JP2007127014A - シリンダヘッドカバー並びにカムシャフトに対する潤滑オイルの供給構造 - Google Patents

シリンダヘッドカバー並びにカムシャフトに対する潤滑オイルの供給構造 Download PDF

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Abstract

【課題】カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に対して、潤滑オイルを確実に且つ安定的に供給し得る技術を提供する。
【解決手段】カバー本体14の内側に、合成樹脂製の第一の延出部20を位置固定に存在せしめると共に、該第一の延出部20に対して、合成樹脂製の第二の延出部28を重ね合わせて、溶着せしめ、更に、それら第一及び第二の延出部20,28との間にオイル流路40を設ける一方、該オイル流路40内に潤滑オイルを供給する供給孔44と、カムシャフト19の吸排気バルブ52,54との接触部位に向かって潤滑オイルを噴射せしめる噴射孔46とを、それぞれ、該第一の延出部20と該第二の延出部28のうちの少なくとも何れか一方に設けて、構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、シリンダヘッドカバー並びにカムシャフトに対する潤滑オイルの供給構造に係り、特に、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に潤滑オイルを供給し得る構造を備えたシリンダヘッドカバーの改良と、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に対する潤滑オイルの供給構造の改良とに関するものである。
よく知られているように、内燃機関、例えば、自動車の4サイクルエンジン等においては、一般に、カムシャフトが、シリンダヘッドの上部に軸支されている(例えば、下記特許文献1参照)。そして、このカムシャフトに接触位置せしめられた吸排気バルブが、カムシャフトの回転に伴って開閉駆動せしめられることによって、シリンダ内への混合気の吸入と燃焼ガスのシリンダ内からの排出が、適切なタイミングで行われるようになっている。
また、そのようなエンジンの多くのものにおいては、カムシャフトの回転に伴う吸排気バルブのスムーズな開閉駆動を確保するために、シリンダヘッドに取り付けられるシリンダヘッドカバーが、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に向かって潤滑オイルを供給し得る構造をもって構成されている。
すなわち、かかるシリンダヘッドカバーにあっては、その内側に、潤滑オイルが流通せしめられるオイル流路としてのシャワーパイプが、管壁に穿設された1個の導入孔と複数の噴射孔とを有して、カムシャフトの軸方向に延びるように配設されている。そして、所定の潤滑オイルが、シャワーパイプ内に、導入孔を通じて導入されて、このシャワーパイプ内を流通せしめられると共に、各噴射孔を通じて、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に噴射せしめられるようになっているのである。
ところが、かくの如き潤滑オイルの供給構造を備えた従来のシリンダヘッドカバーにおいては、シャワーパイプが、比較的に製造コストの高い金属製の細管にて構成されており、また、そのようなシャワーパイプが、例えば、シリンダヘッドカバーの内側に固定されたバッフルプレート等に対して、複数のねじやボルトを一つ一つ締結する面倒なねじ止めやボルト止め等を行うことによって、取り付けられるようになっている。そのため、かかる従来のシリンダヘッドカバーでは、潤滑オイルの供給構造を何等有しないものに比して、コスト性や製作性において著しく劣るものとなってしまうことが避けられなかった。
しかも、かくの如き潤滑オイルの供給構造を有する従来のシリンダヘッドカバーにあっては、例えば、ドリル等を用いた穿孔加工やプレス加工等により、金属管体からなるシャワーパイプの管壁が、その外面側から穿孔されて、噴射孔が設けられるようになっているところから、そのような噴射孔の開口周辺部が、内面側に向かって不規則乃至は不均一に屈曲乃至は湾曲せしめられてしまうことがあった。そして、そうなると、噴射孔から噴射される潤滑オイルの噴射方向にバラツキが生じるようになり、それによって、かかる潤滑オイルを、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に確実に噴射し、供給することが出来なくなってしまう場合があったのである。
特開平7−19019号公報
ここにおいて、本発明は上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に対して、潤滑オイルを確実に且つ安定的に供給し得る構造が、優れた製作性をもって可及的に安価に実現されてなるシリンダヘッドカバーを提供することにある。また、本発明にあっては、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に対して、潤滑オイルを確実に且つ安定的に供給し得るように改良された、カムシャフトに対する潤滑オイルの供給構造を、可及的に低いコストで、しかも簡易な作業にて実現し得る技術を提供することをも、その課題とするものである。
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、その要旨とするところは、内燃機関の吸排気バルブに接触して、該吸排気バルブを開閉駆動せしめるカムシャフトが配設されたシリンダヘッドに取り付けられるシリンダヘッドカバーであって、(a)前記シリンダヘッドを覆って位置せしめられるカバー本体と、(b)該カバー本体の内側に、前記カムシャフトの軸方向に延びる状態で位置固定に存在せしめられた、合成樹脂材料からなる第一の延出部と、(c)該第一の延出部とは別個の合成樹脂部材からなり、前記カムシャフトの軸方向に延びるように位置せしめられた状態で、該第一の延出部に重ね合わされて、溶着された第二の延出部と、(d)前記第一の延出部と前記第二の延出部のそれぞれの重合面の少なくとも何れか一方において開口して、前記カムシャフトの軸方向に延びる凹溝が、それらの重合面の少なくとも何れか他方にて覆蓋されることにより、該第一の延出部と該第二の延出部との間に、潤滑オイルが流通可能に形成されたオイル流路と、(e)該オイル流路を外部に連通せしめるように、前記第一の延出部と前記第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方を貫通して設けられて、該オイル流路内に前記潤滑オイルを供給する供給孔と、(f)前記オイル流路を外部に連通せしめるように、前記第一の延出部と前記第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方を貫通し、且つ前記カムシャフトの前記吸排気バルブとの接触部位に向かって開口する開口部を有して設けられて、該オイル流路内を流通せしめられる前記潤滑オイルを、該開口部を通じて該カムシャフトの接触部位に噴射せしめる噴射孔とを含んで構成したことを特徴とするシリンダヘッドカバーにある。
すなわち、この本発明に従うシリンダヘッドカバーにあっては、潤滑オイルが流通せしめられるオイル流路が、カバー本体の内側に位置固定に存在せしめられた合成樹脂製の第一の延出部と、この第一の延出部に溶着された合成樹脂製の第二の延出部との間に形成されている。それ故、例えば、複数のねじやボルトを用いたねじ止めやボルト止め等によりカバー本体の内側に固定される金属製の細管からなるシャワーパイプにてオイル流路が構成された従来品に比して、オイル流路が、安価な材料にて構成され得ると共に、複数のねじやボルトを一つ一つ締結する面倒な作業を何等行うことなく、単に、第二の延出部を第一の延出部に対して一挙に溶着せしめるだけで、カバー本体の内側に対して、容易に且つ迅速に形成され得る。
しかも、本発明に係るシリンダヘッドカバーでは、合成樹脂製の第一の延出部と第二の延出部の少なくとも何れか一方に、潤滑オイルを噴射する噴射孔が設けられているため、例えば、公知の金型成形により、第一の延出部や第二の延出部を成形するように為せば、それらの延出部を成形すると同時に、噴射孔を少なくとも何れか一方の延出部に形成することが出来、しかも、かかる噴射孔のオイル噴射側の開口部の形状を、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に向かって開口する所望の形状となるように、正確に且つ安定的に設定することが出来る。そして、それにより、管壁に噴射孔が穿設された金属管体からなるシャワーパイプにてオイル流路が構成された従来品とは異なって、オイル流路の形成作業とは別に、噴射孔を形成するための作業を行う必要が有利に解消され得るばかりでなく、噴射孔から噴射される潤滑オイルの噴射方向に不規則なバラツキが生じるようなことが効果的に防止され得、以て、潤滑オイルを、噴射孔から任意の方向に向かって安定的に噴射せしめることが可能となる。
従って、かくの如き本発明に従うシリンダヘッドカバーにあっては、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に対して、潤滑オイルを確実に且つ安定的に供給することが出来、また、そのような潤滑オイルの供給構造が、優れた製作性をもって、比較的に安価に実現され得ることとなる。
発明の態様
ところで、本発明は、少なくとも、以下に列挙する如き各種の態様において、好適に実施され得るものである。
<1> 内燃機関の吸排気バルブに接触して、該吸排気バルブを開閉駆動せしめるカムシャフトが配設されたシリンダヘッドに取り付けられるシリンダヘッドカバーであって、(a)前記シリンダヘッドを覆って位置せしめられるカバー本体と、(b)該カバー本体の内側に、前記カムシャフトの軸方向に延びる状態で位置固定に存在せしめられた、合成樹脂材料からなる第一の延出部と、(c)該第一の延出部とは別個の合成樹脂部材からなり、前記カムシャフトの軸方向に延びるように位置せしめられた状態で、該第一の延出部に重ね合わされて、溶着された第二の延出部と、(d)前記第一の延出部と前記第二の延出部のそれぞれの重合面の少なくとも何れか一方において開口して、前記カムシャフトの軸方向に延びる凹溝が、それらの重合面の少なくとも何れか他方にて覆蓋されることにより、該第一の延出部と該第二の延出部との間に、潤滑オイルが流通可能に形成されたオイル流路と、(e)該オイル流路を外部に連通せしめるように、前記第一の延出部と前記第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方を貫通して設けられて、該オイル流路内に前記潤滑オイルを供給する供給孔と、(f)前記オイル流路を外部に連通せしめるように、前記第一の延出部と前記第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方を貫通し、且つ前記カムシャフトの前記吸排気バルブとの接触部位に向かって開口する開口部を有して設けられて、該オイル流路内を流通せしめられる前記潤滑オイルを、該開口部を通じて該カムシャフトの接触部位に噴射せしめる噴射孔とを含んで構成したことを特徴とするシリンダヘッドカバー。
<2> 上記せる態様<1>において、前記第一の延出部が、前記カバー本体の内側において、ブローバイガス中に含まれるオイルを分離するオイルセパレータ室を該カバー本体との間に形成するように固定された合成樹脂製のバッフルプレートにて、構成されていること。この本態様では、シリンダヘッドカバーの多くのものにおけるカバー本体の内側に設置されるバッフルプレートを利用して、カバー本体の内側に、オイル流路を形成することが出来る。それ故、オイル流路の形成のために追加される新たな部品や部材の数を可及的に少ない数に抑えることが可能となる。従って、かくの如き本態様によれば、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に対して、潤滑オイルを確実に且つ安定的に供給し得る構造を備えたシリンダヘッドカバーのコスト性と製作性の向上が、更に効果的に図られ得ることとなる。
<3> 上記の態様<1>又は態様<2>において、前記カバー本体が、合成樹脂材料を用いて形成されていること。かかる本態様では、例えば、カバー本体を第一の延出として利用することが出来る。即ち、カバー本体の内面と第二の延出部のうちの何れか一方に凹溝を設けた上で、カバー本体の内面に対して、第二の延出部を直接に重ね合わせて、溶着することにより、それらカバー本体と第二の延出部との間にオイル流路を形成することが可能となる。そして、それによって、カバー本体とは別個の部材からなる第一の延出部をカバー本体の内側に位置固定に存在せしめる必要が有利に解消され得る。従って、このような本態様によっても、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に対して、潤滑オイルを確実に且つ安定的に供給し得る構造を備えたシリンダヘッドカバーのコスト性と製作性の更なる向上が、より効果的に実現され得ることとなる。
<4> 上記せる態様<1>乃至態様<3>のうちの何れか一つにおいて、前記第一の延出部と前記第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方に、前記オイル流路内に連通する内孔を備えた筒部が一体形成されて、該筒部の内孔にて、前記供給孔が構成されると共に、該筒部に対して、弾性材料からなる環状シール部材が外挿されていること。
この本態様によれば、例えば、シリンダヘッドとシリンダヘッドカバーとの間に、潤滑オイルを導入するオイル導入路が管体にて構成される場合に、内孔が供給孔とされた筒部を、かかるオイル導入路の開口部内に挿入せしめることで、オイル導入路と筒部とを連通状態で容易に接続し得ると共に、環状のシール部材にて、オイル導入路の内周面と筒部の外周面との間をシールすることが出来、以て、オイル導入路から供給孔内への潤滑オイルの供給を安定的に確保することが可能となる。しかも、仮に、筒部が、オイル導入路に対して、軸直角方向に位置ずれせしめられた状態や斜めに傾いた状態で、挿入されていても、環状シール部材の弾性変形によって、オイル導入路の内周面と筒部の外周面との間のシール状態が確実に維持され得る。そしてまた、オイル導入路から筒部の供給孔内への潤滑オイルの供給に際して、潤滑オイルの油圧により、筒部とオイル導入路とが、軸方向において、多少、相対変位せしめられても、筒部がオイル導入路内から抜脱されない限りは、オイル導入路から供給孔内への潤滑オイルの供給を安定的に確保することが可能となる。
<5> 内燃機関の吸排気バルブに接触して、該吸排気バルブを開閉駆動せしめるカムシャフトの該吸排気バルブとの接触部位に、潤滑オイルを供給する構造において、前記シリンダヘッドカバーの内側に、前記カムシャフトの軸方向に延びる状態で位置固定に存在せしめられた、合成樹脂材料からなる第一の延出部に対して、該第一の延出部とは別個の合成樹脂部材にて構成された、該カムシャフトに沿って延びる第二の延出部を重ね合わせて、該第一の延出部と該第二の延出部のそれぞれの重合面の少なくとも何れか一方に、該カムシャフトに沿って延びるように形成された凹溝を、それらの重合面の少なくとも何れか他方にて覆蓋せしめた状態で、該第二の延出部を該第一の延出部に溶着することにより、それら第一の延出部と第二の延出部との間に、前記潤滑オイルが流通可能なオイル流路を形成する一方、該オイル流路を外部に連通せしめるように、該第一の延出部と該第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方を貫通して設けられた供給孔を通じて、該オイル流路内に該潤滑オイルを供給し、更に、該オイル流路を外部に連通せしめるように、該第一の延出部と該第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方を貫通し、且つ前記カムシャフトの前記吸排気バルブとの接触部位に向かって開口する開口部を有して設けられた噴射孔を通じて、該オイル流路内を流通せしめられる該潤滑オイルを該カムシャフトの接触部位に噴射せしめて、供給するように構成したことを特徴とする、カムシャフトに対する潤滑オイルの供給構造。
この本態様では、例えば、カバー本体の内側に、金属製の細管からなるシャワーパイプを、複数のねじやボルトで固定することにより、オイル流路を形成する場合に比して、容易且つ迅速な作業により、オイル流路を安価に形成することが出来る。しかも、オイル流路を形成する第一の延出部や第二の延出部を公知の金型成形等により成形すれば、噴射孔を、それら第一及び第二の延出部の成形と同時に形成し得るだけでなく、噴射孔におけるオイル噴射側の開口部の形状を、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に向かって開口する所望の形状となるように、正確に且つ安定的に設定することが出来、以て、潤滑オイルを、噴射孔から任意の方向に向かって安定的に噴射せしめることが可能となる。
従って、かくの如き本態様によれば、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に対して、潤滑オイルを確実に且つ安定的に供給し得る構造が、可及的に低いコストで、しかも簡易な作業にて、極めて有利に実現され得ることとなる。
<6> 上記の態様<5>において、前記第一の延出部と前記第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方に、前記オイル流路内に連通する内孔を備えた筒部を一体形成して、該筒部の内孔にて、前記供給孔を構成する一方、前記シリンダヘッドと前記シリンダヘッドカバーとの間に、前記潤滑オイルを導入する管状導入路を設けて、該管状導入路内に該筒部を挿入せしめると共に、該管状導入路の内周面と該筒部の外周面との間に、弾性材料からなる環状シール部材を介在せしめることにより、それらの内周面と外周面との間をシールした状態下において、該潤滑オイルを、該管状導入路から該筒部内の該供給孔を通じて該オイル流路内に供給し得るように構成したこと。
この本態様によれば、筒部が、管状導入路内に、軸直角方向に位置ずれせしめられた状態や斜めに傾いた状態で挿入されていても、環状シール部材の弾性変形によって、管状導入路の内周面と筒部の外周面との間のシール状態が確実に維持され得る。また、管状導入路から筒部の供給孔内への潤滑オイルの供給に際して、潤滑オイルの油圧により、筒部とオイル導入路とが、軸方向において、多少、相対変位せしめられても、筒部がオイル導入路内から抜脱されない限りは、オイル導入路から供給孔内への潤滑オイルの供給が、安定的に確保され得る。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1及び図2には、本発明に従うシリンダヘッドカバーの一実施形態として、自動車のエンジンのシリンダヘッドカバーが、エンジンに取り付けられた状態で、互いに直交する二つの切断面にて切断された断面形態において、それぞれ部分的に示されている。それらの図から明らかなように、本実施形態のシリンダヘッドカバー10は、シリンダヘッド12に対して、その上部を覆って取り付けられるカバー本体14を有して、構成されている。なお、図1及び図2においては、シリンダヘッドカバー10の構造の理解を容易とするために、シリンダやピストンを始めとしたエンジン内部に設けられる各種の部品や部材が省略されていることが、理解されるべきである。
より具体的には、このシリンダヘッドカバー10のカバー本体14は、例えば、ポリアミド樹脂をマトリックスとしたガラス繊維強化樹脂材料等を用いて形成されており、略矩形平板状の天板部16と、この天板部16の内面(下面)における外周部の全周に一体的に突設された側壁部18とを、一体的に有している。そして、かかるカバー本体14にあっては、天板部16が、シリンダヘッド12に軸支されたカムシャフト19を間に挟んで、シリンダヘッド12の上部を覆い、且つカムシャフト19の軸方向に延びるように位置せしめられた状態で、側壁部18において、シリンダヘッド12の側部に対して、例えばボルト固定等されて、取り付けられている。
また、そのようなカバー本体14の天板部16の内側(下側)には、カバー本体14の形成材料と同じガラス繊維強化樹脂材料を用いて形成されたバッフルプレート20が、位置せしめられている。このバッフルプレート20は、全体として、カバー本体14の天板部16よりも一周り小さな矩形の平板形状を呈しており、下面の全体が平坦面とされる一方、上面の外周部には、所定高さで突出し、且つ全周に亘って連続的に延びる取付凸条22が、一体的に設けられている。そして、そのようなバッフルプレート20の取付凸条22が、バッフルプレート20に対応した大きさの矩形の枠状形態をもって天板部16の内面(下面)に一体的に立設された枠状リブ24に対して突き合わされて、その突合せ部分において溶着されている。
これにより、合成樹脂製のバッフルプレート20が、カバー本体14の内側において、天板部16から下方に所定距離を隔てた位置で、天板部16と平行して延びるように、換言すれば、カムシャフト19の軸方向に延びるように配置せしめられた状態で、天板部16と一体化されているのである。このことから明らかなように、本実施形態では、バッフルプレート20にて、第一の延出部が構成されている。
なお、本実施形態のシリンダヘッドカバー10においては、従来と同様に、バッフルプレート20と天板部16との間に形成される空間がオイルセパレータ室26とされており、このオイルセパレータ室26内で、シリンダヘッド12とカバー本体14との間に存在せしめられたブローバイガス中から、かかるガスに含まれるオイルが分離せしめられるようになっている。つまり、図示されてはいないものの、天板部16の枠状リブ24の互いに対向する二つの部位のうちの一方の部位と他方の部位とには、ブローバイガスの流入口と流出口とが、それぞれ設けられて、ブローバイガスが、オイルセパレータ室26内を流通せしめられるようになっている。また、天板部16と対向するバッフルプレート20の上面上には、複数の衝突板が、例えばラビリンス構造をもって一体的に立設されている。かくして、オイルセパレータ室26内を流通するブローバイガスが、各衝突板に衝突せしめられて、ブローバイガス中のオイルが各衝突板に付着せしめられるようになり、以て、ブローバイガス中からオイルが分離せしめられるようになっているのである。
また、そのようなバッフルプレート20の平坦面とされた下面には、カバー本体14の形成材料と同じガラス繊維強化樹脂材料を用いて、例えば射出成形等により成形された、第二の延出部としての流路形成部材28が、一体的に設けられている。この流路形成部材28は、全体として、細長い矩形の厚肉平板乃至は角柱体からなり、板厚方向の一方の面となる上面に、凹溝30が、長さ方向に連続して延びるように形成されている。また、かかる凹溝30は、流路形成部材28の長さ方向に平行に延びる二つの縦壁部と幅方向に平行に延びる二つの横壁部とにて、四方が囲まれてなる断面矩形形状を呈している。
さらに、そのような流路形成部材28においては、凹溝30の底壁部の下面(外側面)における延出方向(長さ方向)の一端部に、所定高さを有する円筒部32が、鉛直下方に向かって真っ直ぐに延びるようにして、一体的に立設されている。そして、この円筒部32の内孔33が、凹溝30の底壁部における円筒部32の形成部位に設けられた第一の貫通孔34を通じて、凹溝30内に連通せしめられている。換言すれば、凹溝30の内部空間が、鉛直方向に延びる円筒部32の内孔33と、それに対応して底壁部に設けられた第一の貫通孔34とを通じて、外部に連通せしめられている。
また、凹溝30の底壁部の下面には、その延出方向において、円筒部32の形成部位と所定距離を隔て且つ互いに間隔をおいた四個所に、ノズル部36が、鉛直下方に向かって真っ直ぐに延びるようにして、それぞれ一つずつ、一体形成されている。このノズル部36は、円筒部32よりも高さの低い円筒形状を呈し、円筒部32の内孔33よりも径の小さな内孔37を有している。そして、それら各ノズル部36の内孔37が、凹溝30の底壁部におけるノズル部36の形成部位にそれぞれ設けられた第二の貫通孔38を通じて、凹溝30内に連通せしめられている。換言すれば、凹溝30の内部空間が、鉛直方向に延びる各ノズル部36の内孔37と、それらにそれぞれ対応して底壁部に設けられた第二の貫通孔38とを通じても、外部に連通せしめられているのである。
そして、このような構造を有する流路形成部材28が、シリンダヘッドカバー10のシリンダヘッド12への取付状態下で、カバー本体14の内側におけるカムシャフト19の鉛直上方において、カムシャフト19の軸方向に延出し、且つバッフルプレート20の平坦な下面に対して、縦壁部と横壁部のそれぞれにおける凹溝30の開口側端面たる上端面をそれぞれ重ね合わせて、配置され、また、かかる配置下で、それら流路形成部材28とバッフルプレート20とが、互いの重合せ面同士において、溶着されている。
かくして、流路形成部材28が、バッフルプレート20に対して、その下面に固着されて、一体化せしめられていると共に、それら一体化された流路形成部材28とバッフルプレート20との間に、バッフルプレート20の平坦な下面にて覆蓋せしめられた凹溝30からなるオイル流路40が、カムシャフト19の鉛直上方において、その軸方向に沿って、水平に延びるように形成されている。
また、そのようなオイル流路40にあっては、流路形成部材28に設けられた円筒部32の内孔33と第一の貫通孔34とを通じて、外部に連通せしめられている。そして、それら円筒部32の内孔33と第一の貫通孔34とにて、潤滑オイルとしてのエンジンオイル42をオイル流路40内に供給する供給孔44が、構成されているのである。
すなわち、ここでは、エンジンオイル42を導く管状導入路としてのオイル導入管48が、シリンダヘッドカバー10におけるカバー本体14の天板部16とシリンダヘッド12の上部部位(図示せず)との間に延出せしめられて、上方に向かって開口せしめられている。そして、このオイル導入管48の上部開口部内に、流路形成部材28の円筒部32の先端部分が、所定の長さだけ挿入されて、円筒部32が、オイル導入管48に対して、連通状態で接続されており、以て、オイル導入管48内のエンジンオイル42が、供給孔44を通じて、オイル流路40内に供給されるようになっている。
なお、本実施形態においては、ゴム材料からなる、管状シール部材としてのOリング50が、オイル導入管48内に挿入された円筒部32の先端部分に外挿位置せしめられている。これにより、Oリング50が、円筒部32の外周面とオイル導入管48の内周面との間に圧縮変形下で介在せしめられて、それらの外周面と内周面とに接触位置せしめられており、以て、エンジンオイル42のオイル流路40内への供給時に、エンジンオイル42が、円筒部32の外周面とオイル導入管48の内周面との間から漏出するようなことが、防止され得るようになっている。また、仮に、円筒部32が、オイル導入管48内に、軸直角方向に位置ズレした状態や斜めに傾いた状態で挿入されている場合にあっても、円筒部32の外周面とオイル導入管48の内周面とに対するOリング50の接触状態が、Oリング50自身の弾性変形により良好に維持されて、それら円筒部32の外周面とオイル導入管48の内周面との間からのエンジンオイル42の漏出が、確実に防止され得るように構成されている。
さらに、ここでは、円筒部32が、オイル導入管48内に所定長さで挿入されて、それら円筒部32とオイル導入管48とが接続されているため、エンジンオイル42の油圧により、円筒部32に対して、オイル導入管48内からの抜脱方向たる上方に向かって所定の作用力が加えられて、円筒部32が、上方に向かって、多少、変位せしめられても、円筒部32のオイル導入管48との接続状態が維持されて、供給孔44を通じてのオイル流路40内へのエンジンオイル42の供給が確保され得るようになっている。
また、上記せる供給孔44を通じてエンジンオイル42が供給されるオイル流路40は、流路形成部材28に設けられた四つのノズル部36の内孔37と、それに対応する四つの第二の貫通孔38とを通じても、外部に連通せしめられている。そして、それら互いに対応するノズル部36の内孔37と第二の貫通孔38とが、オイル流路40内を流通するエンジンオイル42を外部に噴射せしめる噴射孔46とされている。
つまり、上記せるように、オイル流路40は、カムシャフト19の鉛直上方において、その軸方向に延びるように形成された状態で、位置せしめられている。一方、カムシャフト19の鉛直下方には、図示しないシリンダ内に混合気を取り入れるための吸気バルブ52と、かかるシリンダ内から燃焼ガスを排出するための排気バルブ54とが、カムシャフト19の軸方向に交互に並んで、合計四つ位置せしめられている。また、それら吸気バルブ52と排気バルブ54は、カムシャフト19に位置固定に且つ相対回転不能に設けられた四つのカム56とそれぞれ接触し、カムシャフト19の回転に伴って、各カム56に押圧されて、各々開閉駆動せしめられるようになっている。そして、ここでは、流路形成部材28の下面に対して、鉛直下方に真っ直ぐに延びるように一体形成された四つのノズル部36が、カムシャフト19に位置固定に設けられた四つのカム56の鉛直上方に、所定距離を隔てて、それぞれ対応位置せしめられている。
かくして、本実施形態においては、各ノズル部36の内孔37からなる噴射孔46が、カムシャフト19の四つのカム56、つまり、カムシャフト19における吸気バルブ52や排気バルブ54との接触部分に向かって開口する開口部を有して、構成されている。そして、それにより、供給孔44を通じてオイル流路40内に供給されて、オイル流路40内を流通せしめられるエンジンオイル42が、各ノズル部36のそれぞれの噴射孔46から、カムシャフト19における吸気バルブ52や排気バルブ54との接触部分たる各カム56に向かって確実に噴射せしめられるようになっている。以て、各カム56と吸気バルブ52や排気バルブ54との間の接触抵抗が有利に小さくされて、カムシャフト19の回転に伴う吸気バルブ52や排気バルブ54のスムーズな開閉駆動が、安定的に確保され得るようになっているのである。
このように、本実施形態のシリンダヘッドカバー10にあっては、カバー本体14の内側に設けられたバッフルプレート20の平坦な下面に、例えば射出成形等により成形された、凹溝30を有する流路形成部材28が溶着されることで、カムシャフト19の各カム56に噴射されるエンジンオイル42が流通するオイル流路40が形成されている。それ故、例えば、金属製の細管を別途に成形して、これをカバー本体14の内側にねじ止めやボルト止めし、かかる金属細管にて、オイル流路40を構成する場合に比して、オイル流路40が、可及的に低い材料コストで、しかも容易に且つ迅速に形成され得る。
また、かかるシリンダヘッドカバー10では、上記の如く、例えば射出成形等により成形された合成樹脂製の流路形成部材28に対して、オイル流路40内からエンジンオイル42を噴射せしめる噴射孔46を備えたノズル部36が、一体的に設けられている。そのため、噴射孔46の形状が、所望の形状において正確に設定され得るばかりでなく、そのような噴射孔46が、流路形成部材28の成形と同時に形成され得るようになる。そして、それによって、エンジンオイル42を噴射孔46から任意の方向に向かって安定的に噴射せしめるように為すことが、容易に実現可能とされている。
従って、かくの如き本実施形態のシリンダヘッドカバー10にあっては、カムシャフト19の吸気バルブ52や排気バルブ54との接触部位たる各カム56に対して、エンジンオイル42を確実に且つ安定的に供給することが出来、それにより、カムシャフト19の回転に伴う吸気バルブ52や排気バルブ54のスムーズな開閉駆動を、より長期に亘って、一層安定的に確保することが出来る。しかも、そのようなカムシャフト19の各カム56に対するエンジンオイル42の供給構造が、優れた製作性をもって、比較的に安価に実現され得るのである。
また、かかるシリンダヘッドカバー10では、オイル流路40が、バッフルプレート20と流路形成部材28とにて構成されている。つまり、オイル流路40を何等有しない従来品にも一般的に設けられるバッフルプレート20を利用し、新たに流路形成部材28のみを追加することで、オイル流路40が形成されている。従って、カムシャフト19の吸気バルブ52や排気バルブ54との接触部位に対してエンジンオイル42を確実に且つ安定的に供給し得る上述の如き構造が、より優れたコスト性と製作性とをもって、更に一層有利に実現され得ているのである。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、前記実施形態では、第二の延出部たる流路形成部材28の上面のみに凹溝30が形成されて、この凹溝30が、第一の延出部たるバッフルプレート20の平坦な下面にて覆蓋されるように、流路形成部材28の上面とバッフルプレート20の下面とが互いに重ね合わされて、それら流路形成部材28とバッフルプレート20とが溶着されることで、オイル流路40が、凹溝30により構成されていたが、オイル流路を構成する凹溝は、流路形成部材28とバッフルプレート20とのそれぞれの重合面の少なくとも何れか一方に設けられておれば良い。
すなわち、例えば、図3に示されるように、バッフルプレート20の下面にも、カムシャフト19の軸方向に延びる凹溝58を形成し、このバッフルプレート20の凹溝58と流路形成部材28の凹溝30とが、上下方向において互いに対応位置せしめられて、それら両凹溝58,30が、それぞれの底面にて覆蓋されるように、バッフルプレート20と流路形成部材28とを上下に重ね合わせて、溶着することで、オイル流路40を、それら互いに対応する凹溝58,30により構成することも出来る。なお、この図3及び後述する図4乃至図6については、前記実施形態と同様な部材及び部位について、図1及び図2と同一の符号を付すことにより、その詳細な説明は省略した。
また、図4に示されるように、流路形成部材28の凹溝(30)を省略して、バッフルプレート20の下面のみに、カムシャフト19の軸方向に連続して延びる凹溝58を形成し、この凹溝58が、流路形成部材28にて覆蓋されるように、バッフルプレート20と流路形成部材28とを上下に重ね合わせて、溶着することで、オイル流路40を、バッフルプレート20の凹溝58のみにて構成しても良い。なお、ここでは、流路形成部材28が、略薄肉の平板材からなり、また、バッフルプレート20の下面に、断面矩形状を呈する突条60が、カムシャフト19の軸方向に連続して延びるように一体形成されて、この突条60の下面(先端面)に、凹溝58が設けられていたが、流路形成部材28の全体形状は、例示のものに特に限定されるものではなく、また、バッフルプレート20の下面にに突条60を設けずに、平坦面とされた下面に対して、凹溝58を形成しても、何等差し支えない。
さらに、図5に示されるように、バッフルプレート20の上面に凹溝58を形成しても良い。この場合には、例えば、流路形成部材28として、細長い薄肉の平板が用いられ、この平板状の流路形成部材28が、凹溝58を覆蓋するように、バッフルプレート20の上面に重ね合わされて、溶着されることで、オイル流路40が、かかる凹溝58にて構成される。また、ノズル部36と噴射孔46、及び図示しない円筒部(32)と供給孔(44)は、バッフルプレート20における凹溝58の底壁部に、それぞれ設けられることとなる。
なお、バッフルプレート20の上面に凹溝58を形成し、これを流路形成部材28の下面にて覆蓋する場合にも、流路形成部材28の下面に、凹溝30を形成しても良い。
また、図6に示されるように、下面に凹溝30が設けられた流路形成部材28を、バッフルプレート20の上面に重ね合わせて、凹溝30を覆蓋せしめた状態で、バッフルプレート20に溶着することにより、かかる凹溝30にて、オイル流路40を構成することも出来る。この場合には、ノズル部36と噴射孔46、及び図示しない円筒部(32)と供給孔(44)は、バッフルプレート20における凹溝58の覆蓋部分に、それぞれ設けられることとなる。
さらに、第一の延出部は、カバー本体14の内側に、カムシャフト19の軸方向に延びる状態で位置固定に存在せしめられた合成樹脂部材からなるものであれば、必ずしも、例示のバッフルプレート20に限定されるものではない。例えば、合成樹脂製のカバー本体14にて第一の延出部を構成し、このカバー本体14の内面に対して、凹溝30が設けられた、第二の延出部たる流路形成部材28を溶着するようにしても良い。勿論、カバー本体14を第一の延出部として構成する場合には、このカバー本体14の内面に、オイル流路を構成する凹溝を設けることも可能である。
また、カバー本体14の内側に、バッフルプレート20とは別個の合成樹脂製の板状体やブロック体をバッフルプレート20やカバー本体14に取り付けて、それらの板状体やブロック体にて、第一の延出部を構成することも出来る。勿論、この場合には、シリンダヘッドカバー10の全体やカバー本体14が、必ずしも、合成樹脂製である必要はない。
さらに、オイル流路内に潤滑オイルを供給する供給孔の構造や、オイル流路内の潤滑オイルを、カムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に噴射せしめる噴射孔の構造も、例示のものに、何等限定されるものでないことは、言うまでもないところである。
更にまた、前記実施形態では、オイル流路40内に供給されて、噴射孔46から噴射される潤滑オイルとして、エンジンオイル42が用いられていたが、かかる潤滑オイルは、エンジンオイル42以外のオイルであっても、特に差し支えない。
加えて、前記実施形態では、本発明を、自動車エンジンに取り付けられるシリンダヘッドカバーと、自動車エンジンに設けられるカムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に対する潤滑オイルの供給構造とに適用したものの具体例を示したが、本発明は、その他、自動車エンジン以外の内燃機関に取り付けられるシリンダヘッドカバーと、かかる内燃機関に設けられるカムシャフトの吸排気バルブとの接触部位に対する潤滑オイルの供給構造の何れに対しても適用可能であることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従うシリンダヘッドカバーの一実施形態を、自動車エンジンに取付状態において示す断面説明図であって、図2のI−I断面に相当する図である。 図1におけるII−II断面説明図である。 本発明に従うシリンダヘッドカバーの別の実施形態の一部を拡大して示す説明図であって、特に、かかるシリンダヘッドカバーに設けられるオイル流路の構造を示している。 本発明に従うシリンダヘッドカバーの更に別の実施形態を示す図3に対応する図である。 本発明に従うシリンダヘッドカバーの他の実施形態を示す図3に対応する図である。 本発明に従うシリンダヘッドカバーの更に他の実施形態を示す図3に対応する図である。
符号の説明
10 シリンダヘッドカバー 14 カバー本体
19 カムシャフト 20 バッフルプレート
28 流路形成部材 30,58 凹溝
40 オイル流路 42 エンジンオイル
44 供給孔 46 噴射孔
52 吸気バルブ 54 排気バルブ
56 カム

Claims (6)

  1. 内燃機関の吸排気バルブに接触して、該吸排気バルブを開閉駆動せしめるカムシャフトが配設されたシリンダヘッドに取り付けられるシリンダヘッドカバーであって、
    前記シリンダヘッドを覆って位置せしめられるカバー本体と、
    該カバー本体の内側に、前記カムシャフトの軸方向に延びる状態で位置固定に存在せしめられた、合成樹脂材料からなる第一の延出部と、
    該第一の延出部とは別個の合成樹脂部材からなり、前記カムシャフトの軸方向に延びるように位置せしめられた状態で、該第一の延出部に重ね合わされて、溶着された第二の延出部と、
    前記第一の延出部と前記第二の延出部のそれぞれの重合面の少なくとも何れか一方において開口して、前記カムシャフトの軸方向に延びる凹溝が、それらの重合面の少なくとも何れか他方にて覆蓋されることにより、該第一の延出部と該第二の延出部との間に、潤滑オイルが流通可能に形成されたオイル流路と、
    該オイル流路を外部に連通せしめるように、前記第一の延出部と前記第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方を貫通して設けられて、該オイル流路内に前記潤滑オイルを供給する供給孔と、
    前記オイル流路を外部に連通せしめるように、前記第一の延出部と前記第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方を貫通し、且つ前記カムシャフトの前記吸排気バルブとの接触部位に向かって開口する開口部を有して設けられて、該オイル流路内を流通せしめられる前記潤滑オイルを、該開口部を通じて該カムシャフトの接触部位に噴射せしめる噴射孔と、
    を含んで構成したことを特徴とするシリンダヘッドカバー。
  2. 前記第一の延出部が、前記カバー本体の内側において、ブローバイガス中に含まれるオイルを分離するオイルセパレータ室を該カバー本体との間に形成するように固定された合成樹脂製のバッフルプレートにて、構成されている請求項1に記載のシリンダヘッドカバー。
  3. 前記カバー本体が、合成樹脂材料を用いて形成されている請求項1又は請求項2に記載のシリンダヘッドカバー。
  4. 前記第一の延出部と前記第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方に、前記オイル流路内に連通する内孔を備えた筒部が一体形成されて、該筒部の内孔にて、前記供給孔が構成されると共に、該筒部に対して、弾性材料からなる環状シール部材が外挿されている請求項1乃至請求項3のうちの何れか1項に記載のシリンダヘッドカバー。
  5. 内燃機関の吸排気バルブに接触して、該吸排気バルブを開閉駆動せしめるカムシャフトの該吸排気バルブとの接触部位に、潤滑オイルを供給する構造にして、
    前記シリンダヘッドカバーの内側に、前記カムシャフトの軸方向に延びる状態で位置固定に存在せしめられた、合成樹脂材料からなる第一の延出部に対して、該第一の延出部とは別個の合成樹脂部材にて構成された、該カムシャフトに沿って延びる第二の延出部を重ね合わせて、該第一の延出部と該第二の延出部のそれぞれの重合面の少なくとも何れか一方に、該カムシャフトに沿って延びるように形成された凹溝を、それらの重合面の少なくとも何れか他方にて覆蓋せしめた状態で、該第二の延出部を該第一の延出部に溶着することにより、それら第一の延出部と第二の延出部との間に、前記潤滑オイルが流通可能なオイル流路を形成する一方、
    該オイル流路を外部に連通せしめるように、該第一の延出部と該第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方を貫通して設けられた供給孔を通じて、該オイル流路内に該潤滑オイルを供給し、
    更に、該オイル流路を外部に連通せしめるように、該第一の延出部と該第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方を貫通し、且つ前記カムシャフトの前記吸排気バルブとの接触部位に向かって開口する開口部を有して設けられた噴射孔を通じて、該オイル流路内を流通せしめられる該潤滑オイルを該カムシャフトの接触部位に噴射せしめて、供給するように構成したことを特徴とする、カムシャフトに対する潤滑オイルの供給構造。
  6. 前記第一の延出部と前記第二の延出部のうちの少なくとも何れか一方に、前記オイル流路内に連通する内孔を備えた筒部を一体形成して、該筒部の内孔にて、前記供給孔を構成する一方、前記シリンダヘッドと前記シリンダヘッドカバーとの間に、前記潤滑オイルを導入する管状導入路を設けて、該管状導入路内に該筒部を挿入せしめると共に、該管状導入路の内周面と該筒部の外周面との間に、弾性材料からなる環状シール部材を介在せしめることにより、それらの内周面と外周面との間をシールした状態下において、該潤滑オイルを、該管状導入路から該筒部内の該供給孔を通じて該オイル流路内に供給し得るように構成した請求項5に記載のカムシャフトに対する潤滑オイルの供給構造。
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