JP7408256B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動力源として車両に搭載される内燃機関及びこれに機械的に接続された回転電機の制御、特に内燃機関の始動時の制御に関する。
近時、内燃機関及び回転電機(電動機)の二種の動力源を備えるハイブリッド車両が一定の普及を見ている。シリーズ方式のハイブリッド車両(例えば、下記特許文献を参照)は、内燃機関により回転電機である発電用モータジェネレータを駆動して発電を行い、発電した電力を蓄電装置、即ちリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等のバッテリ及び/またはキャパシタに蓄えるとともに、回転電機である走行用モータジェネレータに供給する。そして、走行用モータジェネレータによって車両の駆動輪を回転させて走行する。
発電用モータジェネレータのみならず、走行用モータジェネレータもまた、回生制動により発電を行い、発電した電力を蓄電装置に蓄えることができる。蓄電装置の容量一杯まで既に電荷が蓄えられている場合には、回生制動により得られる電力を敢えて発電用モータジェネレータに供給し、これを電動機として作動させて内燃機関を回転駆動するモータリングを行うことで、余剰の電力を消費する。
シリーズ方式のハイブリッド車両にあって、発電用モータジェネレータは、停止した内燃機関を始動する準備として内燃機関をモータリング(クランキング)、つまり内燃機関の回転軸であるクランクシャフトを回転駆動する役割を兼ねる。そのときには、蓄電装置から電力の供給を受ける。
ハイブリッド車両では、気筒において燃料を燃焼させて内燃機関を運転するファイアリングを行なわずとも、走行用モータジェネレータが蓄電装置に蓄えた電荷を消費して回転駆動力を出力し、車両を走行させることが可能である。よって、車両の運用中であっても、内燃機関の回転を停止している状態が継続することがある。
蓄電装置に蓄えている電荷の量が減少したときや、走行用モータジェネレータに対する要求出力が大きいときには、内燃機関を始動しその気筒に燃料を供給して燃焼させ、内燃機関の出力する回転駆動力により発電用モータジェネレータを駆動し、発電を実行して蓄電装置を充電、または走行用モータジェネレータに供給する電力を増強する。
特開2020-156134号公報
車両の運転者がアクセルペダルを強く踏み込んで車両を発進または加速させようとするときには、その要求に応えるために必要な駆動力を出力するべく、停止していた内燃機関を始動することになる。
一般に、内燃機関を始動するには、内燃機関をモータリングしつつ、吸気通路上のスロットルバルブの開度を拡大させ、エンジン回転数がある程度以上上昇してからファイアリングを開始する。この始動の過程で、運転者を含む車両の搭乗者に知覚され得る異音または振動が生じることがある。
本発明では、内燃機関及びこれに機械的に接続された回転電機を制御するものであり、燃料を燃焼させるファイアリングをしていない内燃機関を回転電機により回転駆動するモータリングを実行する際、内燃機関の吸気通路上に設置されたスロットルバルブの開度を拡大させる操作を行い、それとともに内燃機関の吸気通路におけるスロットルバルブ下流の気筒に連なる箇所の吸気圧を実測し、現在の実測の吸気圧及び内燃機関の回転数に応じて回転電機が出力するトルクの指令値を増減させ、さらに、現在の内燃機関の回転数の実測値が目標値を下回るならば前記指令値をより大きく補正し、上回るならば前記指令値をより小さく補正して、当該指令値により回転電機の出力トルクを制御する制御装置を構成した。
だが、実際には、それまで閉じていたスロットルバルブを拡開操作してから、スロットルバルブ下流の吸気通路内の吸気圧が変化するまでの間に、一次遅れ応答の如きタイムラグが発生する。このタイムラグに起因して、エンジン回転数及びスロットルバルブ開度に基づき推定した負荷トルクと、真の負荷トルクとの間に乖離が生じる。さすれば、回転電機の出力トルクを不当に過大化させてしまい、回転電機及び内燃機関の回転数が吹き上がるように急加速することになる。
ハイブリッド車両にあっては、現在の車速如何によらず内燃機関を停止させ、また停止していた内燃機関を再始動する。既に車両がある程度以上の車速で走行している最中に内燃機関を始動するときには、回転電機や内燃機関から発生する異音や振動がマスキングされる。ところが、停車または低車速状態から内燃機関を始動するときには、異音や振動がマスキングされず、車両の搭乗者に違和感や不快感を与える可能性がある。
本発明は、上述の点に初めて着目してなされたものであり、内燃機関のモータリング中の回転電機及び内燃機関の回転数の急上昇を抑制し、モータリングに伴う車両のNV(Noise and Vibration)性能の低下を回避することを所期の目的としている。
本発明では、内燃機関及びこれに機械的に接続された回転電機を制御するものであり、燃料を燃焼させるファイアリングをしていない内燃機関を回転電機により回転駆動するモータリングを実行する際、内燃機関の吸気通路上に設置されたスロットルバルブの開度を拡大させる操作を行い、それとともに内燃機関の吸気通路におけるスロットルバルブ下流の気筒に連なる箇所の吸気圧を実測し、現在の吸気圧及び内燃機関の回転数に応じて回転電機が出力するトルクを増減調整する制御装置を構成した。
本発明によれば、内燃機関のモータリング中の回転電機及び内燃機関の回転数の急上昇を抑制し、モータリングに伴う車両のNV性能の低下を有効に回避できる。
本発明の一実施形態におけるシリーズ方式のハイブリッド車両及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態のハイブリッド車両に搭載される内燃機関の概要を示す図。 同実施形態のハイブリッド車両に搭載される走行用モータジェネレータの要求出力の区分を示す図。 同実施形態の制御装置がプログラムに従い実施する内燃機関の始動時の制御の模様を示すタイミング図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両の主要システムの概略構成を示す。本実施形態の車両は、二種類の動力源を搭載したハイブリッド車両である。内燃機関1と、内燃機関1により駆動されて発電を行う回転電機である発電用モータジェネレータ2と、発電用モータジェネレータ2が発電した電力を蓄える蓄電装置3と、発電用モータジェネレータ2及び/または蓄電装置3から電力の供給を受けて車両の駆動輪62を駆動する回転電機である走行用モータジェネレータ4とを備えている。
本ハイブリッド車両は、内燃機関1を発電にのみ使用するシリーズハイブリッド方式の電気自動車であり、車両の駆動輪62には専ら走行用モータジェネレータ4から走行のための駆動力を供給する。内燃機関1と駆動輪62との間は機械的に切り離されており、元来両者の間で回転駆動力の伝達がなされない。従って、内燃機関1は、走行用モータジェネレータ4及び駆動輪62から完全に独立して回転し、また完全に独立して停止することが可能である。従って、イグニッションスイッチ(パワースイッチ、またはイグニッションキー)がONに操作されている車両の運用中、運転者がアクセルペダルを踏むことで車両が走行可能な状態にあっても、蓄電装置3が十分な電荷を蓄え、かつブレーキブースタ15が十分な負圧を蓄えている状況下では、燃料の燃焼を伴う内燃機関1の運転を実施しないことがある。
内燃機関1の回転軸であるクランクシャフトは、発電用モータジェネレータ2の回転軸と歯車機構を介してまたは軸を直結して機械的に接続している。そして、内燃機関1が出力する回転駆動力を発電用モータジェネレータ2に入力することで、発電用モータジェネレータ2が発電する。発電した電力は、蓄電装置3に充電し、及び/または、走行用モータジェネレータ4に供給する。また、発電用モータジェネレータ2は、自らが回転駆動力を発生させて内燃機関1のクランクシャフトを回転駆動するモータリング用の電動機としても機能する。例えば、発電用モータジェネレータ2は、停止している内燃機関1を始動する準備としてのクランキングを実行する。
走行用モータジェネレータ4は、車両の走行のための駆動力を発生させ、その駆動力を減速機61を介して駆動輪62に入力する。また、走行用モータジェネレータ4は、駆動輪62に連れ回されて回転することで発電し、車両の運動エネルギを電気エネルギとして回収する。この回生制動により発電した電力は、蓄電装置3に充電する。
尤も、既に蓄電装置3の容量一杯まで電荷が蓄えられており、それ以上の充電が困難であるならば、走行用モータジェネレータ4が回生発電した電力を敢えて発電用モータジェネレータ2に供給し、発電用モータジェネレータ2を電動機として稼働させて内燃機関1を回転駆動する。これにより、車両の制動性能を維持しながら、余剰の電力を消尽する。また、このとき、内燃機関1の回転が保たれることから、内燃機関1の気筒への燃料供給を一時的に停止する燃料カットを実行することができる。
発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2が発電する交流電力を直流電力に変換する。そして、その直流電力を蓄電装置3または駆動機インバータ41に入力する。並びに、発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させる際に、蓄電装置3及び/または駆動機インバータ41から供給される直流電力を交流電力に変換した上で発電用モータジェネレータ2に入力する。
駆動機インバータ41は、蓄電装置3及び/または発電機インバータ21から供給される直流電力を交流電力に変換した上で走行用モータジェネレータ4に入力する。並びに、駆動機インバータ41は、車両の回生制動を行うときに走行用モータジェネレータ4が発電する交流電力を直流電力に変換した上で蓄電装置3または発電機インバータ21に入力する。発電機インバータ21及び駆動機インバータ41は、PCU(Power Control Unit)02の一部をなす。
蓄電装置3は、バッテリ及び/またはキャパシタ等である。バッテリは、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等の、エネルギ密度の大きい高電圧の二次電池である。蓄電装置3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々が発電する電力を充電して蓄える。並びに、蓄電装置3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々を電動機として作動させるための電力を放電し、それらモータジェネレータ2、4に必要な電力を供給する。
図2に、本実施形態のハイブリッド車両に搭載される内燃機関1の概要を示している。内燃機関1は、例えば火花点火式の4ストロークレシプロエンジンであり、複数の気筒11(例えば、三気筒。図2には、そのうち一つを図示する)を包有している。各気筒11の吸気ポート近傍には、吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ111を設けている。また、各気筒11の燃焼室の天井部に、点火プラグ112を取り付けてある。点火プラグ112は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。
吸気を供給するための吸気通路13は、外部から空気を取り入れて各気筒11の吸気ポートへと導く。吸気通路13上には、エアクリーナ131、電子スロットルバルブ132、サージタンク133、吸気マニホルド134を、上流からこの順序に配置している。エアクリーナ131は、吸気通路13における最上流の、空気を取り入れる吸気口に所在する。吸気口は、冷たい空気を取り入れて内燃機関の充填効率を上げるために、車両の前方に開口している。
排気を排出するための排気通路14は、気筒11内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒11の排気ポートから外部へと導く。この排気通路14上には、排気マニホルド142及び排気浄化用の三元触媒141を配置している。
EGR装置12は、排気通路14と吸気通路13とを連通する外部EGR通路121と、EGR通路121上に設けたEGRクーラ122と、EGR通路121を開閉し当該EGR通路121を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ123とを要素とする。EGR通路121の入口は、排気通路14における触媒141の下流の箇所に接続している。EGR通路121の出口は、吸気通路13におけるスロットルバルブ132の下流の箇所(特に、サージタンク133または吸気マニホルド134)に接続している。
内燃機関1には、車両の制動時に必要となる操作力、即ちブレーキペダルの踏力を軽減するためのブレーキブースタ15が付帯している。ブレーキブースタ15は、吸気通路13におけるスロットルバルブ132の下流側の部位(または、サージタンク133)から吸気負圧を導き入れ、その負圧を用いてブレーキペダルの踏力を倍力する、この分野では広く知られているものである。ブレーキブースタ15は、負圧を蓄える定圧室(負圧室)と、大気圧が加わる変圧室(大気圧室)とを有し、定圧室が負圧管路151を介して吸気通路13に接続している。負圧管路151は、スロットルバルブ132の下流側の吸気負圧を定圧室へと導く。負圧管路151上には、負圧を定圧室内に留め、定圧室に正圧が加わることを防止するためのチェックバルブ152を設けてある。
運転者によりブレーキペダルが操作されていないとき、定圧室と変圧室とが連通し、かつ変圧室が大気圧から隔絶される。ブレーキペダルが操作されると、定圧室と変圧室との間が遮断され、かつ変圧室に大気が導入される。結果、定圧室と変圧室との圧力差が、ブレーキペダルの踏力を倍力する制御圧力となる。ブレーキブースタ15により増幅されたブレーキ踏力は、マスタシリンダ16において液圧力に変換される。マスタシリンダ16が出力するマスタシリンダ圧(マスタシリンダ16が吐出するブレーキ液の圧力)は、液圧回路を介してブレーキキャリパやホイールシリンダ等といったブレーキ装置に伝達され、当該ブレーキ装置による車両の制動に用いられる。
内燃機関1、発電用モータジェネレータ2、蓄電装置3、インバータ21、41及び走行用モータジェネレータ4等の制御を司る制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECU、即ち内燃機関1を制御するEFI(Electronic Fuel Injection)ECU01、モータジェネレータ2、4及びインバータ21、41を制御するMG(Motor Generator)ECU02、蓄電装置3を制御するBMS(Battery Management System)ECU03等、並びに、それらの制御を統括する上位のコントローラであるHV(Hybrid Vehicle)ECU00が、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものである。
ECU0に対しては、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、内燃機関1のクランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、運転者によるアクセルペダルの踏込量をアクセル開度(いわば、運転者が車両(の走行用モータジェネレータ4)に対して要求している駆動力)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、内燃機関1の気筒11に連なる吸気通路13(特に、サージタンク133または吸気マニホルド134)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、内燃機関1の冷却水の温度を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、内燃機関1の気筒11を内包しているシリンダブロックの振動の大きさを検出する振動式のノックセンサから出力される振動信号f、蓄電装置3に蓄えている電荷量を検出するセンサ(特に、バッテリ電流及び/またはバッテリ電圧センサ)から出力されるバッテリSOC(State Of Charge)信号g、ブレーキブースタ15の定圧室に蓄えている負圧を検出する負圧センサから出力される負圧信号h等が入力される。
そして、ECU0は、各種センサを介してセンシングしている、運転者が操作するアクセルペダルの踏込量や、現在の車両の車速、蓄電装置3が蓄えている電荷の量、発電用モータジェネレータ2の発電電力等に応じて、走行用モータジェネレータ4が出力する回転駆動力、内燃機関1が出力する回転駆動力、及び発電用モータジェネレータ2が発電する電力の大きさ等を増減制御する。
原則として、蓄電装置3が現在十分な電荷を蓄えており、走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が小さいならば、内燃機関1への燃料の供給を遮断して内燃機関1を運転しない。翻って、蓄電装置3が蓄えている電荷の量が下限値を下回り、または走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が大きいならば、内燃機関1を始動し気筒11に燃料を供給してこれを燃焼させるファイアリングを実行し、内燃機関1の出力する回転駆動力により発電機モータジェネレータ2を駆動し、発電を実施して蓄電装置3を充電し、または走行用モータジェネレータ4に供給する電力を増強する。
図3に、車両の運転者が要求する出力と、内燃機関1及び発電用モータジェネレータ2の運転の要否との関係を示している。走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力は、運転者が操作するアクセルペダルの踏込量及び車速によって決まる。駆動輪62に与えるべき駆動力は、アクセル開度が大きいほど大きくなる。その要求出力は、駆動輪62に与えるべき駆動力が大きいほど大きくなり、車速が高くなるほど大きくなる。図3上、右上方に向かうほど要求出力が大きいということになる。
ECU0は、駆動輪62に与えるべき駆動力が比較的小さく、車速も比較的低い低出力領域Iでは、内燃機関1に燃料を供給せずにそのファイアリング運転を停止し、発電用モータジェネレータ2を発電機として作動させない。低出力領域Iでは、走行用モータジェネレータ4が、蓄電装置3のみから電力供給を受けて、車両の走行のための駆動力を出力する。低出力領域Iは、典型的には、アクセル開度が0または所定値以下に小さいとき、あるいは車両の減速走行中である。
ECU0は、駆動輪62に与えるべき駆動力がある程度以上大きい、または車速がある程度以上高い中高出力領域II、IIIでは、内燃機関1に燃料を供給してこれをファイアリング運転し、発電用モータジェネレータ2を発電機として作動させる。要求出力が顕著に大きくない中出力領域IIでは、走行用モータジェネレータ4が、主として発電用モータジェネレータ2から電力供給を受けて、車両の走行のための駆動力を出力する。このとき、蓄電装置3からは、少量の電力供給を受けるか、または全く電力供給を受けない。要求出力が顕著に大きい高出力領域IIIでは、走行用モータジェネレータ4が、発電用モータジェネレータ2及び蓄電装置3の双方から電力供給を受けて、車両の走行のための駆動力を出力する。
ファイアリング運転中の内燃機関1に対して要求される出力も、基本的には、走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が大きいほど大きくなる。但し、現在蓄電装置3が蓄えている電荷量にもよる。蓄電装置3の電荷量が欠乏したときには、可及的速やかにこれを充電する必要があり、たとえ走行用モータジェネレータ4に対する要求出力が小さくとも、発電のために内燃機関1に対する要求出力が大きくなることがある。
内燃機関1の気筒11に燃料を供給して内燃機関1を運転しておらず、走行用モータジェネレータ4により駆動輪62を駆動して車両を走行させている最中に、内燃機関1を始動して発電用モータジェネレータ2による発電を実行しようとするためには、まず、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させ、これにより内燃機関1の始動のためのモータリングを行う。そして、内燃機関1のクランクシャフトが所定回数以上または所定角度以上回転し、内燃機関1の各気筒11の現在の行程またはピストンの位置を知得する気筒判別が完了したならば、内燃機関1の各気筒11の行程に合わせて適切なタイミングで燃料を噴射し、かつ適切なタイミングで燃料を着火燃焼させるファイアリングを開始する。内燃機関1のクランクシャフトの回転角度及び回転速度即ちエンジン回転数は、発電用モータジェネレータ2に付帯するレゾルバを介して(MG ECU02において)検出することができ、内燃機関1に付帯するクランク角センサを介して(EFI ECU01において)検出することもできる。
内燃機関1が自立的に回転し発電のために必要な回転駆動力を出力可能となり、発電用モータジェネレータ2の出力を低減させてもなおエンジン回転数が上昇傾向を維持できるようになったならば、電動機として作動させている発電用モータジェネレータ2の出力を0まで低減させてモータリングを終了し、今度は内燃機関1により発電用モータジェネレータ2を回転駆動する。さらに、発電用モータジェネレータ2を発電機として作動させ、その発電電力を0から増大させる。
しかる後、エンジン回転数を段階的に引き上げられる目標回転数に追従させるように、内燃機関1の気筒1に供給する吸気量及び燃料噴射量、並びに発電用モータジェネレータ2の発電電力を増減調整する。最終的な目標回転数は、内燃機関1を最適または最適に近い効率で運転でき燃料消費率にとって最も有利な回転数、あるいは、内燃機関1が最大トルク若しくは最大出力またはこれに近いトルク若しくは出力を達成できるような回転数に設定する。
ECU0の一部をなすEFI ECU01は、内燃機関1の運転制御に必要な各種情報b、d、e、fを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒11に吸入される空気量を推算する。そして、吸入空気量に見合った(目標空燃比を具現するために必要な)要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング(一度の燃焼に対する点火の回数を含む)、要求EGR率(または、EGRガス量)等といった内燃機関1の運転パラメータを決定する。EFI ECU01は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、lを、出力インタフェースを介して点火プラグ112のイグナイタ、インジェクタ111、スロットルバルブ132、EGRバルブ123等に対して出力する。
車両が停車しまたは停車に近い低車速の状況から、運転者がアクセルペダルを踏み込み車両を発進させようとするときには、走行用モータジェネレータ4に対する要求出力が低出力領域Iから中高出力領域II、IIIに遷移することから、それまで停止していた内燃機関1を始動する。または、蓄電装置3に蓄えている電荷量(SOC)が所定値以下に減少したり、ブレーキブースタ15の定圧室に蓄えている負圧が所定値以下に減少したりしたときにも、内燃機関1を始動することになる。
内燃機関1を始動する当初、吸気通路13上のスロットルバルブ132の開度は、必要最低限の吸入空気量を確保できる最小開度、例えばいわゆるオープナ開度に縮小している。周知の通り、電子スロットルバルブ132は、吸気通路13を開閉するバタフライバルブの弁体をスロットルモータにより回動させることで、気筒11に流れ込む吸気の流量を増減調整する。オープナ開度は、スロットルモータに通電せず(電力を供給せず)スロットルモータから弁体に力を付与していないときの開度であり、全閉ではなく僅かながら開いている。スロットルバルブ132の弁体には、オープナスプリングが付設されており、そのスプリングが弁体を弾性付勢してオープナ開度を具現する角度(姿勢)に位置付ける。
内燃機関1を始動するにあたっては、スロットルバルブ132の開度を最小開度から大きく拡開する操作を行い、同時期に発電用モータジェネレータ2によるモータリングを開始する。モータリングを通じてエンジン回転数がある程度以上加速したら、ファイアリング、即ちインジェクタ111による燃料噴射及び点火プラグ112による火花点火を開始する。次いで、気筒11への吸入空気量及び燃料噴射量を増加させ、エンジントルクの増大及びエンジン回転の加速を促進する。
図4に、上述した内燃機関1の始動の過程を示している。図4中、t0は、それまで停止していた内燃機関1の始動のためのモータリングを開始する時点である。t1は、内燃機関1のファイアリングを開始し、またモータリングを終了する時点である。時点t0から時点t1までの期間は、発電用モータジェネレータ2により内燃機関1を駆動しながら、燃料噴射及び着火燃焼を行っていない過渡期である。
モータリングを実行する過渡期において、本実施形態の制御装置たるECU0の一部をなすEFI ECU01は、現在のエンジン回転数、及び気筒1に連なる吸気通路13内の吸気圧に基づき、モータリングを行う発電用モータジェネレータ2に対する内燃機関1の機械的な負荷(フリクションロス)トルクの大きさ、換言すれば電動機として作動する発電用モータジェネレータ2が出力するべきモータトルクの必要量を推定する。現在のエンジン回転数は、クランク角センサの出力信号bを参照して実測でき、現在の吸気圧は、吸気圧センサの出力信号dを参照して実測できる。
EFI ECU01のメモリには予め、エンジン回転数及び吸気圧と、内燃機関1の機械的な負荷トルクとの関係を規定したマップデータを格納している。大体の傾向としては、エンジン回転数が高いほど負荷トルクが大きく、吸気圧が低いほど(吸気負圧としてはそれが大きいほど)負荷トルクが大きくなる。EFI ECU01は、現在のエンジン回転数及び吸気圧をキーとして当該マップを検索し、現在の推定される負荷トルクを知得する。そして、EFI ECU01からEV ECU00に、その負荷トルクの値を送信する。
これを受信したEV ECU00は、負荷トルクに応じたモータトルクを発電用モータジェネレータ2に出力させるよう、MG ECU02に、要求される出力トルクの指令値を送信する。出力トルクの指令値は、負荷トルクの値が大きいほど大きくする。当然のことながら、出力トルクの指令値は、負荷トルクの値を上回る。さもなくば、発電用モータジェネレータ2及び内燃機関1の回転を加速できない。
MG ECU02は、指令されたトルクを発電用モータジェネレータ2に出力させるべく、発電用モータジェネレータ2に印加する電流及び/または電圧の大きさを制御する。
以上のフィードフォワード制御に加えて、EV ECU00は、EFI ECU01から送信される現在のエンジン回転数の実測値が目標値に追従するように、発電用モータジェネレータ2に要求される出力トルクの指令値を増減調整するフィードバック制御を実施する。即ち、エンジン回転数の実測値が目標値を下回るならば出力トルクの指令値をより大きく補正し、実測値が目標値を上回るならば出力トルクの指令値をより小さく補正する。
本実施形態では、内燃機関1及びこれに機械的に接続された回転電機2を制御するものであり、燃料を燃焼させるファイアリングをしていない内燃機関1を回転電機2により回転駆動するモータリングを実行する際、内燃機関1の吸気通路13上に設置されたスロットルバルブ132の開度を拡大させる操作を行い、それとともに内燃機関1の吸気通路13におけるスロットルバルブ132下流の箇所(サージタンク133または吸気マニホルド134内)の吸気圧を実測し、現在の吸気圧及び内燃機関1の回転数に応じて回転電機2が出力するトルクを増減調整する制御装置0を構成した。
従前のモータリング制御では、現在のスロットルバルブ132の開度及び内燃機関1の回転数に応じて、回転電機2が出力するトルクを増減調整していた。それにより、図4中に破線で描画しているように、内燃機関1の回転数が吹き上がるように急上昇し、車両の搭乗者に知覚され得る騒音または振動が発生することがあった。
対して、本実施形態によれば、図4中に実線で描画しているように、内燃機関1の回転数の急上昇が適切に抑制され、車両の搭乗者に知覚され得る騒音または振動が発生せず、モータリングに伴う車両のNV性能の低下を有効に回避することができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、本発明の適用対象は、シリーズ方式のハイブリッド車両には限定されない。
その他、各部の具体的な構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
0…制御装置(ECU)
1…内燃機関
11…気筒
13…吸気通路
132…スロットルバルブ
2…回転電機(発電用モータジェネレータ)
b…クランク角信号
d…吸気圧信号

Claims (1)

  1. 内燃機関及びこれに機械的に接続された回転電機を制御するものであり、
    燃料を燃焼させるファイアリングをしていない内燃機関を回転電機により回転駆動するモータリングを実行する際、内燃機関の吸気通路上に設置されたスロットルバルブの開度を拡大させる操作を行い、それとともに内燃機関の吸気通路におけるスロットルバルブ下流の気筒に連なる箇所の吸気圧を実測し、現在の実測の吸気圧及び内燃機関の回転数に応じて回転電機が出力するトルクの指令値を増減させ、さらに、現在の内燃機関の回転数の実測値が目標値を下回るならば前記指令値をより大きく補正し、上回るならば前記指令値をより小さく補正して、当該指令値により回転電機の出力トルクを制御する制御装置。
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