置を提供することもできる。さらに基板100として、金属のような導電性基板やシリコンのような半導体性基板を用いることもできる。このような基板は、基板の表面上に絶縁性を有する層を形成してから用いることもできる。
そして、基板100上に、特定の機能を奏するための素子を有する層(以下、機能層と記す)101を形成する。
次いで図1(B)に示すように、第1の機能層101上に、開口部を有するように選択的にスペーサ層102を設ける。
スペーサ層102は、接着機能を有するとよい。このスペーサ層102は、後に形成される基板と機能層101とを貼り合わせ、さらに第2の機能層と第1の機能層101との間に空間を形成する。スペーサ層102には、有機材料又は無機材料を用いることができる。有機材料としては、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアセタール、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリアミド(ナイロン)、フラン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の化合物を用いることができる。またこのような有機材料は、接着機能を有することが多い。アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の粘性の高い材料は、塗布法、スピンコーティング法、液滴吐出法により形成することができる。液滴吐出法とは、調製された組成物を、電気信号に応じてノズルから噴出して微量な液滴を作り、所定の位置に付着させる方法であって、インクジェット法とも呼ばれる。無機材料としては、シリコン酸化物、シリコン窒化物等が挙げられる。シリコン酸化物やシリコン窒化物はCVD法等により形成することができる。
このようなスペーサ層を選択的に設けるためには、例えば、第1の機能層101上のスペーサ層を形成しない領域にマスクを形成する。当該マスクとしては、スペーサ層を形成する材料との親和性がなく、マスクの上からスペーサ層を形成したときにスペーサ層材料をはじいて、マスクが形成された部分にはスペーサ層が形成されないような材料を用いることができる。そして、第1の機能層101上にスペーサ層を形成し、上記マスクを除去することによりスペーサ層を選択的に形成することができる。このような作製方法は、スペーサ層102が有機材料のときに好適である。また、第1の機能層101上の全面にスペーサ層を形成し、スペーサ層が形成されない領域(非形成領域)を除去する方法もある。これは、第1の機能層101上に形成されたスペーサ層上にフォトリソグラフィ法でレジストマスクを形成し、エッチングによりレジストマスクが形成されていない部分のスペーサ層を除去することでスペーサ層102を選択的に形成する。このような作製方法は、スペーサ層102が無機材料のときに適する。他にも、厚膜レジストと呼ばれるような感光性硬化樹脂材料を用いることで、スペーサ層を直接露光、現像して選択的に形成することができる。
図1(C)に示すように、第2の機能層103をスペーサ層102上に設ける。スペーサ層102上に第2の機能層103を設けると、空間104が生じる。すなわち、空間104は、その底面側を機能層101、側面側をスペーサ層102、上面側を第2の機能層103によって囲まれる。
このように、スペーサ層102を用いて構成された立体構造は、第1の機能層101及び第2の機能層103を以下のように機能させることによって、様々な用途に用いることができる。
(1) 第1の機能層101と第2の機能層103とをそれぞれ電極とし、特に第1の機能層101については熱、音波、電圧等に起因して変形する電極とする。これにより、熱、音波、電圧等からの刺激を感知する圧電素子、熱電素子、または歪み抵抗素子等の微小電気機械装置として該立体構造を用いることができる。
(2) 第1の機能層101を電気回路含む層とし、第2の機能層103を熱、音波、電圧等に起因して変形する素子(例えば、圧電素子、熱電素子、及び歪み抵抗素子等が挙げられる。)を含む層とする。この場合、空間104が存在することによって該素子を容易に変形させることができる。このようにして、微小電気機械装置と電気回路とを含む半導体装置をとして該立体構造を用いることができる。なお、空間104は、希ガスまたは窒素等の不活性ガスで充填するのが好ましい。第1の機能層101の劣化を防止することができるからである。
次に、上記のように作製した微小電気機械式装置を基板100から剥離する場合について説明する。
図3(A)に示すように、基板100上には、剥離層106を形成し、第1の機能層101およびスペーサ層を形成する。剥離層106は、金属層や半導体層によって形成される。金属層として、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ネオジウム(Nd)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルチニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)から選ばれた元素または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる単層、或いはこれらの積層を用いることができる。金属膜は、金属をターゲットして用いるスパッタリング法を用いて作製することができる。剥離層として形成された金属膜の膜厚は、10nm〜200nm、好ましくは50nm〜75nmとする。剥離層として半導体層を用いる場合、珪素を有すればよく、その構造は、非晶質半導体、非晶質状態と結晶状態とが混在したセミアモルファス半導体(SAS)、及び結晶性半導体のいずれでもよい。このような半導体層は、スパッタリング法、又はCVD法等によって形成することができる。剥離層として形成された半導体層の膜厚は、30nm〜1μmとすればよく、成膜装置の薄膜形成限界が許容すれば、30nm以下とすることも可能である。
ここで、開口部は一つでも複数でも良く、一つの開口部の面積は0.01mm以上25mm以下とする。そして、開口部の面積の総和は、スペーサ層の面積の総和と比較して20%〜30%小さい、つまりスペーサ層の面積の総和の7割〜8割の面積となることが望ましい。これはスペーサ層の接着性をも利用して剥離するにあたり、剥離工程を容易にするためである。例えば、開口部の面積がスペーサ層の7割〜8割より大きい場合、剥離時に機能層が基板表面に残留してしまうことがある。一方で、空間の機能を確保するために、開口部はある程度の大きさを有する必要がある。したがって、開口部の面積は上記のようにスペーサ層の面積の総和の7割〜8割の面積とされる。
図3(B)に示すように、第2の機能層103をスペーサ層102上に設ける。第2の機能層103の材料等は、上記実施の形態と同様であって、スペーサ層102に接着機能があるため、第1の機能層101と、第2の機能層103を貼り合わせることができる。スペーサ層102上に第2の機能層103を設けると、底面側を第1の機能層101、側面側をスペーサ層102、上面側を第2の機能層103によって囲まれた空間104が生じる。
その後図3(C)に示すように、基板100を剥離する。このとき、スペーサ層102の接着性が、剥離層106の接着性よりも高いことをも利用して、剥離することができる。剥離層106の接着性は、化学的又は物理的な変化を与えることにより、低下させることができる。そして、基板100を剥離することができる。例えば、剥離層106にタングステンを用いる場合、加熱処理を行うことによって、結晶構造に変化が生じ、接着力が低下する。その結果、剥離層106と基板100との界面、剥離層106と第1の機能層101との界面、剥離層106の内部から分離し、基板100を第1の機能層101から剥離することができる。また剥離層106に珪素を有する半導体層を用いる場合、剥離層106に到達する開口部を設け、エッチング剤を導入して剥離層106を除去する。その結果、基板100は第1の機能層101から剥離する。エッチング剤には気体、又は液体を用いることができ、剥離層にのみ選択的に反応するエッチング剤を用いる。例えば、珪素を有する半導体層にのみ選択的に反応するエッチング剤として、フッ化ハロゲンが挙げられる。フッ化ハロゲンとしては、三フッ化塩素(ClF)やフッ化水素(HF)を用いることができる。
このようにして基板100を除去することができる。さらに、第1の機能層101の裏面に残留した剥離層106を除去してもよい。その後、図3(D)に示すように、機能層101の裏面にフィルム基板107を設けるとよい。第2の機能層103にもフィルム基板を用いれば、薄型で柔軟性の高い微小電気機械式装置を提供することができる。また第1の機能層101の裏面に保護層108を設け、不純物元素の侵入を防止することもできる。このような保護層108は、シリコン酸化物又はシリコン窒化物を用いることができる。また、有機化合物等を用い、第1の機能層101とフィルム基板107とを接着させることもできる。
このように本発明は、スペーサ層を用いて空間を形成することを特徴とする。
(実施の形態2)
本実施の形態では、スペーサ層を用いて空間を形成する微小電気機械式装置の別構成について説明する。
図2(A)には、別の構造を有する微小電気機械式装置を示し、図1に示した微小電気機械式装置とは、開口部が設けられた第2の機能層105を有する点で異なる。その他の構成は図1と同様のため、説明を省略する。第2の機能層105の開口部は、スペーサ層に設けられた開口部とほぼ同じような形状を有し、重なるように設けられる。すなわち、空間104は、その底面側を第1の機能層101、側面側をスペーサ層102及び第2の機能層105によって囲まれ、上面側は開放されている。このように空間の形態は、必ずしも閉じている必要はない。
ここで、第1の機能層101及びスペーサ層102については、それぞれ、実施の形態1におけるこれらの説明を準用する。
また、上記実施の形態と同様、開口部は一つでも複数でも良く、一つの開口部の面積は0.01mm以上25mm以下とする。そして、開口部の面積の総和はスペーサ層の面積の20%〜30%小さいことが望ましい。また、スペーサ層は、10μm以上の厚さを有する。そして好ましくは、200μm以下の厚さとする。これは、開口部の機能を確保するためである。さらには、下記に示す剥離工程を容易にするためである。
さらに、開口部は第1の機能層101が有する機能素子の配置に応じて形成される。例えば、第1の機能層101に半導体素子が含まれ、第2の機能層105に微小電気機械装置が含まれた半導体装置の場合、半導体素子と接続する電極上に開口部を設けることで、第1の機能層101が有する半導体素子や、半導体素子によって構成される電気回路の検査を接触式で行うことができる。通常、基板を設ける前に、検査を行うが、本発明の構造では開口部を介して第1の機能層101の配線等にプローブをあて、動作を確認することができる。
このように接触式の検査を行う場合、開口部の面積は0.1×0.1mm〜1.0×1.0mm以上となるとよい。また開口部の深さは、スペーサ層及び基板の厚みの和と等しくなる。そのため、開口部の深さを浅くしたい場合、スペーサ層の厚みを薄くする。開口部が深すぎると、接触式の検査が行いにくくなるため、スペーサ層の厚みを制御するとよい。
また、上記実施の形態と同様に、作製した微小電気機械式装置を基板100から剥離する事ができる。微小電気機械式装置は、図2(B)に示すように、基板100上には、剥離層106を形成し、第1の機能層101およびスペーサ層を形成し、基板100を剥離する。ここで、剥離層106の形成方法、および剥離の方法は、上記実施の形態と同様にすることができる。
その後、図2(C)に示すように、第1の機能層101の裏面にフィルム基板107を設けるとよい。第1の機能層101とフィルム基板107との間には保護層108を有する。フィルム基板107および保護層108は、上記実施の形態と同様に設けることができる。また、保護層108は、フィルム基板107上に設けた後に第1の機能層101と貼り合わせることも可能である。この場合、保護層108は、フィルム基板と第1の機能層101とを接着する接着層としても機能する。
このように第2の機能層105に開口部を設けたことにより、第1の機能層101をフィルム基板107に転置した後にも、第1の機能層101の検査を接触式で行うことができる。例えば、上記のように第1の機能層101を剥離し、フィルム基板107に転置する工程によって、第1の機能層が有する素子の特性が変化する場合がある。このような場合にも、本実施の形態で説明したように、剥離前、転置後に素子や電気回路の測定を行うことができる。このように、工程ごとに測定を行うことで、工程の管理を行うことができる。
このように本発明は、スペーサ層を用いて空間を形成し、加えて第2の機能層にも開口部を設けることを特徴とする。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態で説明した空間を有する微小電気機械式装置と、半導体素子でなる電気回路とを有する半導体装置を作製する方法について説明する。
図4(A)に示すように、絶縁基板300上に剥離層305を形成する。絶縁基板300、及び剥離層305は上記実施の形態と同様に作製することができる。そして、剥離層305上には上記実施の形態における機能層として、圧電素子315を有する層を設ける。圧電素子315は、第1の電極310上に圧電材料311を形成し、圧電材料311上に第2の電極312が形成された構造を有する。第1の電極310及び第2の電極312には、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)もしくはシリコン(Si)の元素からなる膜又はこれらの元素を用いた合金膜を用いることができる。圧電層となる圧電材料311には、例えば水晶(SiO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸鉛(PbTiO)、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr、Ti)O)、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛((Pb、La)(Zr、Ti)O)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、メタニオブ酸鉛(PbNb)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミ(AlN)、酸化タンタル(Ta)を用いることができる。圧電材料は、結晶中心を持たない絶縁体である。そして、圧電材料に力を加えて歪ませると結晶が分極して表面に電荷が生じる。これは正圧電効果と呼ばれる。逆に、圧電材料に電圧を加えると歪みが生じる。これを逆圧電効果と呼ぶ。したがって、圧電材料は交流電流を加えると、この逆圧電効果により振動する。
ここでは、圧電素子315を有する層を設ける例を示したが、他にも薄膜を積層することによって形成することができ、特定の機能を奏するための素子を有する層を形成することもできる。ここで、特定の機能を奏するための素子とは、圧電素子が含まれることはもちろん、例えば、熱電素子、歪み抵抗素子、インダクタやコンデンサなどの受動素子、および能動素子を含む様々な機能を有する素子がある。
その後図4(B)に示すように、圧電素子の上方又は側方に、選択的にスペーサ層302を形成する。図4(B)に示すように、圧電素子が形成されている部分は、スペーサ層302の非形成領域、すなわち開口部となる。ここで、圧電素子は、第1の電極310、圧電材料311、第2の電極312を積層して構成される。そして、スペーサ層302上に基板303を設けることで、空間304が生じる。すなわち、空間304は、その底面側を圧電素子315、側面側をスペーサ層302、上面側を基板303で囲まれる。このような圧電素子315は、周囲の圧力により変形すると、第1の電極310と第2の電極312の間の電圧が変化する。この電圧の変化を読み取ることによって圧力を測定することができる。
このような圧電素子を有する微小電気機械式装置は、センサー(代表的には圧力センサー)、アクチュエータ、発振回路、フィルターに適用することができる。
そして図4(C)に示すように、絶縁基板300を剥離する。絶縁基板300の剥離は、上記実施の形態の基板100の剥離方法と同様である。
また図4(D)に示すように、剥離層305を除去してもよい。そして、フィルム基板や保護膜を圧電素子315の裏面に形成してもよい。
このように本発明は、スペーサ層を用いて形成した空間と隣接する圧電素子を形成することができる。
次に、上記圧電素子と接続される電気回路を設ける方法について、図5を用いて説明する。ここで電気回路は、圧電素子315を制御し、圧電素子315からの出力信号を受信するための制御回路等を有し、当該制御回路等は薄膜トランジスタ等によって構成されているとする。また、本明細書において薄膜トランジスタが形成された基板をTFT用基板と記す。
薄膜トランジスタは、半導体膜、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極、及びドレイン電極を有し、公知の方法によって作製することができる。半導体膜は非晶質であっても、微結晶、結晶質であってもよい。結晶性の高い半導体膜を用いると、薄膜トランジスタの電気特性を高めることができ、制御回路として好適となる。本実施の形態では、絶縁基板200上に、薄膜トランジスタ(TFT)211、212、213を設ける。なお、後に絶縁基板200を剥離するため、剥離層205を介して薄膜トランジスタ211、212、213を形成しておくとよい。薄膜トランジスタの表面を平坦化するため、絶縁層218を形成するとよい。薄膜トランジスタ211、212、213上には絶縁層218を形成し、該絶縁層218に開口部を設けてソース電極及びドレイン電極を形成する。ソース電極及びドレイン電極は、それぞれソース配線及びドレイン配線としても機能する。そして、ソース電極及びドレイン電極上には絶縁層219を形成し、絶縁層219上にソース電極、ドレイン電極、又はゲート電極と接続された接続端子220を形成する。本実施の形態では接続端子220にソース配線またはドレイン配線が接続された形態を示すが、ゲート配線が接続されていてもよい。例えば接続端子220がゲート配線に接続されている場合には、接続端子220の電圧が所定の電圧以上になれば、上記ゲート配線に接続された薄膜トランジスタがオンとなる。ここで、絶縁層218および絶縁層219は、個々の薄膜トランジスタや、薄膜トランジスタと上下に重なり合う配線、および隣り合う配線を絶縁するために形成される。そして、薄膜トランジスタや配線を設けた機能層の上面を平坦化するために形成する。このような絶縁層218、219は無機材料又は有機材料から形成することができるが、有機材料から形成すると簡便に平坦性を高めることができる。さらに接続端子220は、圧電素子と簡便な接続を可能とするため、面積の広いパッドとして設けるとよい。このようにして薄膜トランジスタを有する制御回路を形成することができる。
勿論、制御回路はシリコンウェハ上に作製されたMOSFETを用いて形成することもできる。しかし、絶縁基板上の薄膜トランジスタで形成することにより、低コスト化を図ることができる。
次に、TFT用基板に圧電素子を貼り合わせ、制御回路と圧電素子とを接続する。例えば、図6(A)に示すように接続端子220と、圧電素子の第1の電極310及び第2の電極312とを接続領域316において接続する。圧電素子315を形成するとき、剥離層305を除去するため、第1の電極310及び第2の電極312が露出している。接続する方法として、異方性導電接着剤(または異方性導電フィルム;ACF:Anisotropic Conductive Filmとも呼ぶ)330を用いることができる。ACFは一方向のみに導電をとることができるため、接続端子220と第1の電極310、接続端子220と第2の電極312を接続することができる。異方性導電接着剤330は、圧電素子を構成する圧電材料との距離、つまり、圧電材料の端部から開口部の端部までの距離dは、10μm以上、100μm以下であるとよい。さらに異方性導電接着剤330により形成される空間の面積は、圧電材料が設けられた部分の面積より大きくするとよい。
この異方性導電接着剤330は、スペーサ層としても機能する。また異方性導電接着剤は、スペーサ層302と同一とみなせる領域(つまりほぼ同一領域)に設けられていることが望ましい。さらにスペーサ層302と同一とみなせる形状(つまりほぼ同一形状)となるとよい。これにより、スペーサ層302により作られる空間と、異方性導電接着剤330により作られる空間とを重なるように配置させることができる。
異方性導電接着剤330を選択的に設けたことにより、空間334が生じる。空間334は、その底面側を絶縁層219及び接続端子220、側面側を異方性導電接着剤330、上面側を圧電素子315により囲まれる。このように圧電素子315の上面及び下面に空間304、334を設けたことにより、精度を高めることができる。しかしながら、異方性導電接着剤330を全面に設け、空間334を形成しなくとも微小電気機械式装置は圧力センサーとして機能する。
その後、絶縁基板200を剥離する。絶縁基板200の剥離は、上記実施の形態の基板100の剥離方法と同様である。以上のようにして図6(A)の半導体装置が完成する。
図6(B)に示すように、フィルム基板360を薄膜トランジスタ211、212、213の下方に設ける。このとき、剥離層205を除去してからフィルム基板360を設けてもよい。基板303にもフィルム基板を用いれば、薄型で柔軟性の高い半導体装置を提供することができる。
また図7(A)には、TFT用基板に圧電素子を反転させて貼り合わせ、接続端子220と接続領域316とを電気的に接続した構造の微小電気機械式装置を含む半導体装置を示す。圧電素子は、圧電素子用基板の絶縁基板300を剥離した状態でTFT用基板へ貼り合わせる構造を示すが、絶縁基板300を剥離しない状態でTFT用基板へ貼り合わせてもよい。TFT用基板に圧電素子を反転させて貼り合わせると、空間334が生じる。空間334は、その底面側を絶縁層219及び接続端子220の一部、側面側を異方性導電接着剤330、上面側を圧電素子315により囲まれる。その他の構成は、図6と同様であるため、説明を省略する。なお、圧電素子315の損傷を防ぐ為に、保護膜318を圧電素子315に接して設けることが好ましい。保護膜318は、ポリイミド、エポキシ樹脂等の樹脂材料を用いて形成することが好ましい。しかし、圧電素子315の動作を妨げない限度に薄くするのであれば酸化珪素または窒化珪素等の無機材料等を用いて保護膜318を形成することもできる。
このように圧電素子を反転させて貼り合わせると、接続領域316の配線を積極的に露出させる必要がない。言い換えると、圧電素子を反転させて貼り合わせるため、絶縁基板300を剥離せずともTFT用基板と貼り合わせ、接続端子220と電気的に接続することが可能となる。従って、TFT用基板に圧電素子を反転させて貼り合わせたことにより、工程を削減することができる。
また図7(B)には、図7(A)の構造に、スペーサ層302を介して基板303を設けたものである。スペーサ層302を介して基板303を設けると、空間344が生じる。空間344は、その底面側を圧電素子315、側面側をスペーサ層302、上面側を基板303により囲まれる。なお、基板303は、可撓性を有するようにポリイミド、エポキシ樹脂等の樹脂材料からなるものが好ましい。その他の構成は、図7(A)と同様であるため、説明を省略する。なお、空間304、344の内部には、希ガスまたは窒素ガスのような不活性ガスが充填されている。このような構造を有する半導体装置は次のように動作させることができる。先ず、装置外部の圧力をP1、空間304内部の圧力をP2、空間344内部の圧力をP3(P3の大きさはP2と等しい。)とする。P1が変化し、P1とP2との圧力差に変化が生じると、基板303が変形する。基板303の変形により空間304の容積V1が変わると、P2も変化する。その結果、P2とP3との圧力差に変化が生じ、圧電素子315が変形する。この圧電素子315の変形によって発生した信号はTFT212を含む回路によって検出される。
このように複数の空間を有する微小電気機械式装置は、空間の体積差を利用することができる。例えば、微小電気機械式装置を圧力センサーに適用する場合、体積が大きい、つまり表面積が大きな第1の空間を検出面とし、それより小さな体積を有する第2の空間を圧力変化の検出用に利用することで、検出感度を高めることができる。さらに空間は2つに限定されることなく、2つ以上設けてもよい。
(実施の形態4)
本実施の形態では、微小電気機械式装置をフィルターに適用した形態を説明する。図13(A)に示すように、フィルターは複数の周波数が重なりあう複合波から特定の周波数範囲のみを通過させ、又は阻止する整流機能を有する。すなわち、フィルターを通った複合波は、整流波として取り出すことができる。このようなフィルターは無線通信を行う電子機器、例えば携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants、情報携帯端末)、無線通信チップを備えたカードに搭載することができる。
図13(B)には、フィルターに適用しうる微小電気機械式装置の構成例を示す。上記実施の形態と同様に、TFT211、212、213等が形成されたTFT用基板に、異方性導電接着剤330を選択的に設けて、圧電素子315を貼り合わせ、接続端子220と圧電素子315の接続領域とを電気的に接続する。すると、空間334が生じる。空間334は、その底面側を絶縁層219及び接続端子220の一部、側面側を異方性導電接着剤330、上面側を圧電素子315で囲まれる。また、フィルターを構成する圧電素子は、円形や楕円形、多角形状であってもよい。さらには、複数の圧電素子を並列や直列に接続してフィルターを構成することもできる。フィルターとして適用する場合、圧電素子315の表面は露出したままでもよい。また、強度を保つために圧電素子315上に、絶縁物からなる保護膜を設けてもよい。
図13(C)には、図13(B)とは、圧電素子315が反転してTFT用基板に張り合わされており、且つ空間が圧電素子を介して上下に複数設けられているが異なる構成を有するフィルターを示す。その他の構成は同様であるため、説明を省略する。勿論、図13(B)と同様に圧電素子315を反転せずとも、空間を複数設けることができる。圧電素子315上に設けられた空間344は、スペーサ層302を介して基板303を貼り合わせたことにより生じる。すなわち、空間344はその底面側を圧電素子315、側面側をスペーサ層302、上面側を基板303で囲まれる。空間344は、空間334と同じ体積となるように形成するとよい。空間334と空間344の体積を同じとすることで、簡便にそれらの内部圧力を同じとすることができる。なお空間334、344の形状は矩形状や円形状、多角形状、楕円状等であってもよい。
このようにフィルターを本発明の微小電気機械式装置により形成することによって、微小構造体の犠牲層を成膜する工程及び該犠牲層をエッチングする工程を不要とすることができる。その結果、エッチング時間の制約がなく、また歩留まりを向上させることができる。また高価なエッチング装置が不要となる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、微小電気機械式装置を圧力センサーに適用した形態を説明する。図14(A)に示すように、圧力センサーは、圧電素子の一方の電極を一定の電圧(例えば接地電圧(GND))に接続し、圧力を加えられて変形した圧電素子の逆圧電効果によりもう一方の電極の電圧が変化することを利用する。そして圧力センサーは、電圧変化が制御回路を入力、その電圧変化を増幅させ、又は必要に応じて電圧変化を加工して出力する機能を有する。このような圧力センサーは、圧力の変動を制御する場合、例えば成膜装置内の圧力変動等を制御するときのフィードバック機構の一部として搭載することができる。
図14(B)には、圧力センサーに適用しうる微小電気機械式装置の構成例を示す。上記実施の形態と同様に、薄膜トランジスタ(TFT)211、212、213等が形成されたTFT用基板に、異方性導電接着剤330を選択的に設けて、圧電素子315を反転させて貼り合わせ、接続端子220と圧電素子315の接続領域とを電気的に接続する。すると、空間334が生じる。空間334は、その底面側を絶縁層219及び接続端子220の一部、側面側を異方性導電接着剤330、上面側を圧電素子315で囲まれる。
圧力センサーとして適用する場合、圧電素子315は露出しない構成が望ましい。圧力の感度を維持するためである。そのため、本実施の形態では、圧電素子315を反転させて、空間334を形成し、圧電素子315の裏面は、絶縁物からなる保護膜により覆われている。当該保護膜は、圧力の伝わりが高い材料で形成するとよく、さらに好ましくは弾性変形しやすく、塑性変形しにくい材料で形成するとよい。このような圧力センサーは空間334の体積が変化する、つまり圧力が変化することにより、外部の圧力を測定することができる。
図14(C)には、図14(B)とは、空間が圧電素子を介して上下に複数設けられているが異なる構成を有する圧力センサーを示す。その他の構成は同様であるため、説明を省略する。圧力の検出面は、TFT用基板と反対面が好ましいため、微小電気機械式装置を圧力センサーに適用する場合は、TFT用基板に圧電素子を反転させて貼り合わせるとよい。圧電素子315上に設けられた空間344は、スペーサ層302を介して基板303を貼り合わせたことにより生じる。すなわち、空間344はその底面側を圧電素子315、側面側をスペーサ層302、上面側を基板303で囲まれる。空間344は、空間334と同じ内部圧力を有するように形成すればよい。また複数の空間を設け、それぞれ内部圧力を異ならせることにより、検出感度を高めることができる。例えば、体積が大きい、つまり表面積が大きな第1の空間を検出面とすることができ、第2の空間が小さな体積を有する場合であっても、第1の空間の検出面が大きいため圧力変化の検出感度を高めることができる。
このように圧力センサーを本発明の微小電気機械式装置により形成することによって、微小構造体の犠牲層を成膜する工程及び該犠牲層をエッチングする工程を不要とすることができる。その結果、エッチング時間の制約がなく、また歩留まりを向上させることができる。また高価なエッチング装置が不要となる。また本発明の圧電素子を適用したことにより、省電力化、構造の単純化を図ることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、微小電気機械式装置を有し、無線通信を可能とした半導体装置について説明する。
図8に、半導体装置601が有する電気回路604の詳細な構成を説明する。まず、電気回路604は、外部(ここではリーダライタ607)から放射される電磁波を受信して半導体装置601を駆動させる電力を生成し、さらに、外部と無線で通信を行う機能を有する。そのため電気回路604は、電源回路611、クロック発生回路612、復調回路613、変調回路614、復号化回路616、符号化回路617、および情報判定回路618等、無線通信に必要な回路を有する。また、無線通信に使用する電磁波の周波数や通信方法によって、電気回路は異なる回路構成を有する場合がある。
電気回路604は微小電気機械式装置603を制御する、リーダライタ607からの情報を処理する等の機能を有する。そのため電気回路604は、メモリ、メモリ制御回路、演算回路等を有する。図に示した例では、メモリ621、メモリ制御回路622、演算回路623、構造体制御回路624、A/D変換回路625、信号増幅回路626を有する。
電源回路611はダイオードおよび容量を有し、アンテナ602に発生した交流電圧を整流して定電圧を保持し、当該定電圧を各回路に供給することができる。クロック発生回路612はフィルターや分周回路を有し、アンテナ602に発生した交流電圧をもとに必要な周波数のクロックを発生させ、当該クロックを各回路に供給することができる。
フィルターには、上記実施の形態に基づき作製された圧電素子を単数、又は複数有する素子を適用することができる。本発明の作製方法により形成されたフィルターは、同一基板上にその他の回路と一体形成することができる。その結果、パッケージの手間や接続不良の発生を低減することができる。ここで、クロック発生回路612が生成するクロックの周波数は、基本的にリーダライタ607と半導体装置601とが通信に用いる電磁波の周波数以下である。また、クロック発生回路612はリングオシレータを有し、電源回路611から電圧を入力して任意の周波数のクロックを生成することも可能である。
復調回路613はフィルターや増幅回路を有し、アンテナ602に発生した交流電圧に含まれる信号を復調することができる。復調回路613は、無線通信に用いる変調方式によって異なる構成の回路を有する。復号化回路616は、復調回路613によって復調された信号を復号化する。この復号化された信号が、リーダライタ607より送信された信号である。情報判定回路618は比較回路等を有し、復号化された信号がリーダライタ607より送信された正しい信号であるか否かを判定することができる。正しい情報であると判断された場合、情報判定回路618は各回路(例えば、メモリ制御回路622や演算回路623、構造体制御回路624等)に正しいことを示す信号を送信し、その信号を受けた回路は所定の動作を行うことができる。
符号化回路617は、半導体装置601からリーダライタ607へ送信するデータを符号化する。変調回路614は、符号化されたデータを変調し、アンテナ602を介してリーダライタ607へ送信する。
リーダライタへ送信するデータは、メモリが記憶している半導体装置固有のデータや、半導体装置が有する機能により得られたデータである。半導体装置固有のデータとは、例えば、半導体装置が不揮発性のメモリを有し、当該不揮発性のメモリに記憶される個体識別情報等のデータである。半導体装置が有する機能により得られたデータとは、例えば、微小電気機械式装置によって得られたデータや、それらをもとに何らかの演算を行ったデータ等である。
メモリ621は、揮発性メモリ、および不揮発性メモリを有することができ、半導体装置601固有のデータや、微小電気機械式装置603から得られた情報等を記憶する。図にはメモリ621が一つのみ記載されているが、記憶する情報の種類や、半導体装置601の機能に応じて複数種類のメモリを有することも可能である。メモリ制御回路622は、メモリ621に記憶されている情報を読み出す、およびメモリ621に情報を書き込む場合にメモリ621を制御する。具体的には、書き込み信号、読み出し信号、メモリ選択信号等を生成する、アドレスを指定する、等の動作を行うことができる。
構造体制御回路624は、微小電気機械式装置603を制御するための信号を生成することができる。例えば、リーダライタ607からの命令によって微小電気機械式装置603を制御する場合には、復号化回路616によって復号化された信号をもとに微小電気機械式装置603を制御する信号を生成する。また、メモリ621内に微小電気機械式装置603の動作を制御するプログラム等のデータが記憶されている場合は、メモリ621から読み出したデータをもとに微小電気機械式装置603を制御する信号を生成する。そのほかにも、メモリ621内のデータ、リーダライタ607からのデータ、および微小電気機械式装置603から得られたデータをもとに微小電気機械式装置603を制御するための信号を生成するフィードバック機能を有することも可能である。
演算回路623は、例えば、微小電気機械式装置603から得られたデータの処理を行うことができる。また、上記の構造体制御回路624がフィードバック機能を有する場合の、情報処理等を行うことも可能である。A/D変換回路625は、アナログデータとデジタルデータとの変換を行う回路であり、微小電気機械式装置603へ制御信号を伝達する、または微小電気機械式装置603からのデータを変換して各回路に伝達することができる。信号増幅回路626は、微小電気機械式装置603から得られる微小な信号を増幅してA/D変換回路625へ伝達することができる。
このような半導体装置により、無線通信を可能とすることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、半導体装置の外観について説明する。
図9(A)には、半導体装置の外観の斜視図を示す。半導体装置380は、フィルム基材からなる基板303、360により包まれている。
図9(B)には、図9(A)のA−Bにおける断面図を示す。ここで、図9(A)は、例えば、図6に示す半導体装置の断面図を簡略化したものでもある。上記実施の形態と同様に半導体装置380が基板303、360で覆われている。
上記実施の形態で説明したように、半導体装置が有する空間は、基準圧力となるように制御されている。大気圧付近の圧力を測定する場合、空間は大気圧、または大気圧より多少増減した値の圧力とする。例えば、大気圧より低い圧力とすると、圧電素子の電極は空間側に撓んでいる。その後、所定の圧力を有する空間に半導体装置を配置すると、圧電素子の電極の状態が、空間の圧力に伴い変化する。この圧電素子の電極の状態から空間の圧力を測定することができる。そのため、高真空の圧力を測定する場合、空間は真空状態となる。
半導体装置のフィルム基板の一方、例えば基板303の表面に接着性を持たせることにより、圧力を測定したい対象物に貼り付けることができる。基板303はフィルムからなり薄いため、対象物の圧力変化を正確に半導体装置380へ伝えることができる。
勿論、基板303、360は薄いため、薄型で柔軟性の高い半導体装置を提供することができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した圧電素子を有する半導体装置を、圧力センサーとして適用することができる例を説明する。本実施の形態では、センサーとして機能する半導体装置を、タイヤの空気圧を監視するシステムの圧力センサーに適用する場合について説明する。
図10示すように、ホイール802を有するタイヤ801に、半導体装置803を配置する。半導体装置803はタイヤ801内部に設けてもよいが、タイヤの破損が懸念されるため、ホイールのバルブ部分に取り付けるとよい。半導体装置803は複数の圧電素子と、これを制御する制御回路を有する。本実施の形態において、半導体装置803は4つの圧電素子、第1乃至第4の圧電素子811〜814と、これらを制御する制御回路817を有する。なお圧電素子の数は、4つに限定されるものではなく、複数設ければよい。第1乃至第4の圧電素子811〜814は、それぞれ感度の異なる圧電素子とするとよい。例えば、圧電素子の測定面積を異ならせて低圧領域を測定可能とする圧電素子、高圧領域を測定可能とする圧電素子を設け、広い測定範囲を実現する。またいずれか一の圧電素子は、基準素子とする。
このような半導体装置803は、圧力の変化を容量変化として取り出すことができ、タイヤの空気圧の変動を把握することができる。その結果、タイヤの空気圧の低下によって発生するパンク等を未然に防止することができる。また本実施の形態の圧力センサーは、タイヤの空気圧を直接測定することができるため、測定精度を高めることができる。
また、半導体装置803からの情報を取得するため、自動車にリーダライタ装置を配置しておくとよい。半導体装置803は、リーダライタから放射される電磁波により駆動電力を得て、電磁波を介してリーダライタと情報の送受信を行うことができる。そのため、半導体装置803は、上記実施の形態で示したような無線通信用の電気回路を有する。例えば、アンテナ818、メモリ819、CPU(Central Processing Unit)820を有する。勿論、半導体装置803に内蔵電池を搭載してもよい。
本実施の形態の圧力センサーを搭載することにより、ガソリンスタンド等の自動車整備工場へ行くことなく、比較的簡便にかつ日常的にタイヤの空気圧をモニターすることができる。
また圧力センサー以外に、温度センサーを有してもよい。圧力センサーと温度センサーとを併用することにより、タイヤの空気圧のモニター精度を高めることができる。
このように本発明の半導体装置は、新たな構成を有するセンサーを提供することができる。
(実施の形態9)
本実施の形態では、微小電気機械式装置を用いて脈拍を測定する半導体装置の形態について説明する。
本発明の微小電気機械式装置は、非常に薄型であり、フィルム基板で覆うことができるため、柔軟性に富み、曲面を有する表面、例えば生体や人体の表面に巻き付けることができる。
図11には、一例として手首901に半導体装置903を貼り付けたようすを示す。本実施の形態では、6つの圧電素子、第1乃至第6の圧電素子811〜816を有する半導体装置903を用いて脈拍を測定する。なお圧電素子の数は、6つに限定されるものではなく、複数設ければよい。このように複数の圧電素子を設けたとき、複数の圧電素子のうち、最大脈拍数をカウントしている圧電素子の情報を出力する。このように複数の圧電素子を設けたことにより、脈拍数のカウント漏れを低減することができる。
半導体装置は、所定の大きさの測定面を有し、該測定面において小さな面積を有する圧電素子を複数アレイ状に配列してもよい。例えば図12(A)に示すように、5×4個の圧電素子をアレイ状に配列した半導体装置903を手首901に貼り付ける。このとき、血管902の脈の状態を把握可能な位置に配列した圧電素子を第1乃至第6の圧電素子811〜816とする。
また、ある程度の面積を有する圧電素子を設けてもよい。圧電素子の面積に応じて設ける圧電素子の個数は少なくなる。例えば、図12(B)に示すように、圧電素子の幅は、血管の幅に合うような大きさであればよく、第1乃至第6の圧電素子811〜816を配置する箇所は血管に沿うようにすればよい。
その他半導体装置903は、上記実施の形態で示したような電気回路を有することにより無線通信を可能とする。例えば、アンテナ818、メモリ819、CPU820を有する。さらに半導体装置903は、入力部821、表示部823を有してもよい。入力部821により、使用者は自己の情報を入力することができ、表示部823から情報を得ることができる。例えば、測定された脈拍に基づき、健康に関するアドバイスや情報を表示部823に表示することができる。
また運動中に脈拍を測定する場合、脈拍の変化等から消費カロリーを計算し、提供することができる。さらに運動中、所定値以上の脈拍となった場合、注意音を発するようにしてもよい。
このように本発明の半導体装置は、新たな構成を有するセンサーを提供することができる。
本発明の微小電気機械式装置を示す図である 本発明の微小電気機械式装置を示す図である 本発明の微小電気機械式装置を示す図である 本発明の圧電素子用基板を示す図である 本発明のTFT用基板を示す図である 本発明の微小電気機械式装置を示す図である 本発明の微小電気機械式装置を示す図である 本発明の半導体装置を示すブロック図である 本発明の半導体装置の外観を示す図である 本発明の圧力センサーの例を示す図である 本発明の圧力センサーの例を示す図である 本発明の圧力センサーの拡大図である 本発明のフィルターを示す図である 本発明の圧力センサーを示す図である

Claims (14)

  1. 第1のフィルム基板上に選択的に設けられた、接着性を有する第1のスペーサ層と、
    前記第1のスペーサ層の上方に設けられた圧電素子を有する層と、
    前記圧電素子を有する層の上方又は側方に、選択的に設けられた接着性を有する第2のスペーサ層と、
    前記第2のスペーサ層上に設けられた第2のフィルム基板とを有し、
    前記圧電素子を有する層は、第1の電極、圧電材料、および第2の電極を有する圧電素子を一つ又は複数有し、
    前記第1のスペーサ層および前記第2のスペーサ層は、前記圧電素子と重なる開口部を形成するように選択的に配置されたことを特徴とする微小電気機械式装置。
  2. 第1のフィルム基板上に選択的に設けられた、接着性を有する第1のスペーサ層と、
    前記第1のスペーサ層の上方に設けられた機能層と、
    前記機能層の上方又は側方に、選択的に設けられた接着性を有する第2のスペーサ層と、
    前記第2のスペーサ層上に設けられた第2のフィルム基板とを有し、
    前記機能層は、圧電素子、熱電素子、歪み抵抗素子、インダクタ、又はコンデンサから選ばれた一つまたは複数の機能を奏し、
    前記第1のスペーサ層および前記第2のスペーサ層は、前記素子と重なる開口部を形成するように選択的に配置されたことを特徴とする微小電気機械式装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記第1のスペーサ層と前記第2のスペーサ層とは、重なっていることを特徴とする微小電気機械式装置。
  4. 基板上に剥離層を形成し、
    前記剥離層上に、第1の電極、圧電材料、および第2の電極を有する圧電素子を一つ又は複数有する圧電素子を有する層を形成し、
    前記圧電素子を有する層の上方に、接着性を有する第1のスペーサ層を選択的に形成し、
    前記第1のスペーサ層を介して、前記圧電素子を有する層の上方に第1のフィルム基板を接着し、
    前記圧電素子を有する層と前記第1のフィルム基板とが前記第1のスペーサ層の接着性によって接着していることを利用して、前記基板から前記圧電素子を有する層を剥離し、
    前記基板から剥離された前記圧電素子を有する層に、接着性を有する第2のスペーサ層を選択的に形成した第2のフィルム基板を接着し、
    前記第1のスペーサ層および前記第2のスペーサ層は、前記圧電素子と重なる開口部を形成するように選択的に配置されたことを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  5. 基板上に剥離層を形成し、
    前記剥離層上に、圧電素子、熱電素子、歪み抵抗素子、インダクタ、又はコンデンサから選ばれた一つまたは複数の機能を奏する素子を有する機能層を形成し、
    前記機能層の上方に、接着性を有する第1のスペーサ層を選択的に形成し、
    前記第1のスペーサ層を介して、前記機能層の上方に第1のフィルム基板を接着し、
    前記機能層と前記第1のフィルム基板とが前記第1のスペーサ層の接着性によって接着していることを利用して、前記基板から前記機能層を剥離し、
    前記基板から剥離された前記機能層に、接着性を有する第2のスペーサ層を選択的に形成した第2のフィルム基板を接着し、
    前記第1のスペーサ層および前記第2のスペーサ層は、前記素子と重なる開口部を形成するように選択的に配置されたことを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  6. 請求項4又は請求項5において、
    前記第1のスペーサ層と前記第2のスペーサ層とは、重なっていることを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  7. 基板上に設けられた、半導体素子でなる電気回路を有する層と、前記電気回路と電気的に接続された電極と、
    前記電気回路を有する層および前記電極の上方又は側方に、選択的に設けられた接着性を有する第1のスペーサ層と、
    前記第1のスペーサ層の上方に設けられた圧電素子を有する層と、
    前記圧電素子を有する層の上方又は側方に、選択的に設けられた接着性を有する第2のスペーサ層と、
    前記第2のスペーサ層上に設けられた第1のフィルム基板とを有し、
    前記圧電素子を有する層は、第1の電極、圧電材料、および第2の電極を有する圧電素子を一つ又は複数有し、
    前記第1のスペーサ層および前記第2のスペーサ層は、前記圧電素子と重なる開口部を形成するように選択的に配置されたことを特徴とする半導体装置。
  8. 基板上に設けられた、半導体素子でなる電気回路を有する層と、前記電気回路と電気的に接続された電極と、
    前記電気回路を有する層および前記電極の上方又は側方に、選択的に設けられた接着性を有する第1のスペーサ層と、
    前記第1のスペーサ層の上方に設けられた機能層と、
    前記機能層の上方又は側方に、選択的に設けられた接着性を有する第2のスペーサ層と、
    前記第2のスペーサ層上に設けられた第2のフィルム基板とを有し、
    前記機能層は、圧電素子、熱電素子、歪み抵抗素子、インダクタ、又はコンデンサから選ばれた一つまたは複数の機能を奏し、
    前記第1のスペーサ層および前記第2のスペーサ層は、前記素子と重なる開口部を形成するように選択的に配置されたことを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項7又は請求項8において、
    前記第1のスペーサ層と前記第2のスペーサ層とは、重なっていることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項7乃至請求項9のいずれか一において、
    前記第1のスペーサ層は、異方性導電接着剤でなることを特徴とする半導体装置。
  11. 第1の基板上に剥離層を形成し、
    前記剥離層上に、第1の電極、圧電材料、および第2の電極を有する圧電素子を一つ又は複数有する圧電素子を有する層を形成し、
    前記圧電素子を有する層の上方に、接着性を有する第1のスペーサ層を選択的に形成し、
    前記第1のスペーサ層を介して、前記圧電素子を有する層の上方に第1のフィルム基板を接着し、
    前記圧電素子を有する層と前記第1のフィルム基板とが前記第1のスペーサ層の接着性によって接着していることを利用して、前記基板から前記圧電素子を有する層を剥離し、
    第2の基板上に半導体素子でなる電気回路を有する層と、前記電気回路と電気的に接続する電極とを形成し、
    前記電気回路を有する層および前記電極の上方または下方に、接着性を有する第2のスペーサ層を選択的に形成し、
    前記第1の基板から剥離された前記電気回路を有する層および前記電極に、前記圧電素子を有する層を、前記第2のスペーサ層により接着し、
    前記第1のスペーサ層および前記第2のスペーサ層は、前記圧電素子と重なる開口部を形成するように選択的に配置されたことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  12. 第1の基板上に剥離層を形成し、
    前記剥離層上に、圧電素子、熱電素子、歪み抵抗素子、インダクタ、又はコンデンサから選ばれた一つまたは複数の機能を奏する素子を有する機能層を形成し、
    前記機能層の上方に、接着性を有する第1のスペーサ層を選択的に形成し、
    前記第1のスペーサ層を介して、前記機能層の上方に第1のフィルム基板を接着し、
    前記機能層と前記第1のフィルム基板とが前記第1のスペーサ層の接着性によって接着していることを利用して、前記基板から前記機能層を剥離し、
    第2の基板上に半導体素子でなる電気回路を有する層と、前記電気回路と電気的に接続する電極とを形成し、
    前記電気回路を有する層および前記電極の上方又は下方に、接着性を有する第2のスペーサ層を選択的に形成し、
    前記第1の基板から剥離された前記電気回路を有する層および前記電極に、前記機能層を、前記第2のスペーサ層により接着し、
    前記第1のスペーサ層および前記第2のスペーサ層は、前記素子と重なる開口部を形成するように選択的に配置されたことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  13. 請求項11又は請求項12のいずれか一において、
    前記第1のスペーサ層と前記第2のスペーサ層とは、重なっていることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  14. 請求項11乃至請求項13のいずれか一において、
    前記第1のスペーサ層は、異方性導電接着剤でなることを特徴とする半導体装置の作製方法。
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