JP6432369B2 - 圧電駆動装置、ロボット及びロボットの駆動方法 - Google Patents

圧電駆動装置、ロボット及びロボットの駆動方法 Download PDF

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本発明は、圧電駆動装置、ロボット及びロボットの駆動方法に関する。
弾性シム材(振動板)と、圧電体の両方に磁気ヘッド支持部材が接着された圧電アクチュエータが知られている(特許文献1)。
特開平06−203351号公報
特許文献1の圧電アクチュエータでは、振動板と圧電体の変形量が異なるため、磁気ヘッド支持部材との接着面において剥離応力が発生して、磁気ヘッド支持部材が脱離する虞がある。また、振動板と圧電体の熱膨張率が異なるため、温度変化によっても、磁気ヘッド支持部材が脱離する虞がある。このような脱離は、被駆動体と接触可能な接触部材を備えた圧電振駆動装置における接触部材についても同様に起こり得る。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。本発明の一形態によれば、圧電駆動装置が提供される。この圧電駆動装置は、振動板と、前記振動板の少なくとも一方の面に配置された圧電振動体と、被駆動体と接触可能な接触部材と、を備える。前記圧電振動体に電圧が印加されていない状態において、前記振動板と前記接触部材との第1距離は、前記圧電振動体と前記接触部材との第2距離と異なっており、前記接触部材は、前記第1距離が前記第2距離よりも短く、少なくとも前記振動板に接着されており、前記第1距離と前記第2距離との差は、前記圧電振動体に電圧を印加したときの変位量よりも大きい。この形態によれば、圧電振動体に電圧が印加されて、第1距離と第2距離が変化しても、そのため、接触部材を脱離し難く出来る。
(1)本発明の一形態によれば、圧電駆動装置が提供される。この圧電駆動装置は、振動板と、前記振動板の少なくとも一方の面に配置された圧電振動体と、被駆動体と接触可能な接触部材と、を備える。前記圧電振動体に電圧が印加されていない状態において、前記振動板と前記接触部材との第1距離は、前記圧電振動体と前記接触部材との第2距離と異なっており、前記接触部材は、前記第1距離が前記第2距離よりも短い場合、少なくとも前記振動板に接着されており、前記第1距離が前記第2距離よりも長い場合、少なくとも前記圧電振動体に接着されている。この形態によれば、第1距離が第2距離より短い場合には、接触部材は、少なくとも振動板に接着されているので、圧電振動体に電圧が印加されて、第1距離と第2距離が変化しても、接触部材が振動板から脱離し難い。逆に、第1距離が第2距離より長い場合には、接触部材は、少なくとも圧電振動体に接着されているので、圧電振動体に電圧が印加されて、第1距離と第2距離が変化しても、接触部材が圧電振動体から脱離し難い。
(2)上記形態の圧電駆動装置において、前記接触部材と対向する前記振動板の面と、前記接触部材と対向する前記圧電振動体の面は、異なる平面上に位置してもよい。この形態によれば、接触部材と対向する振動板の面と、接触部材と対向する圧電振動体の面とが異なる平面上に位置しているので、圧電振動体に電圧が印加されて、第1距離と第2距離が変化しても、接触部材を脱離し難く出来る。
(3)上記形態の圧電駆動装置において、前記第1距離は、前記第2距離よりも短くても良い。圧電駆動装置では、電圧の印加により圧電振動体が伸縮し、圧電振動体の伸縮により振動板が伸縮する。この形態によれば、第1距離は第2距離よりも短いので、接触部材は、少なくとも振動板に接着されている。圧電振動体に電圧が印加されて、第1距離と第2距離が変化しても、そのため、接触部材を脱離し難く出来る。
(4)上記形態の圧電駆動装置において、前記第1距離と前記第2距離との差は、前記圧電振動体に電圧を印加したときの前記圧電振動体の変位量よりも大きい。この形態によれば、圧電振動体が伸縮しても、接触部材を脱離し難く出来る。
(5)上記形態の圧電駆動装置において、前記圧電振動体の厚みは、50nm以上20μm以下であってもよい。この形態によれば、圧電素子の厚さを50nm(0.05μm)以上20μm以下とするので、小型の圧電駆動装置を実現できる。
(6)上記形態の圧電駆動装置において、前記振動板は、シリコン、シリコン化合物、金属、金属酸化物、またはダイヤモンドで形成されていてもよい。この形態によれば、圧電駆動装置の機械的品質係数Qmの値を大きくできる。
(7)本発明の一形態によれば、ロボットが提供される。このロボットは、複数のリンク部と、前記複数のリンク部を接続する関節部と、前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる、上記形態のいずれかに記載の圧電駆動装置と、を備える。この形態によれば、圧電駆動装置をロボットの駆動に利用できる。
(8)本発明の一形態によれば、ロボットの駆動方法が提供される。この駆動方法は、前記圧電振動体は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に位置する圧電体とを有し、前記第1電極と前記第2電極との間に周期的に変化する電圧を印加することで前記圧電駆動装置を駆動し、前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、圧電駆動装置の他、圧電駆動装置の駆動方法、圧電駆動装置の製造方法、圧電駆動装置を搭載するロボット、圧電駆動装置を搭載するロボットの駆動方法、送液ポンプ、投薬ポンプ等、様々な形態で実現することができる。
第1実施形態の圧電駆動装置の概略構成を示す平面図及び断面図。 振動板の平面図。 圧電駆動装置と駆動回路の電気的接続状態を示す説明図。 圧電駆動装置の屈曲振動の例を示す説明図。 振動板と圧電振動体の一部と、接触部材と、を示す斜視図。 比較例における接触部材の接着を示す説明図。 第1の実施形態における接触部材の接着状態を示す説明図。 第2の実施形態における接触部材の接着状態を示す説明図。 第3の実施形態における接触部材の接着状態を示す説明図。 本発明の他の実施形態としての圧電駆動装置の断面図。 他の実施形態としての圧電駆動装置の平面図。 圧電駆動装置を利用したロボットの一例を示す説明図。 図12に示したロボットの手首部分の説明図。 圧電駆動装置を利用した送液ポンプの一例を示す説明図。
・第1実施形態:
図1(A)は、本発明の第1実施形態における圧電駆動装置10の概略構成を示す平面図であり、図1(B)は、圧電駆動装置10を図1(A)のB−B切断線で切ったときに、その断面から圧電駆動装置10を見たときの図である。圧電駆動装置10は、振動板200と、振動板200の両面(第1面211(「表面」とも呼ぶ)と第2面212(「裏面」とも呼ぶ))にそれぞれ配置された2つの圧電振動体100とを備える。圧電振動体100は、基板120と、基板120の上に形成された第1電極130と、第1電極130の上に形成された圧電体140と、圧電体140の上に形成された第2電極150と、を備えている。第1電極130と第2電極150は、圧電体140を挟持している。2つの圧電振動体100は、振動板200を中心として対称に配置されている。2つの圧電振動体100は同じ構成を有しているので、以下では特に断らない限り、振動板200の上側にある圧電振動体100の構成を説明する。
圧電振動体100の基板120は、第1電極130と圧電体140と第2電極150を成膜プロセスで形成するための基板として使用される。また、基板120は機械的な振動を行う振動板としての機能も有する。基板120は、例えば、Si,Al,ZrOなどで形成することができる。シリコン(以下「Si」とも呼ぶ。)製の基板120として、例えば半導体製造用のSiウェハーを利用することが可能である。この実施形態において、基板120の平面形状は長方形である。基板120の厚みは、例えば10μm以上100μm以下の範囲とすることが好ましい。基板120の厚みを10μm以上とすれば、基板120上の成膜処理の際に基板120を比較的容易に取扱うことができる。また、基板120の厚みを100μm以下とすれば、薄膜で形成された圧電体140の伸縮に応じて、基板120を容易に振動させることができる。
第1電極130は、基板120上に形成された1つの連続的な導電体層として形成されている。一方、第2電極150は、図1(A)に示すように、5つの導電体層150a〜150e(「第2電極150a〜150e」とも呼ぶ)に区分されている。中央にある第2電極150eは、基板120の幅方向の中央において、基板120の長手方向のほぼ全体に亘る長方形形状に形成されている。他の4つの第2電極150a,150b,150c,150dは、同一の平面形状を有しており、基板120の四隅の位置に形成されている。図1の例では、第1電極130と第2電極150は、いずれも長方形の平面形状を有している。第1電極130や第2電極150は、例えばスパッタリングによって形成される薄膜である。第1電極130や第2電極150の材料としては、例えばAl(アルミニウム)や、Ni(ニッケル)、Au(金)、Pt(白金)、Ir(イリジウム)などの導電性の高い任意の材料を利用可能である。なお、第1電極130を1つの連続的な導電体層とする代わりに、第2電極150a〜150eと実質的に同じ平面形状を有する5つの導電体層に区分してもよい。なお、第2電極150a〜150eの間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)と、第1電極130及び第2電極150a〜150eと駆動回路との間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)とは、図1では図示が省略されている。
圧電体140は、第2電極150a〜150eと実質的に同じ平面形状を有する5つの圧電体層として形成されている。この代わりに、圧電体140を、第1電極130と実質的に同じ平面形状を有する1つの連続的な圧電体層として形成してもよい。第1電極130と圧電体140と第2電極150a〜150eとの積層構造によって、5つの圧電素子110a〜110e(図1(A))が構成される。
圧電体140は、例えばゾル−ゲル法やスパッタリング法によって形成される薄膜である。圧電体140の材料としては、ABO型のペロブスカイト構造を採るセラミックスなど、圧電効果を示す任意の材料を利用可能である。ABO型のペロブスカイト構造を採るセラミックスとしては、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、タングステン酸ナトリウム、酸化亜鉛、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SBT)、メタニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等を用いることが可能である。またセラミック以外の圧電効果を示す材料、例えばポリフッ化ビニリデン、水晶等を用いることも可能である。圧電体140の厚みは、例えば50nm(0.05μm)以上20μm以下の範囲とすることが好ましい。この範囲の厚みを有する圧電体140の薄膜は、成膜プロセスを利用して容易に形成することができる。圧電体140の厚みを0.05μm以上とすれば、圧電体140の伸縮に応じて十分に大きな力を発生することができる。また、圧電体140の厚みを20μm以下とすれば、圧電駆動装置10を十分に小型化することができる。
振動板200の一方の短辺には、凸部201が設けられ、凸部201の頂部に接触部材20が接着されている。本実施形態では、凸部201を除けば、振動板200と、圧電振動体100とは、面一である。なお、凸部201以外の振動板200が、圧電振動体100より飛び出ている構成であってもよい。接触部材20と振動板200(凸部201)との接着については、後述する。
図2は、振動板200の平面図である。振動板200は、長方形形状の振動体部210と、振動体部210の左右の長辺からそれぞれ3本ずつ延びる接続部220とを有しており、また、左右の3本の接続部220にそれぞれ接続された2つの取付部230を有している。なお、図2では、図示の便宜上、振動体部210にハッチングを付している。取付部230は、ネジ240によって他の部材に圧電駆動装置10を取り付けるために用いられる。振動板200は、例えば、シリコン、シリコン化合物、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、銅、銅合金、鉄−ニッケル合金などの金属、金属酸化物、またはダイヤモンド等の材料で形成することが可能である。
振動体部210の上面(第1面)及び下面(第2面)には、圧電振動体100(図1)がそれぞれ接着剤を用いて接着される。振動体部210の長さLと幅Wの比は、L:W=約7:2とすることが好ましい。この比は、振動体部210がその平面に沿って左右に屈曲する超音波振動(後述)を行うために好ましい値である。振動体部210の長さLは、例えば0.1mm以上30mm以下の範囲とすることができ、幅Wは、例えば0.05mm以上8mm以下の範囲とすることができる。なお、振動体部210が超音波振動を行うために、長さLは50mm以下とすることが好ましい。振動体部210の厚み(振動板200の厚み)は、例えば20μm以上700μm以下の範囲とすることができる。振動体部210の厚みを20μm以上とすれば、圧電振動体100を支持するために十分な剛性を有するものとなる。また、振動体部210の厚みを700μm以下とすれば、圧電振動体100の変形に応じて十分に大きな変形を発生することができる。
振動板200の一方の短辺には、接触部材20を接着するための凸部201が設けられている。接触部材20は、被駆動体と接触可能な、被駆動体に力を与えるための部材である。接触部材20は、セラミックス(例えばAl)などの耐久性がある材料で形成することが好ましい。
図3は、圧電駆動装置10と駆動回路300の電気的接続状態を示す説明図である。5つの第2電極150a〜150eのうちで、対角にある一対の第2電極150a,150dが配線151を介して互いに電気的に接続され、他の対角の一対の第2電極150b,150cも配線152を介して互いに電気的に接続されている。これらの配線151,152は成膜処理によって形成しても良く、或いは、ワイヤ状の配線によって実現してもよい。図3の右側にある3つの第2電極150b,150e,150dと、第1電極130(図1)は、配線310,312,314,320を介して駆動回路300に電気的に接続されている。駆動回路300は、一対の第2電極150a,150dと第1電極130との間に周期的に変化する交流電圧又は脈流電圧を印加することにより、圧電駆動装置10を超音波振動させて、接触部材20に接触するローター(被駆動体)を所定の回転方向に回転させることが可能である。ここで、「脈流電圧」とは、交流電圧にDCオフセットを付加した電圧を意味し、その電圧(電界)の向きは、一方の電極から他方の電極に向かう一方向である。また、他の一対の第2電極150b,150cと第1電極130との間に交流電圧又は脈流電圧を印加することにより、接触部材20に接触するローターを逆方向に回転させることが可能である。このような電圧の印加は、振動板200の両面に設けられた2つの圧電振動体100に同時に行われる。なお、図3に示した配線151,152,310,312,314,320を構成する配線(又は配線層及び絶縁層)は、図1では図示が省略されている。
図4は、圧電駆動装置10の屈曲振動の例を示す説明図である。圧電駆動装置10の接触部材20は、被駆動体としてのローター50の外周に接触している。図4に示す例では、駆動回路300(図3)は、第1の対角に配置された一対の第2電極150a,150dと第1電極130との間に交流電圧又は脈流電圧を印加しており、圧電素子110a,110dは図4の矢印xの方向に伸縮する。これに応じて、圧電駆動装置10の振動体部210は、図4(A)に示す蛇行していないまっすぐな形状と、図4(B)に示す振動体部210の平面内で屈曲して蛇行形状(S字形状)に交互に変形し、接触部材20の先端が矢印yの向きに楕円運動する。その結果、ローター50は、その中心51の周りに第1の方向z(図4では時計回り方向)に回転する。本実施形態では、振動体部210は、図4(A)に示すような蛇行していないまっすぐな形状と、図4(B)に示すような振動体部210の平面内で屈曲して蛇行形状(S字形状)と、に交互に変形することを屈曲振動と呼ぶ。図2で説明した振動板200の3つの接続部220(図2)は、このような振動体部210の振動の節(ふし)の位置に設けられている。なお、駆動回路300が、第1の対角とは異なる第2の対角に配置された他の一対の第2電極150b,150cと第1電極130との間に交流電圧又は脈流電圧を印加する場合には、ローター50は逆方向(第2の方向あるいは、反時計回り方向)に回転する。なお、屈曲振動では、時計回り時に駆動される2つの圧電素子110a,110dは、振動体部210(あるいは圧電振動体100)の中心205に対して点対称位置にあり、反時計回り時に駆動される2つの圧電素子110b,110cは、振動体部210(あるいは圧電振動体100)の中心205に対して点対称位置にある。中央の第2電極150eに、一対の第2電極150a,150d(又は他の一対の第2電極150b,150c)と同じ電圧を印加すれば、圧電駆動装置10が長手方向に伸縮するので、接触部材20からローター50に与える力をより大きくすることが可能である。なお、駆動回路300が屈曲振動時に駆動する圧電素子は、点対称位置になくてもよく、例えば、中心205に対して偏った位置にあっても良い。なお、圧電駆動装置10(又は圧電振動体100)のこのような動作については、上記先行技術文献1(特開2004−320979号公報、又は、対応する米国特許第7224102号)に記載されており、その開示内容は参照により組み込まれる。
図5は、振動板200と圧電振動体100の一部と、接触部材20と、を示す斜視図である。接触部材20は、振動板200に形成された凸部201の上に接着されている。
第1〜第3の実施形態の接触部材の接着を説明する前に、比較例の接触部材の接着について説明する。
図6は、比較例における接触部材20の接着を示す説明図である。図6(A)は、圧電振動体100に電圧を印加していない状態を示している。図6(B)は、圧電振動体100に電圧を印加し、圧電振動体100が最も大きく伸張した時の状態を示している。図6(C)は、圧電振動体100に電圧を印加し、圧電振動体100が最も小さく収縮した時の状態を示している。
図6(A)に示すように、振動板200と圧電振動体100とは、接着剤250によって接着されている。比較例では、振動板200に凸部201が設けられていない。したがって、振動板200の接触部材20側の面200sと、圧電振動体100の接触部材20側の面100sとは、面一である。また、接触部材20は、接着剤251によって、面200sと面100sとに接着されている。
本実施形態及び比較例において、接触部材20と振動板200との間の距離を「第1距離」と呼び、接触部材と圧電振動体100との間の距離を「第2距離」と呼ぶ。圧電振動体100に電圧を印加していない状態において、第1距離L1は接触部材20と振動板200の面200sとの間の距離であり、第2距離L2は接触部材20と圧電振動体100の面100sとの間の距離であり、これらは、いずれもほぼゼロである。
図6(B)に示すように、圧電振動体100が伸張すると、接触部材20と振動板200の面200sとの間の距離である第1距離L1aが大きくなる。この場合、接触部材20と振動板200との間の接着剤251に、接触部材20を振動板200から剥離しようとする応力がかかり、接触部材20が振動板200から剥離するおそれがある。
図6(C)に示すように、圧電振動体100が収縮すると接触部材20と圧電振動体100の面100sとの間の距離である第1距離L2bが大きくなる。この場合、接触部材20と圧電振動体100との間の接着剤251に、接触部材20を圧電振動体100から剥離しようとする応力がかかり、接触部材20が圧電振動体100から剥離するおそれがある。
ところで、圧電振動装置10は、図4に示すようにS字に屈曲するため、圧電振動体100が伸縮する場合、例えば、圧電素子100aが伸張する場合、圧電素子100cが収縮する。また、圧電素子100aが収縮する場合、圧電素子100cは伸張する。すなわち、圧電振動装置10は、あるタイミングでは、圧電素子100a側が図6(B)に示す状態となり、圧電素子100c側が図6(C)に示す状態となり、別のタイミングでは、圧電素子100a側が図6(C)に示す状態となり、圧電素子100c側が図6(B)に示す状態となる。そして、これらの状態が交互に繰り返される。そのため、比較例では、接触部材20は、圧電振動体100、振動板200のいずれからも剥離し易くなる。接触部材20が圧電振動体100、振動板200のいずれからも剥離すれば、接触部材20は脱離する。
図7は、第1の実施形態における接触部材20の接着状態を示す説明図である。図7(A)、図7(B)、図7(C)は、それぞれ、圧電振動体100に電圧を印加していない状態、圧電振動体100が伸張した時の状態、圧電振動体が収縮した時の状態を示している。
図7(A)に示すように、振動板200と圧電振動体100とは、接着剤250により接着されている。第1の実施形態では、接触部材20は、接着剤251により、振動板200に形成された凸部201の頂部に接着されている。具体的には、接触部材20と対向する面201sに、接着されている。接触部材20は、圧電振動体100の、接触部材20と対向する面100sには接着されていない。
圧電振動体100に電圧を印加していない状態において、第1距離L1は、接触部材20と振動板200の面201sとの間の距離であり、第1距離L1は、接着剤251の厚みがあるのでゼロではないが、ほぼゼロである。第2距離L2は、接触部材20と圧電振動体100の面100sとの間の距離であり、第1距離L1よりも大きい。したがって、面201sと面100sとは、異なる平面上に位置している。なお、凸部201を除いた振動板200と、圧電振動体100とが面一の場合、第1距離L1と第2距離L2との差は、凸部201の高さに等しい。また、第1距離L1と第2距離L2との差は、圧電振動体100が最も伸張した時の圧電振動体の大きさと、圧電振動体100に電圧を印加していない時の圧電振動体の大きさ、との差よりも大きい。
図7(B)に示すように、圧電振動体100が伸張すると、接触部材20と圧電振動体100との間の距離である第2距離L2aは、圧電振動体100に電圧を印加していないときの第2距離L2よりも短くなる。しかしながら、本実施形態では、凸部201の高さ(電圧を印加していないときの第1距離L1と第2距離L2との差に等しい)は、圧電振動体100が最も伸張した時の圧電振動体の大きさと、圧電振動体100に電圧を印加していない時の圧電振動体の大きさ、との差よりも大きいので、圧電振動体100の伸張によって、接触部材20は振動板200から剥離せず、脱離しない。
図7(C)に示すように、圧電振動体100が収縮すると、接触部材20と圧電振動体100との間の距離である第2距離L2bは、圧電振動体100に電圧を印加していないときの第2距離L2よりも大きくなる。圧電振動体100の収縮によって、接触部材20は振動板200から脱離しない。
以上のように、第1の実施形態では、圧電振動体100に電圧が印加されていない状態において、振動板200と接触部材20との第1距離L1は、圧電振動体100と接触部材20との第2距離L2と異なっており、第1距離L1が第2距離L2よりも短い。そのため、圧電振動体100の伸張や収縮によって、図7(B)、図7(C)に示すような状態となっても、接触部材20が振動板200から脱離しない。
上記説明では、接触部材20は、振動板200と接着剤251で接着されていると説明したが、接触部材20は、圧電振動体100と、接着剤251で接着されていても良い。接触部材20を強く接着できる。また、接触部材20は、少なくとも振動体200に接着されていれば、仮に図7(B)の状態となって、接触部材20と圧電振動体100との間の接着が剥離しても、接触部材20は脱離しない。
なお、第1距離L1と第2距離L2との差は、圧電振動体100に電圧を印加したときの変位量(|電圧を印加して最も大きく変化したときの圧電振動体100の長さ−電圧を印加していないときの圧電振動体100の長さ|)よりも大きいことが好ましい。圧電振動体100の伸張、収縮によって、接触部材20が振動板200から脱離しない。ただし、第1距離L1<第2距離L2であれば、第1距離L1と第2距離L2との差は、圧電振動体100に電圧を印加したときの変位量(|電圧を印加して最も大きく変化したときの圧電振動体100の長さ−電圧を印加していないときの圧電振動体100の長さ|)よりも大きくなくてもよい。第1距離L1<第2距離L2であれば、接触部材20を振動板200から脱離させようとする応力は、比較例における接触部材20を振動板200から脱離させようとする応力よりも弱くなるので、比較例よりも接触部材20が脱離し難くなる。
・第2の実施形態:
図8は、第2の実施形態における接触部材20の接着状態を示す説明図である。図8(A)、図8(B)、図8(C)は、それぞれ、圧電振動体100に電圧を印加していない状態、圧電振動体100が最も大きく伸張した時の状態を示している。第1の実施形態との違いは、第2の実施形態では、振動板200に凸部201が設けられておらず、圧電振動体100が振動板200よりも接触部材20側に突出している点である。そのため、接触部材20と圧電振動体100の面100sとの間の距離である第2距離L2は、接触部材20と振動板200の面200sとの間の距離である第1距離L1よりも短い。面100sと面200sとは異なる平面に位置しており、接触部材20は、圧電振動体100の面100sに接着されている。
図8(B)に示すように、圧電振動体100が伸張した場合、接触部材20と振動板200の面200sとの間の距離である第1距離L1aは、電圧を印加していないときの第1距離L1よりも長い。そのため、圧電振動体100の伸張によって、接触部材20が圧電振動体100から剥離せず、脱離しない。
図8(C)に示すように、圧電振動体100収縮した場合、接触部材20と、振動板200の面200sとの間の距離である第1距離L1bは0よりも大きい。そのため、圧電振動体100の収縮によって、接触部材20は圧電振動体100から脱離しない。なお、電圧を印加していないときの接触部材20と振動板200の面200sとの間の距離である第1距離L1の大きさによっては、圧電振動体100に電圧を印加したときの第1距離L1bがゼロよりも小さくなって、接触部材20を圧電振動体100から脱離させようとする応力がかかる場合も有り得る。しかし、その応力は、比較例よりも小さいため、比較例に比べて、接触部材20は、脱離し難い。
第2の実施形態のように、圧電振動体100の電圧を印加しない状態において、第1距離L1が第2距離L2よりも長い場合、接触部材20は、圧電振動体100に接着されているので、圧電振動体100が伸張や収縮しても、しても、接触部材20を圧電振動体100から脱離させようとする応力が掛からず、あるいは、仮に応力が掛かっても、その応力の大きさは比較例より小さいので、接触部材20を脱離し難く出来る。
なお、上記説明で、接触部材20は、圧電振動体100の面100sに接着されていると説明したが、接触部材20は、振動板200の面200sと接着されていても良い。接触部材20を強く接着できる。また、接触部材20は、少なくとも圧電振動体100に接着されていれば、仮に図8(B)の状態となって、接触部材20と振動板200との間の接着が剥離しても、接触部材20は脱離しない。
第1の実施形態と同様に、第2の実施形態においても、第1距離L1と第2距離L2との差は、圧電振動体100に電圧を印加したときの変位量(|電圧を印加して最も大きく変化したときの圧電振動体100の長さ−電圧を印加していないときの圧電振動体100の長さ|)よりも大きくなくてもよい。比較例と比較して、接触部材20を脱離させようとする応力を小さく出来る。
・第3の実施形態:
図9は、第3の実施形態における接触部材20の接着状態を示す説明図である。図9(A)、図9(B)、図9(C)は、それぞれ、圧電振動体100に電圧を印加していない状態、圧電振動体100が最も大きく伸張した時の状態を示している。第3の実施形態は、圧電振動体100、振動板200の構成は、比較例と同じであるが、接触部材20の形状が異なっている。具体的には、接触部材20の振動板200と対向する部分21が圧電振動体100と対向する部分22よりも振動板側に突出している点が、比較例と異なる。
図9(B)に示すように、圧電振動体100が伸張した場合、接触部材20と圧電振動体100の面100sとの間の距離である第2距離L2aは、電圧を印加していないときの第2距離L2よりも長い。そのため、圧電振動体100の伸張によって、接触部材20は圧電振動体100から脱離しない。
図9(C)に示すように、圧電振動体100が収縮した場合、接触部材20と圧電振動体100の面100sとの間の距離である第1距離L2bは、圧電振動体100に電圧を印加していないときの第2距離L2よりも大きい。そのため、圧電振動体100の収縮によって、接触部材20は圧電振動体100から脱離しない。
以上、第3の実施形態においても、圧電振動体100に電圧が印加されていない状態において、振動板200と接触部材20との第1距離L1は、第2距離L2よりも短いので、圧電振動体100が伸張や収縮しても、接触部材20が振動板200から脱離し難い。
接触部材20は、圧電振動体100と、接着剤251で接着されていても良いこと、及び、第1距離L1<第2距離L2であれば、第1距離L1と第2距離L2との差は、圧電振動体100に電圧を印加したときの変位量(|電圧を印加して最も大きく変化したときの圧電振動体100の長さ−電圧を印加していないときの圧電振動体100の長さ|)よりも大きくなくてもよいことについては、第1の実施形態と同様である。
・圧電駆動装置の他の実施形態:
図10は、本発明の他の実施形態としての圧電駆動装置10aの断面図であり、第1実施形態の図1(B)に対応する図である。この圧電駆動装置10aでは、圧電振動体100が、図1(B)とは上下を逆にした状態で振動板200に配置されている。すなわち、ここでは、第2電極150が振動板200に近く、基板120が振動板200から最も遠くなるように配置されている。振動板200の端部には、基板120よりも突出するように凸部201が設けられ、凸部201に接触部材20が接着されている。なお、図10においても、図1(B)と同様に、第2電極150a〜150eの間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)と、第1電極130及び第2電極150a〜150eと駆動回路との間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)とは、図示が省略されている。この圧電駆動装置10aも、第1実施形態と同様な効果を達成することができる。第2の実施形態と同様に、圧電振動体100の基板120を振動板200より突出させても良く、接触部材の形状を第3の実施形態と同様の形状としても良い。
図11(A)〜(C)は、本発明の更に他の実施形態としての圧電駆動装置10bの平面図であり、第1実施形態の図1(A)に対応する図である。図11(A)〜(C)では、図示の便宜上、振動板200の接続部220や取付部230は図示が省略されている。図11(A)の圧電駆動装置10bでは、一対の第2電極150b,150cが省略されている。この圧電駆動装置10bも、図4に示すような1つの方向zにローター50を回転させることが可能である。なお、図11(A)の3つの第2電極150a,150e,150dには同じ電圧が印加されるので、これらの3つの第2電極150a,150e,150dを、連続する1つの電極層として形成してもよい。
図11(B)は、本発明の更に他の実施形態としての圧電駆動装置10cの平面図である。この圧電駆動装置10cでは、図1(A)の中央の第2電極150eが省略されており、他の4つの第2電極150a,150b,150c,150dが図1(A)よりも大きな面積に形成されている。この圧電駆動装置10cも、第1実施形態とほぼ同様な効果を達成することができる。
図11(C)は、本発明の更に他の実施形態としての圧電駆動装置10dの平面図である。この圧電駆動装置10dでは、図1(A)の4つの第2電極150a,150b,150c,150dが省略されており、1つの第2電極150eが大きな面積で形成されている。この圧電駆動装置10dは、長手方向に伸縮するだけであるが、接触部材20から被駆動体(図示省略)に対して大きな力を与えることが可能である。
図1及び図11(A)〜(C)から理解できるように、圧電振動体100の第2電極150としては、少なくとも1つの電極層を設けることができる。但し、図1及び図11(A),(B)に示す実施形態のように、長方形の圧電振動体100の対角の位置に第2電極150を設けるようにすれば、圧電振動体100及び振動板200を、その平面内で屈曲する蛇行形状に変形させることが可能である点で好ましい。
・圧電駆動装置を用いた装置の実施形態:
上述した圧電駆動装置10は、共振を利用することで被駆動体に対して大きな力を与えることができるものであり、各種の装置に適用可能である。圧電駆動装置10は、例えば、ロボット(電子部品搬送装置(ICハンドラー)も含む)、投薬用ポンプ、時計のカレンダー送り装置、印刷装置(例えば紙送り機構。ただし、ヘッドに利用される圧電駆動装置では、振動板を共振させないので、ヘッドには適用不可である。)等の各種の機器における駆動装置として用いることが出来る。以下、代表的な実施の形態について説明する。
図12は、上述の圧電駆動装置10を利用したロボット2050の一例を示す説明図である。ロボット2050は、複数本のリンク部2012(「リンク部材」とも呼ぶ)と、それらリンク部2012の間を回動又は屈曲可能な状態で接続する複数の関節部2020とを備えたアーム2010(「腕部」とも呼ぶ)を有している。それぞれの関節部2020には、上述した圧電駆動装置10が内蔵されており、圧電駆動装置10を用いて関節部2020を任意の角度だけ回動又は屈曲させることが可能である。アーム2010の先端には、ロボットハンド2000が接続されている。ロボットハンド2000は、一対の把持部2003を備えている。ロボットハンド2000にも圧電駆動装置10が内蔵されており、圧電駆動装置10を用いて把持部2003を開閉して物を把持することが可能である。また、ロボットハンド2000とアーム2010との間にも圧電駆動装置10が設けられており、圧電駆動装置10を用いてロボットハンド2000をアーム2010に対して回転させることも可能である。
図13は、図11に示したロボット2050の手首部分の説明図である。手首の関節部2020は、手首回動部2022を挟持しており、手首回動部2022に手首のリンク部2012が、手首回動部2022の中心軸O周りに回動可能に取り付けられている。手首回動部2022は、圧電駆動装置10を備えており、圧電駆動装置10は、手首のリンク部2012及びロボットハンド2000を中心軸O周りに回動させる。ロボットハンド2000には、複数の把持部2003が立設されている。把持部2003の基端部はロボットハンド2000内で移動可能となっており、この把持部2003の根元の部分に圧電駆動装置10が搭載されている。このため、圧電駆動装置10を動作させることで、把持部2003を移動させて対象物を把持することができる。
なお、ロボットとしては、単腕のロボットに限らず、腕の数が2以上の多腕ロボットにも圧電駆動装置10を適用可能である。ここで、手首の関節部2020やロボットハンド2000の内部には、圧電駆動装置10の他に、力覚センサーやジャイロセンサー等の各種装置に電力を供給する電力線や、信号を伝達する信号線等が含まれ、非常に多くの配線が必要になる。従って、関節部2020やロボットハンド2000の内部に配線を配置することは非常に困難だった。しかしながら、上述した実施形態の圧電駆動装置10は、通常の電動モーターや、従来の圧電駆動装置よりも駆動電流を小さくできるので、関節部2020(特に、アーム2010の先端の関節部)やロボットハンド2000のような小さな空間でも配線を配置することが可能になる。
図14は、上述の圧電駆動装置10を利用した送液ポンプ2200の一例を示す説明図である。送液ポンプ2200は、ケース2230内に、リザーバー2211と、チューブ2212と、圧電駆動装置10と、ローター2222と、減速伝達機構2223と、カム2202と、複数のフィンガー2213、2214、2215、2216、2217、2218、2219と、が設けられている。リザーバー2211は、輸送対象である液体を収容するための収容部である。チューブ2212は、リザーバー2211から送り出される液体を輸送するための管である。圧電駆動装置10の接触部材20は、ローター2222の側面に押し付けた状態で設けられており、圧電駆動装置10がローター2222を回転駆動する。ローター2222の回転力は減速伝達機構2223を介してカム2202に伝達される。フィンガー2213から2219はチューブ2212を閉塞させるための部材である。カム2202が回転すると、カム2202の突起部2202Aによってフィンガー2213から2219が順番に放射方向外側に押される。フィンガー2213から2219は、輸送方向上流側(リザーバー2211側)から順にチューブ2212を閉塞する。これにより、チューブ2212内の液体が順に下流側に輸送される。こうすれば、極く僅かな量を精度良く送液可能で、しかも小型な送液ポンプ2200を実現することができる。なお、各部材の配置は図示されたものには限られない。また、フィンガーなどの部材を備えず、ローター2222に設けられたボールなどがチューブ2212を閉塞する構成であってもよい。上記のような送液ポンプ2200は、インシュリンなどの薬液を人体に投与する投薬装置などに活用できる。ここで、上述した実施形態の圧電駆動装置10を用いることにより、従来の圧電駆動装置よりも駆動電流が小さくなるので、投薬装置の消費電力を抑制することができる。従って、投薬装置を電池駆動する場合は、特に有効である。
・変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1:
上記実施形態では、基板120の上に第1電極130と圧電体140と第2電極150とが形成されていたが、基板120を省略して、振動板200の上に第1電極130と圧電体140と第2電極150とを形成するようにしてもよい。
・変形例2:
上記実施形態では、振動板200の両面にそれぞれ1つの圧電振動体100を設けていたが、圧電振動体100の一方を省略することも可能である。但し、振動板200の両面にそれぞれ圧電振動体100を設けるようにすれば、振動板200をその平面内で屈曲した蛇行形状に変形させることがより容易である点で好ましい。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
10、10a、10b、10c…圧電駆動装置 20…接触部材 21…部分 22…部分 50…ローター 51…中心 100…圧電振動体 100s…面 110a〜110e…圧電素子 120…基板 125…絶縁層 130…第1電極 140…圧電体 150、150a〜150e…第2電極(電体層) 151、152…配線 200…振動板 200s…面 201…凸部 201s…面 210…振動体部 211…第1面 212…第2面 220…接続部 230…取付部 240…ネジ 250…接着剤 251…接着剤 300…駆動回路 310…配線 2000…ロボットハンド 2003…把持部 2010…アーム 2012…リンク部 2020…関節部 2022…手首回動部 2050…ロボット 2200…送液ポンプ 2202…カム 2202A…突起部 2211…リザーバー 2212…チューブ 2213…フィンガー 2222…ローター 2223…減速伝達機構 x…矢印 y…矢印 z…方向 L1、L1a、L1b…第1距離 L2、L2a、L2b…第2距離

Claims (6)

  1. 振動板と、
    前記振動板の少なくとも一方の面に配置された圧電振動体と、
    被駆動体と接触可能な接触部材と、
    を備え、
    前記圧電振動体に電圧が印加されていない状態において、前記振動板と前記接触部材との第1距離は、前記圧電振動体と前記接触部材との第2距離と異なっており、
    前記接触部材は、前記第1距離が前記第2距離よりも短、少なくとも前記振動板に接着されており、
    前記第1距離と前記第2距離との差は、前記圧電振動体に電圧を印加したときの変位量よりも大きい、
    圧電駆動装置。
  2. 請求項1に記載の圧電駆動装置において、
    前記接触部材と対向する前記振動板の面と、前記接触部材と対向する前記圧電振動体の面は、異なる平面上に位置する、圧電駆動装置。
  3. 請求項1または2に記載の圧電駆動装置において、
    前記圧電振動体の厚みは、50nm以上20μm以下である、圧電駆動装置。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の圧電駆動装置において、
    前記振動板は、シリコン、シリコン化合物、金属、金属酸化物、またはダイヤモンドで形成されている、圧電駆動装置。
  5. 複数のリンク部と
    前記複数のリンク部を接続する関節部と、
    前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる請求項1〜のいずれか一項に記載の圧電駆動装置と、
    を備えるロボット。
  6. 請求項に記載のロボットの駆動方法であって
    前記圧電振動体は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に位置する圧電体とを有し、
    前記第1電極と前記第2電極との間に周期的に変化する電圧を印加することで前記圧電駆動装置を駆動し、前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる、ロボットの駆動方法。
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