JP2007141489A - 非水電解質電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】イオン液体を非水電解質に用いることで得られる高い安全性(難燃性)を確保し、かつ、高エネルギー密度を有し、高率充放電特性に優れた非水電解質電池を提供する。
【解決手段】少なくとも正極、負極、セパレータ、及び、少なくともリチウム塩と常温で液体の有機化合物とから構成される非水電解質とを備えた非水電解質電池において、前記非水電解質が、前記「常温で液体の有機化合物」として、少なくとも飽和脂肪族環状四級アンモニウムカチオンと非金属元素のみからなるアニオンからなるイオン液体、並びに、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを含有し、かつ、リチウムカチオンを0.5mol/l以上の濃度で含有するものであることを特徴とする。

Description

本発明は非水電解質電池に関するもので、さらに詳しくは、リチウム塩とイオン液体と有機溶媒からなる非水電解質を用いた非水電解質電池に関するものである。
近年、高性能化、小型化が進む電子機器用電源、電力貯蔵用電源、電気自動車用電源等として、リチウムイオン電池に代表される非水電解質電池が注目されている。
これらの非水電解質電池には、一般的に、常温で液状を呈する非水電解質(非水電解液)が用いられている。該非水電解液は、一般的に常温で液状の有機溶媒に常温で固体状のリチウム塩を溶解させてなるものであり、該有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、プロピオラクトン、バレロラクトン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタン等の有機溶媒が用いられている。
一方、非水電解質電池用非水電解質として、常温で液状を呈するイオン液体を用いることが提案されている。イオン液体は、それ自身が常温で液状でありながら揮発性が実質的になく、かつ、高い難燃性を有するものである。非水電解質の中でも、特に電力貯蔵用電源や電気自動車用電源等の比較的大型の非水電解質の用途には、引火の虞がない等の特性を有する非水電解質の使用が望まれており、上記イオン液体を電解質に用いる技術が注目されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2001−319688号公報 特許第2981545号公報 特開2003−331918号公報
例えば、特許文献1には、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンに代表される芳香族性環を有する環状四級アンモニウム有機物カチオンからなるイオン液体と、リチウム塩を含有した非水電解質を用い、負極に、リチウムチタン酸化物のように作動電位が金属リチウムの電位に対して1Vよりも貴となる負極活物質を用いた電池が提案されている。この技術によれば、電解質が難燃性であるため、特に高度な安全性を要求される用途に適した電池が得られる。しかし、イミダゾリウムカチオンに代表される芳香族性環を有する環状四級アンモニウム有機物カチオンからなるイオン液体を非水電解質として用いた場合には、該非水電解質が1V(v.s.Li/Li+)以下の電位で分解されやすく、負極を1V(v.s.Li/Li+)以下で作動させると電池性能が著しく劣るものとなっていた。このため、同文献にも記載されているように、Li4/3Ti5/34のような作動電位が金属リチウムの電位に対して1Vよりも貴となる負極活物質を用いる必要があった。従って、炭素質材料等の1V(v.s.Li/Li+)以下の電位で作動する負極活物質を負極に用いると良好な性能の電池とすることができないので、エネルギー密度の高い電池が得られないといった問題点があった。
これに対し、特許文献2には、トリメチルヘキシルアンモニウムカチオンに代表される脂肪族四級アンモニウム有機物カチオンからなるイオン液体を含有した非水電解質を用いた電池が提案されている。さらに、特許文献3には、N−メチル−N−エチルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−エチルピペリジニウムカチオンおよびN−メチル−N−プロピルピペリジニウムカチオンといった脂肪族環状四級アンモニウム有機物カチオンからなるイオン液体と、リチウム塩を含有した非水電解質を用い、負極活物質に金属リチウムを用いた電池が提案されている。これらの技術によれば、芳香族性環を有する環状四級アンモニウム有機物カチオンからなるイオン液体を非水電解質として用いた場合に比較してアニオンの耐還元性が優れていることから、金属リチウムのような作動電位が1V(v.s.Li/Li+)以下の電位で作動する負極活物質を負極に用いることが可能となる。しかし、これらのイオン液体からなる非水電解質電池に炭素質材料、特に黒鉛を負極に用いた場合には、電池性能が著しく劣るという問題点があった。これは、炭素質材料を負極に用いた場合に特有の四級アンモニウム有機物カチオンの還元分解や共挿入などの副反応によるものと推測される。
さらに言えば、これらの特許文献に示されているイオン液体は、一般的な非水電解液に比べて融点が高く、かつ、粘度も高いことから、リチウムイオン等のキャリアイオンの移動度を充分に高いものとすることができないといった問題点があった。そのため、イオン液体からなる非水電解質を用いた非水電解質電池は、一般的な非水電解液を用いた非水電解質電池に比べ、高率充放電特性が充分でないという問題点があった。
これに対し、イオン液体と有機溶媒を同時に含有する非水電解質を用いることにより、高率充放電特性を改善する試みが提案されている(例えば、特許文献4〜6参照)。
特開平11−260400号公報 特開2004−303642号公報 特開2003−288939号公報
例えば、特許文献4には、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムテトラフルオロホウ酸塩(EMIBF4)に、溶融塩中のリチウムイオン含有量が0.5mol/kgになるようにLiBF4を添加し、さらにエチレンカーボネートECを1体積%添加したイオン液体を用いた電池が記載されている(段落0040参照)。なお、同文献には、「前記常温型溶融塩は、前記環状カーボネート及び前記鎖状カーボネートのうち少なくともいずれか一方のカーボネートを含む。このカーボネートが初充放電時に還元分解されて炭酸イオン(CO3 2-)を生成し、このCO3 2-がLi等と反応して負極表面に保護膜を形成するものと推測される。前記カーボネートの含有量を前記範囲に規定することによって、初充電時、負極表面に前記保護皮膜を適度に形成することができるため、負極による非水電解質の還元分解を抑制することができ、充放電効率を向上することができ、サイクル寿命を大幅に向上することができる。また、同時に非水電解質の粘度及び凝固点を低くすることができるため、大電流特性及び低温特性を改善することができる」と記載され、上記効果を効果的に発揮できる有機溶媒の最適な添加量として、「前記カーボネート含有量を0.1体積%未満にすると、保護膜形成の効果が小さいため、サイクル寿命の向上を図ることが困難になる。一方、前記カーボネート含有量が30体積%を越えると、非水電解質の引火点及び熱安定性の低下が顕著になる。前記カーボネート含有量のより好ましい範囲は、1〜5体積%である。また、環状カーボネートの方が好ましい」と記載されている(段落0026参照)。しかし、四級アンモニウムカチオンとしては、ジアルキルイミダゾリウムイオン(DI+ )や、トリアルキルイミダゾリウムイオン(TI+ )等のイミダゾリウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン(TA+ )、アルキルピリジニウムイオン(AP+ )等が挙げられている(段落0028参照)だけで、飽和脂肪族環状四級アンモニウムカチオンを使用することは記載されていない。
例えば、特許文献5には、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン(EMI+)とN(CF3SO22 -アニオンからなるイオン液体(EMITFSI)1リットルに、1モルのLiN(CF3SO22を溶解させたものに、これに対して10質量%のエチレンカーボネートを混合させた非水電解質を用いた電池が記載されている(段落0066参照)。なお、同文献には、「本発明電池の電解質には、一般的なリチウムイオン電池に用いられるような有機溶媒をさらに含有していてもよい。このとき、前記有機溶媒として誘電率35以上のものを選択して用いることにより、本発明の効果をより有効に発揮できることから好ましい」、との記載がある(段落0020参照)。しかし、四級アンモニウム有機物カチオンとしては、五員環または六員環からなる芳香族性環を有する環状四級アンモニウムカチオンを使用する(請求項1)ものであり、また、特定の効果を得るために最適な有機溶媒の混合量についての記載もない。
例えば、特許文献6には、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドトリメチルオクチルアンモニウム(TMOATFSI)と、エチレンカーボネート(EC)と、ジエチルカーボネート(DEC)とを、15:15:70の体積比率で混合させた混合溶媒に、LiN(CF3SO22 とLiPF6 とをそれぞれ0.5mol/l、及び、LiPF6 を1mol/l溶解させた非水電解質を用い、負極活物質に金属リチウムを用いた電池が記載されている(段落0024参照)。なお、同文献には「非水電解液における非水系溶媒が、常温溶融塩(本発明におけるイオン液体と同義)とカーボネートとを含むようにしたため、上記の常温溶融塩により、過充電等の異常な操作時における安全性が高まり、またこの非水系溶媒中にカーボネートが50体積%以上含有されるようにしたため、非水電解液の粘性が低下して、この非水電解液のイオン導電率が高まり、十分な充放電特性が得られるようになる。特に、安全性を高めると共に、このこの非水電解液のイオン導電率を高めて、充放電特性を向上させるためには、上記の非水系溶媒中にカーボネートが50〜90体積%、より好ましくは70〜85体積%の範囲で含有されるようにすることが好ましい」との記載がある(段落0009参照)。しかし、イオン液体としては、テトラアルキル四級アンモニウム塩を用いることが記載されている(段落0011参照)だけで、また、イオン液体を用いたことによる難燃化効果や、カーボネートを用いたことによる高率充放電特性の向上効果については記載がない。
さらに、イオン液体を用い、かつ、実質的には有機溶媒を同時に含有しない非水電解質と、負極活物質として黒鉛に代表される炭素質材料を用いた非水電解質電池も提案されている(例えば、特許文献7〜9、非特許文献1〜3参照)。しかし、これらの提案はいずれも、イオン液体からなる非水電解質を用いた非水電解質電池が、一般的な非水電解液を用いた非水電解質電池に比べ、高率充放電特性が充分でないという問題点は、解決されるものではなかった。
特開2002−373704号公報 特開2005−26091号公報 特開2005−44685号公報 M. Holzapfel, C. Jost, and P. Novak, Chemistry Communications, 2098・9 (2004) Yasushi Katayama, Makoto Yukumoto, and Takashi Miura, Electrochemical and Solid-State Letters, 6 (5) A96-A97 (2003) 溶融塩・熱技術研究会編「溶融塩・熱技術の基礎」アグネ技術センター出版、1993年、313p(ISBN 4-900041-24-6)
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、イオン液体を非水電解質に用いることで得られる高い安全性(難燃性)を確保し、かつ、高エネルギー密度を有し、高率充放電特性に優れた非水電解質電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための本発明の構成は以下のとおりである。但し、作用機構については推定を含んでおり、その作用機構の成否は、本発明を制限するものではない。
なお、本願にいうイオン液体とは、常温において少なくとも一部が液状を呈するイオン性化合物をいう。常温とは、それを用いた電気化学デバイスが通常作動すると想定される温度範囲であり、上限が100℃程度、場合によっては60℃程度であり、下限が−50℃程度、場合によっては−20℃程度である。一方、非特許文献3に記載されているような、各種電析等に用いられるLi2CO3−Na2CO3−K2CO3等の無機系溶融塩は、融点が300℃以上のものが大半であり、通常電気化学デバイスが作動すると想定される温度範囲内で液状を呈するものではなく、本発明におけるイオン液体には含まれない。
本発明は、請求項1に記載したように、少なくとも正極、負極、セパレータ、及び、少なくともリチウム塩と常温で液体の有機化合物とから構成される非水電解質とを備えた非水電解質電池において、前記非水電解質が、前記「常温で液体の有機化合物」として、少なくとも飽和脂肪族環状四級アンモニウムカチオンと非金属元素のみからなるアニオンからなるイオン液体、並びに、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを含有し、かつ、リチウムカチオンを0.5mol/l以上の濃度で含有するものであることを特徴とする非水電解質電池である。
このような構成によると、実に驚くべきことに、非水電解質が可燃性である環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを多量に含有していながら難燃性を発現すると同時に、低粘度で高イオン伝導度を有する非水電解質を提供できることから、高い安全性を確保し、かつ、高エネルギー密度を有し、高率充放電特性に優れた非水電解質電池を提供することができることを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明の非水電解質は、「常温で液体の有機化合物」として、飽和脂肪族環状四級アンモニウムカチオンと非金属元素のみからなるアニオンとで形成されるイオン液体を含有していることにより、同時に非水電解質が可燃性である環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを多量に含有していても、常温で液状でありながら揮発性を実質的に有さないため高い不燃性を有するイオン液体の特徴を生かすことができるので、難燃性を発現する非水電解質とすることができる。一方、本発明の非水電解質は、「常温で液体の有機化合物」として、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを含有していることにより、高粘度で高融点のイオン液体を多量に含有していても、低粘度で低沸点であり、リチウムイオン等のキャリアイオンの移動度を充分に高いものとすることができる環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートの特徴を生かすことができるので、低粘度で高イオン伝導度を有する非水電解質を提供できる。その結果、本発明による非水電解質電池は、高い安全性を確保し、かつ、高エネルギー密度を有し、高率充放電特性に優れた非水電解質電池とすることができる。
さらに言えば、上記非水電解質にリチウムカチオンを0.5mol/l以上の濃度で含有させることにより、リチウムカチオンと四級アンモニウムカチオンという、イオンサイズの大きく異なるカチオンが2種類以上共存するため、前記イオン液体を構成するイオンの配列がアモルファス性の高いものとなる傾向があるため、非水電解質の分子レベルの結晶化を抑制し、キャリアイオンの移動度を高く保つことが可能となるものと推定される。
さらに特筆すべきは、飽和脂肪族環状四級アンモニウムカチオンと非金属元素のみからなるアニオンとで形成されるイオン液体、並びに、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを共に含有していることにより、負極に用いる負極活物質として炭素質材料、特に黒鉛を用いた場合にも、電池性能が著しく劣ることなく非水電解質電池を提供できることである。上記効果が発揮される理由については必ずしも明らかではないが、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートが共存することにより、飽和脂肪族環状四級アンモニウムカチオンの還元分解や共挿入などの副反応が抑制されるものと推定される。
また、本発明は、請求項2に記載したように、前記「常温で液体の有機化合物」として、イオン液体を30質量パーセント以上70質量パーセント未満含有することを特徴としている。
さらに、本発明は、請求項3に記載したように、前記「常温で液体の有機化合物」として、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを30質量パーセントを超え70質量パーセント以下含有することを特徴としている。
このような構成によれば、非水電解質に難燃性を付与した上で、融点及び粘度を低く設定することが容易となるので、上記作用を効果的に得ることが可能となる。
また、本発明は、請求項4に記載したように、前記イオン液体を構成する「飽和脂肪族環状四級アンモニウムカチオン」が、N−メチル−N−エチルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−ブチルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−ヘキシルピペリジニウムカチオンから選択されるカチオンの内、少なくとも一種であることを特徴としている。
また、本発明は、請求項5に記載したように、前記リチウム塩及びイオン液体を構成する「非金属元素のみからなるアニオン」が、PF6 -及びN(Cn2n+1SO22 -(n=1〜4)から選択されるアニオンの内、少なくとも一種であることを特徴としている。
このような構成によれば、PF6 -及びN(Cn2n+1SO22 -(n=1〜4)から選択されるアニオンを有することにより、常温で固体であるリチウム塩が共存した状態においても非水電解質が良好に液体状態を維持することが容易となり、上記作用を効果的に得ることが可能となる。
また、本発明は、請求項6に記載したように、前記負極に用いる負極活物質が、炭素質材料であることを特徴としている。
このような構成によれば、負極の作動電位を0V(vs.Li/Li+)付近に設定できるため、上記したような、非水電解質の物性が与える優れた効果を生かした、高エネルギー密度を有し、電気化学特性に優れた非水電解質電池を容易に提供することが可能となる。
本発明によれば、イオン液体を非水電解質に用いることで得られる高い安全性を確保しながらも、高エネルギー密度を有し、高率充放電特性に優れた非水電解質電池を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明はこれらの記述により限定されるものではない。
本発明におけるイオン液体は、飽和脂肪族環状四級アンモニウムカチオンを有するものである。飽和脂肪族環状四級アンモニウムカチオンとしては、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン等が挙げられる。
前記ピロリジニウムカチオンとしては、N,N−ジメチルピロリジニウムカチオン、N,N−ジエチルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−エチルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−ブチルピロリジニウムカチオン、N−メチル−N−ヘキシルピロリジニウムカチオン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記ピペリジニウムカチオンとしては、N,N−ジメチルピぺリジニウムカチオン、N,N−ジエチルピぺリジニウムカチオン、N−メチル−N−エチルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−ブチルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−ヘキシルピペリジニウムカチオン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なかでも、N−メチル−N−エチルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−ブチルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−ヘキシルピペリジニウムカチオンから選択されるカチオンの内、少なくとも一種であることが好ましい。なお、これらの飽和脂肪族環状四級アンモニウムカチオンを有するイオン液体は、単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
本発明におけるイオン液体及びリチウム塩を構成する非金属元素のみからなるアニオンとしては、特に限定されるものではないが、ClO4 -、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CN-、COO-、SO2CF2−、N(CF3SO22 -、N(C25SO2)2 -、N(CF3SO2)(C25SO2-、N(CF3SO2)(C49SO2-、 C(CF3SO23 -、C(C25SO23 -等が挙げられる。なかでも、PF6 -及びN(Cn2n+1SO22 -(n=1〜4)から選択されるアニオンの内、少なくとも一種であることが好ましい。
なお、これらの非金属元素のみからなるアニオンは、単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。2種以上のアニオンを含有させる場合、2種以上のアニオンの異なるイオン液体と1種のアニオンからなるリチウム塩を混合してもよく、2種以上のアニオンの異なるリチウム塩と1種のアニオンからなるイオン液体を混合してもよく、さらにはアニオン種の異なるイオン液体とリチウム塩を混合してもよい。
特に、ペルフルオロアルキル基を有するN(Cn2n+1SO22 -(n=1〜4)と、ペルフルオロアルキル基を有さないPF6 -を共に含有することにより、低融点及び低粘度を発現すると同時に高い難燃性を実現することができる。また、2種類以上のアニオンが共存するため、前記イオン液体を構成するイオンの配列がアモルファス性の高いものとなる傾向があるため、非水電解質の分子レベルの結晶化を抑制し、キャリアイオンの移動度を高く保つことが可能となるものと推定される。さらに特筆すべきは、ペルフルオロアルキル基を有するN(Cn2n+1SO22 -(n=1〜4)は、一般的に有機溶媒共存下では比較的卑な電位(例えばN(CF3SO22 -は、3.8V(vs.Li/Li+))で、非水電解質電池の正極集電体に用いられているアルミニウムを腐食するという現象が知られているが、ペルフルオロアルキル基を有するN(Cn2n+1SO22 -(n=1〜4)と、ペルフルオロアルキル基を有さないPF6 -を共に含有することにより、非水電解質が環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを多量に含有していても、このような現象が発生しないことである。その結果、非水電解質の融点及び粘度をより低く設定することが容易となるので、非水電解質の電気化学特性を優れたものとすることができ、本発明による非水電解質電池は、高い安全性を確保し、かつ、高エネルギー密度を有し、高率充放電特性に優れた非水電解質電池とすることができる。
本発明の非水電解質は、常温で液体の有機化合物として、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの環状カーボネート、及び/又は、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジブチルカーボネートなどの鎖状カーボネートを含有しているものである。その他添加することのできる常温で液体の有機化合物として、一般にリチウム二次電池用電解液に使用される有機溶媒を使用することができ、具体的には、γ−ブチロラクトン、プロピオラクトン、バレロラクトン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタンなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
前記イオン液体とその他の常温で液体の有機化合物は、任意の混合比で混合することができるが、非水電解質の難燃性発現と電気化学特性の両立を鑑み、常温で液体の有機化合物として、イオン液体を30質量パーセント以上70質量パーセント未満、かつ、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを30質量パーセントを超え70質量パーセント以下の範囲で含有していることが望ましい。イオン液体の含有量が30質量パーセント未満になると、単独では可燃性である有機化合物の占める割合が大きくなりすぎ、非水電解質の難燃性発現が困難となる。逆に環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートの含有量が30質量パーセント以下になると、非水電解質の融点及び粘度を低く設定することが困難となり、高イオン伝導度の維持が困難となる。一方、本発明における非水電解質は、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを70質量パーセント以下の範囲まで含有させても、イオン液体を30質量パーセント以上含有させれば、非水電解質の難燃性発現が可能であり、イオン液体を70質量パーセント未満の範囲まで含有させても、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを30質量パーセントを超えて含有させれば、高イオン伝導度の維持が可能となる。以上の点で、非水電解質中のイオン液体の含有量が30質量パーセント以上70質量パーセント未満、かつ、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートの含有量が30質量パーセントを超え70質量パーセント以下の範囲、なかでも、イオン液体の含有量が40質量パーセント以上60質量パーセント以下、かつ、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートの含有量が40質量パーセント以上60質量パーセント以下の範囲であることが望ましい。
非水電解質中のリチウムカチオンの含有量は、0.5〜3mol/lの範囲であることが望ましい。リチウム塩の含有量が0.5mol/l未満になると、電解質抵抗が大きすぎ、電池の充放電効率が低下する。逆にリチウム塩の含有量が3mol/lを超えると、非水電解質の融点が上昇し、常温で液状を保つのが困難となる。以上の点で、非水電解質中のリチウム塩の含有量は、0.5〜3mol/lの範囲、さらに言うならば、0.5〜2mol/lの範囲であることが望ましい。
本発明における非水電解質電池の負極の主要構成成分である負極活物質としては、炭素質材料、及び、負極特性を向上させる目的でリンやホウ素を添加し改質を行った材料等が挙げられる。炭素質材料の中でも黒鉛は、金属リチウムに極めて近い作動電位を有するので電解質塩としてリチウム塩を採用した場合に自己放電を少なくでき、かつ充放電における不可逆容量を少なくできるので、負極活物質として好ましい。黒鉛結晶には良く知られている六方晶系とその他に菱面体晶系に属するものがある。特に、菱面体晶系の黒鉛は、電解液中の溶媒の選択性が広く、例えば、リチウムイオンと共挿入しやすい有機化合物や、比較的貴な電位で還元分解されやすい有機化合物を、非水電解質の構成材料として用いても、層剥離が抑制され優れた充放電効率を示すことから望ましい。
以下に、好適に用いることのできる菱面体晶系の黒鉛のエックス線回折等による分析結果を示す;
格子定数 a0 =0.3635nm、 α=39.49°
大部分の天然黒鉛及び人造黒鉛は六方晶系であるが、天然黒鉛及び非常に高温で加熱処理された人造黒鉛中に菱面体晶系構造が数%存在していることが知られている。また、粉砕や摩砕することにより六方晶系から菱面体晶系への増加があることが知られている。特に、黒鉛粒子表面に菱面体晶系が多く含まれ、粒子内部は六方晶系が多く含まれるような黒鉛は高容量、耐溶剤性、製造工程などの優位性から最も望ましい。
ここで、特開2000-348727号公報に記載された、黒鉛の結晶全体に含まれる菱面体晶系の算出方法を示す。エックス線広角回折法によって測定された菱面体晶に帰属される(101)回折線のピーク面積をr(101)、同様にして測定された六方晶に帰属される(101)回折線のピーク面積をh(101)とし、(式1)によって黒鉛結晶全体に占める菱面体晶の存在割合R%を算出するものである。
(式1) R=[r(101)×12/15]/[r(101)×15/12+h(101)]×100
初期充放電における不可逆容量を大きく低減させる効果があることから、菱面体晶系の黒鉛は負極炭素質材料の5%以上含まれていることが望ましく、より顕著な効果を得るためには15%以上含まれていることが望ましい。
以下に、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの記載により限定されるものではない。
(比較電解質1)
N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミド(PP13−TFSI)1リットルに0.4モルのLiN(CF3SO22(LiTFSI)を混合することにより、非水電解質を得た。
(比較電解質2)
エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とメチルエチルカーボネート(MEC)を体積比1:1:1で混合した混合溶媒(以下、混合溶媒Aという)1リットルに、1モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質1)
25gのPP13−TFSIと75gの混合溶媒Aとを混合し、さらに1モル/リットルとなるようにLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質2)
30gのPP13−TFSIと70gの混合溶媒Aとを混合し、さらに1モル/リットルとなるようにLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質3)
50gのPP13−TFSIと50gの混合溶媒Aとを混合し、さらに1モル/リットルとなるようにLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質4)
70gのPP13−TFSIと30gの混合溶媒Aとを混合し、さらに1モル/リットルとなるようにLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質5)
75gのPP13−TFSIと25gの混合溶媒Aとを混合し、さらに1モル/リットルとなるようにLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質6)
50gのN−メチル−N−プロピルピペリジニウムテトラフルオロボレート(PP13−BF4)と50gの混合溶媒Aとを混合し、さらに1モル/リットルとなるようにLiBF4を混合することにより、非水電解質を得た。
(電解質燃焼性試験)
上記した本発明電解質1〜6及び比較電解質1〜2について、電解質燃焼性試験を行った。ガラスフィルターに各電解質を含浸し、アルコールランプの火を10秒間近づけて着火・燃焼の有無を確認した。
(非水電解質電池の作製)
本発明電解質1〜6及び比較電解質1〜2を用いて、非水電解質電池を作製した。これを本発明電池1〜6及び比較電池1〜2とする。実施例に係る非水電解質電池の断面図を図1に示す。実施例に係る非水電解質電池は、正極1、負極2、及びセパレータ3からなる極群4と、非水電解質と、外装材としての金属樹脂複合フィルム5から構成されている。正極1は、正極合剤11が正極集電体12上に塗布されてなる。また、負極2は、負極合剤21が負極集電体22上に塗布されてなる。非水電解質は極群4に含浸されている。金属樹脂複合フィルム5は、極群4を覆い、その四方を熱溶着により封止されている。
次に、上記構成の非水電解質電池の製造方法を説明する。正極1は次のようにして得た。まず、LiCoO2と、導電剤であるアセチレンブラックを混合し、さらに結着剤としてポリフッ化ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液を混合し、この混合物をアルミ箔からなる正極集電体12の片面に塗布した後、乾燥し、正極合剤11の厚さが所定の厚さとなるようにプレスした。以上の工程により正極1を得た。負極2は、次のようにして得た。まず、負極活物質である黒鉛と、結着剤であるポリフッ化ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液を混合し、この混合物を銅箔からなる負極集電体22の片面に塗布した後、乾燥し、負極合剤21厚みが所定の厚さとなるようにプレスした。以上の工程により負極2を得た。セパレータ3は、ポリエチレン製微孔膜を用いた。極群4は、正極合剤11と負極合剤21とを対向させ、その間にセパレータ3を配し、正極1、セパレータ3、負極2の順に積層することにより、構成した。次に、非水電解質中に極群4を浸漬させることにより、極群4に非水電解質を含浸させた。さらに、金属樹脂複合フィルム5で極群4を覆い、その四方を熱溶着により封止した。
(初期放電容量試験)
本発明電池及び比較電池について、初期放電容量試験を行った。試験温度は20℃とした。充電は、電流2mA、終止電圧4.2Vの定電流充電とした。放電は、電流2mA、終止電圧3.0Vの定電流放電とした。得られた放電容量を、初期放電容量とした。なお、本発明電池及び比較電池の設計容量は、全て10mAhである。
(高率放電試験)
本発明電池及び比較電池について、高率放電試験を行った。試験温度は20℃とした。初期放電容量試験と同様の条件で、初期容量の確認を行った電池を、同様の条件で充電後、電流5mA、終止電圧3.0Vの定電流放電を行った。得られた放電容量を、高率放電容量とした。
以上の結果を表1にまとめて示す。
表1から明らかなように、比較電池2(イオン液体を含有しない)は、初期放電容量及び高率放電容量は良好であったが、電解質は燃焼性を有した。比較電池1(カーボネートを含有せず、リチウムイオン濃度が0.5mol/l未満である)は、電解質は難燃性を示したが、初期放電容量及び高率放電容量は他の電池と比較して大きく劣ることが分かった。
これに対し、本発明電池1〜6(特定のイオン液体とカーボネートを含有し、リチウムイオン濃度が0.5mol/l以上である)は、比較電池1と比較して、初期放電容量、高率放電容量がいずれも優れているだけでなく、比較電池2と比較して、電解質も難燃性を示し、高い安全性と良好な電池性能とを兼ね備える非水電解質電池であることが確認された。
なお、本発明電池1〜5間の比較により、電解質の難燃性と良好な電池性能とを兼ね備える非水電解質電池を得るためには、非水電解質は、イオン液体を30質量パーセント以上70質量パーセント未満、及び/又は、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを30質量パーセントを超え70質量パーセント以下の範囲で含有していること(本発明電池2及び3)が望ましいことが明らかとなった。
さらに、本発明電池3及び6間の比較により、リチウム塩及びイオン液体を構成する非金属元素のみからなるアニオンは、PF6 -及びN(Cn2n+1SO22 -(n=1〜4)から選択されるアニオンの内、少なくとも一種であることが望ましいことが明らかとなった。なお、本実施例においては、N(Cn2n+1SO22 -(n=1〜4)としてN(CF3SO2)2 -を例に挙げて説明したが、N(C25SO22 -、N(C49SO22 -、N(CF3SO2)(C49SO2-などを用いても同様の効果が得られる。
また、本実施例においては、飽和脂肪族環状四級アンモニウムカチオンとしてN−メチル−N−プロピルピペリジニウムカチオンを例に挙げて説明したが、その他の飽和脂肪族環状四級アンモニウム有機物カチオン(N−メチル−N−エチルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−ブチルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−ヘキシルピペリジニウムカチオンなど)を用いても同様の効果が得られる。
以上の結果から明らかなように、本発明によれば、イオン液体を非水電解質に用いることで得られる高い安全性を確保し、かつ、高エネルギー密度を有し、高率充放電特性に優れた非水電解質電池を提供することができる。
本発明に係る非水電解質電池の断面図である。
符号の説明
1 正極
11 正極合剤
12 正極集電体
2 負極
21 負極合剤
22 負極集電体
3 セパレータ
4 極群
5 金属樹脂複合フィルム

Claims (6)

  1. 少なくとも正極、負極、セパレータ、及び、少なくともリチウム塩と常温で液体の有機化合物とから構成される非水電解質とを備えた非水電解質電池において、前記非水電解質が、前記「常温で液体の有機化合物」として、少なくとも飽和脂肪族環状四級アンモニウムカチオンと非金属元素のみからなるアニオンからなるイオン液体、並びに、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを含有し、かつ、リチウムカチオンを0.5mol/l以上の濃度で含有するものであることを特徴とする非水電解質電池。
  2. 前記「常温で液体の有機化合物」として、イオン液体を30質量パーセント以上70質量パーセント未満含有することを特徴とする請求項1に記載の非水電解質電池。
  3. 前記「常温で液体の有機化合物」として、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを30質量パーセントを超え70質量パーセント以下含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の非水電解質電池。
  4. 前記イオン液体を構成する「飽和脂肪族環状四級アンモニウムカチオン」は、N−メチル−N−エチルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−ブチルピペリジニウムカチオン、N−メチル−N−ヘキシルピペリジニウムカチオンから選択されるカチオンの内、少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水電解質電池。
  5. 前記リチウム塩及びイオン液体を構成する「非金属元素のみからなるアニオン」は、PF6 -及びN(Cn2n+1SO22 -(n=1〜4)から選択されるアニオンの内、少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の非水電解質電池。
  6. 前記負極に用いる負極活物質が、炭素質材料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の非水電解質電池。
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