JP2008215285A - 電磁駆動弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電力の低減が図られる電磁駆動弁、を提供する。
【解決手段】電磁駆動弁は、回転自在に支持される支持部23を含み、電磁力の作用によって支持部23を支点に揺動し、バルブ14を駆動させるディスク21と、間隔を隔てて対向する側部61pおよび側部61qを含み、側部61pと側部61qとが一体に設けられるメインケース61とを備える。支持部23は、中心軸25に沿って延び、その延びる両端に一方端および他方端を有する。一方端および他方端がそれぞれ側部61pおよび側部61qに支持される。
【選択図】図2
【解決手段】電磁駆動弁は、回転自在に支持される支持部23を含み、電磁力の作用によって支持部23を支点に揺動し、バルブ14を駆動させるディスク21と、間隔を隔てて対向する側部61pおよび側部61qを含み、側部61pと側部61qとが一体に設けられるメインケース61とを備える。支持部23は、中心軸25に沿って延び、その延びる両端に一方端および他方端を有する。一方端および他方端がそれぞれ側部61pおよび側部61qに支持される。
【選択図】図2
Description
この発明は、一般的には、電磁駆動弁に関し、より特定的には、内燃機関のバルブを開閉駆動させる回転駆動式の電磁駆動弁に関する。
従来の電磁駆動弁に関して、たとえば、米国特許第6467441号明細書には、電磁力とスプリングの弾性力との協働によって内燃機関のバルブが作動する電磁アクチュエータが開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された電磁アクチュエータは、ステムを有するバルブと、揺動アームとを備える。揺動アームは、サポートフレームに揺動自在に支持され、円筒形状に形成された第1端部と、ステムの先端に当接された第2端部とを有する。サポートフレームは、ベアリングを介在させて第1端部の両端を支持する2枚のプレートから構成されている。揺動アームの上下には、コアと、そのコアの周りに巻かれたコイルとからなる電磁石が配置されている。
電磁アクチュエータは、揺動アームの第1端部に設けられ、バルブを開状態に向けて付勢するトーションバーと、ステムの外周に配置され、バルブを閉状態に向けて付勢する渦巻きばねとをさらに備える。電磁石で発生する電磁力と、トーションバーおよび渦巻きばねの弾性力とによって、揺動アームは、上下に配置された電磁石のコアに交互に引き寄せられる。
また、同様の回転駆動式の電磁駆動弁が、独国特許出願公開第10025491号明細書(特許文献2)、米国特許第7088209号明細書(特許文献3)、米国特許第6571823号明細書(特許文献4)および米国特許第6481396号明細書(特許文献5)に開示されている。
米国特許第6467441号明細書
独国特許出願公開第10025491号明細書
米国特許第7088209号明細書
米国特許第6571823号明細書
米国特許第6481396号明細書
上述の特許文献1では、揺動アームを第1端部を支点に揺動運動させることによって、内燃機関のバルブを作動させる。第1端部の両端は、2枚のプレートにそれぞれ支持されている。しかしながら、このような構成では、内燃機関に対して電磁アクチュエータを組み付ける際に2枚のプレートの相互に位置ずれが生じ、この位置ずれに起因して、揺動アームの取り付け精度が十分に得られないおそれがある。この場合、揺動アームに所望の電磁力を作用させることができず、電磁アクチュエータで消費される電力が増大する。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、消費電力の低減が図られる電磁駆動弁を提供することである。
この発明に従った電磁駆動弁は、ディスクと支持部材とを備える。ディスクは、回転自在に支持される支持部を含む。ディスクは、電磁力の作用によって支持部を支点に揺動し、バルブを駆動させる。支持部材は、間隔を隔てて対向する第1側部および第2側部を含む。第1側部と第2側部とは、一体に設けられる。支持部は、軸線に沿って延び、その延びる両端に一方端および他方端を有する。一方端および他方端がそれぞれ第1側部および第2側部に支持される。
このように構成された電磁駆動弁によれば、支持部の一方端および他方端をそれぞれ支持する第1側部および第2側部が一体に設けられているため、支持部材に対するディスクの組み付け精度を向上させることができる。これにより、ディスクに所望の電磁力を作用させ、電磁駆動弁の消費電力を低減させることができる。
また好ましくは、支持部材は、第1側部および第2側部を含む筒形状をなす。このように構成された電磁駆動弁によれば、支持部材の剛性を向上させることができる。
また好ましくは、第1側部には一方端が挿入される第1孔が形成され、第2側部には他方端が挿入される第2孔が形成される。このように構成された電磁駆動弁によれば、互いに対向する第1側部および第2側部に第1孔および第2孔を同時加工することが可能となる。これにより、精度良く同軸上に形成された第1孔および第2孔に支持部の一方端および他方端を挿入することができる。
また好ましくは、電磁駆動弁は、軸線に沿って延び、ディスクに弾性力を作用させるトーションバーをさらに備える。トーションバーは、第1側部に対して固定されている。第2側部には、第2孔の周縁の一部分を開放し、支持部を挿入可能な切り欠きが形成されている。第1側部には、第1孔が周縁が全周で閉じた形状に形成される。このように構成された電磁駆動弁によれば、切り欠きを通じて第1孔および第2孔への支持部の挿入を可能とすると同時に、トーションバーが固定される第1側部の剛性を十分に確保することができる。
また好ましくは、電磁駆動弁は、ディスクと対向して配置され、電磁力を作用させることによってディスクを引き寄せる電磁石をさらに備える。電磁石は、一体の支持部材に支持される。このように構成された電磁駆動弁によれば、電磁石が一体の支持部材に支持されるため、ディスクの組み付け精度に加えて、支持部材に対する電磁石の組み付け精度を向上させることができる。
また好ましくは、電磁駆動弁は、支持部材をベース部材に固定するボルトをさらに備える。支持部材は、側部を含む筒形状をなす。ボルトは、ベース部材に対して支持部材の反対側から挿入され、側部に締結される。このように構成された電磁駆動弁によれば、ボルトが側部に締結されるため、支持部材の筒形状がベース部材上に投影される範囲内で支持部材の固定を完結させることができる。また、ボルトがベース部材に対して支持部材の反対側から挿入されるため、ボルトを挿入するためのスペースを、支持部材の筒形状の内側に確保する必要がない。このため、電磁駆動弁の体格を小さくし、その搭載性を向上させることができる。
以上説明したように、この発明に従えば、消費電力の低減が図られる電磁駆動弁を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1における電磁駆動弁を示す断面図である。図2は、図1中の矢印IIに示す方向から見た電磁駆動弁を示す正面図である。
図1は、この発明の実施の形態1における電磁駆動弁を示す断面図である。図2は、図1中の矢印IIに示す方向から見た電磁駆動弁を示す正面図である。
図1および図2を参照して、電磁駆動弁10は、車両に搭載されるガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関の機関バルブ(吸気バルブまたは排気バルブ)に用いられる。電磁駆動弁10は、電磁力と弾性力との協働によって駆動する回転駆動式の電磁駆動弁である。
電磁駆動弁10は、仮想軸である中心軸25を中心に揺動運動し、バルブ14を駆動させるディスク21と、ディスク21を支持するメインケース61とを含む。バルブ14は、一方向に延びるステム11を含む。バルブ14は、ディスク21の揺動運動を受けて、ステム11が延びる方向(矢印101に示す方向)に往復運動する。
バルブ14は、吸気ポートおよび排気ポートが形成されたシリンダヘッド18に搭載されている。各ポートから燃焼室17に連通する位置には、バルブシート15が設けられている。バルブ14は、ステム11の先端に形成された傘部12を含む。バルブ14の往復運動に伴って、傘部12がバルブシート15に密着したり、バルブシート15から離脱することによって、各ポートの開閉が行なわれる。
電磁駆動弁10には、ステム11を軸方向に摺動可能なように案内するバルブガイド42が設けられている。バルブガイド42は、ステム11との高速摺動に耐えられるように、たとえばステンレスなどの金属から形成されている。
ステム11の外周上には、鍔状のロアリテーナ44により、第1ばね部材としてのロアスプリング43が支持されている。ロアスプリング43は、コイルばねから形成されている。ロアスプリング43は、ステム11を上昇させる方向の弾性力をバルブ14に作用させている。
ディスク21は、磁性材料から形成されている。ディスク21は、支持部23と連結部22とを含む。ディスク21は、支持部23から連結部22に向けてステム11に交差する方向に板状に延在する。
連結部22には、傘部12が形成された先端とは反対側のステム11の先端が連結されている。支持部23には、中心軸25が規定されている。支持部23は、中心軸25の軸方向に延びている。支持部23には、孔24が形成されている。支持部23は、円筒形状を有する。孔24には、第2ばね部材としてのトーションバー31が配置されている。トーションバー31は、中心軸25の軸方向に延びている。トーションバー31は、中心軸25を中心に反時計周りに回転させる方向の弾性力をディスク21に作用させている。つまり、トーションバー31は、ディスク21を介してステム11を下降させる方向の弾性力をバルブ14に作用させている。電磁力がディスク21に作用していない状態で、ディスク21は、ロアスプリング43およびトーションバー31の弾性力によって、開弁位置と閉弁位置との間の中間位置に位置決めされる。
電磁駆動弁10は、電磁石51mおよび51nを含む。電磁石51mおよび51nは、ディスク21に電磁力を作用させる。電磁石51mおよび電磁石51nは、ディスク21の上下にそれぞれ配置されている。
電磁石51mと電磁石51nとは同一形状を有する。代表的に電磁石51mの形状について説明すると、電磁石51mは、コイル53およびコア52を含む。コイル53は、コア52に巻回されている。コア52は、磁性材料から形成されており、本実施の形態では、積層された複数の電磁鋼板から形成されている。コア52は、電磁鋼板以外の磁性材料、たとえば磁性粉末の圧粉体から形成されてもよい。コア52は、中心軸25に直交する平面で切断された場合に、略E字状の断面形状を有する。電磁石51mのコイル53と、電磁石51nのコイル53とは、連続する単一のコイル線から形成されてもよいし、別々のコイル線から形成されてもよい。
電磁石51mのコイル53に電流が供給されると、電磁石51mのコア52とディスク21とを通る磁束流れが形成される。これにより、電磁石51mは、ディスク21を引き寄せる電磁力を発生させる。電磁石51nのコイル53に電流が供給されると、電磁石51nのコア52とディスク21とを通る磁束流れが形成される。これにより、電磁石51nは、ディスク21を引き寄せる電磁力を発生させる。
電磁石51mおよび電磁石51nで発生する電磁力と、ロアスプリング43およびトーションバー31の弾性力とによって、ディスク21を、電磁石51mおよび電磁石51nに交互に引き寄せ、中心軸25を中心に揺動させる。ディスク21が電磁石51mに引き寄せられると、ステム11が上昇し、バルブ14が閉弁位置へと位置決めされる。ディスク21が電磁石51nに引き寄せられると、ステム11が下降し、バルブ14が開弁位置へと位置決めされる。
図3は、図1中の電磁駆動弁に設けられるメインケースを示す斜視図である。図1から図3を参照して、メインケース61は、ディスク21および電磁石51n,51mを支持する。
メインケース61は、筒形状を有する。メインケース61は、その筒形状をなす側部61p,61q,61r,61sを含む。各側部は、薄板形状を有する。側部61pと側部61qとは、間隔を隔てて対向する。側部61rと側部61sとは、間隔を隔てて対向する。側部61p、側部61r、側部61qおよび側部61sは、挙げた順に連なって筒形状を形成する。側部61p、側部61r、側部61qおよび側部61sは、略矩形の端辺に沿って周回する。側部61p、側部61r、側部61qおよび側部61sは、一体に設けられている。メインケース61は、筒形状の外側に張り出す鍔部を有さない。メインケース61の内側には、ディスク21および電磁石51m,51nが配置されている。
シリンダヘッド18の頂面には、カムキャリア19が固定されている。カムキャリア19は、図示しないカムシャフトを回転自在に支持する。メインケース61は、カムキャリア19に固定されている。これに限らず、メインケース61はシリンダヘッド18に直接固定されてもよい。
電磁駆動弁10は、メインケース61をカムキャリア19に固定するボルト201を含む。ボルト201は、カムキャリア19に対してメインケース61の反対側、つまりシリンダヘッド18側からカムキャリア19に挿入されている。ボルト201の頭部がシリンダヘッド18側に配置される。ボルト201は、側部61sに締結されている。
図4は、図2中のIV−IV線上に沿った電磁駆動弁の断面図である。図2から図4を参照して、側部61pおよび側部61qには、それぞれ第1孔としての孔66および第2孔としての孔67が形成されている。孔66および孔67は、側部61pおよび側部61qの互いに向い合う位置に形成されている。
支持部23は、一方端23pおよび他方端23qを含む。一方端23pおよび他方端23qは、中心軸25の軸方向に延びる支持部23の両端に配置されている。一方端23pおよび他方端23qは、それぞれ側部61pおよび側部61qに支持されている。一方端23pは、ベアリング68を介在させて孔66に挿入されている。他方端23qは、ベアリング69を介在させて孔67に挿入されている。このような構成により、支持部23は、メインケース61により回転自在に支持されている。
トーションバー31は、一方端31pおよび他方端31qを含む。一方端31pおよび他方端31qは、中心軸25の軸方向に延びるトーションバー31の両端に配置されている。一方端31pは、トーションバープレート72を介在させて側部61pに固定されている。他方端31qは、支持部23の他方端23qに固定されている。
図5は、図4中の矢印Vに示す方向から見た電磁駆動弁を示す側面図である。図3から図5を参照して、側部61qには、切り欠き67gが形成されている。切り欠き67gは、孔67の周縁の一部分を開放するように形成されている。切り欠き67gは、側部61qの端辺から孔67に連なって形成されている。切り欠き67gの開口幅Bは、支持部23の一方端23qの直径Rよりも大きい。一方、孔66は、その周縁が全周に渡って閉じた形状に形成されている。
図1および図2を参照して、電磁石51mおよび51nは、メインケース61により支持されている。電磁石51mは、側部61rに固定されている。メインケース61の側部61sには、インナーケース71が固定されている。電磁石51nは、インナーケース71に固定されている。
電磁石51mを支持する側部61rは、電磁石51mに対してディスク21の反対側に配置されている。電磁石51nを支持する側部61sは、電磁石51nに対してディスク21の反対側に配置されている。ディスク21の揺動運動時、ディスク21から電磁石51mに衝撃が加わる方向に交差する平面内で、側部61rが板状に延在する。同様に、ディスク21から電磁石51nに衝撃が加わる方向に交差する平面内で、側部61sが板状に延在する。
なお、図1中では、電磁石51mおよび電磁石51nがそれぞれボルト204およびボルト205により側部61rおよびインナーケース71に固定されているが、これに限らず、たとえば溶接により固定されてもよい。電磁石51nは、インナーケース71を介在させず、メインケース61に直接固定されてもよい。
続いて、図1中の電磁駆動弁10の組み立て方法について説明する。図1を参照して、ボルト205を用いて電磁石51nをインナーケース71に固定する。ボルト204を用いて電磁石51mをメインケース61に固定する。
図2および図4を参照して、支持部23の一方端23pを孔66に挿入し、他方端23qを孔67に挿入する。ベアリング68を孔66に挿入する。ベアリング69を孔67に挿入し、ボルト212を用いてメインケース61に固定する。トーションバープレート72が組み付いたトーションバー31を、孔24に挿入するとともに、他方端31qを支持部23の他方端23qに固定する。ボルト211を用いてトーションバープレート72をメインケース61に対して仮止めする。
図1を参照して、ボルト201を用いてメインケース61をカムキャリア19に固定する。この際、ボルト201によりインナーケース71をメインケース61に共締めする。メインケース61が組み付いたカムキャリア19を、ボルト203を用いてシリンダヘッド18に固定する。ロアスプリング43およびトーションバー31の弾性力によって、ディスク21が開弁位置と閉弁位置との間の中間位置に位置決めされるように、位相調整を行なう。この後、ボルト211を増し締めし、トーションバープレート72をメインケース61に固定する。
図6は、比較のための電磁駆動弁を示す正面図である。図6は、図2に対応する図である。続いて、図6中の電磁駆動弁と比較しながら、図1中の電磁駆動弁10によって奏される作用、効果について説明する。
図6を参照して、比較のための電磁駆動弁510は、図1中のメインケース61に替えてサイドプレート161pおよび161qを含む。サイドプレート161pおよび161qは、ディスク21および電磁石51m,51nを支持する。
サイドプレート161pおよび161qは、平板形状を有する。サイドプレート161pとサイドプレート161qとは、互いに間隔を隔てて配置されている。サイドプレート161pとサイドプレート161qとの間に、ディスク21および電磁石51m,51nが配置されている。サイドプレート161pおよび161qは、鍔部162を含む。鍔部162は、電磁駆動弁510が搭載されるシリンダヘッド18の搭載面に平行に、かつサイドプレート161pとサイドプレート161qとの間の空間から見て外側に張り出す。ボルト271を用いて鍔部162がカムキャリア19に締結されることにより、サイドプレート161pおよび161qが固定されている。
ディスク21の支持部23の両端は、サイドプレート161pおよび161qにより支持されている。電磁石51nおよび51mは、サイドプレート161pとサイドプレート161qとの間に挟持された状態でピン262により位置決めされている。ボルト261を用いて電磁石51mおよび51nがサイドプレート161pおよび161qに対して固定されている。
上記の比較のための電磁駆動弁510では、ディスク21の支持部23の両端がサイドプレート161pおよび161qにより支持されている。この場合、サイドプレート161pおよび161qをカムキャリア19に固定する際に相互に位置ずれを起こし、この位置ずれに起因して、ディスク21の組み付け精度が十分に得られないおそれがある。
これに対して、本実施の形態における電磁駆動弁10では、支持部23の一方端23pおよび他方端23qが、一体に設けられた側部61pおよび側部61qにそれぞれ支持されている。また、一方端23pおよび他方端23qがそれぞれ挿入される孔66および孔67は、メインケース61に対する同時加工により形成することが可能である。このため、ディスク21の組み付け精度を向上させ、ディスク21が電磁石51mまたは電磁石51nに引き寄せられた時に、両者の間で良好な密着度を得ることができる。これにより、ディスク21に作用させる電磁力を増大させることができる。
また、側部61qに孔67の周縁に通じる切り欠き67gを形成することによって、上記の電磁駆動弁10の組み立て時、ディスク21の支持部23をメインケース61に組み付けることが可能となる。また、切り欠き67gは、トーションバー31が固定される側部61pではなく側部61qに形成されている。このため、側部61pの剛性を十分に確保し、電磁駆動弁10の運転時、トーションバー31から受ける反力によって側部61pが変形することを抑制できる。結果、ディスク21と電磁石51mおよび51nとの間で良好な密着度が得られ、耐久性能を向上させることができる。
また、メインケース61は、筒形状を有することにより剛性が向上する。このため、ディスク21と電磁石51mおよび51nとの衝突によりメインケース61に繰り返し衝撃が加わっても、メインケース61に発生する歪みを小さい抑えることができる。
上記の比較のための電磁駆動弁510では、ディスク21から電磁石51mおよび51nに加わった衝撃を、ボルト261による締結力やディスク21および電磁石51m,51n間の摩擦力によって受ける。これに対して、本実施の形態における電磁駆動弁10では、電磁石51mおよび電磁石51nをそれぞれ支持する側部61rおよび側部61sが、電磁石51mおよび電磁石51nに対してディスク21の反対側に配置されているため、ディスク21から電磁石51mおよび51nに加わった衝撃をメインケース61で受けることができる。これにより、電磁石51mおよび51nが、電磁駆動弁10の運転時に位置ずれを起こすことを防止できる。
上記の比較のための電磁駆動弁510では、カムキャリア19への固定のため、サイドプレート161pおよび161qに鍔部162が設けられている。この場合、鍔部162が外側に張り出しているため、電磁駆動弁510の設置面積が増大する。
これに対して、本実施の形態における電磁駆動弁10では、メインケース61を一体の筒形状としたことにより、その筒形状の側部61sにボルト201を締結することが可能となる。これにより、メインケース61に鍔部を設ける必要がなくなり、電磁駆動弁10がカムキャリア19およびシリンダヘッド18上に投影される範囲内で、メインケース61の固定を完結させることができる。また、ボルト201は、メインケース61とは反対側からカムキャリア19に挿入されるため、メインケース61の内側にボルト201を嵌め込むためのスペースを確保する必要がない。したがって、電磁駆動弁10の体格を小さいし、その搭載性を向上させることができる。このため、たとえば、隣接する気筒間の間隔が小さいエンジンや、同一気筒内の吸気バルブおよび排気バルブが近接するエンジンであっても、電磁駆動弁10の搭載を可能とできる。
この発明の実施の形態1における電磁駆動弁10は、回転自在に支持される支持部23を含み、電磁力の作用によって支持部23を支点に揺動し、バルブ14を駆動させるディスク21と、間隔を隔てて対向する第1側部としての側部61pおよび第2側部としての側部61qを含み、側部61pと側部61qとが一体に設けられる支持部材としてのメインケース61とを備える。支持部23は、軸線としての中心軸25に沿って延び、その延びる両端に一方端23pおよび他方端23qを有する。一方端23pおよび他方端23qがそれぞれ側部61pおよび側部61qに支持される。
このように構成された、この発明の実施の形態1における電磁駆動弁10によれば、支持部23の一方端23pおよび他方端23qを、一体に設けられた側部61pおよび側部61qでそれぞれ支持することにより、ディスク21の組み付け精度を向上させ、ディスク21に作用させる電磁力を増大させることができる。これにより、電磁駆動弁10の運転時、電磁石51mおよび51nで消費される電力を低減させることができる。
(実施の形態2)
図7は、この発明の実施の形態2における電磁駆動弁を示す断面図である。本実施の形態における電磁駆動弁は、実施の形態1における電磁駆動弁10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
図7は、この発明の実施の形態2における電磁駆動弁を示す断面図である。本実施の形態における電磁駆動弁は、実施の形態1における電磁駆動弁10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
図7を参照して、本実施の形態における電磁駆動弁では、図1中のディスク21に替えて、アッパディスク21xおよびロアディスク21yが設けられ、図1中の電磁石51mおよび51nに替えて電磁石51が設けられている。
アッパディスク21xとロアディスク21yとは、互いに間隔を隔てて配置されている。アッパディスク21xおよびロアディスク21yの支持部23には、それぞれ中心軸25xおよび中心軸25yが規定されている。アッパディスク21xおよびロアディスク21yは、それぞれ中心軸25xおよび中心軸25yを支点に揺動運動する。アッパディスク21xおよびロアディスク21yの連結部22は、ステム11の異なる位置にそれぞれ連結されている。電磁石51は、アッパディスク21xとロアディスク21yとの間に配置されている。
アッパディスク21xおよびロアディスク21yの支持部23の両端は、メインケース61の側部61pおよび61qにより支持されている。本実施の形態では、電磁石51が、メインケース61の側部61pおよび61qにより支持されている。なお、メインケース61は、側部61rがなく、側部61pと側部61qとが側部61sのみにより連結された形状を有してもよい。
このように構成された、この発明の実施の形態2における電磁駆動弁によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 電磁駆動弁、14 バルブ、19 カムキャリア、21 ディスク、21x アッパディスク、21y ロアディスク、23 支持部、23p 一方端、23q 他方端、25 中心軸、51,51m,51n 電磁石、61 メインケース、61p,61q,61r,61s 側部、66,67 孔、67g 切り欠き、201 ボルト。
Claims (6)
- 回転自在に支持される支持部を含み、電磁力の作用によって前記支持部を支点に揺動し、バルブを駆動させるディスクと、
間隔を隔てて対向する第1側部および第2側部を含み、前記第1側部と前記第2側部とが一体に設けられる支持部材とを備え、
前記支持部は、軸線に沿って延び、その延びる両端に一方端および他方端を有し、
前記一方端および前記他方端がそれぞれ前記第1側部および前記第2側部に支持される、電磁駆動弁。 - 前記支持部材は、前記第1側部および前記第2側部を含む筒形状をなす、請求項1に記載の電磁駆動弁。
- 前記第1側部には前記一方端が挿入される第1孔が形成され、前記第2側部には前記他方端が挿入される第2孔が形成される、請求項1または2に記載の電磁駆動弁。
- 前記軸線に沿って延び、前記ディスクに弾性力を作用させるトーションバーをさらに備え、
前記トーションバーは、前記第1側部に対して固定され、
前記第2側部には、前記第2孔の周縁の一部分を開放し、前記支持部を挿入可能な切り欠きが形成され、前記第1側部には、前記第1孔が周縁が全周で閉じた形状に形成される、請求項3に記載の電磁駆動弁。 - 前記ディスクと対向して配置され、電磁力を作用させることによって前記ディスクを引き寄せる電磁石をさらに備え、
前記電磁石は、一体の前記支持部材に支持される、請求項1から4のいずれか1項に記載の電磁駆動弁。 - 前記支持部材をベース部材に固定するボルトをさらに備え、
前記支持部材は、側部を含む筒形状をなし、
前記ボルトは、前記ベース部材に対して前記支持部材の反対側から挿入され、前記側部に締結される、請求項1から5のいずれか1項に記載の電磁駆動弁。
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