JP2007125782A - 段ボール製造方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中芯紙の段形成時に圧接荷重が過大とならずに、過大な騒音や振動を防ぎ、またシート平面強度の低下をなくすとともに、貼合性が高く、シート強度の高い段ボールシートを生産可能にする。
【解決手段】外周面が波形に加工された一対の段ロールによる段ボールシート形成において、歯底部にフラット部11が形成され該フラット部のロール周方向中央に凹み部12が刻設された波形形状をもつ一方の段ロール1と歯先部にフラット部21が形成された波形形状をもつ他方の段ロール2との噛合い部に中芯紙cを通すことにより中芯紙に対して過大な圧接荷重が負荷するのを回避しながら中芯紙の段形成を行ない、段形成された中芯紙の段頂部に糊sを塗布する工程において凹み部12によって中芯紙段頂部に形成された凸部c1の周囲に糊溜めs1を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、外周面が波形形状に加工され対向する一対のロールの噛合い部に中芯紙を通して段成形を行ない、この段成形された中芯紙の一方の面にライナ紙を貼着させて段ボールシートを製造する段ボール製造装置において、貼合性が高く、シート強度の高い段ボールシートを生産可能な段ボール製造方法及び装置に関する。
一般に段ボールシートを製造するコルゲートマシンと称される段ボール製造装置は、中芯紙と裏ライナ紙とを貼合して片面段ボールを製造する片面段ボール製造装置(シングルフェーサとも称する)を備え、この片面段ボール製造装置の下流側に設けられた両面段ボール製造装置(ダブルフェーサとも称する)において、片面段ボールの中芯紙に表ライナ紙を貼合することで段ボールシートを製造する。このため片面段ボール製造装置には、中芯紙を波形形状に成形する(段繰る)ために表面が波形形状に形成された一対の段ロール、即ち成形段ロールと糊付け段ロールが設置されている。
従来のシングルフェーサの構成を図7〜9を用いて説明する。図7はベルト加圧式シングルフェーサであり、図において、1は成形段ロール、2は糊付け段ロールで、共に外周面に波形形状が形成され、互いに噛合い、この噛合い部に中芯紙cを通すことにより、中芯紙cに波形の段繰り(フルート)を形成する。
3は糊付装置で、糊容器31と、中芯紙cを挟んで糊付け段ロール2と対置され、また糊容器31に溜められた糊sに一部浸漬するように配置され、波形に形成されて糊付け段ロール2に掛装された中芯紙cの段頂部に糊sを塗布する糊付けロール32と、糊付けロール32と同方向に回転することで糊付けロール32表面の余分な糊sを掻き取り、糊の膜厚を均一化する掻き取りロール33と、掻き取りロール33表面に付着している糊sを掻き取るスクレーパ34とから構成されている。
4は、裏ライナ紙bを中芯紙cに圧接し、貼合するために加圧力を付与するベルトで、ベルトロール5及びストレッチロール6に掛け回され、ベルトロール5に対して移動可能なストレッチロール6によって張力を調整され、糊付け段ロール2に導入された裏ライナ紙bに加圧力を付与している。これによって裏ライナ紙bが中芯紙cに貼合され、片面段ボールシートdが製造される。
図8は、ロール加圧式シングルフェーサで、図7の加圧ベルト4の代わりに、糊付け段ロール2に対置された加圧ロール7によって中芯紙cと裏ライナ紙bとを加圧し、貼合している。
図9は、ライトニップ方式のシングルフェーサで、糊付け段ロール2に直接接触しない一対のロール9及び10にベルト8を掛け回し、ロール9及び10の加圧力ではなく、ベルト8の張力による比較的小さい加圧力で裏ライナ紙bを中芯紙cに圧接し、貼合する方式である。
かかる装置において、従来から中芯紙cの段頂部とライナ紙bとの接着力を高め、かつ段形成時に段切れしにくい段ボールシートを製造できる装置の開発が縷々なされてきた。
即ちフルートを形成した中芯紙のスプリングバックを防止するため、中芯紙に永久的な圧縮歪を生じさせるための一定以上の圧接荷重が要求される。その結果、段ロールの大型化を招くとともに、シングルフェーサの過大な騒音や振動の原因となっていた。また大きな圧接荷重によってフルート段頂部の中芯紙の繊維が密になり、フルート段頂部に糊が浸透しにくいという問題があったり、中芯紙が段成形されるとき中芯紙に引張り応力が作用するが、中芯紙を構成する繊維が圧縮されるため、引張り強度が低下し、段切れが起こるという問題があった。
かかる問題を解消するため、例えば特許文献1(特開2003−127255号公報)には、図10に示すように、外周面が波形形状に加工されている一対の上段ロール01の歯底部05及び下段ロール02の歯先部03にロール軸方向に延在する隙間06が設けられた形状が開示されている。
隙間06を設けることにより、上段ロール01の歯底部05と下段ロール02の歯先部03との間に圧接加重Wを負荷したときに、隙間06のある歯先中央部付近の応力を軽減し、これによって中芯紙を構成する繊維を過大に圧縮しないようにし、中芯紙の強度低下による段切れの発生を防止するようにしている。図10中、pは圧縮応力分布、qは最大圧縮応力である。
次に特許文献2(特開2003−181958号公報)には、噛合って中芯紙を段成形する2本の段繰りロールと、段成形された中芯紙とライナ紙とを接着するプレスロールを備えたシングルフェーサにおいて、プレスロールによって段頂部が加圧されない側の段繰りロールの段頂部に平面状部を設けた手段が開示されている。これにより短時間で段ボール接着剤の初期接着強度を発現させ、段ボールの貼合速度を向上させている。また前記平面状部を設けることにより、ダブルフェーサ側と中芯紙との接着面積を広げ、これによってシートの強度を向上させるようにしている。
特開2003−127255号公報 特開2003−181958号公報
しかしながら特許文献1に開示された手段では、上下段ロールの一方の段ロールの段頂部のみに溝を設けたり、あるいはフラット加工をして隙間を形成しているため、糊使用量が従来より増加してしまう問題がある。また段繰り時の一方の段ロールの歯先部と他方の段ロールの歯底部とに空隙部分が大きく、このため段山形成が不十分となり、シート平面圧縮強度が低下する可能性がある。
また従来段ロールの波形形状は、中芯紙を通すときの摩擦を少なくするため、歯先部及び歯底部を円弧形状とし、両円弧を直線で結ぶ構成になっている。これに対し特許文献2に開示された手段では、段繰りロールの段頂部に平面状部を設けているため、平面状部から斜面に変わる変曲点で段繰られた中芯紙に過大な応力が加わり、中芯紙が切れる可能性がある。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、中芯紙の段形成時に圧接荷重が過大とならずに、過大な騒音や振動を防ぎ、一方シート平面強度の低下をなくすとともに、乗り使用量が過剰とならず、適切な乗り使用量を確保して貼合性が高く、シート強度の高い段ボールシートを生産可能にする方法及び装置を実現することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の段ボール製造方法は、
外周面が波形形状に加工された対向する一対の段ロールの噛合い部に中芯紙を通して段成形を行い、段形成された中芯紙の段頂部に糊を塗布し、糊付けされた中芯紙の段頂部にライナ紙を貼着する段ボール製造方法において、
歯底部にフラット部が形成され該フラット部のロール周方向中央に凹み部が刻設された波形形状をもつ一方の段ロールと歯先部にフラット部が形成された波形形状をもつ他方の段ロールとの噛合い部に中芯紙を通すことにより中芯紙に対して過大な圧縮荷重が負荷するのを回避しながら中芯紙の段形成を行ない、
段形成された中芯紙の段頂部に糊を塗布する際に前記凹み部によって中芯紙段頂部に形成された凸部の周囲に糊溜めを形成するようにしたことを特徴とする。
本発明方法において、互いに対面する歯底部と歯先部を共にフラット部で形成しているため、隙間空間が大きくなることはなく、従って糊使用量が過剰になることはなく、また段山成形が不十分となることはない。
また一方の段ロールの歯底部に中央に凹み部が形成されたフラット部を形成しているが、後工程の糊付け工程でこの凹み部によって中芯紙の段頂部に形成された凸部が糊付けロールに接触する際に、該凸部の周囲に糊溜めが形成され、後工程の加圧装置による圧接工程でこの糊溜めによって常に適正な糊量が接着部に確保でき、ライナ紙が中芯紙に圧接貼合される時の貼合性が高くなる。
また一方の段ロールの歯底部に形成されるフラット部に対面する他方のロールの歯先部にフラット部を設けることによって、これら歯底部及び歯先部間の中芯紙に過大な応力が加わらないようにし、これによって中芯紙を構成する繊維が必要以上に圧縮されないようにして、引張り強度の低下を防止している。
また両段ロールの互いに対面する歯底部及び歯先部にフラット部を設けているため、フラットなライナ紙と段繰られた中芯紙の段頂部の接触面積が広くなり、これによりライナ紙と中芯紙接着時の十分な初期永久接着力が確保され、調合(接着)性能を向上させることができる。
本発明方法において、さらに一方の段ロールの歯底部に形成されるフラット部に対面する他方のロールの歯先部に設けられたフラット部のロール周方向中央に凹み部を設けてもよい。これによってさらにこれら歯底部及び歯先部間の中芯紙に加わる圧接荷重を軽減することができ、そのため段繰り時の振動を低減でき、また紙切れを防止できる。
またシングルフェーサにおいては、前記一方のロールが成形段ロールであり、前記他方のロールが糊付け段ロールであり、成形段ロールの歯底部に凹み部を刻設したフラット部を設け、糊付け段ロールの歯先部にフラット部を設けることにより、中芯紙に過大な圧縮応力が加わらずかる段山成形に必要な圧縮応力が加わり、中芯紙段頂部の接触面積が確保されるため、接着時の十分な初期永久接着力が確保され、また後工程の糊付け工程で糊付け段ロールに掛装された中芯紙の外方段頂部に凸部を形成し、該凸部に周囲に糊溜めを形成するため、裏ライナ紙と貼合するときに常に適切な糊付着量を接着部に確保することができて、裏ライナ紙の中芯紙段頂部への貼合性を高くすることができる。このように接着部に付着する糊の量を適切な量に調整することができる。
またさらに糊付け段ロールの歯底部に設けられたフラット部に前記凹み部を設けてもよい。これによってさらにこれら歯底部及び歯先部間の中芯紙に加わる圧接荷重を軽減することができる。
また後工程のダブルフェーサで中芯紙のもう一方の段頂部に表ライナ紙を貼付する場合を考慮し、成形段ロールの歯先部にフラット部を形成するとともに、該フラット部のロール周方向中央に凹み部を形成し、該フラット部に対面する糊付け段ロールの歯底部にフラット部を形成してもよく、これによって表ライナ紙と貼合する中芯紙の段頂部に周囲に糊溜めを形成できる凸部を形成することができるほか、表ライナ紙との貼合に際して前術作用効果を得ることができる。
さらに糊付け段ロールの歯底部に設けたフラット部に前記凹み部を設けてもよい。あるいは成形段ロールの歯先部にフラット部を形成するとともに、該フラット部と対面する糊付け段ロールの歯底部に前記凹み部を有するフラット部を設けるようにしてもよい。
また本発明の段ボール製造装置は、
外周面が波形形状に加工されて対向配置され噛合い部に中芯紙を通して段成形を行う成形段ロール及び糊付け段ロールと、
前記糊付け段ロールに対向して設けられ段形成された中芯紙の段頂部に糊を塗布する糊付けロールと、
前記糊付け段ロールに対向して設けられ糊付けされた中芯紙の段頂部にライナ紙を貼着する加圧装置とを備えた段ボール製造装置において、
前記成形段ロール及び糊付け段ロールのうち一方のロールの波形形状の歯底部にフラット部を設けるとともに、該フラット部のロール周方向中央に凹み部を設け、
前記一方のロールの歯底部に対面する他方のロールの波形形状の歯先部にフラット部を設けたことを特徴とする。
本発明装置において、互いに対面する歯底部と歯先部を共にフラット部で形成しているため、隙間空間が大きくなることはなく、従って糊使用量が過剰になることはなく、また段山成形が不十分となることはない。
また成形段ロール及び糊付け段ロールのうち一方のロールの波形形状の歯底部に中央に凹み部を有するフラット部を設けるとともに、前記一方のロールの歯底部に対面する他方のロールの波形形状の歯先部にフラット部を設けることにより、後工程の糊付け工程で前記凹み部によって中芯紙の段頂部に形成された凸部が糊付けロールに接触する際に、該凸部の周囲に糊溜めが形成され、後工程の加圧装置による圧接工程でこの糊溜めによって、常に適正な糊量が接着部に確保でき、ライナ紙が中芯紙に圧接貼合される時の貼合性が高くなる。
また一方の段ロールの歯底部に形成されるフラット部に対面する他方のロールの歯先部にフラット部を設けることによって、これら歯底部及び歯先部間の中芯紙に過大な応力が加わらないようにし、これによって引張り強度の低下を防止するとともに、フラットなライナ紙と段繰られた中芯紙の段頂部の成形段ロール接触面積が広くなり、これによりライナ紙と中芯紙接着時の十分な初期永久接着力が確保され、調合(接着)性能を向上させることができる。
シングルフェーサの場合、前記一方の段ロールは成形段ロールであり、他方のロールは糊付け段ロールである。これによって裏ライナ紙と貼合する側の中芯紙の段頂部に凸部を形成し、該凸部の周辺に糊溜めを形成することにより、裏ライナ紙と貼合するときに常に適切な糊付着量を接着部に確保することができて、裏ライナ紙の中芯紙段頂部への貼合性を高くすることができる。
また前述のように後工程のダブルフェーサで中芯紙のもう一方の段頂部に表ライナ紙を貼付する場合を考慮し、成形段ロールの歯先部にフラット部を形成するとともに、該フラット部のロール周方向中央に凹み部を形成し、該フラット部に対面する糊付け段ロールの歯底部にフラット部を形成してもよく、これによって表ライナ紙と貼合する中芯紙の段頂部に周囲に糊溜めを形成できる凸部を形成することができる。
さらに糊付け段ロールの歯底部に設けたフラット部に前記凹み部を設けてもよい。あるいは成形段ロールの歯先部にフラット部を形成するとともに、該フラット部と対面する糊付け段ロールの歯底部に前記凹み部を有するフラット部を設けるようにしてもよい。
また本発明装置において、好ましくは、フラット部のロール周方向長さをB1、凹み部のロール周方向長さをB2、凹み部の深さをH、成形段ロール及び糊付けロールの歯底部及び歯先部の曲率半径をR1としたとき、次の関係を満たすようにすれば、さらに貼合性が高く、かつシート強度の高いシートを生産することができ、さらに段繰り時の振動が少なくなり、紙切れを防止することができる。
・B1=(0.5〜1.0)×R1
・B2=(0.2〜0.5)×R1
・H=(0.02〜0.05)×R1
また本発明装置において、フラット部及び凹み部を成形段ロール又は糊付けロールの幅方向に複数分散して形成すれば、糊量を節約することができる。
前記加圧装置が、糊付けロールに掛装された中芯紙にライナ紙を圧接する加圧ベルトもしくは加圧ロール、又はライナ紙の張力を利用したライトニップ加圧装置のいずれかであってもよい。
また好ましくは、段ロールの表面にCrメッキやタングステンカーバイト等の高硬度材を被覆すれば、段ロール表面の磨耗を低減し、段ロールの寿命を延ばすことができる。
本発明方法によれば、歯底部にフラット部が形成され該フラット部のロール周方向中央に凹み部が刻設された波形形状をもつ一方の段ロールと歯先部にフラット部が形成された波形形状をもつ他方の段ロールとの噛合い部に中芯紙を通すことにより中芯紙に対して過大な圧接荷重が負荷するのを回避しながら中芯紙の段形成を行ない、段形成された中芯紙の段頂部に糊を塗布する際に前記凹み部によって中芯紙段頂部に形成された凸部の周囲に糊溜めを形成するようにしたことにより、互いに対面する歯底部と歯先部を共にフラット部で形成しているため、隙間空間が大きくなることはなく、従って糊使用量が過剰になることはない。また段山成形が不十分となることはない。一方歯底部及び歯先部間の中芯紙に過大な応力が加わらないようにし、これによって中芯紙を構成する繊維が必要以上に圧縮されないようにして、引張り強度の低下を防止することができる。
また一方の段ロールの歯底部に中央に凹み部が形成されたフラット部を形成することにより、糊付け工程でこの凹み部によって中芯紙の段頂部に形成された凸部の周囲に糊溜めが形成され、後工程の加圧装置による圧接工程でこの糊溜めによって常に適正量の糊が確保され、ライナ紙が中芯紙に圧接貼合される時の貼合性が高くなる。
好ましくは、さらに一方の段ロールの歯底部に形成されるフラット部に対面する他方のロールの歯先部に設けられたフラット部のロール周方向中央に凹み部を設けることにより、これら歯底部及び歯先部間の中芯紙に加わる圧接荷重を軽減することができ、これによって段繰り時の振動を低減でき、また紙切れを防止できる。
また本発明装置によれば、成形段ロール及び糊付け段ロールのうち一方のロールの波形形状の歯底部にフラット部を設けるとともに、該フラット部のロール周方向中央に凹み部を設け、前記一方のロールの歯底部に対面する他方のロールの波形形状の歯先部にフラット部を設けたことにより、本発明方法と同様の作用効果を得ることができる。
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、本発明の第1実施例の要部断面図、図2〜4は、前記第1実施例の各要部形状と接着強度との関係を示す線図、図5は、本発明の第2実施例の要部断面図である。図6は、本発明の第3実施例の要部断面図、図7は、本発明が適用されるベルト加圧式シングルフェーサの構成図、図8は、同じくロール加圧式シングルフェーサの構成図、図9は、同じくライトニップ式シングルフェーサの構成図である。
本発明の第1実施例を示す図1において、図1の(a)は図7〜9に示す各シングルフェーサのA部拡大断面図、(b)は図7〜9のB部拡大断面図、(c)は図7〜9のC部拡大断面図である。
図において、1は外周面が波形形状に加工された成形段ロール、2は、同様に外周面が波形形状に加工された糊付け段ロールで、両者は互いに噛合い部を有し、図1〜3の噛合い部Aに中芯紙cを導入して、中芯紙cを段形成する。
成形段ロール1及び糊付け段ロール2の波形形状は、図(a)に示すように、基本的には、両段ロールの歯底部及び歯先部は、曲率半径R1の円弧状に形成され、該円弧を直線Lで結んだ断面形状をしているが、成形段ロール1の歯底部は、ロール周方向にフラット部11が形成され、フラット部11のロール周方向中央部に凹み部12が形成されている。また糊付け段ロール2の歯先部には、フラット部11に対面してフラット部11に平行にフラット部21が形成されている。これらフラット部11,21及び凹み部12は、ロールの軸方向に全幅に亘って形成されている。
なお成形段ロール1の歯先部及び糊付け段ロール2の歯底部は、曲率半径R1の円弧形状のままである。Pは段山ピッチ、B1はフラット部11及び21の長さ、B2は凹み部12の長さ、及びHは凹み部12の深さを示す。またhは両ロール1及び2の軸心を通る軸心線である。
かかる構成において、中芯紙cが成形段ロール1と糊付け段ロール2の噛合い部Aを通ると、両ロールから圧接荷重を負荷され、段形成される。噛合い部Aを通った後は、図(b)に示すように、糊付け段ロール2と糊付けロール32との接触部Bを通る。図(b)に示すように、噛合い部Aを通過した後、中芯紙cの段頂部には凹み部12によって凸部c1が形成されており、中芯紙cの段頂部が糊付けロール32と接触することにより、凸部c1の周囲に糊溜めs1が形成される。
次に中芯紙cが糊付け段ロール2に周囲に掛装されながら加圧ベルト4との圧接部Cに来ると、図(c)に示すように、中芯紙cの段頂部が別途圧接部Cに導入された裏ライナ紙bと圧接されて貼合される。圧接部Cで貼合された中芯紙cと裏ライナ紙bは片面段ボールシートdとなって後工程のダブルフェーサに送られる。
かかる第1実施例によれば、成形段ロール1の歯底部にフラット部11及び凹み部12が形成され、また糊付け段ロール2の歯先部にフラット部21が形成されているので、段形成時中この部分で段形成される芯紙cに過大な圧接荷重が加わらず、中芯紙cを構成する繊維が必要以上に圧縮されないため、中芯紙cの引張り強度が低下せず、シート強度の高い段ボールシートを生産することができる。さらに過大な圧接荷重が負荷されないため、段繰り時の振動が低減され、また紙切れを防止することができる。
またフラット部11及び21により中芯紙cの裏ライナ紙bとの接着面積が広く、かる凹み部12によって形成された凸部c1に周囲に糊溜めs1が形成されるので、適切な糊付着量を接着部に確保することができる。従って中芯紙cと裏ライナ紙bとに十分な初期永久接着力を得ることができ、貼合(接着)性能を向上させることができる。
また第1実施例では、図2〜4に示すように、フラット部11及び21のロール周方向長さB1、凹み部12のロール周方向長さB2、凹み部12の深さH、成形段ロール1及び糊付け段ロール2の歯底部及び歯先部の曲率半径R1を次の関係を満たすように構成しているため、さらに良好な貼合性を得ることができ、かつ高いシート強度を得ることができる。
・B1=(0.5〜1.0)×R1・・・・・(1)
・B2=(0.2〜0.5)×R1・・・・・(2)
・H=(0.02〜0.05)×R1・・・・(3)
次に本発明の第2実施例を図5により説明する。図5の(a)は図7〜9に示す各シングルフェーサのA部拡大断面図、(b)は図7〜9のB部拡大断面図、(c)は図7〜9のC部拡大断面図である。
図5に示す第2実施例は、前記第1実施例と比べて、成形段ロール1の歯底部及び糊付けロール2の歯先部の構成は同一である。第2実施例では、さらに成形段ロール1の歯先部にフラット部13を設け、フラット部13のロール周方向中央部に凹み部14を設け、フラット部13に対面する糊付け段ロール2の歯底部に、フラット部13に平行にフラット部23を設け、フラット部23のロール周方向中央に凹み部24を設けている。これらフラット部13,23及び凹み部14、24はロール1及び2の軸方向全幅に設けてある。なお第2実施例で形成されるフラット部及び凹み部は、すべて前記式(1)、(2)及び(3)を満たしている。
このため第2実施例では、成形段ロール1の歯先部(糊付け段ロール2の歯底部)においても成形段ロール1の歯底部と同様の作用効果を得ることができるとともに、成形段ロール1の歯先部では、糊付け段ロール2にフラット部23のみならず凹み部24を設けているため、圧接荷重をさらに低減することができ、この部分で圧接される中芯紙cの繊維の過大な圧縮を防ぎ、引張り強度の低下を防止できるとともに、段繰り時の振動を第1実施例よりさらに低減でき、かつ紙切れ防止効果を向上させることができる。
さらに第2実施例では、中芯紙cと裏ライナ紙bの接着部のみならず、ダブルフェーサで接着される表ライナ紙と中芯紙との接着部にも凸部を形成するため、この接着部に適切な糊溜めを形成でき、従って表ライナ紙と中芯紙cとの接着部においても良好な貼合性能を得ることができる。
次に本発明の第3実施例を図6に基づいて説明する。図6の(a)は図7〜9に示す各シングルフェーサのA部拡大断面図、(b)は図7〜9のB部拡大断面図、(c)は図7〜9のC部拡大断面図である。
図6において、第3実施例の構成は、前記第2実施例と比べると、糊付け段ロール2の歯先部に形成されたフラット部21のロール周方向中央部に凹み部22を設けている点で相違し、その他の構成は同一である。
従って第3実施例によれば、糊付け段ロール2の歯先部(成形段ロール1の歯底部)において、凹み部22が付加されたことにより、この部分に負荷される圧接荷重がさらに軽減され、従ってこの部分で圧接される中芯紙cの繊維の過大な圧縮を防ぎ、引張り強度の低下を防止できるとともに、段繰り時の振動を第1実施例よりさらに低減でき、かつ紙切れ防止効果を向上させることができる。
前記第1実施例から第3実施例までは、前記フラット部及び前記凹み部を成形段ロール1及び糊付け段ロール2の軸方向全幅に亘って形成した構成であったが、第4実施例では、前記フラット部及び前記凹み部をロール軸方向に複数に分割して形成してもよい。例えばフラット部及び凹み部の長さを100mmとし、各フラット部及び凹み部間の間隔を100mmとする。
こうすることにより、糊付着量を節減することができるとともに、中芯紙とライナ紙との貼合性能を従来方式より高く、シート強度の高い段ボールシートを生産することができる。
また成形段ロール1及び糊付け段ロール2の表面にCrメッキやタングステンパーバイドWCの溶射等高硬度材で被覆することにより,段ロールの磨耗を減らして寿命を延ばすことができる。
本発明によれば、段ボール製造装置において、段繰り時の振動、騒音を低減することができて、かつ貼合性が高く、シート強度の高い段ボールシートを生産可能な段ボール製造方法及び装置を実現することができる。
本発明の第1実施例の要部断面図である。 前記第1実施例のフラット部11及び21の長さB1と接着強度との関係を示す線図である。 前記第1実施例の凹み部12の長さB2と接着強度との関係を示す線図である。 前記第1実施例の凹み部12の深さHと接着強度との関係を示す線図である。 本発明の第2実施例の要部断面図である。 本発明の第3実施例の要部断面図である。 ベルト加圧式シングルフェーサの構成図である。 ロール加圧式シングルフェーサの構成図である。 ライトニップ式シングルフェーサの構成図である。 従来の段ロールの波形形状を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 成形段ロール
2 糊付け段ロール
3 糊付け装置
4 加圧ベルト
7 加圧ロール
11,13,21,23 フラット部
12,14、22,24 凹み部
32 糊付けロール
b 裏ライナ紙
c 中芯紙
c1 凸部
s 糊
s1 糊溜め

Claims (8)

  1. 外周面が波形形状に加工された対向する一対の段ロールの噛合い部に中芯紙を通して段成形を行い、段形成された中芯紙の段頂部に糊を塗布し、糊付けされた中芯紙の段頂部にライナ紙を貼着する段ボール製造方法において、
    歯底部にフラット部が形成され該フラット部のロール周方向中央に凹み部が刻設された波形形状をもつ一方の段ロールと歯先部にフラット部が形成された波形形状をもつ他方の段ロールとの噛合い部に中芯紙を通すことにより中芯紙に対して過大な圧接荷重が負荷するのを回避しながら中芯紙の段形成を行ない、
    段形成された中芯紙の段頂部に糊を塗布する工程において前記凹み部によって中芯紙段頂部に形成された凸部の周囲に糊溜めを形成するようにしたことを特徴とする段ボール製造方法。
  2. 前記歯先部のフラット部に凹み部を形成して中芯紙に対する圧接荷重の負荷をさらに軽減するようにしたことを特徴とする請求項1記載の段ボール製造方法。
  3. 外周面が波形形状に加工されて対向配置され噛合い部に中芯紙を通して段成形を行う成形段ロール及び糊付け段ロールと、
    前記糊付け段ロールに対向して設けられ段形成された中芯紙の段頂部に糊を塗布する糊付けロールと、
    前記糊付け段ロールに対向して設けられ糊付けされた中芯紙の段頂部にライナ紙を貼着する加圧装置とを備えた段ボール製造装置において、
    前記成形段ロール及び糊付け段ロールのうち一方のロールの波形形状の歯底部にフラット部を設けるとともに、該フラット部のロール周方向中央に凹み部を設け、
    前記一方のロールの歯底部に対面する他方のロールの波形形状の歯先部にフラット部を設けたことを特徴とする段ボール製造装置。
  4. 前記他方のロールの歯先部に設けたフラット部のロール周方向中央に凹み部を設けたことを特徴とする請求項3記載の段ボール製造装置。
  5. 前記一方のロールが成形段ロールであり、他方のロールが糊付け段ロールであることを特徴とする請求項3又は4記載の段ボール製造装置。
  6. 前記フラット部のロール周方向長さをB1、前記凹み部のロール周方向長さをB2、前記凹み部の深さをH、前記成形段ロール及び前記糊付けロールの山部及び谷部の曲率半径をR1としたとき、次の関係を満たすことを特徴とする請求項3又は4記載の段ボール製造装置。
    ・B1=(0.5〜1.0)×R1
    ・B2=(0.2〜0.5)×R1
    ・H=(0.02〜0.05)×R1
  7. 前記フラット部及び前記凹み部を前記成形段ロール又は前記糊付けロールの幅方向に複数分散して形成することを特徴とする請求項1又は3記載の段ボール製造装置。
  8. 前記加圧装置が、前記糊付けロールに懸架された中芯紙にライナ紙を圧接する加圧ベルトもしくは加圧ロール、又はライナ紙の張力を利用したライトニップ加圧装置であることを特徴とする請求項1又は3記載の段ボール製造装置。
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