JP2007130816A - 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007130816A
JP2007130816A JP2005324135A JP2005324135A JP2007130816A JP 2007130816 A JP2007130816 A JP 2007130816A JP 2005324135 A JP2005324135 A JP 2005324135A JP 2005324135 A JP2005324135 A JP 2005324135A JP 2007130816 A JP2007130816 A JP 2007130816A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
discharge head
droplet discharge
manufacturing
slit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005324135A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikazu Ueno
嘉一 上野
Michio Umezawa
道夫 梅沢
Toshiro Tokuno
敏郎 得能
Koji Onishi
晃二 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2005324135A priority Critical patent/JP2007130816A/ja
Publication of JP2007130816A publication Critical patent/JP2007130816A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】生産効率が高く、不良発生率の低い液滴吐出ヘッドの製造方法及びその方法で製造した液滴吐出ヘッド並びにインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】ノズル基板シート408には、液滴を吐出する側に撥水膜405を形成し、加圧室49が配列された流路基板47には、スリット406を少なくとも一つ形成し、ノズル基板シート408の撥水膜405とは反対側の面に流路基板47を接合し、ノズル基板シート408に対し、スリット406に相対する箇所へのスリット46Sの形成及びノズル46の形成を行い、ノズル基板シート408を所定の形状に切断し、ノズル形成部材401を流路基板47と接合する。
【選択図】図3

Description

本発明は、液滴を吐出させるための液滴吐出ヘッドに関し、特に、生産効率が高く、不良発生率の低い液滴吐出ヘッドの製造方法及びその方法で製造した液滴吐出ヘッド並びにインクジェット記録装置に関する。
ノンインパクト記録装置は、記録時の騒音発生が無視できる程度に小さいため、オフィス用としての利用が期待されている。
ノンインパクト記録装置の中でも、高速記録可能で、かつ特別な定着処理を要せずに普通紙に記録できるインクジェット記録装置が近年多く使用されている。
このインクジェット記録装置のなかでも特にオンデマンド方式のものは、従来のインパクト方式の記録装置などと比べると動作音が小さいことや、高精細な画像を出力できるため、急速に普及しつつある。
インクジェット記録装置の液滴吐出ヘッドは、ノズルから液滴を吐出させるため、ノズルの形状や精度が液滴の噴射特性に大きな影響を与える。また、ノズル孔を形成しているノズル形成材料の表面の特性も液滴の噴射特性に影響を与える。
例えば、ノズル形成材料表面のノズル孔周辺部に液が付着して不均一な液だまりが発生すると、液滴の吐出方向が曲げられたり、液滴の大きさにバラツキが生じたり、あるいは、液滴の飛翔速度が不安定になるなどの不都合が生じる。
このため、例えば特許文献1に開示される「ノズルプレートの製造方法」のように、ノズル形成部材の一方の面に粘着部材を貼り付け、その反対側面からレーザビームを照射し、ノズル形成材料の一部が残るように加工した後、粘着部材をはがして残った一部を除去して、ノズル孔の出射側に未加工な部分をなくす」ことで液滴の飛翔方向にばらつきが生じないようにしている。
また、特許文献2に開示される「インクジェット記録ヘッドのノズル形成方法」は、ノズル形成材料の表面に含フッ素重合体からなるコーティング層を設け、その背面側からエキシマレーザを照射してノズル孔加工を行うとともに、ノズル孔上のコーティング層を除去している。
また、特許文献3に開示される「インクジェット式プリントノズルヘッド」は、ノズル形成部材の一方の面にテトラフルオロエチレンを成分とする共重合体を含む有機樹脂層で撥水膜を形成し、ノズル形成部材の表面の均一性を高め、液滴の飛翔特性の安定化を図るものである。
特許第2914146号公報 特開平6−87216号公報 特開平10−305582号公報
ノズル形成材料として樹脂材料を使用する場合、上記のように撥水膜を樹脂材料の表面に形成するが、樹脂材料と撥水剤との密着性があまり良くないため、直接塗布して使用することは非常に困難である。そこで、樹脂材料の表面を粗面化して微細な凹凸を形成し、その上に撥水剤を塗布して密着力の向上を図ったりしているが、十分な密着性の確保には至っていない。例えば、ノズルプレート表面やノズル開口部に付着した液滴やゴミ等の除去のために行われるワイピング動作によって表面が擦られるため、塗布後の初期には撥水性が得られていても、密着性が十分でないと徐々に撥水層のはがれが発生し、撥水性が劣化してしまう。
また、フッ素系撥水剤を使用する場合などでは、ノズル形成部材である樹脂材料などの表面にSiO2膜を形成し、その上にフッ素系撥水剤を塗布して密着力を向上することも試みられている。この場合、SiO2膜をある程度厚く(概ね20nm以上)にしないと十分な密着力を得ることができない。
また、ノズル孔加工をエキシマレーザ加工で行う場合、ノズル形成部材の樹脂材料としてポリイミドなどを使用すればエキシマレーザによる加工性を確保できるが、SiO2膜はエキシマレーザによる加工性が悪いため、きれいなノズル孔加工ができなくなり、異形ノズル孔が発生してしまう。
また、ノズル形成部材と液室形成部材とは、1ヘッド単位(1チップ単位)に切断分割してから接合しているため、ノズル形成部材と液室形成部材ともに分割後の部品の取り扱いや接合やエキシマレーザ加工及び洗浄などの各工程がチップ単位となり、量産ではその取り扱いだけで時間を要し、液滴吐出ヘッドの生産効率が悪くなってしまう。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、生産効率が高く、不良発生率の低い液滴吐出ヘッドの製造方法及びその方法で製造した液滴吐出ヘッド並びにインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、第1の態様として、液滴を吐出するノズルを複数備えたノズル部材と、複数のノズルのそれぞれに連通する複数の液室を構成する液室構成部材と、複数のノズルのそれぞれに対応して設けられ、液室内の液体をノズルから液滴として吐出させる液滴吐出手段を備えたエネルギー発生部材とを有する液滴吐出ヘッドの製造方法であって、ノズルが形成される前のシート状のノズル部材には、液滴を吐出する側に撥水膜を形成し、液室構成部材が配列された液室構成部材集合体には、第1のスリットを少なくとも一つ形成し、シート状のノズル部材の撥水膜とは反対側の面に液室構成部材集合体を接合し、シート状のノズル部材に対し、第1のスリットに相対する箇所への第2のスリットの形成及びノズルの形成を行い、シート状のノズル部材を所定の形状に切断し、切断したノズル部材をエネルギー発生部材と接合することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法を提供するものである。
上記本発明の第1の態様においては、ノズル部材に対して、エキシマレーザを用いてノズルを形成することが好ましい。
又は、ノズル部材に対して、エキシマレーザを用いてノズル及び第2のスリットを形成することが好ましく、これに加えて、ノズル部材に対して、ノズルを第2のスリットよりも先に形成することがより好ましい。これらに加えて、ノズル部材にエキシマレーザ加工のビームを集光させて第2のスリットを形成を行うことがより好ましい。また、液室構成部材をマスクとしてノズル部材にエキシマレーザを照射し、ノズル部材に第2のスリットを形成することが好ましい。また、ノズル部材に対してノズルを形成する時と第2のスリットを形成するときとでは異なるマスクを用いることが好ましい。また、エキシマレーザの加工面内にでノズル部材の向きを変化させるか、エキシマレーザの照射領域の長手方向を変化させることにより、該エキシマレーザの照射領域の長手方向でノズル及び第2のスリットをノズル部材に形成することが好ましい。
本発明の第1の態様の上記のいずれの構成においても、樹脂フィルムをノズル部材として用いることが好ましい。また、撥水膜を、SiO2膜とフッ素を含有する撥水剤とで形成することが好ましい。また、シリコンウエハを、液室構成部材集合体として用いることが好ましい。また、ノズル部材と液室構成部材との接合にエポキシ樹脂を含む接着剤を用いることが好ましい。また、ノズル部材の撥水膜の表面に紫外線硬化型粘着テープを貼り付け、液室構成部材側からエキシマレーザを照射してノズルを形成することが好ましく、これに加えて、ノズルを形成済みのノズル部材と液室構成部材集合体とを切断する際に、紫外線硬化型粘着テープの厚さ方向の一部まで切断することがより好ましい。
また、上記目的を達成するため、本発明は第2の態様として、上記本発明の第1の態様のいずれかの液滴吐出ヘッドの製造方法で製造した液滴吐出ヘッドを提供するものである。
また、上記目的を達成するため、本発明は、第3の態様として、上記本発明の第2の態様にかかる液滴吐出ヘッドを備えたインクジェット記録装置を提供するものである、
本発明によれば、生産効率が高く、不良発生率の低い液滴吐出ヘッドの製造方法及びその方法で製造した液滴吐出ヘッド並びにインクジェット記録装置を提供を提供できる。
本発明の好適な実施の形態について説明する。図1に本発明を好適に実施したインクジェット記録装置の構成を示す。インクジェット記録装置1は、印字機構部2と給紙カセット3と手差しトレイ4と排紙トレイ5とを有し、給紙カセット3又は手差しトレイ4から送られた記録用紙6に印字機構部2で所定の画像などを記録して排紙トレイ5に排出する。
図2に示すように、印字機構部2は、本体の左右の側板に横架した主ガイドロット11及び従ガイドロット12によって摺動自在に保持されたキャリッジ13と、インク滴吐出方向が下方へ向けて装着され、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びブラック(Bk)の各色のインクを吐出する液滴吐出ヘッド14と、キャリッジ13の上側に着脱自在に装着され、液滴吐出ヘッド14に各色インクを供給するインクカードリッジ15とを有する。
キャリッジ13は、主走査モータ16の回転軸に連結された駆動プーリ17と従動プーリ18との間に巻き回されたタイミングベルト19に連結され、主走査モータ16の正逆回転に応じて主走査方向に往復運動をする。インクカードリッジ15は、上方に大気と連通する大気導入口が設けられ、下方には液滴吐出ヘッド14へインクを供給する供給口が設けられている。インクカートリッジ15は、インクが充填された多孔質体を内部に備えており、多孔質体により液滴吐出ヘッド14へ供給するインクをわずかな負圧に維持している。
また、給紙カセット3から液滴吐出ヘッド14までの記録用紙6の搬送路には、給紙カセット3から記録用紙6を分離給装する給紙ローラ21及びフリクションパッド22と、記録用紙6を案内するガイド部材23と、給紙された記録用紙6を反転させて搬送する搬送ローラ24と、搬送ローラ24の外周面に押しつけられる搬送コロ25と、搬送ローラ24からの記録用紙6の送り出し角度を規定する先端コロ26とを有する。
搬送ローラ24は、副走査モータ27によってギヤ列を介して回転駆動される。液滴吐出ヘッド14の下方側には搬送ローラ24から送り出された記録用紙6を案内する印写受け部材28が設けられ、印写受け部材28の搬送方向の下流側には、記録用紙6を送り出すために回転駆動される搬送コロ29と及び拍車30と、記録用紙6を排紙トレイ5へ送り出す排紙ローラ31と、拍車32及び排紙経路を形成するガイド部材33及び34とが設けられている。
インクジェット記録装置1で記録用紙6に記録する際は、キャリッジ13を移動させながら画像信号に応じて液滴吐出ヘッド14を駆動して、停止している記録用紙6にインクを吐出して1行分を記録し、記録用紙6を所定量だけ搬送した後で次の行の分を記録する。そして記録終了信号又は記録用紙6の後端が記録領域に到達した信号を受けて記録動作を終了させ、記録用紙6を排出する。
また、キャリッジ13の移動方向の記録領域を外れた位置には、液滴吐出ヘッド14を吐出不良状態から回復させるための回復装置35が設けられている。回復装置35は、キャップ手段と吸引手段とクリーニング手段とを有する。キャリッジ13は、印字待機中には回復装置35の位置に移動し、液滴吐出ヘッド14のノズル部分がキャップ手段によって覆われる。これにより、液滴吐出ヘッド14は、ノズル孔が湿潤状態に保たれ、インク乾燥による吐出不良が防止される。また、記録中などに記録と関係しないインクをパージすることにより、全てのノズル孔のインク粘度を一定にして安定した吐出性能を維持する。
液滴吐出ヘッド14の吐出不良が発生した場合などには、回復装置35は、液滴吐出ヘッド14のノズル部分をキャップ手段で密封し、吸引手段によってノズルからインクとともに気泡などを吸い出し、ノズル面に付着したインクやゴミなどをクリーニング手段によって除去して吐出不良から回復させる。このとき吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インクタンクへ排出する。
図3に示すように、液滴吐出ヘッド14は、ノズル基板40と静電エネルギー発生素子41とFPCケーブル42とフレーム43とフィルタ44及びジョイント部45を有する。ノズル基板40は、複数のノズル46を有し、静電エネルギー発生素子41の上部に設けられている。静電エネルギー発生素子41は、単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板あるいはSOI基板などのシリコン基板等で形成した流路基板47と、シリコン基板や高機能セラミックスガラス基板あるいはセラミックス基板等で形成され、流路基板47の下側に設けられた電極基板48とを有する。図4に示すように、流路基板47は、加圧室49と、その底部をなす第1電極を兼ねた振動板50を形成する凹部とを備える。ノズル基板40は流体抵抗部51を形成する溝を備える。流路基板47と電極基板48とは、共通液室流路52を形成する貫通部を有する。
流路基板47として単結晶シリコン基板を用いた場合、振動板50とする厚さ方向の位置にボロンを注入してエッチングストップ層となる高濃度ボロン層を予め形成し、電極基板48と接合した後、加圧室49となる凹部をエッチング液(KOH水溶液など)を用いて異方性エッチングする。このとき高濃度ボロン層がエッチングストップ層となって振動板50が高精度に形成される。
また、多結晶シリコン基板で振動板50を形成する場合は、流路基板47上に振動板となる多結晶シリコン薄膜を形成する方法、又は、予め電極基板48を犠牲材料で平坦化し、その上に多結晶シリコン薄膜を成膜した後、犠牲材料を除去する方法で形成できる。
なお、振動板50に別途電極膜を形成してもよいが、上記のように本実施形態では不純物の拡散によって振動板50が電極を兼ねるようにしている。
また、振動板50の電極基板48側の面に絶縁膜を形成することもできる。この絶縁膜としては、SiO2などの酸化膜系絶縁膜やSi34などの窒化膜系絶縁膜を用いることができる。この絶縁膜の成膜は、振動板50の表面を熱酸化して酸化膜を形成したり、公知の成膜手法(熱酸化法やCVD法など)を用いたりすることができる。
さらに、流路基板47には共通電極を設けている。この共通電極は、Alなどの金属をスパッタしてシンタリング(熱拡散)することによって付設しており、流路基板47との導通を確保して、半導体基板からなる流路基板47とオーミックコンタクトを取っている。
また、図5に示すように、電極基板48には、酸化膜層48aを形成し、酸化膜層48aの部分に凹部53を形成して、凹部53の底面に振動板50に対向する第2電極である電極54を設け、振動板50と電極54との間に所定の間隔(例えば0.2μm)を形成している。電極54の表面にはSiO2膜などの酸化膜系絶縁膜やSi34などの窒化膜系絶縁膜からなる電極保護膜55を形成しているが、電極表面54に電極保護膜55を形成しないで、振動板50側に絶縁膜を形成しても良い。
電極基板48の電極54としては、通常の半導体素子の形成プロセスで一般的に用いられるAl、Cr、Ni等の金属材料や、Ti、TiN、W等の高融点金属、又は不純物によって低抵抗化した多結晶シリコン材料などを用いることが可能である。電極基板48をシリコンウエハで形成する場合には、電極基板48と電極54との間に絶縁層となる酸化膜層48aを形成する必要があるが、電極基板48にガラスなどの絶縁性材料を用いる場合には電極54との間に絶縁層を形成する必要はない。また、電極48にシリコン基板を用いる場合、電極54としては、不純物拡散領域を用いることができる。この場合、拡散に用いる不純物は、基板シリコンの導電型と反対の導電型を示す不純物を用い、拡散領域周辺にpn接合を形成し、電極54と電極基板48とを電気的に絶縁する。
流路基板47と電極基板48との接合は、接着剤による接合も可能であるが、より信頼性の高い物理的な接合法(例えば、電極基板47がシリコンで形成される場合、酸化膜を介した直接接合法)を用いることができる。この直接接合法は、1000℃程度の高温下で実施する。また、電極基板48がガラスの場合、陽極接合を行うことができる。電極基板48をシリコンで形成して、陽極接合を行う場合には、電極基板48と流路基板47との間に高機能セラミックガラスを成膜し、この膜を介して陽極接合を行うこともできる。さらに、流路基板47と電極基板4とにシリコン基板を使用して金などのバインダーを接合面に介在させた共晶接合で接合することもできる。
ノズル基板40は、多数のノズル46を2列に配置して形成したものであり、吐出面には撥水処理が施されている。ノズル基板40は流路基板47と接着剤によって接着されている。ノズル基板40の2列に配置したノズル46に対応して、加圧室49と振動板50及び電極54なども2列に配置されており、各ノズル列の中央部に共通液室流路52を配置して、左右の加圧室49にインクを供給するようにして、簡単な構成で多数のノズル46を有するマルチノズルの液滴吐出ヘッド13を実現している。
図6に示すように、電極基板48の電極54の外側に伸びた電極パッド部54aは、異方性導電膜などを介してFPCケーブル42に接続されている。FPCケーブル42にはヘッド駆動回路であるドライバIC56が搭載されている。電極基板48とノズル基板40との間は、エポキシ樹脂などの接着剤を用いたギャップ封止剤によって気密封止している。
また、ノズル基板40と静電エネルギー発生素子41とはフレーム43上で接合されている。フレーム43には共通液室流路52に外部からインクを供給するためのインク供給穴58を有し、FPCケーブル42などはフレーム43に形成された穴部59に収納される。フレーム43とノズル基板40との間は、エポキシ樹脂などの接着剤を用いたギャップ封止剤60にて封止し、撥水性を有するノズル基板40表面のインクが電極基板48やFPCケーブル42等に回り込むことを防止している。フレーム43はフィルタ44を介してジョイント部45に連結されている。ジョイント部45は、インクカートリッジ15に連結され、インクカートリッジ15からはフィルタ44とインク供給穴58とを通して共通液室流路52にインクが供給される。
そして、振動板50を共通電極とし、電極54を個別電極として、振動板50と電極54との間に駆動電圧を印加することにより、振動板50と電極54との間に発生する静電力によって振動板50が電極54側に変形変位し、この状態から振動板50と電極54との間の電荷を放電させることによって振動板50が復帰変形して、加圧室49の容積と圧力とを変化させて、ノズル46からインク滴を吐出する。
インクジェット記録装置1の液滴吐出ヘッド14のノズル基板40に形成する複数のノズル46は、エキシマレーザ加工機70によって加工される。図7に示すように、エキシマレーザ加工機70は、レーザ発振器71から射出されたエキシマレーザビーム72をミラー73、75、78によって反射し、加工テーブル80へと導く。レーザビーム72が加工テーブル80に至るまでの光路には、加工物に対して最適なビームが届くように、レーザビーム72を所望のサイズに拡大するビームエキスパンダ74と、レーザビーム72を加工する孔に対応した形状にするマスク76と、マスク76を通過したレーザビームを結像光学系79に導くフィールドレンズ77とを有する。加工テーブル80は、XYテーブルなどで構成され、加工するノズル基板40を載置して加工位置を位置決めする。加工テーブル80は、少なくともXYの2自由度を備えていれば良く、これ以上の自由度を備えたXYZテーブルなどであっても良い。
図8に示すように、エキシマレーザ加工機70でノズル46及びスリット46Sが加工されるノズル基板40は、ノズル46及びスリット46を有するノズル形成部材401と加圧室49の一方の面を構成するとともに流体抵抗部51を形成する溝を有する液室構成部材402とを接着剤403で接合し、ノズル形成部材401の表面にSiO2薄膜404と撥水膜405とを順次積層して形成する。液室構成部材402には、あらかじめノズル46及びスリット46Sが加工される位置にノズル連通口406及びスリット開口406Sが設けられている。
図9を用いて、ノズル基板40の製造方法を説明する。まず、図9(A)に示すように、サイズが500×1000mmのノズル形成部材401を準備する。ノズル形成部材401としてはSiO2などの粒子が添加されていないポリイミドフィルムを使用する。すなわち、一般的なポリイミドフィルムは、ロールフィルム取扱装置などにおける取扱性(滑り)からフィルム材料の中にSiO2(シリカ)や燐酸水素カルシウムなどの粒子が添加されている。エキシマレーザでノズル孔を加工する場合、このSiO2などの粒子は、エキシマレーザによる加工性が悪く、エキシマレーザでノズル孔を加工する場合、加工したノズルに異形が発生する。このノズル孔の異形発生を防ぐためにノズル形成部材401としてはSiO2などの粒子が添加されていないポリイミドフィルムを使用する。
ノズル形成部材401の表面に、図9(B)に示すように、SiO2薄膜404を形成する。SiO2薄膜404を形成するときは、比較的熱を加えず、ノズル形成部材401に熱的影響の発生しない範囲の温度で成膜可能な方法で形成する。例えば、スパッタリングやイオンビーム蒸着、イオンプレーティング、CVD(化学蒸着法)、P−CVD(プラズマ蒸着法)などが適している。SiO2薄膜404の膜厚があまり厚くなると、エキシマレーザでのノズル孔加工に支障がでてくる場合がある、すなわちノズル形成部材401は、きれいに孔形状が加工されていてもSiO2薄膜404の一部が十分に加工されず、加工残りになることがある。したがって、具体的には、密着力が確保でき、エキシマレーザ加工時にSiO2薄膜404が残らない範囲として、膜厚1nm〜30nmの範囲が適している。中でも、膜厚1nm〜10nmの範囲が最も適している。
SiO2薄膜404を例えばスパッタリング方法によって膜厚2nmで形成する。すなわち、ノズル形成部材401の表面にSiをスパッタリングした後、Si表面O2イオンを当てることにより、SiO2薄膜404を形成できる。このようにして形成したSiO2薄膜404はノズル形成部材401に対する密着力が大きくかつ均質で緻密である。したがって、撥水膜405との密着性も良く、撥水膜405のワイピング耐久性を向上させることができる。
次に、SiO2薄膜404の表面に撥水膜405を形成する。撥水膜405の形成は、図9(C)に示す撥水剤層405aの形成工程と、図9(D)に示す空中放置工程とを有する。撥水層剤405aは、フッ素系撥水材料をスピンコータやロールコータあるいはスクリーン印刷又はスプレーコータなどの方法で塗布するが、より効果的には、真空蒸着で成膜する方法だと撥水膜405の密着性が向上し、ワイピング耐久性も向上する。さらに、撥水剤層405aを真空蒸着で成膜するとき、SiO2薄膜404を形成後に真空チャンバ内で引き続いて形成すると、より撥水膜405の密着性を向上させられる。これは、SiO2薄膜404を形成した後でノズル形成材料401を真空チャンバから取り出すと、SiO2薄膜404の表面に不純物が付着して密着性を損なうためである。撥水剤層405aを形成するフッ素系撥水材料は種々あるが、例えばシラン変性パーフルオロポリオキセタンを使用することにより、インクに対して必要な撥水性を得ることができる。また、撥水剤層405aの膜厚を1nm〜3nmとすることにより、必要とする撥水性を得られる。例えば、撥水剤層405aの膜厚を1nm、2nm及び3nmとして撥水性とワイピング耐久性とを調べたところ差は見られなかった。したがって、成膜時間やコストなどを考慮すると、0.1〜nmが最も適している。
撥水剤層405aの形成後、図9(D)に示す空中放置工程に移行する。この空中放置工程により、フッ素系の撥水剤層405aとSiO2薄膜404とが空気中の水分によって仲介されて科学的に結合し、撥水膜405となる。
図10に、SiO2薄膜404と撥水剤層405aとを真空チャンバ内で連続して形成する場合の成膜装置10の構成を示す。この成膜装置は、メタモードプロセスと呼ばれる工法を装置化したものであり、ディスプレイなどの反射防止・防汚膜の作成に使用されている。図に示すように、ドラム81の周囲4箇所にステーション82a、82b、82c、82dが配置され、全体が真空引きできるチャンバの中に収容されている。ドラム81の直径は約1mあり、ドラム81の外周部に500×1000mmサイズのシート状の材料を7枚設置して、一括処理できる。ドラム81の外周部にノズル形成部材401を設置し、ステーション82aでSiをスパッタし、その後、ステーション(2bでSi表面にO2イオンを当ててSiO2薄膜404を形成する。その後、ステーション82dでシラン変性パーフルオロポリオキセタンを蒸着する。反射防止膜の場合はステーション82cでNbを蒸着し、NbとSiO2とを所定の厚さで必要層重ねた後、ステーション82dでシラン変性パーフルオロポリオキセタンを蒸着するが、撥水膜405は反射防止膜としても機能はないため、SiO2薄膜404と撥水剤層405aとを一層ずつ形成する。
次に、図9(E)に示すように、撥水膜405の表面にUV硬化型密着テープ407を貼り付ける。UV硬化型密着テープ407を撥水膜405に貼るときには、気泡が生じないようにして貼り付ける。これは、撥水膜405とUV硬化型密着テープ407との間に気泡があると、気泡の位置にあけたノズルは加工時の付着物で性能が劣化してしまうため、これを防ぐためである。
UV硬化型粘着テープ407を貼り付けたほぼ500×1000mmサイズのノズル基板シート408を、図11に示すように150×120mmサイズに切断し、図9(F)に示すように、ノズル形成部材401にノズル連通口406及びスリット開口406Sを有する液室構成部材402を接着剤403で接合する。液室構成部材402は、図12に示すように、一般的に知られている半導体製作用のフォトリソグラフプロセスなどを利用して、所定の液室構成パターン、例えば、6インチウエハで38個の液室構成部材402のパターンを有する液室構成部材ウエハ409に形成する。また、図13に示すように、チョッパーカット技術を使用し、取れ数増大やチップ大きさの自由度を持たせるために、スリット開口406Sを設けることにより、例えば、6インチウエハで44個の液室構成部材402のパターンを有する液室構成部材ウエハ409を形成できる。
液室構成部材ウエハ409のノズル形成部材401の貼り付け面の必要部分に、接着剤薄膜転写装置などで接着剤403を1〜2μm程度塗布し、そこにカットフィルムを貼り付ける。このカットフィルムの貼り付けは、精度の高い位置合わせは必要なく、チップエリアからフィルムが外れない程度の位置合わせで良い。また、接着剤403は、エポキシ系接着剤、例えば、日本エイブルスティック社製エイブルボンド931−1などが薄膜転写に適している。また、硬化させる際にもあまり高い温度にする必要がなく、通常50〜70℃程度であるため、ノズル形成部材401と液室構成部材402との熱膨張係数差が問題となることなく接合できる。
その後、図9(G)に示すように、液室構成部材402側からエキシマレーザを照射してノズル46及びスリット46Sがきれいに加工されるように、UV硬化型粘着テープ407の一部まで加工できるように加工条件を設定する。エキシマレーザ加工は単ビーム加工でも良いが、加工速度を向上させるために、複数のノズル46を同時に加工できるような光学系及びマスク76を使用すると良い。
さらに、スリット46Sを加工するとき、図14に斜線部で示すレーザビーム有効エリアの例では、レーザ発振機71、ミラー73、85、78の光学系又は加工テーブル80を90度回転させてスリット46S加工の加工回数及び処理時間を減少させることができる。
また、図15に示すように、液室形成部材からのノズル形成部材のはみ出しを抑えるには、スリット46Sを加工するときにスリット開口406Sを有する液室構成部材402をマスクにレーザ加工すると良い。
ノズル46及びスリット46Sを加工後、UV硬化型粘着テープ407を貼り付けた状態で次の工程に移行する。
このようにしてウエハ単位でノズル46を形成したのち、次工程でチップごとの切断する。この切断は、IC製造工程で通常使用されているダイシング工程を応用したチョッパーカットで行う。すなわち、エキシマレーザ加工後のウエハを、UV硬化型粘着テープ407側を加工テーブル側としてダイシングマシンに載置し、図12及び図13に示す液室構成部材402のチップ外形に沿ってダイシング加工してノズル基板40を形成する。このときダイシング深さは、UV硬化型粘着テープ407を厚さ方向の中間程度まで切断する深さとすると良い。このように切断することにより、ノズル基板40を完全に切断することができるとともに、次工程のUV硬化型粘着テープ407のエキスパンドを行いやすくできる。なお、ダイシングマシンには、洗浄ステーションが併設されていて、ダイシング後切粉などの洗浄を連続的に行うと洗浄効果をより向上させられる。
ノズル基板40を静電エネルギー発生素子41に接合する。
上記の説明では、液滴吐出ヘッド12に静電エネルギー発生素子41を使用した場合について説明したが、圧電素子方式やサーマル方式などのエネルギー発生素子を使用してもよい。また、液室構成部材402と静電エネルギー発生素子41とを別部品として構成した場合について説明したが、両機能を統合して、すなわち静電エネルギー発生素子41の流路基板47のノズル基板側に対する面に、流路抵抗部51やノズル連通口406を設けても良い。このようにして、部品点数を減らすことができ、大幅なコストダウンを図れる。
このように、本実施形態にかかる液滴吐出ヘッドによれば、以下に示す効果が得られる。
1.ノズル未加工で液滴吐出側表面に撥水膜を有したシート状のノズル形成部材と、液滴吐出側とは反対の面にスリット部を一箇所以上有した液室構成部材集合体を接合したのち、シート状のノズル形成部材へのズル加工と液室構成部材集合体のスリット部に対応する部位へのスリット加工とを施したのち、所定サイズに切断加工するようにした。このため、ノズル形成部材と液室構成部材とを接合する際の位置合わせや取扱などの処理回数を低減でき、製作工数を低減するとともに、取扱などによる不良の発生も低減することができる。また、各基板へのチップレイアウトの自由度を大きくしたり、形状の異なるチップを同一基板に配列したり、チップを千鳥状に配列して切り出すチップの数を増やすことができる。
2.ノズル形成部材と液室構成部材とを接合してからノズル形成部材にエキシマレーザ加工でノズルを加工することにより、精度の良いノズル孔加工を行えるとともに、ノズル形成部材と液室構成部材とを接合するときに高精度な位置合わせや接着剤硬化時の加熱による熱膨張に起因する位置ズレなどの影響を受けずにノズルを加工できる。
3.ノズル形成部材と液室構成部材とを接合してからノズル形成部材にエキシマレーザ加工でノズル及び分離のためのスリット部を加工することにより、ノズル及びスリット加工の精度を高められるとともに、ノズル形成部材と液室構成部材とを接合する際に、高精度な位置合わせや接着剤硬化時の加熱による熱膨張に起因する位置ズレなどの影響を受けずにノズルを加工できる。
4.エキシマレーザ加工でノズル加工後に分離のためのスリット部加工をすることにより、ノズル加工時とスリット部加工時のレーザ強度が可変となり、噴射特性に影響を及ぼすノズル加工精度を維持し、スリット加工時のレーザ強度向上による加工時間短縮によりスループット向上が可能となる。
5.ノズル形成部材にエキシマレーザ加工のビームを集光させてノズル形成部材スリット部を加工することにより、加工効率が向上するため、加工時間が短縮され、スループットが向上する。
6.ノズル形成部材に液室形成部材をマスクとしたエキシマレーザ加工でスリット部を加工することにより、スリット用のマスクが不要となり、コストが低減する。しかも、液室形成部材からのノズル形成部材のはみ出しが最小に抑えられ、ノズルカバー部材及びヘッドカバーのサイズを縮小できる。
7.ノズル形成部材にノズル用マスク及びスリット部マスクを入れ替えエキシマレーザ加工でノズル加工及び分離のためのスリット部加工をすることにより、それぞれの開口による最適条件で加工可能となり、加工精度が向上する。
8.ノズル形成部材又はレーザ光を回転調整し、エキシマレーザ加工の長手方向でノズル加工及び分離のためのスリット部加工をすることにより、単位加工エリアが拡大されるため、加工時間を短縮され、スループットが向上する。
9.ノズル形成部材を樹脂フィルムで形成することにより、材料のコストを低減するとともに、ノズル加工方法の選択範囲を広げられる。
10.ノズル形成部材の表面に設けた撥水膜をSiO2膜とフッ素系撥水剤とで構成することにより、SiO2膜とフッ素系撥水剤とが科学的結合によって密着するため、フッ素系撥水剤層を薄くすることができ、撥水剤の使用量を低減できる。さらに、ワイピング耐久性や加工性も向上する。
11.液室構成部材集合体をSiウエハで構成することにより、複数の液室構成部材の集積化を高精度に行うことができ、後工程での加工や切断処理が容易となる。
12.ノズル形成部材と液室構成部材集合体との接合にエポキシ系接着剤を使用することにより、液室構成部材の必要箇所に選択的に塗布することができ、ノズル形成部材のノズル形成部に接着剤を塗布しないで済み、ノズル加工を容易に行うことができるとともに、塗布厚さのムラに起因してノズル径にバラツキが生じることを防止できる。
13.ノズルを加工するとき、ノズル形成部材の撥水膜の表面に、エキシマレーザによる加工性が良好なUV硬化型テープ407を貼り付け、液室構成部材側からエキシマレーザを照射してノズルを加工することにより、ノズル形状を高精度に加工できる。
14.ノズルを加工したノズル形成部材と液室構成部材とを所定サイズに切断するとき、UV硬化型粘着テープを厚さ方向に一部切断することで、ノズル形成部材と液室構成部材との確実に切断でき、後処理も容易となる。
上記の液滴吐出ヘッドは、高精度なノズルを有し、安定した吐出特性でインクを吐出できる。
上記の液滴吐出ヘッドをインクジェット記録装置に適用することにより、良質な画像を安定して記録することが可能となる。
なお、上記実施形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明はこれに限定されることはない。
例えば、上記実施形態において示した数値(膜厚など)はあくまでも一例であり、本発明はこれらの数値に限定されるものではない。
このように、本発明は様々な変形が可能である。
本発明を好適に実施したインクジェット記録装置の構成を示す図である。 印字機構部の構成を示す図である。 液滴吐出ヘッドの構成を示す図である。 流路基板の構成を示す図である。 電極基板の加圧室近傍の構成を示す図である。 電極基板の構成を示す図である。 エキシマレーザ加工機の光学系の構成を示す図である。 ノズル基板の構成を示す図である。 ノズル基板の製造工程の流れを示す図である。 メタモードプロセスによる成膜装置の構成を示す図である。 ノズル基板シートの切断の仕方を示す図である。 液室構成部材ウエハを示す図である。 スリット開口を設けた液室構成部材ウエハを示す図である。 レーザビーム有効エリアを示す図である。 スリット開口を有する液室構成部材をマスクとしてマスク基板にスリットを形成する状態を示す図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 印字機構部
3 給紙トレイ
4 手差しトレイ
5 排紙トレイ
6 記録用紙
11 主ガイドロッド
12 従ガイドロッド
13 キャリッジ
14 液滴吐出ヘッド
15 インクカートリッジ
16 主走査モータ
17 駆動プーリ
18 従動プーリ
19 タイミングベルト
21 給紙ローラ
22 フリクションパッド
23、33、34 ガイド部材
24 搬送ローラ
25、29 搬送コロ
26 先端コロ
27 副走査ローラ
28 印写受け部材
30、32 拍車
31 排紙ローラ
35 回復装置
40 ノズル基板
41 液滴吐出ヘッド
42 FPCケーブル
43 フレーム
44 フィルタ
45 ジョイント部
46 ノズル
47 流路基板
48 電極基板
401 ノズル形成部材
402 液室構成部材
403 接着剤
404 SiO2薄膜
405 撥水膜
406 ノズル連通口
406S スリット
407 UV硬化型密着テープ
408 ノズル基板シート
409 液室構成部材ウエハ

Claims (16)

  1. 液滴を吐出するノズルを複数備えたノズル部材と、
    前記複数のノズルのそれぞれに連通する複数の液室を構成する液室構成部材と、
    前記複数のノズルのそれぞれに対応して設けられ、前記液室内の液体を前記ノズルから液滴として吐出させる液滴吐出手段を備えたエネルギー発生部材とを有する液滴吐出ヘッドの製造方法であって、
    前記ノズルが形成される前のシート状の前記ノズル部材には、前記液滴を吐出する側に撥水膜を形成し、
    前記液室構成部材が配列された液室構成部材集合体には、第1のスリットを少なくとも一つ形成し、
    前記シート状のノズル部材の前記撥水膜とは反対側の面に前記液室構成部材集合体を接合し、
    前記シート状のノズル部材に対し、前記第1のスリットに相対する箇所への第2のスリットの形成及び前記ノズルの形成を行い、
    前記シート状のノズル部材を所定の形状に切断し、
    切断した前記ノズル部材を前記エネルギー発生部材と接合することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  2. 前記ノズル部材に対して、エキシマレーザを用いて前記ノズルを形成することを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  3. 前記ノズル部材に対して、エキシマレーザを用いて前記ノズル及び前記第2のスリットを形成することを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  4. 前記ノズル部材に対して、前記ノズルを前記第2のスリットよりも先に形成することを特徴とする請求項3記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  5. 前記ノズル部材にエキシマレーザ加工のビームを集光させて前記第2のスリットを形成を行うことを特徴とする請求項3又は4記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  6. 前記液室構成部材をマスクとして前記ノズル部材に前記エキシマレーザを照射し、前記ノズル部材に前記第2のスリットを形成することを特徴とする請求項3から5のいずれか1項記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  7. 前記ノズル部材に対して前記ノズルを形成する時と前記第2のスリットを形成するときとでは異なるマスクを用いることを特徴とする請求項3から6のいずれか1項記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  8. 前記エキシマレーザの加工面内にで前記ノズル部材の向きを変化させるか、前記エキシマレーザの照射領域の長手方向を変化させることにより、該エキシマレーザの照射領域の長手方向で前記ノズル及び前記第2のスリットを前記ノズル部材に形成することを特徴とする請求項3から7のいずれか1項記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  9. 樹脂フィルムを前記ノズル部材として用いることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  10. 前記撥水膜を、SiO2膜とフッ素を含有する撥水剤とで形成することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  11. シリコンウエハを、前記液室構成部材集合体として用いることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  12. 前記ノズル部材と前記液室構成部材との接合にエポキシ樹脂を含む接着剤を用いることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  13. 前記ノズル部材の撥水膜の表面に紫外線硬化型粘着テープを貼り付け、前記液室構成部材側から前記エキシマレーザを照射して前記ノズルを形成することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  14. 前記ノズルを形成済みの前記ノズル部材と前記液室構成部材集合体とを切断する際に、前記紫外線硬化型粘着テープの厚さ方向の一部まで切断することを特徴とする請求項13記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  15. 請求項1から14のいずれか1項記載の液滴吐出ヘッドの製造方法で製造した液滴吐出ヘッド。
  16. 請求項15記載の液滴吐出ヘッドを備えたインクジェット記録装置。
JP2005324135A 2005-11-08 2005-11-08 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置 Pending JP2007130816A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005324135A JP2007130816A (ja) 2005-11-08 2005-11-08 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005324135A JP2007130816A (ja) 2005-11-08 2005-11-08 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007130816A true JP2007130816A (ja) 2007-05-31

Family

ID=38152872

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005324135A Pending JP2007130816A (ja) 2005-11-08 2005-11-08 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007130816A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015066877A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置およびその製造方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH071172A (ja) * 1993-04-22 1995-01-06 Omron Corp 薄材メッシュ、その製造方法及びその製造装置
JPH1142787A (ja) * 1997-07-29 1999-02-16 Tec Corp インクジェットプリンタヘッドの製造方法
JP2001315339A (ja) * 2000-05-08 2001-11-13 Konica Corp インクジェットヘッドのノズルプレート組立方法
JP2001322282A (ja) * 2000-05-17 2001-11-20 Konica Corp インクジェットヘッドのノズル孔加工方法
JP2003019805A (ja) * 2002-05-08 2003-01-21 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッド及びその製造方法
JP2003341070A (ja) * 2002-05-30 2003-12-03 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッド、インクジェットヘッド製造方法、及びインクジェットヘッド記録装置
JP2004181893A (ja) * 2002-12-06 2004-07-02 Ricoh Co Ltd 記録ヘッドの製造方法と記録ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2005153260A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Konica Minolta Holdings Inc ノズルプレートの製造方法、ノズルプレート及びインクジェット記録ヘッド

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH071172A (ja) * 1993-04-22 1995-01-06 Omron Corp 薄材メッシュ、その製造方法及びその製造装置
JPH1142787A (ja) * 1997-07-29 1999-02-16 Tec Corp インクジェットプリンタヘッドの製造方法
JP2001315339A (ja) * 2000-05-08 2001-11-13 Konica Corp インクジェットヘッドのノズルプレート組立方法
JP2001322282A (ja) * 2000-05-17 2001-11-20 Konica Corp インクジェットヘッドのノズル孔加工方法
JP2003019805A (ja) * 2002-05-08 2003-01-21 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッド及びその製造方法
JP2003341070A (ja) * 2002-05-30 2003-12-03 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッド、インクジェットヘッド製造方法、及びインクジェットヘッド記録装置
JP2004181893A (ja) * 2002-12-06 2004-07-02 Ricoh Co Ltd 記録ヘッドの製造方法と記録ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2005153260A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Konica Minolta Holdings Inc ノズルプレートの製造方法、ノズルプレート及びインクジェット記録ヘッド

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015066877A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003341070A (ja) インクジェットヘッド、インクジェットヘッド製造方法、及びインクジェットヘッド記録装置
US8685763B2 (en) Method of manufacturing nozzle plate
JP4230206B2 (ja) 記録ヘッドの製造方法と記録ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2011018836A (ja) 圧電型アクチュエータの製造方法、及び該製造方法によって製造された圧電型アクチュエータ
JP4393730B2 (ja) インクジェットヘッド
JP2009051081A (ja) 液滴吐出ヘッド、一体型液滴吐出ヘッドユニット及び画像形成装置
JP6520237B2 (ja) 液滴吐出ヘッド、液体カートリッジおよび画像形成装置
JP2003127386A (ja) 液滴吐出ヘッド及びその製造方法
JP2007130816A (ja) 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置
JP4446704B2 (ja) 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに画像形成装置
JP5168756B2 (ja) 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2002264329A (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP2009220421A (ja) ノズルプレート、液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ及び画像形成装置
JP2004249668A (ja) 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置
JP4541006B2 (ja) 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2005088269A (ja) 液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置
JP4408582B2 (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP2002240294A (ja) 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置
JP2002210984A (ja) ノズル形成部材並びに液滴吐出ヘッド及びその製造方法
US11020971B2 (en) Liquid ejection head
JP2002103632A (ja) 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置
JP2016058694A (ja) 薄膜圧電素子の形成方法、圧電アクチュエータ、マイクロポンプ、液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ、および画像形成装置
JP2012166366A (ja) ノズルプレート、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
JP2005059255A (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP2009220396A (ja) ノズルプレート、液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ及びインクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081003

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110712

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120703