JP2007127077A - 電磁駆動弁およびその組み立て方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】組み立て工程時、捩りばねのばね特性が変化するおそれのない電磁駆動弁およびその組み立て方法を提供する。
【解決手段】電磁駆動弁は、電磁力の作用により中心軸25を中心に揺動運動し、駆動弁を駆動するディスク21と、ディスク21を支持するディスク支持台48と、トーションバー31とを備える。トーションバー31は、圧入によりディスク21に固定される回転端34と、圧入によりディスク支持台48に固定される固定端33と、回転端34と固定端33との間で中心軸25に沿って延び、ディスク21に弾性力を作用させるばね部32とを有する。トーションバー31は、さらに、回転端34および固定端33からばね部32とは反対側に突出する把持部36および35を有する。
【選択図】図3
【解決手段】電磁駆動弁は、電磁力の作用により中心軸25を中心に揺動運動し、駆動弁を駆動するディスク21と、ディスク21を支持するディスク支持台48と、トーションバー31とを備える。トーションバー31は、圧入によりディスク21に固定される回転端34と、圧入によりディスク支持台48に固定される固定端33と、回転端34と固定端33との間で中心軸25に沿って延び、ディスク21に弾性力を作用させるばね部32とを有する。トーションバー31は、さらに、回転端34および固定端33からばね部32とは反対側に突出する把持部36および35を有する。
【選択図】図3
Description
この発明は、一般的には、電磁駆動弁およびその組み立て方法に関し、より特定的には、電磁力と捩りばねの弾性力との協働により動作する、回転駆動式の電磁駆動弁およびその組み立て方法に関する。
従来の電磁駆動弁に関して、たとえば、米国特許第6467441号明細書には、電磁力とスプリングとの協働によって内燃機関のバルブが作動する電磁アクチュエータが開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された電磁アクチュエータは、回転駆動式と呼ばれており、揺動アームの揺動運動から直線運動を取り出して、バルブを開弁位置と閉弁位置との間で往復運動させている。回転自在に支持された揺動アームの第1端部には、バルブを開状態に向けて付勢するトーションバーが設けられている。
また、独国特許出願公開第19955054号明細書には、トーションスプリングを備えた電磁アクチュエータが開示されている(特許文献2)。
米国特許第6467441号明細書
独国特許出願公開第19955054号明細書
上述の特許文献に開示された電磁アクチュエータでは、揺動アームに弾性力を作用させるためにトーションバー等の捩りばねが用いられている。しかしながら、電磁アクチュエータの組み立て工程時、捩りばねが座屈したり、弾性域を越えて変形したりすると、捩りばねのばね特性が設計上の値から変化するという懸念が生じる。この場合、電磁アクチュエータを意図したように動作させることができない。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、組み立て工程時、捩りばねのばね特性が変化するおそれのない電磁駆動弁およびその組み立て方法を提供することである。
この発明に従った電磁駆動弁は、電磁力の作用により所定の軸を中心に揺動運動し、バルブを駆動する揺動部材と、揺動部材を支持するベース部材と、捩りばねとを備える。捩りばねは、圧入により揺動部材に固定される回転側圧入部と、圧入によりベース部材に固定される固定側圧入部と、回転側圧入部と固定側圧入部との間で所定の軸に沿って延び、揺動部材に弾性力を作用させるばね部とを有する。捩りばねは、さらに、回転側圧入部および固定側圧入部からばね部とは反対側に突出する把持部を有する。
このように構成された電磁駆動弁によれば、電磁駆動弁の組み立て工程時、回転側圧入部および固定側圧入部をそれぞれ揺動部材およびベース部材に圧入する際に、把持部を把持して捩りばねを引っ張ることができる。これにより、ばね部に所定の軸方向の圧縮力が作用することを防止し、捩りばねのばね特性の維持を図ることができる。
また好ましくは、電磁駆動弁は、回転側圧入部から突出する把持部の運動を検出する検出部をさらに備える。検出部で検出されたデータに基づいてバルブのリフト量が求められる。
また好ましくは、検出部と揺動部材との間に非磁性部材が配設されている。
また好ましくは、検出部を取り囲むように磁性部材が配設されている。
また好ましくは、検出部を取り囲むように磁性部材が配設されている。
また好ましくは、揺動部材は、回転側圧入部が固定された位置で、軸受けにより所定の軸を中心に回転自在に支持されている。
この発明に従った電磁駆動弁の組み立て方法は、電磁力の作用により所定の軸を中心に揺動運動し、バルブを駆動する揺動部材と、揺動部材を支持するベース部材と、捩りばねとを備える電磁駆動弁の組み立て方法である。捩りばねは、圧入により揺動部材に固定される回転側圧入部と、圧入によりベース部材に固定される固定側圧入部と、回転側圧入部と固定側圧入部との間で所定の軸に沿って延び、揺動部材に弾性力を作用させるばね部とを有する。電磁駆動弁の組み立て方法は、捩りばねを把持するステップと、捩りばねを把持したまま、ばね部に所定の軸方向の圧縮応力を負荷させずに、回転側圧入部および固定側圧入部をそれぞれ揺動部材およびベース部材に圧入するステップとを備える。
このように構成された電磁駆動弁の組み立て方法によれば、捩りばねの圧入時、ばね部に所定の軸方向の圧縮力を作用させないことで、捩りばねのばね特性の維持を図ることができる。
また好ましくは、回転側圧入部および固定側圧入部を圧入するステップは、所定の軸方向に沿ったばね部の有効ばね長さを調整するステップを含む。
以上説明したように、この発明に従えば、組み立て工程時、捩りばねのばね特性が変化するおそれのない電磁駆動弁およびその組み立て方法を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1における電磁駆動弁を示す断面図である。本実施の形態における電磁駆動弁は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関の機関バルブ(吸気弁または排気弁)を構成している。本実施の形態では、電磁駆動弁が排気弁を構成している場合について説明を行なうが、吸気弁を構成する場合であっても、電磁駆動弁は、同様の構造を備える。
図1は、この発明の実施の形態1における電磁駆動弁を示す断面図である。本実施の形態における電磁駆動弁は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関の機関バルブ(吸気弁または排気弁)を構成している。本実施の形態では、電磁駆動弁が排気弁を構成している場合について説明を行なうが、吸気弁を構成する場合であっても、電磁駆動弁は、同様の構造を備える。
電磁駆動弁10は、電磁力と弾性力との協働によって駆動する回転駆動式の電磁駆動弁である。
電磁駆動弁10は、一方向に延びるステム11を有する駆動弁14と、作用された電磁力および弾性力によって揺動運動するディスク21と、ディスク21を挟んだ上下にそれぞれ配置され、電磁力を発生する電磁石51および52と、弾性力を有するトーションバー31およびロアスプリング43とを備える。駆動弁14は、ディスク21の揺動運動を受けて、ステム11が延びる方向(矢印101に示す方向)に往復運動する。
駆動弁14は、排気ポート16が形成されたシリンダヘッド18に搭載されている。排気ポート16から燃焼室17に連通する位置には、バルブシート19が設けられている。駆動弁14は、さらに、ステム11の先端に形成された傘部12を有する。駆動弁14の往復運動に伴って、傘部12がバルブシート19に密着したり、バルブシート19から離脱することによって、排気ポート16の開閉が行なわれる。つまり、ステム11が上昇することによって、駆動弁14が閉弁位置へと位置決めされ、ステム11が下降することによって、駆動弁14が開弁位置へと位置決めされる。
電磁駆動弁10には、ステム11を軸方向に摺動可能なように案内するバルブガイド41および42が設けられている。バルブガイド41および42は、ステム11との高速摺動に耐えられるように、たとえば、ステンレスなどの金属材料から形成されている。
ステム11の外周上には、鍔状のロアリテーナ44が嵌め合わされている。シリンダヘッド18には、頂面側に開口する開口部46が形成されている。開口部46には、開口部46の底面とロアリテーナ44との間に挟まれてロアスプリング43が収容されている。ロアスプリング43は、コイルばねから形成されている。ロアスプリング43は、ロアリテーナ44が開口部46の底面から離れる方向、つまり、ステム11を上昇させる方向の弾性力を駆動弁14に作用させている。
シリンダヘッド18の頂面上には、ディスク支持台48が固定されている。ディスク支持台48には、電磁石51および52が設けられている。電磁石51は、コイル57と、コイル57が巻回されたコア部56とから構成されている。同様に、電磁石52は、コイル57とコア部56とから構成されている。
電磁石51を構成するコイル57と、電磁石52を構成するコイル57とは、連続する単一のコイル線から形成されていても良いし、別々のコイル線から形成されていても良い。コア部56は、磁性材料から形成されており、本実施の形態では、積層された複数の電磁鋼板から形成されている。コア部56は、電磁鋼板以外の磁性材料、たとえば磁性粉末の圧粉体から形成されていても良い。
電磁石51および52は、それぞれ、互いに距離を隔てて向い合う吸着面51aおよび52aを有する。吸着面51aと吸着面52aとの間には、ディスク21が揺動する空間が規定されている。
ディスク21は、磁性材料から形成されている。ディスク21は、支持部23および連結部22を有し、支持部23から連結部22に向けてステム11に交差する方向に延びている。支持部23と連結部22との間には、略矩形形状を有し、互いに反対側に面する表面21aおよび21bが形成されている。表面21aは、電磁石51の吸着面51aに向い合い、表面21bは、電磁石52の吸着面52aに向い合っている。支持部23には、ディスク21の揺動運動の中心となる中心軸25が規定されている。中心軸25は、ステム11が延びる方向の直交方向に延びている。支持部23には、中心軸25に沿って延びる孔27が形成されている。連結部22において、傘部12が形成された先端とは反対側のステム11の先端11cが、ディスク21の表面21bに当接している。
電磁石51のコイル57に電流が流れると、電磁石51のコア部56とディスク21との間に磁気回路が形成される。これにより、電磁石51は、ディスク21を吸着面51aに引き寄せる電磁力を発生させる。また、電磁石52のコイル57に電流が流れると、電磁石52のコア部56とディスク21との間に磁気回路が形成される。これにより、電磁石52は、ディスク21を吸着面52aに引き寄せる電磁力を発生させる。
トーションバー31は、中心軸25に沿って延びている。トーションバー31は、中心軸25を中心として反時計周りの弾性力をディスク21に作用させている。つまり、トーションバー31は、ステム11を下降させる方向の弾性力を、ディスク21を介して駆動弁14に作用させている。ディスク21に電磁力が作用していない状態で、ディスク21は、ロアスプリング43およびトーションバー31の弾性力により、開弁側の揺動端と閉弁側の揺動端との中間位置に位置決めされる。
このような構成により、電磁石51および52で発生する電磁力と、ロアスプリング43およびトーションバー31の弾性力とによって、ディスク21を中心軸25を中心に揺動させ、駆動弁14を往復運動させる。ディスク21が電磁石51の吸着面51aに引き寄せられると、ステム11が上昇し、駆動弁14が閉弁位置へと位置決めされる。ディスク21が電磁石52の吸着面52aに引き寄せられると、ステム11が下降し、駆動弁14が開弁位置へと位置決めされる。
図2は、図1中のII−II線上に沿った電磁駆動弁の断面図である。図3は、図2中に示す電磁駆動弁の断面形状の斜視図である。図2および図3を参照して、トーションバー31の形状と、その取り付け関係とについて詳細な説明を行なう。
ディスク支持台48は、中心軸25が延びる方向に間隔を隔てて配置された一対のディスク支持台48mおよび48nから構成されている。ディスク支持台48mとディスク支持台48nとの間でディスク21が揺動運動する。ディスク支持台48mには、プレート61が取り付けられている。プレート61には、中心軸25の軸方向に沿って貫通する開口部62が形成されている。開口部62の内周面には、中心軸25の軸方向に沿って延びるセレーションが形成されている。
ディスク21は、中心軸25の軸方向に沿った支持部23の一端に、捩りばね固定部としてのトーションバー固定部28を有する。トーションバー固定部28には、中心軸25の軸方向に沿って貫通する開口部29が形成されている。開口部29の内周面には、中心軸25の軸方向に沿って延びるセレーションが形成されている。
トーションバー31は、中心軸25に沿って延びるばね部32と、プレート61に固定される固定端33と、ディスク21に固定される回転端34とを有する。固定端33および回転端34は、中心軸25の軸方向に沿ったばね部32の両側に設けられている。ばね部32は、孔27に位置決めされている。ばね部32は、中心軸25の軸方向に沿って、中心部ほど細く、中心部から端部に向かうほど太く形成されている。ばね部32は、固定端33と回転端34との間でくびれた形状を有する。
固定端33および回転端34の外周面には、中心軸25の軸方向に沿って延びるセレーションが形成されている。互いのセレーションが噛み合った状態で、開口部62に固定端33が圧入されている。互いのセレーションが噛み合った状態で、開口部29に回転端34が圧入されている。ばね部32に中心軸25を中心とした捩りが加えられた状態で、固定端33および回転端34がそれぞれプレート61およびディスク21に固定されることによって、ばね部32がディスク21の弾性力を作用させている。
なお、本実施の形態では、固定端33および回転端34の周り止めとしてセレーションを設けたが、これに限定されず、たとえばピンやキーが周り止めとして設けられていても良い。開口部62および29の内周面ならびに固定端33および回転端34の外周面は、テーパ形状に形成されていても良い。
トーションバー31は、さらに、固定端33からばね部32の反対側に突出する把持部35と、回転端34からばね部32の反対側に突出する把持部36とを有する。中心軸25上に沿って、把持部35、固定端33、ばね部32、回転端34および把持部36が挙げた順に並んでいる。把持部35は、開口部62の外側に位置決めされており、把持部36は、開口部29の外側に位置決めされている。把持部35および36は、それぞれ、ディスク支持台48を挟んでディスク21の反対側に位置決めされている。把持部35は、固定端33が固定されるプレート61を挟んで、ばね部32の反対側に位置決めされている。把持部36は、回転端34が固定されるディスク支持台48nを挟んで、ばね部32の反対側に位置決めされている。把持部35および36を覆うようにカバー体が設けられていても良い。
把持部35は、治具を用いて把持部35を掴み、中心軸25の軸方向にトーションバー31を引っ張った場合に、治具が把持部35に係止される係止部35dを有する。本実施の形態では、係止部35dは、中心軸25を中心に鍔状に広がる形状に形成されている。同様に、把持部36は、係止部36dを有する。
なお、把持部35および36の形状は、図中に示す形状に限定されず、使用される治具の形態に合わせて適宜、変更される。また、係止部35dおよび36dは、上記の場合に治具が係止される形状であれば、どのような形状に形成されていても良い。たとえば、係止部35dおよび36dは、把持部35および36を掴む治具が嵌まり込むように、中心軸25の周りで環状に延びる溝形状に形成されていても良い。
ディスク支持台48mおよび48nには、それぞれ、軸受け67および66が設けられている。軸受け67および66は、中心軸25の軸方向に沿った両端で、中心軸25を中心にして支持部23を回転自在に支持している。軸受け67は、トーションバー31の固定端33側で支持部23を支持しており、軸受け66は、トーションバー31の回転端34側で支持部23を支持している。軸受け66は、トーションバー固定部28を支持している。
なお、軸受け67および66は、金属製のブッシュ等の滑り軸受けであっても良いし、ボールやローラ等を用いた転がり軸受けであっても良い。
図4は、図2中の電磁駆動弁に設けられた軸受けによる効果を説明するための図である。図4を参照して、軸受け66によってディスク21の支持部23が支持されていない場合を想定する。トーションバー31は回転端34側で自由端となっているため、トーションバー31に中心軸25を中心とした捩りが加えられると、回転端34が中心軸25から逸れるようにトーションバー31が撓む。これにより、ディスク21が電磁石51の吸着面51aと電磁石52の吸着面52aとの間で傾いた状態となる。この場合、ディスク21の表面21aおよび21bと、電磁石51および52の吸着面51aおよび52aとのギャップの大きさが不均一となり、ディスク21に作用させる電磁力にむらが生じる。
これに対して、本実施の形態では、軸受け66を設けることによって、トーションバー31が撓むことを抑制できる。これにより、ディスク21により均一に電磁力を作用させ、電磁駆動弁10の制御性を向上させることができる。
図2および図3を参照して、ディスク支持台48nには、検出部としてのセンサ72が設けられている。把持部36は回転端34から突出して形成されているため、ディスク21が中心軸25を中心に揺動すると、把持部36に中心軸25を中心としたねじれ量が生じる。センサ72は、回転角センサであり、この把持部36のねじれ量を検出する。センサ72で検出された把持部36のねじれ量は、ECU(Electronic Control Unit)76に送られる。ECU76は、このねじれ量に基づいてディスク21の揺動角度(たとえば、基準とする電磁石の吸着面とディスク21の表面との挟角)を算出する。ECU76は、さらにディスク21の揺動角度とディスク21の長さに基づいて、駆動弁14のリフト量を算出する。
この場合、把持部36の動きを通じて駆動弁14のリフト量を高精度に検出することができ、電磁駆動弁10の制御性を向上させることができる。
なお、センサ72は、トルクセンサであっても良い。この場合であっても、把持部36の動きを通じて駆動弁14のリフト量が算出される。本実施の形態で、把持部36がセンサ72のロータとして機能しているように、把持部35および36は、電磁駆動弁10が作動するための構成部品として機能していても良い。
図5は、図2中の2点鎖線Vで囲まれた範囲を拡大して示す電磁駆動弁の断面図である。図5を参照して、本実施の形態では、ディスク支持台48nが、ディスク21とセンサ72との間を遮るように設けられている。ディスク支持台48は、ステンレス鋼や樹脂等の非磁性材料から形成されている。非磁性材料から形成されたディスク支持台48nは、ディスク21からセンサ72に向かう漏れ磁束の経路を遮るように設けられている。
また、ディスク支持台48nには、センサ72を取り囲むように設けられたシールド71が固定されている。シールド71は、センサ72と直接、向い合うディスク21の部分を覆うように設けられている。シールド71は、ディスク支持台48nとセンサ72との間に配置されている。シールド71は、鉄等の磁性材料から形成されている。
ディスク支持台48nを非磁性材料から形成することにより、ディスク21に流れる磁束が、センサ72に向かうことを抑制できる。また、磁性材料から形成されたシールド71を設けることにより、ディスク21から漏れ出した磁束、特に支持部23を通ってディスク支持台48nの外側に漏れ出した磁束が、センサ72に達する前に積極的にシールド71に引き寄せられる。これにより、センサ72への漏れ磁束の影響を防ぎ、ノイズの低減を図ることができる。
図6および図7は、図1中の電磁駆動弁の組み立て方法のステップを示す断面図である。図中には、図2に示す断面位置が部分的に示されている。
図6を参照して、電磁駆動弁10の組み立て工程時、まず、トーションバー31の固定端33をプレート61に固定する。この際、把持部35を開口部62に通し、開口部62から出た把持部35を治具81により掴む。図7を参照して、治具81を中心軸25の軸方向に引っ張り、固定端33を開口部62に圧入する。同様の方法により、把持部36を治具81により掴み、治具81を中心軸25の軸方向に引っ張る。回転端34を開口部29に圧入する。この場合、固定端33および回転端34の圧入時に、ばね部32に中心軸25の軸方向の圧縮応力が負荷するということがない。
ばね部32の有効ばね長さを変化させるため、固定端33および回転端34をそれぞれ開口部62および29に圧入する長さを調整しても良い。具体的には、トーションバー31のばね係数を大きく設定するには、ばね部32の有効ばね長さを短くし、トーションバー31のばね係数を小さく設定するには、ばね部32の有効ばね長さを長くする。この場合、圧入寸法によってトーションバー31のばね特性を調整できるため、調整のための別部品が不要となり、電磁駆動弁10を安価に構成することができる。
この発明の実施の形態1における電磁駆動弁10は、電磁力の作用により所定の軸としての中心軸25を中心に揺動運動し、バルブとしての駆動弁14を駆動する揺動部材としてのディスク21と、ディスク21を支持するベース部材としてのディスク支持台48と、捩りばねとしてのトーションバー31とを備える。トーションバー31は、圧入によりディスク21に固定される回転側圧入部としての回転端34と、圧入によりディスク支持台48に固定される固定側圧入部としての固定端33と、回転端34と固定端33との間で中心軸25に沿って延び、ディスク21に弾性力を作用させるばね部32とを有する。トーションバー31は、さらに、回転端34および固定端33からばね部32とは反対側に突出する把持部36および35を有する。
この発明の実施の形態1における電磁駆動弁10の組み立て方法は、トーションバー31を把持するステップと、トーションバー31を把持したまま、ばね部32に中心軸25方向の圧縮応力を負荷させずに、回転端34および固定端33をそれぞれディスク21およびディスク支持台48に圧入するステップとを備える。
このように構成された、この発明の実施の形態1における電磁駆動弁10およびその組み立て方法によれば、電磁駆動弁10の組み立て工程時、ばね部32が座屈や塑性変形を起こす懸念がなくなる。これにより、トーションバー31で所望のばね特性が得られ、電磁駆動弁10の制御性を向上させることができる。
(実施の形態2)
図8は、この発明の実施の形態2における電磁駆動弁を模式的に示す断面図である。本実施の形態における電磁駆動弁は、実施の形態1における電磁駆動弁10と比較して、基本的には同様の構成を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
図8は、この発明の実施の形態2における電磁駆動弁を模式的に示す断面図である。本実施の形態における電磁駆動弁は、実施の形態1における電磁駆動弁10と比較して、基本的には同様の構成を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
図8を参照して、本実施の形態では、図1中のディスク21とほぼ同様の形状を備えるアッパディスク21pおよびロアディスク21qが、互いに間隔を隔てて平行に配置されている。アッパディスク21pおよびロアディスク21qの連結部22は、ステム11の異なる位置にそれぞれ回動自在に連結されている。アッパディスク21pは、支持部23に規定された中心軸25pを中心に揺動運動し、ロアディスク21qは、支持部23に規定された中心軸25qを中心に揺動運動する。
アッパディスク21pおよびロアディスク21qの支持部23には、トーションバー31が設けられている。アッパディスク21pに設けられたトーションバー31は、中心軸25pを中心に反時計周りの弾性力をアッパディスク21pに作用させている。つまり、アッパディスク21pに設けられたトーションバー31は、ステム11を下降させる方向の弾性力を、アッパディスク21pを介して駆動弁14に作用させている。ロアディスク21qに設けられたトーションバー31は、中心軸25qを中心に時計周りの弾性力をロアディスク21qに作用させている。つまり、ロアディスク21qに設けられたトーションバー31は、ステム11を上昇させる方向の弾性力を、ロアディスク21qを介して駆動弁14に作用させている。本実施の形態では、図1中のロアスプリング43が設けられていない。
アッパディスク21pおよびロアディスク21qとの間には、電磁石53が配置されている。電磁石53は、コイル57と、コイル57が巻回されたコア部56とから構成されている。コア部56は、それぞれアッパディスク21pおよびロアディスク21qに向い合って配置された部分56pと部分56qとから構成されている。コイル57は、まず、部分56pに巻回され、さらに、部分56qに巻回されている。
この発明の実施の形態2における電磁駆動弁では、揺動部材としてのアッパディスク21pおよびロアディスク21qが、互いに距離を隔てて複数、設けられている。アッパディスク21pとロアディスク21qとの間には、電磁石53が配置されている。電磁石53は、連続する一続きのコイル線から構成されたモノコイルとしてのコイル57を有する。
なお、本実施の形態では、コイル57がモノコイルである場合について説明したが、これに限定されず、部分56pと部分56qとのそれぞれに、別々のコイルが巻回されていても良い。
図8中に示す電磁駆動弁は、実施の形態1における電磁駆動弁10の組み立て方法と同様の方法により組み立てられる。
このように構成された、この発明の実施の形態2における電磁駆動弁およびその組み立て方法によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図9は、この発明の実施の形態3における電磁駆動弁の組み立て方法のステップを示す断面図である。図9は、実施の形態1における図6に対応する図である。本実施の形態における電磁駆動弁の組み立て方法は、実施の形態1における電磁駆動弁の組み立て方法と比較して、同様のステップを備える。
図9は、この発明の実施の形態3における電磁駆動弁の組み立て方法のステップを示す断面図である。図9は、実施の形態1における図6に対応する図である。本実施の形態における電磁駆動弁の組み立て方法は、実施の形態1における電磁駆動弁の組み立て方法と比較して、同様のステップを備える。
図9を参照して、本実施の形態では、トーションバー31に図2中の把持部35および36が設けられておらず、替わりに、固定端33および回転端34に雌ねじ92が形成されている。雌ねじ92は、固定端33および回転端34の端面から中心軸25に沿って延びている。電磁駆動弁の組み立て工程時、雌ねじ92にボルト91を締め込む。ボルト91を治具81により掴み、治具81を中心軸25の軸方向に引っ張る。これにより、固定端33および回転端34をそれぞれ、開口部62および29に圧入する。
このように構成された、この発明の実施の形態3における電磁駆動弁の組み立て方法によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 電磁駆動弁、14 駆動弁、21 ディスク、25 中心軸、31 トーションバー、32 ばね部、33 固定端、34 回転端、35,36 把持部、48,48m,48n ディスク支持台、66,67 軸受け、71 シールド、72 センサ。
Claims (7)
- 電磁力の作用により所定の軸を中心に揺動運動し、バルブを駆動する揺動部材と、
前記揺動部材を支持するベース部材と、
圧入により前記揺動部材に固定される回転側圧入部と、圧入により前記ベース部材に固定される固定側圧入部と、前記回転側圧入部と前記固定側圧入部との間で前記所定の軸に沿って延び、前記揺動部材に弾性力を作用させるばね部とを有する捩りばねとを備え、
前記捩りばねは、さらに、前記回転側圧入部および前記固定側圧入部から前記ばね部とは反対側に突出する把持部を有する、電磁駆動弁。 - 前記回転側圧入部から突出する前記把持部の運動を検出する検出部をさらに備え、前記検出部で検出されたデータに基づいて前記バルブのリフト量が求められる、請求項1に記載の電磁駆動弁。
- 前記検出部と前記揺動部材との間に非磁性部材が配設されている、請求項2に記載の電磁駆動弁。
- 前記検出部を取り囲むように磁性部材が配設されている、請求項2または3に記載の電磁駆動弁。
- 前記揺動部材は、前記回転側圧入部が固定された位置で、軸受けにより前記所定の軸を中心に回転自在に支持されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の電磁駆動弁。
- 電磁力の作用により所定の軸を中心に揺動運動し、バルブを駆動する揺動部材と、
前記揺動部材を支持するベース部材と、
圧入により前記揺動部材に固定される回転側圧入部と、圧入により前記ベース部材に固定される固定側圧入部と、前記回転側圧入部と前記固定側圧入部との間で前記所定の軸に沿って延び、前記揺動部材に弾性力を作用させるばね部とを有する捩りばねとを備える電磁駆動弁の組み立て方法であって、
前記捩りばねを把持するステップと、
前記捩りばねを把持したまま、前記ばね部に前記所定の軸方向の圧縮応力を負荷させずに、前記回転側圧入部および前記固定側圧入部をそれぞれ前記揺動部材および前記ベース部材に圧入するステップとを備える、電磁駆動弁の組み立て方法。 - 前記回転側圧入部および前記固定側圧入部を圧入するステップは、前記所定の軸方向に沿った前記ばね部の有効ばね長さを調整するステップを含む、請求項6に記載の電磁駆動弁の組み立て方法。
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JP2005321149A JP2007127077A (ja) | 2005-11-04 | 2005-11-04 | 電磁駆動弁およびその組み立て方法 |
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-
2005
- 2005-11-04 JP JP2005321149A patent/JP2007127077A/ja not_active Withdrawn
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