JP2016144269A - 圧電駆動装置、ロボット及びロボットの駆動方法 - Google Patents

圧電駆動装置、ロボット及びロボットの駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被駆動部材(第2部材)の移動速度を上げる。
【解決手段】圧電駆動装置は、第1部材と、第1方向に移動可能な第2部材と、前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、前記第1部材に対して前記第1方向に移動可能な第1圧電駆動部と、を備え、前記第1圧電駆動部は、第1振動板と、前記第1振動板に設けられ、前記第1部材と接触可能な第1接触部材と、前記第1振動板に設けられ、前記第2部材と接触可能な第2接触部材と、を有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、圧電駆動装置、ロボット及びロボットの駆動方法に関する。
特許文献1には、圧電振動装置に設けられたスペーサ(接触部材)をベルト状の素材に接触させて、素材を移動させる装置が記載されている。
特表2002−509688号公報
特許文献1では、圧電装置の振動の周波数を上げる、あるいは、振幅を大きくしなければ素材(被駆動部材)の移動速度を上げることが出来なかった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、圧電駆動装置が提供される。この圧電駆動装置は、第1部材と、第1方向に移動可能な第2部材と、前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、前記第1部材に対して前記第1方向に移動可能な第1圧電駆動部と、を備え、前記第1圧電駆動部は、第1振動板と、前記第1振動板に設けられ、前記第1部材と接触可能な第1接触部材と、前記第1振動板に設けられ、前記第2部材と接触可能な第2接触部材と、を有する。この形態によれば、第1圧電駆動部は、第1部材に対して第1方向に移動し、第2部材は、第1圧電駆動部に対して第1方向に移動するので、第2部材の移動速度を大きく出来る。
(2)上記形態の圧電駆動装置において、前記第1の部材は固定されていてもよい。この形態によれば、第2部材の移動速度を大きく出来る。
(3)上記形態の圧電駆動装置において、第3部材と、前記第2部材と前記第3部材との間に配置され、前記第2部材に対して前記第1方向または前記第1方向と逆の方向に移動可能な第2圧電駆動部と、を備え、前記第2圧電駆動部は、第2振動板と、前記第2振動板に設けられ、前記第2部材と接触可能な第3接触部材と、前記第2振動板に設けられ、前記第3部材と接触可能な第4接触部材と、を有しても良い。この形態によれば、第2圧電駆動部が前記第2部材に対して前記第1方向に移動すれば、第3部材の移動速度を大きく出来る。また、第2圧電駆動部が前記第2部材に対して前記第1方向と逆の方向に移動すれば、第2部材の力を大きく出来る。
(4)上記形態の圧電駆動装置において、前記第3部材は固定されていてもよい。この形態によれば、第2部材の力を大きく出来る。
(5)本発明の一形態によれば、ロボットが提供される。このロボットは、複数のリンク部と、前記複数のリンク部を接続する関節部と、前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる、上記形態のいずれかに記載の圧電駆動装置と、を備える。この形態によれば、圧電駆動装置をロボットの駆動に利用できる。
(6)本発明の一形態によれば、ロボットの駆動方法が提供される。この駆動方法は、前記第1圧電駆動部は、前記第1振動板に設けられた圧電振動体を有し、前記圧電振動体に周期的に変化する電圧を印加することで前記圧電駆動装置を駆動し、前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、圧電駆動装置の他、圧電駆動装置の駆動方法、圧電駆動装置の製造方法、圧電駆動装置を搭載するロボット、圧電駆動装置を搭載するロボットの駆動方法等、様々な形態で実現することができる。
圧電駆動部の概略構成を示す平面図及び断面図。 振動板の平面図。 圧電駆動部と駆動回路の電気的接続状態を示す説明図。 圧電駆動部の屈曲振動の例を示す説明図。 第1の実施形態の圧電駆動装置を示す説明図。 第2の実施形態の圧電駆動装置を示す説明図。 第3の実施形態の圧電駆動装置を示す説明図。 第4の実施形態の圧電駆動装置を示す説明図。 第5の実施形態の圧電駆動装置を示す説明図。 本発明の他の実施形態としての圧電駆動部の断面図。 本発明の更に他の実施形態としての圧電駆動部の平面図。 上述の圧電駆動部を利用したロボットの一例を示す説明図。 ロボットの手首部分の説明図。
・圧電駆動部の構成:
図1(A)は、本発明に用いられる圧電駆動部10の概略構成を示す平面図であり、図1(B)は、圧電駆動部10を図1(A)のB−B切断線で切ったときに、その断面から圧電駆動部10を見たときの図である。圧電駆動部10は、振動板200と、振動板200の両面(第1面211(「表面」とも呼ぶ)と第2面212(「裏面」とも呼ぶ))にそれぞれ配置された2つの圧電振動体100と、接触部材20と、を備える。接触部材20は、圧電駆動部10の短辺に配置されている。圧電振動体100は、基板120と、基板120の上に形成された第1電極130と、第1電極130の上に形成された圧電体140と、圧電体140の上に形成された第2電極150と、を備えている。第1電極130と第2電極150は、圧電体140を挟持している。2つの圧電振動体100は、振動板200を中心として対称に配置されている。2つの圧電振動体100は同じ構成を有しているので、以下では特に断らない限り、振動板200の上側にある圧電振動体100の構成を説明する。
圧電振動体100の基板120は、第1電極130と圧電体140と第2電極150を成膜プロセスで形成するための基板として使用される。また、基板120は機械的な振動を行う振動板としての機能も有する。基板120は、例えば、Si,Al,ZrOなどで形成することができる。シリコン(以下「Si」とも呼ぶ。)製の基板120として、例えば半導体製造用のSiウェハーを利用することが可能である。この実施形態において、基板120の平面形状は長方形である。基板120の厚みは、例えば10μm以上100μm以下の範囲とすることが好ましい。基板120の厚みを10μm以上とすれば、基板120上の成膜処理の際に基板120を比較的容易に取扱うことができる。また、基板120の厚みを100μm以下とすれば、薄膜で形成された圧電体140の伸縮に応じて、基板120を容易に振動させることができる。
第1電極130は、基板120上に形成された1つの連続的な導電体層として形成されている。一方、第2電極150は、図1(A)に示すように、5つの導電体層150a〜150e(「第2電極150a〜150e」とも呼ぶ)に区分されている。中央にある第2電極150eは、基板120の幅方向の中央において、基板120の長手方向のほぼ全体に亘る長方形形状に形成されている。他の4つの第2電極150a,150b,150c,150dは、同一の平面形状を有しており、基板120の四隅の位置に形成されている。図1の例では、第1電極130と第2電極150は、いずれも長方形の平面形状を有している。第1電極130や第2電極150は、例えばスパッタリングによって形成される薄膜である。第1電極130や第2電極150の材料としては、例えばAl(アルミニウム)や、Ni(ニッケル)、Au(金)、Pt(白金)、Ir(イリジウム)などの導電性の高い任意の材料を利用可能である。なお、第1電極130を1つの連続的な導電体層とする代わりに、第2電極150a〜150eと実質的に同じ平面形状を有する5つの導電体層に区分してもよい。なお、第2電極150a〜150eの間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)と、第1電極130及び第2電極150a〜150eと駆動回路との間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)とは、図1では図示が省略されている。
圧電体140は、第2電極150a〜150eと実質的に同じ平面形状を有する5つの圧電体層として形成されている。この代わりに、圧電体140を、第1電極130と実質的に同じ平面形状を有する1つの連続的な圧電体層として形成してもよい。第1電極130と圧電体140と第2電極150a〜150eとの積層構造によって、5つの圧電素子110a〜110e(図1(A))が構成される。
圧電体140は、例えばゾル−ゲル法やスパッタリング法によって形成される薄膜である。圧電体140の材料としては、ABO型のペロブスカイト構造を採るセラミックスなど、圧電効果を示す任意の材料を利用可能である。ABO型のペロブスカイト構造を採るセラミックスとしては、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、タングステン酸ナトリウム、酸化亜鉛、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SBT)、メタニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等を用いることが可能である。またセラミック以外の圧電効果を示す材料、例えばポリフッ化ビニリデン、水晶等を用いることも可能である。圧電体140の厚みは、例えば50nm(0.05μm)以上20μm以下の範囲とすることが好ましい。この範囲の厚みを有する圧電体140の薄膜は、成膜プロセスを利用して容易に形成することができる。圧電体140の厚みを0.05μm以上とすれば、圧電体140の伸縮に応じて十分に大きな力を発生することができる。また、圧電体140の厚みを20μm以下とすれば、圧電駆動部10を十分に小型化することができる。
図2は、振動板200の平面図である。振動板200は、長方形形状の振動体部210と、振動体部210の左右の長辺からそれぞれ3本ずつ延びる接続部220とを有しており、また、左右の3本の接続部220にそれぞれ接続された2つの取付部230を有している。なお、図2では、図示の便宜上、振動体部210にハッチングを付している。取付部230は、ネジ240によって他の部材に圧電駆動部10を取り付けるために用いられる。振動板200は、例えば、シリコン、シリコン化合物、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、銅、銅合金、鉄−ニッケル合金などの金属、金属酸化物、またはダイヤモンド等の材料で形成することが可能である。
振動体部210の上面(第1面)及び下面(第2面)には、圧電振動体100(図1)がそれぞれ接着剤を用いて接着される。振動体部210の長さLと幅Wの比は、L:W=約7:2とすることが好ましい。この比は、振動体部210がその平面に沿って左右に屈曲する超音波振動(後述)を行うために好ましい値である。振動体部210の長さLは、例えば0.1mm以上30mm以下の範囲とすることができ、幅Wは、例えば0.05mm以上8mm以下の範囲とすることができる。なお、振動体部210が超音波振動を行うために、長さLは50mm以下とすることが好ましい。振動体部210の厚み(振動板200の厚み)は、例えば20μm以上700μm以下の範囲とすることができる。振動体部210の厚みを20μm以上とすれば、圧電振動体100を支持するために十分な剛性を有するものとなる。また、振動体部210の厚みを700μm以下とすれば、圧電振動体100の変形に応じて十分に大きな変形を発生することができる。
振動板200の2つの短辺には、接触部材20が設けられている。接触部材20は、被駆動体と接触して、被駆動体に力を与えるための部材である。接触部材20は、セラミックス(例えばAl)などの耐久性がある材料で形成することが好ましい。
図3は、圧電駆動部10と駆動回路300の電気的接続状態を示す説明図である。5つの第2電極150a〜150eのうちで、対角にある一対の第2電極150a,150dが配線151を介して互いに電気的に接続され、他の対角の一対の第2電極150b,150cも配線152を介して互いに電気的に接続されている。これらの配線151,152は成膜処理によって形成しても良く、或いは、ワイヤ状の配線によって実現してもよい。図3の右側にある3つの第2電極150b,150e,150dと、第1電極130(図1)は、配線310,312,314,320を介して駆動回路300に電気的に接続されている。駆動回路300は、一対の第2電極150a,150dと第1電極130との間に周期的に変化する交流電圧又は脈流電圧を印加することにより、圧電駆動部10を超音波振動させて、接触部材20に接触する被駆動体を所定の方向に移動させることが可能である。ここで、「脈流電圧」とは、交流電圧にDCオフセットを付加した電圧を意味し、その電圧(電界)の向きは、一方の電極から他方の電極に向かう一方向である。また、他の一対の第2電極150b,150cと第1電極130との間に交流電圧又は脈流電圧を印加することにより、接触部材20に接触する被駆動部材ーを逆方向に移動させることが可能である。このような電圧の印加は、振動板200の両面に設けられた2つの圧電振動体100に同時に行われる。なお、図3に示した配線151,152,310,312,314,320を構成する配線(又は配線層及び絶縁層)は、図1では図示が省略されている。
図4は、圧電駆動部10の屈曲振動の例を示す説明図である。圧電駆動部10の接触部材20は、被駆動体50と接触している。図4に示す例では、駆動回路300(図3)は、第1の対角に配置された一対の第2電極150a,150dと第1電極130との間に交流電圧又は脈流電圧を印加しており、圧電素子110a,110dは図4の矢印xの方向に伸縮する。これに応じて、圧電駆動部10の振動体部210は、図4(A)に示す蛇行していないまっすぐな形状と、図4(B)に示す振動体部210の平面内で屈曲して蛇行形状(S字形状)に交互に変形し、接触部材20の先端が矢印yの向きに楕円運動する。その結果、被駆動体50は、第1の方向z(図4では下方向)に移動する。本実施形態では、振動体部210は、図4(A)に示すような蛇行していないまっすぐな形状と、図4(B)に示すような振動体部210の平面内で屈曲して蛇行形状(S字形状)と、に交互に変形することを屈曲振動と呼ぶ。図2で説明した振動板200の3つの接続部220(図2)は、このような振動体部210の振動の節(ふし)の位置に設けられている。なお、駆動回路300が、第1の対角とは異なる第2の対角に配置された他の一対の第2電極150b,150cと第1電極130との間に交流電圧又は脈流電圧を印加する場合には、被駆動部材50は逆方向(第2の方向(図4では上方向))に移動する。なお、屈曲振動では、時計回り時に駆動される2つの圧電素子110a,110dは、振動体部210(あるいは圧電振動体100)の中心205に対して点対称位置にあり、反時計回り時に駆動される2つの圧電素子110b,110cは、振動体部210(あるいは圧電振動体100)の中心205に対して点対称位置にある。中央の第2電極150eに、一対の第2電極150a,150d(又は他の一対の第2電極150b,150c)と同じ電圧を印加すれば、圧電駆動部10が長手方向に伸縮するので、接触部材20から被駆動体50に与える力をより大きくすることが可能である。なお、駆動回路300が屈曲振動時に駆動する圧電素子は、点対称位置になくてもよく、例えば、中心205に対して偏った位置にあっても良い。なお、圧電駆動部10(又は圧電振動体100)のこのような動作については、上記先行技術文献1(特開2004−320979号公報、又は、対応する米国特許第7224102号)に記載されており、その開示内容は参照により組み込まれる。
・第1の実施形態:
図5は、第1の実施形態の圧電駆動装置1000を示す説明図である。圧電駆動装置1000は、第1部材60と第2部材61と、圧電駆動部10とを備える。圧電駆動部10は、請求項の第1圧電駆動部に対応する。第1部材60と第2部材61とは、略長方形の板状部材であり、それぞれ圧電駆動部10の2つの接触部材20a、20bとそれぞれ接触可能なように、圧電駆動部10を挟んでいる。接触部材20aは、請求項の第1接触部材に対応し、接触部材20bは、第2接触部材に対応し、振動板200(図1)に設けられている。なお、第1圧電駆動部の振動板を第1振動板と呼ぶ。第1部材60と第2部材61は、圧電駆動部10の方向に押圧されている。第1部材60は、移動しないように固定されている。第1部材60と第2部材61とは接続されておらず、分離されている。
圧電駆動部10が屈曲振動すると、図4で説明したように、圧電駆動部10は、第1部材60を、例えば図5の左方向に移動させようとする。しかし、上述したように、第1部材60は、移動しないように固定されているので、圧電駆動部10が第1部材60に対して図5の右方向(第1方向)に移動する。また、圧電駆動部10が屈曲振動すると、圧電駆動部10は、第2部材61を、例えば図5の右方向に移動させようとする。その結果、第2部材61は、第1部材60に対して、圧電駆動部10よりも速く移動する。具体的には、第1部材60に対して圧電駆動部10は、移動速度vで移動し、第2部材61は、第1部材60に対して移動速度2vで移動する。
仮に圧電駆動装置が第1部材60を備えない場合、圧電駆動部10の移動速度は0であり、第2部材61の移動速度はvである。従って、圧電駆動部10の駆動信号の周波数を上げる、あるいは、振幅を大きくする、あるいは増速ギアを設けなければ第2部材61の移動速度を上げることが出来なかった。これに対し第1の実施形態によれば、第2部材61の移動速度を大きく出来る。また、増速ギアは不要である。
・第2の実施形態:
図6は、第2の実施形態の圧電駆動装置1000sを示す説明図である。第1の実施形態の圧電駆動装置1000との違いは、第1の実施形態の圧電駆動装置1000では、第1部材60が固定されているが、第2の実施形態の圧電駆動装置1000sでは、圧電駆動部10が固定されている点である。その他については同じである。
第2の実施形態によれば、圧電駆動部10は、第1部材60を、例えば図5の左方向に移動させ、第2部材61を図5の右方向に移動させる。したがって、1つの圧電駆動部10で第1部材60と第2部材61をそれぞれ異なる方向に移動させることが出来る。なお、第2の実施形態においても、第1部材60を基準とすれば、圧電駆動部10は、第1部材60に対して右方向(第1方向)に移動可能である。本明細書においては、「圧電駆動部10が第1部材60に対して移動可能」という文言は、第1の実施形態のように圧電駆動部10が実際に移動する場合と、第2の実施形態のように圧電駆動部10は停止しているが、第1部材60が移動するので、圧電駆動部10が第1部材60に対して相対的に移動すると見なせる場合の両方を包含している。
・第3の実施形態:
図7は、第3の実施形態の圧電駆動装置1000tを示す説明図である。圧電駆動装置1000tは、第1部材60と第2部材61と第3部材62と、圧電駆動部10、11とを備える。圧電駆動部10は、求項の第1圧電駆動部に対応し、圧電駆動部11は、第2圧電駆動部に対応する。第1部材60と第2部材61とは、それぞれ圧電駆動部10の構成は、第1の実施形態と同じである。第2部材61と第3部材62とは、それぞれ圧電駆動部11の2つの接触部材20c、20dとそれぞれ接触可能なように、圧電駆動部11を挟んでいる。接触部材20cは、請求項の第3接触部材に対応し、接触部材20dは、第4接触部材に対応し、振動板200(図1)に設けられている。なお、第2圧電駆動部11の振動板を第2振動板と呼ぶ。第1部材60は、圧電駆動部10の方向に押圧され、第3部材62は、圧電駆動部11の方向に押圧されている。第1部材60は、移動しないように固定されている。第1部材60と第2部材61と第3部材62とは、互いに接続されておらず、分離されている。
第1部材60と第2部材61と圧電駆動部10の動作については、第1の実施形態と同様である。すなわち、第1部材60に対して圧電駆動部10は、右方向(第1方向)に移動速度v1で移動し、第2部材61は、第1部材60に対して右方向(第1方向)に移動速度2v1で移動する。また、圧電駆動部11は、第2部材61に対して右方向に移動速度v2で移動する。したがって、第1部材60に対する第3部材62の移動速度は、2v1+2v2となる。なお、2つの圧電駆動部10、11の移動速度v1、v2は、同じでも良く、異なっていても良い。第3の実施形態の圧電駆動装置1000tによれば、第3部材62の移動速度をさらに速くすることができる。
・第4の実施形態:
図8は、第4の実施形態の圧電駆動装置1000uを示す説明図である。第3の実施形態の圧電駆動装置1000tとの違いは、第3の実施形態の圧電駆動装置1000tでは、第1部材60が固定されているが、第3の実施形態の圧電駆動装置1000uでは、第3部材62も固定されている点である。また、圧電駆動部11と第3部材62との間の相対的移動方向が、圧電駆動部10と第1部材60との間の相対的移動方向と逆である点が異なっている。
第1部材60と第2部材61と圧電駆動部10の動作については、第1の実施形態と同様である。すなわち、第1部材60に対して圧電駆動部10は、移動速度vで例えば図の右方向に移動し、第2部材61は、第1部材60に対して図の右方向に、移動速度2vで移動する。第2部材61と第3部材62と圧電駆動部11の動作については、第3部材62に対して圧電駆動部11は、移動速度vで例えば図の右方向に移動し、第2部材61は、第3部材62に対して図の右方向に、移動速度2vで移動する。この場合、第2部材61の速度は合成されないが、第2部材61を図面の右に移動させる力は、2倍の2pとなる。以上、第4の実施形態によれば、第2部材61を移動させる力を2倍に出来る。
・第5の実施形態:
図9は、第5の実施形態の圧電駆動装置1000vを示す説明図である。第5の実施形態の圧電駆動装置1000vは、第1部材70と第2部材71と、圧電駆動部10と、レール72を備える。第1部材70と第2部材71は、円板形状を有しており、それぞれ圧電駆動部10の2つの接触部材20とそれぞれ接触するように、圧電駆動部10を挟んでいる。第1部材70は、固定されており回転しないが、第2部材71は、固定されておらず、第2部材71の中心軸の軸73周りに回転可能である。レール72は、円筒形の部材であり第1部材70に固定されている。レール72の中心は、軸73と一致している。レール72の内側には、圧電駆動部10が配置されている。
圧電駆動部10が屈曲振動すると、第1の実施形態と同様に、圧電駆動部10が移動する。このとき、圧電駆動部10は、レール72によって移動方向が規制され、レール72に沿った円形の軌跡に沿って第1の方向(図面では、反時計回り方向)に円軌道で移動する。第2部材71は、第1の実施形態と同様に、圧電駆動部10に対して第1の方向(反時計回り方向)に移動する。すなわち、第2部材71は、軸73を中心として、回転運動する。圧電駆動部10の回転の角速度をωとすると、第2部材71の回転の角速度は2ωとなる。以上、第5の実施形態によれば、第2部材71の回転の角速度を大きく出来る。
・圧電駆動装置の他の実施形態:
図10は、本発明の他の実施形態としての圧電駆動部10aの断面図であり、第1実施形態の図1(B)に対応する図である。この圧電駆動部10aでは、圧電振動体100が、図1(B)とは上下を逆にした状態で振動板200に配置されている。すなわち、ここでは、第2電極150が振動板200に近く、基板120が振動板200から最も遠くなるように配置されている。なお、図10においても、図1(B)と同様に、第2電極150a〜150eの間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)と、第1電極130及び第2電極150a〜150eと駆動回路との間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)とは、図示が省略されている。この圧電駆動部10aも、第1実施形態と同様な効果を達成することができる。第2の実施形態と同様に、圧電振動体100の基板120を振動板200より突出させても良く、接触部材の形状を第3の実施形態と同様の形状としても良い。
図11(A)、(B)は、本発明の更に他の実施形態としての圧電駆動部10bの平面図であり、第1実施形態の図1(A)に対応する図である。図11(A)、(B)では、図示の便宜上、振動板200の接続部220や取付部230は図示が省略されている。図11(A)の圧電駆動部10bでは、一対の第2電極150b,150cが省略されている。この圧電駆動部10bも、図4に示すような1つの方向zに被駆動部材50を移動させることが可能である。なお、図11(A)の3つの第2電極150a,150e,150dには同じ電圧が印加されるので、これらの3つの第2電極150a,150e,150dを、連続する1つの電極層として形成してもよい。
図11(B)は、本発明の更に他の実施形態としての圧電駆動部10cの平面図である。この圧電駆動部10cでは、図1(A)の中央の第2電極150eが省略されており、他の4つの第2電極150a,150b,150c,150dが図1(A)よりも大きな面積に形成されている。この圧電駆動部10cも、第1実施形態とほぼ同様な効果を達成することができる。
図1及び図11(A)、(B)から理解できるように、圧電振動体100の第2電極150としては、少なくとも1つの電極層を設けることができる。但し、図1及び図11(A),(B)に示す実施形態のように、長方形の圧電振動体100の対角の位置に第2電極150を設けるようにすれば、圧電振動体100及び振動板200を、その平面内で屈曲する蛇行形状に変形させることが可能である点で好ましい。
・圧電駆動装置を用いた装置の実施形態:
上述した圧電駆動部10は、共振を利用することで被駆動体に対して大きな力を与えることができるものであり、各種の装置に適用可能である。圧電駆動部10は、例えば、ロボット(電子部品搬送装置(ICハンドラー)も含む)、時計のカレンダー送り装置、印刷装置(例えば紙送り機構。ただし、ヘッドに利用される圧電駆動装置では、振動板を共振させないので、ヘッドには適用不可である。)等の各種の機器における駆動装置として用いることが出来る。以下、代表的な実施の形態について説明する。
図12は、上述の圧電駆動部10を利用したロボット2050の一例を示す説明図である。ロボット2050は、複数本のリンク部2012(「リンク部材」とも呼ぶ)と、それらリンク部2012の間を回動又は屈曲可能な状態で接続する複数の関節部2020とを備えたアーム2010(「腕部」とも呼ぶ)を有している。それぞれの関節部2020には、上述した圧電駆動部10が内蔵されており、圧電駆動部10を用いて関節部2020を任意の角度だけ回動又は屈曲させることが可能である。アーム2010の先端には、ロボットハンド2000が接続されている。ロボットハンド2000は、一対の把持部2003を備えている。ロボットハンド2000にも圧電駆動部10が内蔵されており、圧電駆動部10を用いて把持部2003を開閉して物を把持することが可能である。また、ロボットハンド2000とアーム2010との間にも圧電駆動部10が設けられており、圧電駆動部10を用いてロボットハンド2000をアーム2010に対して回転させることも可能である。
図13は、図11に示したロボット2050の手首部分の説明図である。手首の関節部2020は、手首回動部2022を挟持しており、手首回動部2022に手首のリンク部2012が、手首回動部2022の中心軸O周りに回動可能に取り付けられている。手首回動部2022は、圧電駆動部10を備えており、圧電駆動部10は、手首のリンク部2012及びロボットハンド2000を中心軸O周りに回動させる。ロボットハンド2000には、複数の把持部2003が立設されている。把持部2003の基端部はロボットハンド2000内で移動可能となっており、この把持部2003の根元の部分に圧電駆動部10が搭載されている。このため、圧電駆動部10を動作させることで、把持部2003を移動させて対象物を把持することができる。
なお、ロボットとしては、単腕のロボットに限らず、腕の数が2以上の多腕ロボットにも圧電駆動部10を適用可能である。ここで、手首の関節部2020やロボットハンド2000の内部には、圧電駆動部10の他に、力覚センサーやジャイロセンサー等の各種装置に電力を供給する電力線や、信号を伝達する信号線等が含まれ、非常に多くの配線が必要になる。従って、関節部2020やロボットハンド2000の内部に配線を配置することは非常に困難だった。しかしながら、上述した実施形態の圧電駆動部10は、通常の電動モーターや、従来の圧電駆動装置よりも駆動電流を小さくできるので、関節部2020(特に、アーム2010の先端の関節部)やロボットハンド2000のような小さな空間でも配線を配置することが可能になる。
・変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1:
上記実施形態では、基板120の上に第1電極130と圧電体140と第2電極150とが形成されていたが、基板120を省略して、振動板200の上に第1電極130と圧電体140と第2電極150とを形成するようにしてもよい。
・変形例2:
上記実施形態では、振動板200の両面にそれぞれ1つの圧電振動体100を設けていたが、圧電振動体100の一方を省略することも可能である。但し、振動板200の両面にそれぞれ圧電振動体100を設けるようにすれば、振動板200をその平面内で屈曲した蛇行形状に変形させることがより容易である点で好ましい。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
10、10a〜10c、11…圧電駆動部 20、20a〜20d…接触部材
50…被駆動体 60…第1部材 61…第2部材 62…第3部材 70…第1部材 71…第2部材 72…レール 73…軸 100…圧電振動体 110a、100b…圧電素子 120…基板 130…第1電極 140…圧電体 150、150a〜150e…第2電極 151、152…配線 200…振動板 205…中心 210…振動体部 211…第1面 212…第2面 220…接続部 230…取付部 240…ネジ 300…駆動回路 310…配線 1000、1000s〜1000v…圧電駆動装置 2000…ロボットハンド 2003…把持部 2010…アーム 2012…リンク部 2020…関節部 2022…手首回動部 2050…ロボット v、v1、v2…移動速度 x…矢印 y…矢印 z…方向 ω…角速度

Claims (6)

  1. 第1部材と、
    第1方向に移動可能な第2部材と、
    前記第1部材と前記第2部材との間に配置され、前記第1部材に対して前記第1方向に移動可能な第1圧電駆動部と、を備え、
    前記第1圧電駆動部は、
    第1振動板と、
    前記第1振動板に設けられ、前記第1部材と接触可能な第1接触部材と、
    前記第1振動板に設けられ、前記第2部材と接触可能な第2接触部材と、を有する、圧電駆動装置。
  2. 請求項1に記載の圧電駆動装置であって、
    前記第1部材は固定されている、圧電駆動装置。
  3. 請求項1または2に記載の圧電駆動装置であって、
    第3部材と、
    前記第2部材と前記第3部材との間に配置され、前記第2部材に対して前記第1方向または前記第1方向と逆の方向に移動可能な第2圧電駆動部と、を備え、
    前記第2圧電駆動部は、
    第2振動板と、
    前記第2振動板に設けられ、前記第2部材と接触可能な第3接触部材と、
    前記第2振動板に設けられ、前記第3部材と接触可能な第4接触部材と、を有する、圧電駆動装置。
  4. 請求項3に記載の圧電駆動装置であって、
    前記第3部材は固定されている、
    圧電駆動装置。
  5. 複数のリンク部と、
    前記複数のリンク部を接続する関節部と、
    前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧電駆動装置と、
    を備えるロボット。
  6. 請求項5に記載のロボットの駆動方法であって、
    前記第1圧電駆動部は、前記第1振動板に設けられた圧電振動体を有し、
    前記圧電振動体に周期的に変化する電圧を印加することで前記圧電駆動装置を駆動し、前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる、ロボットの駆動方法。
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