JP2017214786A - 自走式切削機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】切削ドラム6を回転させながら走行可能な車両本体2と、発生する粉塵を吸引し回収するフィルタ装置30とを備え、前記車両本体は、車両前後方向に長く形成されるとともに前記切削ドラムの上方に配置され、該切削ドラムを上下方向に移動させるためのシリンダの一端が取り付けられた車両上部フレーム2Aと、前記切削ドラムの前方に配置されるとともに、前記切削ドラムを車両前後方向に移動させるためのシリンダの一端が取り付けられ、前記車両上部フレームから下方に延びる車両縦フレーム2Bとを有し、前記フィルタ装置は、車両前後方向において前記切削ドラムと前記車両縦フレームとの間に配置され、且つ車両高さ方向において前記車両上部フレーム上に配置される。
【選択図】図1
Description
前記切削ドラムの外周面には切削ビットが設けられ、前記車体本体を自走させながら、前記切削ドラムを高速で回転させ、舗装路面を切削する。この切削によって発生した舗装路面廃材は、前記切削ドラムからベルトコンベアに搬出され、更に前記ベルトコンベアからトラック等の車両に搬出され、前記舗装路面から切削した舗装路面廃材を除去するようになされている。
更に、切削された舗装路面廃材が切削ドラムからベルトコンベアに搬出される際、またベルトコンベアから車両等に搬出する際にも、多大の粉塵が発生する。
この粉塵は、自走式切削機を操作する者、或いは舗装路面工事の作業者、更には舗装路面工事が行われている地域の住民に健康上の悪影響を及ぼす虞がある。
この路面切削装置50によれば、路面切削時及び切削屑搬送時などに発生した粉塵がカバー部材53の継ぎ目部や開口部などから外部に漏れて飛散するのを防止することができる。
図10は、特許文献2に開示した自走式切削機60の側面図である。この自走式切削機60は、エンジン61によって高速回転可能な切削ドラム62を備え、特許文献1に開示の路面切削装置50と同様に、切削ドラム62によって、補修すべき舗装道路を切削するものである。
図示するように、この自走式切削機60は、切削ドラム62により切削した舗装路面廃材Wを切削ドラム室63から搬出するための第1のベルトコンベア64とそれに続く第2のベルトコンベア65とを備え、第2のベルトコンベア65で搬送された舗装路面廃材Wはトラック70に搬出される。
しかしながら、特許文献2に開示した自走式切削機60にあっては、粉塵回収装置66を作業者の前方に配置しており、粉塵回収装置66が作業者の前方の視界を遮り、好ましくないという課題があった。
また、前記車両上部フレーム上に配置された前記フィルタ装置の高さは、折り畳んだ状態の前記ベルトコンベアの高さを超えないことが望ましい。
また、前記フィルタ装置は、円柱型のフィルタ本体を有し、前記フィルタ本体は円柱の軸が横向きに配置されることが望ましい。
また、前記発生した粉塵を前記ベルトコンベア上で遮蔽するためのゴム板を備え、該遮蔽された空間から前記フィルタ装置により粉塵が吸引されることが望ましい。
また、前記ゴム板には、縦方向の複数のスリットが並列に設けられていることが望ましい。
また、フィルタ装置は、車両上部フレームの上に配置されるため、車両上部フレームの下方に配設された切削ドラムの可動領域を妨げることがない。
また、前記車両上部フレーム上に配置された前記フィルタ装置の高さが、折り畳んだ状態のベルトコンベアの高さを超えないようにすることにより、搬送時の車高制限を従来通りクリアすることができ、安全に作業することができる。
特に、円柱状のフィルタ本体を横向き(横方向に長く)配置することによって、大型のフィルタ装置であっても、視界を確保することができる。
この自走式切削機1は、車両本体2のほぼ中央上部に設けられた運転席3と、車両本体2に設けられた駆動装置であるエンジン4と、前記エンジン4によって駆動されるタイヤ等の走行手段5とを備える。尚、前記エンジン4の側方には、エンジン4の回転を動力源として電装部品の電源を発電するオルタネータ41が配置されている。図2に示すように、このオルタネータ41により発電された交流電流は直流に変換されてバッテリー42に蓄えられ、AC/DCインバータ43によって交流電流に変換され、運転席3付近に設けられたメイン操作盤44から電源供給することが可能となっている。
さらに、切削ドラム6により切削した舗装路面廃材を前記切削ドラム室7から搬出するための第1のベルトコンベア9が設けられている。この第1のベルトコンベア9の始点は、切削ドラム室7に設けられ、第1のベルトコンベア9の終端は、車両本体2の前部に位置するように配置されている。また、この第1のベルトコンベア9の上側部分、即ち舗装路面廃材が搬出される空間は、カバー部材9aによって覆われ、密閉状態になされ、外部への粉塵Dの飛散が抑制されるように構成されている。
この第2のベルトコンベア10についても、第1のベルトコンベア9と同様に、第2のベルトコンベア10の上側部分(図1、2は第1のベルトコンベア9に対し第2のベルトコンベア10を折り畳んだ状態なので下側に位置する)、即ち舗装路面廃材が搬送される空間は、カバー部材10aによって覆われ、密閉状態になし、外部への粉塵Dの飛散が抑制されるように構成されている。
前記切削ドラム6は、切削ドラム室7を形成するカバー板8とともに上下、及び前後に移動可能となされる。即ち、ボックス状のカバー板8の上面側には、車体の高さ方向に伸縮するよう配置された油圧シリンダ12の一端が回動自在に連結され、他端は車両本体2の上部フレーム2Aに回動自在に連結されている。
尚、図1では、上記の3本の油圧シリンダのみを示すが、車両本体2の幅方向の反対側にも同様に3本の油圧シリンダが配備される。
また、車両本体2の側面には前記操作スイッチ群15の他、コンベア操作のための操作スイッチ群16が設けられ、作業者の操作によりコンベアの回転方向の制御や変速が可能となっている。尚、運転席3付近のメイン操作盤44にもコンベア操作のためのスイッチは設けられているが、車両本体2の側面に前記スイッチ群16を設けることにより、作業者が運転席まで上らなくてもコンベア操作が可能となっている。
即ち、作業者が自走式切削機1と並行して歩きながら作業する作業位置Pにおいて、フィルタ装置30は、作業者の側方且つ上方に配置されることになる。これにより、フィルタ装置30が、その大きさにかかわらず作業者の前方の視界を遮ることがない。また、フィルタ装置30は、車両上部フレーム2Aの上に配置されるため、車両上部フレーム2Aの下方に配設された切削ドラム6の可動領域が広く確保される。
また、第1のベルトコンベア9の上流端の上面側には粉塵吸引フード17が設けられており、この粉塵吸引フード17とフィルタ装置30とは吸引ダクト18によって連結されている。
前記遮蔽フード22は、トンネル形状を形成する天井部22a及び左右両側の壁部22bを有し、更にトンネル形状の後部開口(吸引フード本体21側の開口)を塞ぐようにカーテン状に設けられたゴム板22cを有する。
また、吸引フード本体21の左右両側には、該フード内空間にそれぞれ連通するホース口21aが設けられている。このホース口21aには、吸引ダクト18の一端が接続される。
フィルタ装置30は、粉塵を捕集する円柱型のフィルタ31(フィルタ本体)と、フィルタ31を収容するフィルタケース32と、前記フィルタケース32内において前記フィルタ31の下方に配置されるスクリューコンベア33とを有する。前記円柱型のフィルタ31は横向きとされ、その円柱軸周りに回転可能に配置され、前記スクリューコンベア33とともにギアモータ34の駆動により回転可能となされている。尚、フィルタ31の下方には、該フィルタ31の軸方向に沿って長く形成された引っ掻きベラ37が配置され、フィルタ31が回転することにより、その周面に引っ掻きベラ37が摺接し、フィルタ31表面に付着した粉塵を掻き落とすようになされている。また、図8に示すように、フィルタケース32の蓋部32bは開閉自在に設けられており、フィルタ31の交換や、フィルタ31のより丁寧な清掃も可能となっている。
フィルタケース32内に流れ込んだ粉塵を含む空気は、フィルタ31の外側から中心部へ流れ、フィルタ31により濾過されて吸引ブロア35側へ流れる。これによりフィルタ31の外面に粉塵が付着する。フィルタ31により濾過された空気は、吸引ブロア35の排気口35aから大気中に排気される。
フィルタ31の表面に付着した粉塵は、吸引ブロア35の停止後に、フィルタ31が回転されて引っ掻きヘラ37により掻き落とされ、フィルタケース32の底部に払い落とされる。フィルタケース32の底部には、スクリューコンベア33が配置されているため、その回転搬送により粉塵は、粉塵回収ボックス36内に排出される。
即ち、作業者が自走式切削機1と並行して歩きながら作業する作業位置Pにおいて、フィルタ装置30は、作業者の側方に配置されるため、フィルタ装置30が大型のものであっても作業者の前方の視界を遮らず視界を確保することができる。
また、フィルタ装置30は、車両上部フレーム2Aの上に配置されるため、車両上部フレーム2Aの下方に配設された切削ドラム6の可動領域を広く確保することができる。
また、前記車両上部フレーム2A上に配置された前記フィルタ装置30の高さが、折り畳んだ状態の第2のベルトコンベア10の高さを超えないようにすることにより、搬送時の車高制限を従来通りクリアすることができ、安全に作業することができる。
特に、円柱状のフィルタ31は横向き(横方向に長く)配置されるため、大型のフィルタ装置30であっても、運転席3の作業者の視界を確保することができる。
例えば、フィルタ装置30は、車両幅方向の片側の車両上部フレーム2A上のみに配備してもよい。また、複数台を車両幅方向の片側のみに配備してもよく、或いは、車両幅方向の両側にそれぞれ複数台配備した構成としてもよい。
即ち、フィルタ装置30を車両上部フレーム2A上に配置したときに、フィルタ装置30の高さが折り畳んだ第2のベルトコンベア10の高さを超えなければよい。したがって、本発明にあっては、フィルタ装置30のフィルタ形状や配置の向きは前記実施形態に限定されず、例えば、フィルタ装置30を縦置きにした場合にも適用することができる。
2 車両本体
2A 車両上部フレーム
2B 車両縦フレーム
3 運転席
4 エンジン
5 走行手段
6 切削ドラム
7 切削ドラム室
8 カバー板
9 第1のベルトコンベア
9a カバー部材
10 第2のベルトコンベア
10a カバー部材
11 リンク部材
12 油圧シリンダ(シリンダ)
13 油圧シリンダ(シリンダ)
14 油圧シリンダ(シリンダ)
15 操作スイッチ群
16 操作スイッチ群
17 粉塵吸引フード
18 吸引ダクト
30 フィルタ装置
31 フィルタ(フィルタ本体)
Claims (6)
- 切削ドラムにより舗装路面を切削した際、発生する粉塵を回収する自走式切削機であって、
前記切削ドラムを回転させながら走行可能な車両本体と、前記発生する粉塵を吸引し回収するフィルタ装置とを備え、
前記車両本体は、
車両前後方向に長く形成されるとともに前記切削ドラムの上方に配置され、該切削ドラムを上下方向に移動させるためのシリンダの一端が取り付けられた車両上部フレームと、
前記切削ドラムの前方に配置されるとともに、前記切削ドラムを車両前後方向に移動させるためのシリンダの一端が取り付けられ、前記車両上部フレームから下方に延びる車両縦フレームと、
を有し、
前記フィルタ装置は、車両前後方向において前記切削ドラムと前記車両縦フレームとの間に配置され、且つ車両高さ方向において前記車両上部フレーム上に配置されることを特徴とする自走式切削機。 - 前記車両本体は、前記切削ドラムにより切削された舗装道路廃材を搬出するための折り畳み可能なベルトコンベアを備え、
前記フィルタ装置は、前記車両上部フレームの左右両側に配置され、前記車両上部フレームの中央部に前記ベルトコンベアが配置されることを特徴とする請求項1に記載された自走式切削機。 - 前記車両上部フレーム上に配置された前記フィルタ装置の高さは、折り畳んだ状態の前記ベルトコンベアの高さを超えないことを特長とする請求項2に記載された自走式切削機。
- 前記フィルタ装置は、円柱型のフィルタ本体を有し、前記フィルタ本体は円柱の軸が横向きに配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された自走式切削機。
- 前記発生した粉塵を前記ベルトコンベア上で遮蔽するためのゴム板を備え、該遮蔽された空間から前記フィルタ装置により粉塵が吸引されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された自走式切削機。
- 前記ゴム板には、縦方向の複数のスリットが並列に設けられていることを特徴とする請求項5に記載された自走式切削機。
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