JPH09239666A - スム−ジング工具 - Google Patents
スム−ジング工具Info
- Publication number
- JPH09239666A JPH09239666A JP8048677A JP4867796A JPH09239666A JP H09239666 A JPH09239666 A JP H09239666A JP 8048677 A JP8048677 A JP 8048677A JP 4867796 A JP4867796 A JP 4867796A JP H09239666 A JPH09239666 A JP H09239666A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- smoothing tool
- smoothing
- shape
- surface member
- work piece
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 被加工物の形状によらずに、高い形状精度で
且つ効率的に研削によって生じた被加工物のクラック層
を除去できるスム−ジング工具を提供する。 【解決手段】 スム−ジング工具1の基体2底部の表面
にシリコ−ンゴム等の弾性部材3を接着し、更に、弾性
部材3の表面にエポキシ樹脂等からなる表面部材4を接
着する。基体2上部に取付部5を設け、取付部5を研磨
機の軸に結合する。このスム−ジング工具1は、非球面
凸レンズ用のもので、基体2,弾性部材3及び表面部材
4表面の球面の曲率は、非球面の被加工物の加工面を球
面で近似したときの球面の曲率と同一にしてある。スム
−ジング加工に際しては、被加工物の加工面に砥粒を水
等の研磨液に分散させたスラリ−を塗布しておき、被加
工物を回転すると共に、スム−ジング工具1を回転しつ
つ加工面に所定圧力で押圧しながら往復揺動することに
より、加工面のクラック層を効率的に除去する。
且つ効率的に研削によって生じた被加工物のクラック層
を除去できるスム−ジング工具を提供する。 【解決手段】 スム−ジング工具1の基体2底部の表面
にシリコ−ンゴム等の弾性部材3を接着し、更に、弾性
部材3の表面にエポキシ樹脂等からなる表面部材4を接
着する。基体2上部に取付部5を設け、取付部5を研磨
機の軸に結合する。このスム−ジング工具1は、非球面
凸レンズ用のもので、基体2,弾性部材3及び表面部材
4表面の球面の曲率は、非球面の被加工物の加工面を球
面で近似したときの球面の曲率と同一にしてある。スム
−ジング加工に際しては、被加工物の加工面に砥粒を水
等の研磨液に分散させたスラリ−を塗布しておき、被加
工物を回転すると共に、スム−ジング工具1を回転しつ
つ加工面に所定圧力で押圧しながら往復揺動することに
より、加工面のクラック層を効率的に除去する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレンズ,ミラ−等の
光学素子のスム−ジングに用いられるスム−ジング工具
に係り、特に、非球面の光学素子の加工に好適なスム−
ジング工具に関するものである。
光学素子のスム−ジングに用いられるスム−ジング工具
に係り、特に、非球面の光学素子の加工に好適なスム−
ジング工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学素子を非球面に加工する場合、一般
的な例として、従来の非球面加工法には、一様研磨加工
法とスモールツール研磨加工法が挙げられる。一様研磨
加工法では、被加工物を研削した後、一定加工条件にて
被加工物より充分に大きな研磨皿(風船状のもので、被
加工物の加工面全面に圧接される)を用いて、研削で生
じたクラック層を除去している。一様研磨加工法では、
研磨圧力,研磨速度,研磨剤などの不均一のため、一様
に研磨することは困難であり、このため一般的には一様
研磨後の被加工物形状が設計値になるように、予め研削
後の被加工物形状に一様研磨によって生ずる誤差分を見
込んで研削を仕上げている。
的な例として、従来の非球面加工法には、一様研磨加工
法とスモールツール研磨加工法が挙げられる。一様研磨
加工法では、被加工物を研削した後、一定加工条件にて
被加工物より充分に大きな研磨皿(風船状のもので、被
加工物の加工面全面に圧接される)を用いて、研削で生
じたクラック層を除去している。一様研磨加工法では、
研磨圧力,研磨速度,研磨剤などの不均一のため、一様
に研磨することは困難であり、このため一般的には一様
研磨後の被加工物形状が設計値になるように、予め研削
後の被加工物形状に一様研磨によって生ずる誤差分を見
込んで研削を仕上げている。
【0003】スモ−ルツ−ル研磨加工法では、被加工物
を研削した後、被加工物の形状によらずに被加工物より
充分に小さい研磨皿(ポリシャ)を用いて、長時間をか
けて加工面のクラック層を除去している。
を研削した後、被加工物の形状によらずに被加工物より
充分に小さい研磨皿(ポリシャ)を用いて、長時間をか
けて加工面のクラック層を除去している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記一
様研磨加工法では、クラック層除去を短時間で行うこと
が可能であるが、一様研磨誤差分を完全に把握するため
に、多くの再現性実験を必要とし、しかも再現性誤差量
が上乗せされることから、一様研磨後の形状も完全な設
計値になるとは限らない。また、被加工物の形状により
誤差量を見込むことが不可能な場合もある。
様研磨加工法では、クラック層除去を短時間で行うこと
が可能であるが、一様研磨誤差分を完全に把握するため
に、多くの再現性実験を必要とし、しかも再現性誤差量
が上乗せされることから、一様研磨後の形状も完全な設
計値になるとは限らない。また、被加工物の形状により
誤差量を見込むことが不可能な場合もある。
【0005】一方、スモ−ルツ−ル研磨加工法では、被
加工物の形状にはよらずに研磨できるものの、被加工物
のクラック層除去に多くの時間を要し、効率的な加工が
できない。
加工物の形状にはよらずに研磨できるものの、被加工物
のクラック層除去に多くの時間を要し、効率的な加工が
できない。
【0006】本発明は上記課題を解決し、被加工物の形
状によらずに、高い形状精度で且つ効率的に研削によっ
て生じた被加工物のクラック層を除去できるスム−ジン
グ工具を提供することを目的とする。
状によらずに、高い形状精度で且つ効率的に研削によっ
て生じた被加工物のクラック層を除去できるスム−ジン
グ工具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、被加工物
の加工面に砥粒を含む液を供給しつつ加工面上を滑動さ
せてスム−ジングを行うスム−ジング工具であって、前
記スム−ジング工具を前記被加工物よりも小径なものに
し、且つ被加工物に圧接するスム−ジング工具の表面部
材に樹脂を用いたものである(請求項1)。
の加工面に砥粒を含む液を供給しつつ加工面上を滑動さ
せてスム−ジングを行うスム−ジング工具であって、前
記スム−ジング工具を前記被加工物よりも小径なものに
し、且つ被加工物に圧接するスム−ジング工具の表面部
材に樹脂を用いたものである(請求項1)。
【0008】被加工物に圧接される小径なスム−ジング
工具の表面部材が樹脂であるため、被加工物の加工面の
形状に追従して表面部材が変形するので、表面部材が加
工面に均一に押圧されるようになり、効率よく加工面が
平滑に仕上げられる。また、小径なスム−ジング工具を
加工面上を滑動させてスムージングするので、非球面な
ど加工面の形状によらずに加工が行える。表面部材に用
いられる樹脂の硬さは、ショア硬さD50〜90の範囲
が適当である。この範囲よりも硬くなると、加工面形状
に対する表面部材形状の追従性が低下し、一方、この範
囲より柔らかくなると、スム−ジング工具の加工力が落
ちてしまう。また、樹脂の種類としては、エポキシ樹脂
やエンジニアリングプラスチックなどが好ましい。
工具の表面部材が樹脂であるため、被加工物の加工面の
形状に追従して表面部材が変形するので、表面部材が加
工面に均一に押圧されるようになり、効率よく加工面が
平滑に仕上げられる。また、小径なスム−ジング工具を
加工面上を滑動させてスムージングするので、非球面な
ど加工面の形状によらずに加工が行える。表面部材に用
いられる樹脂の硬さは、ショア硬さD50〜90の範囲
が適当である。この範囲よりも硬くなると、加工面形状
に対する表面部材形状の追従性が低下し、一方、この範
囲より柔らかくなると、スム−ジング工具の加工力が落
ちてしまう。また、樹脂の種類としては、エポキシ樹脂
やエンジニアリングプラスチックなどが好ましい。
【0009】上記第1の発明において、表面部材とそれ
を支持するスム−ジング工具の基体との間に弾性部材を
介設するのが好ましい。弾性部材を設けると、弾性部材
の復元力ないし弾発力により、加工面形状に対する表面
部材形状の追従性が更に向上すると共に、表面部材が被
加工物の加工面に均等な面圧力で圧接される。
を支持するスム−ジング工具の基体との間に弾性部材を
介設するのが好ましい。弾性部材を設けると、弾性部材
の復元力ないし弾発力により、加工面形状に対する表面
部材形状の追従性が更に向上すると共に、表面部材が被
加工物の加工面に均等な面圧力で圧接される。
【0010】また、上記において、被加工物の加工面が
非球面であるとき、スム−ジング工具の表面部材を支持
する基体の表面形状及び/又は表面部材の表面形状を、
加工面の非球面を球面で近似したときの球面形状とする
のがよい。こうすると、表面部材が非球面の加工面に密
接されやすく、また表面部材等の層厚が均一になるの
で、表面部材全面で面圧力が一様になる。加工面の非球
面と表面部材の球面との誤差分は、表面部材形状の変形
により補正される。非球面を球面で近似する方法として
は、最小2乗法などを用いる。
非球面であるとき、スム−ジング工具の表面部材を支持
する基体の表面形状及び/又は表面部材の表面形状を、
加工面の非球面を球面で近似したときの球面形状とする
のがよい。こうすると、表面部材が非球面の加工面に密
接されやすく、また表面部材等の層厚が均一になるの
で、表面部材全面で面圧力が一様になる。加工面の非球
面と表面部材の球面との誤差分は、表面部材形状の変形
により補正される。非球面を球面で近似する方法として
は、最小2乗法などを用いる。
【0011】更に、上記において、表面部材の表面に網
目状の溝を形成すると、砥粒が溝内に保持ないし貯留さ
れることとなり、有効な加工がなされる。
目状の溝を形成すると、砥粒が溝内に保持ないし貯留さ
れることとなり、有効な加工がなされる。
【0012】第2の発明は、被加工物の加工面に水等の
液を供給しつつ加工面上を滑動させてスム−ジングを行
うスム−ジング工具であって、前記スム−ジング工具を
前記被加工物よりも小径なものにし、且つ被加工物に圧
接するスム−ジング工具の表面部材に樹脂と砥粒を混合
させた固定砥粒を用いたものである(請求項6)。
液を供給しつつ加工面上を滑動させてスム−ジングを行
うスム−ジング工具であって、前記スム−ジング工具を
前記被加工物よりも小径なものにし、且つ被加工物に圧
接するスム−ジング工具の表面部材に樹脂と砥粒を混合
させた固定砥粒を用いたものである(請求項6)。
【0013】表面部材に樹脂と砥粒を混合させた固定砥
粒を用いているので、被加工物の加工面の形状に追従し
て表面部材が変形し、表面部材が加工面に均一に圧接さ
れ、固定砥粒により加工面が効率よく平滑に仕上げられ
る。更に、砥粒を含む液を加工面全面に供給しなくてよ
く、ダイヤモンド等の高価な砥粒の使用量を低減でき
る。
粒を用いているので、被加工物の加工面の形状に追従し
て表面部材が変形し、表面部材が加工面に均一に圧接さ
れ、固定砥粒により加工面が効率よく平滑に仕上げられ
る。更に、砥粒を含む液を加工面全面に供給しなくてよ
く、ダイヤモンド等の高価な砥粒の使用量を低減でき
る。
【0014】また、この第2の発明においても、第1の
発明と同様に、表面部材とそれを支持するスム−ジング
工具の基体との間に弾性部材を介設するのが好ましい。
更に、被加工物の加工面が非球面であるとき、スム−ジ
ング工具の表面部材を支持する基体の表面形状及び/又
は表面部材の表面形状を、加工面の非球面を球面で近似
したときの球面形状とするのが好ましい。
発明と同様に、表面部材とそれを支持するスム−ジング
工具の基体との間に弾性部材を介設するのが好ましい。
更に、被加工物の加工面が非球面であるとき、スム−ジ
ング工具の表面部材を支持する基体の表面形状及び/又
は表面部材の表面形状を、加工面の非球面を球面で近似
したときの球面形状とするのが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のスム−ジング工
具の一実施形態を図面に基づき説明する。図1におい
て、1は全体がほぼ円柱状のスム−ジング工具であり、
被加工物よりも十分に小径なものになっている。スム−
ジング工具1の基体2はアルミニウム合金または鉄合金
からなる。基体2底部の表面にはシリコ−ンゴムやウレ
タンゴムなどからなる弾性部材3が接着されており、更
に、弾性部材3の表面にはエポキシ樹脂等からなる表面
部材4が接着されている。
具の一実施形態を図面に基づき説明する。図1におい
て、1は全体がほぼ円柱状のスム−ジング工具であり、
被加工物よりも十分に小径なものになっている。スム−
ジング工具1の基体2はアルミニウム合金または鉄合金
からなる。基体2底部の表面にはシリコ−ンゴムやウレ
タンゴムなどからなる弾性部材3が接着されており、更
に、弾性部材3の表面にはエポキシ樹脂等からなる表面
部材4が接着されている。
【0016】基体2の上部には取付部5が設けられてお
り、図2に示すように、研磨機の揺動軸6に取付部5が
取り付けられるようになっている。研磨機の下軸10に
は貼り付け皿9が取り付けられ、貼り付け皿9上には被
加工物7が貼り付けられる。この実施形態の被加工物7
は非球面凸レンズであり、この非球面の加工面8の形状
に合わせて、基体2,弾性部材3及び表面部材4の表面
は凹球面となっている。そして、基体2,弾性部材3及
び表面部材4の球面の曲率は、加工面8の非球面を球面
で近似したときの球面の曲率と同一にしてある。
り、図2に示すように、研磨機の揺動軸6に取付部5が
取り付けられるようになっている。研磨機の下軸10に
は貼り付け皿9が取り付けられ、貼り付け皿9上には被
加工物7が貼り付けられる。この実施形態の被加工物7
は非球面凸レンズであり、この非球面の加工面8の形状
に合わせて、基体2,弾性部材3及び表面部材4の表面
は凹球面となっている。そして、基体2,弾性部材3及
び表面部材4の球面の曲率は、加工面8の非球面を球面
で近似したときの球面の曲率と同一にしてある。
【0017】スム−ジング加工に際しては、図2に示す
ように、下軸10により被加工物7を一定速度で回転さ
せると共に、揺動軸6によりスム−ジング工具1を一定
速度で回転させながら加工面8に所定圧力で押圧する。
この際、被加工物7の加工面8上に、アルミナまたはダ
イヤモンドパウダ−等の砥粒を水等の研磨液に分散させ
たスラリ−を塗布しておく。そして、所定の送り速度で
走査軌跡11に沿ってスム−ジング工具1を往復揺動さ
せることにより、研削時に生じた加工面8のクラック層
を効率的に除去する。
ように、下軸10により被加工物7を一定速度で回転さ
せると共に、揺動軸6によりスム−ジング工具1を一定
速度で回転させながら加工面8に所定圧力で押圧する。
この際、被加工物7の加工面8上に、アルミナまたはダ
イヤモンドパウダ−等の砥粒を水等の研磨液に分散させ
たスラリ−を塗布しておく。そして、所定の送り速度で
走査軌跡11に沿ってスム−ジング工具1を往復揺動さ
せることにより、研削時に生じた加工面8のクラック層
を効率的に除去する。
【0018】この時、スム−ジング工具1の表面部材4
の樹脂層が加工面8の形状に追従して変形し、表面部材
4が加工面8に均一に圧接される。また、弾性部材3の
復元力(反力)により表面部材4が加工面8に対して均
等な面圧力で押圧される。更に、表面部材4の表面形状
が加工面8の非球面近似の球面のため、表面部材4が加
工面8に密接され、また、表面部材4及び弾性部材3の
層厚が均一なので、加工面8に対する面圧力が表面部材
4全面でほぼ一様となる。
の樹脂層が加工面8の形状に追従して変形し、表面部材
4が加工面8に均一に圧接される。また、弾性部材3の
復元力(反力)により表面部材4が加工面8に対して均
等な面圧力で押圧される。更に、表面部材4の表面形状
が加工面8の非球面近似の球面のため、表面部材4が加
工面8に密接され、また、表面部材4及び弾性部材3の
層厚が均一なので、加工面8に対する面圧力が表面部材
4全面でほぼ一様となる。
【0019】
【実施例】以下に上記実施態様を具体化した実施例を述
べる。この実施例では、上記実施形態の表面部材4の樹
脂としてエポキシ樹脂を用い、表面部材4の表面に図3
に示すような網目状の溝12を施した。また、スラリー
として、粒径1200番のアルミナを水に分散させたも
のを用いた。そして、スム−ジング工具1を35回転/
分で回転させると共に、非球面の被加工物7を30回転
/分で回転させてスム−ジングを行った。
べる。この実施例では、上記実施形態の表面部材4の樹
脂としてエポキシ樹脂を用い、表面部材4の表面に図3
に示すような網目状の溝12を施した。また、スラリー
として、粒径1200番のアルミナを水に分散させたも
のを用いた。そして、スム−ジング工具1を35回転/
分で回転させると共に、非球面の被加工物7を30回転
/分で回転させてスム−ジングを行った。
【0020】この条件で加工を行ったところ、研削の次
工程として位置付けされるスム−ジングにおいて極めて
効率的な加工結果が得られた。表面部材4に形成した溝
12には砥粒が取り込まれ、取り込まれた砥粒が効果的
に加工作用を起こすため加工効率が向上した。
工程として位置付けされるスム−ジングにおいて極めて
効率的な加工結果が得られた。表面部材4に形成した溝
12には砥粒が取り込まれ、取り込まれた砥粒が効果的
に加工作用を起こすため加工効率が向上した。
【0021】また、エポキシ樹脂とアルミナの砥粒とを
混合させた固定砥粒の表面部材を用いての加工も実施し
たが、砥粒が表面部材に固定されていること及び表面部
材の樹脂層の硬度が上がることから加工効率は更に向上
した。
混合させた固定砥粒の表面部材を用いての加工も実施し
たが、砥粒が表面部材に固定されていること及び表面部
材の樹脂層の硬度が上がることから加工効率は更に向上
した。
【0022】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、被加工物に圧接される小径なスム−ジング工具の表
面部材がエポキシ樹脂等の樹脂であるため(請求項
1)、被加工物の加工面の形状に追従して表面部材が変
形するので、表面部材が加工面に均一に押圧されるよう
になり、加工面を迅速に平滑に仕上げることができる。
更に、小径なスム−ジング工具を加工面上を滑動させて
スムージングするので、非球面など加工面の形状によら
ずに高い形状精度で加工することができる。このため、
特に、研削後の効率的且つ高精度のクラック層除去がで
きるので、次工程(研磨)の加工時間も大幅に削減さ
れ、非球面光学素子の製造コストの低減に寄与すること
ができる。
ば、被加工物に圧接される小径なスム−ジング工具の表
面部材がエポキシ樹脂等の樹脂であるため(請求項
1)、被加工物の加工面の形状に追従して表面部材が変
形するので、表面部材が加工面に均一に押圧されるよう
になり、加工面を迅速に平滑に仕上げることができる。
更に、小径なスム−ジング工具を加工面上を滑動させて
スムージングするので、非球面など加工面の形状によら
ずに高い形状精度で加工することができる。このため、
特に、研削後の効率的且つ高精度のクラック層除去がで
きるので、次工程(研磨)の加工時間も大幅に削減さ
れ、非球面光学素子の製造コストの低減に寄与すること
ができる。
【0023】上記において、表面部材とそれを支持する
スム−ジング工具の基体との間に弾性部材を介設すれば
(請求項2)、弾性部材の復元力ないし弾発力により、
加工面形状に対する表面部材形状の追従性が更に向上す
ると共に、表面部材が被加工物の加工面に均等な面圧力
で圧接され、効率よく平滑に仕上げられる。
スム−ジング工具の基体との間に弾性部材を介設すれば
(請求項2)、弾性部材の復元力ないし弾発力により、
加工面形状に対する表面部材形状の追従性が更に向上す
ると共に、表面部材が被加工物の加工面に均等な面圧力
で圧接され、効率よく平滑に仕上げられる。
【0024】また、上記において、被加工物の加工面が
非球面であるとき、スム−ジング工具の表面部材を支持
する基体の表面形状及び/又は表面部材の表面形状を、
加工面の非球面を球面で近似したときの球面形状とすれ
ば(請求項3)、表面部材が非球面の加工面に密接され
やすく、また表面部材等の層厚が均一になるので、表面
部材全面で面圧力が一様になり、加工面の形状精度を崩
すことなく平滑化できる。
非球面であるとき、スム−ジング工具の表面部材を支持
する基体の表面形状及び/又は表面部材の表面形状を、
加工面の非球面を球面で近似したときの球面形状とすれ
ば(請求項3)、表面部材が非球面の加工面に密接され
やすく、また表面部材等の層厚が均一になるので、表面
部材全面で面圧力が一様になり、加工面の形状精度を崩
すことなく平滑化できる。
【0025】更に、上記において、表面部材の表面に網
目状の溝を形成することにより(請求項4)、砥粒が溝
内に保持ないし貯留されることとなり、有効な加工がな
され、加工量を向上できる。
目状の溝を形成することにより(請求項4)、砥粒が溝
内に保持ないし貯留されることとなり、有効な加工がな
され、加工量を向上できる。
【0026】また、表面部材に樹脂と砥粒を混合させた
固定砥粒を用いているため(請求項6)、被加工物の加
工面の形状に追従して表面部材が変形し、表面部材が加
工面に均一に圧接され、固定砥粒により加工面が効率よ
く平滑に仕上げられる。更に、砥粒を含む液を加工面全
面に供給しなくてもよく、ダイヤモンド等の高価な砥粒
の使用量を低減できる。
固定砥粒を用いているため(請求項6)、被加工物の加
工面の形状に追従して表面部材が変形し、表面部材が加
工面に均一に圧接され、固定砥粒により加工面が効率よ
く平滑に仕上げられる。更に、砥粒を含む液を加工面全
面に供給しなくてもよく、ダイヤモンド等の高価な砥粒
の使用量を低減できる。
【図1】本発明に係るスム−ジング工具の一実施形態を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図2】図1のスム−ジング工具を用いたスム−ジング
加工を示す概略構成図である。
加工を示す概略構成図である。
【図3】表面に溝が形成された表面部材の一実施例を示
す正面図である。
す正面図である。
1 スム−ジング工具 2 基体 3 弾性部材 4 表面部材 5 取付部 6 揺動軸 7 被加工物 8 加工面 9 貼り付け皿 10 下軸 11 走査軌跡 12 溝
Claims (9)
- 【請求項1】 被加工物の加工面に砥粒を含む液を供給
しつつ加工面上を滑動させてスム−ジングを行うスム−
ジング工具において、前記スム−ジング工具を前記被加
工物よりも小径なものにし、且つ被加工物に圧接するス
ム−ジング工具の表面部材に樹脂を用いたことを特徴と
するスム−ジング工具。 - 【請求項2】 前記表面部材とそれを支持する前記スム
−ジング工具の基体との間に弾性部材を介設したことを
特徴とする請求項1記載のスム−ジング工具。 - 【請求項3】 前記被加工物の加工面が非球面であると
き、前記スム−ジング工具の前記表面部材を支持する基
体の表面形状及び/又は表面部材の表面形状を、前記加
工面の非球面を球面で近似したときの球面形状としたこ
とを特徴とする請求項1または2記載のスム−ジング工
具。 - 【請求項4】 前記表面部材の表面に網目状の溝を形成
したことを特徴とする請求項1ないし3記載のスム−ジ
ング工具。 - 【請求項5】 前記樹脂がエポキシ樹脂であることを特
徴とする請求項1ないし4記載のスム−ジング工具。 - 【請求項6】 被加工物の加工面に水等の液を供給しつ
つ加工面上を滑動させてスム−ジングを行うスム−ジン
グ工具において、前記スム−ジング工具を前記被加工物
よりも小径なものにし、且つ被加工物に圧接するスム−
ジング工具の表面部材に樹脂と砥粒を混合させた固定砥
粒を用いたことを特徴とするスム−ジング工具。 - 【請求項7】 前記表面部材とそれを支持する前記スム
−ジング工具の基体との間に弾性部材を介設したことを
特徴とする請求項6記載のスム−ジング工具。 - 【請求項8】 前記被加工物の加工面が非球面であると
き、前記スム−ジング工具の前記表面部材を支持する基
体の表面形状及び/又は表面部材の表面形状を、前記加
工面の非球面を球面で近似したときの球面形状としたこ
とを特徴とする請求項6または7記載のスム−ジング工
具。 - 【請求項9】 前記樹脂がエポキシ樹脂であることを特
徴とする請求項6ないし8記載のスム−ジング工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8048677A JPH09239666A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | スム−ジング工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8048677A JPH09239666A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | スム−ジング工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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1996
- 1996-03-06 JP JP8048677A patent/JPH09239666A/ja active Pending
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