JP2005169547A - ペレット成形型及びペレットの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 砥粒層だけを製作できるようにして低コストで砥石ペレットを提供できるようにする。
【解決手段】 砥粒層に対応した形状の凹部13を有するペレット成形型本体10を用いて砥粒層だけを製作するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】 砥粒層に対応した形状の凹部13を有するペレット成形型本体10を用いて砥粒層だけを製作するようにした。
【選択図】 図1
Description
この発明はペレット成形型及びペレットの製造方法に関する。
砥石ペレットはビトルファイド、レジンボンド、メタルボンド等が結合材として用いられ、この中に砥粒を混合させてペレット形状に製作される。砥石ペレットは台皿上に接着剤で貼り付けられ、砥石として使用される。
例えばメタルボンド砥石は以下のように電着結合方法によって形成される。
この方法では、例えば鋼基材が基体として用いられ、まず非めっき部をマスキングした後、脱脂、水洗、中和等の前処理を施し、次に所定量のダイヤモンド粒子を分散させたニッケルめっき液に浸漬して電気めっきを行い、共析するダイヤモンド粒子を電着ニッケルで固定し、砥粒層を形成する。
WO02/055264 A1
上述のように、従来の砥石ペレットの製作では砥粒層を形成するには基体が必要である。そのため、例えば砥粒層が研削作業によって摩耗して砥石ペレットの寿命が尽きた場合、その砥石ペレットを基体ごと廃棄し、新たな砥石ペレットと交換しなけらばならない。そのため、砥石ペレットの製造コストが高くなるという問題があった。
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は砥粒層だけを製作できるようにして低コストで砥石ペレットを提供できるようにすることである。
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、ペレット成形型本体と、このペレット成形型本体に形成され、ペレットに対応した形状の凹部とを有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のペレット成形型において、前記凹部の底面に無電解めっきに対して触媒として反応する薄膜が形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載のペレット成形型を剥離液に浸漬させて剥離膜を形成する第1工程と、この第1工程の後、前記ペレット成形型の凹部の底面に電気メッキで金属膜を析出させる第2工程と、この第2工程の後、分散粒子を含有する無電解メッキ液に前記ペレット成形型を浸漬し、前記金属膜の表面に皮膜を析出させて砥粒層を形成する第3工程とを備えていることを特徴とする。
この発明のペレット成形型及びペレットの製造方法によれば、砥粒層だけを製作でき、低コストで砥石ペレットを提供できる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の一実施形態に係るペレット成形型の平面図、図2は図1のII−II線に沿う断面を示す概念図である。
ペレット成形型1はペレット成形型本体10と受皿部20とを備えている。
ペレット成形型本体10は直方体であり、エンジニアプラスチックで形成されている。具体的な材料としては、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリアミド、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等がある。
ペレット成形型本体10には上下方向へ貫通する複数(図1では8個)の貫通孔11が縦横に規則的に形成され、且つ貫通孔11にエン柱12が配置されている。図1では貫通孔11の断面形状は円形であるが、この断面形状に限られるものではなく、砥粒層(ペレット)の形状に対応した形状であればよく、例えば三角形や四角形であってもよい。
貫通孔11内には貫通孔11の直径より僅かに小さい直径と所定の高さとを有する金属材料で形成された円柱12が配置されている。この円柱12によって貫通孔11に砥粒層を製作するための凹部13が形成される。凹部13の底面(円柱12の上面)には、例えばステンレスの薄膜が形成されている。
また、ペレット成形型本体10には上下方向へ貫通する複数(図1では6個)のめねじ14が形成されている。
受皿部20にはペレット成形型本体10を収容する収容部21が形成されている。
ペレット成形型本体10の下面と当接する収容部21の底面にはめねじ14に対向する複数の穴22が形成されている。
めねじ14におねじ15が螺合している。穴22の内径はおねじ15の外径より大きい。穴22の底面はおねじ15の先端部を受ける。おねじ15を回すことによってペレット成形型本体10を上下方向へ移動させることができる。円柱12の上端面の位置は変化しないので、ペレット成形型本体10の上下方向への移動によって凹部13の深さが変化する。この構成によって凹部13の深さ、すなわち砥粒層の膜厚を任意に調整することができる。なお、この構成以外の機構によって凹部13の深さを変えて砥粒層の膜厚を調整するようにしてもよい。
次に、砥粒層の製作工程を説明する。
まず、ペレット成形型本体10を剥離液(図示せず)に浸漬させ、凹部13から砥粒層を容易に剥離できるように凹部13の底面に剥離膜を作成する(第1の工程)。浸漬液としては主にクロム酸希釈液が用いられる。なお、凹部13の底面以外の金属が露出する領域にはマスキングが施される。
次に、凹部13の底面に次工程の無電解めっきの析出反応を促すための図示しない触媒層(金属膜)を形成する(第2の工程)。ここでは、マスキングされていない凹部13の底面だけに触媒層を形成するのに適した電気めっきを用いる。
図3は電気めっきを行うためのめっき装置の構成を示す図である。
このめっき装置はめっき槽30、電源装置(図示せず)等を備えている。
めっき槽30には電気めっき液としてニッケルめっき液31が満たされている。このニッケルめっき液31には塩化ニッケル200〜300g/Lと塩酸80〜120g/Lとが含まれている。
ニッケルめっき液31中には陽極棒32とペレット成形型本体10とが浸漬されている。陽極棒32は電源装置の陽極端子に接続されている。
ペレット成形型1の受皿部20には電源装置の陰極端子が陰極棒33を介して接続されている。このとき、凹部13の底面がニッケルめっき液中に露出する。
電流密度(5〜20A/dm2 )とめっき時間とによって膜厚が決まる。触媒層の膜厚は次工程で使用する無電解めっき液が触媒として反応する程度の厚さ(2μm以下、好ましくは1μm以下)である。
電気めっきによって触媒層を形成した後、砥粒層の形成を行う。この砥粒層の形成には析出した皮膜が均一となる無電解めっきが用いられる。
図4は無電気めっきを行うためのめっき装置の構成を示す図である。
このめっき装置はめっき槽40、攪拌機等を備えている。
めっき槽40にはめっき液として無電解ニッケル(又は銅)めっき液42が満たされている。この無電解ニッケルめっき液42中には所望の砥粒(分散粒子)41が含有されている。なお、砥粒41としてはダイヤモンド、CBN(立方晶窒化ホウ素),SiC,PTFE等が用いられる。また、無電解ニッケルめっき液42は砥粒41を投入した後、攪拌機45によって攪拌され、砥粒41が均一に分散している。
ペレット成形型1を無電解ニッケルめっき液42中に浸漬する。その結果、マスクキングされていない凹部13の底面の触媒層だけに砥粒41を含有する均一な厚さのめっき皮膜が形成される(第3の工程)。この皮膜が無電解めっき皮膜を結合剤とした砥粒層となる。この砥粒層の膜厚(1μm以上)はめっき液温度とめっき時間とによって決めることができる。
最後に、ペレット成形型本体10からマスキングを取り外し、凹部13に形成された砥粒層を剥離させ、図示しない基体に貼り付ける。
この実施形態によれば、基体を用いることなく砥粒層だけを形成でき、しかもペレット成形型本体10を繰り返し使用することができるので、砥石ペレットを低コストで製作することができる。
1 ペレット成形型
10 ペレット成形型本体
13 凹部
41 砥粒(分散粒子)
42 無電解ニッケルめっき液
10 ペレット成形型本体
13 凹部
41 砥粒(分散粒子)
42 無電解ニッケルめっき液
Claims (3)
- ペレット成形型本体と、このペレット成形型本体に形成され、ペレットに対応した形状の凹部とを有することを特徴とするペレット成形型。
- 前記凹部の底面に無電解めっきに対して触媒として反応する薄膜が形成されていることを特徴とする請求項1記載のペレット成形型。
- 請求項1又は2記載のペレット成形型を剥離液に浸漬させて剥離膜を形成する第1工程と、この第1工程の後、前記ペレット成形型の凹部の底面に電気メッキで金属膜を析出させる第2工程と、この第2工程の後、分散粒子を含有する無電解メッキ液に前記ペレット成形型を浸漬し、前記金属膜の表面に皮膜を析出させて砥粒層を形成する第3工程とを備えていることを特徴とするペレットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003411834A JP2005169547A (ja) | 2003-12-10 | 2003-12-10 | ペレット成形型及びペレットの製造方法 |
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JP2003411834A JP2005169547A (ja) | 2003-12-10 | 2003-12-10 | ペレット成形型及びペレットの製造方法 |
Publications (1)
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Country Status (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013163235A (ja) * | 2012-02-09 | 2013-08-22 | Olympus Corp | 光学素子加工用工具及び光学素子製造方法 |
US20180272439A1 (en) * | 2015-09-23 | 2018-09-27 | Hilti Aktiengesellschaft | Tool for roughening a borehole surface |
-
2003
- 2003-12-10 JP JP2003411834A patent/JP2005169547A/ja not_active Withdrawn
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