JP2023147399A - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関のファイアリング中、内燃機関と回転電機とを繋ぐ歯車機構における異音または振動の発生を精度よく検知する。【解決手段】内燃機関及びこれに歯車機構を介して接続された回転電機を制御する制御装置であって、内燃機関の気筒において燃料を燃焼させエンジントルクを発生させつつ回転電機を回転させるファイアリングの実行中、内燃機関の出力軸が単位角度回転するのに要した時間を反復的に計測し、その所要時間の時系列に基づき、歯車機構において歯打ち音が発生する可能性があるか否かを判定する制御装置を構成した。【選択図】図4

Description

本発明は、動力源として車両に搭載される内燃機関及びこれに機械的に接続された回転電機の制御、特に内燃機関のファイアリング中の制御に関する。
近時、内燃機関及び回転電機(電動機)の二種の動力源を備えるハイブリッド車両が一定の普及を見ている。シリーズ方式のハイブリッド車両(例えば、下記特許文献を参照)は、内燃機関により回転電機である発電用モータジェネレータを駆動して発電を行い、発電した電力を蓄電装置、即ちリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等のバッテリ及び/またはキャパシタに蓄えるとともに、回転電機である走行用モータジェネレータに供給する。そして、走行用モータジェネレータによって車両の駆動輪を回転させて走行する。
発電用モータジェネレータのみならず、走行用モータジェネレータもまた、回生制動により発電を行い、発電した電力を蓄電装置に蓄えることができる。蓄電装置の容量一杯まで既に電荷が蓄えられている場合には、回生制動により得られる電力を敢えて発電用モータジェネレータに供給し、これを電動機として作動させて内燃機関を回転駆動するモータリングを行うことで、余剰の電力を消費する。
シリーズ方式のハイブリッド車両にあって、発電用モータジェネレータは、停止した内燃機関を始動する準備として内燃機関をモータリング(クランキング)、つまり内燃機関の回転軸であるクランクシャフトを回転駆動する役割を兼ねる。そのときには、蓄電装置から電力の供給を受ける。
ハイブリッド車両では、気筒において燃料を燃焼させて内燃機関を運転するファイアリングを行なわずとも、走行用モータジェネレータが蓄電装置に蓄えた電荷を消費して回転駆動力を出力し、車両を走行させることが可能である。よって、車両の運用中であっても、内燃機関の回転を継続的に停止していることがある。
蓄電装置に蓄えている電荷の量が減少したときや、走行用モータジェネレータに対する要求出力が大きいときには、内燃機関を始動しその気筒に燃料を供給して燃焼させ、内燃機関の出力する回転駆動力により発電用モータジェネレータを駆動し、発電を実行して蓄電装置を充電、または走行用モータジェネレータに供給する電力を増強する。
特開2020-156134号公報
図6に模式的に示すように、内燃機関と回転電機との間には、両者の回転軸同士を機械的に接続する歯車機構7が介在する。内燃機関のファイアリング中、内燃機関がエンジントルクを出力し、これを歯車機構7を介して回転電機に伝達して、回転電機を回転駆動する。回転電機は、基本的に発電機として作動することになる。このとき、図6(A)の如く、内燃機関側の歯車71が駆動歯車、回転電機側の歯車72が従動歯車となり、前者の歯車71の歯が後者の歯車72の歯を押す。
ファイアリングの開始後、気筒において燃料が適正に燃焼する場合には、内燃機関(または、回転電機)の回転数を問題なくその目標値に制御できる。しかしながら、燃料の燃焼が不安定化、ないしは失火が発生すると、回転数の低落を招くおそれがある。そのような場合には、回転電機による発電量を低減し、内燃機関に対する負荷トルクを軽減して、内燃機関の回転数の低落を予防しようとする。
回転電機の内燃機関に対する実際の負荷トルクは、恒常的に一定ではなく、上下に振動するように増減する。このため、発電量を低減すると、負荷トルクが0になる瞬間が発生し得る。さすれば、図6(B)の如く、内燃機関側の歯車71の歯と回転電機側の歯車72の歯との間に空隙が生じることになる。その直後に再び負荷トルクが0よりも大きくなることで、今度は前者の歯車71の歯が後者の歯車72の歯に当接する図6(A)の状態に遷移する。
これが繰り返されると、歯車71の歯と歯車72の歯とが反復的に打ち合ってしまう。その歯打ち音が、運転者を含む車両の搭乗者に知覚され得る異音または振動として、車室内に伝わる可能性がある。この事象は、車両のNV(Noise and Vibration)性能の低下に繋がる。
本発明は、以上の問題に初めて着目してなされたものであり、内燃機関のファイアリング中の歯車機構における異音または振動の発生を精度よく検知することを所期の目的とする。
本発明では、内燃機関及び当該内燃機関に歯車機構を介して接続された回転電機を制御する制御装置であって、前記内燃機関の気筒において燃料を燃焼させエンジントルクを発生させつつ前記回転電機を回転させるファイアリングの実行中、前記内燃機関の出力軸が単位角度回転するのに要した時間を反復的に計測し、その所要時間の時系列に基づき、前記歯車機構において歯打ち音が発生する可能性があるか否かを判定する制御装置を構成した。
前記歯車機構において歯打ち音が発生する可能性があると判定した場合には、以後、前記内燃機関の気筒に吸入される空気量及び燃料噴射量を前記判定前よりも増量補正することが好ましい。
本発明によれば、内燃機関のファイアリング中、内燃機関と回転電機とを繋ぐ歯車機構における異音または振動の発生を精度よく検知できる。
本発明の一実施形態におけるシリーズ方式のハイブリッド車両及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態のハイブリッド車両に搭載される内燃機関の概要を示す図。 同実施形態のハイブリッド車両に搭載される走行用モータジェネレータの要求出力の区分を示す図。 同実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。 同実施形態の制御装置による判定処理の内容を説明するためのタイミング図。 内燃機関と回転電機との間に介在する歯車機構を模式的に示す図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両の主要システムの概略構成を示す。本実施形態の車両は、二種類の動力源を搭載したハイブリッド車両である。内燃機関1と、内燃機関1により駆動されて発電を行う回転電機である発電用モータジェネレータ2と、発電用モータジェネレータ2が発電した電力を蓄える蓄電装置3と、発電用モータジェネレータ2及び/または蓄電装置3から電力の供給を受けて車両の駆動輪62を駆動する回転電機である走行用モータジェネレータ4とを備えている。
本ハイブリッド車両は、内燃機関1を発電にのみ使用するシリーズハイブリッド方式の電気自動車であり、車両の駆動輪62には専ら走行用モータジェネレータ4から走行のための駆動力を供給する。内燃機関1と駆動輪62との間は機械的に切り離されており、元来両者の間で回転駆動力の伝達がなされない。従って、内燃機関1は、走行用モータジェネレータ4及び駆動輪62から完全に独立して回転し、また完全に独立して停止することが可能である。従って、イグニッションスイッチ(パワースイッチ、またはイグニッションキー)がONに操作されている車両の運用中、運転者がアクセルペダルを踏むことで車両が走行可能な状態にあっても、蓄電装置3が十分な電荷を蓄え、かつブレーキブースタ15が十分な負圧を蓄えている状況下では、燃料の燃焼を伴う内燃機関1の運転を実施しないことがある。
内燃機関1の回転軸であるクランクシャフトは、発電用モータジェネレータ2の回転軸と歯車機構7を介して機械的に接続している(両者は常に接続しており、この接続が切り離されることはない。両者の間に断接切換可能なクラッチ等は存在しない)。そして、内燃機関1が出力する回転駆動力を発電用モータジェネレータ2に入力することで、発電用モータジェネレータ2が発電する。発電した電力は、蓄電装置3に充電し、及び/または、走行用モータジェネレータ4に供給する。また、発電用モータジェネレータ2は、自らが回転駆動力を発生させて内燃機関1のクランクシャフトを回転駆動するモータリング用の電動機としても機能する。例えば、発電用モータジェネレータ2は、停止している内燃機関1を始動する準備としてのクランキングを実行する。
走行用モータジェネレータ4は、車両の走行のための駆動力を発生させ、その駆動力を減速機61を介して駆動輪62に入力する。また、走行用モータジェネレータ4は、駆動輪62に連れ回されて回転することで発電し、車両の運動エネルギを電気エネルギとして回収する。この回生制動により発電した電力は、蓄電装置3に充電する。
尤も、既に蓄電装置3の容量一杯まで電荷が蓄えられており、それ以上の充電が困難であるならば、走行用モータジェネレータ4が回生発電した電力を発電用モータジェネレータ2に供給し、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させて内燃機関1を回転駆動する。これにより、車両の制動性能を維持しながら、余剰の電力を消尽する。また、このとき、内燃機関1の回転が保たれることから、内燃機関1の気筒への燃料供給を一時的に停止する燃料カットを実行することができる。
発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2が発電する交流電力を直流電力に変換する。そして、その直流電力を蓄電装置3または駆動機インバータ41に入力する。並びに、発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させる際に、蓄電装置3及び/または駆動機インバータ41から供給される直流電力を交流電力に変換した上で発電用モータジェネレータ2に入力する。
駆動機インバータ41は、蓄電装置3及び/または発電機インバータ21から供給される直流電力を交流電力に変換した上で走行用モータジェネレータ4に入力する。並びに、駆動機インバータ41は、車両の回生制動を行うときに走行用モータジェネレータ4が発電する交流電力を直流電力に変換した上で蓄電装置3または発電機インバータ21に入力する。発電機インバータ21及び駆動機インバータ41は、PCU(Power Control Unit)02の一部をなす。
蓄電装置3は、バッテリ及び/またはキャパシタ等である。バッテリは、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等の、エネルギ密度の大きい高電圧の二次電池である。蓄電装置3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々が発電する電力を充電して蓄える。並びに、蓄電装置3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々を電動機として作動させるための電力を放電し、それらモータジェネレータ2、4に必要な電力を供給する。
図2に、本実施形態のハイブリッド車両に搭載される内燃機関1の概要を示している。内燃機関1は、例えば火花点火式の4ストロークレシプロエンジンであり、複数の気筒11(例えば、三気筒。図2には、そのうち一つを図示する)を包有している。各気筒11の吸気ポート近傍には、吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ111を設けている。また、各気筒11の燃焼室の天井部に、点火プラグ112を取り付けてある。点火プラグ112は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。
本実施形態にあって、内燃機関1、発電用モータジェネレータ2、蓄電装置3、インバータ21、41及び走行用モータジェネレータ4等を制御する制御装置0は、複数基のECU、即ち内燃機関1を制御するEFI(Electronic Fuel Injection)ECU01、モータジェネレータ2、4及びインバータ21、41を制御するMG(Motor Generator)ECU02、蓄電装置3を制御するBMS(Battery Management System)ECU03、並びに、それらの制御を統括する上位のコントローラであるHV(Hybrid Vehicle)ECU00等が、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものである。各ECU00、01、02、03はそれぞれ、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
制御装置0に対しては、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、内燃機関1のクランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、運転者によるアクセルペダルの踏込量をアクセル開度(いわば、運転者が車両(の走行用モータジェネレータ4)に対して要求している駆動力)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、内燃機関1の気筒11に連なる吸気通路13(特に、サージタンク133または吸気マニホルド134)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、内燃機関1の冷却水の温度を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、大気圧を検出する大気圧センサから出力される大気圧信号f、蓄電装置3に蓄えている電荷量を検出するセンサ(特に、バッテリ電流及び/またはバッテリ電圧センサ)から出力されるバッテリSOC(State Of Charge)信号g、ブレーキブースタ15の定圧室内の圧力ひいては定圧室に蓄えている負圧の大きさを検出する圧力センサから出力される信号h等が入力される。
そして、制御装置0は、各種センサを介してセンシングしている、運転者が操作するアクセルペダルの踏込量や、現在の車両の車速、蓄電装置3が蓄えている電荷の量、発電用モータジェネレータ2の発電電力等に応じて、走行用モータジェネレータ4が出力する回転駆動力、内燃機関1が出力する回転駆動力、及び発電用モータジェネレータ2が発電する電力の大きさ等を増減制御する。
原則として、蓄電装置3が現在十分な電荷を蓄えており、走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が小さいならば、内燃機関1への燃料の供給を遮断して内燃機関1を運転しない。翻って、蓄電装置3が蓄えている電荷の量が下限値を下回り、または走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が大きいならば、内燃機関1を始動し気筒11に燃料を供給してこれを燃焼させるファイアリングを実行し、内燃機関1の出力する回転駆動力により発電機モータジェネレータ2を駆動し、発電を実施して蓄電装置3を充電し、または走行用モータジェネレータ4に供給する電力を増強する。
図3に、車両の運転者が要求する出力と、内燃機関1及び発電用モータジェネレータ2の運転の要否との関係を示している。走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力は、運転者が操作するアクセルペダルの踏込量及び車速によって決まる。駆動輪62に与えるべき駆動力は、アクセル開度が大きいほど大きくなる。その要求出力は、駆動輪62に与えるべき駆動力が大きいほど大きくなり、車速が高くなるほど大きくなる。図3上、右上方に向かうほど要求出力が大きいということになる。
制御装置0は、駆動輪62に与えるべき駆動力が比較的小さく、車速も比較的低い低出力領域Iでは、内燃機関1に燃料を供給せずにそのファイアリング運転を停止し、発電用モータジェネレータ2を発電機として作動させない。低出力領域Iでは、走行用モータジェネレータ4が、蓄電装置3のみから電力供給を受けて、車両の走行のための駆動力を出力する。低出力領域Iは、典型的には、アクセル開度が0または所定値以下に小さいとき、あるいは車両の減速走行中である。
制御装置0は、駆動輪62に与えるべき駆動力がある程度以上大きい、または車速がある程度以上高い中高出力領域II、IIIでは、内燃機関1に燃料を供給してこれをファイアリング運転し、発電用モータジェネレータ2を発電機として作動させる。要求出力が顕著に大きくない中出力領域IIでは、走行用モータジェネレータ4が、主として発電用モータジェネレータ2から電力供給を受けて、車両の走行のための駆動力を出力する。このとき、蓄電装置3からは、少量の電力供給を受けるか、または全く電力供給を受けない。要求出力が顕著に大きい高出力領域IIIでは、走行用モータジェネレータ4が、発電用モータジェネレータ2及び蓄電装置3の双方から電力供給を受けて、車両の走行のための駆動力を出力する。
ファイアリング運転中の内燃機関1に対して要求される出力も、基本的には、走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が大きいほど大きくなる。但し、現在蓄電装置3が蓄えている電荷量にもよる。蓄電装置3の電荷量が欠乏したときには、可及的速やかにこれを充電する必要があり、たとえ走行用モータジェネレータ4に対する要求出力が小さくとも、発電のために内燃機関1に対する要求出力が大きくなることがある。
内燃機関1の気筒11に燃料を供給して内燃機関1を運転しておらず、走行用モータジェネレータ4により駆動輪62を駆動して車両を走行させている最中に、内燃機関1を始動して発電用モータジェネレータ2による発電を実行しようとするためには、まず、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させ、内燃機関1の始動のためのモータリングを行う。そして、内燃機関1のクランクシャフトが所定回数以上または所定角度以上回転し、内燃機関1の各気筒11の現在の行程またはピストンの位置を知得する気筒判別が完了したならば、内燃機関1の各気筒11の行程に合わせて適切なタイミングで燃料を噴射し、かつ適切なタイミングで燃料を着火燃焼させるファイアリングを開始する。内燃機関1のクランクシャフトの回転角度及び回転数、または発電用モータジェネレータ2の回転軸の回転角度及び回転数(発電用モータジェネレータ2の回転数は内燃機関1の回転数に比例し、その比例定数は既知)は、内燃機関1に付帯するクランク角センサを介して(EFI ECU01において)検出することができ、発電用モータジェネレータ2に付帯するレゾルバを介して(PCU(または、MG ECU)02において)検出することもできる。
内燃機関1が自立的に回転し発電のために必要な回転駆動力を出力可能となり、発電用モータジェネレータ2の出力を低減させてもなおエンジン回転数が上昇傾向を維持できるようになったならば、電動機として作動させている発電用モータジェネレータ2の出力を0まで低減させてモータリングを終了し、今度は内燃機関1により発電用モータジェネレータ2を回転駆動する。さらに、発電用モータジェネレータ2を発電機として作動させ、その発電電力を0から増大させる。
しかる後、エンジン回転数を段階的に引き上げられる目標回転数に追従させるように、内燃機関1の気筒1に供給する吸気量及び燃料噴射量、並びに発電用モータジェネレータ2の発電電力を増減調整する。最終的な目標回転数は、内燃機関1を最適または最適に近い効率で運転でき燃料消費率にとって最も有利な回転数、あるいは、内燃機関1が最大トルク若しくは最大出力またはこれに近いトルク若しくは出力を達成できるような回転数に設定する。
制御装置0の一部をなすEFI ECU01は、内燃機関1の運転制御に必要な各種情報b、d、e、fを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒11に吸入される空気量を推算する。そして、吸入空気量に見合った(目標空燃比を具現するために必要な)要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング(一度の燃焼に対する点火の回数を含む)、要求EGR率(または、EGRガス量)等といった内燃機関1の運転パラメータを決定する。EFI ECU01は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、lを、出力インタフェースを介して点火プラグ112のイグナイタ、インジェクタ111、スロットルバルブ132、EGRバルブ123等に対して出力する。
車両が停車しまたは停車に近い低車速の状況から、運転者がアクセルペダルを踏み込み車両を発進させようとするときには、走行用モータジェネレータ4に対する要求出力が低出力領域Iから中高出力領域II、IIIに遷移することから、それまで停止していた内燃機関1を始動する。または、蓄電装置3に蓄えている電荷量(SOC)が所定値以下に減少したり、ブレーキブースタ15の定圧室に蓄えている負圧が所定値以下に減少したりしたときにも、内燃機関1を始動することになる。
内燃機関1の運転制御を司るEFI ECU01と、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4を含むハイブリッド車両全体の統括制御を司るHV ECU00とは、互いに独立して存在している。EFI ECU01は、ファイアリング運転中の内燃機関1の目標出力、換言すれば目標エンジン回転数及び/または目標エンジントルクに関する情報(目標エンジン回転数、目標エンジントルク自体であることもあれば、発電用モータジェネレータ2が発電する電力、出力する電圧若しくは電流、または発電用モータジェネレータ2による内燃機関1に対する負荷トルク等の値であることもある)を受信する。EFI ECU01は、その受信した情報に応じて、目標エンジン回転数及び/または目標エンジントルクを達成するべく、スロットルバルブ132の開度やインジェクタ111からの燃料噴射量、点火プラグ112による混合気への火花点火のタイミング、EGRバルブ123の開度等を操作する。
PCU(または、MG ECU)02もまた、発電機として動作して発電中の発電用モータジェネレータ2の目標出力、換言すれば目標MG回転数及び/または目標MG負荷トルクに関する情報(目標MG回転数、目標MG負荷トルク自体であることもあれば、発電用モータジェネレータ2が発電する電力、出力する電圧若しくは電流等の値であることもある)を受信する。PCU02は、その受信した情報に応じて、目標MG回転数及び/または目標MG負荷トルクを達成するべく、発電電力、電圧若しくは電流(PWM(Pulse Width Modulation)制御におけるDUTY比であることがある)を制御する。
内燃機関1をファイアリング運転して発電用モータジェネレータ2を回転駆動し発電を行っている最中に、内燃機関1の気筒11における燃料の燃焼の不安定化または失火を感知した場合、本実施形態の制御装置0は、発電用モータジェネレータ2の目標出力をこれまでよりも低下させ、以て発電用モータジェネレータ2による内燃機関1に対する負荷トルクの軽減を図る。これは、エンジンストールを回避するための措置である。
その上で、図4に示すように、制御装置0は、発電用モータジェネレータ2の負荷トルクを平常よりも軽減して発電を続行しているときに(ステップS1)、内燃機関1の回転速度の変動に基づき、内燃機関1と発電用モータジェネレータ2とを繋ぐ歯車機構7において歯打ち音が発生するか否かを判定する(ステップS2)。
内燃機関1の出力軸であるクランクシャフトの回転速度は、クランク角センサの出力信号bを参照して知得できる。周知の通り、クランク角センサは、クランクシャフトの軸端部に固定されクランクシャフトと一体となって回転するロータの回転角度をセンシングするものである。そのロータには予め、クランクシャフトの回転方向に沿った所定角度(典型的には、10°CA(クランク角度))毎に、歯または突起が形成されている。クランク角センサは、ロータの外周に臨んでおり、個々の歯または突起が当該センサの近傍を通過することを検知し、その都度パルス信号を発信する。制御装置0の一部をなすEFI ECU01は、このパルスをクランク角信号bとして受信する。
制御装置0(または、EFI ECU01)は元来、クランク角信号bを参照して、内燃機関1のクランクシャフトの回転速度を常時監視している。具体的には、クランク角信号bのパルス列を参照し、クランクシャフトが所定のクランク角度、典型的には30°CA回転するのに要した時間を反復的に計測している。また、それとともに、今回計測された所要時間から前回計測された所要時間を減算することで、30°CA毎の回転速度の変化量(低下量)の指標となる、30°CAの所要時間の変化量を得る。30°CAの所要時間の変化量が正値であることは、内燃機関1の回転速度が低下(減速)傾向にあることを意味し、負値であることは、内燃機関の回転速度が上昇(加速)傾向にあることを意味する。
クランクシャフトの30°CAあたりの回転速度、または30°CA毎の所要時間は恒常的に一定ではなく、各気筒11の膨脹行程において最も速くなり、ある気筒11の膨脹行程と次の気筒11の膨脹行程との中間で最も遅くなる。
制御装置0は、内燃機関1の回転数を目標値に追従させるフィードバック制御とともに、発電用モータジェネレータ2の負荷トルクを目標値に追従させるフィードバック制御しているが、それに伴い、その負荷トルクの大きさもその時その時に応じて上下に振動するように増減する。発電用モータジェネレータ2の負荷トルクを平常よりも軽減していると(ステップS1)、その負荷トルクが0になる瞬間が発生することがあり、歯車機構7において歯打ち音が発生する可能性が生じる。
図5は、内燃機関1のクランクシャフトが30°CA回転するのに要する所要時間の推移である。細い実線は、歯車機構7において歯打ち音が発生する可能性がないか非常に小さい状況を表している。太い破線は、歯車機構7において歯打ち音が発生する可能性がある状況を表している。歯打ち音が発生する状況とは即ち、発電用モータジェネレータ2の負荷トルクが0になり、内燃機関1側の歯車71の歯と発電用モータジェネレータ2側の歯72との間に空隙が生ずる状況である。内燃機関1に対する、発電用モータジェネレータ2の機械的な負荷が極小であると、これを駆動する内燃機関1の回転速度の低落が小さくなり、図5中に太い破線で描画しているように、30°CAの所要時間の変動幅が小さくなる。
ステップS2にて、制御装置0は、例えば、
・上述した30°CAの所要時間の変化量の時系列の極大値と極小値との差分を求め、その差分の絶対値が判定閾値を下回ることが、直近の所定期間内で一定回数以上起こったか直近の所定期間内で継続したことを条件として、歯打ち音が発生する可能性があると判定する
・上述した30°CAの所要時間の変化量の時系列の極大値が上位判定閾値を下回ることが、直近の所定期間内で一定回数以上起こったか直近の所定期間内で継続したこと、及び/または、上述した30°CAの所要時間の変化量の時系列の極小値が下位判定閾値(上位判定閾値よりも低い値)を上回ることが、直近の所定期間内で一定回数以上起こったか直近の所定期間内で継続したことを条件として、歯打ち音が発生する可能性があると判定する
歯打ち音が発生する可能性があると判定した制御装置0は、以後、内燃機関1のスロットルバルブ132の開度を拡大して気筒11への吸入空気量をこれまでよりも増加させ、並びにインジェクタ11からの燃料噴射量をこれまでよりも増量して、エンジントルクを増大させる補正制御を実施する(ステップS3)。これにより、内燃機関1側の歯車71の歯が発電用モータジェネレータ2側の歯から離反することが抑制され、歯打ち音の反復的な発生を防止することが可能となる。
本実施形態によれば、回転電機2側の歯車72の歯と内燃機関1側の歯車71の歯とが反復的に打ち合う問題を有効に回避でき、車両のNV性能のより一層の向上に寄与し得る。また、本実施形態の手法は、制御装置0のプログラム(制御ロジック)の改変のみで実現が可能である。吸音材やその他新規のハードウェアの追加が不要で、コストの高騰を招かない。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、本発明の適用対象は、シリーズ方式のハイブリッド車両には限定されない。
その他、各部の具体的な構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
0…制御装置(ECU)
1…内燃機関
11…気筒
111…インジェクタ
13…吸気通路
132…スロットルバルブ
2…回転電機(発電用モータジェネレータ)
7…歯車機構
71…内燃機関側の歯車
72…回転電機側の歯車

Claims (2)

  1. 内燃機関及び当該内燃機関に歯車機構を介して接続された回転電機を制御する制御装置であって、
    前記内燃機関の気筒において燃料を燃焼させエンジントルクを発生させつつ前記回転電機を回転させるファイアリングの実行中、前記内燃機関の出力軸が単位角度回転するのに要した時間を反復的に計測し、その所要時間の時系列に基づき、前記歯車機構において歯打ち音が発生する可能性があるか否かを判定する制御装置。
  2. 前記歯車機構において歯打ち音が発生する可能性があると判定した場合、以後、前記内燃機関の気筒に吸入される空気量及び燃料噴射量を前記判定前よりも増量補正する請求項1記載の制御装置。
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