JP2007136630A - 円形孔の面取り方法および装置 - Google Patents

円形孔の面取り方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 頻繁にドレッシングが必要となるという問題や寿命が短いという問題が解消された円形孔の面取り方法および装置を提供する。
【解決手段】 ワークに形成されている円形孔の直径より大きい直径を有する球面または球面の一部からなる研磨面を有しかつ円形孔の中心軸とは一致していない砥石軸回りに回転する砥石で研磨するに際し、研磨面が円形孔の周縁部全周に接触している状態で、ワークと砥石軸とを相対的に回転させることにより、前記接触部が研磨面上を常に移動するようにして円形孔の周縁部の面取りを行う。
【選択図】 図3

Description

この発明は、ワークに形成された円形の孔の周縁部を面取りするための方法および装置に関する。
ワークの周縁部や孔の周縁部を面取りする方法および装置として、面取り用傾斜形状を有する総形砥石により研磨を行うものが知られている(特許文献1参照)。
特開平6−55426号公報
上記特許文献1の面取り方法および装置によると、ワークに当たる研磨面の範囲が狭く、ワークに当たっている部分だけが早期に摩耗して、研磨面側に研磨痕として溝が形成され、頻繁にドレッシングが必要となるという問題や寿命が短いという問題があった。特に、ガラス、石英、水晶等の脆性材料に形成された円形孔の周縁部の面取りを行うために、砥石として弾性砥石のように軟らかいものを使用する場合に、この問題は大きいものとなる。
この発明は、頻繁にドレッシングが必要となるという問題や寿命が短いという問題が解消された円形孔の面取り方法および装置を提供することを目的とする。
第1の発明による円形孔の面取り方法は、ワークに形成されている円形孔の直径より大きい直径の球面またはその一部からなる研磨面を有しかつ円形孔の中心軸とは一致していない砥石軸回りに回転する砥石で研磨するに際し、研磨面が円形孔の周縁部全周に接触している状態で、ワークと砥石軸とを相対的に回転させることにより、前記接触部が研磨面上を常に移動するようにして円形孔の周縁部の面取りを行うことを特徴とするものである。
第1の発明による円形孔の面取り装置は、ワークに形成されている円形孔の直径より大きい直径の球面またはその一部からなる研磨面を有する砥石と、砥石を円形孔の中心軸とは一致していない砥石軸回りに回転させる砥石回転手段と、研磨面が円形孔の周縁部全周に接触している状態で接触部が研磨面上を常に移動するようにワークと砥石軸とを相対的に回転させる相対回転手段とを備えていることを特徴とするものである。
第2の発明による円形孔の面取り方法は、ワークに形成されている円形孔の直径より大きい直径を有する球面の一部からなる研磨面を有しかつ円形孔の中心軸とは一致していない砥石軸回りに回転する砥石で研磨するに際し、研磨面が円形孔の周縁部の対向する2カ所において接触している状態で、ワークと砥石軸とを相対的に回転させることにより、前記接触部が研磨面上を常に移動するようにして円形孔の周縁部の面取りを行うことを特徴とするものである。
第2の発明による円形孔の面取り装置は、ワークに形成されている円形孔の直径より大きい直径を有する球面の一部からなる研磨面を有する砥石と、砥石を円形孔の中心軸とは一致していない砥石軸回りに回転させる砥石回転手段と、研磨面が円形孔の周縁部の対向する2カ所において接触している状態で接触部が研磨面上を常に移動するようにワークと砥石軸とを相対的に回転させる相対回転手段とを備えていることを特徴とするものである。
第3の発明による円形孔の面取り方法は、ワークに形成されている円形孔の周縁部の所定範囲である倣い線を砥石軸回りに回転させてなした研磨面を有する回転対称体であり円形孔の中心軸とは平行でなくかつ交差しない砥石軸回りに回転する砥石で研磨するに際し、研磨面の異なる部分を順次円形孔の周縁部の倣う範囲において均等に接触させ、ワークと砥石軸とを相対的に回転させることにより、前記接触部が研磨面上を常に移動するようにして円形孔の異なる周縁部を順次研磨面に接触させ、円形孔の周縁部の面取りを行うことを特徴とするものである。
第3の発明による円形孔の面取り装置は、ワークに形成されている円形孔の周縁部の所定範囲である倣い線を砥石軸回りに回転させてなした研磨面を有する回転対称体の砥石と、砥石を円形孔の中心軸とは平行でなくかつ交差しない砥石軸回りに回転させる砥石回転手段と、ワークと砥石軸とを相対的に回転させる相対回転手段とを備えており、砥石が砥石軸回りに回転させられることにより、研磨面の異なる部分が順次円形孔の周縁部の倣う範囲において均等に接触させられ、ワークと砥石軸とが相対的に回転させられることにより、前記接触部が研磨面上を常に移動するようにして円形孔の異なる周縁部が順次研磨面に接触させられることを特徴とするものである。
各発明の円形孔の面取り方法および装置において、ワークとしては、ガラス、石英、水晶等の脆性材料が特に適しているが、あらゆる素材のワークに適用することができる。また、砥石としては、種々の砥石が使用可能であるが、軟らかい弾性砥石を使用する場合、得られる効果が大きいものとなる。
各発明の円形孔の面取り方法および装置において、ワークと砥石軸とを相対的に回転させるに際しては、ワークを円形孔の中心軸回りに回転させてもよく、砥石を支持する台をワークの円形孔の中心軸回りに回転させてもよい。第1の発明の円形孔の面取り方法および装置においては、孔の中心軸回りの回転に加えてまたはこれに代えて、砥石軸または円形孔の中心軸を所定の点を中心として回転(揺動)させるようにしてもよい。
第1および第2の発明の円形孔の面取り方法および装置において、砥石の回転軸は、例えば、孔の中心軸に対して直交するものとされるが、これに限定されるものではなく、孔の中心軸と交差はするが一致していなければよく、孔の中心軸に対して所定角度(0°より大きく90°以下)傾斜していればよい。この角度は、90°に近い方が研磨面を広く使えるので、長寿命化の点で望ましい。
第1および第2の発明の円形孔の面取り方法および装置において、球面の一部からなる研磨面を有する砥石は、球面の砥石軸方向の両端部(または一端部)を切り落としたものとなり、例えば、球体を大円に平行でかつ大円に対して互いに対称位置にある2つの平行面によって切り落としたもの(樽型部分真球体)としてもよく、球体を大円に平行でかつ大円に対して互いに非対称位置にある2つの平行面によって切り落としたもの(傘型部分真球体)としてもよい。球面の一部からなる研磨面を有する砥石は、研磨面が円形孔の周縁部全周に常に接触していることがあり、研磨面が円形孔の周縁部の対向する2カ所において常に接触していることがある。前者は、例えば、球体を大円に平行でかつ大円に対して互いに対称位置にある2つの平行面によって切り落としたもの(砥石軸は円形孔の中心軸と直交する)において、2つの平行面間隔を円形孔の直径以上にすることにより得ることができ、2つの平行面間隔を円形孔の直径よりも小さいものとすれば、後者の砥石が得られる。球体を大円に平行でかつ大円に対して互いに非対称位置にある2つの平行面によって切り落としたもの(砥石軸は円形孔の中心軸と90°以外の角度で交差する)については、その2つの平行面間隔wは、砥石軸が円形孔の中心軸となす角をαとした場合に、円形孔の直径dとw≧dsinαの関係があるときに、前者(研磨面が円形孔の周縁部全周に常に接触)となり、w<dsinαのときに後者(研磨面が円形孔の周縁部の対向する2カ所において常に接触)となる。
第3の発明の円形孔の面取り方法および装置において、円形孔の周縁部に倣う形状の研磨面を有する砥石軸に対する回転対称体の砥石は、第1および第2の発明においては円形孔の中心軸と同じ平面内にあった砥石軸が円形孔の中心軸と接触しないように(砥石軸が円形孔の中心軸と同じ平面上に位置しないように)ずらされることにより、研磨面が円形孔の周縁部の1カ所において常に接触するようになされたもので、この場合の適正な研磨面である円形孔の周縁部に倣う形状は、真球体の球面とはならず、部分真球体の球面でもない。このような砥石は、円形孔の周縁部のうち同時に均等に接触する範囲の円弧である倣い線を砥石軸を中心に回転させてなる倣い線回転体の形状をなす。
第1から第3までの発明の円形孔の面取り方法および装置によると、研磨面を広く使って面取りを行うことができるので、砥石寿命を長くすることができる。また、周縁部に均等の負荷で接触し、その接触部分は砥石軸での回転により次々と変わることから、砥石が摩耗しても砥石の接触面全体の形状を崩すことなく使用することができ、弾性砥石のような比較的軟らかい砥石を使用することができる。さらにまた、砥石を円形孔内に入れて面取りを行う必要はないので、砥石の大きさ(直径)を孔径より大きくでき、砥石寿命をより一層長くすることができる。しかも、砥石が摩耗する場合でも、加工部(孔周縁部)に倣った形状で摩耗していくので、砥石形状を修正(ドレッシング)することなく連続して使用することができる。特に、面取り角度に許容範囲がある場合には、その範囲内で砥石の径が変わっても使用可能であり、極めて長期間の連続使用が可能となる。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
図1および図2は、第1の発明による円形孔の面取り方法および装置を模式的に示している。
第1の発明による円形孔の面取り装置は、ワーク(2)に形成された円形孔(3)の周縁部(3a)を面取りするためのものであり、球面の研磨面(1a)を有する真球形状(真球体)の砥石(1)と、砥石(1)を円形孔(3)の中心軸(ここではワーク(2)面の鉛直方向とする)と直交する砥石軸(5)回りに回転させる砥石回転手段(回転方向矢印で示す)(4)と、ワーク(2)と砥石(1)とを相対的に回転させる相対回転手段(図示略)とを備えている。
砥石(1)の研磨面(1a)の直径は、面取りの対象となる円形孔(3)の直径より大きいものとされており、砥石(1)は、円形孔(3)の周縁部全周と接触している状態を維持したまま、砥石軸(5)回りに回転させられる。相対回転手段は、例えば、円形孔(3)の中心軸を中心にワーク(2)または砥石の支持台(図示略)を回転させるものとされる。これにより、球面の研磨面(1a)の円形孔直径相当部分(研磨使用領域)の中心帯全周を使用して面取りが行われる。
この第1の発明の円形孔の面取り方法および装置によると、砥石(1)の回転により研磨面上の前記接触部が常に移動するので、研磨面(1a)を広く面取りに使えることから、砥石(1)の寿命を長くすることができる。また、砥石(1)の研磨面(1a)の円形孔直径相当部分(研磨使用領域)の中心帯全周が面取り対象である孔(3)の周縁部(3a)に当たることから、砥石(1)が摩耗しても砥石(1)の研磨使用領域全体の形状を崩すことなく使用することができ、弾性砥石のような比較的軟らかい砥石(1)を使用することができる。さらにまた、砥石(1)の直径が孔径より大きいので、砥石寿命をより一層長くすることができる。しかも、砥石(1)が摩耗する場合でも、孔(3)の周縁部(3a)に倣った形を維持して摩耗していくので、砥石形状を修正することなく連続して使用することができる。特に、面取り角度に許容範囲がある場合には、砥石の径が変化しても許容範囲内に収めることが容易であり、極めて長期間の連続使用が可能となる。
図1および図2においては、砥石軸(5)と円形孔(3)の中心軸とが直交するようになされているが、砥石軸(5)は、円形孔(3)の中心軸と一致していない方向であれば、円形孔(3)の中心軸と交差する任意の方向(0°より大きく90°以下)に設けることができる。
図3から図5までは、砥石軸(5)と砥石(1)の当たり面(研磨使用領域)との関係を示すもので、図3に示すように、砥石軸(5)が孔(3)の中心軸と直交している場合には、研磨使用領域は、球体を砥石軸(5)に直交しかつ大円(球の中心を通りかつ砥石軸と直交する平面と球面との交線である円)からそれぞれ孔(3)の半径分の位置(現実的には少し長めの位置)にある2つの平行面(11)(12)によって切り落とした形状(樽型部分真球体)(1b)となる。また、図4に示すように、砥石軸(5)が孔(3)の中心軸と直交していない場合には、研磨使用領域は、球体を砥石軸(5)に直交しかつ大円に対して非対称の位置である、それぞれ円形孔(3)周縁と異なる1点で接触する位置(現実的には砥石の球体中心より遠ざかる方向に離れた位置)にある2つの平行面(13)(14)によって切り落とした形状(傘型部分真球体)(1c)となる。図4の傘型部分真球体は、球の大円部分を含んでいるが、砥石軸(5)と孔(3)の中心軸とがなす角が小さくなると、図5に示すように、研磨使用領域は、球体を砥石軸(5)に直交しかつ大円に対して前述と同様の非対称の位置にある2つの平行面(15)(16)によって切り落とした形状(傘型部分真球体)(1d)でかつ球の大円部分を含まないものとなる。なお、図4および図5の傘型部分真球体(1c)(1d)の研磨使用領域において、研磨使用領域の幅w(平行面(13)(14)間距離、平行面(15)(16)間距離)は、砥石軸が孔の中心軸となす角をα、円形孔の直径をdとして、w≧dsinαとなる。図3から図5までのいずれの場合でも、砥石(1)は、円形孔(3)に嵌まっている状態を維持したまま、すなわち、孔(3)の周縁部(3a)の全周にわたって研磨面(1a)を接触させた状態で、砥石軸(5)回りに回転させられる。
図3から図5までに示した研磨使用領域形状から分かるように、直径が円形孔(3)の直径よりも大きい球面の研磨面(1a)を有する砥石(1)を使用しかつ砥石軸(5)を軸を中心に回転自在に固定した場合には、面取りを継続して行うことにより砥石(1)が摩耗すると、摩耗した部分(研磨使用領域)(1b)(1c)(1d)と摩耗していない部分(2つの平行面(11)(12)(13)(14)(15)(16)よりも外側の部分)との間に段差ができ、摩耗していない部分がワーク(2)に当たるようになってしまい、ワーク(2)表面が傷つく可能性が生じる。また、使用されない部分は無駄となる。
第1の発明による円形孔の面取り方法および装置の他の実施形態は、上記研磨使用領域形状の考察からなされたもので、球面の研磨面(1a)を有する砥石(1)の円形孔周縁部(3a)に接触していない部分をなくした樽型部分真球体あるいは傘型部分真球体研磨面(図3から図5までにおける研磨使用領域に一致)(1b)(1c)(1d)の砥石すなわち球面の砥石を2つの平行面(11)(12)(13)(14)(15)(16)によって切り落とした砥石(1)を用い、球面の研磨面(1a)を有する砥石(1)と同様に、研磨面(1b)(1c)(1d)が円形孔(3)の周縁部(3a)全周に接触している状態で、研磨面(1b)(1c)(1d)全面を使用して円形孔(3)の周縁部(3a)の面取りを行うことをその要旨としている。
図6は、第1から第3までの発明による円形孔の面取り方法および装置で使用される相対回転手段の実施形態の例を模式的に示している。
図6(a)において、相対回転手段は、ワーク(2)をその孔(3)の中心軸(7)回りに回転させるワーク回転手段(回転方向矢印で示す)(6)からなるものとされている。この場合、砥石軸(5)は、軸を中心に回転自在に固定とされてもよい。
図6(b)において、相対回転手段は、砥石(1)を支持する台(図示略)を二点鎖線で示す範囲内で孔(3)の中心軸(7)回りに回転させる砥石支持台回転手段(回転方向矢印で示す)(8)からなるものとされている。この場合、ワーク(2)は、固定とされてもよい。
図7から図10までは、第2の発明の円形孔の面取り方法および装置を模式的に示している。第1の発明と同様円形孔(3)の中心軸と砥石軸(5)を交差させている。
図3から図5までおよびこれらの図を説明する上記記載から分かるように、図6に示す相対回転手段を設けた場合には、図7から図10までに示すように、図3から図5までの各状態における研磨使用領域の幅を狭くしても、研磨使用領域である研磨面(1e)(1f)(1g)全面を使用して円形孔(3)の周縁部(3a)の面取りを行うことができる。
図7および図8において、砥石(1)の研磨面(1e)は、球体を砥石軸(5)に直交しかつ大円に対して対称の位置にある2つの平行面(17)(18)によって切り落とした形状(樽型部分真球体)とされている。平行面(17)(18)間隔wは、砥石軸(5)が円形孔(3)の中心軸(7)となす角をα、円形孔の直径をdとして、w<dsinαとされており、この結果、研磨面(1e)は、孔(3)の周縁部(3a)の全周にわたって接触するのではなく、孔(3)の周縁部(3a)のうちの対応する2カ所(図8(b)に破線で示されている部分。砥石軸を含みかつワークに対して直交する平面に対して対称な部分とも言える。)において接触させられている。ワーク(2)が固定されている状態で砥石(1)を砥石軸(5)を中心として回転させると、研磨面(1e)の異なる部分が順次円形孔(3)の周縁部(3a)に接触する。研磨面(1e)が孔(3)の周縁部(3a)に2カ所で接触していることから、砥石(1)が半回転した場合に、研磨面(1e)の全面が孔(3)の周縁部(3a)に接触させられることになる。砥石(1)の回転とともに、ワーク回転手段(6)によってワーク(2)を孔(3)の中心軸(7)回りに回転させると、図8(b)に実線で示されている研磨面(1b)がかかっていない部分が順次研磨面(1b)に接触する。図8に示した例では、ワーク(2)を1/4回転程度回転させることで周縁部(3a)全周が研磨される。こうして、ワーク(2)を孔(3)の中心軸(7)回りに回転させながら、砥石(1)を砥石軸(5)回りに回転させることにより、孔(3)の周縁部(3a)の全周にわたる面取りが行われる。
図9において、砥石(1)の研磨面(1f)は、球体を砥石軸(5)に直交しかつ大円に対して非対称の位置にある2つの平行面(19)(20)によって切り落とした形状(傘型部分真球体)とされている。平行面(19)(20)間隔wは、砥石軸(5)が円形孔(3)の中心軸(7)となす角をα、円形孔の直径をdとして、w<dsinαとされており、この結果、研磨面(1f)は、孔(3)の周縁部(3a)の全周にわたって接触するのではなく、孔(3)の周縁部(3a)のうちの対応する2カ所において接触させられている。図9(b)において、砥石軸(5)よりも下の部分は、孔(3)の上面に沿った断面図となっており、ハッチングを付している部分は、孔(3)内にある砥石部分を示しており、このハッチングに接している孔(3)の周縁部(3b)が研磨面(1f)に接触している部分で、これに対向する部分(図9(b)において破線で示されている部分の一部)でも接触している。ワーク(2)が固定されている状態で砥石(1)を砥石軸(5)を中心として回転させると、研磨面(1f)の異なる部分が順次円形孔(3)の周縁部(3a)に接触する。研磨面(1f)が孔(3)の周縁部(3a)に2カ所で接触していることから、砥石(1)が半回転した場合に、研磨面(1f)の全面が孔(3)の周縁部(3a)に接触させられることになる。砥石(1)の回転とともに、ワーク回転手段(6)によってワーク(2)を孔(3)の中心軸(7)回りに回転させると、研磨面(1f)がかかっていない部分も順次研磨面(1f)に接触する。図9に示した例では、ワーク(2)を1/4回転程度回転させることで周縁部(3a)全周が研磨される。こうして、ワーク(2)を孔(3)の中心軸(7)回りに回転させながら、砥石(1)を砥石軸(5)回りに回転させることにより、孔(3)の周縁部(3a)の全周にわたる面取りが行われる。
図10において、砥石(1)の研磨面(1g)は、球体を砥石軸(5)に直交しかつ大円に対して非対称の位置にある2つの平行面(21)(22)によって切り落とした形状(傘型部分真球体)とされている。平行面(21)(22)間の距離は、孔(3)の直径よりも小さいものとされており、この結果、研磨面(1g)は、孔(3)の周縁部(3a)の全周にわたって接触するのではなく、孔(3)の周縁部(3a)のうちの対応する2カ所において接触させられている。図10(b)において、砥石軸(5)よりも下の部分は、孔(3)の上面に沿った断面図となっており、ハッチングを付している部分は、孔(3)内にある砥石部分を示しており、このハッチングに接している孔(3)の周縁部(3c)が研磨面(1d)に接触している部分で、これに対向する部分(図10(b)において破線で示されている部分の一部)でも接触している。ワーク(2)が固定されている状態で砥石(1)を砥石軸(5)を中心として回転させると、研磨面(1g)の異なる部分が順次円形孔(3)の周縁部(3a)に接触する。研磨面(1g)が孔(3)の周縁部(3a)に2カ所で接触していることから、砥石(1)が半回転した場合に、研磨面(1g)の全面が孔(3)の周縁部(3a)に接触させられることになる。砥石(1)の回転とともに、ワーク回転手段(6)によってワーク(2)を孔(3)の中心軸(7)回りに回転させると、研磨面(1g)がかかっていない部分も順次研磨面(1d)に接触する。図10に示した例では、ワーク(2)を1/4回転程度回転させることで周縁部(3a)全周が研磨される。こうして、ワーク(2)を孔(3)の中心軸(7)回りに回転させながら、砥石(1)を砥石軸(5)回りに回転させることにより、孔(3)の周縁部(3a)の全周にわたる面取りが行われる。
第2の発明の円形孔の面取り方法および装置では、図7から図10までを参照して説明したように、部分真球体の周面である研磨面(1e)(1f)(1g)が孔(3)の周縁部(3a)に2カ所で接触している。一方、ワーク(2)がワーク回転手段(6)によって回転させられていることから、2カ所でなく1カ所で接触していても、同様の考えにより、周縁部(3a)全周の研磨が可能である。
図11は、第3の発明の円形孔の面取り方法および装置の実施形態を模式的に示している。
図11において、砥石(9)の研磨面(9a)は、孔(3)の周縁部(3a)のうちの所定長さの1カ所(倣い線)(3d)において接触させられている。砥石(9)は、砥石軸(5)に対して回転対称の形状とされているが、その研磨面(9a)は、真球面の一部ではなくかつ前記所定長さの周縁部(3d)に倣う形状とされている。また、砥石軸(5)(=回転対称の中心軸)は、孔(3)の中心軸(7)とは直交する方向であるが交差(接触)しない(ここでは、ワーク(2)と平行である。)。ワーク(2)が固定されている状態で砥石(9)を砥石軸(5)を中心として回転させると、研磨面(9a)の異なる部分が順次円形孔(3)の周縁部(3a)に接触する。研磨面(9a)が孔(3)の周縁部(3a)に1カ所で接触していることから、砥石(9)が1回転した場合に、研磨面(9a)の研磨使用領域全面が孔(3)の周縁部(3a)に接触させられることになる。砥石(9)の回転とともに、ワーク回転手段(6)によってワーク(2)を孔(3)の中心軸(7)回りに回転させると、図11(b)の(3d)以外の部分が順次研磨面(9a)に接触する。周縁部(3a)全周を研磨するには、ワーク(2)をほぼ1回転させればよい。したがって、ワーク(2)を孔(3)の中心軸(7)回りに回転させながら、砥石(9)を砥石軸(5)回りに回転させることにより、研磨面(9a)が孔(3)の周縁部(3a)に1カ所で接触している状態が維持されて、孔(3)の周縁部(3a)の全周にわたる面取りが行われる。こうして、非球形の砥石(9)を使用しても研磨面(9a)の全面を使用して面取りを行うことができる。
なお、上記「倣う形状」および「倣い線」は、点接触や円形孔(3)より若干小径の円が円形孔(3)に倣っているかのように接触するものを指すのではなく、点とは言わない所定の長さの線で一致するものを指す。
上記第1および第2の発明による面取り方法および装置において、面取り角度θは、円形孔の直径dと砥石の直径Dとによって決定されるもので、D=d/sinθの関係を有している。例えば、面取り角度が45°の場合、D=1.41dとなり、面取り角度が60°の場合、D=1.15dとなり、面取り角度が30°の場合、D=2dとなる。面取り角度の許容範囲が45°±15°であるとすると、D=2dの砥石で研磨するに際して、D=1.15dとなるまで面取りを継続して行うことができることになる。第2の発明による面取り方法および装置によると、摩耗しない部分がワークに当たってワークを傷つけることがないので、D=2d〜1.15dにおいて、支障なく面取りを継続することができる。
図1は、第1の発明による円形孔の面取り方法および装置の実施形態を示す斜視図である。 図2は、同3面図であり、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 図3は、第1の発明による円形孔の面取り方法および装置における砥石の当たり面(研磨使用領域)を示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。 図4は、第1の発明による円形孔の面取り方法および装置において、砥石軸が第1の実施形態と異なる場合の砥石の当たり面の1例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。 図5は、第1の発明による円形孔の面取り方法および装置において、砥石軸が第1の実施形態と異なる場合の砥石の当たり面の他の例を示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。 図6は、この発明による円形孔の面取り方法および装置における砥石とワークとの相対回転の異なる実施形態を示す斜視図である。 図7は、第2の発明による円形孔の面取り方法および装置の実施形態を示す斜視図である。 図8は、同3面図であり、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 図9は、第2の発明による円形孔の面取り方法および装置の他の実施形態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は下半分を切り欠いた平面図である。 図10は、第2の発明による円形孔の面取り方法および装置の他の実施形態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は下半分を切り欠いた平面図である。 図11は、第3の発明による円形孔の面取り方法および装置の実施形態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。
符号の説明
(1) 砥石
(1a)(1b)(1c)(1d)(1e)(1f)(1g) 研磨面
(2) ワーク
(3) 円形孔
(3a) 周縁部
(4) 砥石回転手段
(5) 砥石軸
(6) ワーク回転手段
(7) 円形孔の中心軸
(8) 砥石支持台回転手段
(9) 砥石
(9a) 研磨面

Claims (8)

  1. ワークに形成されている円形孔の直径より大きい直径の球面またはその一部からなる研磨面を有しかつ円形孔の中心軸とは一致していない砥石軸回りに回転する砥石で研磨するに際し、研磨面が円形孔の周縁部全周に接触している状態で、ワークと砥石軸とを相対的に回転させることにより、前記接触部が研磨面上を常に移動するようにして円形孔の周縁部の面取りを行うことを特徴とする円形孔の面取り方法。
  2. ワークに形成されている円形孔の直径より大きい直径を有する球面の一部からなる研磨面を有しかつ円形孔の中心軸とは一致していない砥石軸回りに回転する砥石で研磨するに際し、研磨面が円形孔の周縁部の対向する2カ所において接触している状態で、ワークと砥石軸とを相対的に回転させることにより、前記接触部が研磨面上を常に移動するようにして円形孔の周縁部の面取りを行うことを特徴とする円形孔の面取り方法。
  3. ワークに形成されている円形孔の周縁部の所定範囲である倣い線を砥石軸回りに回転させてなした研磨面を有する回転対称体であり円形孔の中心軸とは平行でなくかつ交差しない砥石軸回りに回転する砥石で研磨するに際し、研磨面の異なる部分を順次円形孔の周縁部の倣う範囲において均等に接触させ、ワークと砥石軸とを相対的に回転させることにより、前記接触部が研磨面上を常に移動するようにして円形孔の異なる周縁部を順次研磨面に接触させ、円形孔の周縁部の面取りを行うことを特徴とする円形孔の面取り方法。
  4. ワークと砥石軸とを相対的に回転させる回転軸は、前記円形孔の中心軸に一致することを特徴とする請求項1から3までのいずれかの円形孔の面取り方法。
  5. ワークに形成されている円形孔の直径より大きい直径の球面またはその一部からなる研磨面を有する砥石と、砥石を円形孔の中心軸とは一致していない砥石軸回りに回転させる砥石回転手段と、研磨面が円形孔の周縁部全周に接触している状態で接触部が研磨面上を常に移動するようにワークと砥石軸とを相対的に回転させる相対回転手段とを備えていることを特徴とする円形孔の面取り装置。
  6. ワークに形成されている円形孔の直径より大きい直径を有する球面の一部からなる研磨面を有する砥石と、砥石を円形孔の中心軸とは一致していない砥石軸回りに回転させる砥石回転手段と、研磨面が円形孔の周縁部の対向する2カ所において接触している状態で接触部が研磨面上を常に移動するようにワークと砥石軸とを相対的に回転させる相対回転手段とを備えていることを特徴とする円形孔の面取り装置。
  7. ワークに形成されている円形孔の周縁部の所定範囲である倣い線を砥石軸回りに回転させてなした研磨面を有する回転対称体の砥石と、砥石を円形孔の中心軸とは平行でなくかつ交差しない砥石軸回りに回転させる砥石回転手段と、ワークと砥石軸とを相対的に回転させる相対回転手段とを備えており、砥石が砥石軸回りに回転させられることにより、研磨面の異なる部分が順次円形孔の周縁部の倣う範囲において均等に接触させられ、ワークと砥石軸とが相対的に回転させられることにより、前記接触部が研磨面上を常に移動するようにして円形孔の異なる周縁部が順次研磨面に接触させられることを特徴とする円形孔の面取り装置。
  8. 相対回転手段の回転軸は、前記円形孔の中心軸に一致させられていることを特徴とする請求項5から7までのいずれかの円形孔の面取り装置。
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