JP2007134304A - リチウム電池用包装材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐電解液性、耐フッ酸性が優れると共に、耐水性も優れるリチウム電池用包装材料を提供することにある。
【解決手段】少なくとも、基材層の一方の面にアルミニウム箔層、アンカー層、接着樹脂層、シーラント層が積層されてなるリチウム電池用包装材料において、該アルミニウム箔層のアンカー層側の面が脱脂処理、熱水変性処理、陽極酸化処理又は化成処理されており、該アンカー層がカチオン性ポリマー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか1種類以上からなるか、若しくはいずれか1種類20〜99重量%とシランカップリング剤80〜1重量%の配合組成物からなるか、又はいずれか2種類以上の混合物20〜99重量%及びシランカップリング剤80〜1重量%の配合組成物からなり、該接着樹脂層が酸変性ポリオレフィン系樹脂からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐電解液性他の各種耐性が優れるリチウム電池用包装材料に関するものである。
近年、パソコン、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラ、衛星などに用いられる電池として、超薄型化、小型化の可能なリチウム電池が盛んに開発されている。このリチウム電池に用いる包装材料は、従来用いられていた金属製缶とは異なり、軽量で電池の形状を自由に選択できるという利点から、例えば、基材層/アルミニウム箔層/シーラント層の積層構成の材料を袋状にしたものが用いられるようになってきた。リチウム電池は、電池内容物として正極材及び負極材と共に、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチルなどの非プロトン性溶媒にリチウム塩を溶解した電解液若しくはその電解液を含浸させたポリマーゲルからなる電解質層を含んでいる。このような強浸透性の溶媒がシーラント層を通過すると、アルミニウム箔層とシーラント層間のラミネート強度を低下させてデラミネーションを生じさせ、最終的には電解液が漏れ出すといった問題が生じる。又、電池の電解質であるリチウム塩としてはLiPF6、LiBF4 等の物質が用いられているが、これらの塩は水分との加水分解反応によりフッ酸を発生し、フッ酸に起因してラミネート強度を低下させる。アルミニウム箔を積層すれば、包装材料の外側からの水分侵入はほぼ遮断されるが、シーラント層のシール部端面からの水分によってリチウム塩の加水分解が懸念されることから、包装材料のアルミニウム箔層とシーラント層との層間密着強度を強め、内容物耐性を持たせることは必須である。リチウム電池はいろいろな環境で使用され、例えば、モバイルに使用された場合、車内等で60〜70℃という高温下になった時の高温環境での電解液耐性が求められ、また、携帯電話に使用された場合、誤って水中に落としてしまった時に吸湿してフッ酸の発生量が増加し、アルミニウム箔が腐蝕して包装材料がデラミネーションしてしまう恐れがあるために優れた耐水性が求められる。前記のように使用環境が多種多様である為に、使用する包装材料には耐電解液性だけでなく、優れた耐水性などの機能要求が高まってきている。耐電解液性を向上させたリチウム電池用包装材料が種々提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照。)。
特開2001−243928号公報 特開2004−42477号公報 特開2004−142302号公報 特開2002−187233号公報
しかしながら、前記提案されているリチウム電池用包装材料はいずれも耐水性の点で不十分であった。
本発明の課題は、耐電解液性、耐フッ酸性が優れると共に、耐水性も優れるリチウム電池用包装材料を提供することにある。
本発明の請求項1に係る発明は、基材層の一方の面に、アルミニウム箔層、アンカー層、接着樹脂層、シーラント層が順次積層されてなるリチウム電池用包装材料において、該アルミニウム箔層の少なくともアンカー層側の面が脱脂処理、熱水変性処理、陽極酸化処理又は化成処理されており、該アンカー層がカチオン性ポリマー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか1種類以上からなり、該接着樹脂層が酸変性ポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とするリチウム電池用包装材料である。
本発明の請求項2に係る発明は、基材層の一方の面に、アルミニウム箔層、アンカー層、接着樹脂層、シーラント層が順次積層されてなるリチウム電池用包装材料において、該アルミニウム箔層の少なくともアンカー層側の面が脱脂処理、熱水変性処理、陽極酸化処理又は化成処理されており、該アンカー層がカチオン性ポリマー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか1種類20〜99重量%とシランカップリング剤80〜1重量%の配合組成物からなり、該接着樹脂層が酸変性ポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とするリチウム電池用包装材料である。
本発明の請求項3に係る発明は、基材層の一方の面に、アルミニウム箔層、アンカー層、接着樹脂層、シーラント層が順次積層されてなるリチウム電池用包装材料において、該アルミニウム箔層の少なくともアンカー層側の面が脱脂処理、熱水変性処理、陽極酸化処理又は化成処理されており、該アンカー層がカチオン性ポリマー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか2種類以上の混合物20〜99重量%とシランカップリング剤80〜1重量%の配合組成物からなり、該接着樹脂層が酸変性ポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とするリチウム電池用包装材料である。
本発明の請求項4に係る発明は、基材層の一方の面に、アルミニウム箔層、プライマー層、アンカー層、接着樹脂層、シーラント層が順次積層されてなるリチウム電池用包装材料において、該アルミニウム箔層の少なくともプライマー層側の面が脱脂処理、熱水変性処理、陽極酸化処理又は化成処理されており、プライマー層がシランカップリング剤からなり、該アンカー層がカチオン性ポリマー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか1種類以上からなり、該接着樹脂層が酸変性ポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とするリチウム電池用包装材料である。
本発明の請求項5に係る発明は、上記請求項1乃至請求項4のいずれか1項に係る発明において、前記カチオン性ポリマーが、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンとカルボン酸を有するポリマーからなるイオン高分子錯体、アクリル主骨格に1級アミンをグラフトさせた1級アミングラフトアクリル樹脂、ポリアリルアミンあるいはこれらの誘導体からなることを特徴とするリチウム電池用包装材料である。
本発明のリチウム電池用包装材料は、基材層の一方の面に、アルミニウム箔層、アンカー層、接着樹脂層、シーラント層が順次積層されてなるリチウム電池用包装材料において、該アルミニウム箔層の少なくともアンカー層側の面が脱脂処理、熱水変性処理、陽極酸化処理又は化成処理されており、該アンカー層がカチオン性ポリマー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか1種類以上からなるか、若しくはいずれか1種類20〜99重量%とシランカップリング剤80〜1重量%の配合組成物からなるか、又はいずれか2種類以上の混合物20〜99重量%とシランカップリング剤80〜1重量%の配合組成物からなり、該接着樹脂層が酸変性ポリオレフィン系樹脂からなるか、あるいは、基材層の一方の面に、アルミニウム箔層、プライマー層、アンカー層、接着樹脂層、シーラント層が順次積層されてなるリチウム電池用包装材料において、該アルミニウム箔層の少なくともプライマー層側の面が脱脂処理、熱水変性処理、陽極酸化処理又は化成処理されており、プライマー層がシランカップリング剤からなり、該アンカー層がカチオン性ポリマ
ー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか1種類以上からなり、該接着樹脂層が酸変性ポリオレフィン系樹脂からなっており、さらに、前記カチオン性ポリマーとして、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンとカルボン酸を有するポリマーからなるイオン高分子錯体、アクリル主骨格に1級アミンをグラフトさせた1級アミングラフトアクリル樹脂、ポリアリルアミンあるいはこれらの誘導体を使用することにより、優れた耐電解液性、耐フッ酸性が得られるだけでなく、優れた耐水性も得られる。
本発明のリチウム電池用包装材料を実施の形態に沿って以下に説明する。図1(a)は本発明のリチウム電池用包装材料の一実施形態を示す側断面図であり、リチウム電池用包装材料(10)は、厚み方向に順に、基材層(11)、接着剤層(12)、アルミニウム箔層(13)、アンカー層(15)、接着樹脂層(16)、シーラント層(17)を積層した構成になっており、(b)はリチウム電池用包装材料の他の実施形態を示す側断面図であり、リチウム電池用包装材料(10′)は、厚み方向に順に、基材層(11)、接着剤層(12)、アルミニウム箔層(13)、プライマー層(14)、アンカー層(15)、接着樹脂層(16)、シーラント層(17)を積層した構成になっている。
前記基材層(11)は、単層若しくは多層の耐熱性高分子フィルムからなっており、例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルム等の延伸もしくは未延伸フィルムなどの単体フィルム、あるいは前記単体フィルムを積層した多層フィルムなどが使用できる。耐ピンホール性、絶縁性を向上させるために総厚は6〜40μmが好ましく、さらに好ましくは10〜25μmのものである。
前記接着剤層(12)は、ポリエステルポリオールあるいはポリエーテルポリオール、アクリルポリオールを主剤としたポリウレタン系接着剤からなっており、塗布量は乾燥状態で1〜5g/m2である。
前記アルミニウム箔層(13)は優れたバリア性を付与する為に設けるもので、使用するアルミニウム箔は、厚みが9〜200μmの軟質アルミニウム箔、特に鉄含有率が0.1〜9.0重量%の軟質アルミニウム箔が耐ピンホール性、成形加工時の延展性の点で好ましい。鉄含有率が0.1重量%未満であると、耐ピンホール性、延展性を十分に付与させることができず、9.0重量%を越えると柔軟性が損なわれる。また、前記軟質アルミニウム箔は接着性を向上させる為に少なくともプライマー層(14)若しくはアンカー層(15)を積層する面が脱脂処理、熱水変性処理、陽極酸化処理又は化成処理されたもの、あるいは、脱脂処理後に熱水変性処理、陽極酸化処理又は化成処理されたものでも良い。脱脂処理の種類としては、ウェットタイプ及びドライタイプに分けられ、ウェットタイプとしては酸脱脂、アルカリ脱脂などが挙げられ、前記酸脱脂としては硫酸、硝酸、塩酸、フッ酸などの無機酸を単独あるいはこれらを混合して得られたものを用いる方法などが挙げられ、必要に応じてアルミニウム箔のエッチング処理効果を向上させるという点でも、FeイオンやCeイオンなどの供給源となる各種金属塩を配合しても構わない。特に好ましい酸脱脂としては、一ナトリウム二フッ化アンモニウムなどのフッ素含有化合物を上記無機酸で溶解させた酸脱脂剤であり、軟質アルミニウム箔の脱脂効果だけでなく不動態であるアルミニウムのフッ化物を形成させることが可能であり、耐フッ酸性という点で有効である。また、前記アルカリ脱脂としては水酸化ナトリウムなどの強エッチングタイプが挙げられ、又弱アルカリ系や界面活性剤を配合したものでも構わない。また弱アルカリ系や界面活性剤を配合したものでも構わない。これらの脱脂は浸漬法やスプレー法で行われる。ドライ脱脂は一つの方法としては、アルミの焼鈍工程でその処理時間を長くすることで行う方法が挙げられる。また、フレーム処理やコロナ処理なども挙げられる。さらにはある特定波長の紫外線を照射により発生した活性酸素により汚染物質を酸化分解・除去するような脱脂処理も挙げられる。
前記熱水変性処理としては、トリエタノールアミンを添加した沸騰水中に軟質アルミニウム箔を浸漬処理することで得られるベーマイト処理が挙げられる。陽極酸化処理はアルマイト処理が挙げられる。
また、化成処理は大きく分けて浸漬型あるいは塗布型が挙げられ、浸漬型化成処理は、リン酸あるいはリン酸塩化合物に必要に応じてフッ素化合物を配合することで調整された化成処理剤を用いる方法が挙げられ、クロメート処理やジルコニウム処理やチタニウム処理、バナジウム処理、モリブデン処理、リン酸カルシウム処理、ルテニウム処理などが用いられる。この時これらの金属イオンの供給源としては、酸化物塩やリン酸塩やフッ化物塩が挙げられ、また、クロム酸、ジルコニル酸、チタン酸、バナジン酸、モリブデン酸、ルテニウム酸あるいはこれらの塩を用いることが可能である。また、水酸化ストロンチウム処理、セリウム処理、ルテニウム処理といった水酸化物系、酸化物系の化成処理も用いることが可能である。あるいは、これらの混合相からなる各種化成処理が挙げられる。さらに、塗布型化成処理は、1)水溶性無機化合物と、2)水溶性または水分散性アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂あるいはこれらの混合物を配合し、必要に応じ2)の架橋構造を形成させる為の架橋剤を配合したコーティング組成物が挙げられる。1)水溶性無機化合物としては、クロム酸、ジルコニウム酸を始めとし、これらのイオンの炭酸塩、酸化物塩、リン酸塩、フッ化物塩が挙げられる。水溶性または水分散性アクリル樹脂としては(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、といったアクリルモノマーを主成分とし、必要に応じ各種ラジカル重合性を有するコモノマーを導入させた樹脂を用いることが可能である。水溶性または水分散性ポリエステル樹脂は、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などの二塩基酸に、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのジオール成分を脱水縮合した共重合ポリエステルが挙げられる。水溶性または水分散性ポリウレタン樹脂は、これらのポリエステル樹脂を、各種イソシアネート類、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートあるいはその水素添加物、ヘキサメチレンジイソシアネート、4−4′ジフェニルメタンジイソシアネートあるいはその水素添加物、イソホロンジイソシアネートなどのジイソシアネート類、あるいはこれらのイソシアネート類を、トリメチロールプロパンなどの多価アルコールと反応させたアダクト体、水と反応させることで得られたビューレット体、あるいは三量体であるイソシアヌレート体などのポリイソシアネート類を鎖長延長剤としてウレタン化させたものが用いられる。当然ながら、水溶性あるいは水分散性を指せるという点で、これらの材料は水酸基、カルボキシル基などといった水に対し親和性がある基をポリマー鎖末端あるいは側鎖に有することが挙げられる。架橋剤としては主に水酸基、カルボキシル基と反応性を有する化合物が挙げられ、メラミンあるいはその誘導体、ホルムアルデヒドおよび炭素数1〜4のアルキルモノアルコール縮合物、フェノールおよびそのホルムアルデヒド縮合物、エポキシ化合物などが挙げられる。またカルボキシル基を有する化合物は上記塗布型化成処理剤に含まれる金属イオンと架橋構造(アイオノマー化)を形成することも可能である。この時、皮膜は乾燥重量として金属イオンとして0.5〜50mg/m2 、樹脂分として1〜60mg/m2 の範囲で設定することが好ましい。塗布方法としてはグラビアコート、リバースコート、ロールコート、バーコートなどの各種の方法が使用される。
前記アンカー層(15)は、カチオン性ポリマー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか1種類以上からなるか、若しくは、カチオン性ポリマー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか1種類20〜99重量%とシランカップリング剤80〜1重量%の配合組成物からなるか、又はカチオン性ポリマー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか2種類以上の混合物20〜99重量%とシランカップリング剤
80〜1重量%の配合組成物からなっている。その厚みは0.005〜5μmが好ましく、0.005μm未満の場合は良好な各種耐性を付与することが難しくなり、5μmを越えるても良いが接着性がより向上することはない。
前記カチオン性ポリマーとしては、アミンを含有するポリマーが挙げられ、例えば、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンとカルボン酸を有するポリマーからなるイオン高分子錯体、アクリル主骨格に1級アミンをグラフトさせた1級アミングラフトアクリル樹脂、ポリアリルアミンあるいはこれらの誘導体が挙げられ、また、ポリエチレンイミンとイオン高分子錯体を形成するカルボン酸を有するポリマーとしては、ポリアクリル酸あるいはそのイオン塩などのポリカルボン酸(塩)、あるいはこれにコモノマーを導入した共重合体や、カルボキシメチルセルロースあるいはそのイオン塩などのカルボキシル基を有する多糖類が挙げられる。カチオン性ポリマーは耐電解液性、耐フッ酸性に優れる化合物であり、水浸漬時に発生するフッ素イオンをカチオン性基でトラップすることで、アルミニウム箔のダメージを抑制している為と推測される。しかしながら、このようなカチオン性ポリマーはその多くが水系であることから耐水性が無いことが課題として挙げられる。上記カチオン性ポリマーの耐水性には、カチオン性ポリマーとしての凝集力あるいは接着界面の耐水性が影響すると考えられ、前者については架橋剤を添加すること、後者についてはアルミニウム箔との接着界面の相互作用を形成させることが耐水性向上対策として挙げられる。しかしながら、接着界面の耐水性はその要因の一つにカチオン性ポリマーとしての凝集力が挙げられ、その凝集力を改善することで接着界面の耐水性向上への効果を上げることも可能である。
前記凝集力を向上させる為に配合する架橋剤としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物を用いることが可能である。イソシアネート系化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートあるいはその水素添加物、ヘキサメチレンジイソシアネート、4−4′ジフェニルメタンジイソシアネートあるいはその水素添加物、イソホロンジイソシアネートなどのジイソシアネート類、あるいはこれらのイソシアネート類を、トリメチロールプロパンなどの多価アルコールと反応させたアダクト体、水と反応させることで得られたビューレット体あるいは三量体であるイソシアヌレート体などのポリイソシアネート類あるいはこれらのポリイソシアネート類をアルコール類、ラクタム類、オキシム類などでブロック化させたブロックポリイソシアネートなどが挙げられる。エポキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類とエピクロルヒドリンを作用させたエポキシ化合物、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール類とエピクロルヒドリンを作用させたエポキシ化合物、フタル酸、テレフタル酸、シュウ酸、アジピン酸等のジカルボン酸とエピクロルヒドリンとを作用させたエポキシ化合物などが挙げられる。これらのイソシアネート化合物あるいはエポキシ化合物はカチオン性ポリマー100部に対し1〜20部配合が適切である。また、耐水性や凝集力の向上という点では、水系でなく溶剤系の1級アミングラフトアクリル樹脂を使用したり、ポリアリルアミンの1級アミンをメトキシカルボニル化させることで、熱架橋性を付与させたポリアリルアミン誘導体を使用することも可能である。
また、アルミニウム箔層との接着界面の相互作用を形成させる為にはシランカップリング剤の添加が有効であり、シランカップリング剤はカチオン性ポリマーの官能基とアルミニウム箔との相互作用を形成させるものであり、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシランが挙げられ、特にカチオン性ポリマーとの反応性を考慮するとエポキシシラン、アミノシラン、イソシアネートシランが好ましい。配合対象物質とシランカップリング剤の配合割合は、配合対象物質20〜99重量%とシランカップリング剤80〜1重量%の配合割合が好ましい。シランカップリング剤が80重量%を超えると耐フッ酸性が低下する。シランカップリング剤は、接着界面の相互作用を形成させる効果を有するだけでなく、カチオン性ポリマーの凝集力を向上させる為の架橋剤としても使用することが可能である。よって、カチオン性ポリマーが架橋剤によって架橋構造を形成しているのであれば、シランカップリング剤は配合量しなくても構わないが、架橋剤を配合していない場合はシランカップリング剤を配合した方が好ましい。
上記内容はカチオン性ポリマーをベースとしたアンカー層のアンカーコート剤の設計であるが、イソシアネート化合物をベースとした改良も可能である。この場合、イソシアネート化合物は自己反応型であることから架橋剤の添加は不要であるが、より好ましくは上述したカチオン性ポリマーを配合することが挙げられる。カチオン性ポリマーはイソシアネート化合物100部に対し1〜20部配合が適切である。
前記プライマー層(14)は、耐電解液性、耐フッ酸性、耐水性をさらに向上させる為に設けるもので、シランカップリング剤からなっており、アンカー層(15)中にシランカップリング剤が含有されていない場合は必ず設けるのが好ましい。使用される種類は上述したシランカップリング剤が使用される。前記プライマー層(14)を設けた場合は、アンカー層(15)にカチオン性ポリマーやイソシアネート系化合物を単品で用いても機能を付与することが可能である。厚みは0.005〜5μmが好ましく、より好ましいのは0.1〜1μmである。
前記接着樹脂層(16)は、低密度、中密度、高密度のポリエチレン樹脂、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂、ホモポリプロピレン樹脂、ブロック共重合ポリプロピレン樹脂、ランダム共重合ポリプロピレン樹脂、プロピレン−αオレフィン共重合体樹脂などのポリオレフィン系樹脂に無水マレイン酸などをグラフト変性させた酸変性ポリオレフィン系樹脂からなっており、積層方法は公知の溶融押出法で積層する。シーラント層(17)を積層後さらに加熱処理などを実施すれば耐性がより向上し、好ましい。
前記シーラント層(17)は、単層若しくは多層の樹脂フィルムからなっており、単層樹脂フィルムの場合は、低密度、中密度、高密度のポリエチレン樹脂、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂、ホモポリプロピレン樹脂、ブロック共重合ポリプロピレン樹脂、ランダム共重合ポリプロピレン樹脂、プロピレン−αオレフィン共重合樹脂あるいはこれらの酸変性樹脂が使用され、多層樹脂フィルムの場合は、前記樹脂を組み合わせた多層樹脂フィルム、あるいはエチレン−環状オレフィン共重合体樹脂やポリメチルペンテン樹脂を有する多層樹脂フィルムが使用できる。また、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤など各種添加剤が添加された樹脂フィルムでも構わない。
本発明のリチウム電池用包装材料を具体的な実施例をもとに説明する。各層に使用した諸材料は以下に示す通りである。
〈基材層(11)〉
厚さ25μmの二軸延伸ナイロンフィルム(出光化学(株)、商品名:G100)
〈接着剤層(12)〉
ポリウレタン系接着剤(東洋モートン(株)、商品名:TM−K55/Cat10)
〈アルミニウム箔層(13)〉
A−1:
厚さ40μmの軟質アルミニウム箔(8079材、東洋アルミニウム(株)、商品名:CE)の両面をアルカリ脱脂したもの。
A−2:
A−1で使用した軟質アルミニウム箔の両面を酸脱脂したもの。
A−3:
A−1で使用した軟質アルミニウム箔の両面をアルカリ脱脂後に、さらに両面をリン酸カルシウム処理したもの。
A−4:
A−1で使用した軟質アルミニウム箔の両面をアルカリ脱脂後に、さらに両面をバナジウム処理したもの。
A−5:
A−1で使用した軟質アルミニウム箔の両面をアルカリ脱脂後に、さらに両面をベーマイト処理したもの。
A−6:
A−1で使用した軟質アルミニウム箔の両面をアルカリ脱脂後に、さらに両面を酸性塗布型ジルコニウム処理したもの。
A−7:
A−1で使用した軟質アルミニウム箔の両面を酸脱脂後に、さらに両面を酸性塗布型ジルコニウム処理したもの。
〈プライマー層(14)のコート液〉
B−1:
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランを主成分とするプライマーコート液。
B−2:
N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを主成分とするプライマーコート液。
B−3:
γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシランを主成分とするプライマーコート液。〈アンカー層(15)のコート液〉
C−1:
ポリエチレンイミンとカルボキシル基を有する多糖類からなるイオン高分子錯体を主成分とするアンカーコート液。
C−2:
ポリエチレンイミンとカルボキシル基を有する多糖類からなるイオン高分子錯体/1,6−ヘキサンジオールのエピクロルヒドリン誘導体=60/40(重量部比)で混合したものを主成分とするアンカーコート液。
C−3:
ポリエチレンイミンとカルボキシル基を有する多糖類からなるイオン高分子錯体/N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン=60/40(重量部比)で混合したものを主成分とするアンカーコート液。
C−4:
ポリエチレンイミンとカルボキシル基を有する多糖類からなるイオン高分子錯体/γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン=60/40(重量部比)で混合したものを主成分とするアンカーコート液。
C−5:
ポリエチレンイミンとカルボキシル基を有する多糖類からなるイオン高分子錯体/1,6−ヘキサンジオールのエピクロルヒドリン誘導体/β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン=50/1/50(重量部比)で混合したものを主成分とするアンカーコート液。
C−6:
トリレンジイソシアネートのアダクト体/β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン/=50/50(重量部比)で混合したものを主成分とするアンカーコート液。
C−7:
トリレンジイソシアネートのアダクト体/β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン/=10/90(重量部比)で混合したものを主成分とするアンカーコート液。
C−8:
水系ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレット体/ポリエチレンイミンとカルボキシル基を有する多糖類からなるイオン高分子錯=100/2(重量部比)を主成分とするアンカーコート液。
C−9:
ポリアリルアミンの部分メトキシカルボニル化物を主成分とするアンカーコート液。
C−10:
ポリアルルアミン/1,6−ヘキサンジオールのエピクロルヒドリン誘導体
=90/10(重量部比)で混合したものを主成分とするアンカーコート液。
C−11:
1級アミングラフトアクリルポリマーを主成分とするアンカーコート液。
〈接着樹脂層(16)〉
無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(三井化学(株)、商品名;アドマー)
〈シーラント層(17)〉
厚さ30μmの多層ポリプロピレン樹脂フィルム(昭和電工(株)、商品名:ET20)
前記各層の諸材料を用い、ドライラミネート機及び溶融押出ラミネート機を使用して、基材層(11)/接着剤層(12)/アルミニウム箔層(13)/アンカー層(15)/接着樹脂層(16)/シ−ラント層(17)の層構成として、ONyフィルム(25μm)/ポリウレタン系接着剤(乾燥塗布量、5g/m2)/A−1(40μm)/C−9(乾燥被膜、0.02μm)/無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(20μm)/多層PPフィルム(30μm)構成の本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例1において、アルミニウム箔層(13)として、A−2(40μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例1において、アンカー層(15)として、C−10(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例2において、アンカー層(15)として、C−10(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例1において、アルミニウム箔層(13)として、A−4(40μm)を積層し、アンカー層(15)として、C−3(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様
にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例1において、アルミニウム箔層(13)として、A−4(40μm)を積層し、アンカー層(15)として、C−4(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例1において、アルミニウム箔層(13)として、A−4(40μm)を積層し、アンカー層(15)として、C−5(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例1において、アルミニウム箔層(13)として、A−6(40μm)を積層し、アンカー層(15)として、C−3(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例1において、アルミニウム箔層(13)として、A−6(40μm)を積層し、アンカー層(15)として、C−4(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例1において、アルミニウム箔層(13)として、A−6(40μm)を積層し、アンカー層(15)として、C−5(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例1において、アルミニウム箔層(13)として、A−4(40μm)を積層し、アンカー層(15)として、C−6(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例1において、アルミニウム箔層(13)として、A−6(40μm)を積層し、アンカー層(15)として、C−6(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例1において、アルミニウム箔層(13)として、A−4(40μm)を積層し、アンカー層(15)として、C−2(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例1において、アルミニウム箔層(13)として、A−6(40μm)を積層し、アンカー層(15)として、C−2(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
基材層(11)/接着剤層(12)/アルミニウム箔層(13)/プライマー層(14)/アンカー層(15)/接着樹脂層(16)/シ−ラント層(17)の層構成として、
ONyフィルム(25μm)/ポリウレタン系接着剤(乾燥塗布量、5g/m2)/A−3(40μm)/B−1(乾燥被膜、0.02μm)/C−1(乾燥被膜、0.02μm)/無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(20μm)/多層PPフィルム(30μm)構成の本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例15において、アルミニウム箔層(13)として、A−4(40μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例15において、アルミニウム箔層(13)として、A−5(40μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例15において、アルミニウム箔層(13)として、A−6(40μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例15において、アルミニウム箔層(13)として、A−7(40μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例16において、プライマー層(14)として、B−2(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例16において、プライマー層(14)として、B−3(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例18において、プライマー層(14)として、B−2(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例18において、プライマー層(14)として、B−3(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例16において、プライマー層(14)として、B−3(乾燥被膜、0.02μm)を積層し、アンカー層(15)として、C−8(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例16において、アンカー層(15)として、C−9(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例16において、アンカー層(15)として、C−11(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例18において、プライマー層(14)として、B−3(乾燥被膜、0.02μm)を積層し、アンカー層(15)として、C−8(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例18において、アンカー層(15)として、C−9(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
実施例18において、アンカー層(15)として、C−11(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、同様にして本発明のリチウム電池用包装材料を作成した。
以下に、本発明の比較用の実施例について説明する。
アンカー層として、C−7(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、実施例11と同様にして比較用のリチウム電池用包装材料を作成した。
アンカー層として、C−7(乾燥被膜、0.02μm)を積層した以外は、実施例12と同様にして比較用のリチウム電池用包装材料を作成した。
アンカー層を積層しなかった以外は、実施例16と同様にして比較用のリチウム電池用包装材料を作成した。
アンカー層を積層しなかった以外は、実施例18と同様にして比較用のリチウム電池用包装材料を作成した。
〈評価〉
実施例1〜29の本発明のリチウム電池用包装材料及び実施例30〜33の比較用のリチウム電池用包装材料を用いて、その耐電解液性及び耐水性を以下の試験方法で評価した。その結果を表1に示す。
(1)耐電解液性A試験の方法
作成したリチウム電池用包装材料を100×15mmの寸法に裁断して試験片を準備し、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/ジメチルカーボネート=1/1/1の溶液にLiPF6が1.5Mになるように調整した電解液を充填した容器中にその試験片を挿入して密栓し、85℃、3時間保管後の試験片の剥離状況を目視で観察した。
(2)耐電解液性B試験の方法
作成したリチウム電池用包装材料を100×15mmの寸法に裁断して試験片を準備し、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/ジメチルカーボネート=1/1/1の溶液にLiPF6が1.5Mになるように調整した電解液を充填した容器中にその試験片を挿入して密栓し、85℃、3時間保管後、さらに水中に1昼夜浸漬した後の試験片の剥離状況を目視で観察した。
(3)耐水性の試験方法
作成したリチウム電池用包装材料を100×15mmの寸法に裁断して試験片を準備し、その試験片を1昼夜水中に浸漬した後の試験片の剥離状況を目視で観察した。
Figure 2007134304
表1に示すように、実施例1〜29の本発明のリチウム電池用包装材料は耐電解液性A試験、耐電解液性B試験及び耐水性試験後も剥離はなく、一方、実施例30〜33の比較用のリチウム電池用包装材料は耐電解液性B試験後に剥離が見られた。
(a)は本発明のリチウム電池用包装材料の一実施形態を示す側断面図であり、(b)はリチウム電池用包装材料の他の実施形態を示す側断面図である。
符号の説明
10,10′…リチウム電池用包装材料
11…基材層
12…接着剤層
13…アルミニウム箔層
14…プライマー層
15…アンカー層
16…接着樹脂層
17…シーラント層

Claims (5)

  1. 基材層の一方の面に、アルミニウム箔層、アンカー層、接着樹脂層、シーラント層が順次積層されてなるリチウム電池用包装材料において、該アルミニウム箔層の少なくともアンカー層側の面が脱脂処理、熱水変性処理、陽極酸化処理又は化成処理されており、該アンカー層がカチオン性ポリマー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか1種類以上からなり、該接着樹脂層が酸変性ポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とするリチウム電池用包装材料。
  2. 基材層の一方の面に、アルミニウム箔層、アンカー層、接着樹脂層、シーラント層が順次積層されてなるリチウム電池用包装材料において、該アルミニウム箔層の少なくともアンカー層側の面が脱脂処理、熱水変性処理、陽極酸化処理又は化成処理されており、該アンカー層がカチオン性ポリマー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか1種類20〜99重量%とシランカップリング剤80〜1重量%の配合組成物からなり、該接着樹脂層が酸変性ポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とするリチウム電池用包装材料。
  3. 基材層の一方の面に、アルミニウム箔層、アンカー層、接着樹脂層、シーラント層が順次積層されてなるリチウム電池用包装材料において、該アルミニウム箔層の少なくともアンカー層側の面が脱脂処理、熱水変性処理、陽極酸化処理又は化成処理されており、該アンカー層がカチオン性ポリマー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか2種類以上の混合物20〜99重量%とシランカップリング剤80〜1重量%の配合組成物からなり、該接着樹脂層が酸変性ポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とするリチウム電池用包装材料。
  4. 基材層の一方の面に、アルミニウム箔層、プライマー層、アンカー層、接着樹脂層、シーラント層が順次積層されてなるリチウム電池用包装材料において、該アルミニウム箔層の少なくともプライマー層側の面が脱脂処理、熱水変性処理、陽極酸化処理又は化成処理されており、プライマー層がシランカップリング剤からなり、該アンカー層がカチオン性ポリマー、イソシアネート化合物、エポキシ化合物のいずれか1種類以上からなり、該接着樹脂層が酸変性ポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とするリチウム電池用包装材料。
  5. 前記カチオン性ポリマーが、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンとカルボン酸を有するポリマーからなるイオン高分子錯体、アクリル主骨格に1級アミンをグラフトさせた1級アミングラフトアクリル樹脂、ポリアリルアミンあるいはこれらの誘導体からなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のリチウム電池用包装材料。
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