JP2016178737A - 圧電駆動装置、ロボット及びロボットの駆動方法 - Google Patents

圧電駆動装置、ロボット及びロボットの駆動方法 Download PDF

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豊 荒川
Yutaka Arakawa
豊 荒川
上條 浩一
Koichi Kamijo
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Abstract

【課題】被駆動部材のガタツキを小さくする。
【解決手段】この圧電駆動装置は、第1の圧電駆動部と、第2の圧電駆動部と、前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部との間に配置され、互いに対向する第1の面と第2の面を有する被駆動部材と、前記被駆動部材を前記第1の面から前記第2の面に向かう方向に沿って支持する支持部材と、を備え、前記第1の圧電駆動部は、前記第1の面と接触可能であり、前記第2の圧電駆動部は、前記第2の面と接触可能であり、前記第1の面に配置される前記第1の圧電駆動部から前記被駆動部材に掛かる押圧力よりも、前記第2の面に配置される前記第2の圧電駆動部から前記被駆動部材に掛かる押圧力の方が大きい。
【選択図】図7

Description

本発明は、圧電駆動装置、ロボット及びロボットの駆動方法に関する。
特許文献1には、素材の両面に圧電モーターを配置したものが記載されている。
特表2002−509688号公報
しかし、特許文献1では、圧電モーターの押圧による素材(被駆動部材)のガタツキについては十分に考慮されていなかった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、圧電駆動装置が提供される。この圧電駆動装置は、第1の圧電駆動部と、第2の圧電駆動部と、前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部との間に配置され、互いに対向する第1の面と第2の面を有する被駆動部材と、前記被駆動部材を前記第1の面から前記第2の面に向かう方向に沿って支持する支持部材と、を備え、前記第1の圧電駆動部は、前記第1の面と接触可能であり、前記第2の圧電駆動部は、前記第2の面と接触可能であり、前記第1の面に配置される前記第1の圧電駆動部から前記被駆動部材に掛かる押圧力よりも、前記第2の面に配置される前記第2の圧電駆動部から前記被駆動部材に掛かる押圧力の方が大きい。この形態によれば、第1の面に配置される第1の圧電駆動部から被駆動部材に掛かる押圧力よりも、第2の面に配置される前記第2の圧電駆動部から前記被駆動部材に掛かる押圧力の方が大きくても、被駆動部材を第1の面から支持する支持部材を備えているので、支持部材で被駆動部材を支えることができるので被駆動部材のガタツキを抑制出来る。
(2)上記形態の圧電駆動装置において、前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部とは、前記被駆動部材を挟んで対向していてもよい。この形態によれば、第1の圧電駆動部による押圧力のうちの被駆動部材方向の成分と第2の圧電駆動部による押圧力のうちの被駆動部材方向の成分とが逆向きとなるので、これらの被駆動部材方向の成分を相殺できる。
(3)上記形態の圧電駆動装置において、前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部とは、同じタイミングで前記被駆動部材を押圧してもよい。この形態によれば、第1の圧電振動装置と第2の圧電振動装置とは、同じタイミングで前記被駆動部材を押圧するので、相殺の効果が大きい。
(4)上記形態の圧電駆動装置において、前記第1の圧電駆動部は、圧電駆動部をm個(mは1以上の整数)備え、前記第2の圧電駆動部は、圧電駆動部をn個(nはmより大きな整数)備えてもよい。この形態によれば、第1の圧電駆動部から被駆動部材に掛かる押圧力よりも、第2の圧電駆動部から被駆動部材に掛かる押圧力を大きくし易い。
(5)上記形態の圧電駆動装置において、前記支持部材は、ベアリングまたはリニアガイドを備えてもよい。この形態によれば、支持部材と被駆動部材との間の摩擦を小さく出来る。
(6)上記形態の圧電駆動装置において、前記被駆動部材は、円板形状であってもよい。この形態によれば、被駆動部材を回転させるように駆動できる。
(7)上記形態の圧電駆動装置において、前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部とは、振動板と、前記振動板に設けられた圧電振動体と、前記振動板に設けられ、前記被駆動部材と接触可能な接触部材と、を備えてもよい。圧電振動装置の構成例を示すものである。
(8)本発明の一形態によれば、圧電駆動装置が提供される。この圧電駆動装置は、 第1の圧電駆動部と、第2の圧電駆動部と、前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部との間に配置され、互いに対向する第1の面と第2の面を有する被駆動部材と、前記被駆動部材を前記第1の面から支持する支持部材と、を備え、前記第1の圧電駆動部は、前記第1の面と接触可能であり、かつ、圧電駆動部をm個(mは1以上の整数)有し、前記第2の圧電駆動部は、前記第2の面と接触可能であり、かつ、圧電駆動部をn個(nはmより大きな整数)備える。この形態によれば、第1の圧電駆動部よりも第2の圧電駆動部の方が多いので、被駆動部体の第2の面からの押圧力が強いが、被駆動部材は第1の面から支持部材により支持されるので、押圧力と支持部材による支持力の向きが逆となるため、被駆動部体がカタツキ難い。
(9)本発明の一形態によれば、ロボットが提供される。このロボットは、複数のリンク部と、前記複数のリンク部を接続する関節部と、前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる、上記形態のいずれかに記載の圧電駆動装置と、を備える。この形態によれば、圧電駆動装置をロボットの駆動に利用できる。
(10)本発明の一形態によれば、ロボットの駆動方法が提供される。この駆動方法は、前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部とは、振動板と、前記振動板に設けられた圧電振動体と、前記振動板に設けられ、前記被駆動部材と可能な接触部材と、を備えており、前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部の前記圧電振動体に周期的に変化する電圧を印加することで前記圧電駆動装置を駆動し、前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、圧電駆動装置の他、圧電駆動装置の駆動方法、圧電駆動装置の製造方法、圧電駆動装置を搭載するロボット、圧電駆動装置を搭載するロボットの駆動方法等、様々な形態で実現することができる。
圧電駆動部の概略構成を示す平面図及び断面図。 振動板の平面図。 圧電駆動部と駆動回路の電気的接続状態を示す説明図。 圧電駆動部の屈曲振動の例を示す説明図。 第1の実施形態の圧電駆動装置を示す説明図。 第2の実施形態の圧電駆動装置を示す説明図。 第3の実施形態の圧電駆動装置を示す説明図。 第4の実施形態の圧電駆動装置を示す説明図。 第5の実施形態の圧電駆動装置を示す説明図。 第6の実施形態の圧電駆動装置を示す説明図。 本発明の他の実施形態としての圧電駆動部の断面図。 本発明の更に他の実施形態としての圧電駆動部の平面図。 上述の圧電駆動部を利用したロボットの一例を示す説明図。 ロボットの手首部分の説明図。
・圧電駆動部の構成:
図1(A)は、本発明に用いられる圧電駆動部10の概略構成を示す平面図であり、図1(B)は、圧電駆動部10を図1(A)のB−B切断線で切ったときに、その断面から圧電駆動部10を見たときの図である。圧電駆動部10は、振動板200と、振動板200の両面(第1面211(「表面」とも呼ぶ)と第2面212(「裏面」とも呼ぶ))にそれぞれ配置された2つの圧電振動体100とを備える。圧電振動体100は、基板120と、基板120の上に形成された第1電極130と、第1電極130の上に形成された圧電体140と、圧電体140の上に形成された第2電極150と、を備えている。第1電極130と第2電極150は、圧電体140を挟持している。2つの圧電振動体100は、振動板200を中心として対称に配置されている。2つの圧電振動体100は同じ構成を有しているので、以下では特に断らない限り、振動板200の上側にある圧電振動体100の構成を説明する。
圧電振動体100の基板120は、第1電極130と圧電体140と第2電極150を成膜プロセスで形成するための基板として使用される。また、基板120は機械的な振動を行う振動板としての機能も有する。基板120は、例えば、Si,Al,ZrOなどで形成することができる。シリコン(以下「Si」とも呼ぶ。)製の基板120として、例えば半導体製造用のSiウェハーを利用することが可能である。この実施形態において、基板120の平面形状は長方形である。基板120の厚みは、例えば10μm以上100μm以下の範囲とすることが好ましい。基板120の厚みを10μm以上とすれば、基板120上の成膜処理の際に基板120を比較的容易に取扱うことができる。また、基板120の厚みを100μm以下とすれば、薄膜で形成された圧電体140の伸縮に応じて、基板120を容易に振動させることができる。
第1電極130は、基板120上に形成された1つの連続的な導電体層として形成されている。一方、第2電極150は、図1(A)に示すように、5つの導電体層150a〜150e(「第2電極150a〜150e」とも呼ぶ)に区分されている。中央にある第2電極150eは、基板120の幅方向の中央において、基板120の長手方向のほぼ全体に亘る長方形形状に形成されている。他の4つの第2電極150a,150b,150c,150dは、同一の平面形状を有しており、基板120の四隅の位置に形成されている。図1の例では、第1電極130と第2電極150は、いずれも長方形の平面形状を有している。第1電極130や第2電極150は、例えばスパッタリングによって形成される薄膜である。第1電極130や第2電極150の材料としては、例えばAl(アルミニウム)や、Ni(ニッケル)、Au(金)、Pt(白金)、Ir(イリジウム)、Cu(銅)などの導電性の高い任意の材料を利用可能である。なお、第1電極130を1つの連続的な導電体層とする代わりに、第2電極150a〜150eと実質的に同じ平面形状を有する5つの導電体層に区分してもよい。なお、第2電極150a〜150eの間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)と、第1電極130及び第2電極150a〜150eと駆動回路との間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)とは、図1では図示が省略されている。
圧電体140は、第2電極150a〜150eと実質的に同じ平面形状を有する5つの圧電体層として形成されている。この代わりに、圧電体140を、第1電極130と実質的に同じ平面形状を有する1つの連続的な圧電体層として形成してもよい。第1電極130と圧電体140と第2電極150a〜150eとの積層構造によって、5つの圧電素子110a〜110e(図1(A))が構成される。
圧電体140は、例えばゾル−ゲル法やスパッタリング法によって形成される薄膜である。圧電体140の材料としては、ABO型のペロブスカイト構造を採るセラミックスなど、圧電効果を示す任意の材料を利用可能である。ABO型のペロブスカイト構造を採るセラミックスとしては、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、タングステン酸ナトリウム、酸化亜鉛、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SBT)、メタニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等を用いることが可能である。またセラミック以外の圧電効果を示す材料、例えばポリフッ化ビニリデン、水晶等を用いることも可能である。圧電体140の厚みは、例えば50nm(0.05μm)以上20μm以下の範囲とすることが好ましい。この範囲の厚みを有する圧電体140の薄膜は、成膜プロセスを利用して容易に形成することができる。圧電体140の厚みを0.05μm以上とすれば、圧電体140の伸縮に応じて十分に大きな力を発生することができる。また、圧電体140の厚みを20μm以下とすれば、圧電駆動部10を十分に小型化することができる。
図2は、振動板200の平面図である。振動板200は、長方形形状の振動体部210と、振動体部210の左右の長辺からそれぞれ3本ずつ延びる接続部220とを有しており、また、左右の3本の接続部220にそれぞれ接続された2つの取付部230を有している。なお、図2では、図示の便宜上、振動体部210にハッチングを付している。取付部230は、ネジ240によって他の部材に圧電駆動部10を取り付けるために用いられる。振動板200は、例えば、シリコン、シリコン化合物、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、銅、銅合金、鉄−ニッケル合金などの金属、金属酸化物、またはダイヤモンド等の材料で形成することが可能である。
振動体部210の上面(第1面)及び下面(第2面)には、圧電振動体100(図1)がそれぞれ接着剤を用いて接着される。振動体部210の長さLと幅Wの比は、L:W=約7:2とすることが好ましい。この比は、振動体部210がその平面に沿って左右に屈曲する超音波振動(後述)を行うために好ましい値である。振動体部210の長さLは、例えば0.1mm以上30mm以下の範囲とすることができ、幅Wは、例えば0.02mm以上9mm以下の範囲とすることができる。なお、振動体部210が超音波振動を行うために、長さLは50mm以下とすることが好ましい。振動体部210の厚み(振動板200の厚み)は、例えば20μm以上800μm以下の範囲とすることができる。振動体部210の厚みを20μm以上とすれば、圧電振動体100を支持するために十分な剛性を有するものとなる。また、振動体部210の厚みを800μm以下とすれば、圧電振動体100の変形に応じて十分に大きな変形を発生することができる。
振動板200の一方の短辺には、接触部材20が設けられている。接触部材20は、被駆動体と接触可能な、被駆動体に力を与えるための部材である。接触部材20は、セラミックス(例えばAl)などの耐久性がある材料で形成することが好ましい。
図3は、圧電駆動部10と駆動回路300の電気的接続状態を示す説明図である。5つの第2電極150a〜150eのうちで、対角にある一対の第2電極150a,150dが配線151を介して互いに電気的に接続され、他の対角の一対の第2電極150b,150cも配線152を介して互いに電気的に接続されている。これらの配線151,152は成膜処理によって形成しても良く、或いは、ワイヤ状の配線によって実現してもよい。図3の右側にある3つの第2電極150b,150e,150dと、第1電極130(図1)は、配線310,312,314,320を介して駆動回路300に電気的に接続されている。駆動回路300は、一対の第2電極150a,150dと第1電極130との間に周期的に変化する交流電圧又は脈流電圧を印加することにより、圧電駆動部10を超音波振動させて、接触部材20に接触するローター(被駆動体)を所定の回転方向に回転させることが可能である。ここで、「脈流電圧」とは、交流電圧にDCオフセットを付加した電圧を意味し、その電圧(電界)の向きは、一方の電極から他方の電極に向かう一方向である。また、他の一対の第2電極150b,150cと第1電極130との間に交流電圧又は脈流電圧を印加することにより、接触部材20に接触するローターを逆方向に回転させることが可能である。このような電圧の印加は、振動板200の両面に設けられた2つの圧電振動体100に同時に行われる。なお、図3に示した配線151,152,310,312,314,320を構成する配線(又は配線層及び絶縁層)は、図1では図示が省略されている。
図4は、圧電駆動部10の屈曲振動の例を示す説明図である。圧電駆動部10の接触部材20は、被駆動体としてのローター50の外周に接触している。図4に示す例では、駆動回路300(図3)は、第1の対角に配置された一対の第2電極150a,150dと第1電極130との間に交流電圧又は脈流電圧を印加しており、圧電素子110a,110dは図4の矢印xの方向に伸縮する。これに応じて、圧電駆動部10の振動体部210は、図4(A)に示す蛇行していないまっすぐな形状と、図4(B)に示す振動体部210の平面内で屈曲して蛇行形状(S字形状)に交互に変形し、接触部材20の先端が矢印yの向きに楕円運動する。その結果、ローター50は、その中心51の周りに第1の方向z(図4では時計回り方向)に回転する。本実施形態では、振動体部210は、図4(A)に示すような蛇行していないまっすぐな形状と、図4(B)に示すような振動体部210の平面内で屈曲して蛇行形状(S字形状)と、に交互に変形することを屈曲振動と呼ぶ。図2で説明した振動板200の3つの接続部220(図2)は、このような振動体部210の振動の節(ふし)の位置に設けられている。なお、駆動回路300が、第1の対角とは異なる第2の対角に配置された他の一対の第2電極150b,150cと第1電極130との間に交流電圧又は脈流電圧を印加する場合には、ローター50は逆方向(第2の方向あるいは、反時計回り方向)に回転する。なお、屈曲振動では、時計回り時に駆動される2つの圧電素子110a,110dは、振動体部210(あるいは圧電振動体100)の中心205に対して点対称位置にあり、反時計回り時に駆動される2つの圧電素子110b,110cは、振動体部210(あるいは圧電振動体100)の中心205に対して点対称位置にある。中央の第2電極150eに、一対の第2電極150a,150d(又は他の一対の第2電極150b,150c)と同じ電圧を印加すれば、圧電駆動部10が長手方向に伸縮するので、接触部材20からローター50に与える力をより大きくすることが可能である。なお、駆動回路300が屈曲振動時に駆動する圧電素子は、点対称位置になくてもよく、例えば、中心205に対して偏った位置にあっても良い。なお、圧電駆動部10(又は圧電振動体100)のこのような動作については、上記先行技術文献1(特開2004−320979号公報、又は、対応する米国特許第7224102号)に記載されており、その開示内容は参照により組み込まれる。
・第1の実施形態:
図5は、第1の実施形態の圧電駆動装置1000を示す説明図である。圧電駆動装置1000は、2つの圧電駆動部10uと10dと、被駆動部材60と、ベアリング70と、を備える。被駆動部材60は、円板部61と、軸部62とを備え、軸部62の中心軸Oを中心として回転可能である。円板部61は、第1の面61dと第2の面61uとを備える。圧電駆動部10dと10uとは、上述した圧電駆動部10により構成されている。第1の圧電駆動部10dの接触部材20dは、第1の面61dと接触し、第2の圧電駆動部10uの接触部材20uは、第2の面61uと接触している。なお、第1の圧電駆動部10dの接触部材20dと第2の圧電駆動部10uの接触部材20uとは、円板部61を挟んで対向し、円板部61を対称面とする面対称位置にある。ベアリング70は、被駆動部材60を第1の面61dから支持する支持部材として機能する。またベアリング70は、支持部材と被駆動部材60との間の摩擦を小さくする。
本実施形態では、第1の圧電駆動部10dが被駆動部材60(円板部61)を押圧する押圧力F1よりも、第2の圧電駆動部10uが被駆動部材60(円板部61)を押圧する押圧力F2の方が大きい。第1の圧電駆動部10dの押圧力F1よりも第2の圧電駆動部10dの押圧力F2を大きくするために、例えば、以下に示す手段が可能である。なお、これら4つの手段は一例であり、第1の圧電駆動部10dの押圧力F1よりも第2の圧電駆動部10dの押圧力F2を大きくする手段は、これら4つの手段に限られない。
(1)第1の圧電駆動部10dの大きさよりも第2の圧電駆動部10uの大きさを大きくする。
(2)第1の圧電駆動部10dを駆動するための駆動信号の振幅(電圧)よりも第2の圧電駆動部10uを駆動するための駆動信号の振幅(電圧)を大きくする。
(3)第1の圧電駆動部10dを駆動するための駆動信号の周波数よりも第2の圧電駆動部10uを駆動するための駆動信号の周波数を大きくする。
(4)第1の圧電駆動部10dの数m(mは1以上の整数)よりも第2の圧電駆動部10uの数n(nはmより大きな整数)を多くする。
なお(4)の場合、少ない方の第1の圧電駆動部10dが第2の圧電駆動部10uと対向していても良い。また、少なくとも1つの第1の圧電駆動部10dと1つの第2の圧電駆動部10uとが対向する構成であっても良い。さらに、第1の圧電駆動部10dと第2の圧電駆動部10uとが一つも面対称位置になっていない構成であっても良い。
なお、上記(1)から(4)の手段うち2つ以上の手段を組み合わせて、第1の圧電駆動部10dの押圧力F1よりも第2の圧電駆動部10uの押圧力F2を大きくしてもよい。また、(1)から(4)のうち少なくとも1つを満たせば、他の手段に示す内容と反対であってもよい。例えば、他の(1)、(3)、(4)のうちの1つ以上の手段を満たす場合、(2)が反対、すなわち、第2の圧電駆動部10uを駆動するための駆動信号の振幅(電圧)よりも第1の圧電駆動部10dを駆動するための駆動信号の振幅(電圧)の方が大きくてもよい。結果として第1の圧電駆動部10dの押圧力F1よりも第2の圧電駆動部10uの押圧力F2が大きくなれば良いからである。
第1の実施形態によれば、第1の圧電駆動部10dが被駆動部材60(円板部61)を押圧する押圧力F1よりも第2の圧電駆動部10uが被駆動部材60(円板部61)を押圧する押圧力F2の方が大きいため、被駆動部材60は、第1の面61dの方に押圧される。ここで、ベアリング70は、被駆動部材60を第1の面61dから支持する。そのため、被駆動部材60は、被駆動部材60に掛かる押圧力に対して、ベアリング70による支持力で対抗できるので、被駆動部材60のガタツキ(例えば中心軸Oの揺動)を抑制できる。
第1の実施形態によれば、第1の圧電駆動部10dの接触部材20dと第2の圧電駆動部10uの接触部材20uとは、円板部61を挟んで面対称位置にあるので、2つの押圧力F1、F2の作用線は同一線上にある、その結果、2つの押圧力F1、F2によって偶力が発生しないので、被駆動部材60のガタツキを抑制できる。
第1の実施形態において、第1の圧電駆動部10dと第2の圧電駆動部10uとは、同一のタイミングで被駆動部材60を押圧してもよい。同一のタイミングであれば、2つの押圧力F1、F2の中心軸Oと平行な方向の成分は相殺されるので、合計の押圧力が小さくなり、被駆動部材60のガタツキを抑制できる。なお、第1の圧電駆動部10dと第2の圧電駆動部10uの押圧のタイミングは、第1の圧電駆動部10dの押圧の周期の長さを100%としたときに、互いに±5%程度の差があってもよい。この程度の差であれば、被駆動部材60のガタツキを十分に抑制し、小さく出来る。
図5では、中心軸Oからベアリング70までの距離よりも、中心軸Oから接触部材20dまたは接触部材20uとの距離が大きいが、中心軸Oから接触部材20dまたは接触部材20uとの距離よりも、中心軸Oからベアリング70までの距離を大きくしても良い。第1の圧電駆動部10dと第2の圧電駆動部10uの押圧力F1、F2は、被駆動部材60の中心軸Oを揺動させる。中心軸Oから接触部材20dまたは接触部材20uとの距離よりも、中心軸Oからベアリング70までの距離を大きくすれば、ベアリング70による支持力が弱くても、押圧力F1、F2に対抗できる。
・第2の実施形態:
図6は、第2の実施形態の圧電駆動装置1000sを示す説明図である。第1の実施形態の圧電駆動装置1000との違いは、支持部材であるベアリングの位置にある。第1の実施形態の圧電駆動装置1000では、ベアリング70が、円板部61の第1の面61dに配置されている。これに対し、第2の実施形態の圧電駆動装置1000sでは、ベアリング71が軸部62の端部に配置されている。
第2の実施形態の圧電駆動装置1000sでは、ベアリング71は、円板部61の第1の面61dから被駆動部材60を支持していないが、軸部62を第1の面61dから第2の面62uに向かう第1の方向と、軸部62を第2の面61uから第1の面62dに向かう第2の方向の両方の方向に沿って被駆動部材60を支持している。この例からわかるように、ベアリング等の支持部材は、少なくとも第1の面61dから第2の面62uに向かう第1の方向に沿って被駆動部材60を支持するものであることが好ましい。円板部61と軸部62とは一体の構造であるので、どちらで支持しても良い。第2の実施形態の圧電駆動装置1000sにおいても、第1の実施形態の圧電駆動装置1000と同様に、被駆動部材60のガタツキを抑制できる。
・第3の実施形態:
図7は、第3の実施形態の圧電駆動装置1000tを示す説明図である。図7(A)は、中心軸Oを通る平面で切った断面を示し、図7(B)は、図7(A)の圧電駆動装置1000tを中心軸Oに沿った下方から見たときを示している。第3の実施形態の圧電駆動装置1000tは、m個(mは1以上の整数であればよく、図7ではm=3)の第1の圧電駆動部10dと、n個(nはmより大きい整数であればよく、図7ではn=4)の第2の圧電駆動部10uと、被駆動部材60と、ベアリング70と、を備える。なお、第3の実施形態の圧電駆動装置1000tは、第1の実施形態の説明において説明した、第1の圧電駆動部10dの押圧力F1よりも第2の圧電駆動部10dの押圧力F2を大きくする4つの方法のうちの(4)の構成に対応する。第1の圧電駆動部10dは、それぞれF1の押圧力で被駆動部材60を押圧するので、合計の押圧力はm×F1である。第2の圧電駆動部10uは、それぞれF2の押圧力で被駆動部材60を押圧するので、合計の押圧力はn×F2である。第1の圧電駆動部10dの押圧力F1と、第2の圧電駆動部10uの押圧力F2が同じ大きさであれば、第1の圧電駆動部10dの合計の押圧力m×F1よりも、第2の圧電駆動部10uの合計の押圧力n×F2の方が大きくなる。
第3の実施形態の圧電駆動装置1000tによれば、第1の圧電駆動部10dの合計の押圧力m×F1よりも、第2の圧電駆動部10uの合計の押圧力n×F2の方が大きくなるが、ベアリング70により被駆動部材60を支持して対抗できるので、被駆動部材60のガタツキを抑制できる。なお、第3の実施形態において、第2の実施形態と同様に、軸部62の端部にベアリングを備える構成であっても良い。
・第4の実施形態:
図8は、第4の実施形態の圧電駆動装置1000uを示す説明図である。第4の実施形態の圧電駆動装置1000uは、第1の圧電駆動部10dと、第2の圧電駆動部10uと、被駆動部材64と、第1のベアリング72dと、第2のベアリング72uとガイド80と、を備える。被駆動部材64は、第1の面64dと第2の面64uとを備える、円板形状を有する部材である。第1の圧電駆動部10dの接触部材20dは、被駆動部材64の第1の面64dと接触し、第2の圧電駆動部10uの接触部材20uは、被駆動部材64の第2の面64uと接触している。第1のベアリング72dは、被駆動部材64の第1の面64dの外縁部に配置されており、第2のベアリング72uは、被駆動部材64の第2の面64uの外縁部に配置されている。第1のベアリング72dと第2のベアリング72uとは、被駆動部材64の外縁部を挟んで支持している。すなわち、第1のベアリング72dは、第1の面64dから第2の面64uに向かう方向に沿って被駆動部材64を支持し、第2のベアリング72uは、第2の面64uから第1の面64dに向かう方向に沿って被駆動部材64を支持していると言える。この例からわかるように、ベアリング等の支持部材は、少なくとも第1の面64dから第2の面64uに向かう第1の方向に沿って被駆動部材64を支持するものであることが好ましい。ガイド80は、内面に溝80aを有する円筒形の部材であり、ガイド80の溝80aに、第1のベアリング72dと第2のベアリング72uと被駆動部材64の外縁部が嵌まっている。
第4の実施形態の圧電駆動装置1000uでは、第1のベアリング72dと第2のベアリング72uとが、被駆動部材64の外縁部を挟んで支持しているので、第1の圧電駆動部10dが被駆動部材64を押圧する場合、第2のベアリング72uが被駆動部材64を支持する。一方、第2の圧電駆動部10uが被駆動部材64を押圧する場合、第1のベアリング72dが被駆動部材64を支持する。したがって、第1の圧電駆動部10dが被駆動部材64を押圧する場合、第2の圧電駆動部10uが被駆動部材64を押圧する場合、いずれの場合においても被駆動部材64のガタツキを抑制できる。本実施形態では、円板形状を有する被駆動部材64を用いたが、被駆動部材64の代わりに第1から第3の実施形態で用いた、円板部61と軸部62とを有する被駆動部材60を用いても良い。この場合、第1のベアリング72dと第2のベアリング72uとは、円板部61の外縁部に配置される。
第4の実施形態の圧電駆動装置1000uでは、第1の圧電駆動部10dが被駆動部材64を押圧する場合、第2のベアリング72uで押圧力F1に対抗し、第2の圧電駆動部10uが被駆動部材64を押圧する場合、第1のベアリング72dで押圧力F2に対抗するので、第1の圧電駆動部10dの押圧力F1と、第2の圧電駆動部10dの押圧力F2は、どちらが大きくても良い。
・第5の実施形態:
図9は、第5の実施形態の圧電駆動装置1000vを示す説明図である。第1から第4の実施形態の圧電駆動装置では、被駆動部材60が円板部61を備えて、中心軸O周りに回転可能であるのに対し、第5の実施形態の圧電駆動装置1000vでは、被駆動部材65の平面形状が長方形であり、直線移動する点が異なる。
第5の実施形態の圧電駆動装置1000vは、圧電駆動部10uと10dと、被駆動部材65と、リニアガイド75と、を備える。被駆動部材65は、平面形状が長方形であり、第1の面65dと第2の面65uとを備える。圧電駆動部10dと10uとは、上述した圧電駆動部10により構成されている。第1の圧電駆動部10dの接触部材20dは、第1の面65dと接触し、第2の圧電駆動部10uの接触部材20uは、第2の面65uと接触している。なお、第1の圧電駆動部10dの数と第2の圧電駆動部10uの数は同じであり、第1の圧電駆動部10dの接触部材20dと第2の圧電駆動部10uの接触部材20uとは、被駆動部材65を挟んで被駆動部材65を対称面とする面対称位置にある。第2の圧電駆動部10uの押圧力F1は、第1の圧電駆動部10dの押圧力F2よりも大きい。被駆動部材65は、第1の圧電駆動部10dと第2の圧電駆動部10uとによって、被駆動部材65の長手方向に移動可能である。
リニアガイド75は、略直線形状を有しており、被駆動部材65を第1の面64dから支持する支持部材として機能する。またリニアガイド75は、支持部材と被駆動部材65との間の摩擦を小さくする。リニアガイド75の直線形状として、例えば第1の実施形態で用いたベアリング70を2つの直線部分を有する角丸長方形形状とし、角丸長方形形状の直線部分を用いても良い。
本実施形態によれば、第1の圧電駆動部10dが被駆動部材65を押圧する押圧力F1よりも第2の圧電駆動部10uが被駆動部材65を押圧する押圧力F2の方が大きく、リニアガイド75は、被駆動部材65を、被駆動部材65の第1の面65dから支持する。したがって、被駆動部材65のガタツキを抑制できる。
・第6の実施形態:
図10は、第6の実施形態の圧電駆動装置1000wを示す説明図である。第5の実施形態の圧電駆動装置1000vでは、第1の圧電駆動部10dと第2の圧電駆動部10uの数は同じであるが、第6の実施形態の圧電駆動装置1000wは、m個(mは1以上の整数であればよく、図10ではm=3)の第1の圧電駆動部10dと、n個(nはmより大きい整数であればよく、図10ではn=4)の第2の圧電駆動部10uを備える点である。なお、個々の第1の圧電駆動部10dの押圧力F1と、第2の圧電駆動部10uの押圧力F2とは、同じ大きさであってもよい。第1の圧電駆動部10dの合計の押圧力mF1よりも、第2の圧電駆動部10uの合計の押圧力nF2の方が大きくなる。
本実施形態によれば、第1の圧電駆動部10dが被駆動部材65を押圧する押圧力の合計m×F1よりも第2の圧電駆動部10uが被駆動部材65を押圧する押圧力の合計n×F2の方が大きく、リニアガイド75、被駆動部材65を第1の面65dから支持する。その結果、被駆動部材65のガタツキを抑制できる。
・圧電駆動装置の他の実施形態:
図11は、本発明の他の実施形態としての圧電駆動部10aの断面図であり、第1実施形態の図1(B)に対応する図である。この圧電駆動部10aでは、圧電振動体100が、図1(B)とは上下を逆にした状態で振動板200に配置されている。すなわち、ここでは、第2電極150が振動板200に近く、基板120が振動板200から最も遠くなるように配置されている。なお、図11においても、図1(B)と同様に、第2電極150a〜150eの間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)と、第1電極130及び第2電極150a〜150eと駆動回路との間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)とは、図示が省略されている。この圧電駆動部10aも、第1実施形態と同様な効果を達成することができる。第2の実施形態と同様に、圧電振動体100の基板120を振動板200より突出させても良く、接触部材の形状を第3の実施形態と同様の形状としても良い。
図12(A)、(B)は、本発明の更に他の実施形態としての圧電駆動部10bの平面図であり、第1実施形態の図1(A)に対応する図である。図12(A)、(B)では、図示の便宜上、振動板200の接続部220や取付部230は図示が省略されている。図12(A)の圧電駆動部10bでは、一対の第2電極150b,150cが省略されている。この圧電駆動部10bも、図4に示すような1つの方向zにローター50を回転させることが可能である。なお、図12(A)の3つの第2電極150a,150e,150dには同じ電圧が印加されるので、これらの3つの第2電極150a,150e,150dを、連続する1つの電極層として形成してもよい。
図12(B)は、本発明の更に他の実施形態としての圧電駆動部10cの平面図である。この圧電駆動部10cでは、図1(A)の中央の第2電極150eが省略されており、他の4つの第2電極150a,150b,150c,150dが図1(A)よりも大きな面積に形成されている。この圧電駆動部10cも、第1実施形態とほぼ同様な効果を達成することができる。
図1及び図12(A)、(B)から理解できるように、圧電振動体100の第2電極150としては、少なくとも1つの電極層を設けることができる。但し、図1及び図12(A),(B)に示す実施形態のように、長方形の圧電振動体100の対角の位置に第2電極150を設けるようにすれば、圧電振動体100及び振動板200を、その平面内で屈曲する蛇行形状に変形させることが可能である点で好ましい。
・圧電駆動装置を用いた装置の実施形態:
上述した圧電駆動部10は、共振を利用することで被駆動体に対して大きな力を与えることができるものであり、各種の装置に適用可能である。圧電駆動部10は、例えば、ロボット(電子部品搬送装置(ICハンドラー)も含む)、時計のカレンダー送り装置、印刷装置(例えば紙送り機構。ただし、ヘッドに利用される圧電駆動装置では、振動板を共振させないので、ヘッドには適用不可である。)等の各種の機器における駆動装置として用いることが出来る。以下、代表的な実施の形態について説明する。
図13は、上述の圧電駆動部10を利用したロボット2050の一例を示す説明図である。ロボット2050は、複数本のリンク部2012(「リンク部材」とも呼ぶ)と、それらリンク部2012の間を回動又は屈曲可能な状態で接続する複数の関節部2020とを備えたアーム2010(「腕部」とも呼ぶ)を有している。それぞれの関節部2020には、上述した圧電駆動部10が内蔵されており、圧電駆動部10を用いて関節部2020を任意の角度だけ回動又は屈曲させることが可能である。アーム2010の先端には、ロボットハンド2000が接続されている。ロボットハンド2000は、一対の把持部2003を備えている。ロボットハンド2000にも圧電駆動部10が内蔵されており、圧電駆動部10を用いて把持部2003を開閉して物を把持することが可能である。また、ロボットハンド2000とアーム2010との間にも圧電駆動部10が設けられており、圧電駆動部10を用いてロボットハンド2000をアーム2010に対して回転させることも可能である。
図14は、図12に示したロボット2050の手首部分の説明図である。手首の関節部2020は、手首回動部2022を挟持しており、手首回動部2022に手首のリンク部2012が、手首回動部2022の中心軸O周りに回動可能に取り付けられている。手首回動部2022は、圧電駆動部10を備えており、圧電駆動部10は、手首のリンク部2012及びロボットハンド2000を中心軸O周りに回動させる。ロボットハンド2000には、複数の把持部2003が立設されている。把持部2003の基端部はロボットハンド2000内で移動可能となっており、この把持部2003の根元の部分に圧電駆動部10が搭載されている。このため、圧電駆動部10を動作させることで、把持部2003を移動させて対象物を把持することができる。
なお、ロボットとしては、単腕のロボットに限らず、腕の数が2以上の多腕ロボットにも圧電駆動部10を適用可能である。ここで、手首の関節部2020やロボットハンド2000の内部には、圧電駆動部10の他に、力覚センサーやジャイロセンサー等の各種装置に電力を供給する電力線や、信号を伝達する信号線等が含まれ、非常に多くの配線が必要になる。従って、関節部2020やロボットハンド2000の内部に配線を配置することは非常に困難だった。しかしながら、上述した実施形態の圧電駆動部10は、通常の電動モーターや、従来の圧電駆動装置よりも駆動電流を小さくできるので、関節部2020(特に、アーム2010の先端の関節部)やロボットハンド2000のような小さな空間でも配線を配置することが可能になる。
・変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1:
上記実施形態では、基板120の上に第1電極130と圧電体140と第2電極150とが形成されていたが、基板120を省略して、振動板200の上に第1電極130と圧電体140と第2電極150とを形成するようにしてもよい。
・変形例2:
上記実施形態では、振動板200の両面にそれぞれ1つの圧電振動体100を設けていたが、圧電振動体100の一方を省略することも可能である。但し、振動板200の両面にそれぞれ圧電振動体100を設けるようにすれば、振動板200をその平面内で屈曲した蛇行形状に変形させることがより容易である点で好ましい。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
10、10a〜10d、10u…圧電駆動部 20、20d、20u…接触部材
50…ローター 51…中心 60…被駆動部材 61…円板部 61d…第1の面 61u…第2の面 62…軸部 64…被駆動部材 64d…第1の面 64u…第2の面 65…被駆動部材 65d…第1の面 65u…第2の面 70、71、72d、72u…ベアリング 75…リニアガイド 80…ガイド 80a…溝 100…圧電振動体 110a〜110e…圧電素子 120…基板 130…第1電極 140…圧電体 150、150a〜150e…導電体層(第2電極) 151、152…配線 200…振動板
205…中心 210…振動体部 211…第1面 212…第2面 220…接続部 230…取付部 240…ネジ 300…駆動回路 310…配線 1000、1000s〜1000w…圧電駆動装置 2000…ロボットハンド
2003…把持部 2010…アーム 2012…リンク部 2020…関節部 2022…手首回動部 2050…ロボット F1、F2…押圧力 O…中心軸

Claims (10)

  1. 第1の圧電駆動部と、
    第2の圧電駆動部と、
    前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部との間に配置され、互いに対向する第1の面と第2の面を有する被駆動部材と、
    前記被駆動部材を前記第1の面から前記第2の面に向かう方向に沿って支持する支持部材と、
    を備え、
    前記第1の圧電駆動部は、前記第1の面と接触可能であり、
    前記第2の圧電駆動部は、前記第2の面と接触可能であり、
    前記第1の面に配置される前記第1の圧電駆動部から前記被駆動部材に掛かる押圧力よりも、前記第2の面に配置される前記第2の圧電駆動部から前記被駆動部材に掛かる押圧力の方が大きい、圧電駆動装置。
  2. 請求項1に記載の圧電駆動装置において、
    前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部とは、前記被駆動部材を挟んで対向している、圧電駆動装置。
  3. 請求項2に記載の圧電駆動装置において、
    前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部とは、同じタイミングで前記被駆動部材を押圧する、圧電駆動装置。
  4. 請求項1に記載の圧電駆動装置において、
    前記第1の圧電駆動部は、圧電駆動部をm個(mは1以上の整数)備え、
    前記第2の圧電駆動部は、圧電駆動部をn個(nはmより大きな整数)備える、圧電駆動装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧電駆動装置において、
    前記支持部材は、ベアリングまたはリニアガイドを備える、圧電駆動装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の圧電駆動装置において、
    前記被駆動部材は、円板形状である、圧電駆動装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の圧電駆動装置において、
    前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部とは、
    振動板と、
    前記振動板に設けられた圧電振動体と、
    前記振動板に設けられ、前記被駆動部材と接触可能な接触部材と、
    を備える、圧電駆動装置。
  8. 第1の圧電駆動部と、
    第2の圧電駆動部と、
    前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部との間に配置され、互いに対向する第1の面と第2の面を有する被駆動部材と、
    前記被駆動部材を前記第1の面から支持する支持部材と、
    を備え、
    前記第1の圧電駆動部は、前記第1の面と接触可能であり、かつ、圧電駆動部をm個(mは1以上の整数)有し、
    前記第2の圧電駆動部は、前記第2の面と接触可能であり、かつ、圧電駆動部をn個(nはmより大きな整数)備える、圧電駆動装置。
  9. 複数のリンク部と
    前記複数のリンク部を接続する関節部と、
    前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる請求項1〜8のいずれか一項に記載の圧電駆動装置と、
    を備えるロボット。
  10. 請求項9に記載のロボットの駆動方法であって、
    前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部とは、
    振動板と、
    前記振動板に設けられた圧電振動体と、
    前記振動板に設けられ、前記被駆動部材と可能な接触部材と、
    を備えており、
    前記第1の圧電駆動部と前記第2の圧電駆動部の前記圧電振動体に周期的に変化する電圧を印加することで前記圧電駆動装置を駆動し、前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる、ロボットの駆動方法。
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