JP2011252399A - 排気ガス再循環装置の故障判定方法 - Google Patents

排気ガス再循環装置の故障判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】EGR装置の故障判定機構の効用を高める。
【解決手段】EGR通路上のEGRバルブを開閉制御したときの吸気管内圧力を実測するとともに、その開閉制御により実現されると予想される吸気管内圧力を推定し、吸気管内圧力の実測値と推定値との比較に基づいて、故障の有無、及び故障がある場合にその故障が複数の故障種別の中の何れに該当するのかを判定する。故障種別には、EGRバルブの固着、EGRバルブの異物噛み込み、EGR通路の狭窄が含まれる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関に付帯する排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置の故障判定方法に関する。
自動車等に搭載される内燃機関では、吸気系と排気系とをEGR通路を介して連通し、このEGR通路を介して排気ガスの一部を吸気系に還流する排気ガス再循環を行っている。EGR通路には、これを開閉するEGRバルブが設けられており、内燃機関の運転状況に応じてEGRバルブの開度を操作し、排気ガスの還流率(または、還流量)や還流時期を制御する。
EGR装置に故障が発生すると、適確なEGR制御の妨げとなり、ノッキングの発生やエミッションの悪化につながる。よって、通常、EGR装置の故障の有無をオンラインで診断し、故障を検出した暁にはその事実を運転者に告知したり、記憶装置に記録を残したりする故障判定(ダイアグノーシス)機構を実装している。
従来の故障判定機構では、燃料カット中にEGRバルブを開閉制御し、全閉時における吸気管内圧力、所定開度時における吸気管内圧力をそれぞれ測定して、両者の差圧が所定の判定閾値を下回っているか否かに基づいて故障の有無の判定を行っていた(例えば、下記特許文献1を参照)。
しかしながら、このようなものであると、EGR装置の故障の具体的な種類については判断を下すことができない。よって、点検修理の際に、どのような故障であるかを一から検査しなければならず、また、運転中に故障の内容に対応してきめ細かな補正制御を行うようなことも不可能であった。
特開平02−009937号公報
本発明は、EGR装置の故障判定機構の効用を高めることを所期の目的としている。
本発明では、EGR通路上のEGRバルブを開閉制御したときの吸気管内圧力を実測するとともに、その開閉制御により実現されると予想される吸気管内圧力を推定し、吸気管内圧力の実測値と推定値との比較に基づいて、故障の有無、及び故障がある場合にその故障が複数の故障種別の中の何れに該当するのかを判定することとした。
前記故障種別には、EGRバルブを開閉制御しようとしてもこれが動かない固着、EGRバルブの開度がある値から減少しない異物噛み込み、EGR通路の狭窄が含まれる。
本発明によれば、EGR装置の故障の有無のみならずその故障の種類についても一定の判断を下すことができるため、故障判定機構の効用が高まる。
本発明の一実施形態における内燃機関の概略構成を示す図。 EGR装置の正常時及び異常時の吸気管内圧力の推移を例示する図。 同実施形態における制御装置が実施する判定処理方法の内容を示すフローチャート。 同実施形態における制御装置が実施する判定処理方法の内容を示すフローチャート。 同実施形態における制御装置が実施する判定処理方法の内容を示すフローチャート。 同実施形態における制御装置が実施する判定処理方法の内容を示すフローチャート。 同実施形態における制御装置が実施する最終判定の条件を示すテーブル。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に一気筒の構成を概略的に示した内燃機関100は、例えば自動車に搭載されるものである。内燃機関100の吸気系1には、アクセルペダルの踏込量に応じて開閉するスロットルバルブ11を設けており、スロットルバルブ11の下流にはサージタンク13を一体に有する吸気マニホルド12を取り付けている。サージタンク13には、吸気管内圧力(または、吸気負圧)を検出する圧力センサ71を配している。
排気系5には、排気マニホルド51を取り付け、かつ排出ガス浄化用の三元触媒52を装着している。そして、触媒52の上流にフロントO2センサ53を、下流にリアO2センサ54を、それぞれ配している。O2センサ53、54は、排出ガスに接触して反応することにより、排出ガス中の酸素濃度に応じた電圧信号を出力する。
吸気系1と排気系5との間は、外部EGR装置6を介して接続する。EGR装置6は、始端が排気マニホルド51に連通し終端がサージタンク13に連通する外部EGR通路61と、EGR通路61上に設けた外部EGRバルブ62とを要素としてなる。EGRバルブ62を開放すれば、排出ガスを排気系5から吸気系1へと還流して吸気に混合する外部EGRを実現できる。
シリンダ2上部に形成される燃焼室の天井部(シリンダヘッド)には、吸気バルブ21、排気バルブ22、燃料噴射弁3及び点火プラグ8を設ける。
この内燃機関100は、可変バルブタイミング機構9を備えている。可変バルブタイミング機構9は、いわゆる揺動シリンダ機構を用いた既知のもので、吸気カムシャフト91に固定したロータと、ロータの外側に嵌装したハウジングと、ロータに対してハウジングを回動させるための電磁式四方向切換制御弁であるオイルコントロールバルブ92と、一方をハウジングに、他方を排気カムシャフト93にそれぞれ取り付けた噛合する一対のギア94、95と、吸気カムシャフト91の端部に配したクランクセンサ96と、排気カムシャフト93の端部に配したタイミングセンサ97とを備える。ハウジングに流出入する作動油の方向及び量をオイルコントロールバルブ92を介して制御し、ロータに対するハウジングの相対角度を変化させ、排気カムシャフト93と吸気カムシャフト91との間に任意の回転位相差を生じさせることにより、吸気バルブ21の開閉タイミングと排気バルブ22の開閉タイミングとの相対位相差を一定の角度範囲内で自在に変化させることが可能である。吸気バルブ21の開放タイミングを早く、または排気バルブ22の閉止タイミングを遅くすれば、シリンダ2内に燃焼ガスを残留させて吸気に混合する内部EGRを実現できる。
内燃機関100の運転制御を司る電子制御装置(Electronic Control Unit)4は、中央演算装置41、記憶装置42、入力インタフェース43、出力インタフェース44等を有するマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェース43には、吸気管内圧力を検出する圧力センサ71から出力される吸気管内圧力信号a、エンジン回転数を検出する回転数センサ72から出力される回転数信号b、車速を検出する車速センサ73から出力される車速信号c、スロットルバルブ11の開度(または、アクセルペダルの踏込量)を検出するスロットルポジションセンサ74から出力されるスロットル開度信号d、冷却水温を検出する水温センサ76から出力される水温信号f、燃焼圧の変化によりノッキングの状態を検出するノッキングセンサ75から出力されるノッキング信号e、吸気カムシャフト91の端部にあるタイミングセンサ96から出力されるクランク角度信号及び気筒判別用信号g、排気カムシャフト92の端部にあるタイミングセンサ97から240°CA(クランク角度)回転毎に出力される排気カム信号h、フロントO2センサ53から出力される上流側空燃比信号i、リアO2センサ54から出力される下流側空燃比信号j等が入力される。
出力インタフェース44からは、インジェクタ3に対して燃料噴射信号n、点火プラグ8に対して点火信号m、EGRバルブ62に対してEGRバルブ開度信号o、可変バルブタイミング機構9に対してバルブ開閉タイミング信号p等を出力する。
中央演算装置41は、記憶装置42に予め格納されているプログラムを解釈、実行し、以て内燃機関100の燃料噴射制御、EGR制御、並びにEGR装置の故障判定等を遂行する。
内燃機関100の燃料噴射制御及びEGR制御において、ECU4は、内燃機関100の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、h、i、jを入力インタフェース43を介して取得し、それらに基づいて制御入力である燃料噴射量、燃料噴射タイミング、点火タイミング、EGRバルブ62の開度(EGRステップ数)、可変バルブタイミング等を算定して、制御入力に対応した制御信号m、n、o、pを出力インタフェース44を介して印加する。上記制御入力の算定手法は、既知の内燃機関100の運転制御と同様とすることができるので、ここでは説明を割愛する。
以降、本実施形態におけるEGR装置6の故障判定方法に関して詳述する。本実施形態では、制御入力として演算したEGRバルブ62の(本来実現されているべき)開度、可変バルブタイミング、燃料噴射量や、スロットルポジションセンサ74により実測したスロットルバルブ11の開度、回転数センサ72により実測したエンジン回転数等から、予想される吸気管内圧力の値を推定する。そして、この吸気管内圧力の推定値を、圧力センサ71により実測した吸気管内圧力の実測値と比較することを通じて、EGR装置6の故障の有無、及び故障がある場合にその故障が複数の故障種別の中の何れに該当するのかを判定する。故障種別には、EGRバルブ62を開閉制御しようとしてもこれが動かない固着、EGRバルブ62の開度がある値から減少しない即ちEGRバルブ62が完全には閉じない異物噛み込み、デポジットの堆積等に起因したEGR通路61の狭窄、その他(EGRバルブ62を駆動するステッピングモータの故障または性能劣化、EGRバルブ62の摺動不良、センサ71、72、74類の故障、等々)が含まれる。
もしもEGR装置6に何らの故障も存在していなければ、制御入力として演算したEGRバルブ62の開度やスロットルバルブ11の実測開度、実測エンジン回転数等を内燃機関100の吸排気系1、5の入出力特性を示すモデル数式に代入して算出される吸気管内圧力の推定値が、吸気管内圧力の実測値と合致するはずである。逆に、吸気管内圧力の推定値が実測値から乖離しているのであれば、EGR装置6に何らかの故障が発生しているものと考えることができる。そして、その乖離の様子を分析することにより、EGR装置6に発生した故障の種別を特定することが可能である。
図2は、スロットルバルブ11の開度やエンジン回転数等が変化しないという条件の下における、吸気管内圧力の推移を描画したものである。図2中、実線はモデルから算出した吸気管内圧力の推定値を示す。これに対し、破線はEGRバルブ62が固着している場合の吸気管内圧力の実測値を示し、一点鎖線はEGRバルブ62が異物を噛み込んでいる場合の吸気管内圧力の実測値を示し、二点鎖線はEGR通路61が狭窄している場合の吸気管内圧力の実測値を示す。区間(1)は、EGRバルブ62に制御入力として与える開度を所定開度または全開に維持している区間であり、区間(2)は、EGRバルブ62に制御入力として与える(ECU4による演算上の)開度を全閉に維持している区間である。区間(3)は、EGRバルブ62に制御入力として与える開度を所定開度または全開に向けて徐々に増大させている区間であり、区間(4)は、EGRバルブ62に制御入力として与える開度を全閉に向けて徐々に減少させている区間である。
平常であれば、EGRバルブ62の開度を拡大することで吸気管内圧力は増大し、EGRバルブ62の開度を縮小することで吸気管内圧力は減少するはずである。しかし、EGRバルブ62が固着している場合には、区間(1)、(2)、(3)、(4)において吸気管内圧力の実測値が変動しない(無論、スロットルバルブ11の開度やエンジン回転数が変化するならばこの限りではない)。EGRバルブ62が異物を噛み込んでいる場合には、区間(2)、(3)の初期、(4)の終期において吸気管内圧力の実測値が予想される推定値まで下がりきらない。また、EGR通路61が狭窄している場合には、区間(1)、(3)の終期、(4)の初期において吸気管内圧力の実測値が予想される推定値まで上がりきらない。
本実施形態の故障判定方法では、EGRバルブ62に制御入力として与える開度を所定開度または全開としている区間(1)、EGRバルブ62に制御入力として与える開度を全閉としている区間(2)、EGRバルブ62に制御入力として与える開度を徐々に増大させている区間(3)、EGRバルブ62に制御入力として与える徐々に減少させている区間(4)の各々の区間において、図3ないし図6に示す判定処理を実行する。そして、それら各区間における判定処理結果を総合して、EGR装置6の故障の有無及び故障の種別についての判断を下す。
図3に示しているのは、区間(1)においてECU4が実行する判定処理である。ECU4は、吸気管内圧力の実測値を反復的にサンプリング計測し、区間(1)に亘るその時系列を記憶装置42に記憶する(ステップS11)。並びに、制御入力として演算したEGRバルブ62の開度やスロットルバルブ11の実測開度、実測エンジン回転数等をモデル数式に代入して吸気管内圧力の推定値を反復的に算出し、区間(1)に亘るその時系列を記憶装置42に記憶する(ステップS12)。さらに、EGRバルブ62の開度を全閉(即ち、外部EGRを実行しない)と見なした上で、スロットルバルブ11の実測開度、実測エンジン回転数等をモデル数式に代入して吸気管内圧力の推定値を反復的に算出し、区間(1)に亘るその時系列を記憶装置42に記憶する(ステップS13)。
そして、区間(1)の終了の際に、ステップS11にて得た吸気管内圧力の実測値の時系列をステップS12にて得た吸気管内圧力の推定値の時系列と比較し、両者の差(の累積、またはその累積を時系列の個数で割った平均値)が所定の許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップS14)。両者の差が所定の許容範囲内にあるならば、正常判定(1)が成立したとして、その旨の情報を記憶装置42に記憶する(ステップS15)。
両者の差が所定の許容範囲内にないならば、次に、ステップS11にて得た吸気管内圧力の実測値の時系列をステップS13にて得た吸気管内圧力の推定値の時系列と比較し、両者の差(の累積、またはその累積を時系列の個数で割った平均値)が所定の許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップS16)。両者の差が許容範囲内にあるならば、異常判定(1)−1が成立したとして、その旨の情報を記憶装置42に記憶する(ステップS17)。異常判定(1)−1は、EGRバルブ62の固着を予感させる判定結果である。両者の差が許容範囲内にないならば、異常判定(1)−2が成立したとして、その旨の情報を記憶装置42に記憶する(ステップS18)。異常判定(1)−2は、EGRバルブ62の固着以外の故障を予感させる判定結果である。
図4に示しているのは、区間(2)においてECU4が実行する判定処理である。ECU4は、吸気管内圧力の実測値を反復的にサンプリング計測し、区間(2)に亘るその時系列を記憶装置42に記憶する(ステップS21)。並びに、EGRバルブ62の開度を全閉と見なした上で、スロットルバルブ11の実測開度、実測エンジン回転数等をモデル数式に代入して吸気管内圧力の推定値を反復的に算出し、区間(2)に亘るその時系列を記憶装置42に記憶する(ステップS22)。
そして、区間(2)の終了の際に、ステップS21にて得た吸気管内圧力の実測値の時系列をステップS22にて得た吸気管内圧力の推定値の時系列と比較し、両者の差(の累積、またはその累積を時系列の個数で割った平均値)が所定の許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップS23)。両者の差が所定の許容範囲内にあるならば、正常判定(2)が成立したとして、その旨の情報を記憶装置42に記憶する(ステップS24)。両者の差が許容範囲内にないならば、異常判定(2)が成立したとして、その旨の情報を記憶装置42に記憶する(ステップS25)。異常判定(2)は、EGRバルブ62の異物噛み込みの故障を予感させる判定結果である。
図5に示しているのは、区間(3)においてECU4が実行する判定処理である。ECU4は、吸気管内圧力の実測値を反復的にサンプリング計測し、区間(3)に亘るその時系列を記憶装置42に記憶する(ステップS31)。並びに、制御入力として演算したEGRバルブ62の開度やスロットルバルブ11の実測開度、実測エンジン回転数等をモデル数式に代入して吸気管内圧力の推定値を反復的に算出し、区間(3)に亘るその時系列を記憶装置42に記憶する(ステップS32)。さらに、EGRバルブ62の開度を全閉と見なした上で、スロットルバルブ11の実測開度、実測エンジン回転数等をモデル数式に代入して吸気管内圧力の推定値を反復的に算出し、区間(3)に亘る時系列を記憶装置42に記憶する(ステップS33)。
そして、区間(3)の終了の際に、ステップS31にて得た吸気管内圧力の実測値の時系列をステップS32にて得た吸気管内圧力の推定値の時系列と比較し、両者の差(の累積、またはその累積を時系列の個数で割った平均値)が所定の許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップS34)。両者の差が所定の許容範囲内にあるならば、正常判定(3)−1が成立したとして、その旨の情報を記憶装置42に記憶する(ステップS35)。
両者の差が所定の許容範囲内にないならば、次に、ステップS31にて得た吸気管内圧力の実測値の時系列の単位時間当たり変化量(または、区間(3)における実測値の変化速度、実測値の時系列の各点を通る直線ないし曲線の傾き)を、ステップS32にて得た吸気管内圧力の推定値の時系列の単位時間当たり変化量(または、区間(3)における推定値の変化速度、推定値の時系列の各点を通る直線ないし曲線の傾き)と比較し、両者の差が所定の許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップS36)。両者の差が許容範囲内にあるならば、正常判定(3)−2が成立したとして、その旨の情報を記憶装置42に記憶する(ステップS37)。正常判定(3)−2は、吸気管内圧力の実測値と推定値とが乖離しているという点で完全に正常とは言えないが、EGRバルブ62の開度を拡大させる制御に吸気管内圧力の実測値が追従して変動しているという点である程度EGR制御が正常に行われているものと捉えることができる。正常判定(3)−2は、吸気管内圧力の実測値の時系列が推定値の時系列からオフセットしていることを示し、EGRバルブ62の異物噛み込みの故障を予感させる判定結果である。
両者の差が所定の許容範囲内にないならば、さらに、ステップS31にて得た吸気管内圧力の実測値の時系列をステップS33にて得た吸気管内圧力の推定値の時系列と比較し、両者の差(の累積、またはその累積を時系列の個数で割った平均値)が所定の許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップS38)。両者の差が許容範囲内にあるならば、異常判定(3)−1が成立したとして、その旨の情報を記憶装置42に記憶する(ステップS39)。異常判定(3)−1は、EGRバルブ62の固着を予感させる判定結果である。両者の差が許容範囲内にないならば、異常判定(3)−2が成立したとして、その旨の情報を記憶装置42に記憶する(ステップS30)。異常判定(3)−2は、EGRバルブ62の固着または異物噛み込みの狭窄以外の故障を予感させる判定結果である。
図6に示しているのは、区間(4)においてECU4が実行する判定処理である。ECU4は、吸気管内圧力の実測値を反復的にサンプリング計測し、区間(4)に亘るその時系列を記憶装置42に記憶する(ステップS41)。並びに、制御入力として演算したEGRバルブ62の開度やスロットルバルブ11の実測開度、実測エンジン回転数等をモデル数式に代入して吸気管内圧力の推定値を反復的に算出し、区間(4)に亘るその時系列を記憶装置42に記憶する(ステップS42)。さらに、EGRバルブ62の開度を全閉と見なした上で、スロットルバルブ11の実測開度、実測エンジン回転数等をモデル数式に代入して吸気管内圧力の推定値を反復的に算出し、区間(4)に亘る時系列を記憶装置42に記憶する(ステップS43)。
そして、区間(4)の終了の際に、ステップS41にて得た吸気管内圧力の実測値の時系列をステップS42にて得た吸気管内圧力の推定値の時系列と比較し、両者の差(の累積、またはその累積を時系列の個数で割った平均値)が所定の許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップS44)。両者の差が所定の許容範囲内にあるならば、正常判定(4)−1が成立したとして、その旨の情報を記憶装置42に記憶する(ステップS45)。
両者の差が所定の許容範囲内にないならば、次に、ステップS41にて得た吸気管内圧力の実測値の時系列の単位時間当たり変化量(または、区間(4)における実測値の変化速度、実測値の時系列の各点を通る直線ないし曲線の傾き)を、ステップS42にて得た吸気管内圧力の推定値の時系列の単位時間当たり変化量(または、区間(4)における推定値の変化速度、推定値の時系列の各点を通る直線ないし曲線の傾き)と比較し、両者の差が所定の許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップS46)。両者の差が許容範囲内にあるならば、正常判定(4)−2が成立したとして、その旨の情報を記憶装置42に記憶する(ステップS47)。正常判定(4)−2は、吸気管内圧力の実測値と推定値とが乖離しているという点で完全に正常とは言えないが、EGRバルブ62の開度を縮小させる制御に吸気管内圧力の実測値が追従して変動しているという点である程度EGR制御が正常に行われているものと捉えることができる。正常判定(4)−2は、吸気管内圧力の実測値の時系列が推定値の時系列からオフセットしていることを示し、EGRバルブ62の異物噛み込みの故障を予感させる判定結果である。
両者の差が所定の許容範囲内にないならば、さらに、ステップS41にて得た吸気管内圧力の実測値の時系列をステップS43にて得た吸気管内圧力の推定値の時系列と比較し、両者の差(の累積、またはその累積を時系列の個数で割った平均値)が所定の許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップS48)。両者の差が許容範囲内にあるならば、異常判定(4)−1が成立したとして、その旨の情報を記憶装置42に記憶する(ステップS49)。異常判定(4)−1は、EGRバルブ62の固着を予感させる判定結果である。両者の差が許容範囲内にないならば、異常判定(4)−2が成立したとして、その旨の情報を記憶装置42に記憶する(ステップS40)。異常判定(4)−2は、EGRバルブ62の固着または異物噛み込み以外の故障を予感させる判定結果である。
しかして、ECU4は、各区間における判定処理結果を総合して、EGR装置6の故障の有無及び故障の種別(固着/異物噛み込み/狭窄/その他)についての判断を下し、下した判断内容を示す情報を記憶装置42に記憶する。また、EGR装置6に故障があるものと判断した暁には、コックピット内でランプを点灯させたり、ディスプレイに表示させたりする等、運転者の視聴覚に訴えかける態様にて故障の存在を運転者に報知する。
図7に、各区間における判定処理結果と、最終的なEGR装置6の故障判定との関係を示す。図7の左欄は、各区間における判定処理結果が正常(正常判定(3)−2、正常判定(4)−2を含む)であるならば○、異常であるならば×である。図7の右欄は、各区間における判定処理結果から導かれる故障の種別である。
区間(1)、(2)、(3)、(4)の全てにおいて正常判定の場合には、EGR装置に故障はないものと判断する。さもなくば、何らかの故障があるものと判断する。例えば、区間(1)、(2)、(3)、(4)の全てにおいて異常判定の場合には、各区間における判定処理結果の詳細を条件として故障の種別を判断する。即ち、異常判定(1)−1かつ異常判定(4)−1が成立しているならば固着と判断し、異常判定(4)−2が成立しているならば異物噛み込みと判断し、異常判定(1)−2が成立しているならば通路狭窄と判断し、それ以外であればその他の故障であると判断する。
区間(1)、(2)において異常判定、(3)、(4)において正常判定の場合には、異常判定(3)−2または異常判定(4)−2が成立しているならば異物噛み込みと判断し、それ以外であればその他の故障であると判断する。
区間(1)、(2)において異常判定、(3)、(4)の何れか一方において正常判定、他方において異常判定の場合には、異常判定(1)−2が成立していない、または異常判定(4)−2が成立していないことを条件として異物噛み込みと判断し、そうでなければその他の故障であると判断する。
以上に述べたEGR装置6の故障判定方法は、特定の状況下、例えば燃料カット中にEGRバルブ62を強制的に開閉操作して実施してもよいし、通常の内燃機関100の運転中に実施してもよい。
本実施形態によれば、EGR通路61上のEGRバルブ62を開閉制御したときの吸気管内圧力を実測するとともに、その開閉制御により実現されると予想される吸気管内圧力を推定し、吸気管内圧力の実測値と推定値との比較に基づいて、故障の有無、及び故障がある場合にその故障が複数の故障種別の中の何れに該当するのかを判定することとしたため、故障判定機構の効用が高まる。即ち、点検修理の際に、どのような故障が発生しているのかを一定の確度を以て作業者に知らしめることができ、利便性が高まる。
また、運転中に、故障の種別に対応してきめ細かな補正制御を行うことも可能となる。例えば、EGR通路61の狭窄であれば、外部EGRガス量の低下を補うように燃料噴射量を増大させたり、点火タイミングを遅らせたり、可変バルブタイミングを早めたりする一方で、EGRバルブ62の固着であれば、EGR装置6自体が完全に存在しないものと見なして運転制御する、といったことができるようになる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態における内燃機関は火花点火エンジンであったが、これがディーゼルエンジンであったとしても、本発明を適用することは可能である。
その他、各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、自動車等に搭載される内燃機関のEGR装置の故障判定に用いることができる。
100…内燃機関
11…スロットルバルブ
4…ECU(制御装置)
61…EGR通路
62…EGRバルブ
71…吸気管内圧力センサ
74…スロットルポジションセンサ

Claims (2)

  1. 内燃機関に付帯する排気ガス再循環装置の故障判定方法であって、
    EGRバルブを開閉制御したときの吸気管内圧力を実測するとともに、
    その開閉制御により実現されると予想される吸気管内圧力を推定し、
    吸気管内圧力の実測値と推定値との比較に基づいて、故障の有無、及び故障がある場合にその故障が複数の故障種別の中の何れに該当するのかを判定することを特徴とする排気ガス再循環装置の故障判定方法。
  2. 前記故障種別には、EGRバルブを開閉制御しようとしてもこれが動かない固着、EGRバルブの開度がある値から減少しない異物噛み込み、EGR通路の狭窄が含まれている請求項1記載の排気ガス再循環装置の故障判定方法。
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