JP2007131004A - 遮熱性防汚膜材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シート状基材の表裏面の少なくとも1面上に、セラミックス粉末を含む樹脂発泡層を介して形成され、1〜30質量%の金属粉及び/又はセラミックス粉を含む熱制御性樹脂層(その表面上に樹脂用添加物の揮散を防止する樹脂を含む添加物揮散防止が形成されていてもよい)と、その上に形成された金属酸化物透明層及び/又は金属薄膜層を介して、又は介さずに、光触媒作用遮断用保護層と、その上に形成された光触媒含有層とを含む。
【選択図】図1
Description
前記シート状基材と、前記熱制御性樹脂層との間に、セラミックス粉末を含む樹脂マトリックスとこの樹脂マトリックス中に分布している多数の気泡とからなる樹脂発泡層が形成されており、また
前記熱制御性樹脂層と、前記光触媒含有層との間に、前記熱制御性樹脂層を、前記光触媒含有層の光触媒作用を遮断する樹脂材料を主成分として含む保護層が形成されていることを特徴とするものである。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記熱制御性樹脂層が、前記樹脂成分及び粉体成分に加えて揮散性及び/又は移行性を有する添加物を含み、かつ、その前記保護層側表面上に形成され、かつ、前記揮散性及び/又は移行性添加物の揮散及び/又は移行を阻止するための樹脂材料を主成分として含む添加物揮散防止層をさらに有していることが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記添加物揮散防止層に含まれる樹脂材料が、アクリル樹脂、エネルギー線硬化型アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記熱制御性樹脂層に含まれる金属粉が、アルミニウム、ステンレススチール、ニッケル、銅、及びスズから選ばれた少なくとも1種の粉末から選ばれることが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記熱制御性樹脂層に含まれるセラミックス粉が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化スズ、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、インジウムドープ酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、及び窒化ホウ素から選ばれた少なくとも1種の微粒子から選ばれることが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記セラミックス粉の粒子が、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、スズ、クロム、亜鉛、金、銀、銅から選ばれた1種以上の金属によって表面被覆されていることが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記シート状基材が、繊維布帛、可撓性樹脂フィルム又はシート、及び可撓性樹脂により表面被覆された繊維布帛から選ばれることが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記シート状基材用繊維布帛が、目合い空隙率6〜40%のフィラメント織物、及び目合い空隙率0〜10%の短繊維紡績織物から選ばれることが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記シート状基材が、その質量に対して1〜10質量%のセラミックス粉を含有していることが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記シート状基材に含有されるセラミックス粉が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化スズ、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、インジウムドープ酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、及び窒化ホウ酸から選ばれた少なくとも1種の微粒子からなることが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記保護層に含まれる樹脂材料が、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、フォスファーゼン系樹脂から選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記保護層が、ポリシロキサン、コロイダルシリカ、シリカから選ばれた少なくとも1種を含むケイ素含有物質をさらに含有することが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記光触媒含有層が、10〜70質量%の光触媒性物質と、25〜95質量%の金属酸化物ゲル及び金属水酸化ゲルから選ばれた少なくとも1種と、1〜20質量%のケイ素含有物質を含有することが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記光触媒性物質が、酸化チタン(TiO2 )、過酸化チタン(ペルオキソチタン酸)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )、酸化タングステン(WO3 )、酸化ビスマス(Bi2O3)、酸化鉄(Fe2O3)から選ばれた1種以上の金属酸化物を含有することが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記光触媒性物質が、酸化チタン(TiO2 )、過酸化チタン(ペルオキソチタン酸)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )、酸化タングステン(WO3 )、酸化ビスマス(Bi2O3)、酸化鉄(Fe2O3)から選ばれた1種以上の金属酸化物と、それを担持する無機系多孔質微粒子とを含有することが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記熱制御性樹脂層と、前記保護層との間に、金属及び無機金属化合物からなる金属薄膜層、及び金属酸化物を含む金属酸化物透明層の少なくとも1層が形成されていることが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記金属薄膜層及び金属酸化物透明層の両層を含むとき、前記熱制御性樹脂層上に、前記金属薄膜層が形成され、その上に前記金属酸化物透明層が形成され、その上に前記保護層が形成されていることが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記金属薄膜層が、アルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス、銅、スズの金属、及び、これらの酸化物、窒化物、炭化物から選ばれた1種以上の金属蒸着層であることが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記金属酸化物透明層が、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、インジウムドープ酸化スズ、及びアンチモンドープ酸化スズから選ばれた1種以上の金属酸化物によるスタッパリング層又は蒸着層であることが好ましい。
本発明の遮熱性防汚膜材において、前記樹脂発泡層に含有されるセラミックス粉末が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化スズ、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、インジウムドープ酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、及び窒化ホウ素から選ばれた1種以上の微粒子であることが好ましい。
図1において、本発明の遮熱性防汚膜材1は、シート状基材2と、このシート状基材の表・裏面の少なくとも1面上に形成され、少なくとも1種の重合体からなる樹脂成分と、金属粉及びセラミックス粉の少なくとも1種からなる粉体成分とを、99:1〜70:30含有する表・裏面側熱制御性樹脂層3a,3bと、前記表面側熱制御性樹脂層3a上に形成され、光触媒性物質と、バインダーとを含む光触媒含有層5とを有し、さらに前記シート状基材2と、その表裏面の少なくとも1面上に形成された熱制御性樹脂層、図1においては、裏面側熱制御性樹脂層3bとの間に形成され、かつセラミックス粉末を含む樹脂マトリックスと、この樹脂マトリックス中に分布している多数の気泡とからなる樹脂発泡層9と、前記表面側熱制御性樹脂層3aと、前記光触媒含有層5との間に形成され、前記熱制御性樹脂層を、前記光触媒含有層の光触媒作用を遮断する樹脂材料を主成分として含む保護層4とを含むものである。前記表面側熱制御性樹脂層3a、前記樹脂成分及び粉体成分に加えて揮散性及び/又は移行性を有する添加物を含む場合、図1に示されているように、この熱制御性樹脂層3aは、その前記保護層4側の表面上に形成され、かつ、前記揮散性及び/又は移行性添加物の揮散及び/又は移行を阻止するための樹脂材料を主成分として含む添加物揮散防止層6をさらに有していて、これらにより添加物揮散防止層付き熱制御性樹脂層3cが構成されていてもよい。
図4に示された本発明の遮熱性防汚膜材1において、図3と同様の積層構造を有しているが、但し、図3における金属薄膜層の8上に、さらに金属酸化物透明層7が形成され、その上に保護層4が形成されている。
前記樹脂発泡層の樹脂マトリックスは、セラミックス粉末を含む。この樹脂発泡層に含有されるセラミックス粉末は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化スズ、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、インジウムドープ酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、及び窒化ホウ素から選ばれた1種以上の微粒子であることが好ましい。
下記実施例及び比較例において、試験膜材の遮熱性、防汚性などの性能は下記の試験方法により測定し、評価した。
〈試験環境〉
たて・よこ0.5cmの正方形の断面積を有するアクリル樹脂製角材棒を梁として、外径が、高さ5cm×幅10cm×長さ15cmの箱型フレームを瞬間接着剤で組み立て、箱型フレームの4側面と上面部、及び底面部に、供試膜材を、その表面が外向きとなるように両面テープで貼り付けて固定し、気密性の箱を準備した。また、この試験箱内部の底面部の中央には熱流量計(Shothrm HFM熱流量計:昭和電工(株)製)のセンサーを取り付けて固定した。次に箱型内径が、高さ45cm×幅35cm×長さ35cmの外気温遮断性と気密性を有する箱型構造体の天井部中央に白熱ランプ(100V、500Wのフォトリフレクタランプ:デイライトカラー用:東芝(株))を取り付けて固定したものを遮熱性評価の試験環境として、試験膜材で被覆した試験箱(比較時には試験膜材の装着がないものを使用)を、この箱型構造体の底面部の中央に取り付けて、ランプの中心部と試験箱の中心部が鉛直方向に重なるように固定した。この箱型構造体内部におけるランプ先端から試験箱の天井部までの距離は35cmであった。
〈試験〉
A).
供試膜材を装着しない試験箱を箱型構造体に入れて密閉状態に置き、ランプを点灯し、試験箱内部温度と熱流量(kcal/m2h)を1分ごとに測定し、30分後の温度と熱流量qn(kcal/m2h)を測定した。箱型構造体内の温度を外気温度まで戻した後、膜材を装着した試験箱を箱型構造体に入れて密閉状態に置き、ランプを点灯し、試験箱内部温度と熱流量(kcal/m2h)を1分ごとに測定し、30分後の温度と熱流量qc(kcal/m2h)を測定し、下記式により遮熱率を求めた。尚、外気温度は20℃の恒温環境とした。
遮熱率pfは、数値が大きい程、遮熱性が高いものと判断した。
遮熱率pf(%)=〔(qn−qc)/qn〕×100
B).
A)の試験において、試験箱内部温度が30℃に到達するまでの時間T30を測定した。T30は、数値が大きい程、遮熱性が高いものと判断した。
幅20cm×長さ2mの供試膜材を、光触媒含有層形成面を表側にして、陽当たりの良い南向きに設置した曝露台の傾斜30°方向と垂直方向にそれぞれ1mずつ連続して展張し、屋外汚れ試験を12ヶ月間行った。展張6ヶ月後、12ヶ月後にサンプル小片を採取し、未展張膜材との色差ΔE(JIS Z−8729)を求め、下記の判定基準にて防汚性の評価を行った。
※屋外展張は、埼玉県草加市内において3月より開始した。
ΔE=0〜1.9 :◎=汚れがなく良好。初期の状態を維持している。
ΔE=2〜3.5 :○=うすく汚れているが実用に支障はない。
ΔE=3.6〜5.0:△=汚れと雨筋が、目立つ。
ΔE=5.1〜 :×=汚れと雨筋が酷く、実用的に問題がある。
(II)の展張6ヶ月、及び12ヶ月の屋外展張サンプルを採取し、(I)−Aと同様の遮熱試験を行い、遮熱率pf6 、及びpf12を求め、未展張膜材の遮熱率pf0 との比較(遮熱率差)を行った。
※6ヶ月遮熱率差=pf0 −pf6
※12ヶ月遮熱率差=pf0 −pf12
○:遮熱率の低下は4%未満である。
△:遮熱率の低下が4〜8%未満である。
×:遮熱率の低下が8%以上である。
−(i)短繊維紡績糸条の作製−
極限粘度0.69、融点256℃のポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を押出機で溶融混練し、溶融紡糸機を使用して270℃で溶融紡糸した収束粗糸を温度60℃で倍率3倍に延伸し、これに撚りを掛けてマルチフィラメント原糸を得た。次にこの紡糸原糸を6cmに切断して得られたステープルを開繊し、ダブリングドラフトを掛けながら練条したスライバを引き伸ばして繊維平行度を一定に揃えてロービング(粗糸)として、これに16回/2.54cmの撚りとドラフトを掛けてトウ紡績した粗糸(295dtex)2本を、撚数12回/2.54cmで合撚し、これを160℃で熱セットして295dtex/×2の20番双糸(590dtex)を得た。
−(ii)短繊維紡績糸織物(スパン)の作製−
得られたPET20番双糸を経糸、及び緯糸に用いてシャットルレス織機でエアジェット製織した5号平織短繊維紡績糸織物(経糸密度:48本/2.54cm×緯糸密度:44本/2.54cm:空隙率:1%以下:布帛質量:245g/m2 )を繊維布帛(基布)として用いた。
(ii)で得た繊維布帛を基材として、先ず繊維布帛の接着下処理として、下記ペースト塩化ビニル樹脂組成物:PVC(1)を溶剤で希釈したオルガノゾル浴中にディップ(浸漬)し、PVC(1)を含浸させた繊維布帛を引き上げると同時にマングルローラーでニップ(圧搾)し、繊維布帛に対して、145g/m2 のPVC(1)を繊維布帛の両面全面に均等に含浸付着させた。次に、150℃の熱風炉中で1分間、半ゲル化させて乾燥させた後、175℃の熱風炉中で1分間熱処理を行い、樹脂をゲル化させ、直後180℃の熱ロール(押圧:0.2Mpa)を通過させ、樹脂被覆基材に熱プレスを施し、PVC(1)により表面被覆された、厚さ0.36mm、質量390g/m2 の基材を得た。
〈接着下処理用塩化ビニル樹脂組成物:PVC(1)〉
ペースト塩化ビニル樹脂(P=1600) 100質量部
DINP(可塑剤) 25質量部
アジピン酸ポリエステル(可塑剤) 40質量部
エポキシ化大豆油(ESBO) 4質量部
Ba−Zn系安定剤 2質量部
ルチル型酸化チタン 5質量部
有機系防カビ剤(OBPA) 0.2質量部
イソシアネート3量体(硬化剤) 5質量部
溶剤(トルエン) 20質量部
〔註〕※塩化ビニル樹脂:商標:ZEST−P21(新第一塩ビ(株))
※DINP:商標:サンソサイザーDINP(新日本理化(株))
※アジピン酸ポリエステル:
商標:アデカサイザーPN−446(旭電化工業(株))
※エポキシ化大豆油:
商標:アデカサイザーO−130P(旭電化工業(株))
※Ba−Zn系安定剤:商標:KV−400B(共同薬品(株))
※ルチル型酸化チタン:商標:酸化チタンCR:(石原産業(株))
※有機系防カビ剤:商標:バイナジンBP−5−2:
(10,10′−オキシビスフェノキシアルシン:
モートン・チオコール社)
※イソシアネート3量体(商標:Vulcabond VP:AKCROS CHEMICALS社)
−(iv)スパン繊維布帛への熱制御性樹脂層の形成−
次に、(iii)の工程で得た、PVC(1)接着下処理基材の両面に、熱制御性樹脂層形成用の下記ストレート塩化ビニル樹脂組成物コンパウンド(塩化ビニル樹脂に対してアルミニウム粉5質量%と酸化ジルコニウム粉5質量%とを含有する):PVC(3)を、140℃のバンバリミキサー混練した組成物を170℃のカレンダーロールを通過させて圧延して得られた0.2mmのフィルムを熱制御性樹脂層として、160℃に温度設定した熱ロールと赤外線ヒーターとを備えたラミネーターを用いて、熱圧着法で基材の両面に積層し、基材の両面に熱制御性樹脂層が設けられた厚さ0.70mm、質量880g/m2 の基材熱制御性樹脂層積層体を得た。
〈熱制御性樹脂層形成用塩化ビニル樹脂組成物:PVC(3)〉
ストレート塩化ビニル樹脂(P=1050) 100質量部
高分子可塑剤 55質量部
アジピン酸ポリエステル 35質量部
エポキシ化大豆油(ESBO) 4質量部
アルミニウム粉 5質量部
酸化ジルコニウム粉 5質量部
Ba−Zn系複合安定剤 2質量部
ルチル型酸化チタン 5質量部
有機系防カビ剤(TBZ) 0.2質量部
紫外線吸収剤 0.3質量部
酸化防止剤 0.2質量部
〔註〕※アルミニウム粉(商標:アルペースト・リーフィングメディアム
P0100 45μmメッシュパス:東洋アルムニウム(株))
※酸化ジルコニウム粉
(商標:ジルコニアパウダー3YA:東洋曹達工業(株))
次に、(iv)の基材の表面側熱制御性樹脂層面に、80メッシュ線にピラミッド彫刻されたグラビアロールを有するロールコーター機を用いて、添加物揮散防止層(アクリル系樹脂層)を形成するための下記塗工液を12g/m2 (wet)均一に全面塗布し、100℃の熱風炉で乾燥し、添加物揮散防止層を形成して、基材/添加物揮散防止層付き熱制御性樹脂層積層体を作製した。(固形分付着量3.6g/m2 )
〈添加物揮散防止層形成用塗工液〉
商標:ソニーボンドSC−474:ソニーケミカル(株):
アクリル系共重合樹脂(固形分30質量%) 100質量部
次に、(ii)で得た基材の添加物揮散防止層形成面に、80メッシュ線にピラミッド彫刻されたグラビアロールを有するロールコーター機を用いて、保護層(ケイ素化合物含有樹脂層)を形成するための下記の塗工液を12g/m2 塗布(wet)し、100℃の熱風炉中で1分間乾燥させて熱制御性樹脂層全面に保護層を形成した。(固形分付着量3g/m2 )
〈ケイ素化合物(ポリシロキサン)含有樹脂層塗工液
:アクリル−シリコン系樹脂ベース〉
(1)a)アクリル−シリコン樹脂(シリコン含有量3mol %) 100質量部
b)エタノール/酢酸エチル(質量比1:1) 900質量部
(2)a)エチルシリケート40:コルコート(株)
:SiO2 換算40質量%多量化度6のポリシロキサン 100質量部
b)加水分解触媒:2%塩酸 3質量部
c)エタノール/脱イオン水(質量比1:1) 400質量部
(3)γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株):SH6062) 6重量部
〔註〕※(1)のa)+b)成分、(2)のa)+b)+c)成分(2時間撹拌して加水分解を実施)、及び(3)の成分をそれぞれに調製後、(1)〜(3)成分を混合して2時間撹拌(加水分解)したものを用いた。
次に、(vi)で形成した保護層の全面に、100メッシュ線にピラミッド彫刻されたグラビアロールを有するロールコーター機を用いて、光触媒含有層を形成するための下記の塗工液を12g/m2 塗布(wet)し、100℃の熱風炉中で1分間乾燥させて、光触媒含有層が最外層全面に形成された、質量888g/m2 の膜材を得た。(光触媒含有層付着量1g/m2 )
〈光触媒含有層形成用の光触媒性物質分散溶液〉
a)光触媒性物質:硝酸酸性酸化チタンゾル(結晶粒子径10nm)
10質量部
b)金属酸化物ゾル:シリカゾル
(商標:カタロイドSI−30:触媒化成(株)) 10質量部
c)シランカップリング剤(商標:SZ6300:東レ・ダウコーニング
シリコーン(株):ビニルトリメトキシシラン) 2質量部
d)希釈剤:脱イオン水−エタノール(質量比1:1)溶液 200質量部
〔註〕※この光触媒性物質分散溶液の固形分に含有される光触媒性物質量は45質量%である。
参考例1(iii)と同一の工程で得られたPVC(1)接着下処理基材の両面に、熱制御性樹脂層形成用の下記ストレート塩化ビニル樹脂組成物コンパウンド(塩化ビニル樹脂に対してステンレス粉5質量%と酸化ジルコニウム粉5質量%とを含有する):PVC(4)を、140℃のバンバリミキサー混練して得られた組成物を、170℃のカレンダーロールを通過させて圧延して得られた0.2mmのフィルムを、熱制御性樹脂層として、160℃に温度設定した熱ロールと赤外線ヒーターとを備えたラミネーターを用いて、熱圧着法でシート状基材の両面に積層し、シート状基材の両面に厚さ0.70mm、質量880g/m2 熱制御性樹脂層を形成した。
〈熱制御性樹脂層形成用塩化ビニル樹脂組成物:PVC(4)〉
ストレート塩化ビニル樹脂(P=1050) 100質量部
高分子可塑剤 55質量部
アジピン酸ポリエステル 35質量部
エポキシ化大豆油(ESBO) 4質量部
ステンレス粉 5質量部
酸化ジルコニウム粉 5質量部
Ba−Zn系複合安定剤 2質量部
ルチル型酸化チタン 5質量部
有機系防カビ剤(TBZ) 0.2質量部
紫外線吸収剤 0.3質量部
酸化防止剤 0.2質量部
〔註〕※ステンレス粉(商標:NOVAMET Stainless Flake Powder Standard:
日興ファインプロダクツ(株))
※酸化ジルコニウム粉
(商標:ジルコニアパウダー3YA:東洋曹達工業(株))
得られた熱制御性樹脂層のうち表面側熱制御性樹脂層上に、実施例1(v)と同一の添加物揮散防止層を形成し、その全面上に膜厚約16nm(約160Å)の金属酸化物透明層を形成した。金属酸化物透明層の形成は真空蒸着によって行い、金属酸化物にはインジウムドープ酸化スズ(ITO:住友大阪セメント(株))をターゲット材に用いた。次に、金属酸化物透明層の表面に、参考例1(vi)と同一の保護層を設け、さらに保護層の表面に参考例1(vii)と同一の光触媒含有層を形成し、光触媒含有層が最外層全面に形成された、質量888g/m2 の膜材を得た。
参考例1と同一の積層体(実施例i〜v)を用い、この積層体上に形成された添加物揮散防止層の全面上に膜厚約16nm(約160Å)の金属薄膜層を形成した。金属薄膜層の形成は真空蒸着によって行い、ターゲット金属にはアルムニウムを用いた。次に、金属薄膜層の表面に、参考例1(vi)と同一の保護層を設け、さらに保護層の表面に参考例1(vii)と同一の光触媒含有層を形成し、光触媒含有層が最外層全面に形成されている、質量:888g/m2 の膜材を得た。
参考例1と同一の積層体(i)〜(v)上に形成された添加物揮散防止層の全面上に、膜厚約16nm(約160Å)の金属薄膜層を形成した。金属薄膜層の形成は真空蒸着によって行い、ターゲット金属にはアルムニウムを用いた。次に、金属薄膜層の全面に、膜厚約12nm(約120Å)の金属酸化物透明層を形成した。金属酸化物透明層の形成は真空蒸着によって行い、金属酸化物にはアンチモンドープ酸化スズ(ATO:住友大阪セメント(株))をターゲット材に用いた。次に、金属酸化物透明層の表面に、参考例1(vi)と同一の保護層を熱制御性樹脂層の全面に設け、さらに保護層の全面に参考例1(vii)と同一の光触媒含有層を形成し、光触媒含有層が最外層全面に形成されている、質量:888g/m2 の膜材を得た。
−(i)樹脂発泡層の形成−
参考例1(iii)と同一の接着下処理層付積層体を用い、この片面上に、樹脂発泡層形成用の下記化学発泡剤含有ペースト塩化ビニル樹脂組成物(PVC(5)ゾル)をクリアランスコート法により0.35mm厚(160g/m2 付着質量)、接着下処理積層体の全面に均一に塗布し、150℃の熱風炉中で1分間、半ゲル化させて乾燥させた後、160℃の熱ロール(押圧0.2Mpa)を通過させ、PVC(5)被覆基材に熱プレスを施し、厚さ0.71mm、質量550g/m2 の樹脂発泡層付積層体を作製した。
〈樹脂発泡層形成用塩化ビニル樹脂組成物:PVC(5)〉
ペースト塩化ビニル樹脂(P=800) 100質量部
DINP(可塑剤) 25質量部
アジピン酸ポリエステル(可塑剤) 40質量部
エポキシ化大豆油(ESBO) 4質量部
酸化ジルコニウム粉 5質量部
化学発泡剤(ADCA) 3質量部
Ba−Zn系安定剤 2質量部
ルチル型酸化チタン 5質量部
有機系防カビ剤(OBPA) 0.2質量部
イソシアネート3量体(硬化剤) 5質量部
溶剤(トルエン) 20質量部
〔註〕※塩化ビニル樹脂:商標:ZEST−P66(新第一塩ビ(株))
※DINP:商標:サンソサイザーDINP(新日本理化(株))
※アジピン酸ポリエステル:
商標:アデカサイザーPN−446(旭電化工業(株))
※エポキシ化大豆油:
商標:アデカサイザーO−130P(旭電化工業(株))
※酸化ジルコニウム粉
(商標:ジルコニアパウダー3YA:東洋曹達工業(株))
※化学発泡剤ADCA(商標:ユニホームAZ L−10:
アゾジカルボンアミド:大塚化学(株))
※Ba−Zn系安定剤:商標:KV−400B(共同薬品(株))
※ルチル型酸化チタン:商標:酸化チタンCR:(石原産業(株))
※有機系防カビ剤:商標:バイナジンBP−5−2:
(10,10′−オキシビスフェノキシアルシン:
モートン・チオコール社)
※イソシアネート3量体(商標:Vulcabond VP:AKCROS CHEMICALS社)
この化学発泡剤を含有する樹脂発泡層(未発泡)を有する積層体の両面に、参考例1(iv)と同一の熱制御性樹脂層を積層し、次にこの積層体を220℃の熱風乾燥炉に3分間通し、樹脂発泡層(未発泡)を密度0.7g/cm3 に発泡させた。この樹脂発泡層形成面の反対側に位置する熱制御性樹脂層全面に参考例1(v)と同一の添加物揮散防止層と、この添加物揮散防止層の全面に参考例1(vi)と同一の保護層(ケイ素化合物含有樹脂層)を設け、さらにこの保護層の全面に参考例1(vii)と同一の光触媒含有層を形成し、厚さ:1.06mm、質量:1078g/m2 の膜材(図1)を得た。
参考例2同様の膜材の、光触媒含有層形成面に対して反対面側に位置する、短繊維紡績糸織物と熱制御性樹脂層との間に、実施例1と同一の樹脂発泡層を同様の工程により設けて、厚さ:1.06mm、質量:1078g/m2 の膜材(図2)を得た。
参考例3と同様の膜材の、光触媒含有層形成面に対して反対面側に位置する、短繊維紡績糸織物と熱制御性樹脂層との間に、実施例1と同一の樹脂発泡層を同様の工程により設けて、厚さ:1.06mm、質量:1078g/m2 の膜材(図3)を得た。
参考例4と同様の膜材の、光触媒含有層形成面に対して反対面側に位置する、短繊維紡績糸織物と熱制御性樹脂層との間に、実施例1と同一の樹脂発泡層を同様の工程により設けて、厚さ:1.06mm、質量:1078g/m2 の膜材(図4)を得た。
参考例1は、熱可塑性樹脂層中に、金属粉、及び/又はセラミックス粉を含む膜材であり、参考例2は、参考例1の熱制御性樹脂層と保護層との間に金属酸化物透明層を設けた膜材であり、参考例8は、参考例1の熱制御性樹脂層と保護層との間に金属薄膜層を設けた膜材であり、参考例4は、参考例1の熱制御性樹脂層と保護層との間に、金属薄膜層と、その表面に設けられた金属酸化物透明層とを設けた膜材であり、実施例1〜4(図1〜4)は、それぞれ参考例1,2,3及び4の膜材の光触媒含有層形成面に対して反対面側に位置する、短繊維紡績糸織物と熱制御性樹脂層との間に、樹脂発泡層を設けた膜材である。また、実施例1〜4の樹脂発泡には、セラミックス粉を含有する樹脂発泡層を用いて熱制御性樹脂層と組み合わせた。これらの膜材は、それぞれ高い遮熱性(試験I)を有するものであり、膜材の層構造中に、金属薄膜層、金属酸化物透明層、及び樹脂発泡層の何れか1種以上を有するものが特に遮熱効果に優れていた。これら実施例の膜材は何れも最外面に光触媒含有層を有する膜材であるため、屋外展張時(試験II)には膜材表面に自然付着する煤塵汚れ(環境汚れ)が極めて少なく、膜材の外観が初期状態に近い美麗さを保つことのできるものであった。これら膜材の1ヶ月ごとの詳細な観察によると、膜材表面に付着した煤塵汚れは、降雨によって、付着汚れが効果的に洗い流され、これらの膜材においては表面に蓄積した煤塵汚れが、光触媒性物質によって逐次分解され、常時、膜体の表面から脱離し易い状態に置かれていることが明らかとなった。従来の遮熱性膜材では、初期的に効果的な遮熱効果が得られても、このような煤塵汚れの付着によって、例えば、金属粉含有層での光反射効果や、セラミックス粉含有層への光進入を妨げるようになるため、これらの煤塵汚れの蓄積を除去しない限り、経時的に機能的な遮熱効果が失効する事実は不可避なものであった。しかし、本発明の膜材によると、膜材の表面が常時初期に近い状態を保つ機能を有するため、継続的に安定した遮熱効果を発現可能であることが、試験III より明らかである。
参考例2と同様の膜材を作製した。但し、光触媒含有層を形成せず、また、保護層の形成に際し、これを参考例2の添加物揮散防止層の形成に用いたアクリル樹脂(商標:ソニーボンドSC−474:ソニーケミカル(株))によって形成した。得られた膜材は、初期的には十分な遮熱効果を有するものであったが、屋外展張の12ヶ月間に煤塵汚れが徐々に膜材の表面に蓄積、固着してしまうことによって、本来の遮熱効果が煤塵汚れの進行に伴って失効することが明かとなった。従って、この膜材では屋外で遮熱効果を期待して長期間使用するには不適切なものであった。
参考例1と同様の膜材を作製した。但し、熱可塑性樹脂層形成用の軟質塩化ビニル樹脂組成物から、アルミニウム粉(商標:アルペーストP0100:東洋アルミニウム(株))5質量部と酸化ジルコニウム粉(商標:ジルコニアパウダー3YA:東洋曹達工業(株))5質量部とを除き、その代わりに、カーボンブラック顔料(商標:HSM5078Kスタンダードカラー:カーボンブラック含有量35質量%:日弘ビックス(株))3質量部を配合した。得られた黒色の膜材は、屋外展張12ヶ月間、煤塵汚れの付着が目立たないものであったが、初期段階から遮熱効果に乏しく、遮熱効果を期待する用途には不適切なものであった。
2 シート状基材
3a,3b 熱制御性樹脂層
3c 添付物揮散防止層付き熱制御性樹脂層
4 保護層
5 光触媒含有層
6 添加物揮散防止層
7 金属酸化物透明層
8 金属薄膜層
9 樹脂発泡層
Claims (20)
- シート状基材と、このシート状基材の表・裏面の少なくとも1面上に形成され、少なくとも1種の重合体からなる樹脂成分と、金属粉及びセラミックス粉の少なくとも1種からなる粉体成分とを、99:1〜70:30含有する熱制御性樹脂層と、前記少なくとも1層の熱制御性樹脂層上に形成され、光触媒性物質と、バインダーとを含む光触媒含有層とを有し、
前記シート状基材と、前記熱制御性樹脂層との間に、セラミックス粉末を含む樹脂マトリックスとこの樹脂マトリックス中に分布している多数の気泡とからなる樹脂発泡層が形成されており、また前記熱制御性樹脂層と、前記光触媒含有層との間に、前記熱制御性樹脂層を、前記光触媒含有層の光触媒作用を遮断する樹脂材料を主成分として含む保護層が形成されていることを特徴とする遮熱性防汚膜材。 - 前記熱制御性樹脂層が、前記樹脂成分及び粉体成分に加えて揮散性及び/又は移行性を有する添加物を含み、かつ、その前記保護層側表面上に形成され、かつ、前記揮散性及び/又は移行性添加物の揮散及び/又は移行を阻止するための樹脂材料を主成分として含む添加物揮散防止層をさらに有している、請求項1に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記添加物揮散防止層に含まれる樹脂材料が、アクリル樹脂、エネルギー線硬化型アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂から選ばれた少なくとも1種を含む、請求項2に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記熱制御性樹脂層に含まれる金属粉が、アルミニウム、ステンレススチール、ニッケル、銅、及びスズから選ばれた少なくとも1種の粉末から選ばれる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記熱制御性樹脂層に含まれるセラミックス粉が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化スズ、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、インジウムドープ酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、及び窒化ホウ素から選ばれた少なくとも1種の微粒子から選ばれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記セラミックス粉の粒子が、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、スズ、クロム、亜鉛、金、銀、銅から選ばれた1種以上の金属によって表面被覆されている、請求項5に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記シート状基材が、繊維布帛、可撓性樹脂フィルム又はシート、及び可撓性樹脂により表面被覆された繊維布帛から選ばれる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記シート状基材用繊維布帛が、目合い空隙率6〜40%のフィラメント織物、及び目合い空隙率0〜10%の短繊維紡績織物から選ばれる、請求項7に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記シート状基材が、その質量に対して1〜10質量%のセラミックス粉を含有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記シート状基材に含有されるセラミックス粉が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化スズ、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、インジウムドープ酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、及び窒化ホウ酸から選ばれた少なくとも1種の微粒子からなる、請求項9に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記保護層に含まれる樹脂材料が、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、フォスファーゼン系樹脂から選ばれた少なくとも1種を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記保護層が、ポリシロキサン、コロイダルシリカ、シリカから選ばれた少なくとも1種を含むケイ素含有物質をさらに含有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記光触媒含有層が、10〜70質量%の光触媒性物質と、25〜95質量%の金属酸化物ゲル及び金属水酸化ゲルから選ばれた少なくとも1種と、1〜20質量%のケイ素含有物質を含有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記光触媒性物質が、酸化チタン(TiO2 )、過酸化チタン(ペルオキソチタン酸)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )、酸化タングステン(WO3 )、酸化ビスマス(Bi2O3)、酸化鉄(Fe2O3)から選ばれた1種以上の金属酸化物を含有する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記光触媒性物質が、酸化チタン(TiO2 )、過酸化チタン(ペルオキソチタン酸)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )、酸化タングステン(WO3 )、酸化ビスマス(Bi2O3)、酸化鉄(Fe2O3)から選ばれた1種以上の金属酸化物と、それを担持する無機系多孔質微粒子とを含有する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記熱制御性樹脂層と、前記保護層との間に、金属及び無機金属化合物からなる金属薄膜層、及び金属酸化物を含む金属酸化物透明層の少なくとも1層が形成されている、請求項1〜15のいずれか1項に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記金属薄膜層及び金属酸化物透明層の両層を含むとき、前記熱制御性樹脂層上に、前記金属薄膜層が形成され、その上に前記金属酸化物透明層が形成され、その上に前記保護層が形成されている、請求項16に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記金属薄膜層が、アルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス、銅、スズの金属、及び、これらの酸化物、窒化物、炭化物から選ばれた1種以上の金属蒸着層である、請求項16又は17に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記金属酸化物透明層が、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、インジウムドープ酸化スズ、及びアンチモンドープ酸化スズから選ばれた1種以上の金属酸化物によるスタッパリング層又は蒸着層である、請求項16又は17に記載の遮熱性防汚膜材。
- 前記樹脂発泡層に含有されるセラミックス粉末が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化スズ、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、インジウムドープ酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、及び窒化ホウ素から選ばれた1種以上の微粒子である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の遮熱性防汚膜材。
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