JP5062505B2 - 非水電解質電池 - Google Patents

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Description

本発明は非水電解質電池に関するもので、さらに詳しくは、リチウム塩と常温溶融塩と有機溶媒からなる非水電解質を用いた非水電解質電池に関するものである。
近年、高性能化、小型化が進む電子機器用電源、電力貯蔵用電源、電気自動車用電源等として、リチウムイオン電池に代表される非水電解質電池が注目されている。
これらの非水電解質電池には、一般的に、常温で液状を呈する非水電解質(非水電解液)が用いられている。該非水電解液は、一般的に常温で液状の有機溶媒に常温で固体状のリチウム塩を溶解させてなるものであり、該有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、プロピオラクトン、バレロラクトン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタン等の有機溶媒が用いられている。
一方、非水電解質電池用非水電解質として、常温で液状を呈する常温溶融塩を用いることが提案されている。常温溶融塩は、それ自身が常温で液状でありながら揮発性が実質的になく、かつ、高い難燃性を有するものである。非水電解質の中でも、特に電力貯蔵用電源や電気自動車用電源等の比較的大型の非水電解質の用途には、引火の虞がない等の特性を有する非水電解質の使用が望まれており、上記常温溶融塩を電解質に用いる技術が注目されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平4−349365号公報 特開平10−92467号公報 特開2001−319688号公報
例えば、特許文献3には、イミダゾリウムカチオンに代表される芳香族性環を有する環状四級アンモニウム有機物カチオンからなる常温溶融塩と、リチウム塩を含有した非水電解質を用い、負極に、リチウムチタン酸化物のように作動電位が金属リチウムの電位に対して1Vよりも貴となる負極活物質を用いた電池が提案されている。この技術によれば、電解質が難燃性であるため、特に高度な安全性を要求される用途に適した電池が得られる。しかし、イミダゾリウムカチオンに代表される芳香族性環を有する環状四級アンモニウム有機物カチオンからなる常温溶融塩を非水電解質として用いた場合には、該非水電解質が1V(v.s.Li/Li+)以下の電位で分解されやすく、負極を1V(v.s.Li/Li+)以下で作動させると電池性能が著しく劣るものとなっていた。このため、同文献にも記載されているように、Li4/3Ti5/34のような作動電位が金属リチウムの電位に対して1Vよりも貴となる負極活物質を用いる必要があった。従って、炭素材料等の1V(v.s.Li/Li+)以下の電位で作動する負極活物質を負極に用いると良好な性能の電池とすることができないので、エネルギー密度の高い電池が得られないといった問題点があった。
さらに言えば、これらの特許文献に示されている常温溶融塩は、一般的な非水電解液に比べて融点が高く、かつ、粘度も高いことから、リチウムイオン等のキャリアイオンの移動度を充分に高いものとすることができないといった問題点があった。そのため、常温溶融塩からなる非水電解質を用いた非水電解質電池は、一般的な非水電解液を用いた非水電解質電池に比べ、高率充放電特性や低温での特性が充分でないという問題点があった。
これに対し、常温溶融塩と有機溶媒を同時に含有する非水電解質を用いることにより、高率充放電特性や低温での特性を改善する試みが提案されている(例えば、特許文献4〜7参照)。
特開平11−260400号公報 特開2003−288939号公報 特開2004−303642号公報 特開2005−135776号公報
例えば、特許文献4には、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムテトラフルオロホウ酸塩(EMIBF4)に、溶融塩中のリチウムイオン含有量が0.5mol/kgになるようにLiBF4を添加し、さらにエチレンカーボネートECを1体積%添加した常温溶融塩を用いた電池(段落0040参照)、MEI・C(CF3 SO23 に、溶融塩中のリチウムイオン含有量が1mol/kgになるようにLiC(CF3 SO23 を添加し、さらにECを1体積%添加した常温溶融塩を用いた電池(段落0042参照)等が記載されている。なお、同文献には、「前記常温型溶融塩は、前記環状カーボネート及び前記鎖状カーボネートのうち少なくともいずれか一方のカーボネートを含む。このカーボネートが初充放電時に還元分解されて炭酸イオン(CO3 2-)を生成し、このCO3 2-がLi等と反応して負極表面に保護膜を形成するものと推測される。前記カーボネートの含有量を前記範囲に規定することによって、初充電時、負極表面に前記保護皮膜を適度に形成することができるため、負極による非水電解質の還元分解を抑制することができ、充放電効率を向上することができ、サイクル寿命を大幅に向上することができる。また、同時に非水電解質の粘度及び凝固点を低くすることができるため、大電流特性及び低温特性を改善することができる」と記載され、上記効果を効果的に発揮できる有機溶媒の最適な添加量として、「前記カーボネート含有量を0.1体積%未満にすると、保護膜形成の効果が小さいため、サイクル寿命の向上を図ることが困難になる。一方、前記カーボネート含有量が30体積%を越えると、非水電解質の引火点及び熱安定性の低下が顕著になる。前記カーボネート含有量のより好ましい範囲は、1〜5体積%である。また、環状カーボネートの方が好ましい」と記載されている(段落0026参照)。しかし、高率充放電特性、高温での充放電特性、難燃性等を向上させるために、リチウム塩及び常温溶融塩を構成するアニオンとしてPF6 -を用いることは記載されていない。
例えば、特許文献5には、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドトリメチルオクチルアンモニウム(TMOATFSI)と、エチレンカーボネート(EC)と、ジエチルカーボネート(DEC)とを、15:15:70の体積比率で混合させた混合溶媒に、LiN(CF3SO22とLiPF6とをそれぞれ0.5mol/l、および、LiPF6 を1mol/l溶解させた非水電解質を用い、負極活物質に金属リチウムを用いた電池が記載されている(段落0024参照)。なお、同文献には「非水電解液における非水系溶媒が、常温溶融塩とカーボネートとを含むようにしたため、上記の常温溶融塩により、過充電等の異常な操作時における安全性が高まり、またこの非水系溶媒中にカーボネートが50体積%以上含有されるようにしたため、非水電解液の粘性が低下して、この非水電解液のイオン導電率が高まり、十分な充放電特性が得られるようになる。特に、安全性を高めると共に、このこの非水電解液のイオン導電率を高めて、充放電特性を向上させるためには、上記の非水系溶媒中にカーボネートが50〜90体積%、より好ましくは70〜85体積%の範囲で含有されるようにすることが好ましい」との記載がある(段落0009参照)。しかし、常温溶融塩としては、テトラアルキル四級アンモニウム塩を用いることが記載されている(段落0011参照)だけで、また、常温溶融塩を用いたことによる難燃化効果や、カーボネートを用いたことによる高率充放電特性の向上効果については記載がない。
例えば、特許文献6には、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン(EMI+)とN(CF3SO22 -アニオンからなる常温溶融塩(EMITFSI)1リットルに、1モルのLiN(CF3SO22を溶解させたものに、これに対して10重量%のエチレンカーボネートを混合させた非水電解質を用いた電池が記載されている(段落0066参照)。なお、同文献には、「本発明電池の電解質には、一般的なリチウムイオン電池に用いられるような有機溶媒をさらに含有していてもよい。このとき、前記有機溶媒として誘電率35以上のものを選択して用いることにより、本発明の効果をより有効に発揮できることから好ましい」、との記載がある(段落0020参照)。しかし、高率充放電特性、高温での充放電特性、難燃性等を向上させるために、リチウム塩及び常温溶融塩を構成するアニオンとしてPF6 -を用いることについては記載がなく、また、特定の効果を得るために最適な有機溶媒の混合量についても記載がない。
例えば、特許文献7には、EMITFSI0.9リットルに、1モルのLiBF4と0.1リットルのプロピレンカーボネートを混合することにより得た非水電解質を用いた電池(段落0056参照)、EMIBF40.9リットルに、1モルのLiTFSIと0.1リットルのプロピレンカーボネートを混合することにより得た非水電解質を得た非水電解質を用いた電池(段落0057参照)等が記載されている。なお、同文献には、「本発明における非水電解質は、その構成成分であるアニオンが、ペルフルオロアルキル基を有する有機物アニオンを少なくとも1種と、ペルフルオロアルキル基を有さない非金属元素のみからなるアニオンを少なくとも1種とを共に含有するものである」(段落0032参照)との記載があり、その効果は、「ペルフルオロアルキル基を有する有機物アニオンと、ペルフルオロアルキル基を有さない非金属元素のみからなるアニオンを共に含有することにより、低融点および低粘度を発現すると同時に高いイオン密度を実現することができるため、特に低温下で高いキャリアイオン移動度を得ることができるものと考えられる。また、2種類以上のアニオンが共存するため、前記常温溶融塩を構成するイオンの配列がアモルファス性の高いものとなる傾向があるため、非水電解質の分子レベルの結晶化を抑制し、キャリアイオンの移動度を高く保つことが可能となるものと推定される」(段落0026)と記載されている。また、「2種以上のアニオンの異なる常温溶融塩と1種のアニオンからなるリチウム塩を混合してもよく、2種以上のアニオンの異なるリチウム塩と1種のアニオンからなる常温溶融塩を混合してもよく、さらにはアニオン種の異なる常温溶融塩とリチウム塩を混合してもよい」との記載がある(段落0034参照)。しかし、高率充放電特性、高温での充放電特性、難燃性等を向上させるために、リチウム塩及び常温溶融塩を構成するアニオンとしてPF6 -を用いることについては記載がない。さらに言えば、「常温で液体の有機溶媒を含有してなる非水電解質系を選択することにより、非水電解質の融点および粘度をより低く設定することが容易となるので、電気化学特性を優れたものとすることができる。この場合においても、難燃性である常温溶融塩の特徴を生かそうとする場合には、その添加量を制限することが好ましい」との記載がある(段落0023)。しかし、特定の効果を得るために最適な有機溶媒の混合量については記載がなく、常温溶融塩の難燃性の特徴を生かすためには有機溶媒の添加量は、少量であることが推奨されている。
さらに、常温溶融塩を用い、かつ、実質的には有機溶媒を同時に含有しない非水電解質と、負極活物質として黒鉛に代表される炭素質材料を用いた非水電解質電池も提案されている(例えば、特許文献8〜10、非特許文献1〜3参照)。しかし、これらの提案はいずれも、常温溶融塩からなる非水電解質を用いた非水電解質電池が、一般的な非水電解液を用いた非水電解質電池に比べ、高率充放電特性や低温での特性、高温での充放電特性が充分でないという問題点は、解決されるものではなかった。
特開2002−373704号公報 特開2005−26091号公報 特開2005−44685号公報 M. Holzapfel, C. Jost, and P. Novak, Chemistry Communications, 2098・9 (2004) Yasushi Katayama, Makoto Yukumoto, and Takashi Miura, Electrochemical and Solid-State Letters, 6 (5) A96-A97 (2003) 溶融塩・熱技術研究会編「溶融塩・熱技術の基礎」アグネ技術センター出版、1993年、313p(ISBN 4-900041-24-6)
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、常温溶融塩を非水電解質に用いることで得られる高い安全性(難燃性)を確保し、かつ、高エネルギー密度を有し、高率充放電特性や高温での充放電特性に優れた非水電解質電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための本発明の構成は以下のとおりである。但し、作用機構については推定を含んでおり、その作用機構の成否は、本発明を制限するものではない。
なお、本願にいう常温溶融塩とは、常温において少なくとも一部が液状を呈する塩をいう。常温とは、それを用いた電気化学デバイスが通常作動すると想定される温度範囲であり、上限が100℃程度、場合によっては60℃程度であり、下限が−50℃程度、場合によっては−20℃程度である。一方、非特許文献3に記載されているような、各種電析等に用いられるLi2CO3−Na2CO3−K2CO3等の無機系溶融塩は、融点が300℃以上のものが大半であり、通常電気化学デバイスが作動すると想定される温度範囲内で液状を呈するものではなく、本発明における常温溶融塩には含まれない。
本発明は、請求項1に記載したように、少なくとも正極、負極、セパレータ、及び、少なくともリチウムカチオンと非金属元素のみからなるアニオンとで形成されるリチウム塩と常温で液体の有機化合物とから構成される非水電解質とを備えた非水電解質電池において、前記非水電解質が、前記「常温で液体の有機化合物」として、環状四級アンモニウム有機物カチオンと非金属元素のみからなるアニオンとで形成される常温溶融塩を25体積パーセント以上60体積パーセント以下、並びに環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを40体積パーセント以上75体積パーセント以下の範囲で含有しており、かつ、前記リチウム塩及び常温溶融塩を構成する「非金属元素のみからなるアニオン」の少なくとも一部として、ペルフルオロアルキル基を有さないPF6 -を0.5mol/l以上の濃度で含有していると共に、N(CF 3 SO 2 2 - 、N(C 2 5 SO 2 2 - 、N(CF 3 SO 2 )(C 4 9 SO 2 - 、C(CF 3 SO 2 3 - 、C(C 2 5 SO 2 3 - から選択されるペルフルオロアルキル基を有する有機物アニオンの内、少なくとも一種を含有していることを特徴とする非水電解質電池である。
このような構成によると、実に驚くべきことに、非水電解質が可燃性である環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを多量に含有していながら難燃性を発現すると同時に、低粘度で高イオン伝導度を有する非水電解質を提供できることから、高い安全性を確保し、かつ、高エネルギー密度を有し、高率充放電特性や高温での充放電特性に優れた非水電解質電池を提供することができることを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明の非水電解質は、「常温で液体の有機化合物」として、環状四級アンモニウム有機物カチオンと非金属元素のみからなるアニオンとで形成される常温溶融塩を含有し、かつ、前記リチウム塩及び常温溶融塩を構成する「非金属元素のみからなるアニオン」の少なくとも一部として、PF6 -を0.5mol/l以上の濃度で含有していることにより、同時に非水電解質が可燃性である環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを多量に含有していても、常温で液状でありながら揮発性を実質的に有さないため高い不燃性を有する常温溶融塩の特徴を生かすことができるので、難燃性を発現する非水電解質とすることができる。一方、本発明の非水電解質は、「常温で液体の有機化合物」として、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを含有していることにより、高粘度で高融点の常温溶融塩を多量に含有していても、低粘度で低沸点であり、リチウムイオン等のキャリアイオンの移動度を充分に高いものとすることができる環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートの特徴を生かすことができるので、低粘度で高イオン伝導度を有する非水電解質を提供できる。その結果、本発明による非水電解質電池は、高い安全性を確保し、かつ、高エネルギー密度を有し、高率充放電特性や高温での充放電特性に優れた非水電解質電池とすることができる。
また、本発明は、請求項2に記載したように、前記非水電解質が、リチウムカチオンを0.5mol/l以上の濃度で含有するものであることを特徴としている。
上記非水電解質にリチウムカチオンを0.5mol/l以上の濃度で含有させることにより、リチウムカチオンと四級アンモニウムカチオンという、イオンサイズの大きく異なるカチオンが2種類以上共存するため、前記常温溶融塩を構成するイオンの配列がアモルファス性の高いものとなる傾向があるため、非水電解質の分子レベルの結晶化を抑制し、キャリアイオンの移動度を高く保つことが可能となるものと推定される。
また、本発明は、請求項に記載したように、前記リチウム塩および常温溶融塩を構成する「非金属元素のみからなるアニオン」が、PF6 -及びペルフルオロアルキル基を有する有機物アニオンであるN(CF3SO22 -、N(C25SO22 -、N(CF3SO2)(C49SO2-、C(CF3SO23 -、C(C25SO23 -から選択される化合物の内、少なくとも一種を含有することを特徴としている。
上記のような構成により、特に、ペルフルオロアルキル基を有する有機物アニオンと、ペルフルオロアルキル基を有さないPF6 -アニオンを共に含有することにより、低融点及び低粘度を発現すると同時に高い難燃性を実現することができる。上記効果が発揮される理由については必ずしも明らかではないが、2種類以上のアニオンが共存し、前記常温溶融塩を構成するイオンの配列がアモルファス性の高いものとなる傾向があるため、非水電解質の分子レベルの結晶化を抑制し、キャリアイオンの移動度を高く保つことが可能となるものと推定される。さらに特筆すべきは、ペルフルオロアルキル基を有する有機物アニオンは、一般的に有機溶媒共存下では比較的卑な電位(例えばN(CF3SO22 -は、3.8V(vs.Li/Li+))で、非水電解質電池の正極集電体に用いられているアルミニウムを腐食するという現象が知られているが、ペルフルオロアルキル基を有する有機物アニオンと、ペルフルオロアルキル基を有さないPF6 -アニオンを共に含有することにより、非水電解質が可燃性である環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを多量に含有していても、このような現象が発生しないことである。その結果、非水電解質の融点及び粘度をより低く設定することが容易となるので、非水電解質の電気化学特性を優れたものとすることができ、本発明による非水電解質電池は、高い安全性を確保し、かつ、高エネルギー密度を有し、高率充放電特性や高温での充放電特性に優れた非水電解質電池とすることができる。
また、本発明は、請求項に記載したように、前記非水電解質が、常温溶融塩を25体積パーセント以上60体積パーセント以下、かつ、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを40体積パーセント以上75体積パーセント以下の範囲で含有していることを特徴としている。
このような構成によれば、非水電解質に難燃性を付与した上で、融点及び粘度を低く設定することが容易となるので、上記作用を効果的に得ることが可能となる。
また、本発明は、請求項に記載したように、前記非水電解質が、π結合を有する環状カーボネートを含有していること、請求項に記載したように、前記非水電解質が、酸無水物を含有していること、請求項に記載したように、前記非水電解質が、S=O結合を有する環状有機化合物を含有していることを特徴としている。
このような構成によれば、非水電解質にπ結合を有する環状カーボネート、酸無水物、S=O結合を有する環状有機化合物の内少なくとも1種類を含有させることにより、イミダゾリウムカチオンに代表される芳香族性環を有する環状四級アンモニウム有機物カチオンからなる常温溶融塩を非水電解質に用いた非水電解質電池であっても、負極の作動電位を卑な電位に設定することが容易となるので、高エネルギー密度を有する非水電解質電池を容易に提供することが可能となる。
また、本発明は、請求項に記載したように、前記負極に用いる負極活物質が、炭素質材料であること、請求項に記載したように、前記炭素質材料が、菱面体晶系構造物を5%以上含む黒鉛を主たる構成物とすることを特徴としている。
このような構成によれば、負極の作動電位を0V(vs.Li/Li+)付近に設定できるため、上記したような、非水電解質の物性が与える優れた効果を生かした、高エネルギー密度を有し、電気化学特性に優れた非水電解質電池を容易に提供することが可能となる。
本発明によれば、常温溶融塩を非水電解質に用いることで得られる高い安全性を確保しながらも、高エネルギー密度を有し、高率充放電特性や高温での充放電特性に優れた非水電解質電池を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明はこれらの記述により限定されるものではない。
本発明における常温溶融塩及びリチウム塩を構成する「非金属元素のみからなるアニオン」としては、特に限定されるものではないが、ClO4 -、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CN-、COO-、SO2CF2 -、N(CF3SO22 -、N(C25SO22 -、N(CF3SO2)(C25SO2-、N(CF3SO2)(C49SO2-、C(CF3SO23 -、C(C25SO23 -等が挙げられ、なかでも、N(CF3SO22 -、N(C25SO22 -、N(CF3SO2)(C49SO2-、C(CF3SO23 -、C(C25SO23 -から選択される化合物の内、少なくとも一種を含有していることが好ましく、かつ、これらの内少なくともPF6 -を0.5mol/l以上の濃度で含有しているものである。PF6 -を単独で用いてもよく、PF6 -とその他の非金属元素のみからなるアニオンとを2種以上混合して用いてもよい。
2種以上のアニオンを含有させる場合、2種以上のアニオンの異なる常温溶融塩と1種のアニオンからなるリチウム塩を混合してもよく、2種以上のアニオンの異なるリチウム塩と1種のアニオンからなる常温溶融塩を混合してもよく、さらにはアニオン種の異なる常温溶融塩とリチウム塩を混合してもよい。
また、本発明における常温溶融塩は、環状四級アンモニウム有機物カチオンを有するものである。環状四級アンモニウム有機物カチオンとしては、芳香族性の環を有するものでも、脂肪族性の環を有するものでもよく、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピロリウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、ピロリニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン等が挙げられる。このうち特に、イミダゾリウムカチオンが好ましい。
前記イミダゾリウムカチオンとしては、例えば、ジアルキルイミダゾリウムカチオンとして、1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1,3−ジエチルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン等が、またトリアルキルイミダゾリウムカチオンとして、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記ピリジニウムカチオンとしては、N−メチルピリジニウムイオン、N−エチルピリジニウムイオン、N−プロピルピリジニウムイオン、N−ブチルピリジニウムイオン1−エチル−2−メチルピリジニウム、1−ブチル−4−メチルピリジニウム、1−ブチル−2,4−ジメチルピリジニウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記ピロリウムカチオンとしては、1,1−ジメチルピロリウムイオン、1−エチル−1−メチルピロリウムイオン、1−メチル−1−プロピルピロリウムイオン、1−ブチル−1−メチルピロリウムイオン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記ピラゾリウムカチオンとしては、1,2−ジメチルピラゾリウムイオン、1−エチル−2−メチルピラゾリウムイオン、1−プロピル−2−メチルピラゾリウムイオン、1−ブチル−2−メチルピラゾリウムイオン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記ピロリニウムカチオンとしては、1,2−ジメチルピロリニウムイオン、1−エチル−2−メチルピロリニウムイオン、1−プロピル−2−メチルピロリニウムイオン、1−ブチル−2−メチルピロリニウムイオン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記ピロリジニウムカチオンとしては、1,1−ジメチルピロリジニウムイオン、1−エチル−1−メチルピロリジニウムイオン、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムイオン、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムイオン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記ピペリジニウムカチオンとしては、1,1−ジメチルピぺリジニウムイオン、1−エチル−1−メチルピぺリジニウムイオン、1−メチル−1−プロピルピぺリジニウムイオン、1−ブチル−1−メチルピぺリジニウムイオン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、これらの環状四級アンモニウム有機物カチオンを有する常温溶融塩は、単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
本発明の非水電解質は、常温で液体の有機化合物として、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの環状カーボネート、及び/又は、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジブチルカーボネートなどの鎖状カーボネートを含有しているものである。その他添加することのできる常温で液体の有機化合物として、一般にリチウム二次電池用電解液に使用される有機溶媒を使用することができ、具体的には、γ−ブチロラクトン、プロピオラクトン、バレロラクトン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタンなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。上記の他にも、一般にリチウム二次電池用電解液に添加される難燃性溶媒である、リン酸エステルを使用してもよい。リン酸エステルとしては、例えば、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸エチルジメチル、リン酸ジエチルメチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリ(トリフルオロエチル)、リン酸トリ(ペンタフルオロプロピル)、リン酸トリ(ヘプタフルオロブチル)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
前記常温溶融塩とその他の常温で液体の有機化合物は、任意の混合比で混合することができるが、非水電解質の難燃性発現と電気化学特性の両立を鑑み、常温で液体の有機化合物として、常温溶融塩を25体積パーセント以上70体積パーセント未満、かつ、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを30体積パーセントを超え75体積パーセント以下の範囲で含有していることが望ましい。常温溶融塩の含有量が25体積パーセント未満になると、単独では可燃性である有機化合物の占める割合が大きくなりすぎ、非水電解質の難燃性発現が困難となる。逆に環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートの含有量が30体積パーセント以下になると、非水電解質の融点及び粘度を低く設定することが困難となり、高イオン伝導度の維持が困難となる。一方、本発明における非水電解質は、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを75体積パーセント以下の範囲まで含有させても、常温溶融塩を25体積パーセント以上含有させれば、非水電解質の難燃性発現が可能であり、常温溶融塩を70体積パーセント未満の範囲まで含有させても、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを30体積パーセントを超えて含有させれば、高イオン伝導度の維持が可能となる。以上の点で、非水電解質中の常温溶融塩の含有量が25体積パーセント以上70体積パーセント未満、かつ、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートの含有量が30体積パーセントを超え75体積パーセント以下の範囲、なかでも、常温溶融塩の含有量が25体積パーセント以上60体積パーセント以下、かつ、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートの含有量が40体積パーセント以上75体積パーセント以下の範囲であることが望ましい。
非水電解質中のリチウムカチオンの含有量は、0.1〜3mol/lの範囲であることが望ましい。リチウム塩の含有量が0.1mol/l未満になると、電解質抵抗が大きすぎ、電池の充放電効率が低下する。逆にリチウム塩の含有量が3mol/lを超えると、非水電解質の融点が上昇し、常温で液状を保つのが困難となる。以上の点で、非水電解質中のリチウム塩の含有量は、0.1〜3mol/lの範囲、さらに言うならば、0.5〜3mol/lの範囲、なかでも、0.5〜2mol/lの範囲であることが望ましい。
本発明の効果は、非水電解質がπ結合を有する環状カーボネートを含有することで、より効果的に発現される。本発明に用いることのできるπ結合を有する環状カーボネートは、例えば、ビニレンカーボネート、カテコールカーボネート、1−フェニルビニレンカーボネート、1,2−ジフェニルビニレンカーボネートなどの環内にπ結合を有する環状カーボネート類、スチレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、4−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキサン−2−オンなどの環外にのみπ結合を有する環状カーボネート類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよいが、特にビニレンカーボネートなどの環内にπ結合を有する環状カーボネート類を含有していることが好ましい。
本発明の効果は、非水電解質が酸無水物を含有することで、より効果的に発現される。本発明に用いることのできる酸無水物は、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸などの鎖状酸無水物類、無水コハク酸、無水メチルコハク酸、無水2,2−ジメチルコハク酸、無水2,3−ジメチルコハク酸、無水マレイン酸、無水メチルマレイン酸、無水2,3−ジメチルマレイン酸、無水フェニルマレイン酸、無水イタコン酸、無水グルタル酸、無水3−メチルグルタル酸、無水2,2−ジメチルグルタル酸、無水3,3−ジメチルグルタル酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ジグリコール酸、無水ホモフタル酸などの環状酸無水物類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよいが、特に、無水コハク酸などの環状酸無水物を含有していることが好ましい。
本発明の効果は、非水電解質がS=O結合を有する環状有機化合物を含有することで、より効果的に発現される。本発明に用いることのできるS=O結合を有する環状有機化合物は、例えば、S=O結合を有する環状有機化合物としては、例えば、(化1)〜(化4)のいずれかで表される構造を有している環状有機化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらのS=O結合を有する環状有機化合物は単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよいが、特に、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン及びこれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種を含有していることが好ましい。
なお、本発明における非水電解質は、リチウム塩と常温で液体の有機化合物の他、高分子を複合化させることにより、前記非水電解質をゲル状に固体化して使用してもよい。ここで、前記高分子としては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリフッ化ビニリデン、各種アクリル系モノマー、メタクリル系モノマー、アクリルアミド系モノマー、アリル系モノマー、スチレン系モノマーの重合体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
本発明における非水電解質電池の負極の主要構成成分である負極活物質としては、炭素質材料、及び、負極特性を向上させる目的でリンやホウ素を添加し改質を行った材料等が挙げられる。炭素質材料の中でも黒鉛は、金属リチウムに極めて近い作動電位を有するので電解質塩としてリチウム塩を採用した場合に自己放電を少なくでき、かつ充放電における不可逆容量を少なくできるので、負極活物質として好ましい。黒鉛結晶には良く知られている六方晶系とその他に菱面体晶系に属するものがある。特に、菱面体晶系の黒鉛は、電解液中の溶媒の選択性が広く、例えば、リチウムイオンと共挿入しやすい有機化合物や、比較的貴な電位で還元分解されやすい有機化合物を、非水電解質の構成材料として用いても、層剥離が抑制され優れた充放電効率を示すことから望ましい。
以下に、好適に用いることのできる菱面体晶系の黒鉛のエックス線回折等による分析結果を示す;
格子定数 a0 =0.3635nm、 α=39.49°
大部分の天然黒鉛及び人造黒鉛は六方晶系であるが、天然黒鉛及び非常に高温で加熱処理された人造黒鉛中に菱面体晶系構造が数%存在していることが知られている。また、粉砕や摩砕することにより六方晶系から菱面体晶系への増加があることが知られている。特に、黒鉛粒子表面に菱面体晶系が多く含まれ、粒子内部は六方晶系が多く含まれるような黒鉛は高容量、耐溶剤性、製造工程などの優位性から最も望ましい。
ここで、特開2000-348727号公報に記載された、黒鉛の結晶全体に含まれる菱面体晶系の算出方法を示す。エックス線広角回折法によって測定された菱面体晶に帰属される(101)回折線のピーク面積をr(101)、同様にして測定された六方晶に帰属される(101)回折線のピーク面積をh(101)とし、(式1)によって黒鉛結晶全体に占める菱面体晶の存在割合R%を算出するものである。
(式1) R=[r(101)×12/15]/[r(101)×15/12+h(101)]×100
初期充放電における不可逆容量を大きく低減させる効果があることから、菱面体晶系の黒鉛は負極炭素質材料の5%以上含まれていることが望ましく、より顕著な効果を得るためには15%以上含まれていることが望ましい。
以下に、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの記載により限定されるものではない。
(比較電解質1)
1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミド(EMITFSI)0.5リットルとエチレンカーボネート0.25リットルとジエチルカーボネート0.25リットルを混合し、さらに1モルのLiN(CF3SO22(LiTFSI)を混合することにより、非水電解質を得た。
(比較電解質2)
EMITFSI0.5リットルとエチレンカーボネート0.25リットルとジエチルカーボネート0.25リットルを混合し、さらに1モルのLiBF4を混合することにより、非水電解質を得た。
(比較電解質3)
1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(EMIBF4)0.5リットルとエチレンカーボネート0.25リットルとジエチルカーボネート0.25リットルを混合し、さらに1モルのLiBF4を混合することにより、非水電解質を得た。
(比較電解質4)
EMITFSI0.5リットルとエチレンカーボネート0.25リットルとジエチルカーボネート0.25リットルを混合し、さらに0.3モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(比較電解質5)
EMITFSI1リットルに、1モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(比較電解質6)
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを体積比1:1で混合した混合溶媒1リットルに、1モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
参考電解質1)
EMITFSI0.8リットルとエチレンカーボネート0.1リットルとジエチルカーボネート0.1リットルを混合し、さらに1モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
参考電解質2)
EMITFSI0.7リットルとエチレンカーボネート0.15リットルとジエチルカーボネート0.15リットルを混合し、さらに1モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質3)
EMITFSI0.6リットルとエチレンカーボネート0.2リットルとジエチルカーボネート0.2リットルを混合し、さらに1モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質4)
EMITFSI0.5リットルとエチレンカーボネート0.25リットルとジエチルカーボネート0.25リットルを混合し、さらに1モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質5)
EMITFSI0.4リットルとエチレンカーボネート0.3リットルとジエチルカーボネート0.3リットルを混合し、さらに1モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質6)
EMITFSI0.25リットルとエチレンカーボネート0.375リットルとジエチルカーボネート0.375リットルを混合し、さらに1モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
参考電解質7)
EMITFSI0.2リットルとエチレンカーボネート0.4リットルとジエチルカーボネート0.4リットルを混合し、さらに1モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質8)
EMITFSI0.5リットルとエチレンカーボネート0.25リットルとジエチルカーボネート0.25リットルを混合し、さらに0.5モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質9)
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート(BMIPF6)0.5リットルとエチレンカーボネート0.25リットルとジエチルカーボネート0.25リットルを混合し、さらに1モルのLiTFSIを混合することにより、非水電解質を得た。
参考電解質10)
BMIPF60.5リットルとエチレンカーボネート0.25リットルとジエチルカーボネート0.25リットルを混合し、さらに1モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質11)
1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(ペンタフルオロエタンスルフォニル)イミド(EMIBETI)0.5リットルとエチレンカーボネート0.25リットルとジエチルカーボネート0.25リットルを混合し、さらに1モルのLiPF6を混合することにより、非水電解質を得た。
(本発明電解質12)
本発明電解質4にさらにビニレンカーボネートを2重量パーセント添加し、非水電解質を得た。
(本発明電解質13)
本発明電解質4にさらに無水コハク酸を2重量パーセント添加し、非水電解質を得た。
(本発明電解質14)
本発明電解質4にさらに1,3−プロパンスルトンを2重量パーセント添加し、非水電解質を得た。
(電解質燃焼性試験)
上記した本発明電解質1〜14及び比較電解質1〜6について、電解質燃焼性試験を行った。ガラスフィルターに各電解質を含浸し、アルコールランプの火を10秒間近づけて着火・燃焼の有無を確認した。
(非水電解質電池の作製)
本発明電解質1〜14及び比較電解質1〜6を用いて、非水電解質電池を作製した。これを本発明電池1〜14及び比較電池1〜6とする。実施例に係る非水電解質電池の断面図を図1に示す。実施例に係る非水電解質電池は、正極1、負極2、及びセパレータ3からなる極群4と、非水電解質と、外装材としての金属樹脂複合フィルム5から構成されている。正極1は、正極合剤11が正極集電体12上に塗布されてなる。また、負極2は、負極合剤21が負極集電体22上に塗布されてなる。非水電解質は極群4に含浸されている。金属樹脂複合フィルム5は、極群4を覆い、その四方を熱溶着により封止されている。
次に、上記構成の非水電解質電池の製造方法を説明する。正極1は次のようにして得た。まず、LiCoO2と、導電剤であるアセチレンブラックを混合し、さらに結着剤としてポリフッ化ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液を混合し、この混合物をアルミ箔からなる正極集電体12の片面に塗布した後、乾燥し、正極合剤11の厚さが所定の厚さとなるようにプレスした。以上の工程により正極1を得た。負極2は、次のようにして得た。まず、負極活物質である黒鉛と、結着剤であるポリフッ化ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液を混合し、この混合物を銅箔からなる負極集電体22の片面に塗布した後、乾燥し、負極合剤21厚みが所定の厚さとなるようにプレスした。以上の工程により負極2を得た。セパレータ3は、ポリエチレン製微孔膜を用いた。極群4は、正極合剤11と負極合剤21とを対向させ、その間にセパレータ3を配し、正極1、セパレータ3、負極2の順に積層することにより、構成した。次に、非水電解質中に極群4を浸漬させることにより、極群4に非水電解質を含浸させた。さらに、金属樹脂複合フィルム5で極群4を覆い、その四方を熱溶着により封止した。
(初期放電容量試験)
本発明電池及び比較電池について、初期放電容量試験を行った。試験温度は20℃とした。充電は、電流1mA、終止電圧4.2Vの定電流充電とした。放電は、電流1mA、終止電圧3.0Vの定電流放電とした。得られた放電容量を、初期放電容量とした。なお、本発明電池及び比較電池の設計容量は、全て10mAhである。
(高率放電試験)
本発明電池及び比較電池について、高率放電試験を行った。試験温度は20℃とした。初期放電容量試験と同様の条件で、初期容量の確認を行った電池を、同様の条件で充電後、電流5mA、終止電圧3.0Vの定電流放電を行った。得られた放電容量を、高率放電容量とした。
(高温サイクル充放電試験)
本発明電池及び比較電池について、高温サイクル充放電試験を行った。20℃にて初期放電容量試験と同様の条件で、初期容量の確認を行った電池を、60℃にて同様の条件で充放電を繰り返した。1サイクル目の放電容量を100としたときの100サイクル目の放電容量を、高温サイクル容量維持率とした。
以上の結果を表1にまとめて示す。
表1から明らかなように、常温溶融塩を含有しない比較電池6は、初期放電容量、高率放電容量及び高温サイクル容量維持率は良好であったが、電解質は燃焼性を有していることが分かった。カーボネートを含有しない比較電池5は、電解質は難燃性を示し、初期放電容量は比較的良好であったが、高率放電容量及び高温サイクル容量維持率は他の電池と比較して大きく劣ることが分かった。リチウム塩及び常温溶融塩のアニオンがPF6 -とペルフルオロアルキル基を有する有機物アニオンを含有しているが、PF6 -濃度が0.5mol/l未満である比較電池4は、初期放電容量、高率放電容量及び高温サイクル容量維持率は比較的良好であったが、電解質は若干の燃焼性を有し、著しい効果が得られたとは言えないレベルであった。リチウム塩及び常温溶融塩のアニオンがPF6 -を含有していない(BF4 -のみ又はBF4 -とペルフルオロアルキル基を有する有機物アニオンを含有している)比較電池2及び3は、初期放電容量及び高率放電容量は比較的良好であったが、電解質は若干の燃焼性を有し、高温サイクル容量維持率も著しい効果が得られたとは言えないレベルであった。同様に両者ともPF6 -を含有していない(ペルフルオロアルキル基を有する有機物アニオンのみを含有している)比較電池1は、初期放電容量は比較的良好であったが、電解質は若干の燃焼性を有し、著しい効果が得られたとは言えないレベルであり、高率放電容量及び高温サイクル容量維持率は他の電池と比較して大きく劣ることが分かった。
これに対し、本発明電池1〜14(リチウム塩及び常温溶融塩のアニオンが、両者ともPF6 -を含有しているか、又は一方がPF6 -、他方がペルフルオロアルキル基を有する有機物アニオンを含有し、かつ、PF6 -を0.5mol/l以上の濃度で含有している)は、比較電池5と比較して、初期放電容量、高率放電容量及び高温サイクル維持率がいずれも優れているだけでなく、比較電池1〜4及び比較電池6と比較して、電解質も難燃性を示し、高い安全性と良好な電池性能とを兼ね備える非水電解質電池であることが確認された。
特に、本発明電池4、8と比較電池4の比較により、電解質の難燃性と良好な電池性能とを兼ね備える非水電解質電池を得るためには、非水電解質がPF6 -を0.5mol/l以上の濃度で含有していることが必要であり、さらに言えば、リチウムカチオンを0.5mol/l以上の濃度で含有することが望ましいことが明らかとなった。
また、本発明電池1〜7間の比較により、電解質の難燃性と良好な電池性能とを兼ね備える非水電解質電池を得るためには、非水電解質は、常温溶融塩を25体積パーセント以上70体積パーセント未満、かつ、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを30体積パーセントを超え75体積パーセント以下の範囲で含有していることが望ましく、なかでも、常温溶融塩の含有量が25体積パーセント以上60体積パーセント以下、かつ、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートの含有量が40体積パーセント以上75体積パーセント以下の範囲であること(本発明電池3〜6)が望ましいことが明らかとなった。
本発明電池4、9〜11と比較電池1〜3との間の比較により、リチウム塩及び常温溶融塩を構成する非金属元素のみからなるアニオンは、PF6 -、N(CF3SO22 -、N(C25SO22 -、N(CF3SO2)(C49SO2-、C(CF3SO23 -、C(C25SO23 -から選択される化合物の内、少なくとも一種を含有していることが望ましいことが明らかとなった。なお、本実施例においては、PF6 -、N(CF3SO22 -、N(C25SO22 -を例に挙げて説明したが、他のペルフルオロアルキル基を有する有機物アニオンであるN(CF3SO2)(C49SO2-、C(CF3SO23 -、C(C25SO23 -を用いても同様の効果が得られる。
さらに、本発明電池4、12〜14間の比較により、非水電解質中にπ結合を有する環状カーボネート、酸無水物、S=O結合を有する環状有機化合物の内少なくとも1種類を含有させることにより、電解質の難燃性と良好な電池性能とを兼ね備える非水電解質電池をより容易に得ることが可能となる。
以上の結果から明らかなように、本発明によれば、常温溶融塩を非水電解質に用いることで得られる高い安全性を確保し、かつ、高エネルギー密度を有し、高率充放電特性や高温での充放電特性に優れた非水電解質電池を提供することができる。
また、本実施例においては、環状四級アンモニウム有機物カチオンとしてイミダゾリウムカチオンを例に挙げて説明したが、その他の環状四級アンモニウム有機物カチオン(ピリジニウムカチオン、ピロリウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、ピロリニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオンなど)を用いても同様の効果が得られる。
本発明に係る非水電解質電池の断面図である。
符号の説明
1 正極
11 正極合剤
12 正極集電体
2 負極
21 負極合剤
22 負極集電体
3 セパレータ
4 極群
5 金属樹脂複合フィルム

Claims (7)

  1. 少なくとも正極、負極、セパレータ、及び、少なくともリチウムカチオンと非金属元素のみからなるアニオンとで形成されるリチウム塩と常温で液体の有機化合物とから構成される非水電解質とを備えた非水電解質電池において、前記非水電解質が、前記「常温で液体の有機化合物」として、環状四級アンモニウム有機物カチオンと非金属元素のみからなるアニオンとで形成される常温溶融塩を25体積パーセント以上60体積パーセント以下、並びに環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを40体積パーセント以上75体積パーセント以下の範囲で含有しており、かつ、前記リチウム塩及び常温溶融塩を構成する「非金属元素のみからなるアニオン」の少なくとも一部として、ペルフルオロアルキル基を有さないPF6 -を0.5mol/l以上の濃度で含有していると共に、N(CF 3 SO 2 2 - 、N(C 2 5 SO 2 2 - 、N(CF 3 SO 2 )(C 4 9 SO 2 - 、C(CF 3 SO 2 3 - 、C(C 2 5 SO 2 3 - から選択されるペルフルオロアルキル基を有する有機物アニオンの内、少なくとも一種を含有していることを特徴とする非水電解質電池。
  2. 前記非水電解質は、リチウムカチオンを0.5mol/l以上の濃度で含有するものであることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質電池。
  3. 前記非水電解質は、π結合を有する環状カーボネートを含有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の非水電解質電池。
  4. 前記非水電解質は、酸無水物を含有していることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の非水電解質電池。
  5. 前記非水電解質は、S=O結合を有する環状有機化合物を含有していることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の非水電解質電池。
  6. 前記負極に用いる負極活物質が、炭素質材料であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の非水電解質電池。
  7. 前記炭素質材料が、菱面体晶系構造物を5%以上含む黒鉛を主たる構成物とすることを特徴とする請求項に記載の非水電解質電池。
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