JP2013163235A - 光学素子加工用工具及び光学素子製造方法 - Google Patents

光学素子加工用工具及び光学素子製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加工用工具のカケや被加工物のキズ等が生じ難く、且つ、加工液を加工面に偏りなく供給することができる光学素子加工用工具等を提供する。
【解決手段】光学素子の被加工面と当接して該被加工面を研削又は研磨する加工面10aを有する光学素子加工用工具1において、加工面10aを複数のセグメント12、13に分割するスリット11が設けられ、複数のセグメント12のうち、スリット11に囲まれる少なくとも1つのセグメント12は、全内角が鈍角である多角形状をなす。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンズ等の光学素子の研削又は研磨に用いられる光学素子加工用工具及び光学素子製造方法に関する。
従来、レンズ等の光学素子を研削又は研磨するための工具として、砥石の加工面、即ち、光学素子と当接して研削又は研磨を行う面にスリットを設けた加工用工具が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような加工用工具においては、研削液又は研磨液(以下、これらをまとめて加工液ともいう)がスリットを通じて加工面の内周側まで供給され易くなるので、加工熱の発生が抑制されると共に、加工屑が排出され易くなるといった利点がある。
特開2001-1269号公報
特許文献1に開示された加工用工具においては、球面形状をなす加工面に対し、該加工面の中心で交差する十字形状のスリットが設けられている。このような加工用工具の場合、以下のような問題が生じてしまう。
まず、加工面を上述したスリットで分割することにより設けられた各小領域(以下、セグメントという)は、鋭角のコーナーを有する。このため、スリットが交差する加工面の中心付近において、加工用工具にカケが生じ易くなってしまう。また、この場合、鋭角のコーナーを有する加工用工具で光学素子を研削又は研磨することになるため、光学素子の被加工面にキズ等が生じ易くなってしまう。さらに、加工用工具の中心で交差するスリットを設ける場合、加工面に対するスリットの領域の割合は、内周側よりも外周側の方で低くなる。このため、加工面の内周側と比較して、外周側においては加工液が行き渡り難くなり、加工熱の発生や加工屑の排出不良等を招き、加工精度が低下するおそれが生じてしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、加工用工具のカケや被加工物のキズ等が生じ難く、且つ、加工液を加工面に偏りなく供給することができる光学素子加工用工具と、当該光学素子加工用工具を用いた光学素子製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る光学素子加工用工具は、光学素子の被加工面と当接して該被加工面を研削又は研磨する加工面を有する光学素子加工用工具において、前記加工面を複数のセグメントに分割するスリットが設けられ、前記加工面の中心軸と直交する面への投影像において、前記複数のセグメントのうち、前記スリットに囲まれる少なくとも1つの多角形状のセグメントは、全内角が鈍角である多角形状をなすことを特徴とする。
上記光学素子加工用工具において、前記加工面は球面形状をなすことを特徴とする。
上記光学素子加工用工具において、前記スリットは網目状をなすことを特徴とする。
上記光学素子加工用工具において、前記スリットは、直線及び鈍角のコーナーからなるパターンをなすことを特徴とする。
上記光学素子加工用工具は、前記多角形状のセグメントを複数有し、前記加工面の中心軸と直交する面への投影像において、複数の前記多角形状のセグメントの各々の面積が互いに等しいことを特徴とする。
上記光学素子加工用工具は、前記多角形状のセグメントを複数有し、前記加工面の中心軸と直交する面への投影像において、複数の前記多角形状のセグメントの各々の面積が前記加工面の中心から外周側に向かって大きくなることを特徴とする。
上記光学素子加工用工具は、前記多角形状のセグメントを複数有し、前記加工面の中心軸と直交する面への投影像において、複数の前記多角形状のセグメントの各々の面積が前記加工面の中心から外周側に向かって小さくなることを特徴とする。
上記光学素子加工用工具において、前記加工面の中心軸と直交する面への投影像において、前記加工面の面積に対する前記少なくとも1つの多角形状のセグメントの各々の面積の割合が1%以上20%以下であることを特徴とする。
上記光学素子加工用工具において、前記加工面の中心軸と直交する面への投影像において、前記加工面の面積に対する前記複数のセグメントの総面積の割合が、20%以上70%以下であることを特徴とする。
本発明に係る光学素子製造方法は、上記光学素子加工用工具が有する前記加工面を、前記光学素子の前記被加工面に当接させる工程と、前記加工面を前記被加工面に当接させた状態で、前記中心軸を回転軸として前記光学素子加工用工具を前記光学素子に対して相対的に回転させることにより、前記被加工面を研削又は研磨する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、全内角が鈍角である多角形状をなすセグメントが形成されるようにスリットを設けるので、加工用工具のカケや被加工面のキズ等が生じ難く、且つ、加工液を加工面に偏りなく供給することができる光学素子加工用工具を提供することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る光学素子加工用工具を示す斜視図である。 図2は、図1に示す光学素子加工用工具を示す平面図である。 図3は、図2のA−A断面図である。 図4Aは、図1に示す光学素子加工用工具の製造方法を説明する図である。 図4Bは、図1に示す光学素子加工用工具の製造方法を説明する図である。 図5は、図1に示す光学素子加工用工具を用いた光学素子製造方法を説明する図である。 図6は、本発明の実施の形態2に係る光学素子加工用工具を示す平面図である。 図7は、本発明の実施の形態3に係る光学素子加工用工具を示す平面図である。 図8は、本発明の実施の形態4に係る光学素子加工用工具を示す平面図である。 図9は、本発明の実施の形態5に係る光学素子加工用工具を示す平面図である。 図10は、本発明の実施の形態6に係る光学素子加工用工具を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、これら実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、各図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。図面は模式的なものであり、各部の寸法の関係や比率は、現実と異なることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る光学素子加工用工具(以下、単に加工用工具ともいう)を示す斜視図である。図2は、図1に示す加工用工具の平面図である。図3は、図2のA−A断面図である。
図1〜図3に示すように、実施の形態1に係る加工用工具1は、加工対象である光学素子の被加工面と当接して該被加工面を研磨又は研削する加工面10aを有する砥石10と、該砥石10を保持する保持具15とを含む。
砥石10は、砥粒を固めて円柱形状に成形したペレット状の砥石の一端を加工面10aの形状に成形したものである。また、砥石10の底面には、側面に雌ネジ10cが刻設された凹部10bが設けられている。
加工面10aの形状は、光学素子の被加工面の目標形状に対応している。実施の形態1において、被加工面を凹の球面形状に加工するため、加工面10aは凸の球面形状をなしている。
加工面10aには、該加工面10aを複数のセグメント12、13に分割するスリット11が設けられている。このスリット11は、加工面10aを砥石10の中心軸R0と略平行な方向に切削することにより形成されている(図3参照)。また、スリット11のパターンは直線及び鈍角のコーナーを有する網目状をなす。これにより、図2に示す平面図(中心軸R0と直交する面への投影像)において、スリット11に囲まれる多角形状のセグメント12のパターンは、全内角が鈍角である多角形状となる。なお、加工面10aの端部に面したセグメント13(一部の辺がスリット11に面していないセグメント)においては、鈍角にならない内角が存在する場合もある。
図2に示すように、実施の形態2においては、各セグメント12の形状を、互いに面積が等しい正六角形としている。従って、3次元的には、セグメント12の上端面の形状は、中心軸R0から離れるに従って端部側に引き伸ばされた形状となり、当該上端面の面積は、中心軸R0から離れるに従って大きくなる(図1参照)。
図2に示す平面図において、加工面10a全体の面積に対する1つのセグメント12の面積の割合は、1%以上20%以下の範囲であることが好ましい。これは、上記割合が1%よりも小さい場合、セグメントの表面積が高さに比べ小さくなって強度を保てなくなり、また加工面の面積が小さくなって加工に好適な接触面を維持できなくなるからである。一方、上記割合が20%よりも大きい場合、全ての内角が鈍角となる多角形のセグメント12を加工面10a上に複数設けることが困難になる。また、光学素子の加工中に各セグメント12の内周側まで研削液又は研磨液(以下、これらをまとめて加工液ともいう)を行き渡らせることも困難となる。例えば、図2に示す加工用工具1の場合、加工面10aに対する各セグメント12の面積の割合は約3%である。
また、図2に示す平面図において、加工面10a全体の面積に対するセグメント12、13の総面積(即ち、加工面10aからスリット11の領域を除いた部分の面積)の割合は、20%以上70%以下であることが好ましい。上記割合が20%よりも小さい場合、光学素子の被加工面と当接する領域が少なくなり、加工そのものが困難になる。一方、上記割合が70%よりも大きい場合、スリット11の幅が狭くなり、加工液のスムーズな供給及び排出が困難になる。例えば、図2に示す加工用工具1の場合、上記加工面10aに対するセグメント12、13の総面積の割合は約60%である。
なお、砥石10の外周面において(図1参照)、スリット11の底部11aは直線状となっているが、底部11aの形状は特に限定されず、スリット11の幅やスリット11を刻設する際に用いる工具の形状等に応じて異なっていても良い。例えば、底部11aが凹状に湾曲していても良い。また、スリット11の深さは特に限定されず、砥石10の材料、セグメント12、13の総面積、加工対象である光学素子の材料、使用する加工液の種類等に応じて適宜決定すれば良い。なお、スリット11の深さが浅すぎる場合、砥石10の磨耗により、加工用工具1の繰り返し使用可能な回数が減ってしまう。反対に、スリット11の深さが深すぎる場合、各セグメント12、13の強度が弱くなるおそれがある。
保持具15は、銅、真鍮、ステンレス等の金属又は合金からなる円柱状の部材であり、一方の端面に、砥石10に設けられた雌ネジ10cと螺合可能な雄ネジ部15aが設けられている。なお、保持具15が砥石10を保持する構造は図3に示す構造に限定されない。例えば、保持具が砥石10の外周面と螺合又は歯合して保持する構造としても良い。
次に、加工用工具1の製造方法を説明する。図4A及び図4Bは、加工用工具1の製造方法を説明する側面図である。
まず、図4Aに示すように、円柱状の砥石16を用意し、例えばカップ状の研削工具を用いて、円柱の一端を凸の球面形状に研削加工することにより、加工面10aを形成する。
続いて、図4Bに示すように、中心軸R0と平行な方向に向けて、例えばダイヤモンド砥粒を電着した研削工具を用いて、加工面10aをフライス加工することにより、図2に示すようなスリット11のパターンを形成する。なお、スリット11の加工面10aからの深さは均一にすることが好ましい。さらに、円柱の他端の中心部に凹部10bを形成し、雌ネジ10cを刻設する。この凹部10bに、予め作製した保持具15の雄ネジ部15aを螺合させることにより、加工用工具1が完成する。
次に、加工用工具1を用いた光学素子製造方法を説明する。図5は、光学素子製造方法を説明するための側面図である。
まず、図示しない研磨装置又は研削装置に、加工用工具1を中心軸R0に対して回転可能に取り付けると共に、該研磨装置又は研削装置に設けられた治具110に、加工対象である光学素子材料(硝材等)100を取り付ける。治具110及び光学素子材料100は、加工用工具1の回転に対して従属的に回転自在となっている。
続いて、光学素子材料100の被加工面101を加工用工具1の加工面10aに当接させ、加工液を供給しながら加工用工具1を回転させると共に、光学素子材料100の軸L0を、加工面10aの球心Oを中心として揺動させる。なお、このときの加工用工具1の回転速度、光学素子材料100の揺動角度及び速度、並びに加工時間等といった加工条件は予め設定しておく。このような加工を所定時間行うことにより、被加工面101が加工面10aに対応する形状に研削又は研磨される。その後、光学素子材料100を治具110から取り外す。それにより、被加工面101が所望の球面形状に成形されたレンズや反射鏡等の光学素子を得ることができる。
なお、研磨又は研削装置においては、加工用工具1と光学素子材料100とを相対的に回転運動及び揺動運動させることができれば良い。従って、加工用工具1を回転自在に支持して光学素子材料100側を回転させても良いし、加工用工具1及び光学素子材料100の両方を互いに反対向きに回転させても良い。また、光学素子材料100の回転軸を固定し、加工用工具1側を揺動させても良い。
以上説明したように、実施の形態1によれば、スリット11により加工面10aを、全内角が鈍角である多角形状をなすセグメント12に分割するので、光学素子100の加工中にセグメント12の各頂点にかかる応力集中を緩和して、セグメント12のカケを防止することができる。また、被加工面101に対するセグメント12の進入角度が大きくなるため、被加工面101におけるキズ等の発生を抑制することができる。
さらに、実施の形態1によれば、スリット11が加工面10aの径方向だけでなく周方向にも延びているので、加工液を加工面10a全体に均等に行き渡らせることができる。従って、各セグメント12における加工熱の発生を抑制すると共に、発生した加工屑を速やかに排出することが可能となる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
図6は、実施の形態2に係る加工用工具を示す平面図である。図6に示すように、実施の形態2に係る加工用工具2は、砥石10の加工面10aに対し、実施の形態1よりも幅広いスリット21を設けることにより、複数のセグメント22を形成したものである。なお、加工面10aを含む砥石10の全体形状及び保持具15の構造については、実施の形態1と同様である。
図6に示す平面(中心軸R0と直交する面への投影像)において、各セグメント22は、面積が互いに等しい六角形状をなしている。従って、3次元的には、セグメント22の上端面の形状は、中心軸R0から離れるに従って端部側に引き伸ばされた形状となり、当該上端面の面積は、中心軸R0から離れるに従って大きくなる。
実施の形態2においては、スリット21の幅を図2に示すスリット11よりも広くして、加工面10a全体の面積に対するセグメント22の総面積の割合を低減している。この場合、加工面10aと光学素子の被加工面との接触面積が少なくなるので、加工中に生じる加工抵抗を低減することができる。このような加工用工具2は、特に、大口径の光学素子を製造する際に有利である。具体的には、図6に示す平面図において、加工面10a全体の面積に対し、各セグメント22の面積の割合は約3.5%であり、セグメント22の総面積の割合は約44%となっている。
また、実施の形態2においては、スリット21の幅を広くしたことにより、加工液の循環及び排出効率を向上させることができる。従って、加工屑の排出もスムーズになり、光学素子の加工品質、特に面精度を向上させることが可能となる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
図7は、実施の形態3に係る加工用工具を示す平面図である。図7に示すように、実施の形態3に係る加工用工具3は、砥石10の加工面10aに対し、中心軸R0から外周に向かうほど各セグメント32〜34の面積が大きくなるようにスリット31を設けている。なお、加工面10aを含む砥石10の全体形状及び保持具15の構造については、実施の形態1と同様である。
図7に示す平面図(中心軸R0と直交する面への投影像)において、セグメント32〜34は互いに相似な六角形状をなしている。また、加工面10aの内周側(中心)に配置されたセグメント32に対して、セグメント33、34の面積は順次大きくなっている。具体的には、図7に示す平面図において、加工面10a全体の面積に対する各セグメント32〜34の面積の割合は、内周側から約1%〜約3.5%となっている。また、加工面10aに対するセグメント32〜34の総面積の割合は、約55%となっている。
このようにセグメント32〜34の大きさを変化させる場合、次のような利点がある。ここで、中心軸R0を中心に回転する砥石10においては、外周側に行くほど周速が早くなる。そのため、光学素子の被加工面と当接する加工面10a内の領域を外周側に行くほど増加させることにより、加工面10aの内周側よりも外周側において、より積極的に加工を行うことができるようになる。このような加工用工具3は、例えば、外径に対して曲率半径が小さい(即ち、カーブが緩い)レンズを加工する際に有利である。
また、実施の形態3によれば、光学素子の硝材が硬い場合であっても、各セグメント32〜34の磨耗の進行を抑制できるという効果もある。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。
図8は、実施の形態4に係る加工用工具を示す平面図である。図8に示すように、実施の形態4に係る加工用工具4は、砥石10の加工面10aに対し、中心軸R0から外周に向かうほど各セグメント42〜44の面積が小さくなるようにスリット41を設けている。なお、加工面10aを含む砥石10の全体形状及び保持具15の構造については、実施の形態1と同様である。
図8に示す平面図(中心軸R0と直交する面への投影像)において、各セグメント42〜44は、互いに相似な六角形状をなしている。また、加工面10aの内周側(中心)に配置されたセグメント42に対して、セグメント43、44の面積は順次小さくなっている。具体的には、図8に示す平面図において、加工面10a全体の面積に対する各セグメント42〜44の面積の割合は、内周側から約3.5%〜約1%となっている。また、加工面10aに対するセグメント42〜44の総面積の割合は、約30%となっている。
このようにセグメント42〜44の大きさを変化させる場合、次のような利点がある。ここで、上述したように、中心軸R0を中心に回転する砥石10においては、外周側に行くほど周速が早くなる。そのため、光学素子の被加工面と当接する加工面10a内の領域を外周側に行くほど減少させることにより、加工面10aの外周側よりも内周側において、より積極的に加工を行うことができるようになる。このような加工用工具4は、例えば、外径に対して曲率半径が大きい(即ち、カーブがきつい)レンズを加工する際に有利である。
また、実施の形態4によれば、加工面10aの内周側と外周側とで研磨性能の差を小さくすることができるという効果もある。
さらに、実施の形態4によれば、内周側よりも、周速が早い外周側においてスリット41の幅が広くなるので、外周側に対し、加工液をより十分に行き渡らせることができるようになる。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5について説明する。
図9は、実施の形態5に係る加工用工具を示す平面図である。図9に示すように、実施の形態5に係る加工用工具5は、砥石10の加工面10aに対し、中心軸R0から外周に向かうほど各セグメント52〜54の面積が小さくなり、且つ、セグメント52〜54の数が増加するようにスリット51を設けている。言い換えると、実施の形態5は、実施の形態3において外周側に配置したセグメント34を、面積はそのままで細分化したものである。なお、加工面10aを含む砥石10の全体形状及び保持具15の構造については、実施の形態1と同様である。
図9に示す平面図(中心軸R0と直交する面への投影像)において、セグメント52〜54は、互いに相似な六角形状をなしている。また、加工面10aの内周側(中心)に配置されるセグメント52に対して、セグメント53、54の面積は順次小さくなっている。具体的には、図9に示す平面図において、加工面10a全体の面積に対する各セグメント52〜54の面積の割合は、内周側から約3.5%〜約1%となっている。また、加工面10aに対するセグメント52〜54の総面積の割合は、約48%となっている。
このようにセグメント52〜54の大きさ及び数を変化させる場合、次のような利点がある。ここで、上述したとおり、中心軸R0を中心に回転する砥石10においては、外周側に行くほど周速が早くなる。そのため、光学素子の被加工面と当接する加工面10a内の領域を外周側に行くほど増加させることにより、加工面10aの内周側よりも外周側において、より積極的に加工を行うことができるようになる。このような加工用工具5は、例えば、外径に対して曲率半径が小さい(即ち、カーブが緩い)レンズを加工する際に有利である。
また、実施の形態5においては、周速の早い外周側ほど、セグメント54間を区切るスリット51の本数を増加させている。このため、加工面10aの外周側に対し、加工液をより十分且つ効率的に行き渡らせることができる。それにより、加工屑を効率的に排出させ、光学素子の加工品質、特に面精度を向上させることが可能となる。また、それにより、セグメント52〜54の磨耗の進行を抑制することも可能となる。
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6について説明する。
図10は、実施の形態6に係る加工用工具を示す平面図である。図10に示すように、実施の形態6に係る加工用工具6は、砥石10の加工面10aに対してスリット61を設け、形状が異なる複数種類の多角形をなすセグメント62、63を形成したものである。具体的には、セグメント62は五角形状をなし、該セグメント62を囲むセグメント63は六角形状をなしている。これらのセグメント62、63の全内角は鈍角となっている。このように、加工面10aに形成されるセグメントの形状は、必ずしも1種類には限定されず、いずれも内角が鈍角の多角形であれば、複数種類を組み合わせてセグメントのパターンを形成しても良い。なお、加工面10aを含む砥石10の全体形状及び保持具15の構造については、実施の形態1と同様である。
以上説明した実施の形態1〜6においては、加工用工具の加工面が凸の球面形状をなす場合について説明したが、加工面の形状は、被加工面の目標形状に応じて適宜変更することができる。具体的には、平面形状、凹の球面形状、軸対称の凹又は凸の曲面形状をなす加工面を有する加工用工具に対して、上記実施の形態1〜6を適用しても良い。
以上説明した実施の形態は、本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明は、各実施の形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成できる。本発明は、仕様等に応じて種々変形することが可能であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施の形態が可能である。
1〜6 加工用工具
10、16 砥石
10a 加工面
10b 凹部
10c 雌ネジ
11、21、31、41、51、61 スリット
11a 底部
12、13、22、32〜34、42〜44、52〜54、62、63 セグメント
15 保持具
15a 雄ネジ部
100 光学素子材料
101 被加工面
110 治具

Claims (10)

  1. 光学素子の被加工面と当接して該被加工面を研削又は研磨する加工面を有する光学素子加工用工具において、
    前記加工面を複数のセグメントに分割するスリットが設けられ、
    前記加工面の中心軸と直交する面への投影像において、前記複数のセグメントのうち、前記スリットに囲まれる少なくとも1つの多角形状のセグメントは、全内角が鈍角である多角形状をなすことを特徴とする光学素子加工用工具。
  2. 前記加工面は球面形状をなすことを特徴とする請求項1に記載の光学素子加工用工具。
  3. 前記スリットは網目状をなすことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子加工用工具。
  4. 前記スリットは、直線及び鈍角のコーナーからなるパターンをなすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学素子加工用工具。
  5. 前記多角形状のセグメントを複数有し、
    前記加工面の中心軸と直交する面への投影像において、複数の前記多角形状のセグメントの各々の面積が互いに等しいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学素子加工用工具。
  6. 前記多角形状のセグメントを複数有し、
    前記加工面の中心軸と直交する面への投影像において、複数の前記多角形状のセグメントの各々の面積が前記加工面の中心から外周側に向かって大きくなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学素子加工用工具。
  7. 前記多角形状のセグメントを複数有し、
    前記加工面の中心軸と直交する面への投影像において、複数の前記多角形状のセグメントの各々の面積が前記加工面の中心から外周側に向かって小さくなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学素子加工用工具。
  8. 前記加工面の中心軸と直交する面への投影像において、前記加工面の面積に対する前記少なくとも1つの多角形状のセグメントの各々の面積の割合が1%以上20%以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学素子加工用工具。
  9. 前記加工面の中心軸と直交する面への投影像において、前記加工面の面積に対する前記複数のセグメントの総面積の割合が、20%以上70%以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学素子加工用工具。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学素子加工用工具が有する前記加工面を、前記光学素子の前記被加工面に当接させる工程と、
    前記加工面を前記被加工面に当接させた状態で、前記中心軸を回転軸として前記光学素子加工用工具を前記光学素子に対して相対的に回転させることにより、前記被加工面を研削又は研磨する工程と、
    を含むことを特徴とする光学素子製造方法。
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