JP2007133201A - トナー用樹脂、トナーおよび二成分現像剤 - Google Patents
トナー用樹脂、トナーおよび二成分現像剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007133201A JP2007133201A JP2005327141A JP2005327141A JP2007133201A JP 2007133201 A JP2007133201 A JP 2007133201A JP 2005327141 A JP2005327141 A JP 2005327141A JP 2005327141 A JP2005327141 A JP 2005327141A JP 2007133201 A JP2007133201 A JP 2007133201A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- toner
- parts
- acid
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Abstract
【解決手段】少なくとも多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを重縮合させて生成されるポリエステル構造を少なくとも含有する樹脂で、該樹脂が少なくとも化式1で示されるスルホン酸エステルユニットを含有することを特徴とするトナー用樹脂、およびそれを用いたトナー。
【選択図】なし
Description
(1)少なくとも多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを重縮合させて生成されるポリエステル構造を少なくとも含有する樹脂で、該樹脂が少なくとも化式1で示されるスルホン酸エステルユニット含有することを特徴とするトナー用樹脂。
(2)前記樹脂がスルホン酸エステルユニットを0.1〜0.9mmol/g含有することを特徴とする(1)に記載のトナー用樹脂。
(3)前記樹脂が少なくともビニル単量体で変性されたビニル変性樹脂ユニットを含有することを特徴とする(1)または(2)に記載のトナー用樹脂。
(4)前記樹脂のビニル変性比が10.0〜90.0%であることを特徴とする(1)〜(3)に記載のトナー用樹脂。
(5)前記ビニル変性樹脂ユニットが少なくとも化式1で示されるスルホン酸エステルユニットを含有することを特徴とする(1)〜(4)に記載のトナー用樹脂。
(6)前記樹脂中に含有するスルホン酸エステルユニットが化式2で示されることを特徴とする(1)〜(5)に記載のトナー用樹脂。
(7)前記樹脂の重量平均分子量Mwが2000〜20万であることを特徴とする(1)〜(6)に記載のトナー用樹脂。
(8)前記樹脂の酸価が0.1〜40.0mgKOH/gであることを特徴とする(1)〜(7)に記載のトナー用樹脂。
(9)結着樹脂と着色剤と荷電制御樹脂を少なくとも含有するトナー粒子を有するトナーであって、該荷電制御樹脂が少なくとも多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを重縮合させて生成されるポリエステル構造と、化式1で示されるスルホン酸エステルユニットを少なくとも含有することを特徴とするトナー。
(10)前記電荷電制御樹脂が結着樹脂100質量部に対し0.5乃至50.0質量部であることを特徴とする(9)に記載のトナー。
であることにより本発明の目的が好適に達成可能となる。
例えば、四三酸化鉄(Fe3O4)、三二酸化鉄(γ−Fe2O3)、酸化鉄亜鉛(ZnFe2O4)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe5O12)、酸化鉄カドミウム(CdFe2O4)、酸化鉄ガドリニウム(Gd3Fe5O12)、酸化鉄銅(CuFe2O4)、酸化鉄鉛(PbFe12O19)、酸化鉄ニッケル(NiFe2O4)、酸化鉄ネオジウム(NdFe2O3)、酸化鉄バリウム(BaFe12O19)、酸化鉄マグネシウム(MgFe2O4)、酸化鉄マンガン(MnFe2O4)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等が挙げられる。上述した磁性材料を単独で或いは2種類以上を組合せて使用する。本発明の目的に特に好適な磁性材料は四三酸化鉄又はγ−三二酸化鉄の微粉末である。
前記共重合体の分子量及び分子量分布はゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)によって、ポリスチレン換算で算出されるものであるが、本発明の共重合体のように、スルホン酸基を含有するものでは、カラム溶出速度がスルホン酸基の量にも依存してしまうため、正確な分子量及び分子量分布を測定したことにはならない。そのため、予めスルホン酸基をキャッピングした資料を用意する必要がある。キャッピングにはメチルエステル化が好ましく、市販のメチルエステル化剤が使用できる。具体的には、トリメチルシリルジアゾメタンで処理する方法が挙げられる。
カラム :Shodex KF−801、802、803、804、
805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液 :テトラヒドロフラン
流速 :1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量 :0.10ml
尚、本発明における酸価は以下の方法により求められる。
1)試料の粉砕品0.5〜2.0gを精秤する。このときの質量をW(g)とする。
2)300mlのビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(4/1)の混合液150mlを加え溶解する。
3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用い、電位差滴定測定装置を用いて滴定を行う(たとえば、京都電子株式会社の電位差滴定測定装置AT−400(winworkstation)とABP−410電動ビュレットを用いての自動滴定が利用できる。)。
4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とする。同時にブランクを測定して、この時のKOHの使用量をB(ml)とする。
5)次式により酸価を計算する。fはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)={(S−B)×f×5.61}/W
作製した樹脂の構造決定は以下の装置を用いて行った。
FT−IRスペクトル
Nicolet社製 AVATAR360FT−IR
1 H−NMR、 13 C−NMR
日本電子製FT−NMR JNM−EX400(使用溶媒 重クロロホルム)
元素分析
カルロエルバ社製元素分析装置EA−1108(C量、O量、S量及びN量を算出)
トナーの重量平均粒径及び粒度分布はコールターカウンターTA−II型またはコールターマルチサイザー(コールター社製)等を用いる方法で測定可能である。本発明の実施例においては、コールターマルチサイザー(ベックマンコールター社製)を用いた。電解液としては1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調整したもの、例えばISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、100μmアパーチャーを用いて、前記コールターマルチサイザーにより2μm以上のトナー粒子の体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出し、それより重量平均粒径(D4)を測定した。
以下に示す方法によりトナー用樹脂a〜jの合成を行った。
冷却管、撹拌機、温度計および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2モル付加物66.1部、ジメチルテレフタル酸33.9部および縮合触媒としてシュウ酸チタニルカリウム2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成するメタノールを留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下で反応させ、水酸基価が50以上になったところで取り出し、ポリエステル樹脂を得た。このポリエステル樹脂はTHF不溶解分を含有しておらず、酸価0、水酸基価54、Tgは54℃、Mnは1780、Mwは3950であった。
・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸メチル 7.5部
・スチレン 22.0部
・アクリル酸 0.5部
・t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート
(パーブチルI:日本油脂株式会社製) 1.8部
を混合し、前記反応容器に滴下し、120〜125℃に昇温した。還流条件下で4時間攪拌し室温まで冷却した。その後、ヘキサン600部に滴下し再沈澱、ろ過による精製を行った。さらにヘキサン200部で2回ろ過洗浄し、減圧下40℃で乾燥しトナー用樹脂aを得た。得られた樹脂aは1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークから該ユニットを0.46mmol/g含有していることが確認された。
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸メチルを2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸エチルに変更する以外は樹脂aの合成例と同様に合成を行いトナー用樹脂bを得た。得られた樹脂bは1H−NMRの結果より、スルホン酸エチルに由来するピークから該ユニットを0.50mmol/g含有していることが確認された。
冷却管、撹拌機、温度計および窒素導入管の付いた反応槽中に、プロピレングリコール26.6部、テレフタル酸103.8部、アジピン酸9.7部、無水マレイン酸23.5部および縮合触媒としてテトラステアリルチタネート2.0部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら6時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下で8時間反応させ、不飽和ポリエステル樹脂2を得た。このポリエステル樹脂2はTHF不溶解分を含有しておらず、酸価15.0、水酸基価61.0、Tgは47.2℃、Mnは1900、Mwは3900であった。
・スチレン 20.0部
・2−エチルヘキシルアクリレート 2.5部
・アクリル酸 7.5部
・t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート
(パーブチルI 日本油脂株式会社製) 1.6部
を前記反応容器に滴下し120〜125℃に昇温した。還流条件下で6時間攪拌し、室温まで冷却した。その後、ヘキサン600部に滴下し再沈澱、ろ過による精製を行った。さらにヘキサン200部で2回ろ過洗浄し、減圧下40℃で乾燥しハイブリッド樹脂1を得た。ハイブリッド樹脂1は、THF不溶解分を含有しておらず、酸価73.4、水酸基価36.6、Tgは53.5℃、Mnは2800、Mwは7900であった。
冷却管、撹拌機、温度計および窒素導入管の付いた反応槽中に、キシレン100部、合成例1で作製したポリエステル樹脂1を93部仕込み、窒素気流下50℃で攪拌した。
・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸メチル 6.5部
・アクリル酸 0.5部
・t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート
(パーブチルI:日本油脂株式会社製) 1.5部
を混合し、前記反応容器に滴下し、120〜125℃に昇温した。還流条件下で4時間攪拌し室温まで冷却した。その後、ヘキサン600部に滴下し再沈澱、ろ過による精製を行った。さらにヘキサン200部で2回ろ過洗浄し、減圧下40℃で乾燥しトナー用樹脂dを得た。得られた樹脂dは1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークから該ユニットを0.37mmol/g含有していることが確認された。
冷却管、撹拌機、温度計および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2モル付加物70.0部、テレフタル酸25部、無水トリメリット酸5.0部および縮合触媒としてシュウ酸チタニルカリウム2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下で反応させ、酸価が25になった時点で取り出し、ポリエステル樹脂2を得た。このポリエステル樹脂2はTHF不溶解分9.0%、酸価24.5、水酸基価33.0、Tgは64℃、Mnは4700、Mwは36200であった。
冷却管、撹拌機、温度計および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2モル付加物65.6部、2−スルホメチルコハク酸34.4部および縮合触媒としてシュウ酸チタニルカリウム2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成するメタノールを留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下で反応させ、水酸基価が50以上になったところで取り出し、ポリエステル樹脂を得た。さらに、冷却管、撹拌機、温度計および窒素導入管の付いた反応槽中に、トリメチルオルトホルメート400部を仕込み80℃に加熱した。これに、得られたポリマー100部を5分間で添加し、その後15時間攪拌した。その後、反応混合物をヘキサン9000部に攪拌しながら滴下した。しばらく放置し、樹脂を析出、沈殿させた。デカンテーションにて上澄みを除き、残渣にクロロホルム500部を加えて溶かした。これをヘキサン7500部に攪拌下で滴下し、析出、沈殿させ、デカンテーションにて上澄みを除き、残渣を減圧乾燥した。これをメタノール300部で洗浄し、さらに水300部で洗浄した。これを減圧乾燥し、トナー用樹脂fを得た。
冷却管、撹拌機、温度計および窒素導入管の付いた反応槽中に、キシレン100部、合成例1で作製したポリエステル樹脂1を70部仕込み、窒素気流下50℃で攪拌した。次に、
・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸メチル 20.0部
・スチレン 9.0部
・アクリル酸 1.0部
・t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート
(パーブチルI:日本油脂株式会社製) 1.8部
を混合し、前記反応容器に滴下し、120〜125℃に昇温した。還流条件下で4時間攪拌し室温まで冷却した。その後、ヘキサン600部に滴下し再沈澱、ろ過による精製を行った。さらにヘキサン200部で2回ろ過洗浄し、減圧下40℃で乾燥しトナー用樹脂gを得た。得られた樹脂gは1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークから該ユニットを1.10mmol/g含有していることが確認された。
冷却管、撹拌機、温度計および窒素導入管の付いた反応槽中に、キシレン100部、合成例1で作製したポリエステル樹脂1を70部仕込み、窒素気流下50℃で攪拌した。次に、
・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸メチル 9.0部
・スチレン 18.0部
・アクリル酸 3.0部
・t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート
(パーブチルI:日本油脂株式会社製) 1.8部
を混合し、前記反応容器に滴下し、120〜125℃に昇温した。還流条件下で4時間攪拌し室温まで冷却した。その後、ヘキサン600部に滴下し再沈澱、ろ過による精製を行った。さらにヘキサン200部で2回ろ過洗浄し、減圧下40℃で乾燥しトナー用樹脂hを得た。得られた樹脂hは1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークから該ユニットを0.68mmol/g含有していることが確認された。
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を付した反応容器にメタノール67部、トルエン50部、メチルエチルケトン83部を仕込み、窒素気流下で還流した。
次に、
・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 6.0部
・スチレン 81.0部
・2−エチルヘキシルアクリレート 13.0部
・ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート) 5.0部
を混合し、前記反応容器に撹拌しながら滴下し10時間保持した。その後、蒸留を行って溶剤を留去し、減圧下40℃で乾燥しトナー用樹脂iを得た。1H−NMRの結果より、得られたポリマーiは、スルホン酸ユニットを0.47mmol/g含有していることが確認された。
冷却管、撹拌機、温度計および窒素導入管の付いた反応槽中に、メチルエチルケトン100部、合成例1で作製したポリエステル樹脂1を70部仕込み、窒素気流下50℃で攪拌した。次に、
・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 7.5部
・スチレン 20.0部
・2−エチルヘキシルアクリレート 2.5部
・ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート) 5.0部
を混合し、前記反応容器に滴下し78〜80℃に昇温した。さらに還流条件下で4時間攪拌し室温まで冷却した。その後、ヘキサン600部に滴下し再沈澱、ろ過による精製を行った。さらにヘキサン200部で2回ろ過洗浄し、減圧下40℃で乾燥しトナー用樹脂jを得た。得られた樹脂jは1H−NMRの結果より、スルホン酸に由来するピークから該ユニットを0.51mmol/g含有していることが確認された。
(ポリエステル樹脂製造例)
ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2.2モル付加物 1206部
ビスフェノールA・エチレンオキサイド2.2モル付加物 475部
テレフタル酸 249部
無水トリメリット酸 192部
フマル酸 290部
酸化ジブチル錫 0.1部
をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー、及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内に置いた。窒素雰囲気下で、220℃で5時間反応させ、ポリエステル樹脂Pを得た。
ビニル系モノマー組成物として、
スチレン 208部
2−エチルヘキシルアクリレート 39部
フマル酸 19部
α−メチルスチレンの2量体 7部
ジクミルパーオキサイド 14部
を滴下ロートに入れる。また、
ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2.2モル付加物 2412部
ビスフェノールA・エチレンオキサイド2.2モル付加物 949部
テレフタル酸 498部
無水トリメリット酸 384部
フマル酸 580部
酸化ジブチル錫 0.2部
をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー、及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内に置いた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、140℃の温度で攪拌しつつ、先の滴下ロートより上記ビニル系モノマー組成物を4時間かけて滴下した。次いで200℃に昇温を行い、4時間反応させハイブリッド樹脂PHを得た。
表2に示すトナー材料をヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)により十分予備混合を行った後、二軸式押出機で溶融混練し、冷却後、ハンマーミルを用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した。さらに、得られた微粉砕物を多分割分級装置で分級してトナー粒子を得た。
樹脂分散液の製造:
スチレン 370部
n−ブチルアクリレート 30部
アクリル酸 6部
ドデカンチオール 24部
4臭化炭素 4部
以上を混合溶解したものを非イオン性界面活性剤ノニポール400 6部、アニオン性界面活性剤ネオゲンSC10部をイオン交換水550部に溶解したものにフラスコ中で分散、乳化し10分ゆっくりと混合しながら、過硫酸アンモニウム4部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換をおこなった。そののちフラスコを攪拌しながらオイルバスで内容物が70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。これにより、中心径150nm、ガラス転移点58℃、Mw11900の樹脂分散液を得た。
トナー用樹脂h 40部をイオン交換水360部に加え、90℃に加熱後、5%のアンモニア水でpH=7に調整し、10%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液0.8部を加えながら、Ultra Turrax T−50(IKA製)を用いて、8000rpmで攪拌し、中心径200nmのトナー用樹脂hの分散液を作製した。
下記組成を混合溶解し、ホモジナイザー(IKAウルトラタラックス)と超音波照射により分散し、中心粒径150nmの青顔料分散液を得た。
・シアン顔料 C.I.Pigment Blue 15:3 50部
(銅フタロシアニン 大日本インキ製)
・アニオン性界面活性剤ネオゲンSC 5部
・イオン交換水 200部
離型剤分散液の調製:
下記組成を混合し、97℃に加熱した後、IKA製ウルトラタラックスT50にて分散した。その後、ゴーリンホモジナイザー(盟和商事製)で分散処理し、105℃、550kg/cm2の条件で20回処理することで、中心径190nmの離型剤分散液を得た。
・脂肪族ワックス 100部
(Mw1790、Mw/Mn1.23、融点75.1℃)
・アニオン性界面活性剤ネオゲンSC 5部
・イオン交換水 300部
トナー粒子の製造:
樹脂分散液 200部
着色剤分散液 30部
離型剤分散液 30部
サニゾールB50 1.5部
以上を丸型ステンレス製フラスコ中でウルトラタラックスT50で混合分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら48℃まで加熱した。48℃で30分保持した後、光学顕微鏡にて観察すると、約5μmの凝集粒子が生成していることが確認された。ここにトナー用樹脂h分散液を緩やかに60部添加し、さらに加熱用オイルバスの温度を上げて50℃で1時間保持した。光学顕微鏡にて観察すると約5.8μmの凝集粒子が生成していることが確認された。その後、ここにネオゲンSC3部を追加した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら105℃まで加熱し、3時間保持した。冷却後、ろ過し、イオン交換水で充分洗浄後、乾燥、分級し、トナー粒子を得た。さらに、トナーの製造例1と同様にして、トナー粒子に疎水性シリカ微粉体を外添し、重量平均粒径(D4)6.0μmのトナーNを得た。
帯電量の測定はそれぞれの現像剤50gを分取し、常温常湿環境(23℃/60%)、低温低湿環境(15℃/15%)、及び高温高湿環境(30℃/80%)の各環境で3昼夜放置し、その後50ccのポリ容器に入れ、1分間かけて200回振とうさせ、図1の装置を用いて測定した。評価は低温低湿時と高温高湿時の帯電量の差の絶対値を測定し、下記基準によって判断した。
Aランク:帯電量の差が0以上20μC/g未満
Bランク:20以上30μC/g未満
Cランク:30μC/g以上
底に500メッシュのスクリーン3のある金属製の測定容器2に摩擦帯電量を測定しようとする現像剤を約0.5gを入れ金属製のフタ4をする。このときの測定容器2全体の質量を秤りWl(g)とする。次に、吸引機1(測定容器2と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口7から吸引し風量調節弁6を調整して真空計5の圧力を250mmAqとする。この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行いトナーを吸引除去する。
摩擦帯電量(mC/kg)=(C×V)/(W1−W2)
それぞれの二成分現像剤450gを高温高湿下(30℃/80%)で7日間放置した後、常温常湿下でさらに3日間放置し初期混合による帯電をリセットした。それらをカラー複写機CLC−5100(キヤノン製)の現像器ユニットに仕込み、予備回転なしに画像面積比率25%のA4画像出力を行う。次に上記現像器を、予備回転なしにベタ白のA4画像を50枚出力し、下記手順により白地部のかぶり評価を行った。続いて51枚目の出力時に下記手順でライン画像の飛び散り具合を観察し、トナー帯電性の評価とした。そのときの評価基準を下記に示す。
画像のベタ白部の反射率を測定した。さらに未使用の紙の反射率を測定し、紙の値から引いてかぶり濃度とした。反射率はTC−6DS(東京電色製)で測定した。
Aランク:10枚以内でかぶり濃度が1.0%未満
Bランク:11〜20枚でかぶり濃度が1.0%未満
Cランク:21〜30枚でかぶり濃度が1.0%未満
Dランク:31枚においてかぶり濃度が1.0%以上
線幅0.1mm、0.2mm、0.5mm、0.8mm、1.0mmのチャートを出力し、トナーの飛び散り具合を目視により下記のように判定した
A:優良
B:良
C:やや悪い
D:悪い
続いて、前記評価に用いた現像器を再び高温高湿下に7日間放置した後、予備回転なしに画像出力を行う。前記と同様にかぶりと飛び散りの評価を行った。
さらに画像面積比率7%画像を多数枚出力し、トータル1万枚時での画像濃度を初期50枚時のレベルと比較し、その濃度低下率を下記基準により評価した。
A:1万枚時の初期に対するベタ濃度比が95%以上
B: ↑ 85%以上95%未満
C: ↑ 80%以上85%未満
D: ↑ 80%未満
2 測定容器
3 スクリーン
4 フタ
5 真空計
6 風量調節弁
7 吸引口
8 コンデンサー
9 電位計
Claims (11)
- 前記樹脂がスルホン酸エステルユニットを0.1〜0.9mmol/g含有することを特徴とする請求項1に記載のトナー用樹脂。
- 前記樹脂が少なくともビニル単量体で変性されたビニル変性樹脂ユニットを含有することを特徴とする請求項1または2に記載のトナー用樹脂。
- 前記樹脂のビニル変性比が10.0〜90.0%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー用樹脂。
- 前記ビニル変性樹脂ユニットが少なくとも化式1で示されるスルホン酸エステルユニットを含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー用樹脂。
- 前記樹脂の重量平均分子量Mwが2000〜20万であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のトナー用樹脂。
- 前記樹脂の酸価が0.1〜40.0mgKOH/gであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のトナー用樹脂。
- 前記荷電制御樹脂が結着樹脂100質量部に対し0.5乃至50.0質量部であることを特徴とする請求項9に記載のトナー。
- 少なくともトナーとキャリアとを有する二成分現像剤であって、該トナーが請求項9または10のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする二成分現像剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005327141A JP4533300B2 (ja) | 2005-11-11 | 2005-11-11 | トナー用樹脂、トナーおよび二成分現像剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005327141A JP4533300B2 (ja) | 2005-11-11 | 2005-11-11 | トナー用樹脂、トナーおよび二成分現像剤 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007133201A true JP2007133201A (ja) | 2007-05-31 |
JP2007133201A5 JP2007133201A5 (ja) | 2008-12-18 |
JP4533300B2 JP4533300B2 (ja) | 2010-09-01 |
Family
ID=38154912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005327141A Expired - Fee Related JP4533300B2 (ja) | 2005-11-11 | 2005-11-11 | トナー用樹脂、トナーおよび二成分現像剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4533300B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009114399A (ja) * | 2007-11-09 | 2009-05-28 | Canon Inc | 樹脂の製造方法 |
JP2009186724A (ja) * | 2008-02-06 | 2009-08-20 | Canon Inc | トナー |
JP2010091660A (ja) * | 2008-10-06 | 2010-04-22 | Canon Inc | トナー |
US7709576B2 (en) * | 2008-03-31 | 2010-05-04 | Sabic Innovative Plastics Ip B.V. | Process for the preparation of sulfonate and sulfonate salt capped polyarylate resins with improved flow |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09171271A (ja) * | 1995-10-17 | 1997-06-30 | Sanyo Chem Ind Ltd | 荷電制御剤、トナーバインダー組成物および静電荷像現像用トナー |
JP2002108019A (ja) * | 2000-07-28 | 2002-04-10 | Canon Inc | トナー、トナーの製造方法及び画像形成方法 |
JP2003084501A (ja) * | 2000-07-28 | 2003-03-19 | Canon Inc | トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ |
-
2005
- 2005-11-11 JP JP2005327141A patent/JP4533300B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09171271A (ja) * | 1995-10-17 | 1997-06-30 | Sanyo Chem Ind Ltd | 荷電制御剤、トナーバインダー組成物および静電荷像現像用トナー |
JP2002108019A (ja) * | 2000-07-28 | 2002-04-10 | Canon Inc | トナー、トナーの製造方法及び画像形成方法 |
JP2003084501A (ja) * | 2000-07-28 | 2003-03-19 | Canon Inc | トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009114399A (ja) * | 2007-11-09 | 2009-05-28 | Canon Inc | 樹脂の製造方法 |
JP2009186724A (ja) * | 2008-02-06 | 2009-08-20 | Canon Inc | トナー |
US7709576B2 (en) * | 2008-03-31 | 2010-05-04 | Sabic Innovative Plastics Ip B.V. | Process for the preparation of sulfonate and sulfonate salt capped polyarylate resins with improved flow |
JP2010091660A (ja) * | 2008-10-06 | 2010-04-22 | Canon Inc | トナー |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4533300B2 (ja) | 2010-09-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5371244B2 (ja) | トナー樹脂及びトナー | |
JP6000636B2 (ja) | トナーおよびその製造方法 | |
JP5241938B2 (ja) | トナー | |
JP6351296B2 (ja) | トナー | |
JP2012256046A (ja) | トナー | |
JP2012256044A (ja) | トナー | |
JP2012256045A (ja) | トナー | |
JP5995671B2 (ja) | トナー | |
JP5078642B2 (ja) | トナー | |
JP2009186725A (ja) | トナー | |
JP2016224367A (ja) | トナーおよびその製造方法 | |
JP4533300B2 (ja) | トナー用樹脂、トナーおよび二成分現像剤 | |
JP6012422B2 (ja) | トナー | |
JP4845487B2 (ja) | トナー用荷電制御樹脂、トナーおよび二成分現像剤 | |
US10627734B2 (en) | Image forming method | |
JP4777046B2 (ja) | トナー用荷電制御樹脂及びトナー | |
JP5995672B2 (ja) | トナー | |
JP5995669B2 (ja) | トナー | |
US11714362B2 (en) | Toner and two-component developer | |
JP2017021193A (ja) | トナー及びその製造方法 | |
JP2008063426A (ja) | ポリエステル樹脂粒子水分散液およびその製造方法、静電荷現像用トナーおよびその製造方法、静電荷現像用現像剤 | |
JP2021032981A (ja) | トナー | |
JP2003057877A (ja) | トナー、トナー用樹脂組成物及びその製造方法 | |
JP2002258535A (ja) | 画像形成方法、画像形成装置及びカラートナー | |
JP2004264378A (ja) | 二成分系現像剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081029 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081029 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100527 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100608 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100611 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4533300 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130618 Year of fee payment: 3 |
|
S802 | Written request for registration of partial abandonment of right |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311802 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |