JP2012131252A - ハイブリッド自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関を始動する際に内燃機関の回転により生じるトルク脈動を抑制するために第1電動機から出力する制振トルクを求める際の演算量をより少なくする。
【解決手段】基本脈動トルクTevとモータMG1の回転軸のトルクに換算するためのゲインとを乗ずることによりモータMG1から出力する制振トルクTmvを演算する(S150)。基本脈動トルクTevは、クランク角CAと基本脈動トルクTevとの関係を予め定めた基本脈動トルク設定用マップを用いて設定され(S110)、さらにゲインは、始動開始時クランク角CAstとエンジンの回転数Neと第1ゲインGa1との関係を予め定めた第1ゲイン設定用マップを用いて設定される第1ゲインGa1と(S120)、クランク角CAと第2ゲインGa2との関係を予め定めた第2ゲイン設定用マップを用いて設定される第2ゲインGa2と(S130)の積として演算される(S140)。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハイブリッド自動車に関し、詳しくは、内燃機関と、動力を入出力可能な第1電動機と、内燃機関のクランク軸にねじれ要素を介して接続されたキャリアと第1電動機の回転軸に接続されたサンギヤと車軸に連結された駆動軸に接続されたリングギヤとを有する遊星歯車機構と、駆動軸に動力を入出力可能な第2電動機と、第1電動機および第2電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、を備えるハイブリッド自動車に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、エンジンと、2つのモータと、エンジンにダンパを介して接続された遊星キャリアと第1モータに接続された太陽歯車と第2モータに接続された外歯歯車とを有する動力分配機構と、2つのモータに接続された蓄電装置とを備え、エンジンを始動する際に、エンジンの回転数やクランク角を検出し、エンジンの回転に起因する脈動トルクを特定するためのベーストルクマップと検出されたエンジンのクランク角とに基づいてエンジン脈動トルクを特定し、制振用のゲインを特定するための制振ゲインマップと検出されたエンジンの回転数とに基づいて制振ゲインを特定し、特定したエンジン脈動トルクに制振ゲインを乗じて制振トルクを演算し、演算した制振トルクを用いて第1モータから出力すべきトルクを設定してエンジンがクランキングされるよう第1モータを駆動制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この自動車では、吸入空気量が安定していない過渡状態用および吸入空気量が安定した定常状態用の2つのベーストルクマップと検出されたエンジンのクランク角とに基づいて2つの脈動ベーストルクを設定し、設定した2つの脈動ベーストルクとクランキング開始時点のクランク角である初期クランク角とを用いた演算によって、エンジン脈動トルクを特定している。
特開2010−111201号公報
しかしながら、上述のハイブリッド自動車では、2つの脈動ベーストルクと初期クランク角とを用いた演算によってエンジン脈動トルクを特定するため、特定したエンジン脈動トルクに制振ゲインを乗じて得られる第1モータから出力すべき制振トルクを演算する際の演算量が増えてしまう。このような演算量はできるだけ少なくすることが望ましい。
本発明のハイブリッド自動車は、内燃機関を始動する際に内燃機関の回転により生じるトルク脈動を抑制するために第1電動機から出力する制振トルクを求める際の演算量をより少なくすることを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
内燃機関と、動力を入出力可能な第1電動機と、前記内燃機関のクランク軸にねじれ要素を介して接続されたキャリアと前記第1電動機の回転軸に接続されたサンギヤと車軸に連結された駆動軸に接続されたリングギヤとを有する遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な第2電動機と、前記第1電動機および前記第2電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、前記内燃機関を始動する際に前記内燃機関の回転により前記クランク軸に生じるトルクの脈動成分である脈動トルクの基本値と該基本値を前記第1電動機の回転軸のトルクに変換するためのゲインとを乗ずることにより演算される制振トルクと前記内燃機関をモータリングするためのモータリングトルクとの和のトルクが前記第1電動機から出力されて前記内燃機関が始動されると共に走行に要求される要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを制御する制御手段と、を備えるハイブリッド自動車において、
前記基本値は、前記クランク角と前記基本値との関係を予め定めた基本値用マップを用いて設定される値であり、
前記ゲインは、前記内燃機関の始動を開始するときの前記クランク角である始動開始時クランク角と前記内燃機関の回転数と第1ゲインとの関係を予め定めた第1マップを用いて設定される前記第1ゲインと、前記クランク角と第2ゲインとの関係を予め定めた第2マップを用いて設定される前記第2ゲインとの積として演算される値である、
ことを特徴とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、内燃機関を始動する際に内燃機関の回転によりクランク軸に生じるトルクの脈動成分である脈動トルクの基本値とその基本値を第1電動機の回転軸のトルクに変換するためのゲインとを乗ずることにより、第1電動機から出力する制振トルクを演算するが、この基本値は、クランク角と基本値との関係を予め定めた基本値用マップを用いて設定される値であり、さらにゲインは、内燃機関の始動を開始するときのクランク角である始動開始時クランク角と内燃機関の回転数と第1ゲインとの関係を予め定めた第1マップを用いて設定される第1ゲインと、クランク角と第2ゲインとの関係を予め定めた第2マップを用いて設定される第2ゲインとの積として演算される値である。これにより、内燃機関を始動する際に内燃機関の回転により生じるトルク脈動を抑制するために第1電動機から出力する制振トルクの演算に用いる基本値とゲインとの両方を、予め定めたマップを用いて設定することができるから、制振トルクを求める際の演算量をより少なくすることができる。もとより、内燃機関を始動する際の内燃機関の回転により生じるトルク脈動を抑制することができる。
本発明の一実施例としての内燃機関装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される制振トルク設定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 基本脈動トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 第1ゲイン設定用マップの一例を示す説明図である。 クランクシャフト26のクランク角CAと脈動トルクとの関係が始動開始時クランク角CAstにより異なるものとなる様子の一例を示す説明図である。 第2ゲイン設定用マップの一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、ガソリンや軽油などを燃料とするエンジン22と、エンジン22を燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量制御などにより運転するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にねじれ要素としてのフライホイールダンパ(以下、ダンパという)28を介してキャリアが接続されると共に駆動輪63a,63bにデファレンシャルギヤ62を介して連結された駆動軸32にリングギヤが接続されたプラネタリギヤ30と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されたモータMG1と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子が駆動軸32に接続されたモータMG2と、モータMG1,MG2を駆動するためのインバータ41,42と、インバータ41,42の図示しないスイッチング素子をスイッチング制御することによってモータMG1,MG2を駆動制御するモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40と、例えばリチウムイオン二次電池として構成されてインバータ41,42を介してモータMG1,MG2と電力をやりとりするバッテリ50と、バッテリ50を管理するバッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52と、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号やシフトレバーのポジションを検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジション,車速センサ88からの車速Vなどを入力すると共にエンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信して車両全体を制御するハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。なお、エンジンECU24は、クランクシャフト26に取り付けられたクランクポジションセンサ23により検出されたクランク角CAを入力すると共に入力したクランク角CAに基づいてクランクシャフト26の回転数即ちエンジン22の回転数Neも演算している。また、モータECU40は、モータMG1,MG2の回転位置を検出する回転位置検出センサからの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2を演算している。さらに、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づい残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)とバッテリ50の温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算したりしている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、基本的には、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される以下に説明する駆動制御によって走行する。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accと車速センサ88からの車速Vとに応じて走行のために駆動軸32に要求される要求トルクTr*を設定し、要求トルクTr*に駆動軸32の回転数(例えば、モータMG2の回転数Nm2や車速Vに換算係数を乗じて得られる回転数)を乗じて走行に要求される走行用パワーPdrv*を計算する。続いて、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて設定されるバッテリ50を充放電するのに必要なパワーとしての充放電要求パワーPb*と走行用パワーPdrv*と損失Lossとの和としてエンジン22から出力すべき要求パワーPe*を計算する。そして、要求パワーPe*をエンジン22を始動したり停止したりするための始動停止閾値と比較し、エンジン22の運転を停止しているときに要求パワーPe*が始動停止閾値以上となったときにはエンジン22を始動し、エンジン22を運転しているときに要求パワーPe*が始動停止閾値未満となったときにはエンジン22の運転を停止する。
エンジン22の運転を継続しているときやエンジン22を始動した後は、要求パワーPe*を効率よくエンジン22から出力することができるエンジン22の回転数とトルクとの関係としての動作ライン(例えば燃費最適動作ライン)を用いてエンジン22の目標回転数と目標トルクとを設定し、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で、エンジン22の回転数Neが目標回転数となるようにするための回転数フィードバック制御によりモータMG1から出力すべきトルクとしてのトルク指令を設定する。次に、要求トルクTr*からモータMG1をトルク指令で駆動したときにプラネタリギヤ30を介して駆動軸32に作用するトルクを減じて得られるトルクをモータMG2のトルク指令として設定する。そして、設定したエンジン22の目標回転数と目標トルクとについてはエンジンECU24に送信し、モータMG1,MG2のトルク指令についてはモータECU40に送信する。目標回転数と目標トルクとを受信したエンジンECU24は、目標回転数と目標トルクとによってエンジン22が運転されるようエンジン22の吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などを実行し、モータMG1,MG2のトルク指令を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令で駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子をスイッチング制御する。これにより、アクセル開度Accに対応する走行用パワーPdrv*を出力して要求トルクTr*により走行すること(以下、ハイブリッド走行という)ができる。
一方、エンジン22の運転停止を継続しているときやエンジン22の運転を停止した後は、モータMG1のトルク指令に値0を設定すると共にバッテリ50の入出力制限の範囲内で要求トルクTr*をモータMG2のトルク指令に設定し、設定したモータMG1,MG2のトルク指令をモータECU40に送信する。モータMG1,MG2のトルク指令を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令で駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子をスイッチング制御する。これにより、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの動力のみを用いて要求トルクTr*により走行すること(以下、モータ走行という)ができる。実施例のハイブリッド自動車20は、こうした制御により、エンジン22の間欠運転を伴ってバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でバッテリ50を充放電しながらアクセル開度Accに対応する走行用パワーPdrv*を駆動軸32に出力して要求トルクTr*により走行する。
また、エンジン22の始動は、基本的には、ハイブリッド用電子制御ユニット70によって実行される以下に説明する始動制御によって行なわれる。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、まず、モータMG1のモータリングによりエンジン22を始動することができるように予め設定された始動時のトルクマップとエンジン22の始動開始からの経過時間とに基づいて得られるモータリングトルクをモータMG1のトルク指令に設定すると共に、設定したトルク指令をモータECU40に送信し、エンジンECU24から入力したエンジン22の回転数Neと燃料噴射や点火を開始する点火開始回転数(例えば100rpm)とを比較する。トルク指令を受信したモータECU40は、トルク指令でモータMG1が駆動されるようインバータ41をスイッチング制御する。そして、エンジン22の回転数Neが点火開始回転数以上に至ると、エンジン22の燃料噴射制御や点火制御を開始するようエンジンECU24に指示信号を送信し、エンジン22が完爆に至るまでモータMG1のトルク指令を設定してモータECU40に送信する処理を繰り返し実行してから、始動制御を終了する。このとき、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される前述の駆動制御では、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で、モータMG1をトルク指令で駆動したときにプラネタリギヤ30を介して駆動軸32に作用するトルクを要求トルクTr*から減じて得られるトルクとしてのモータMG2のトルク指令を設定してモータECU40に送信し、モータECU40では受信したトルク指令でモータMG2が駆動されるようインバータ42のスイッチング制御も行なっている。実施例のハイブリッド自動車20では、こうして要求トルクTr*により走行しながらモータMG1からモータリングトルクを出力することによりエンジン22を始動する。
さらに、実施例のハイブリッド自動車20では、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、少なくともエンジン22の始動開始からエンジン22の回転数Neが点火開始回転数未満で共振回転数帯より高い所定回転数Nref(例えば800rpm)に至るまで、エンジン22の回転により生じるトルク脈動が抑制されるように、モータMG1のトルク指令をモータリングトルクと制振トルクTmvとの和のトルクとして設定する。モータMG1から出力する制振トルクTmvは、エンジン22を始動する際にエンジン22の回転によりクランクシャフト26に生じるトルクの脈動成分である脈動トルクの基本値としての基本脈動トルクTevと、この基本脈動トルクTevをモータMG1の回転軸に実際に作用するトルクに変換するためのゲインとの積に、モータMG1から逆位相のトルクを出力してトルク脈動を抑制するために値−1を乗じたものとして演算される。以下、モータMG1から出力する制振トルクTmvを演算する処理について、より詳細に説明する。
図2はハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される制振トルク設定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エンジン22の始動指示がなされてからエンジン22の回転数Neが所定回転数Nrefに至るまで前述の駆動制御と並行して繰り返し実行される。このルーチンでは、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、エンジン22の回転数Neやクランクシャフト26のクランク角CA,エンジン22の始動指示がなされたときのクランク角CAである始動開始時クランク角CAstなど処理に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、クランクシャフト26のクランク角CAはクランクシャフト26に取り付けられたクランクポジションセンサ23により検出されたものを、エンジン22の回転数Neはクランクポジションセンサ23により検出されたクランク角CAに基づいて演算されたものを、それぞれエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、始動開始時クランク角CAstは、エンジン22の始動指示がなされる前にエンジン22の運転を停止したときのクランク角CAとして図示しないRAMやフラッシュメモリに記憶したものを入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したクランク角CAに基づいてエンジン22の基本脈動トルクTevを設定する(ステップS110)。ここで、基本脈動トルクTevは、
クランク角CAと基本脈動トルクTevとの関係を予め実験や解析により定めて基本脈動トルク設定用マップとして図示しないROMに記憶しておき、クランク角CAが与えられると記憶したマップから対応する基本脈動トルクTevを導出して設定するものとした。図3に基本脈動トルク設定用マップの一例を示す。
続いて、入力した始動開始時クランクCAとエンジン22の回転数Neとに基づいて基本脈動トルクTevをモータMG1の回転軸のトルクに換算するための第1ゲインGa1を設定すると共に(ステップS120)、入力したクランクシャフト26のクランク角CAに基づいて基本脈動トルクTevを更に補正するための第2ゲインGa2とを設定し(ステップS130)、設定した第1ゲインGa1と第2ゲインGa2との積をトータルゲインGatとして演算し(ステップS140)、演算したトータルゲインGatと基本制振トルクTevと値−1との積を制振トルクTmvとして演算して(ステップS150)、制振トルク設定処理ルーチンを終了する。
ここで、第1ゲインGa1は、始動開始時クランク角CAstとエンジン22の回転数Neと第1ゲインGa1との関係を予め実験や解析により定めて第1ゲイン設定用マップとして図示しないROMに記憶しておき、始動開始時クランク角CAstと回転数Neとが与えられると記憶したマップから対応する第1ゲインGa1を導出して設定するものとした。図4に第1ゲイン設定用マップの一例を示す。図中、第1ゲインGa1に設定される値は、プラネタリギヤ30のギヤ比ρ(サンギヤの歯数をリングギヤの歯数で割った値)を用いてクランクシャフト26のトルクをモータMG1の回転軸のトルクに換算するための換算係数(ρ/(1+ρ))や、始動開始時クランク角CAと始動開始後に上昇する回転数Neとの関係などを反映した値として定められる。図5にクランクシャフト26のクランク角CAと脈動トルクとの関係が始動開始時クランク角CAstにより異なるものとなる様子の一例を参考用に示す。図の例では、エンジン22のある気筒の圧縮行程の上死点の90度前の始動開始時クランク角CAstから始動を開始したときの様子を実線で示し、他の始動開始時クランク角CAstから始動を開始したときの様子を一点鎖線や点線,二点鎖線で示している。図5に示すように、始動開始時クランク角CAstが異なると始動開始後の回転数Neに応じて実際のクランクシャフト26上の脈動トルクは僅かに異なるものとなると考えられる。したがって、始動開始時クランク角CAstとエンジン22の回転数Neとに基づく第1ゲインGa1を用いてモータMG1から出力する制振トルクTmvを演算することによりエンジン22を始動する際のトルク脈動をより適正に抑制することができる。また、第2ゲインGa2は、クランク角CAと第2ゲインGa2との関係を予め実験や解析により定めて第2ゲイン設定用マップとして図示しないROMに記憶しておき、クランク角CAが与えられると記憶したマップから対応する第2ゲインGa2を導出して設定するものとした。図6に第2ゲイン設定用マップの一例を示す。基本脈動トルクTevをクランクシャフト26のクランク角CAに応じて変更するのは、クランクシャフト26のクランク角に応じてねじれ要素としてのダンパ28のバネの伸縮によるトルク脈動への影響の程度が異なると考えられるためである。したがって、第1ゲインGa1と共にクランク角CAに基づく第2ゲインGa2を用いてモータMG1から出力する制振トルクTmvを演算することによりエンジン22を始動する際のトルク脈動をより適正に抑制することができる。このように、第1ゲインGa1や第2ゲインGa2を用いてモータMG1から出力する制振トルクTevを演算することにより、エンジン22のトルク脈動がより適正に抑制され、エンジン22を始動する際にエンジン22のトルク脈動により生じる車両の振動やプラネタリギヤ30などのギヤ機構でのいわゆる歯打ち音,乗員に与える違和感などを抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22を始動する際にエンジン22の回転によりクランクシャフト26に生じるトルクの脈動成分である脈動トルクの基本値としての基本脈動トルクTevと、この基本脈動トルクTevをモータMG1の回転軸のトルクに変換するためのゲインとを乗ずることにより、モータMG1から出力する制振トルクTmvを演算するが、この基本脈動トルクTevは、クランクシャフト26のクランク角CAと基本脈動トルクTevとの関係を予め定めた基本脈動トルク設定用マップを用いて設定される値であり、さらにゲインは、エンジン22の始動を開始するときのクランク角CAである始動開始時クランク角CAstとエンジン22の回転数Neと第1ゲインGa1との関係を予め定めた第1ゲイン設定用マップを用いて設定される第1ゲインGa1と、クランク角CAと第2ゲインGa2との関係を予め定めた第2ゲイン設定用マップを用いて設定される第2ゲインGa2との積として演算される値としたから、エンジン22を始動する際にエンジン22の回転により生じるトルク脈動を抑制するためにモータMG1から出力する制振トルクTmvの演算に用いる基本脈動トルクTevとゲインとの両方を、予め定めたマップを用いて設定することができ、制振トルクTmvを求める際の演算量をより少なくすることができる。もとより、エンジン22を始動する際のエンジン22の回転により生じるトルク脈動を抑制することができる。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG1が「第1電動機」に相当し、プラネタリギヤ30が「遊星歯車機構」に相当し、モータMG2が「第2電動機」に相当し、バッテリ50が「二次電池」に相当し、エンジン22を始動する際に基本脈動トルクTevと第1ゲインGa1と第2ゲインGa2とをそれぞれマップを用いて設定することにより演算される制振トルクTevとモータリングトルクとの和としてのモータMG1のトルク指令を設定すると共にモータMG1をトルク指令で駆動したときにプラネタリギヤ30を介して駆動軸32に作用するトルクを要求トルクTr*から減じて得られるトルクとしてのモータMG2のトルク指令を設定してモータECU40に送信したり、エンジン22の燃料噴射制御や点火制御を開始するようエンジンECU24に指示信号を送信したりするハイブリッド用電子制御ユニット70と、受信したトルク指令でモータMG1,MG2を制御するモータECU40と、受信した指示信号に応じてエンジン22を制御するエンジンECU24との組み合わせが「制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業に利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 クランクポジションセンサ、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 フライホールダンパ(ダンパ)、30 プラネタリギヤ、32 駆動軸、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、50 バッテリ、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、80 イグニッションスイッチ、82 シフトポジションセンサ、84 アクセルペダルポジションセンサ、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (1)

  1. 内燃機関と、動力を入出力可能な第1電動機と、前記内燃機関のクランク軸にねじれ要素を介して接続されたキャリアと前記第1電動機の回転軸に接続されたサンギヤと車軸に連結された駆動軸に接続されたリングギヤとを有する遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な第2電動機と、前記第1電動機および前記第2電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、前記内燃機関を始動する際に前記内燃機関の回転により前記クランク軸に生じるトルクの脈動成分である脈動トルクの基本値と該基本値を前記第1電動機の回転軸のトルクに変換するためのゲインとを乗ずることにより演算される制振トルクと前記内燃機関をモータリングするためのモータリングトルクとの和のトルクが前記第1電動機から出力されて前記内燃機関が始動されると共に走行に要求される要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記第1電動機と前記第2電動機とを制御する制御手段と、を備えるハイブリッド自動車において、
    前記基本値は、前記クランク角と前記基本値との関係を予め定めた基本値用マップを用いて設定される値であり、
    前記ゲインは、前記内燃機関の始動を開始するときの前記クランク角である始動開始時クランク角と前記内燃機関の回転数と第1ゲインとの関係を予め定めた第1マップを用いて設定される前記第1ゲインと、前記クランク角と第2ゲインとの関係を予め定めた第2マップを用いて設定される前記第2ゲインとの積として演算される値である、
    ことを特徴とするハイブリッド自動車。
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