JP2007137375A - 動力出力装置およびその制御方法並びに車両 - Google Patents

動力出力装置およびその制御方法並びに車両 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジンを始動する際のショックの発生を抑制する。
【解決手段】エンジンの始動指示がなされたときには、エンジンを停止してからの経過時間tstopが短いほど、また、標高Alが高く外の気圧が低いほど小さくなる制振ゲインKを設定し(ステップS130)、通常時にエンジンのモータリングに伴って駆動軸に作用するトルク脈動を抑制する制振トルクTvに制御ゲインKを乗じたものを用いてモータトルク指令Tm1*を設定してエンジンをモータリングする(ステップS140〜ステップS180)。これにより、停止後経過時間tstopが短いほど、また、標高Alが高いほど、すなわち、エンジンの吸気系の負圧が大きくトルク脈動が小さいほど、トルク脈動の抑制の程度を小さくすることができるから、エンジンを始動する際のショックの発生を抑制することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、動力出力装置およびその制御方法並びに車両に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、駆動軸に遊星歯車機構を介してエンジンと第1モータとを接続すると共に駆動軸に第2モータを接続し、第1モータによりエンジンをモータリングしながら始動するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この動力出力装置では、エンジンが完爆した直後に駆動軸に生じるトルク脈動を抑制するトルクを第1モータから出力することにより駆動軸にトルク脈動によるショックが発生するのを抑制することができる。
特開2004−222439号公報
一般に、こうした動力出力装置では、エンジンをモータリングしている最中にエンジンの回転に伴って駆動軸に生じるトルク脈動を抑制するトルクを第1モータから出力する制御も行なわれている。このようなエンジンの回転に伴って生じるトルク脈動は、エンジンの吸気系の負圧に応じて変化するが、一般に、このような吸気系の負圧の変化を考慮した制御が行なわれていない。そのため、駆動軸に生じるトルク脈動を抑制するトルクを第1モータから出力する制御を行なうと、却って、駆動軸にショックが発生することがある。このような動力出力装置を搭載した自動車では、こうしたショックの発生は、運転者に違和感を与えるものとなるため、できるだけ抑制されることが望ましい。
本発明の動力出力装置およびその制御方法並びに車両は、内燃機関を始動する際のショックの発生を抑制することを目的とする。
本発明の動力出力装置およびその制御方法並びに車両は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
前記内燃機関と前記駆動軸とに接続され、該駆動軸への動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、
前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
前記モータリング手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
運転停止しているときの前記内燃機関の吸気系の負圧を検出する負圧検出手段と、
前記内燃機関の始動指示がなされたときには、前記検出された負圧に基づいて前記内燃機関のモータリングに伴って前記駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
本発明の第1の動力出力装置では、内燃機関の始動指示がなされたときには、運転停止しているときの内燃機関の吸気系の負圧に基づいて内燃機関のモータリングに伴って駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら内燃機関がモータリングされて始動されると共に駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されよう内燃機関とモータリング手段と電動機とを制御する。内燃機関のモータリングに伴って駆動軸に作用するトルク脈動は、内燃機関の吸気系の負圧に応じて変化するから、トルク脈動を内燃機関の吸気系の負圧に基づいて抑制することにより駆動軸に作用するトルク脈動を適切に抑制することができ、駆動軸にショックが発生するのを抑制することができる。なお、「内燃機関の吸気系の負圧を検出する」は、他の観測値などに基づいて内燃機関の吸気系の負圧を推定することを含むものとする。
こうした本発明の第1の動力出力装置において、前記制御手段は、前記検出された負圧が大きいほど前記トルク脈動の抑制の程度が小さくなるよう制御する手段であるものとすることもできる。内燃機関の吸気系の負圧が大きいほど駆動軸に作用するトルク脈動が小さくなるから、内燃機関の吸気系の負圧が大きいほどトルク脈動の抑制の程度を小さくすることにより駆動軸に過剰なトルクが作用するのを抑制して、ショックの発生を抑制することができる。
本発明の第2の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
前記内燃機関と前記駆動軸とに接続され、該駆動軸への動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、
前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
前記モータリング手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記内燃機関を停止してからの経過時間を検出する経過時間検出手段と、
前記内燃機関の始動指示がなされたときには、前記検出された経過時間に基づいて前記内燃機関のモータリングに伴って前記駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されよう前記内燃機関と前記モータリング手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
本発明の第2の動力出力装置では、内燃機関の始動指示がなされたときには、内燃機関を停止してからの経過時間に基づいて内燃機関のモータリングに伴って駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら内燃機関がモータリングされて始動されると共に駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されよう内燃機関とモータリング手段と電動機とを制御する。内燃機関のモータリングに伴って駆動軸に作用するトルク脈動は、内燃機関の吸気系の負圧に応じて変化するが、内燃機関を停止してからの経過時間に応じて内燃機関の吸気系の負圧が変化するから、内燃機関を停止してからの経過時間に基づいて駆動軸に作用するトルク脈動を抑制することにより、このトルク脈動を適切に抑制することができ、駆動軸にショックが発生するのを抑制することができる。
こうした本発明の第2の動力出力装置において、前記制御手段は、前記検出された経過時間が短いほど前記トルク脈動の抑制の程度が小さくなるよう制御する手段であるものとすることもできる。内燃機関を停止してからの経過時間が短いほど内燃機関の吸気系の負圧が大きく内燃機関のモータリングに伴って駆動軸に作用するトルク脈動が小さくなるから、内燃機関を停止してからの経過時間が短いほどトルク脈動の抑制の程度が小さくすることにより、駆動軸に過剰なトルクが作用するのを抑制することができ、ショックの発生を抑制することができる。
本発明の第1または第2の動力出力装置おいて、前記モータリング手段は、前記内燃機関と前記駆動軸と回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力する発電機とを備える手段であるものとすることもできる。
本発明の車両は、上述したいずれかの態様の本発明の第1または第2の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、前記内燃機関と前記駆動軸とに接続され、該駆動軸への動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記モータリング手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、運転停止しているときの前記内燃機関の吸気系の負圧を検出する負圧検出手段と、前記内燃機関の始動指示がなされたときには、前記検出された負圧に基づいて前記内燃機関のモータリングに伴って前記駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段と前記電動機とを制御する制御手段と、を備える本発明の第1の動力出力装置や、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、前記内燃機関と前記駆動軸とに接続され、該駆動軸への動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記モータリング手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、前記内燃機関を停止してからの経過時間を検出する経過時間検出手段と、前記内燃機関の始動指示がなされたときには、前記検出された経過時間に基づいて前記内燃機関のモータリングに伴って前記駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段と前記電動機とを制御する制御手段と、を備える本発明の第2の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に接続されてなることを要旨とする。
本発明の車両では、上述したいずれかの態様の本発明の第1または第2の動力出力装置を備えるから、本発明の第1または第2の動力出力装置が奏する効果、例えば、ショックの発生を抑制することができる効果などと同様の効果を奏することができる。
こうした本発明の車両において。標高を検出する標高検出手段を備え、前記制御手段は、前記内燃機関の始動指示がなされたときには、前記検出された標高に基づいて前記内燃機関のモータリングに伴って前記駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら前記内燃機関がモータリングされて始動されるよう制御する手段であるものとすることもできる。標高に応じて内燃機関の吸気系の負圧が変化するから、検出された標高に基づいて内燃機関のモータリングに伴って駆動軸に生じるトルク脈動を抑制することにより、トルク脈動を適切に抑制することができ、ショックの発生を抑制することができる。こうした本発明の車両において、前記制御手段は、前記検出された標高が高いほど前記トルク脈動の抑制の程度が小さくなるよう制御する手段であるものとすることもできる。検出された標高が高いほど気圧が低くなるから内燃機関の吸気系の圧力も低くなり、駆動軸に生じるトルク脈動が小さくなる。このため、検出された標高が高いほどトルク脈動の抑制の程度が小さくなるよう制御することにより、過剰なトルクが駆動軸に作用するのを抑制することができ、駆動軸にショックが発生するのを抑制することができる。
本発明の第1の動力出力装置の制御方法は、
内燃機関と、前記内燃機関と前記駆動軸とに接続され該駆動軸への動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記モータリング手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
前記内燃機関の始動指示がなされたときには、運転停止している前記内燃機関の吸気系の負圧に基づいて前記内燃機関のモータリングに伴って前記駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段と前記電動機とを制御する
ことを要旨とする。
本発明の第1の動力出力装置の制御方法では、内燃機関の始動指示がなされたときには、運転停止している内燃機関の吸気系の負圧に基づいて内燃機関のモータリングに伴って駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら内燃機関がモータリングされて始動されると共に駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関とモータリング手段と電動機とを制御する。内燃機関のモータリングに伴って駆動軸に作用するトルク脈動は、内燃機関の吸気系の負圧に応じて変化するから、トルク脈動を内燃機関の吸気系の負圧に基づいて抑制することにより駆動軸に作用するトルク脈動を適切に抑制することができ、駆動軸にショックが発生するのを抑制することができる。
本発明の第2の動力出力装置の制御方法は、内燃機関と、前記内燃機関と前記駆動軸とに接続され該駆動軸への動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記モータリング手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
前記内燃機関の始動指示がなされたときには、前記内燃機関を停止してからの経過時間に基づいて前記内燃機関のモータリングに伴って前記駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されよう前記内燃機関と前記モータリング手段と前記電動機とを制御する
ことを要旨とする。
本発明の第2の動力出力装置の制御方法では、内燃機関の始動指示がなされたときには、内燃機関を停止してからの経過時間に基づいて内燃機関のモータリングに伴って駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら内燃機関がモータリングされて始動されると共に駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されよう内燃機関とモータリング手段と電動機とを制御する。内燃機関のモータリングに伴って駆動軸に作用するトルク脈動は、内燃機関の吸気系の負圧に応じて変化するが、内燃機関を停止してからの経過時間に応じて内燃機関の吸気系の負圧が変化するから、トルク脈動を内燃機関を停止してからの経過時間に基づいて抑制することにより駆動軸に作用するトルク脈動を適切に抑制することができ、駆動軸にショックが発生するのを抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサ、例えば、吸気マニホールド22a内の負圧(吸気系負圧P)を検出する負圧センサ22bやクランクシャフト26のポジション(クランク角CA)を検出するクランクポジションセンサ23などから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ナビゲーション装置65は、地図情報66等が記憶されたハードディスクなどの記憶媒体と通信ポートを有する制御部とを内蔵する本体67と、車両の現在位置に関する情報を受信するGPSアンテナ68と、車両の現在位置に関する情報や目的地までの走行路などの各種情報を表示すると共に操作者による各種指示を入力可能なタッチパネル式のディスプレイ69とを備え、操作者により目的地が設定されたときには地図情報66と車両の現在位置と目的地とに基づいて目的地までの走行路を検索すると共に検索した走行路をディスプレイ69に表示して走行路案内を行なう。地図情報66には、サービス情報(観光情報や駐車場など)や区間毎の道路情報などがデータベース化して記憶されており、道路
情報には、距離情報や道路の幅員,標高,種別(一般道路,高速道路),勾配などが含まれる。ナビゲーション装置65は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、必要に応じて車両の現在位置や標高などの各種情報をハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に運転停止しているエンジン22を始動する際の動作について説明する。図2は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される始動時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エンジン22の始動指示がなされたときに実行される。
始動時駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,エンジン22の回転数Ne,バッテリ50の入出力制限Win,Wout,クランク角CA,ナビゲーション装置65からの現地点の標高Al,エンジンを停止してからの経過時間としてエンジン停止経過時間tstop,エンジンの始動を開始してからの経過時間としての始動開始経過時間tmなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neはクランクシャフト26に取り付けられたクランクポジションセンサ23からの信号に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。さらに、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。そして、クランク角CAは、クランクポジションセンサ23からの信号に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、エンジン停止経過時間tstopは、エンジン22を停止したときから図示しないタイマにより計時された時間を入力するものとした。そして、始動開始経過時間tmは、エンジン22に始動が指示がなされたときから図示しないタイマにより計時された時間を入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*と要求パワーPr*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPr*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
続いて、エンジン22の回転数Neと始動開始経過時間tmとを用いて始動マップからモータMG1のモータリングトルクTmを設定する(ステップS120)。始動マップは、エンジン22を始動する際のモータMG1のモータリングトルクTmとエンジン22の回転数Neと始動開始経過時間tmとの関係を設定したマップである。図4に始動マップの一例を示す。始動マップでは、図4に示すように、エンジン22の始動指示がなされた時間t1の直後からレート処理を用いて迅速に比較的大きなトルクをモータリングトルクTmに設定してエンジン22の回転数Neを迅速に増加させる。エンジン22の回転数Neが共振回転数帯を通過したか共振回転数帯を通過するのに必要な時間以降の時間t2にエンジン22を安定して点火開始回転数Nfire以上でモータリングすることができるトルクをモータリングトルクTmに設定し、電力消費や駆動軸としてのリングギヤ軸32aにおける反力を小さくする。ここで、点火開始回転数Nfireは、実施例では共振回転数帯より余裕をもって大きな回転数、例えば1000rpmや1200rpmなどのように設定されている。そして、エンジン22の回転数Neが点火開始回転数Nfireに至った時間t3からレート処理を用いて迅速にモータリングトルクTmを値0とし、エンジン22の完爆が判定された時間t4から発電用のトルクをモータリングトルクTmに設定する。このように、エンジン22の始動指示がなされた直後に大きなトルクをモータリングトルクTmに設定してエンジン22をモータリングすることにより、迅速にエンジン22を点火開始回転数Nfire以上に回転させて始動することができる。
モータリングトルクTmが設定されると、次に、エンジン停止経過時間tstopに基づいて設定されるゲイン補正係数K1と標高Alに基づいて設定されるゲイン補正係数K2との積を制振ゲインKとして設定して(ステップS130)、クランク角CAに基づいて制振トルクTvを設定すると共に制振トルクTvに制振ゲインKを乗じたトルクを設定したモータリングトルクTmに加えたものをモータトルク指令Tm1*として設定する(ステップS140)。制振ゲインKについては、後ほど詳細を説明する。制振トルクTvは、エンジン22を停止した後充分時間が経過して吸気系の負圧が通常の圧力に回復した通常時にエンジン22をモータリングする際に生じるトルク脈動を抑制するトルクとして設定されており、エンジン22をモータリングする際に生じるトルク脈動とクランク角CAとの関係を実験で求めておき、求めたトルク脈動と逆位相のトルクを制振トルクTvとしてこの制振トルクTvとクランク角CAとの関係を予めROM74に制振トルク設定用マップとして記憶しておき、クランク角CAが与えられるとマップから対応する制振トルクTvを導出して設定するものとした。制振トルク設定用マップの一例を図5に示す。
ここで、制振ゲインKについて説明するが、まずは、ゲイン補正係数K1,K2について説明する。ゲイン補正係数K1は、エンジン停止経過時間tstopに基づいて通常時にトルク脈動を抑制するトルクを補正する補正係数であり、実施例では、エンジン停止経過時間tstopとゲイン補正係数K1との関係を予め定めてゲイン補正係数K1設定用マップとしてROM74に記憶しておき、エンジン停止経過時間tstopが与えられると記憶したマップから対応するゲイン補正係数K1を導出して設定するものとした。ゲイン補正係数K1設定用マップの一例を図6に示す。ゲイン補正係数K1は、エンジン停止経過時間tstopがエンジンの吸気系の負圧が通常の負圧に回復すると推定される時間t6より短くなるにつれて値1から徐々に小さくなり、エンジン停止経過時間tstopが値0のとき、すなわち、エンジン停止直後には所定値krefとなるよう設定されている。これは、エンジン停止時間tstopが短くなるほどエンジン22の吸気系の負圧が大きくなりトルク脈動が小さくなるから、トルク脈動を抑制トルクも小さくする必要があるからである。一方、ゲイン補正係数K2は、現地点の標高Alに基づいて通常時にトルク脈動を抑制するトルクを補正する補正係数であり、実施例では、現地点の標高Alとゲイン補正計数K2との関係を予め定めてゲイン補正係数K2設定用マップとしてROM74に記憶しておき、標高Alが与えられると記憶したマップから対応するゲイン補正係数K2を導出して設定するものとした。ゲイン補正係数K2設定用マップの一例を図7に示す。ゲイン補正係数K2は、標高Alが高いほど小さくなる傾向に設定されている。これは、標高Alが高くなるほど気圧が低くエンジン22の吸気系の負圧が大きくなるためトルク脈動を抑制トルクを通常時より小さくする必要があるからである。制振ゲインKは、こうして設定されたゲイン補正係数K1にゲイン補正係数K2を乗じたものであり、エンジン停止経過時間tstopが短いほど、また、標高Alが高いほど小さくなる傾向に設定される。このような制振ゲインKを制振トルクTvに乗じたトルクを用いてモータトルク指令Tm1*を設定することにより、エンジン停止経過時間tstopが短くなるほど、また、標高Alが高いほど、すなわち、エンジンの吸気系の負圧が大きくなりトルク脈動が小さくなるほどトルク脈動の抑制の程度を小さくすることができる。
モータMG1のトルク指令Tm1*が設定されると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと設定したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(1)および式(2)により計算すると共に(ステップS150)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(3)により計算し(ステップS160)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値をモータMG2のトルク指令Tm2*として設定する(ステップS170)。ここで、上述の式(3)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図8に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(3)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1からトルク指令Tm1*のトルクを出力してエンジン22をモータリングする際に駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用する反力としてのトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2*が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。このように、モータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、モータMG1によりエンジン22をモータリングする際の駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用する反力としてのトルクを受け待つと共に運転者が要求する要求トルクTr*に応じたトルクを出力することができる。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (1)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (2)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (3)
こうしてモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、設定したモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する(ステップS180)。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*がモータECU40に送信されると、エンジン22の回転数Neが点火開始回転数Nfireより大きくなったか否かを判定する(ステップS190)。エンジン22の回転数Neが点火開始回転数Nfireより小さいときには、エンジン22の回転数Neが燃料噴射制御や点火制御を開始する回転数に至っていないと判断してステップS100の処理に戻り、エンジン22のモータリングを継続する。エンジン22の回転数Neが点火開始回転数Nfire以上であるときには、エンジンECU24に燃料噴射制御や点火制御の開始を指示し(ステップS200)、エンジン22が完爆していないときにはステップS100に戻り、完爆しているときにはエンジン22の始動完了と判断して始動時駆動制御ルーチンを終了する(ステップS210)。
以上説明した本実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン停止経過時間tstopや標高Alに基づいて設定される制振ゲインKを制振トルクTvに乗じたトルクを用いてモータトルク指令Tm1*に設定するから、停止後経過時間tstopが短いほど、また、標高Alが高いほどトルク脈動の抑制の程度を小さくすることができ、エンジンを始動する際のショックの発生を抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、ゲイン補正係数K1をエンジン停止経過時間tstopが短くなると徐々に小さくなるよう設定したが、ゲイン補正係数K1は、エンジン停止経過時間tstopが短いほど小さくなる傾向に設定すればよく、例えば、エンジン停止経過時間tstopが短かくなると階段状に減少するよう設定してもよい。また、ゲイン補正係数K2も標高Alが高くなるほど小さくなる傾向に設定すればよく、例えば、標高Alが高くなると階段状に減少するよう設定してもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22を停止してからの経過時間tstopと標高Alとに基づいて制振ゲインKを設定するものとしたが、経過時間tstopおよび標高Alのいずれか一方を用いて制振ゲインKを設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22を停止してからの経過時間tstopや標高Alに基づいて制振ゲインKを設定するものとしたが、制振ゲインKは、エンジン22の吸気系の負圧に基づいて設定してもよく、例えば、負圧センサ22bからの吸気系負圧Pや他の観測値からエンジン22の吸気系の負圧を推定した推定値に基づいて制振ゲインKを設定するものとしてもよい。この場合、制振ゲインKは、エンジン22の吸気系の負圧が大きいほど小さくなる傾向に設定するのが望ましい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図9における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される始動時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 始動マップの一例を示す説明図である。 制振トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 ゲイン補正係数K1設定用マップの一例を示す説明図である。 ゲイン補正係数K2設定用マップの一例を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、22a 吸気マニホールド、22b 負圧センサ、23 クランクポジションセンサ、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35,減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b,64a,64b 駆動輪、65 ナビゲーション装置、66 地図情報、67 本体、68 GPSアンテナ、69 ディスプレイ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (10)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    前記内燃機関と前記駆動軸とに接続され、該駆動軸への動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
    前記モータリング手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    運転停止しているときの前記内燃機関の吸気系の負圧を検出する負圧検出手段と、
    前記内燃機関の始動指示がなされたときには、前記検出された負圧に基づいて前記内燃機関のモータリングに伴って前記駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  2. 前記制御手段は、前記検出された負圧が大きいほど前記トルク脈動の抑制の程度が小さくなるよう制御する手段である請求項1記載の動力出力装置。
  3. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    前記内燃機関と前記駆動軸とに接続され、該駆動軸への動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
    前記モータリング手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記内燃機関を停止してからの経過時間を検出する経過時間検出手段と、
    前記内燃機関の始動指示がなされたときには、前記検出された経過時間に基づいて前記内燃機関のモータリングに伴って前記駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  4. 前記制御手段は、前記検出された経過時間が短いほど前記トルク脈動の抑制の程度が小さくなるよう制御する手段である請求項3記載の動力出力装置。
  5. 前記モータリング手段は、前記内燃機関と前記駆動軸と回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力する発電機とを備える手段である請求項1ないし4いずれか記載の動力出力装置。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に接続されてなる車両。
  7. 請求項6記載の車両であって、
    標高を検出する標高検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記内燃機関の始動指示がなされたときには、前記検出された標高に基づいて前記内燃機関のモータリングに伴って前記駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら前記内燃機関がモータリングされて始動されるよう制御する手段である
    車両。
  8. 前記制御手段は、前記検出された標高が高いほど前記トルク脈動の抑制の程度が小さくなるよう制御する手段である請求項7記載の車両。
  9. 内燃機関と、前記内燃機関と前記駆動軸とに接続され該駆動軸への動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記モータリング手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
    前記内燃機関の始動指示がなされたときには、運転停止している前記内燃機関の吸気系の負圧に基づいて前記内燃機関のモータリングに伴って前記駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段と前記電動機とを制御する
    ことを特徴とする動力出力装置の制御方法。
  10. 内燃機関と、前記内燃機関と前記駆動軸とに接続され該駆動軸への動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記モータリング手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
    前記内燃機関の始動指示がなされたときには、前記内燃機関を停止してからの経過時間に基づいて前記内燃機関のモータリングに伴って前記駆動軸に作用するトルク脈動が抑制されながら前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記モータリング手段と前記電動機とを制御する
    ことを特徴とする動力出力装置の制御方法。




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