JP7353722B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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本発明は、排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置が付帯した内燃機関の制御装置に関する。
車両等に搭載される内燃機関には、気筒の燃焼室内での混合気の燃焼温度を低下させてNOxの排出量を削減しつつ、ポンピングロスの低減を図るEGR装置が付随していることが多い。EGR装置は、内燃機関の排気通路と吸気通路とをEGR通路を介して接続し、気筒で発生する燃焼ガスの一部をEGR通路経由で吸気通路に還流させて吸入空気(新気)に混交するものである。EGR通路上には、これを開閉するEGRバルブが設けられており、このEGRバルブの開度操作を通じてEGRガスの還流量を調節することができる。
EGRバルブに故障が生じると、適正なEGR制御の妨げとなり、燃焼の不安定化やエミッションの悪化、あるいはノッキングの発生につながる。故に、車両には、EGRバルブの故障の有無をオンラインで診断し、故障を検出した暁にはその事実を運転者に告知するとともに記憶装置に記録を残すダイアグノーシス(自己診断)機構が実装される。例えば、気筒への燃料供給を一時中断する燃料カット中にEGRバルブを敢えて開閉操作し、閉弁時及び開弁時の吸気通路内の吸気圧力をそれぞれ計測して、これを基にEGRバルブの故障の有無の判定を行う(以上、下記特許文献1を参照)。
また、近時では、電動機及び内燃機関の二種の動力源を備えるハイブリッド車両が一定の普及を見ている。シリーズ方式のハイブリッド車両(例えば、下記特許文献を参照)は、内燃機関により発電用モータジェネレータを駆動して発電を行い、発電した電力を蓄電装置、即ちリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等のバッテリ及び/またはキャパシタに蓄えるとともに、走行用モータジェネレータに供給する。そして、走行用モータジェネレータによって車両の駆動輪を回転させて走行する。
発電用モータジェネレータのみならず、走行用モータジェネレータもまた、回生制動により発電を行い、発電した電力を蓄電装置に蓄えることができる。蓄電装置の容量一杯まで既に電荷が蓄えられている場合には、回生制動により得られる電力を敢えて発電用モータジェネレータに供給し、これを電動機として作動させて内燃機関を回転駆動するモータリングを行うことで、余剰の電力を消費する。
ハイブリッド車両では、内燃機関が燃料を燃焼させて回転駆動力を発生させるファイアリングを行わなくとも、走行用モータジェネレータが出力する回転駆動力により車両を走行させることが可能である。故に、車両の運用中であっても、内燃機関の回転を停止している状態が継続することがある。
蓄電装置に蓄えている電荷の量が減少したときや、走行用モータジェネレータに対する要求出力が大きいときには、内燃機関を始動し、内燃機関が出力する回転駆動力を以て発電用モータジェネレータを駆動し、発電を実施して蓄電装置を充電、または走行用モータジェネレータに供給する電力を増強する。
シリーズ方式のハイブリッド車両にあって、発電用モータジェネレータは、停止した内燃機関を始動する準備として内燃機関をモータリング(または、クランキング)する役割を兼ねる。モータリング時には、蓄電装置から必要な電力の供給を受ける(以上、下記特許文献2を参照)。
特開2019-023444号公報 特開2019-131035号公報
EGRバルブの弁体を駆動するステッピングモータ(ステッパモータ)またはサーボモータに与える制御入力と、その制御入力を与えたときのEGRバルブの実開度、換言すれば実際にEGR通路経由で吸気通路に流入するEGRガスの分圧または流量との関係は、恒常的に一定ではない。即ち、個々の内燃機関毎の個体差や、異物がEGR通路またはEGRバルブに付着し堆積する経年変化により変化し得る。
内燃機関を運転するにあたり、実際に吸気通路に還流するEGRガスの量が想定と異なっていると、気筒における混合気の燃焼が不安定化しまたは失火を起こして、エンジントルクの不当な低落を招くおそれがある。そこで、従来の内燃機関の制御では、個体差または経年変化による入出力特性のばらつきを考慮し、EGRバルブに与える制御入力を安全余裕を加味して設定していた。これは、EGRバルブの開度を最適値よりも縮小することを意味する。このため、吸気に占めるEGRガスの割合であるEGR率が理想よりも低下し、内燃機関の効率を最大限に高めることができていなかった。
以上の問題に着目してなされた本発明は、内燃機関の燃費性能のより一層の向上を図ることを所期の目的としている。
本発明では、排気通路を吸気通路に連通させるEGR通路と当該EGR通路を開閉するEGRバルブとを有する排気ガス再循環装置が付帯した内燃機関を制御するものであって、電動機により内燃機関を回転駆動するモータリング中に、吸気圧センサを介して実測される吸気圧力と目標値との偏差を縮小する方向にEGRバルブに与える制御入力を調整するフィードバック制御を実施して、EGRバルブに与える制御入力と、その制御入力を与えたときの気筒に連なる吸気通路内の吸気圧力との関係を測定し、吸気圧力が目標値に収束したときの制御入力またはフィードバック補正量を学習し、前記フィードバック制御及び学習は、複数の吸気圧力の目標値について行い、それら各目標値毎に制御入力またはフィードバック補正量の学習値を得ることとし、前記目標値のうちの一つは、閉じていたEGRバルブが開き始めるときの制御入力またはフィードバック補正量の学習値を得られるような値とし、他の目標値はこれよりも大きな値とする内燃機関の制御装置を構成した。
本発明によれば、内燃機関の燃費性能のより一層の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態におけるシリーズ方式のハイブリッド車両及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態の車両に搭載される内燃機関の概要を示す図。 同実施形態の内燃機関の制御装置がEGRバルブに与える制御入力とEGRガスの流量との関係を例示する図。 同実施形態の内燃機関の制御装置が実施する学習の内容を説明するタイミング図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態におけるハイブリッド車両の主要システムの概略構成を示している。このハイブリッド車両は、内燃機関1と、内燃機関1により駆動されて発電を行う発電用モータジェネレータ2と、発電用モータジェネレータ2が発電した電力を蓄える蓄電装置3と、発電用モータジェネレータ2及び/または蓄電装置3から電力の供給を受けて車両の駆動輪62を駆動する走行用モータジェネレータ4とを備えている。
本実施形態のハイブリッド車両は、内燃機関1を発電にのみ使用するシリーズハイブリッド方式の電気自動車であり、車両の駆動輪62には専ら走行用モータジェネレータ4から走行のための駆動力を供給する。内燃機関1と駆動輪62との間は機械的に切り離されており、元来両者の間で回転駆動力の伝達がなされない。つまり、内燃機関1は、走行用モータジェネレータ4及び駆動輪62から完全に独立して回転し、また完全に独立して停止することが可能である。従って、イグニッションスイッチ(パワースイッチ、またはイグニッションキー)がONに操作されている車両の運用中、運転者がアクセルペダルを踏むことで車両が走行可能な状態にあっても、蓄電装置3が充分な電荷を蓄え、かつブレーキブースタ15が充分な負圧を蓄えている状況下では、燃料の燃焼を伴う内燃機関1の運転を実施しないことがある。
内燃機関1の回転軸であるクランクシャフトは、発電用モータジェネレータ2の回転軸と歯車機構を介して機械的に接続している。そして、内燃機関1が出力する回転駆動力を発電用モータジェネレータ2に入力することで、発電用モータジェネレータ2が発電する。発電した電力は、蓄電装置3に充電し、及び/または、走行用モータジェネレータ4に供給する。また、発電用モータジェネレータ2は、自らが回転駆動力を発生させて内燃機関1のクランクシャフトを回転駆動するモータリング用の電動機としても機能する。例えば、発電用モータジェネレータ2は、停止している内燃機関1を始動する準備としてのモータリング(クランキング)を実行する。
走行用モータジェネレータ4は、車両の走行のための駆動力を発生させ、その駆動力を減速機61を介して駆動輪62に入力する。また、走行用モータジェネレータ4は、駆動輪62に連れ回されて回転することで発電し、車両の運動エネルギを電気エネルギとして回収する。この回生制動により発電した電力は、蓄電装置3に充電する。
尤も、既に蓄電装置3の容量一杯まで電荷が蓄えられており、それ以上の充電が困難であるならば、走行用モータジェネレータ4が回生発電した電力を敢えて発電用モータジェネレータ2に供給し、発電用モータジェネレータ2を電動機として稼働させて内燃機関1を回転駆動する。これにより、車両の制動性能を維持しながら、余剰の電力を消尽する。また、このとき、内燃機関1の回転が保たれることから、内燃機関1の気筒11への燃料供給を一時的に停止する燃料カットを実行することができる。
発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2が発電する交流電力を直流電力に変換する。そして、その直流電力を蓄電装置3または駆動機インバータ41に入力する。並びに、発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させる際に、蓄電装置3及び/または駆動機インバータ41から供給される直流電力を交流電力に変換した上で発電用モータジェネレータ2に入力する。
駆動機インバータ41は、蓄電装置3及び/または発電機インバータ21から供給される直流電力を交流電力に変換した上で走行用モータジェネレータ4に入力する。並びに、駆動機インバータ41は、車両の回生制動を行うときに走行用モータジェネレータ4が発電する交流電力を直流電力に変換した上で蓄電装置3または発電機インバータ21に入力する。発電機インバータ21及び駆動機インバータ41は、PCU(Power Control Unit)の一部をなす。
蓄電装置3は、バッテリ及び/またはキャパシタ等である。バッテリは、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等の、エネルギ密度の大きい高電圧の二次電池である。蓄電装置3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々が発電する電力を充電して蓄える。並びに、蓄電装置3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々を電動機として作動させるための電力を放電し、それらモータジェネレータ2、4に必要な電力を供給する。
図2に、本実施形態のハイブリッド車両に搭載される内燃機関1の概要を示している。内燃機関1は、火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒11(例えば、三気筒。図1には、そのうち一つを図示)を包有している。各気筒11の吸気ポート近傍には、吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ111を設けている。また、各気筒11の燃焼室の天井部に、点火プラグ112を取り付けてある。点火プラグ112は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。
吸気を供給するための吸気通路13は、外部から空気を取り入れて各気筒11の吸気ポートへと導く。吸気通路13上には、エアクリーナ131、電子スロットルバルブ132、サージタンク133、吸気マニホルド134を、上流からこの順序に配置している。エアクリーナ131は、吸気通路13における最上流の位置、即ち空気を取り入れる吸気口に所在する。吸気口は、冷たい空気を取り入れて内燃機関の充填効率を上げるために、車両の前方に開口している。
排気を排出するための排気通路14は、気筒11内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒11の排気ポートから外部へと導く。この排気通路14上には、排気マニホルド142及び排気浄化用の三元触媒141を配置している。
外部EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置12は、排気通路14と吸気通路13とを連通する外部EGR通路121と、EGR通路121上に設けたEGRクーラ122と、EGR通路121を開閉し当該EGR通路121を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ123とを要素とする。EGR通路121の入口は、排気通路14における触媒141の下流に接続している。EGR通路121の出口は、吸気通路13におけるスロットルバルブ132の下流、即ちサージタンク133または吸気マニホルド134に接続している。
内燃機関1、発電用モータジェネレータ2、蓄電装置3、インバータ21、41及び走行用モータジェネレータ4の制御を司る制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECU、即ち内燃機関1を制御するEFI(Electronic Fuel Injection)ECU01、発電用モータジェネレータ2及び発電機インバータ21を制御する発電機ECU02、蓄電装置3を制御するBMS(Battery Management System)ECU03、走行用モータジェネレータ4及び駆動機インバータ41を制御する駆動機ECU04等、並びに、それらの制御を統括する上位のコントローラであるHV(Hybrid Vehicle)ECUが、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものである。
ECU0に対しては、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、内燃機関1のクランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、運転者によるアクセルペダルの踏込量をアクセル開度(いわば、運転者が車両に対して要求している駆動力)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、気筒11に連なる吸気通路13、特にサージタンク133内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、内燃機関1の冷却水の温度を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、蓄電装置3に蓄えている電荷量(または、SOC(State Of Charge))を検出するセンサ、特にバッテリ3の端子電流及び/または端子電圧を検出するセンサから出力される信号f、外気温を検出する外気温センサから出力される外気温信号g、発電用モータジェネレータ2への印加電流及び/または印加電圧を検出するセンサから出力される信号h等が入力される。
ECU0は、各種センサを介してセンシングしている、運転者が操作するアクセル開度や、シフトポジション即ちシフトレバー(セレクタレバー)の位置、運転者が操作するスイッチのON/OFF、現在の車両の車速、路面の勾配、蓄電装置3が蓄えている電荷の量、ブレーキブースタ15が蓄えている負圧の大きさ、発電用モータジェネレータ2の発電電力等に応じて、走行用モータジェネレータ4が出力する回転駆動力、内燃機関1が出力する回転駆動力、発電用モータジェネレータ2が発電する電力または発電用モータジェネレータ2が出力する回転駆動力を増減制御する。
原則として、蓄電装置3が現在充分な電荷を蓄えており、走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が小さいならば、内燃機関1への燃料の供給を遮断して内燃機関1を運転しない。翻って、蓄電装置3が蓄えている電荷の量が減少し、または走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が大きいならば、内燃機関1を始動し気筒11に燃料を供給してこれを燃焼させるファイアリングを実行し、内燃機関1の出力する回転駆動力を以て発電機モータジェネレータ2を駆動し、発電を実施して蓄電装置3を充電、または走行用モータジェネレータ4に供給する電力を増強する。
内燃機関1の気筒11に燃料を供給して内燃機関1を運転しておらず、走行用モータジェネレータ4により駆動輪62を駆動して車両を走行させている最中に、内燃機関1を始動して発電用モータジェネレータ2による発電を実行しようとするためには、まず、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させ、内燃機関1の始動のためのモータリングを行う。そして、内燃機関1のクランクシャフトが所定回数以上または所定角度以上回転し、内燃機関1の各気筒11の現在の行程またはピストンの位置を知得する気筒判別が完了した後、内燃機関1の各気筒の行程に合わせて適切なタイミングで燃料を噴射し、かつ適切なタイミングで燃料を着火燃焼させるファイアリングを開始する。内燃機関1のクランクシャフトの回転角度及び回転速度即ちエンジン回転数は、発電用モータジェネレータ2に付帯するレゾルバを介して(発電機ECU02において)検出することができ、内燃機関1に付帯するクランク角センサを介して(EFI ECU01において)検出することもできる。
モータリング及びファイアリングにより内燃機関1の回転が加速し、その回転数が始動判定値を超えたならば、内燃機関1が始動して自立的に回転する状態となった(発電用モータジェネレータ2の出力を低減させてもなおエンジン回転数が上昇傾向を維持できるようになった)と判定し、電動機として作動させている発電用モータジェネレータ2の出力を0まで低減させてモータリングを終了する。
内燃機関1の始動判定後は、内燃機関1により発電用モータジェネレータ2を回転駆動する。さらに、発電用モータジェネレータ2を発電機として作動させ、その発電電力を0から増大させる。
なお、ECU0の一部をなすEFI ECU01は、内燃機関1の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒11に吸入される空気量(いわば、エンジン負荷率)を推算する。そして、吸入空気量に見合った(目標空燃比を実現するために必要な)要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング(一度の燃焼に対する点火の回数を含む)、要求EGR率(または、EGRガス量)等といった内燃機関1の運転パラメータを決定する。このEFI ECU01は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、lを、出力インタフェースを介して点火プラグ112のイグナイタ、インジェクタ111、スロットルバルブ132、EGRバルブ123等に対して出力する。
内燃機関1のEGR装置12の要素であるEGRバルブ123の弁体は、電動機即ちステッピングモータまたはサーボモータにより駆動する。内燃機関1を運転するに際し、ECU0は、そのステッピングモータまたはサーボモータに制御入力lを与え、EGRバルブ123を所望の開度に操作する。
一方で、EGRバルブ123に与える制御入力(例えば、EGRバルブ123の弁体を駆動するステッピングモータに与える駆動パルスの数であるステップ数)lと、その制御入力lを与えたときのEGRバルブの実開度、換言すれば実際にEGR通路121経由で吸気通路13に流入するEGRガスの分圧または流量との関係は、恒常的に一定ではない。即ち、個々の内燃機関1毎の個体差や、異物がEGR通路121またはEGRバルブ123に付着し堆積する経年変化の影響を受けて変化し得る。図3中、実線は制御入力lとEGRガス流量との入出力特性の中央値を表し、破線は同等の制御入力lを与えたときにEGRガス流量が中央値よりも少なくなる個体の入出力特性を表し、鎖線は同等の制御入力lを与えたときにEGRガス流量が中央値よりも多くなる個体の入出力特性を表している。
そこで、本実施形態のECU0は、内燃機関1の気筒11において燃料を燃焼させるファイアリングを行わず、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させこれにより内燃機関1を回転駆動するモータリングを行う際に、EGRバルブ123に与える制御入力lと、その制御入力lを与えたときのサージタンク133内の吸気圧力との関係を測定する学習を実行する。
学習では、所定条件下で内燃機関1を回転させながら、エンジン回転数及びスロットルバルブ132の開度をある値として、吸気通路13を気筒11に向かって流れる吸入空気の流量を一定化し、その状態でEGRバルブ123の開度を開閉操作する。本実施形態における車両はシリーズハイブリッド車両であり、運転者によるアクセルペダルの踏込量によらず、内燃機関1を回転させたり停止させたりすることができる。モータリング中は、内燃機関1の吸気通路13に設置しているスロットルバルブ132の開度、吸気通路13を流れる空気(EGRガスを含まない)の流量及び圧力、発電用モータジェネレータ2の回転数及びエンジン回転数をある一定の値に制御する定点運転が可能である。モータリングは、例えば、ブレーキブースタ15に蓄えている負圧が所定値以下に減少している場合や、蓄電装置3に所定値以上の電荷を蓄えているが走行用モータジェネレータ4による回生制動を実施する場合(余剰の電力を発電用モータジェネレータ2により消費して内燃機関1を回転駆動する)等に行うことがある。
図4に示すように、本実施形態のECU0(または、EFI ECU01)は、内燃機関1のモータリング中、吸気通路13を流れる空気の流量及び圧力をある一定量に制御した上で、EGRバルブ123の開度を操作し、その間のサージタンク133内の吸気圧力を計測する。サージタンク133には吸気温・吸気圧センサを設置しており、ECU0は当該センサの出力信号dを参照してサージタンク133内の吸気圧力の変動の推移を知得することができる。
その上で、ECU0は、内燃機関1のモータリング中に、吸気温・吸気圧センサを介して実測している吸気圧力を目標値に追従させるべく、実測の吸気圧力と目標値との偏差を縮小する方向にEGRバルブ123に与える制御入力lを調整するフィードバック制御を実施する。そして、実測の吸気圧力が目標値に収束したときにEGRバルブ123に与えている制御入力l(または、吸気圧力の目標値に対応した制御入力lの基本量と、実際に吸気圧力が目標値に収束したときに与えている制御入力lとの差分であるフィードバック補正量)を、学習値としてメモリに記憶保持する。学習値は、現在の内燃機関1の個体におけるEGRバルブ123の制御入力lとEGRガス流量との入出力特性を示唆する。
上記のフィードバック制御及び学習は、複数の吸気圧力の目標値について行い、それら各目標値毎の制御入力l(または、フィードバック補正量)の学習値を得ることが好ましい。目標値のうちの一つは、閉じていたEGRバルブ123が開き始めるときの制御入力lの学習値を得られるような比較的小さな値とし、他の目標値はこれよりも大きな値とする。
メモリに記憶した学習値は、以後、内燃機関1をファイアリングして運転する際のEGRバルブ123の開度の制御に用いる。学習により、EGRガス流量が中央値よりも少なくなる個体であることが判明したならば、ファイアリング中にEGRバルブ123に与える制御入力lを、EGRバルブ123の開度がより拡大する方向に修正する(例えば、ステッピングモータに与えるステップ数をより大きくする)。EGRガス流量が中央値よりも多くなる個体であることが判明したならば、ファイアリング中にEGRバルブ123に与える制御入力lを、EGRバルブ123の開度がより縮小する方向に修正する(ステッピングモータに与えるステップ数をより小さくする)。
閉じていたEGRバルブ123が開き始めるときの制御入力lの学習値を得ることは、現在のEGRバルブ123の入出力特性を精確に把握し、内燃機関1のファイアリング運転中のEGRバルブ123の制御の精度を高めるために効果的である。学習を行っていない吸気圧力に対応する制御入力lについては、学習を行った複数の近接した吸気圧力に対応する制御入力lから補間(例えば、線形補間)して推測する。
本実施形態では、排気通路14を吸気通路13に連通させるEGR通路と121当該EGR通路121を開閉するEGRバルブ123とを有する排気ガス再循環装置12が付帯した内燃機関1を制御するものであって、電動機2により内燃機関1を回転駆動するモータリング中に、EGRバルブ123に与える制御入力lと、その制御入力lを与えたときの気筒11に連なる吸気通路133内の吸気圧力との関係を測定し、吸気圧力が目標値に収束したときの制御入力lを学習する内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、EGRバルブ123の制御入力lとEGRガス流量との入出力特性を学習して把握することが可能となる。そして、以降の内燃機関1の運転制御において、EGRバルブ123の実開度を最適値近傍に制御し、混合気の燃焼の不安定化を招くことなく、EGR率を理想的な割合まで高めることができる。従って、内燃機関1の燃費性能がより一層向上する。
また、実現可能なEGR率が高まることで、混合気への火花点火タイミングをMBT(Minimum advance for Best Torque)またはその近傍に設定できる運転領域が拡大する。このことは、内燃機関1の熱機械変換効率の改善だけでなく、NV(Noise and Vibration)性能の良化にも寄与し得る。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的な構成や処理の内容は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
0…制御装置(ECU)
1…内燃機関
11…気筒
12…排気ガス再循環(EGR)装置
121…EGR通路
123…EGRバルブ
13…吸気通路
132…スロットルバルブ
14…排気通路
2…電動機(発電用モータジェネレータ)
b…クランク角信号
d…吸気温・吸気圧信号
k…スロットルバルブの開度操作信号
l…EGRバルブの開度操作信号

Claims (1)

  1. 排気通路を吸気通路に連通させるEGR通路と当該EGR通路を開閉するEGRバルブとを有する排気ガス再循環装置が付帯した内燃機関を制御するものであって、
    電動機により内燃機関を回転駆動するモータリング中に、吸気圧センサを介して実測される吸気圧力と目標値との偏差を縮小する方向にEGRバルブに与える制御入力を調整するフィードバック制御を実施して、EGRバルブに与える制御入力と、その制御入力を与えたときの気筒に連なる吸気通路内の吸気圧力との関係を測定し、吸気圧力が目標値に収束したときの制御入力またはフィードバック補正量を学習し、
    前記フィードバック制御及び学習は、複数の吸気圧力の目標値について行い、それら各目標値毎に制御入力またはフィードバック補正量の学習値を得ることとし、
    前記目標値のうちの一つは、閉じていたEGRバルブが開き始めるときの制御入力またはフィードバック補正量の学習値を得られるような値とし、他の目標値はこれよりも大きな値とする内燃機関の制御装置。
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