JP6107678B2 - 可変バルブ機構の異常診断装置 - Google Patents

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Description

この発明は、所定の運転状態において吸気行程中にも排気バルブを開くように構成された可変バルブ機構の異常診断装置に関する。
自動車等のエンジンにおいては、吸気バルブや排気バルブの開閉時期を可変する可変バルブ機構を備え、吸気バルブと排気バルブの開状態のオーバーラップ量をエンジンの高回転時に大きくエンジンの低回転時に小さくするように可変バルブ機構の作動を制御し、エンジン性能の向上を図るようにしたものが知られている。
このような可変バルブ機構を備えたエンジンにおいては、可変バルブ機構が故障すると、エンジン性能の低下を引き起こすと共に燃費性能の低下や排気エミッションの悪化を引き起こす畏れがあることから、可変バルブ機構の異常を診断することが求められている。
これに対し、可変バルブ機構の異常を診断するものとして、例えば特許文献1には、吸気バルブの開閉時期を切り換えて吸気バルブと排気バルブの開状態のオーバーラップ量を変化させる可変バルブ機構の異常診断を、実測した吸入空気量と、スロットル弁開度及び回転速度に基づいて予測した吸入空気量との差に基づいて行うようにしたものが開示されている。
特開平6−317114号公報
ところで、近年、ディーゼルエンジンにおいて、所定の運転状態において吸気行程中にも排気バルブを開き、排気行程にのみ排気バルブを開く第1モードと、排気行程に排気バルブを開くと共に吸気行程中にも排気バルブを開く第2モードとを選択可能に構成された可変バルブ機構が、複数の気筒にそれぞれ設けられたものが知られている。
かかる可変バルブ機構を備えたエンジンでは、例えば、冷間始動時に、可変バルブ機構を第2モードに制御して吸気行程中にも排気バルブを開き、吸気行程において排気通路から排気ガスの一部を気筒内に還流させることにより燃焼室内の温度を高めてエンジンの始動性を向上させることや燃焼安定性を向上させることが行われている。
このように吸気行程中にも排気バルブを開くように構成された可変バルブ機構が複数の気筒にそれぞれ設けられたエンジンにおいても、前記可変バルブ機構が故障すると、エンジン性能及び燃費性能の低下や排気エミッションの悪化を引き起こす畏れがあることから、前記可変バルブ機構の異常を精度良く診断することが望まれる。このように可変バルブ機構が複数の気筒にそれぞれ設けられている場合、複数の可変バルブ機構のうち一部が故障することがある。このとき、前記特許文献1に記載されるように吸入空気量に基づいて異常判定する場合、可変バルブ機構が正常である場合と複数の可変バルブ機構のうち一部が故障している異常である場合との吸入空気量の差が小さくなるため、精度良く異常検出を行うことが難しくなる。一方で、吸入空気量の差が大きくなる運転状態であるときのみ、異常検出を行うようにすることが考えられるが、この場合には診断頻度が低下することとなる。
そこで、本発明は、複数の気筒にそれぞれ設けられ吸気行程中にも排気バルブを開くように構成された可変バルブ機構の異常診断を、診断精度と診断頻度の両立を図りつつ行うことができるようにすることを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に係る発明は、複数の気筒にそれぞれ設けられ、排気行程にのみ排気バルブを開く第1モードと、排気行程に排気バルブを開くと共に吸気行程中にも排気バルブを開く第2モードとを選択可能に構成された可変バルブ機構の異常診断装置であって、前記可変バルブ機構は、油圧作動式に構成され、吸気通路を流れる吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記エンジン回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数が所定のアイドル回転数より高回転である所定の回転数以上であるときに、前記第2モードにおける排気ガスの戻り量を、前記吸入空気量検出手段によって前記第2モードに切り替えられる前の前記第1モード中に検出された前記第1モードにおける吸入空気量と前記第2モード中に検出された前記第2モードにおける吸入空気量とに基づいて算出し、前記複数の気筒のうち少なくとも1つの気筒に設けられた前記可変バルブ機構の異常に対応して設定された第1診断閾値と比較して一部又は全ての前記可変バルブ機構の異常を診断する第1異常診断手段と、前記エンジン回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数が前記所定のアイドル回転数であるときに、前記第2モードにおける排気ガスの戻り量を、前記吸入空気量検出手段によって前記第2モードに切り替えられる前の前記第1モード中に検出された前記第1モードにおける吸入空気量と前記第2モード中に検出された前記第2モードにおける吸入空気量とに基づいて算出し、前記複数の気筒に設けられた全ての前記可変バルブ機構の異常に対応して設定された第2診断閾値と比較して全ての前記可変バルブ機構の異常のみを診断する第2異常診断手段と、を備えていることを特徴とする。
また、本願の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記第1異常診断手段は、前記吸入空気量検出手段によって検出された前記第1モードにおける吸入空気量と前記第2モードにおける吸入空気量との差を前記第2モードにおける排気通路から気筒内に還流する排気ガスの戻り量として算出する排気戻り量算出手段と、前記第2モードにおける排気通路から気筒内に還流する排気ガスの戻り量を推定する排気戻り量推定手段と、前記排気戻り量算出手段によって算出された前記第2モードにおける排気ガスの戻り量が、前記排気戻り量推定手段によって推定された前記第2モードにおける排気ガスの戻り量に基づいて設定された前記第1診断閾値より小さい場合に、前記可変バルブ機構が異常であると判定する異常判定手段と、を備えていることを特徴とする。
更に、本願の請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記第1異常診断手段は、前記エンジン回転数検出手段によって検出された前記第1モードにおける吸入空気量を検出したときのエンジン回転数と前記第2モードにおける吸入空気量を検出したときのエンジン回転数との差に基づいて、前記吸入空気量検出手段によって検出された前記第1モードにおける吸入空気量を、前記第2モードにおける吸入空気量を検出したときの前記第1モードにおける吸入空気量に補正することにより、前記排気戻り量算出手段によって算出される前記第2モードにおける排気ガスの戻り量を補正する排気戻り量補正手段を備え、前記異常判定手段は、前記排気戻り量補正手段によって補正された前記第2モードにおける排気ガスの戻り量が、前記第1診断閾値より小さい場合に、前記可変バルブ機構が異常であると判定することを特徴とする。
また更に、本願の請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3の何れか1項に係る発明において、エンジンへの燃料の供給を停止する燃料カット手段を備え、前記第1異常診断手段は、前記燃料カット手段による前記エンジンへの燃料の供給が停止されているときに前記可変バルブ機構の異常診断を行うことを特徴とする。
また更に、本願の請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4の何れか1項に係る発明において、排気ガスの一部を排気通路から吸気通路に還流させるEGR手段を備え、前記第1異常診断手段は、前記EGR手段による前記排気通路から前記吸気通路への排気ガスの還流が停止されているときに前記可変バルブ機構の異常診断を行うことを特徴とする。
また更に、本願の請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5の何れか1項に係る発明において、変速機の変速段を検出する変速段検出手段を備え、前記第1異常診断手段は、前記変速段検出手段によって検出される変速段が最高変速段にあるときに前記可変バルブ機構の異常診断を行うことを特徴とする。
また更に、本願の請求項7に係る発明は、請求項1から請求項6の何れか1項に係る発明において、前記第2異常診断手段は、前記吸入空気量検出手段によって検出された前記第1モードにおける吸入空気量と前記第2モードにおける吸入空気量の差が、前記複数の気筒に設けられた全ての前記可変バルブ機構の異常に対応して設定された第2診断閾値より小さい場合に、前記可変バルブ機構が異常であると判定する異常判定手段を備えていることを特徴とする。
以上の構成により、本願各請求項の発明によれば、次の効果が得られる。
まず、本願の請求項1に係る発明によれば、複数の気筒にそれぞれ設けられ、排気行程にのみ排気バルブを開く第1モードと排気行程及び吸気行程中に排気バルブを開く第2モードとを選択可能に構成された可変バルブ機構の異常診断を、第1モードと第2モードにおける吸入空気量に基づいて算出された第2モードにおける排気ガスの戻り量をエンジン回転数が高回転であるときは少なくとも1つの気筒に設けられた可変バルブ機構の異常に対応する第1診断閾値と比較して行い、エンジン回転数がアイドル回転数であるときは複数の気筒に設けられた全ての可変バルブ機構の異常に対応する第2診断閾値と比較して行う。


これにより、吸入空気量が多いエンジン回転数が高回転であるときには少なくとも1つの可変バルブ機構の異常を診断することができるので、可変バルブ機構の異常診断を精度良く行うことができる。また、吸入空気量が少ないエンジン回転数がアイドル回転数であるときには全ての可変バルブ機構の異常を診断することができるので、エンジン回転数が高回転であるときにのみ可変バルブ機構の異常を診断する場合に比して診断頻度を多くすることができる。したがって、複数の気筒にそれぞれ設けられ吸気行程中にも排気バルブを開くように構成された可変バルブ機構の異常診断を、診断精度と診断頻度の両立を図りつつ行うことができる。
また、本願の請求項2に係る発明によれば、エンジン回転数が高回転であるときには、第1モードと第2モードにおける吸入空気量との差として算出される第2モードにおける排気ガスの戻り量が、推定された第2モードにおける排気ガスの戻り量に基づいて設定された第1診断閾値より小さい場合に、可変バルブ機構が異常であると判定することにより、可変バルブ機構の異常診断を、吸気行程中に排気バルブを開いたときの排気ガスの戻り量を考慮して行うことができるので、可変バルブ機構の異常診断を精度良く行うことができる。
更に、本願の請求項3に係る発明によれば、エンジン回転数が高回転であるときに、第1モードにおける吸入空気量を検出したときのエンジン回転数と第2モードにおける吸入空気量を検出したときのエンジン回転数との差に基づいて第1モードにおける吸入空気量を補正し、第2モードにおける排気ガスの戻り量を補正することにより、第1モードにおける吸入空気量を検出したときのエンジン回転数と第2モードにおける吸入空気量を検出したときのエンジン回転数が異なる場合に、排気ガスの戻り量を精度良く算出することができ、可変バルブ機構の異常診断をさらに精度良く行うことができる。
また更に、本願の請求項4に係る発明によれば、エンジンへの燃料の供給が停止されているときに可変バルブ機構の異常診断を行うことにより、エンジンへの燃料の供給が停止されているときは筒内環境が安定した状態にあるので、エンジン回転数が高回転であるときの可変バルブ機構の異常診断を精度良く行うことができる。
また更に、本願の請求項5に係る発明によれば、排気通路から吸気通路への排気ガスの還流が停止されているときに可変バルブ機構の異常診断を行うことにより、排気通路から吸気通路への排気ガスの還流が停止されているときは吸気通路及び排気通路内の流れが安定した状態にあるので、エンジン回転数が高回転であるときの可変バルブ機構の異常診断を精度良く行うことができる。
また更に、本願の請求項6に係る発明によれば、変速段が最高変速段にあるときに可変バルブ機構の異常診断を行うことにより、変速段が最高変速段にあるときは他の変速段にある場合に比してアクセル開度が全閉状態にあるときのエンジン回転数の変動が小さいので、エンジン回転数が高回転であるときの可変バルブ機構の異常診断を精度良く行うことができる。
また更に、本願の請求項7に係る発明によれば、エンジン回転数がアイドル回転数であるときに、第1モードと第2モードにおける吸入空気量の差が、第2診断閾値より小さい場合に可変バルブ機構が異常であると判定することにより、エンジン回転数が変動の少ないアイドル回転数であるときに比較的簡単に可変バルブ機構の異常診断を行うことができ、前記効果を有効に奏することができる。
本発明の実施形態に係る可変バルブ機構を備えたエンジンのシステム構成を示す図である。 エンジンの制御システム図である。 排気バルブの開閉時期を示す図である。 可変バルブ機構の第1異常診断処理時におけるエンジン回転数、アクセル開度、可変バルブ機構診断許可、可変バルブ機構及び吸入空気量の変化を示す図である。 排気ガスの圧力と排気ガスの戻り量の推定値との関係を示すグラフである。 吸気圧力と排気ガスの戻り量の推定値との関係を示すグラフである。 排気ガスの温度と排気ガスの戻り量の推定値との関係を示すグラフである。 可変バルブ機構の第2異常診断処理時における車速、エンジン回転数、アクセル開度、可変バルブ機構診断許可、可変バルブ機構及び吸入空気量の変化を示す図である。 可変バルブ機構の異常診断処理を示すフローチャートである。 第1異常診断処理を示すフローチャートである。 第2異常診断処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る可変バルブ機構を備えたエンジンのシステム構成を示す図であり、図2は、エンジンの制御システム図である。図1に示すエンジン1は、複数の気筒が列状に配置された多気筒のディーゼルエンジンであり、本実施形態では、これに限定されるものではないが、4つの気筒が列状に配置された直列4気筒のディーゼルエンジンである。
エンジン1のエンジン本体は、シリンダヘッド2、シリンダブロック3及びオイルパン4によって外形が形成されている。シリンダブロック3に設けられた気筒5内には、ピストン6が上下動自在に挿通され、ピストン6の頂面とシリンダヘッド2の下面との間に燃焼室7が形成されている。
シリンダヘッド2には、燃焼室7に燃料を直接噴射する燃料噴射弁8が備えられ、燃料噴射弁8の噴口を取り囲むように、1つ又は複数の吸気ポート11及び排気ポート12が設けられている。吸気ポート11及び排気ポート12にはそれぞれ、吸気バルブ13及び排気バルブ14が配設されている。
吸気バルブ13は、クランクシャフト15に駆動連結された吸気カムシャフト16によってクランクシャフト15の回転と同期して所定のタイミングで開閉され、排気バルブ14は、クランクシャフト15に駆動連結された排気カムシャフト17によってクランクシャフト15の回転と同期して所定のタイミングで開閉されるようになっている。
排気バルブ14には、排気行程にのみ排気バルブ14を開く第1モードと排気行程に排気バルブ14を開くと共に吸気行程中にも排気バルブ14を開く第2モードとに排気バルブ14の作動を選択的に切り換える油圧作動式の可変バルブ機構18が設けられ、所定の運転状態において吸気行程中にも開くように構成されている。本実施形態では、4つの気筒5にそれぞれ可変バルブ機構18が設けられている。
図3は、排気バルブの開閉時期を示す図であり、図3(a)は、第1モードにおける排気バルブの開閉時期を示し、図3(b)は、第2モードにおける排気バルブの開閉時期を示している。図3(a)及び図3(b)では、クランク角度を横軸にとり、バルブリフト量を縦軸にとって表示している。
排気バルブ14はそれぞれ、可変バルブ機構18によって、図3(a)に示すように、第1モードでは排気行程においてのみ開かれ、図3(b)に示すように、第2モードでは排気行程において開かれると共に吸気行程においても再度開かれるように制御される。
吸気バルブ13によって開閉される吸気ポート11には吸気通路21が接続され、排気バルブ14によって開閉される排気ポート12には排気通路31が接続されている。吸気通路21には、上流側から下流側に向かって、吸入空気を濾過するエアクリーナ22、吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段としてのエアフローセンサ23、燃焼室7に吸気を過給する大型ターボ過給機41のコンプレッサ41a、燃焼室7に吸気を過給する小型ターボ過給機42のコンプレッサ42a、コンプレッサ41a、42aにより圧縮された空気を冷却するインタークーラ24、各気筒5の燃焼室7への吸入空気量を調節するスロットル弁25、及び吸気圧力を検出する吸気圧力検出手段としての吸気圧力センサ26が配設されている。
スロットル弁25は、アクセル開度に基づいて通常運転時には全開状態に制御され、アイドル運転時には全閉状態に制御される。なお、スロットル弁25近傍には、図示されていないが、スロットル弁25の全閉状態においてもスロットル弁25をバイパスして吸入空気が流れるバイパス通路が設けられている。
吸気通路21にはまた、小型ターボ過給機42のコンプレッサ42aをバイパスする小型吸気バイパス通路27が接続されている。小型吸気バイパス通路27には、小型吸気バイパス通路27へ流れる空気量を調節するための小型吸気バイパス弁28が配設されている。
一方、排気通路31には、上流側から下流側に向かって、排気ガスの圧力を検出する排気ガス圧力検出手段としての排気ガス圧力センサ32、排気ガスの温度を検出する排気ガス温度検出手段としての排気ガス温度センサ33、小型ターボ過給機42のタービン42b、大型タービン過給機41のタービン41b、排気ガス中に含まれるHC、COを酸化して浄化するための酸化触媒34、及び排気ガス中に含まれる排気微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタ35が配設されている。
排気通路31にはまた、小型ターボ過給機42のタービン42bをバイパスする小型排気バイパス通路36が接続され、小型排気バイパス通路36には、小型排気バイパス通路36へ流れる排気ガスの流量を調整するための小型排気バイパス弁37が配設されている。
排気通路31にはまた、大型ターボ過給機41のタービン41bをバイパスする大型排気バイパス通路38が接続され、大型排気バイパス通路38には、大型排気バイパス通路38へ流れる排気ガスの流量を調整するための大型排気バイパス弁39が配設されている。
エンジン1にはまた、排気ガス中に含まれるNOxを低減するために、排気ガスの一部を排気通路31から吸気通路21に還流させるEGR手段としてEGR装置45が設けられている。EGR装置45は、排気ガスの流れ方向において小型ターボ過給機42のタービン42bより上流側の排気通路31から分岐して、スロットル弁25より下流側の吸気通路21に繋がる還流通路46を備えている。
還流通路46は、排気ガスを排気通路31から吸気通路21へ還流させる還流量を調整するための排気ガス還流弁47及び排気ガスを冷却するためのEGRクーラ48が配設された主通路46aと、EGRクーラ48をバイパスするためのクーラバイパス通路46bとから構成されている。クーラバイパス通路46bには、クーラバイパス通路46bへ流れる排気ガスの流量を調整するためのクーラバイパス弁49が配設されている。
また、エンジン1に関係する構成として、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段としてのエンジン回転数センサ51、アクセルペダルの踏込量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ52、車速を検出する車速検出手段としての車速センサ53、変速機の変速段を検出する変速段検出手段としての変速機検出センサ54などの構成が設けられている。
更に、エンジン1及びそれに関係する構成を制御するコントロールユニットCが設けられている。コントロールユニットCは、エンジン1の総合的な制御装置であり、図2に示すように、アクセル開度センサ52、エアフローセンサ23、エンジン回転数センサ51、吸気圧力センサ26、排気ガス圧力センサ32、排気ガス温度センサ33、車速センサ53、変速段検出センサ54などの各種制御情報に基づいて、燃料噴射弁8、スロットル弁25、EGR装置45、具体的には排気ガス還流弁47及びクーラバイパス弁49、過給機41、42、具体的には小型吸気バイパス弁28、小型排気バイパス弁37及び大型排気バイパス弁39、可変バルブ機構18、後述する警報ランプ55などの各種制御を行う。なお、コントロールユニットCは、マイクロコンピュータを主要部として構成されている。
警報ランプ55は、運転席の近傍に配備され、後述する可変バルブ機構18の異常診断処理において、可変バルブ機構18が異常であると判定した場合に点灯して、乗員に可変バルブ機構18が異常であることを知らせる警報手段として機能する。
本実施形態では、コントロールユニットCは、車速センサ53によって検出される車速が所定の車速以上で、例えば時速70km以上で、アクセル開度センサ52によって検出されるアクセル開度が全閉状態である場合、エンジン1への燃料の供給を停止する燃料カットを行うように燃料噴射弁8の作動を制御する。
コントロールユニットCはまた、所定の運転状態において、排気ガスの一部を排気通路31から吸気通路21に還流させるようにEGR装置45、具体的には排気ガス還流弁47及びクーラバイパス弁49の作動を制御するが、車速センサ53によって検出される車速が所定の車速以上で、例えば70km以上で、アクセル開度センサ52によって検出されるアクセル開度が全閉状態である場合、排気通路31から吸気通路21への排気ガスの還流を停止するようにEGR装置45の作動を制御する。
エンジン1では、冷間始動時に、排気バルブ14の作動を第2モードに制御して吸気行程中にも排気バルブ14を開き、吸気行程において排気通路31から排気ガスの一部を気筒5内に還流させることにより燃焼室7内の温度を高めることが行われる。
このようにして構成されたエンジン1では、コントロールユニットCによって、複数の気筒5にそれぞれ設けられ、排気行程にのみ排気バルブ14を開く第1モードと、排気行程に排気バルブ14を開くと共に吸気行程中にも排気バルブ14を開く第2モードとを選択可能に構成された可変バルブ機構18の異常診断を行うことができるようになっている。
次に、本発明の実施形態に係る可変バルブ機構の異常診断処理について説明する。
本実施形態では、コントロールユニットCは、エンジン回転数が高回転である所定の回転数以上であるときに可変バルブ機構18の異常を診断する第1異常診断処理と、エンジン回転数が所定のアイドル回転数であるときに可変バルブ機構18の異常を診断する第2異常診断処理とを行うようになっている。
具体的には、エンジン回転数が所定のアイドル回転数より高回転である所定の回転数以上であることに加えて、変速機の変速段が最高変速段にあると共に車速が所定の車速以上であり、且つアクセル開度が全閉状態であるときに4つの気筒5のうち少なくとも1つの気筒5に設けられた可変バルブ機構18の異常を診断する第1異常診断処理と、エンジン回転数が所定のアイドル回転数であることに加えて、車速がゼロであると共にアクセル開度が全閉状態であるときに4つの気筒5に設けられた全ての可変バルブ機構18の異常を診断する第2異常診断処理とを行うようになっている。
第1異常診断処理は、排気バルブ14の第1モードにおける吸入空気量と排気バルブ14の第2モードにおける吸入空気量の差を、4つの気筒5のうち少なくとも1つの気筒5に設けられた可変バルブ機構18の異常に対応して設定された第1診断閾値と比較して可変バルブ機構18の異常を診断し、第2異常診断処理は、排気バルブ14の第1モードにおける吸入空気量と排気バルブ14の第2モードにおける吸入空気量の差を、4つの気筒5に設けられた全ての可変バルブ機構18の異常に対応して設定された第2診断閾値と比較して可変バルブ機構18の異常を診断する。ここで、少なくとも1つの気筒5に設けられた可変バルブ機構18の異常とは複数の可変バルブ機構18のうち一部において異常が発生した場合をいい、全ての可変バルブ機構18の異常とは複数の可変バルブ機構18の全てに異常が発生した場合をいう。
図4は、可変バルブ機構の第1異常診断処理時におけるエンジン回転数、アクセル開度、可変バルブ機構診断許可、可変バルブ機構及び吸入空気量の変化を示す図である。可変バルブ機構18の第1異常診断処理時には、変速段が最高変速段にあると共に排気バルブ14の作動が第1モードに設定されている場合に、エンジン回転数が所定の回転数、例えば1200rpm以上であると共に車速が所定の車速、例えば時速70km以上であるときに、図4に示すように、アクセル開度が全閉状態にされると、コントロールユニットCでは、可変バルブ機構18の診断許可信号がオフ状態からオン状態にされ、第1異常診断処理が実行される。すなわち、本実施形態に係る異常診断処理は燃料カットが行われると共にEGR装置45によるEGRガスの還流が停止されてエンジンの状態が安定しているときに行われ、エンジン回転数の変動が安定している高車速、高変速段からの全閉減速時に異常診断処理が行われる。
図4に示すように、アクセル開度が全閉状態にされると、エンジン回転数が低下すると共に吸入空気量が低下することとなる。そして、可変バルブ機構18の診断許可信号がオン状態にされた時間t0から所定時間経過後の時間t11において吸入空気量Q11とエンジン回転数N11とを検出し、コントロールユニットCに、時間t11における吸入空気量Q11とエンジン回転数N11とが読み込まれる。そして、コントロールユニットCは、排気バルブ14の作動を第2モードに切り換えるように4つの気筒5に設けられた全ての可変バルブ機構18の作動を制御する。
その後、所定時間経過後の時間t12において吸入空気量Q12とエンジン回転数N12とを検出すると共に排気ガスの圧力P、吸気圧力p及び排気ガスの温度Tを検出し、コントロールユニットCに、時間t12における吸入空気量Q12、エンジン回転数N12、排気ガスの圧力P、吸気圧力p及び排気ガスの温度Tが読み込まれる。
排気バルブ14の作動を第1モードから第2モードに切り換えると、排気通路31から気筒5内に排気ガスが還流する、すなわち一旦排気通路31に排出された排気ガスが逆流して気筒5内に戻されることから、第2モードにおける吸入空気量Q12は第1モードにおける吸入空気量Q11に比して小さくなり、コントロールユニットCでは、第1モードと第2モードとの吸入空気量の差(Q11−Q12)を、第2モードにおける排気通路31から気筒5内へ還流する排気ガスの戻り量として算出する。
具体的には、図4において二点鎖線で示すように、第1モードにおける吸入空気量Q11はエンジン回転数の低下に伴って低下することから、第1モードにおける吸入空気量Q11を検出したときのエンジン回転数N11と、第2モードにおける吸入空気量Q12を検出したときのエンジン回転数N12との差に基づいて、吸入空気量がエンジン回転数に比例して変化するものとして、第1モードにおける吸入空気量Q11を、第2モードにおける吸入空気量Q12を検出したときの第1モードにおける吸入空気量Q11’に補正する。
そして、第1モードにおける吸入空気量Q11と第2モードにおける吸入空気量Q12とに基づいて算出した第2モードにおける排気ガスの戻り量(Q11−Q12)を、補正した第1モードにおける吸入空気量Q11’を用いて第2モードにおける排気ガスの戻り量(Q11’−Q12)に補正して算出する。
一方、コントロールユニットCでは、第2モードにおける排気通路31から気筒5内に還流する排気ガスの戻り量を、第2モードにおける吸入空気量Q12を検出したときの排気ガスの圧力、吸気圧力及び排気ガスの温度に基づいて、以下の数1で示す式を用いて推定する。
Figure 0006107678
前記数1で示す式において、Mは排気バルブ14の作動が第2モードであるときの排気ガスの戻り量の推定値、Pは排気ガスの圧力、pは吸気圧力、Tは排気ガスの温度である。また、Cは流量係数、Aは吸気行程において排気バルブ14を開くときの排気ポート12と排気バルブ14との開口面積、γは排気ガスの比熱比、Rは気体定数をそれぞれ示している。
前記数1で示す式では、排気ガスの戻り量の推定値Mは、排気ガスの圧力が大きいほど大きく算出される。図5は、排気ガスの圧力と排気ガスの戻り量の推定値との関係を示すグラフであり、排気ガスの圧力を横軸にとり、排気ガスの戻り量の推定値を縦軸にとって表示している。図5に示すように、排気ガスの戻り量の推定値は、排気ガスの圧力が大きいほど大きく算出される。
前記数1で示す式ではまた、排気ガスの戻り量の推定値Mは、吸気圧力が小さいほど大きく算出される。図6は、吸気圧力と排気ガスの戻り量の推定値との関係を示すグラフであり、吸気圧力を横軸にとり、排気ガスの戻り量の推定値を縦軸にとって表示している。図6に示すように、排気ガスの戻り量の推定値は、吸気圧力が小さいほど大きく算出される。
前記数1で示す式ではまた、排気ガスの戻り量の推定値Mは、排気ガスの温度が低いほど大きく算出される。図7は、排気ガスの温度と排気ガスの戻り量の推定値との関係を示すグラフであり、排気ガスの温度を横軸にとり、排気ガスの戻り量の推定値を縦軸にとって表示している。図7に示すように、排気ガスの戻り量の推定値は、排気ガスの温度が低いほど大きく算出される。
そして、コントロールユニットCでは、算出した排気ガスの戻り量(Q11’−Q12)が、推定された排気ガスの戻り量Mに基づいて設定された第1診断閾値より小さくなると、可変バルブ機構18が異常であると判定する。
第1診断閾値は、4つの気筒5に設けられた全ての可変バルブ機構18の作動が正常である範囲を設定するものであり、推定された排気ガスの戻り量Mに基づいて4つの気筒5のうち少なくとも1つの気筒5に設けられた可変バルブ機構18の異常に対応して設定され、例えば、排気ガスの戻り量の推定値Mの3/4の値から推定誤差分を考慮した値に設定される。また、4つの気筒5のうち少なくとも2つの気筒5に設けられた可変バルブ機構18の異常を検出する場合には、排気ガスの戻り量の推定値Mの1/2の値から推定誤差分を考慮した値に設定すればよい。このように、エミッション性能の要求を鑑みて、検出する故障数に合わせた診断閾値を設定することもできる。
少なくとも1つの気筒5に設けられた可変バルブ機構18が故障して、少なくとも1つの排気バルブ14の作動が第1モードから第2モードへ切り換わらない場合、時間t11において吸入空気量Q11が検出されるものの、時間t12において検出される吸入空気量Q12が大きくなるので、第2モードにおける排気ガスの戻り量が小さく算出され、算出した排気ガスの戻り量が第1診断閾値より小さくなって可変バルブ機構18の異常を検出することができる。
少なくとも1つの排気バルブ14の作動が第1モードから第2モードへ切り換わらない場合、冷間始動時に、吸気行程中に少なくとも1つの排気バルブ14が開くことができず、燃焼室7内の温度を高めることができずに燃焼安定性が低下すると共に触媒の温度上昇が遅れて排気エミッションが悪化することとなるが、本実施形態ではエンジン回転数が高回転であるときに少なくとも1つの可変バルブ機構18の異常を検出して燃焼安定性の低下や排気エミッションの悪化を抑制することが可能となる。
一方、少なくとも1つの気筒5に設けられた可変バルブ機構18が故障して、少なくとも1つの排気バルブ14の作動が第2モードから第1モードへ切り換わらない場合には、時間t12において吸入空気量Q12が検出されるものの、時間t11において検出される吸入空気量Q11が小さくなるので、第2モードにおける排気ガスの戻り量が小さく算出され、算出した排気ガスの戻り量が第1診断閾値より小さくなって可変バルブ機構18の異常を検出することができる。
少なくとも1つの排気バルブ14の作動が第2モードから第1モードへ切り換わらない場合、冷間始動時以外においても、吸気行程中に少なくとも1つの排気バルブ14が開かれることとなり、吸入空気量が減少して燃焼室7内の酸素濃度が低下し、それに応じてEGR装置45による排気通路31から吸気通路21へ排気ガスを還流することができなくなるため排気エミッションが悪化することとなるが、本実施形態ではエンジン回転数が高回転であるときに可変バルブ機構18の異常を検出して排気エミッションの悪化を抑制することが可能となる。
なお、第1診断閾値は、エミッション性能の要求を鑑みて、推定された排気ガスの戻り量Mに基づいて少なくとも2つの気筒5に設けられた可変バルブ機構18の異常に対応して設定したり、少なくとも3つの気筒5に設けられた可変バルブ機構18の異常に対応して設定したりすることも可能である。
図8は、可変バルブ機構の第2異常診断処理時における車速、エンジン回転数、アクセル開度、可変バルブ機構診断許可、可変バルブ機構及び吸入空気量の変化を示す図である。可変バルブ機構18の第2異常診断処理時には、排気バルブ14の作動が第1モードに設定されると共に所定の車速である場合に、図8に示すように、アクセル開度が全閉状態にされ、エンジン回転数が所定のアイドル回転数、例えば800rpmになった後に車速がゼロになったとき、コントロールユニットCでは、可変バルブ機構18の診断許可信号がオフ状態からオン状態にされ、第2異常診断処理が実行される。
図8に示すように、アクセル開度が全閉状態にされると、エンジン回転数が低下すると共に吸入空気量が低下することとなる。アクセル開度を全閉状態にした時間t0から所定時間経過後の時間t0’においてエンジン回転数が所定のアイドル回転数Niになり、時間t0”において車速がゼロになると、可変バルブ機構18の診断許可信号がオフ状態からオン状態にされる。
可変バルブ機構18の診断許可信号がオン状態にされた時間t0”から所定時間経過後の時間t21において吸入空気量Q21を検出し、コントロールユニットCに、時間t21における吸入空気量Q21が読み込まれる。そして、コントロールユニットCは、排気バルブ14の作動を第2モードに切り換えるように4つの気筒5に設けられた全ての可変バルブ機構18の作動を制御する。
その後、所定時間経過後の時間t22において吸入空気量Q22を検出し、コントロールユニットCに、時間t22における吸入空気量Q22が読み込まれる。
排気バルブ14の作動を第1モードから第2モードに切り換えると、排気通路31から気筒5内に排気ガスが還流することから、第2モードにおける吸入空気量Q22は第1モードにおける吸入空気量Q21に比して小さくなり、コントロールユニットCでは、第1モードと第2モードにおける吸入空気量の差(Q21−Q22)を算出する。
そして、コントロールユニットCでは、算出した第1モードと第2モードにおける吸入空気量の差(Q21−Q22)が、第2診断閾値より小さくなると、可変バルブ機構18が異常であると判定する。
第2診断閾値は、4つの気筒5に設けられた全ての可変バルブ機構18の異常に対応して設定され、例えば、全ての可変バルブ機構18が故障している時の吸入空気量と全ての可変バルブ機構18が正常である時の吸入空気量との差分の1/4の値から誤差分を考慮した値に設定される。
このとき、前記吸入空気量の差分は、エンジン回転数に応じて変化するため、すなわちエンジン回転数が大きいほど大きくなるため、エンジン回転数に応じて変化する第2診断閾値のテーブルを予め定めておき、その時々のエンジン回転数に応じて第2診断閾値を設定することが好ましい。所定のアイドル回転数が外気温に応じて設定される場合、アイドル回転数に応じて変化する第2診断閾値のテーブルを予め定めておき、その時々のアイドル回転数に応じて第2診断閾値を設定することが好ましい。また、前記吸入空気量の差分は大気圧によっても変化するため、第2診断閾値を大気圧に応じて補正するようにすることが好ましく、かかる場合には、異常診断の精度をさらに向上させることができる。
4つの気筒5に設けられた全ての可変バルブ機構18が故障して、4つの気筒に設けられた排気バルブ14の作動が第1モードから第2モードへ切り換わらない場合、時間t21において吸入空気量Q21が検出されるものの、時間t22において検出される吸入空気量Q22が大きくなるので、第1モードと第2モードにおける吸入空気量の差が小さくなり、第2診断閾値より小さくなって可変バルブ機構18の異常を検出することができる。
一方、4つの気筒5に設けられた全ての可変バルブ機構18が故障して、4つの気筒5に設けられた排気バルブ14の作動が第2モードから第1モードへ切り換わらない場合には、時間t22において吸入空気量Q22が検出されるものの、時間t21において検出される吸入空気量Q21が小さくなるので、第1モードと第2モードにおける吸入空気量との差が小さくなり、第2診断閾値より小さくなって可変バルブ機構18の異常を検出することができる。
前述した可変バルブ機構18の第2異常診断処理は、排気バルブ14の作動が第1モードに設定されると共に所定の車速である場合に、アクセル開度が全閉状態にされ、エンジン回転数が所定のアイドル回転数になると共に車速がゼロになったときに異常診断処理が実行されるが、可変バルブ機構18の第2異常診断処理は、エンジン1の始動時にも異常診断処理が実行される。
具体的には、エンジン1の始動時に、エンジン1が始動され、所定時間経過後の図8に示す時間t0”において、排気バルブ14の作動が第1モードに設定されると共にアクセル開度が全閉状態にある場合に、エンジン回転数が所定のアイドル回転数であると共に車速がゼロであるとき、可変バルブ機構18の診断許可信号がオフ状態からオン状態にされ、前述した可変バルブ機構18の第2異常診断処理と同様にして異常診断処理が実行される。
図9は、可変バルブ機構の異常診断処理を示すフローチャートである。図9に示すように、可変バルブ機構の異常診断処理を行う場合、コントロールユニットCでは先ず、第1又は第2異常診断条件が成立しているか否かが判定される(ステップS1)。
第1異常診断条件として、エンジン回転数が所定のアイドル回転数より高回転である所定の回転数以上であることに加えて、変速機の変速段が最高変速段にあると共に車速が所定の車速以上であり、且つアクセル開度が全閉状態であることが用いられる。第2異常診断条件として、エンジン回転数が所定のアイドル回転数であることに加えて、車速がゼロであると共にアクセル開度が全閉状態であることが用いられる。
ステップS1での判定結果がイエス(YES)になると、すなわち第1又は第2異常診断条件が成立すると、第1異常診断条件が成立しているか否かが判定され(ステップS2)、ステップS2での判定結果がイエスの場合、すなわち第1異常診断条件が成立している場合、可変バルブ機構18の診断許可信号をオフ状態からオン状態にして第1異常診断処理を実行する(ステップS3)。
一方、ステップS2での判定結果がノー(NO)の場合、すなわち第1異常診断条件が成立していない場合、第2異常診断条件が成立しているので、可変バルブ機構18の診断許可信号をオフ状態からオン状態にして第2異常診断処理を実行する(ステップS4)。
図10は、第1異常診断処理を示すフローチャートである。図10に示すように、ステップS3における第1異常診断処理について、具体的には、コントロールユニットCでは、スロットル弁25を全閉状態に固定し、EGR装置関連弁、具体的には排気ガス還流弁47及びクーラバイパス弁49を全閉状態に固定し、過給機関連弁、具体的には小型吸気バイパス弁28、小型排気バイパス弁37及び大型排気バイパス弁39を全閉状態に固定するようにスロットル弁25、EGR装置関連弁47、49及び過給機関連弁28、37、39を制御する(ステップS11)。本実施形態ではまた、コントロールユニットCは、第1異常診断条件が成立している場合、燃料噴射弁8によるエンジン1への燃料の供給も停止するように制御する。
そして、可変バルブ機構18の診断許可信号をオン状態にした時間t0から所定時間経過後の時間t11になったか否かが判定され(ステップS12)、時間t11になると、時間t11において第1モードにおける吸入空気量Q11とエンジン回転数N11とを検出し、吸入空気量Q11とエンジン回転数N11とがコントロールユニットCに読み込まれる(ステップS13)。
吸入空気量Q11とエンジン回転数N11とが読み込まれると、排気バルブ14の作動を第1モードから第2モードに切り換えるように4つの気筒5に設けられた全ての可変バルブ機構18の作動を制御する(ステップS14)。そして、時間t11から所定時間経過後の時間t12になったか否かが判定され(ステップS15)、時間t12になると、時間t12において第2モードにおける吸入空気量Q12、エンジン回転数N12、排気ガスの圧力P、吸気圧力p及び排気ガスの温度Tを検出し、吸入空気量Q12、エンジン回転数N12、排気ガスの圧力P、吸気圧力p及び排気ガスの温度TがコントロールユニットCに読み込まれる(ステップS16)。
次に、コントロールユニットCでは、時間t12の第1モードにおける吸入空気量Q11’が算出される(ステップS17)。ステップS13において読み込まれたエンジン回転数N11とステップS16において読み込まれたエンジン回転数N12の差に基づいて、ステップS13において読み込まれた第1モードにおける吸入空気量Q11を、第2モードにおける吸入空気量Q12を検出したときの第1モードにおける吸入空気量Q11’に補正して算出される。
時間t12の第1モードにおける吸入空気量Q11’が算出されると、ステップS17において算出した吸入空気量Q11’とステップS16において読み込まれた吸入空気量Q12とに基づいて実測による第2モードにおける排気ガスの戻り量(Q11’−Q12)が算出される(ステップS18)。
コントロールユニットCではまた、前記数1で示す推定式を用いて、ステップS16において読み込まれた排気ガスの圧力P、吸気圧力p及び排気ガスの温度Tに基づいて排気バルブ14の作動が第2モードであるときの推定式による排気ガスの戻り量Mが算出される(ステップS19)。
そして、コントロールユニットCでは、ステップS18において算出された排気ガスの戻り量(Q11’−Q12)が、ステップS19において推定された排気ガスの戻り量Mに基づいて、4つの気筒5のうち少なくとも1つの気筒5に設けられた可変バルブ機構18の異常に対応して設定された第1診断閾値X1より小さいか否かが判定される(ステップS20)。
ステップS20での判定結果がイエスの場合、すなわち算出された排気ガスの戻り量(Q11’−Q12)が第1診断閾値X1より小さい場合、可変バルブ機構18が異常であると判定し(ステップS21)、警報を作動して警報ランプ55を点灯させ(ステップS22)、異常診断を終了する。一方、ステップS20での判定結果がノーの場合、すなわち算出された排気ガスの戻り量(Q11’−Q12)が第1診断閾値X1以上である場合、可変バルブ機構18が正常であると判定し(ステップS23)、異常診断を終了する。
図11は、第2異常診断処理を示すフローチャートである。図11に示すように、ステップS4における第2異常診断処理について、具体的には、コントロールユニットCでは、スロットル弁25を全閉状態に固定し、EGR装置関連弁、具体的には排気ガス還流弁47及びクーラバイパス弁49を全閉状態に固定し、過給機関連弁、具体的には小型吸気バイパス弁28、小型排気バイパス弁37及び大型排気バイパス弁39を全閉状態に固定するようにスロットル弁25、EGR装置関連弁47、49及び過給機関連弁28、37、39を制御する(ステップS31)。
そして、可変バルブ機構18の診断許可信号をオン状態にした時間t0”から所定時間経過後の時間t21になったか否かが判定され(ステップS32)、時間t21になると、時間t21において第1モードにおける吸入空気量Q21を検出し、吸入空気量Q21がコントロールユニットCに読み込まれる(ステップS33)。
吸入空気量Q21が読み込まれると、排気バルブ14の作動を第1モードから第2モードに切り換えるように4つの気筒5に設けられた全ての可変バルブ機構18の作動を制御する(ステップS34)。そして、時間t21から所定時間経過後の時間t22になったか否かが判定され(ステップS35)、時間t22になると、時間t22において第2モードにおける吸入空気量Q22を検出し、吸入空気量Q22がコントロールユニットCに読み込まれる(ステップS36)。
次に、コントロールユニットCでは、ステップS33において読み込まれた吸入空気量Q21とステップS36において読み込まれた吸入空気量Q22とに基づいて第1モードと第2モードにおける吸入空気量の差(Q21−Q22)が算出される(ステップS37)。
そして、コントロールユニットCでは、ステップS37において算出された吸入空気量の差(Q21−Q22)が、4つの気筒5に設けられた全ての可変バルブ機構18の異常に対応して設定された第2診断閾値X2より小さいか否かが判定される(ステップS38)。
ステップS38での判定結果がイエスの場合、すなわち算出された吸入空気量の差(Q21−Q22)が第2診断閾値X2より小さい場合、可変バルブ機構18が異常であると判定し(ステップS39)、警報を作動して警報ランプ55を点灯させ(ステップS40)、異常診断を終了する。一方、ステップS38での判定結果がノーの場合、すなわち算出された吸入空気量の差(Q21−Q22)が第2診断閾値X2以上である場合、可変バルブ機構18が正常であると判定し(ステップS41)、異常診断を終了する。
なお、第1異常診断処理では、排気ガスの戻り量(Q11’−Q12)が第1診断閾値X1より小さい場合に可変バルブ機構18が異常であると判定しているが、第1モードと第2モードにおける吸入空気量の差に基づいて算出した排気ガスの戻り量(Q11−Q12)が第1診断閾値X1より小さい場合に可変バルブ機構18が異常であると判定することも可能である。
このように、本実施形態では、複数の気筒5にそれぞれ設けられ、排気行程にのみ排気バルブ14を開く第1モードと排気行程及び吸気行程中に排気バルブ14を開く第2モードとを選択可能に構成された可変バルブ機構18の異常診断を、第1モードと第2モードにおける吸入空気量の差をエンジン回転数が高回転であるときは少なくとも1つの気筒5に設けられた可変バルブ機構18の異常に対応する第1診断閾値と比較して行い、エンジン回転数がアイドル回転数であるときは複数の気筒5に設けられた全ての可変バルブ機構18の異常に対応する第2診断閾値と比較して行う。
これにより、吸入空気量が多いエンジン回転数が高回転であるときには少なくとも1つの可変バルブ機構18の異常を診断することができるので、複数の可変バルブ機構18のうち一部の可変バルブ機構18のみが故障している場合であっても可変バルブ機構18の異常診断を精度良く行うことができる。また、吸入空気量が少ないエンジン回転数がアイドル回転数であるときには全ての可変バルブ機構18の異常を診断することができるので、エンジン回転数が高回転であるときにのみ可変バルブ機構18の異常を診断する場合に比して診断頻度を多くすることができるとともに、アイドル回転数であるときには吸入空気量の差が小さくなることから全ての可変バルブ機構18に異常が発生しているときの異常を検出するようにしているため、可変バルブ機構18の全数に係る異常診断を精度良く行うことができる。したがって、このように第1異常診断処理と第2異常診断処理とを使い分けることにより、複数の気筒5にそれぞれ設けられ吸気行程中にも排気バルブ14を開くように構成された可変バルブ機構18の異常診断を、診断精度と診断頻度の両立を図りつつ行うことができる。
また、エンジン回転数が高回転であるときには、第1モードと第2モードにおける吸入空気量との差として算出される第2モードにおける排気ガスの戻り量が、推定された第2モードにおける排気ガスの戻り量に基づいて設定された第1診断閾値より小さい場合に、可変バルブ機構18が異常であると判定することにより、可変バルブ機構18の異常診断を、吸気行程中に排気バルブ14を開いたときの排気ガスの戻り量を考慮して行うことができるので、可変バルブ機構18の異常診断を精度良く行うことができる。
更に、エンジン回転数が高回転であるときに、第1モードにおける吸入空気量を検出したときのエンジン回転数と第2モードにおける吸入空気量を検出したときのエンジン回転数との差に基づいて第1モードにおける吸入空気量を補正し、第2モードにおける排気ガスの戻り量を補正することにより、第1モードにおける吸入空気量を検出したときのエンジン回転数と第2モードにおける吸入空気量を検出したときのエンジン回転数が異なる場合に、排気ガスの戻り量を精度良く算出することができ、可変バルブ機構18の異常診断をさらに精度良く行うことができる。
また更に、エンジンへの燃料の供給が停止されているときに可変バルブ機構18の異常診断を行うことにより、エンジン1への燃料の供給が停止されているときは筒内環境が安定した状態にあるので、エンジン回転数が高回転であるときの可変バルブ機構18の異常診断を精度良く行うことができる。
また更に、排気通路31から吸気通路21への排気ガスの還流が停止されているときに可変バルブ機構18の異常診断を行うことにより、排気通路31から吸気通路21への排気ガスの還流が停止されているときは吸気通路21及び排気通路31内の流れが安定した状態にあるので、エンジン回転数が高回転であるときの可変バルブ機構18の異常診断を精度良く行うことができる。
また更に、変速段が最高変速段にあるときに可変バルブ機構18の異常診断を行うことにより、変速段が最高変速段にあるときは他の変速段にある場合に比してアクセル開度が全閉状態にあるときのエンジン回転数の変動が小さいので、前述した第1モードにおける吸入空気量検出時と第2モードにおける吸入空気量検出時とのエンジン回転数の変化に応じた補正がしやすくなり、エンジン回転数が高回転であるときの可変バルブ機構18の異常診断を精度良く行うことができる。
また更に、エンジン回転数がアイドル回転数であるときに、第1モードと第2モードにおける吸入空気量の差を、複数の気筒5に設けられた全ての可変バルブ機構18の異常に対応する第2診断閾値より小さい場合に可変バルブ機構18が異常であると判定することにより、エンジン回転数が変動の少ないアイドル回転数であるときに比較的簡単に可変バルブ機構18の異常診断を行うことができる。具体的には、第1異常診断処理において実施した排気ガスの戻り量の推定や、第1モードと第2モードにおける吸入空気量の差の算出におけるエンジン回転数での補正等を行わない簡単な方法で異常診断を行うことができる。このように第1異常診断処理と第2異常診断処理とを使い分けることにより、複数の気筒5に設けられた複数の可変バルブ機構18の異常診断を、演算負荷と診断精度と診断頻度との両立を図りつつ行うことが可能となる。
本発明は、例示された実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能である。例えば、エンジン回転数をエンジン温度に基づいて変更する場合は、エンジン温度に基づいて第1異常診断処理と第2異常診断処理とを使い分けることもできる。
以上のように、本発明によれば、複数の気筒にそれぞれ設けられ吸気行程中にも排気バルブを開くように構成された可変バルブ機構の異常診断を、診断精度と診断頻度の両立を図りつつ行うことが可能となるから、かかる可変バルブ機構を備えたディーゼルエンジンないし車両の製造技術分野において、好適に利用される可能性がある。
1 エンジン
5 気筒
8 燃料噴射弁
13 吸気バルブ
14 排気バルブ
18 可変バルブ機構
21 吸気通路
23 エアフローセンサ
25 スロットル弁
26 吸気圧力センサ
31 排気通路
32 排気ガス圧力センサ
33 排気ガス温度センサ
45 EGR装置
51 エンジン回転数センサ
52 アクセル開度センサ
53 車速センサ
54 変速段検出センサ
C コントロールユニット

Claims (7)

  1. 複数の気筒にそれぞれ設けられ、排気行程にのみ排気バルブを開く第1モードと、排気行程に排気バルブを開くと共に吸気行程中にも排気バルブを開く第2モードとを選択可能に構成された可変バルブ機構の異常診断装置であって、
    前記可変バルブ機構は、油圧作動式に構成され、
    吸気通路を流れる吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
    エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、
    前記エンジン回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数が所定のアイドル回転数より高回転である所定の回転数以上であるときに、前記第2モードにおける排気ガスの戻り量を、前記吸入空気量検出手段によって前記第2モードに切り替えられる前の前記第1モード中に検出された前記第1モードにおける吸入空気量と前記第2モード中に検出された前記第2モードにおける吸入空気量とに基づいて算出し、前記複数の気筒のうち少なくとも1つの気筒に設けられた前記可変バルブ機構の異常に対応して設定された第1診断閾値と比較して一部又は全ての前記可変バルブ機構の異常を診断する第1異常診断手段と、
    前記エンジン回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数が前記所定のアイドル回転数であるときに、前記第2モードにおける排気ガスの戻り量を、前記吸入空気量検出手段によって前記第2モードに切り替えられる前の前記第1モード中に検出された前記第1モードにおける吸入空気量と前記第2モード中に検出された前記第2モードにおける吸入空気量とに基づいて算出し、前記複数の気筒に設けられた全ての前記可変バルブ機構の異常に対応して設定された第2診断閾値と比較して全ての前記可変バルブ機構の異常のみを診断する第2異常診断手段と、
    を備えていることを特徴とする可変バルブ機構の異常診断装置。
  2. 前記第1異常診断手段は、
    前記吸入空気量検出手段によって検出された前記第1モードにおける吸入空気量と前記第2モードにおける吸入空気量との差を前記第2モードにおける排気通路から気筒内に還流する排気ガスの戻り量として算出する排気戻り量算出手段と、
    前記第2モードにおける排気通路から気筒内に還流する排気ガスの戻り量を推定する排気戻り量推定手段と、
    前記排気戻り量算出手段によって算出された前記第2モードにおける排気ガスの戻り量が、前記排気戻り量推定手段によって推定された前記第2モードにおける排気ガスの戻り量に基づいて設定された前記第1診断閾値より小さい場合に、前記可変バルブ機構が異常であると判定する異常判定手段と、を備えている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の可変バルブ機構の異常診断装置。
  3. 前記第1異常診断手段は、
    前記エンジン回転数検出手段によって検出された前記第1モードにおける吸入空気量を検出したときのエンジン回転数と前記第2モードにおける吸入空気量を検出したときのエンジン回転数との差に基づいて、前記吸入空気量検出手段によって検出された前記第1モードにおける吸入空気量を、前記第2モードにおける吸入空気量を検出したときの前記第1モードにおける吸入空気量に補正することにより、前記排気戻り量算出手段によって算出される前記第2モードにおける排気ガスの戻り量を補正する排気戻り量補正手段を備え、
    前記異常判定手段は、前記排気戻り量補正手段によって補正された前記第2モードにおける排気ガスの戻り量が、前記第1診断閾値より小さい場合に、前記可変バルブ機構が異常であると判定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の可変バルブ機構の異常診断装置。
  4. エンジンへの燃料の供給を停止する燃料カット手段を備え、
    前記第1異常診断手段は、前記燃料カット手段による前記エンジンへの燃料の供給が停止されているときに前記可変バルブ機構の異常診断を行う、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の可変バルブ機構の異常診断装置。
  5. 排気ガスの一部を排気通路から吸気通路に還流させるEGR手段を備え、
    前記第1異常診断手段は、前記EGR手段による前記排気通路から前記吸気通路への排気ガスの還流が停止されているときに前記可変バルブ機構の異常診断を行う、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の可変バルブ機構の異常診断装置。
  6. 変速機の変速段を検出する変速段検出手段を備え、
    前記第1異常診断手段は、前記変速段検出手段によって検出される変速段が最高変速段にあるときに前記可変バルブ機構の異常診断を行う、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の可変バルブ機構の異常診断装置。
  7. 前記第2異常診断手段は、前記吸入空気量検出手段によって検出された前記第1モードにおける吸入空気量と前記第2モードにおける吸入空気量の差が、前記複数の気筒に設けられた全ての前記可変バルブ機構の異常に対応して設定された第2診断閾値より小さい場合に、前記可変バルブ機構が異常であると判定する異常判定手段を備えている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の可変バルブ機構の異常診断装置。
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