JP2007138420A - 路面切削装置およびこれを備えた路面切削車両並びにフィルタ目詰まり防止方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】路面を切削する路面切削機10と、当該路面切削機10で発生した切削屑を搬送する搬送コンベア20とを備えた路面切削装置100において、前記搬送コンベア20を前記路面切削機10側から搬出端側に亘ってカバー部材40で覆うと共に当該カバー部材40に排気通路50を接続し、当該排気通路50に前記カバー部材40内の圧力を大気圧以下にする負圧手段60を備える。これによって、路面切削時および切削屑搬送時などに発生した粉塵が前記カバー部材40の継ぎ目部や開口部などから外部に漏れて飛散するのを確実に防止できる。
【選択図】 図1
Description
この路面切削車両は、例えば、図10に示すような路面切削車両では、前輪aが1軸、後輪bが2軸の車体cの下側に路面切削機dを車体cに対して昇降自在に取り付け、この路面切削機dによって路面表層部を削り取ると共に、削り取った切削屑を車体c前方に延びる搬送コンベアeによって所定の場所に搬送するようになっている。
そして、この路面切削機cで削り取った切削屑をこの路面切削機cから車両進行方向前方に延びる無端ベルト式の搬送コンベアeによってこの路面切削車両と随行するダンプトラックhの荷台などに投下して連続的に搬送するようにしている。
しかしながら、切削箇所やその搬送コンベアeの周囲をカバー部材で覆うだけでは、そのカバー部材の開口部や継ぎ目などから細かい粉塵が漏れ出してしまうため、粉塵の飛散を確実に防止することは困難である。
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、路面切削時などに発生した粉塵の飛散を確実に防止できる新規な路面切削装置およびこれを備えた路面切削車両並びにフィルタ目詰まり防止方法を提供するものである。
路面を切削する路面切削機と、当該路面切削機で発生した切削屑を搬送する搬送コンベアとを備えた路面切削装置において、
前記搬送コンベアを前記路面切削機側から搬出端側に亘ってカバー部材で連続して覆うと共に当該カバー部材に排気通路を接続し、当該排気通路に前記カバー部材内の圧力が大気圧以下にする負圧手段を備えたことを特徴とするものである。
前記負圧手段を、前記カバー部材内のガスを前記排気通路から強制排気する吸引機と、当該吸引機で強制排気されるガス中に含まれる粉塵を分離する粉塵分離器とで構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の路面切削装置は、
請求項1または2に記載の路面切削装置において、
前記搬送コンベアを、前記路面切削機で発生した切削屑を最初に搬送する第1コンベアと、当該第1コンベアで搬送されてきた前記切削屑を受け継いで搬送する第2コンベアとから構成すると共に、前記負圧手段を前記第1コンベア側のカバー部材に備えたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の路面切削装置において、
前記粉塵分離器を、遠心力で前記ガス中の粉塵を分離する遠心分離器から構成すると共に、当該遠心分離器を前記カバー部材の上方に設け、かつ当該遠心分離器の粉塵排出口を前記カバー部材内に連通すると共に、当該粉塵排出口に開閉蓋を備えたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の路面切削装置において、
前記粉塵分離器を、前記カバー部材の上方に位置する吸引室と、当該吸引室を前記カバー部材側から区画するように設けられた乾式フィルタとから構成したことを特徴とするものである。
自走可能な車体に、前記請求項1〜5のいずれか1項に記載の路面切削装置を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項7のフィルタ目詰まり防止方法は、
請求項2に記載の路面切削装置のフィルタ目詰まり防止方法において、
前記吸引機を逆回転させて前記排気通路から前記カバー部材側にガスを逆流させて前記乾式のフィルタ表面に付着した粉塵を、前記カバー部材内のコンベア上に落下させて除去するようにしたことを特徴とするものである。
この結果、粉塵による周囲環境への悪影響を確実に防止できると共に、粉塵飛散防止のための散水量を大幅に削減あるいは省略することが可能となる。
また、請求項3の路面切削装置によれば、前記搬送コンベアを、前記路面切削機で発生した切削屑を最初に搬送する第1コンベアと、当該第1コンベアで搬送されてきた前記切削屑を受け継いで搬送する第2コンベアとから構成し、前記負圧手段を前記第1コンベア側のカバー部材に備えたことから、特に粉塵が大量に発生し易い部位の圧力を効果的に下げて、発生した粉塵を回収することができる。
また、このような構成とすることにより、カバー部材内のガスが乾式フィルタをその下方から上向き流に通過するため、そのガス中の粉塵が乾式フィルタの下面側に溜まるように捕集される。この結果、その粉塵の捕集量がある程度に達すると自重によってその乾式フィルタから脱落してカバー部材内に回収されるため、捕集された粉塵回収のためのメンテナンスが不要となる。
また、請求項6の路面切削車両によれば、自走可能な車体に、前記請求項1〜5のいずれか1項に記載の路面切削装置を備えたことから、自走しながらの路面切削作業に際して粉塵の飛散を確実に防止することができる。
図1〜図4は、本発明に係る路面掘削装置100の実施の一形態を示したものであり、図1はこの路面掘削装置100の基本的な構成を示す側面図、図2は図1中A−A線断面図、図3は図1中B−B線、図4は図1中C−C線断面図である。
図示するように、この路面掘削装置100は、アスファルト舗装Hなどの路面の表層部を削り取るための路面切削機10と、この路面切削機10で削り取った路面の切削屑を搬送する搬送コンベア20とから主に構成されている。
そして、この回転ドラム12を図示しない駆動モータによって図示矢印方向に回転駆動させつつ路面H側に降下させると、その表面のカッタービット13によって路面表層部を所定の厚さで削り取ると共に、削り取った切削屑を前記搬送コンベア11の搬入端側に送り出すように作用するようになっている。
次に、搬送コンベア20は、前記路面切削機10で発生した切削屑を最初に搬送する第1コンベア21と、この第1コンベア21で搬送されてきた切削屑を受け継いで搬送する第2コンベア22とから主に構成されている。
他方、図示するようにこの搬送コンベア20は、前記路面切削機10側から第2コンベア22の搬出端側に亘って連続したカバー部材40によって覆われている。
この負圧手段60は、図1に示すように、油圧モータで駆動するブロアーなどからなる吸引機61と、フィルターやサイクロンなどからなる粉塵分離器62とから構成されており、この吸引機61によってカバー部材40内のガスを前記排気通路50から外部へ強制排気してカバー部材40内の気圧を少なくとも大気圧よりも低い状態にすると共に、この吸引機61で強制排気されるガス中に含まれる粉塵を粉塵分離器62によって分離・回収するようになっている。
図1の矢印に示すように、路面切削機10の切削作業によって発生した切削屑は、先ず搬送コンベア20の第1コンベア21によって車体Sの先端側に搬送され、その搬出端からダストシュート部30に投下された後、第2コンベア22によってさらに車体Sの前方に搬送され、その搬出端からダンプトラックの荷台などの所定の搬送場所に搬送されることになるが、このような一連の切削および搬送工程においては、路面切削機10による切削作業時のみならず、その切削屑の搬送時、特に切削屑の受け渡しにおいてその切削屑から細かい粉塵が発生する(舞い上がる)ことになる。
また、このカバー部材40の両端からカバー部材40内に向けて発生する空気の流れによって切削作業時に発生した粉塵や、搬送コンベア20からの切削屑投下時に発生した粉塵もカバー部材40内に吸い込まれるようになるため、それらの箇所で発生した粉塵の飛散も効果的に防止することができる。
なお、本実施の形態では、負圧手段60を、特に大量の粉塵が発生し易いい第1コンベア21側に取り付けることで粉塵の飛散を効果的に防止するようにしているが、この負圧手段60は、いずれの位置に取り付けても同様な効果を得ることができることはいうまでもなく、また、2つ以上併設して設けるようにしても良い。
先ず、第2の実施の形態に係る負圧手段60は、図5〜図7に示すように前述した粉塵分離器62を遠心分離器(サイクロン式分離器)で構成すると共に、この遠心分離器62を前記カバー部材40の上方に設け、かつこの遠心分離器62の粉塵排出口63を前記カバー部材40内に連通すると共に、この粉塵排出口63に開閉蓋64を備えるようにしたものである。
また、その粉塵排出口63はカバー部材40内に連通されていると共に、開閉蓋64によって開閉自在となっていることから、この開閉蓋64を定期的にあるいは必要に応じて開くだけでその上に堆積した粉塵をそのまま直接搬送コンベア20側に戻して(落下させて)排出することができるため、メンテナンスも極めて容易となる。
これによって、図9に示すようにカバー部材40内の粉塵を含むガスが吸引室70の乾式フィルタ71を上向き(上向流)に通過して排気通路50側に排気される際に、そのガス中に含まれる粉塵が乾式フィルタ71に捕集されるようになるため、カバー部材40内のガス中から粉塵を効果的に分離することができる。
さらに、定期的にあるいは必要に応じて吸引機61を逆回転させて排気通路50からカバー部材40側に向けてガスを逆流させるようにすれば、乾式フィルタ71の表面(コンベア側)や奥まで入り込んで自重だけでは除去しきれない細かい粉塵を前記カバー部材40内のコンベア上に強制的に落下させて除去することができるため、乾式フィルタ71の目詰まりを容易に防止することが可能となり、粉塵分離器62に対するメンテナンスも極めて容易となる。
10…路面切削機
20…搬送コンベア
21…第1コンベア
22…第2コンベア
30…ダストシュート部
40…カバー部材
50…排気通路
60…負圧手段
61…吸引機
62…粉塵分離器
63…粉塵排出口
64…開閉蓋
70…吸引室
71…乾式フィルタ
S…車体
Claims (7)
- 路面を切削する路面切削機と、当該路面切削機で発生した切削屑を搬送する搬送コンベアとを備えた路面切削装置において、
前記搬送コンベアを前記路面切削機側から搬出端側に亘ってカバー部材で連続して覆うと共に当該カバー部材に排気通路を接続し、当該排気通路に前記カバー部材内の圧力を大気圧以下にする負圧手段を備えたことを特徴とする路面切削装置。 - 請求項1に記載の路面切削装置において、
前記負圧手段を、前記カバー部材内のガスを前記排気通路から強制排気する吸引機と、当該吸引機で強制排気されるガス中に含まれる粉塵を分離する粉塵分離器とで構成したことを特徴とする路面切削装置。 - 請求項1または2に記載の路面切削装置において、
前記搬送コンベアを、前記路面切削機で発生した切削屑を最初に搬送する第1コンベアと、当該第1コンベアで搬送されてきた前記切削屑を受け継いで搬送する第2コンベアとから構成すると共に、前記負圧手段を前記第1コンベア側のカバー部材に備えたことを特徴とする路面切削装置。 - 請求項2に記載の路面切削装置において、
前記粉塵分離器を、遠心力で前記ガス中の粉塵を分離する遠心分離器から構成すると共に、当該遠心分離器を前記カバー部材の上方に設け、かつ当該遠心分離器の粉塵排出口を前記カバー部材内に連通すると共に、当該粉塵排出口に開閉蓋を備えたことを特徴とする路面切削装置。 - 請求項2に記載の路面切削装置において、
前記粉塵分離器を、前記カバー部材の上方に位置する吸引室と、当該吸引室を前記カバー部材側から区画するように設けられた乾式フィルタとから構成したことを特徴とする路面切削装置。 - 自走可能な車体に、前記請求項1〜5のいずれか1項に記載の路面切削装置を備えたことを特徴とする路面切削車両。
- 請求項2に記載の路面切削装置のフィルタ目詰まり防止方法において、
前記吸引機を逆回転させて前記排気通路から前記カバー部材内にガスを逆流させて前記乾式フィルタ表面に付着した粉塵を前記カバー部材内のコンベア上に落下させて除去するようにしたことを特徴とするフィルタ目詰まり防止方法。
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