JP7418918B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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本発明は、排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置が付帯した内燃機関の制御装置に関する。
車両等に搭載される内燃機関には、気筒の燃焼室内での混合気の燃焼温度を低下させてNOxの排出量を削減しつつ、ポンピングロスの低減を図るEGR装置が付随していることが多い。EGR装置は、内燃機関の排気通路と吸気通路とをEGR通路を介して接続し、気筒で発生する燃焼ガスの一部をEGR通路経由で吸気通路に還流させて吸入空気(新気)に混交するものである。EGR通路上には、これを開閉するEGRバルブが設けられており、このEGRバルブの開度操作を通じてEGRガスの還流量を調節することができる。
EGRバルブに故障が生じると、適正なEGR制御の妨げとなり、燃焼の不安定化やエミッションの悪化、あるいはノッキングの発生につながる。故に、車両には、EGRバルブの故障の有無をオンラインで診断し、故障を検出した暁にはその事実を運転者に告知するとともに記憶装置に記録を残すダイアグノーシス(自己診断)機構が実装される。例えば、気筒への燃料供給を一時中断する燃料カット中にEGRバルブを敢えて開閉操作し、閉弁時及び開弁時の吸気通路内の吸気圧力をそれぞれ計測して、これを基にEGRバルブの故障の有無の判定を行う(以上、下記特許文献1を参照)。
また、近時では、電動機及び内燃機関の二種の動力源を備えるハイブリッド車両が一定の普及を見ている。シリーズ方式のハイブリッド車両(例えば、下記特許文献を参照)は、内燃機関により発電用モータジェネレータを駆動して発電を行い、発電した電力を蓄電装置、即ちリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等のバッテリ及び/またはキャパシタに蓄えるとともに、走行用モータジェネレータに供給する。そして、走行用モータジェネレータによって車両の駆動輪を回転させて走行する。
発電用モータジェネレータのみならず、走行用モータジェネレータもまた、回生制動により発電を行い、発電した電力を蓄電装置に蓄えることができる。蓄電装置の容量一杯まで既に電荷が蓄えられている場合には、回生制動により得られる電力を敢えて発電用モータジェネレータに供給し、これを電動機として作動させて内燃機関を回転駆動するモータリングを行うことで、余剰の電力を消費する。
ハイブリッド車両では、内燃機関が燃料を燃焼させて回転駆動力を発生させるファイアリングを行わなくとも、走行用モータジェネレータが出力する回転駆動力により車両を走行させることが可能である。故に、車両の運用中であっても、内燃機関の回転を停止している状態が継続することがある。
蓄電装置に蓄えている電荷の量が減少したときや、走行用モータジェネレータに対する要求出力が大きいときには、内燃機関を始動し、内燃機関が出力する回転駆動力を以て発電用モータジェネレータを駆動し、発電を実施して蓄電装置を充電、または走行用モータジェネレータに供給する電力を増強する。
シリーズ方式のハイブリッド車両にあって、発電用モータジェネレータは、停止した内燃機関を始動する準備として内燃機関をモータリング(または、クランキング)する役割を兼ねる。モータリング時には、蓄電装置から必要な電力の供給を受ける(以上、下記特許文献2を参照)。
特開2019-023444号公報 特開2019-131035号公報
従前のEGR装置におけるEGR通路は、吸気通路上のサージタンクに接続していた。つまり、EGRガスが吸入空気に混交する前に各気筒毎に分流することはなく、EGRガスと吸入空気とを混交したものを吸気マニホルドにより各気筒に分配していた。
これに対し、EGR通路を各気筒に向かうように分岐した形状とし、吸入空気に混交する前に各気筒毎に分流することも考えられる。このような構成を採用することにより、各気筒に充填される吸気のEGR率、即ち吸気に占めるEGRガスの割合をより精度よく制御することが可能となる。
一方で、EGR通路の形状が複雑化することから、EGR通路の何れかの箇所に異物が付着、堆積して詰まるといった異常が生じるリスクがあることを完全には否定できない。
以上の問題に着目してなされた本発明は、EGR通路のどこかに異常が生じた場合に、その事実及び異常が生じた箇所を検知できるようにすることを所期の目的としている。
本発明では、排気通路を吸気通路に連通させるEGR通路と当該EGR通路を開閉するEGRバルブとを有する排気ガス再循環装置が付帯した内燃機関を制御するものであって、EGR通路が内燃機関の複数の気筒の各々に向かうよう分岐した上で吸気通路に接続しており、所定条件下で内燃機関を回転させながら吸気通路を気筒に向かって流れる吸入空気の流量を一定化した状態でEGRバルブの開度を操作し、気筒に連なる吸気通路内の吸気圧力を検出し、その吸気圧力の変動に基づいて、EGR通路のどの箇所に異常が生じているかを判断することとし、EGRバルブの開度を全閉よりも大きい所定開度に操作して各気筒の吸気行程を含む期間の吸気圧力を計測し、各気筒の吸気行程中の吸気圧力を比較した差分の絶対値が所定範囲よりも大きいならば、EGR通路における各気筒に向かって分岐した何れかの分流路に異常が生じているものと判断する内燃機関の制御装置を構成した。
本発明によれば、EGR通路のどこかに異常が生じた場合に、その事実及び異常が生じた箇所を検知できる。
本発明の一実施形態におけるシリーズ方式のハイブリッド車両及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態の車両に搭載される内燃機関の概要を示す図。 同実施形態の車両に搭載される内燃機関のEGR装置の要素であるEGR通路を示す図。 同実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。 同実施形態の内燃機関の制御装置によるダイアグノーシス制御の模様を例示するタイミング図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態におけるハイブリッド車両の主要システムの概略構成を示している。このハイブリッド車両は、内燃機関1と、内燃機関1により駆動されて発電を行う発電用モータジェネレータ2と、発電用モータジェネレータ2が発電した電力を蓄える蓄電装置3と、発電用モータジェネレータ2及び/または蓄電装置3から電力の供給を受けて車両の駆動輪62を駆動する走行用モータジェネレータ4とを備えている。
本実施形態のハイブリッド車両は、内燃機関1を発電にのみ使用するシリーズハイブリッド方式の電気自動車であり、車両の駆動輪62には専ら走行用モータジェネレータ4から走行のための駆動力を供給する。内燃機関1と駆動輪62との間は機械的に切り離されており、元来両者の間で回転駆動力の伝達がなされない。つまり、内燃機関1は、走行用モータジェネレータ4及び駆動輪62から完全に独立して回転し、また完全に独立して停止することが可能である。従って、イグニッションスイッチ(パワースイッチ、またはイグニッションキー)がONに操作されている車両の運用中、運転者がアクセルペダルを踏むことで車両が走行可能な状態にあっても、蓄電装置3が充分な電荷を蓄え、かつブレーキブースタ15が充分な負圧を蓄えている状況下では、燃料の燃焼を伴う内燃機関1の運転を実施しないことがある。
内燃機関1の回転軸であるクランクシャフトは、発電用モータジェネレータ2の回転軸と歯車機構を介して機械的に接続している。そして、内燃機関1が出力する回転駆動力を発電用モータジェネレータ2に入力することで、発電用モータジェネレータ2が発電する。発電した電力は、蓄電装置3に充電し、及び/または、走行用モータジェネレータ4に供給する。また、発電用モータジェネレータ2は、自らが回転駆動力を発生させて内燃機関1のクランクシャフトを回転駆動するモータリング用の電動機としても機能する。例えば、発電用モータジェネレータ2は、停止している内燃機関1を始動する準備としてのモータリング(クランキング)を実行する。
走行用モータジェネレータ4は、車両の走行のための駆動力を発生させ、その駆動力を減速機61を介して駆動輪62に入力する。また、走行用モータジェネレータ4は、駆動輪62に連れ回されて回転することで発電し、車両の運動エネルギを電気エネルギとして回収する。この回生制動により発電した電力は、蓄電装置3に充電する。
尤も、既に蓄電装置3の容量一杯まで電荷が蓄えられており、それ以上の充電が困難であるならば、走行用モータジェネレータ4が回生発電した電力を敢えて発電用モータジェネレータ2に供給し、発電用モータジェネレータ2を電動機として稼働させて内燃機関1を回転駆動する。これにより、車両の制動性能を維持しながら、余剰の電力を消尽する。また、このとき、内燃機関1の回転が保たれることから、内燃機関1の気筒11への燃料供給を一時的に停止する燃料カットを実行することができる。
発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2が発電する交流電力を直流電力に変換する。そして、その直流電力を蓄電装置3または駆動機インバータ41に入力する。並びに、発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させる際に、蓄電装置3及び/または駆動機インバータ41から供給される直流電力を交流電力に変換した上で発電用モータジェネレータ2に入力する。
駆動機インバータ41は、蓄電装置3及び/または発電機インバータ21から供給される直流電力を交流電力に変換した上で走行用モータジェネレータ4に入力する。並びに、駆動機インバータ41は、車両の回生制動を行うときに走行用モータジェネレータ4が発電する交流電力を直流電力に変換した上で蓄電装置3または発電機インバータ21に入力する。発電機インバータ21及び駆動機インバータ41は、PCU(Power Control Unit)の一部をなす。
蓄電装置3は、バッテリ及び/またはキャパシタ等である。バッテリは、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等の、エネルギ密度の大きい高電圧の二次電池である。蓄電装置3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々が発電する電力を充電して蓄える。並びに、蓄電装置3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々を電動機として作動させるための電力を放電し、それらモータジェネレータ2、4に必要な電力を供給する。
図2に、本実施形態のハイブリッド車両に搭載される内燃機関1の概要を示している。内燃機関1は、火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒11(例えば、三気筒。図1には、そのうち一つを図示)を包有している。各気筒11の吸気ポート近傍には、吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ111を設けている。また、各気筒11の燃焼室の天井部に、点火プラグ112を取り付けてある。点火プラグ112は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。
吸気を供給するための吸気通路13は、外部から空気を取り入れて各気筒11の吸気ポートへと導く。吸気通路13上には、エアクリーナ131、電子スロットルバルブ132、サージタンク133、吸気マニホルド134を、上流からこの順序に配置している。エアクリーナ131は、吸気通路13における最上流の位置、即ち空気を取り入れる吸気口に所在する。吸気口は、冷たい空気を取り入れて内燃機関の充填効率を上げるために、車両の前方に開口している。
排気を排出するための排気通路14は、気筒11内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒11の排気ポートから外部へと導く。この排気通路14上には、排気マニホルド142及び排気浄化用の三元触媒141を配置している。
外部EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置12は、排気通路14と吸気通路13とを連通する外部EGR通路121と、EGR通路121上に設けたEGRクーラ122と、EGR通路121を開閉し当該EGR通路121を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ123とを要素とする。EGR通路121の入口は、排気通路14における触媒141の下流に接続している。EGR通路121の出口は、吸気通路13におけるスロットルバルブ132の下流に接続している。
補足すると、本実施形態では、図3に示すように、EGR通路121が、内燃機関1の複数の気筒11の各々に向かうように分岐した上で、吸気通路13の一部をなす吸気マニホルド134に接続している。EGR通路121を流通するEGRガスは、吸気通路13を流通する吸入空気に混交される前に各気筒11毎に分流し、しかる後、各気筒11の吸気ポートに連接している吸気マニホルド143のそれぞれの管路に流入することになる。なお、図3中、EGRガスと混交する前の吸入空気の流れを白矢印で表し、EGRガスの流れを黒矢印で表している。符号135はスロットルバルブ132を通過した吸入空気がサージタンク133に流入する入口を指し示しており、符号124はEGRバルブ123を通過したEGRガスがEGR通路121に流入する入口を指し示している。符号1211は第一気筒11に向かってEGR通路121が枝分かれした分流路、符号1212は第二気筒11に向かってEGR通路121が枝分かれした分流路、符号1213は第三気筒11に向かってEGR通路121が枝分かれした分流路を指し示している。
内燃機関1、発電用モータジェネレータ2、蓄電装置3、インバータ21、41及び走行用モータジェネレータ4の制御を司る制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECU、即ち内燃機関1を制御するEFI(Electronic Fuel Injection)ECU01、発電用モータジェネレータ2及び発電機インバータ21を制御する発電機ECU02、蓄電装置3を制御するBMS(Battery Management System)ECU03、走行用モータジェネレータ4及び駆動機インバータ41を制御する駆動機ECU04等、並びに、それらの制御を統括する上位のコントローラであるHV(Hybrid Vehicle)ECUが、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものである。
ECU0に対しては、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、内燃機関1のクランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、運転者によるアクセルペダルの踏込量をアクセル開度(いわば、運転者が車両に対して要求している駆動力)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、気筒11に連なる吸気通路13、特にサージタンク133内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、内燃機関1の冷却水の温度を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、蓄電装置3に蓄えている電荷量(または、SOC(State Of Charge))を検出するセンサ、特にバッテリ3の端子電流及び/または端子電圧を検出するセンサから出力される信号f、外気温を検出する外気温センサから出力される外気温信号g、発電用モータジェネレータ2への印加電流及び/または印加電圧を検出するセンサから出力される信号h等が入力される。
ECU0は、各種センサを介してセンシングしている、運転者が操作するアクセル開度や、シフトポジション即ちシフトレバー(セレクタレバー)の位置、運転者が操作するスイッチのON/OFF、現在の車両の車速、路面の勾配、蓄電装置3が蓄えている電荷の量、ブレーキブースタ15が蓄えている負圧の大きさ、発電用モータジェネレータ2の発電電力等に応じて、走行用モータジェネレータ4が出力する回転駆動力、内燃機関1が出力する回転駆動力、発電用モータジェネレータ2が発電する電力または発電用モータジェネレータ2が出力する回転駆動力を増減制御する。
原則として、蓄電装置3が現在充分な電荷を蓄えており、走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が小さいならば、内燃機関1への燃料の供給を遮断して内燃機関1を運転しない。翻って、蓄電装置3が蓄えている電荷の量が減少し、または走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が大きいならば、内燃機関1を始動し気筒11に燃料を供給してこれを燃焼させるファイアリングを実行し、内燃機関1の出力する回転駆動力を以て発電機モータジェネレータ2を駆動し、発電を実施して蓄電装置3を充電、または走行用モータジェネレータ4に供給する電力を増強する。
内燃機関1の気筒11に燃料を供給して内燃機関1を運転しておらず、走行用モータジェネレータ4により駆動輪62を駆動して車両を走行させている最中に、内燃機関1を始動して発電用モータジェネレータ2による発電を実行しようとするためには、まず、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させ、内燃機関1の始動のためのモータリングを行う。そして、内燃機関1のクランクシャフトが所定回数以上または所定角度以上回転し、内燃機関1の各気筒11の現在の行程またはピストンの位置を知得する気筒判別が完了した後、内燃機関1の各気筒の行程に合わせて適切なタイミングで燃料を噴射し、かつ適切なタイミングで燃料を着火燃焼させるファイアリングを開始する。内燃機関1のクランクシャフトの回転角度及び回転速度即ちエンジン回転数は、発電用モータジェネレータ2に付帯するレゾルバを介して(発電機ECU02において)検出することができ、内燃機関1に付帯するクランク角センサを介して(EFI ECU01において)検出することもできる。
モータリング及びファイアリングにより内燃機関1の回転が加速し、その回転数が始動判定値を超えたならば、内燃機関1が始動して自立的に回転する状態となった(発電用モータジェネレータ2の出力を低減させてもなおエンジン回転数が上昇傾向を維持できるようになった)と判定し、電動機として作動させている発電用モータジェネレータ2の出力を0まで低減させてモータリングを終了する。
内燃機関1の始動判定後は、内燃機関1により発電用モータジェネレータ2を回転駆動する。さらに、発電用モータジェネレータ2を発電機として作動させ、その発電電力を0から増大させる。
なお、ECU0の一部をなすEFI ECU01は、内燃機関1の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒11に吸入される空気量(いわば、エンジン負荷率)を推算する。そして、吸入空気量に見合った(目標空燃比を実現するために必要な)要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング(一度の燃焼に対する点火の回数を含む)、要求EGR率(または、EGRガス量)等といった内燃機関1の運転パラメータを決定する。このEFI ECU01は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、lを、出力インタフェースを介して点火プラグ112のイグナイタ、インジェクタ111、スロットルバルブ132、EGRバルブ123等に対して出力する。
既に述べた通り、本実施形態の内燃機関1のEGR装置12の要素であるEGR通路121は、吸入空気が流通する吸気通路13の吸気マニホルド134に接続する前に、複数の気筒11の各々に向かうように枝分かれしたトーナメント式の構造をなしている。このようなトーナメント構造を採用することにより、各気筒11に充填される吸気のEGR率をより精度よく制御することが可能となる。
一方で、EGR通路121の形状が複雑化しており、EGR通路121の何れかの箇所に異物が付着、堆積して詰まるといった異常が生じるリスクがあることを完全には否定できない。
そこで、本実施形態のECU0は、EGR通路121のどこかに異常が生じていないかどうかを確認するためのダイアグノーシスを適宜実施する。ダイアグノーシス制御の機会は、所定条件下で内燃機関1を回転させながら、エンジン回転数及びスロットルバルブ132の開度をある値として、吸気通路13を気筒11に向かって流れる吸入空気の流量を一定化し、その状態でEGRバルブ123の開度を開閉操作できるときである。本実施形態における車両はシリーズハイブリッド車両であり、運転者によるアクセルペダルの踏込量によらず、内燃機関1を回転させたり停止させたりすることができる。例えば、
(i)暖機のためのファイアリング運転:冷却水の実測温度、排気浄化用の触媒141の推定温度または実測温度が所定値以下に低下しているとき、その温度を所定値以上に上昇させる目的で、内燃機関1を始動してファイアリングを行うことがある。このときには、内燃機関1の運転領域、即ち内燃機関1の吸気通路13に設置しているスロットルバルブ132の開度、吸気通路13を流れる空気(EGRガスを含まない)の流量及び圧力、燃料噴射量、エンジン回転数及びエンジントルクをある一定の値に制御する定点運転が可能である。
(ii)ブレーキブースタ15への負圧の補給、余剰の回生電力の消費のためのモータリング運転:ブレーキブースタ15に蓄えている負圧が所定値以下に減少しているときや、蓄電装置3に所定値以上の電荷を蓄えているときに走行用モータジェネレータ4による回生制動を実施するときには、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させ、蓄電装置3に蓄えている電力を消費して内燃機関1を回転駆動するモータリングを行うことがある。このときには、内燃機関1の吸気通路13に設置しているスロットルバルブ132の開度、吸気通路13を流れる空気(EGRガスを含まない)の流量及び圧力、発電用モータジェネレータ2の回転数及びエンジン回転数をある一定の値に制御する定点運転が可能である。
図4に示すように、本実施形態のECU0(または、EFI ECU01)は、上に挙げたような定点運転時(ステップS1)、吸気通路13を流れる空気の流量及び圧力をある一定量に制御した上で(ステップS2)、EGRバルブ123の開度を操作し(ステップS3)、その間のサージタンク133内の吸気圧力を計測する(ステップS4)。吸気通路13の一部をなすサージタンク133は、スロットルバルブ132の下流、かつ各気筒11に分岐する吸気マニホルド134の上流にあって、全ての気筒11に対して供給される空気が一旦溜められる部位である。サージタンク133には吸気温・吸気圧センサを設置しており、ECU0はその出力信号dを参照してサージタンク133内の吸気圧力の変動の推移を知得することができる。その上で、ECU0は、サージタンク133内の吸気圧力の変動の推移に基づいて、EGR通路121及びEGRバルブ123を含むEGR装置12の異常の有無を判定する(ステップS5)。
図5に、ダイアグノーシス中のサージタンク133内の吸気圧力の変動の推移を例示する。図5中、期間T1は第一気筒11の吸気行程、期間T2は第二気筒11の吸気行程、期間T3は第三気筒11の吸気行程にそれぞれ対応している。これら各気筒11の吸気行程では、吸気バルブが開弁して吸気が吸引されるため、サージタンク133内の吸気圧力が低下(吸気負圧が増大)する。EGRバルブ123の弁体を駆動するサーボモータまたはステッピングモータが正しく作動し、EGRバルブ123やEGR通路121に異物の堆積や詰まりといった異常が生じていないならば、サージタンク133内の吸気圧力の増減の振幅が所定範囲内にあり、かつ図5に実線で描画しているように、各気筒11の吸気行程における振幅に大きな差違は現れないはずである。
しかし、例えばEGR通路121における第一気筒11に向かって枝分かれした分流路1211に異物が詰まったような場合、EGRバルブ123を開弁していても第一気筒11(に連なる吸気マニホルド134の管路)に流入するEGRガスの流量が減少してしまう分、図5に破線で描画しているように、第一気筒11の吸気行程T1においてサージタンク133内の吸気圧力が顕著に低下し、その低下量が第二気筒11及び第三気筒の吸気行程T2、T3と比較しても明らかとなるためである。
ステップS3ないしステップS5にて、ECU0は、EGRバルブ123の開度を全閉しまたは小さい所定開度に操作して、各気筒11の吸気行程T1、T2、T3を含む期間のサージタンク133の吸気圧力を計測する。並びに、EGRバルブ123の開度をそれよりも大きい所定開度に操作して、各気筒11の吸気行程T1、T2、T3を含む期間のサージタンク133の吸気圧力を計測する。そして、
・前者における各気筒11の吸気行程T1、T2、T3中の吸気圧力と、後者における各気筒11の吸気行程T1、T2、T3中の吸気圧力との差分の絶対値が所定範囲内にあり、なおかつ、
・後者における各気筒11の吸気行程T1、T2、T3中の吸気圧力を比較した差分の絶対値が所定範囲内にある、つまり各気筒11間でのばらつきが小さい
ならば、EGR装置12に異常は生じていないと判断できる。
さもなくば、EGR装置12に何らかの異常が生じていると判断できる。前者における各気筒11の吸気行程T1、T2、T3中の吸気圧力と、後者における各気筒11の吸気行程T1、T2、T3中の吸気圧力との差分の絶対値が所定範囲よりも小さいが、後者における各気筒11の吸気行程T1、T2、T3中の吸気圧力を比較した差分の絶対値が所定範囲内にあるならば、EGRバルブ123、またはEGR通路121の各気筒11に向かって枝分かれする前の入口部124に異常が生じているものと推定される。
後者における各気筒11の吸気行程T1、T2、T3中の吸気圧力を比較した差分の絶対値が所定範囲よりも大きい、つまり各気筒11間でのばらつきが大きいならば、EGR通路121の各気筒11に向かって枝分かれした何れかの分流路1211、1212、1213に異常が生じているものと推定される。図5に示す例では、第一気筒11に向かう分流路1211に異常が生じている。
上述のEGR装置12のダイアグノーシスは、内燃機関1の回転数をできるだけ低く、またスロットルバルブ132の開度をできるだけ縮小して実施することが好ましい。回転数が高かったりスロットルバルブ132の開度が大きかったりすると、吸気通路13を流れる空気の流量及び圧力が増加し、EGRガスがEGR通路12から吸気通路13により流入しにくくなり、EGR装置12の異常に起因するサージタンク133内の吸気圧力の変化もより小さくなるからである。
本実施形態では、排気通路14を吸気通路13に連通させるEGR通路121と当該EGR通路121を開閉するEGRバルブ123とを有するEGR装置12が付帯した内燃機関1を制御するものであって、EGR通路121が内燃機関1の複数の気筒11の各々に向かうよう分岐した上で吸気通路13に接続しており、所定条件下で内燃機関1を回転させながら気筒11に連なる吸気通路133内の吸気圧力を検出し、その吸気圧力の変動に基づいて、EGR通路121のどの箇所に異常が生じているかを判断する内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、EGR通路121のどこかに異常が生じた場合に、その事実及び異常が生じた箇所を検知できる。そして、以後、その異常が生じた箇所と接続している気筒1について、燃料噴射量や点火タイミング等を補正することにより、混合気の燃焼を安定させて内燃機関1の運転を継続でき、燃費やエミッション性能を高く保つことが可能となる。
また、本実施形態では、シリーズハイブリッド車両の運転中に訪れる、内燃機関1のファイアリング定点運転またはモータリング定点運転の機会を利用して、EGR装置12のダイアグノーシスを実施する。これにより、ダイアグノーシスのための特別な運転モードを設定する必要がなく、そのような運転モードに遷移することに伴う違和感を生じさせずに済み、そのような運転モードの実行に起因した燃費またはエミッション性能の低下も招かない。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的な構成や処理の内容は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…内燃機関
11…気筒
12…排気ガス再循環(EGR)装置
121…EGR通路
1211、1212、1213…分流路
123…EGRバルブ
13…吸気通路
132…スロットルバルブ
14…排気通路
2…発電用モータジェネレータ
b…クランク角信号
d…吸気温・吸気圧信号
k…スロットルバルブの開度操作信号
l…EGRバルブの開度操作信号

Claims (1)

  1. 排気通路を吸気通路に連通させるEGR通路と当該EGR通路を開閉するEGRバルブとを有する排気ガス再循環装置が付帯した内燃機関を制御するものであって、
    EGR通路が内燃機関の複数の気筒の各々に向かうよう分岐した上で吸気通路に接続しており、
    所定条件下で内燃機関を回転させながら吸気通路を気筒に向かって流れる吸入空気の流量を一定化した状態でEGRバルブの開度を操作し、気筒に連なる吸気通路内の吸気圧力を検出し、その吸気圧力の変動に基づいて、EGR通路のどの箇所に異常が生じているかを判断することとし、
    EGRバルブの開度を全閉よりも大きい所定開度に操作して各気筒の吸気行程を含む期間の吸気圧力を計測し、各気筒の吸気行程中の吸気圧力を比較した差分の絶対値が所定範囲よりも大きいならば、EGR通路における各気筒に向かって分岐した何れかの分流路に異常が生じているものと判断する内燃機関の制御装置。
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