JP2007122779A - 光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents

光ピックアップ及び光ディスク装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007122779A
JP2007122779A JP2005310398A JP2005310398A JP2007122779A JP 2007122779 A JP2007122779 A JP 2007122779A JP 2005310398 A JP2005310398 A JP 2005310398A JP 2005310398 A JP2005310398 A JP 2005310398A JP 2007122779 A JP2007122779 A JP 2007122779A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
region
phase
periodic structure
sub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005310398A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4645410B2 (ja
Inventor
Masaki Arai
雅貴 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2005310398A priority Critical patent/JP4645410B2/ja
Priority to US11/550,111 priority patent/US7706236B2/en
Publication of JP2007122779A publication Critical patent/JP2007122779A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4645410B2 publication Critical patent/JP4645410B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1381Non-lens elements for altering the properties of the beam, e.g. knife edges, slits, filters or stops
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/08Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers
    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/094Methods and circuits for servo offset compensation
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1353Diffractive elements, e.g. holograms or gratings
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/08Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers
    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/0901Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following for track following only
    • G11B7/0903Multi-beam tracking systems

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Head (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

【課題】 対物レンズの変位に対するトラッキングエラー信号の振幅劣化を改善するとともに、良好なトラッキングエラー信号を得る。
【解決手段】 所定の波長の光ビームを出射する光源31と、光源31から出射された光ビームを少なくとも3本の光ビームに分割する回折素子32と、3本の光ビームをそれぞれ光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズ33と、光ディスクからの戻り光を受光する受光面を有する光検出器34とを備え、回折素子32は、各領域内で所定の周期構造を備える第1乃至第4の領域41,42,43,44を有し、第2及び第3の領域は、隣接して配置され、各々の周期構造の位相が180度異なり、第1の領域は、領域内の周期構造の位相が第2の領域内の周期構造の位相に対して略180度異なり、第4の領域は、領域内の周期構造の位相が第3の領域内の周期構造の位相に対して略180度異なる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光ディスク等の情報記録媒体に対して、情報の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ及び光ディスク装置に関する。
光ディスク等の情報記録媒体に対して、光ピックアップが情報記録及び/又は再生を行うために、この光ディスクの所定の記録トラック上に正しく集光スポットを照射する必要がある。
光ディスクの記録トラック上に正しく集光スポットを照射するため、トラッキングエラー信号の検出手段として、従来より差動プッシュプル方式(以下、「従来型DPP方式」という。)が広く用いられている。
この従来型DPP方式を用いた光ピックアップでは、所定の波長の光ビームを出射する光源と、この光源から出射された光ビームを光ディスク11の信号記録面に集光する対物レンズとを有し、この光源と対物レンズとの間に、図14に示すような凹凸パターンが平行に形成された格子パターンを有する回折素子205が配置され、この回折素子205により光源から出射された光ビームを0次回折光及び±1次回折光からなる3本の光ビームに分割している。
これら3本の光ビームは、図15に示すように、対物レンズに集光されることにより、光ディスク11上に0次回折光が集光されることにより形成されるメインスポット200と、±1次回折光が集光されることにより形成される第1及び第2のサブスポット201,202とからなる3つの集光スポットを形成する。
図15に示すように、第1及び第2のサブスポット201,202は、メインスポット200に対して、光ディスク11のトラックピッチ方向(トラッキング方向)に相対的に1/2Tpずれた位置に集光している(ここで、Tpは、トラックピッチを示すものである。)。
そして、光ディスク11からの戻り光を検出する光検出器の受光面34a,34b上のスポット210,211の波面形状及び光強度分布は、図16(a)乃至図16(d)に示すようになり、光ディスク11上のメインスポット200で反射された0次回折光の受光面上で受光されるメインスポット210と、第1のサブスポット201で反射された+1次回折光の受光面上で受光されるサブスポット211との明暗状態は反転する。尚、光ディスク11上の第2のサブスポット202で反射された−1次回折光の受光面34c上で受光されるサブスポット212の明暗状態は、サブスポット211と同じである。よって、受光面上のメインスポット210のプッシュプル演算出力及び受光面上のサブスポット211,212のプッシュプル演算出力を差動演算することでトラッキングエラー信号を得ることができる。
しかし、従来型DPP方式の光ピックアップでは、上述したように光ディスク11上のメインスポット200と第1及び第2のサブスポット201,202とのトラッキング方向の間隔をトラックピッチTpの1/2程度にする必要があるため、トラックピッチが異なる光ディスク11、例えば、DVD±Rディスク及びDVD−RAMディスクの両方に対して、良好なトラッキングエラー信号を得ることができないという問題点があった。
この問題を解消するため、特許第3549301号公報、特開2004−145915号公報には、トラックピッチが異なる光ディスクに対してトラッキングエラー信号を得ることができる方式(以下、「インラインDPP方式」という。)が記載されている。(特許文献1、2参照)。
特許第3549301号公報に記載された方式(以下、「2分割型インラインDPP方式」という。)を用いた光ピックアップは、図17に示すように2つの領域225a,225bに分割された2分割型の回折素子225を有し、この回折素子225により、光源から出射された光ビームを0次回折光及び±1次回折光からなる3つの光ビームに分割している。尚、この回折素子225の第1及び第2の領域225a,225bの周期構造の位相は、180°異なるように形成されている。
回折素子225により分割された3本の光ビームは、図18に示すように、対物レンズに集光されて光ディスク11上にメインスポット220、第1のサブスポット221及び第2のサブスポット222からなる3つの集光スポットを形成する。図18に示すように、第1及び第2のサブスポット221,222は、メインスポット220と同一トラック上に配置されている。
上述したように、回折素子225の第1及び第2の領域225a,225bの周期構造の位相が180°異なるので、3つの集光スポット220,221,222を図18に示すように、同一トラック上に配置しても、光検出器上の各光スポット230,231,232の波面形状及び光強度分布は、図19(a)乃至図19(d)に示すようになり、受光面上のメインスポット230とサブスポット231,232との明暗状態は反転する。尚、図19(c)及び図19(d)は、+1次回折光の受光面上で受光されるサブスポット231の光強度分布及び波面形状を示すが、−1次回折光の受光面上で受光されるサブスポット232の明暗状態についても同様となる。
よって、3つの集光スポット220,221,222を同一トラック上に配置した状態で、従来型DPP方式と全く同様の演算によりトラッキングエラー信号を得ることができるので、トラックピッチが異なる光ディスクのそれぞれに対して良好なトラッキングエラー信号を得ることができる。
しかしながら、2分割型インラインDPP方式の光ピックアップでは、対物レンズの変位により、受光面上のサブスポット231,232のプッシュプル演算出力が著しく低下するという問題がある。これは、対物レンズが変位することにより、サブスポット231の光強度分布及び波面形状が図20(a)及び図20(b)に示すようになり、メインスポット230と明暗状態が全く同一となる領域が発生してしまうためである。尚、サブスポット232については、図示しないがサブスポット231と同様の明暗状態の変化を有する。
一方で、特開2004−145915号公報に記載された方式(以下、「3分割型インラインDPP方式」という。)の光ピックアップは、上述した2分割型インラインDPP方式の問題を解決するため、図21に示すような3つの領域に分割された3分割型の回折素子245を用いている。すなわち、この回折素子245は、第1乃至第3の回折領域245a,245b,245cを有し、第1及び第3の回折領域245a,245cが、その周期構造の位相が上述した2分割型と同様に、180°異なるが、第1及び第3の回折領域245a,245cの間に設けられる第2の回折領域245bの周期構造の位相が、第1及び第3の回折領域245a,245cに対してそれぞれ90°異なるように形成されている。
この回折素子245は、光源から出射された光ビームを0次回折光及び±1次回折光からなる3つの光ビームに分割している。分割された3本の光ビームは、図18に示す2分割型インラインDPP方式の場合と同様に、対物レンズにより光ディスク11上に集光されたメインスポット220、第1のサブスポット221及び第2のサブスポット222からなる3つの集光スポットを形成する。
上述したように、第1及び第3の領域245a,245cの間に第2の領域245bを設けたことにより、+1次回折光が受光面上で受光されるサブスポット241の波面形状及び光強度分布は、図22(a)及び図22(b)に示すようになり、サブスポット241には、メインスポット240に対して明暗状態が半反転した領域、すなわち、明部と暗部との中間状態の領域が存在することになる。尚、メインスポット240の光強度分布及び波面形状は、上述した図19(a)に示すメインスポット230と同じである。また、−1次回折光の受光面上で受光されるサブスポット242の明暗状態は、サブスポット241と同じである。
かかる3分割型インラインDPP方式の光ピックアップにおいて、対物レンズの変位量が所定量ΔX以下の場合には、図23(a)及び図23(b)に示すように、受光面上のサブスポット241の半反転領域の存在比率が大きくなるが、メインスポット240と明暗状態が全く同一となる領域は、発生しない。
3分割型インラインDPP方式の光ピックアップは、半反転領域の存在により、サブスポット241,242のプッシュプル演算出力が低下するが、メインスポット240と明暗状態が全く同一となる領域が存在する場合と比べて低下率が小さいので、2分割型インラインDPP方式に比べて、視野特性が良好なトラッキングエラー信号を得ることができる。
しかし、この3分割型インラインDPP方式の光ピックアップにも次のような問題がある。すなわち、図24(a)及び図24(b)に示すように、対物レンズの変位量が所定量(ΔX)よりも大きなΔXの状態において、受光面上のサブスポット241には、メインスポット240と明暗状態が全く同一となる領域が発生してしまう。よって、対物レンズの変位量が所定量ΔX以上になると、サブスポット241,242のプッシュプル演算出力の低下率は2分割型インラインDPP方式と同程度となる。3分割型インラインDPP方式において、第1及び第2のサブスポット241,242がメインスポット240と明暗状態が全く同一となる領域が発生し始める対物レンズの変位量を広くするためには、回折素子245の第2の領域245bの幅を大きくすればよいが、その一方で、第2の領域245bの幅が大きくなると対物レンズの変位がない状態での受光面上のサブスポットのプッシュプル演算出力の低下が問題となってくる。
すなわち、3分割型のインラインDPP方式では、対物レンズの変位が大きい範囲においてもトラッキングエラーの低下を抑えようとすると、トラッキングエラー信号のS/N自体が悪化するという問題がある。
特許第3549301号公報 特開2004−145915号公報
本発明の目的は、対物レンズの変位に対するトラッキングエラー信号の振幅劣化を改善するとともに、良好なトラッキングエラー信号を得ることができる光ピックアップ及び光ディスク装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明に係る光ピックアップは、所定の波長の光ビームを出射する光源と、上記光源から出射された光ビームを少なくとも3本の光ビームに分割する回折素子と、上記3本の光ビームをそれぞれ光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズと、上記光ディスクからの戻り光を受光する受光面を有する光検出器とを備え、上記回折素子は、各領域内で所定の周期構造を備える第1乃至第4の領域を有し、上記第2及び第3の領域は、隣接して配置され、各々の周期構造の位相が略180度異なり、上記第1の領域は、上記第2の領域に隣接して上記第3の領域の反対側に配置され、上記第1の領域内の周期構造の位相が上記第2の領域内の周期構造の位相に対して略180度異なり、上記第4の領域は、上記第3の領域に隣接して上記第2の領域の反対側に配置され、上記第4の領域内の周期構造の位相が上記第3の領域内の周期構造の位相に対して略180度異なる。
また、本発明に係る光ピックアップは、所定の波長の光ビームを出射する光源と、上記光源から出射された光ビームを少なくとも3本の光ビームに分割する回折素子と、上記3本の光ビームをそれぞれ光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズと、上記光ディスクからの戻り光を受光する受光面を有する光検出器とを備え、上記回折素子は、各領域内で所定の周期構造を備える第1乃至第4の領域を有し、上記第2及び第3の領域は、隣接して配置され、各々の周期構造の位相が略180度異なり、上記第1の領域は、上記第2の領域に隣接して上記第3の領域の反対側に配置され、上記第1の領域内の周期構造の位相が上記第2の領域内の周期構造の位相に対して略90度異なり、上記第4の領域は、上記第3の領域に隣接して上記第2の領域の反対側に配置され、上記第4の領域内の周期構造の位相が上記第3の領域内の周期構造の位相に対して略90度異なる。
上述したような目的を達成するため、本発明に係る光ディスク装置は、光ディスクに対して情報を記録及び/又は再生する光ピックアップと、光ディスクを回転するディスク回転駆動手段とを備える光ディスク装置であり、この光ディスク装置に用いる光ピックアップとして、上述したようなものを用いたものである。
本発明は、所定の周期構造を有する第1乃至第4の領域を備える回折素子により分割された3本の光ビームをそれぞれ光ディスクの信号記録面に集光して、その反射光をそれぞれ光検出器の受光面で受光することにより、良好なトラッキングエラー信号を得ることができ、さらに、対物レンズの変位に対するトラッキングエラー信号の振幅劣化を改善できる。
以下、本発明を適用した光ピックアップを用いた光ディスク装置について、図面を参照して説明する。
この光ディスク装置10は、光ディスク11に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うことができる記録再生装置である。
ここで用いられる光ディスク11は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、情報の追記が可能とされるCD−R(Recordable)及びDVD−R(Recordable)、情報の書換えが可能とされるCD−RW(ReWritable)、DVD−RW(ReWritable)、DVD+RW(ReWritable)、DVD−RAM(Random Access Memory)等の光ディスクや、さらに発光波長が短い405nm程度(青紫色)の半導体レーザを用いた高密度記録が可能な高密度記録光ディスクや、光磁気ディスク等である。
光ディスク装置10は、図1に示すように、光ディスク11を回転操作する駆動手段としてスピンドルモータ12と、スピンドルモータ12を制御するモータ制御回路13と、スピンドルモータ12により回転される光ディスク11に光ビームを照射し光ディスク11で反射した戻りの光ビームを検出する光ピックアップ1と、光ピックアップ1から出力された電気信号を増幅するRFアンプ15と、対物レンズのフォーカシングサーボ信号やトラッキングサーボ信号を生成するサーボ回路16と、サブコードデータを抽出するサブコード抽出回路17とを備える。
また、この光ディスク装置10は、記録系として、パーソナルコンピュータ等のホスト機器に接続され、記録すべきデータが入力される入力端子18と、入力端子18に入力された記録データに対してエラー訂正符号化処理を施すエラー訂正符号化回路19と、エラー訂正符号化処理が施されたデータを変調する変調回路20と、変調された記録データに対して記録処理を施す記録処理回路21とを備える。
更に、光ディスク装置10は、再生系として、光ディスク11より読み出した再生データに対して復調する復調回路22と、復調された再生データに対してエラー訂正復号処理を施すエラー訂正復号化回路23と、エラー訂正復号処理されたデータを出力する出力端子24とを備える。更に、光ディスク装置10は、装置に対して操作信号を入力する操作部25と、各種制御データ等を格納するメモリ26と、全体の動作を制御する制御回路27とを備える。更に、光ディスク装置10は、光ピックアップ1をディスクテーブルに装着された光ディスク11の径方向に送り操作する際の駆動源となるスレッドモータ28を備える。
スピンドルモータ12は、スピンドルに光ディスク11が装着されるディスクテーブルが設けられており、ディスクテーブルに装着されている光ディスク11を回転する。モータ制御回路13は、光ディスクをCLV(Constant Linear Velocity)で回転することができるようにスピンドルモータ12を駆動制御する。具体的に、モータ制御回路13は、水晶発振器からの基準クロックとPLL回路からのクロックとに基づいて光ディスク11の回転速度が線速一定となるようにスピンドルモータ12を駆動制御する。なお、光ディスク11は、CAV(Cnstant Angular Velocity)やCLVとCAVとを組み合わせた制御で回転するようにしてもよい。
光ピックアップ1は、所定の波長の光ビームを出射する半導体レーザ等の光源、この光源より出射された光ビームを集束する対物レンズ、光ディスク11で反射された戻りの光ビームを検出する光検出器等を備える。光ピックアップ1は、光ディスク11に記録されているデータを読み出すとき、半導体レーザの出力を標準レベルに設定し、半導体レーザよりレーザ光である光ビームを出射する。また、光ピックアップ1は、記録データを光ディスク11に記録するとき、半導体レーザの出力を、再生時の標準レベルより高い記録レベルにして、半導体レーザよりレーザ光である光ビームを出射する。光ピックアップ1は、記録再生時、光ディスク11に光ビームを照射し、信号記録面で反射した戻りの光ビームを光検出器で検出し、光電変換する。また、対物レンズは、2軸アクチュエータ等の対物レンズ駆動機構に保持され、フォーカシングサーボ信号に基づいて対物レンズの光軸と平行なフォーカシング方向に駆動変位され、また、トラッキングサーボ信号に基づいて対物レンズの光軸に直交するトラッキング方向に駆動変位される。なお、半導体レーザ、対物レンズ及び光検出器等の光学系の構成については後に詳述する。
RFアンプ15は、光ピックアップ1を構成する光検出器からの電気信号に基づいて、RF信号、フォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号を生成する。例えばフォーカシングエラー信号は、非点収差法により生成され、トラッキングエラー信号は、後述のように生成される。そして、RFアンプ15は、再生時、RF信号を復調回路22に出力し、フォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号をサーボ回路16に出力する。
サーボ回路16は、光ディスク11を再生する際のサーボ信号を生成する。具体的に、サーボ回路16は、RFアンプ15から入力されたフォーカシングエラー信号に基づき、このフォーカシングエラー信号が0となるように、フォーカシングサーボ信号を生成し、また、RFアンプ15から入力されたトラッキングエラー信号に基づき、このトラッキングエラー信号が0となるように、トラッキングサーボ信号を生成する。そして、サーボ回路16は、フォーカシングサーボ信号及びトラッキングサーボ信号を光ピックアップ1を構成する対物レンズ駆動機構の駆動回路に出力する。この駆動回路は、フォーカシングサーボ信号に基づき2軸アクチュエータを駆動し、対物レンズを対物レンズの光軸と平行なフォーカシング方向に駆動変位させ、トラッキングサーボ信号に基づき2軸アクチュエータを駆動し、対物レンズの光軸に直交するトラッキング方向に対物レンズを駆動変位させる。
以上のように構成された光ディスク装置10は、スピンドルモータ12によって、光ディスク11を回転操作し、サーボ回路16からの制御信号に応じてスレッドモータ28を駆動制御し、光ピックアップ1を光ディスク11の所望の記録トラックに対応する位置に移動することで、光ディスク11に対して情報の記録再生を行う。
次に、本発明が適用された上述した光ピックアップ1について説明する。
光ピックアップ1は、以下では、例えば、DVD−RAM,DVD−Rのような周期的に案内溝11aが形成された光ディスク11に対して記録及び/又は再生を行うものとして説明するが、これに限られるものではなく、上述した各種光ディスクに対しても記録及び/又は再生を行うことが可能である。
本発明を適用した光ピックアップ1は、図2に示すように、所定の波長の光ビームを出射する光源31と、光源31から出射された光ビームを回折させてメインビーム並びに第1及び第2のサブビームからなる3本の光ビームに分割する回折素子32と、この回折素子32により分割された3本の光ビームをそれぞれ光ディスク11の信号記録面に集光して信号記録面上に各々独立した3個の集光スポットを照射する対物レンズ33と、光ディスク11の信号記録面で反射されたそれぞれの戻り光を受光する、各々2分割以上に分割された複数の受光面を有する光検出器34とを備える。
また、光ピックアップ1は、回折素子32と対物レンズ33との間の光路上に配置され、光源31から出射された往路の光ビームの光路と、光ディスク11で反射された復路の光ビームの光路とを分離するビームスプリッタ36と、ビームスプリッタ36と対物レンズ33との間の光路上に配置され、入射した光ビームを平行光とするコリメータレンズ37と、コリメータレンズ37と対物レンズ33との間の光路上に配置され、コリメータレンズ37により平行光とされた光ビームを反射して、対物レンズ側に向けて出射させる立ち上げミラー38と、立ち上げミラー38と対物レンズ33との間に配置され、通過する光ビームの異なる偏光成分に対して1/4波長の位相差を付加する1/4波長板39と、ビームスプリッタ36と光検出器34との間に配置され、ビームスプリッタ36により光検出器34側に導かれた光ビームにフォーカシングエラー信号を得るための非点収差を発生させるシリンドリカルレンズ40とを備える。
光源31は、半導体レーザであり、例えば、波長650nm程度のレーザ光を出射させる。
回折素子32は、光源31から出射された光ビームを回折させて、トラッキングエラー信号を得るための3本の光ビームに分割する。すなわち、回折素子32は、入射した光ビームをそのまま透過する0次光(以下、「メインビーム」という。)と、所定の回折角でメインビームから分岐される±1次回折光(以下、それぞれ、「第1のサブビーム」、「第2のサブビーム」という。)とに分割する。
回折素子32は、透過部材で形成され、特殊な格子パターンを有する回折格子であり、その格子面には一定の周期で格子溝が形成されている。そして、その格子面は、図3に示すように、格子溝が形成されている方向に対して直交する分割線で、各領域に凹凸パターンが平行に設けられた少なくとも4つの領域である第1乃至第4の領域41,42,43,44に分割、すなわち、トラッキング方向(ラジアル方向Rad)に4分割されている。第1乃至第4の領域41,42,43,44は、各領域に形成される各格子溝が、一定の幅で周期的に形成されており、周期構造とされている。隣接する領域に形成される各格子溝は、格子溝周期の約1/2だけ配置がずれており、すなわち、格子溝の位相が180度ずれて形成されている。
換言すると、この回折素子32は、トラッキング方向に直交するタンジェンシャル方向Tanの分割線により分割されてトラッキング方向に並んで配置され、領域内でそれぞれ所定の周期構造を備える第1乃至第4の領域41,42,43,44を有する。回折素子32の略中心線の両側に設けられた第2及び第3の領域42,43は、隣接して配置され、この第2及び第3の領域42,43内に設けられる周期構造の位相が180度異なるように形成される。第1の領域41は、第2の領域42に隣接して第3の領域43の反対側に配置され、すなわち、第2の領域42の外側に配置され、第1の領域41内に設けられる周期構造の位相が、第2の領域42内の周期構造の位相に対して略180度異なるように形成される。第4の領域44は、第3の領域43に隣接して第2の領域42の反対側に配置され、すなわち、第3の領域43の外側に配置され、第4の領域44内に設けられる周期構造の位相が、第3の領域43内の周期構造の位相に対して略180度異なるように形成される。
このような特殊パターンとされた回折素子32は、通過する光ビームを少なくともメインビーム並びに第1及び第2のサブビームに回折分離させるとともに、この第1及び第2のサブビームの光波の波面に所定の変調を与える。
例えば、第1のサブビームと第2のサブビームとが有する波面は、図4(a)に示すように、対物レンズの瞳上において波面の位相が交互に180度ずつ4段階にシフトした段状からなる凹凸形状の波面形状となる。このとき、4段階にシフトした波面のうち、中央の2領域の幅W12,W13は、それぞれ、回折素子32の中央に配置された第2及び第3の領域42,43の幅に相当している。尚、図4(a)及び後述する図4(b)は、第1のサブビームの波面形状を示すものであり、第2のサブビームの波面形状は、この+1次回折光の波面形状を左右反転した形状となっている。すなわち、第1及び第2のサブビームの波面は、互いに位相関係が反転し、凹凸形状が反転した波面形状となっている。一方、回折素子32をそのまま通過する0次光は、格子パターンの影響を受けない。
この回折素子32は、例えば、図4(a)に示すように、第2の領域の幅W12と、第3の領域の幅W13との和が、対物レンズ瞳径φとの関係において、次式(1)を満たすように形成されている。
12+W13=φ・α ・・・(1)
特に以下では、図4(b)に示すように、α=1であり、この第2及び第3の領域の幅W12,W13の和が、対物レンズ瞳径φと等しくされているものとして説明するが、これに限られるものではなく、αが所定の範囲であればよい。
また、回折素子32は、分割した3本の光ビームが、それぞれ、上述した光学部品を経由して、対物レンズ33により集光されることにより光ディスク11の信号記録面に形成される各集光スポットが光ディスク11の同一トラックに照射されるように、すなわち、各集光スポットのトラックに直交するトラッキング方向の間隔が零となるように、配置されている。
以上のように構成された回折素子32は、回折分離した3本の光ビームの第1及び第2のサブビームに、波長の交互に180度ずつ4段階にシフトした凹凸形状の波面形状を与えるので、後述するような、光検出器の受光面上のサブスポット111,112の光強度分布(光量分布)をメインビームによる受光面上のメインスポット110の光強度分布(光量分布)に対して反転した状態にできるので、良好なトラッキングエラー信号を得ることができ、さらに、対物レンズの変位に対して信号劣化のないトラッキングエラー信号を得ることを可能とする。
ビームスプリッタ36は、回折素子32で分割された3本の光ビームを反射させてコリメータレンズ37側に導くとともに、光ディスク11からの戻りの光ビームを透過させてシリンドリカルレンズ40側に導く。コリメータレンズ37は、入射した3本の光ビームを略平行光として出射させる。立ち上げミラー38は、コリメータレンズ37で平行光とされた光ビームを反射して、1/4波長板39側に導く。1/4波長板39は、通過する光ビームに1/4波長の位相を付加するものであり、立ち上げミラー38で反射された光ビームの偏光状態を直線偏光から円偏光に変えて対物レンズ33側に出射させる。
対物レンズ33は、回折素子32により分割され、ビームスプリッタ36、コリメータレンズ37、立ち上げミラー38及び1/4波長板39を介して入射した3本の光ビームを光ディスク11の信号記録面にそれぞれ集光して、図5に示すように、光ディスク11の信号記録面上に各々独立した3個の集光スポットを形成する。すなわち、対物レンズ33は、回折素子32により分割されたメインビームを集光してメインスポット100を形成し、第1のサブビームを集光して第1のサブスポット101を形成し、第2のサブビームを集光して第2のサブスポット102を形成する。上述したように、メインスポット100並びに第1及び第2のサブスポット101,102は、トラッキング方向の間隔が零となるように、すなわち、3個の光スポットは、案内溝11aとのトラッキング方向の位置関係が等しくされている。
光検出器34は、3個の集光スポット100,101,102の光ディスク11からの反射光を各々2分割以上に分割された複数の受光面でそれぞれ受光するように配置されている。すなわち、光検出器34は、メインビームの戻り光を受光する4分割受光面34aと、それぞれ第1及び第2のサブビームの戻り光を受光する2分割受光面34b,34cとを有する。4分割受光面34aには、メインビームの戻り光が集光されて検出用のメインスポット110が形成され、2分割受光面34b,34cには、第1及び第2のサブビームの戻り光が集光されて検出用のサブスポット111,112が形成される。この光検出器34は、回折素子32により3本の光ビームに分割された光ビームをそれぞれ受光し、情報信号とともにトラッキングエラー信号及びフォーカシングエラー信号等の各種信号を検出することができる。
そして、この各受光面34a,34b,34cからの光電変換信号を減算器50a、50b、50cによってそれぞれ減算処理することにより、メインスポット110、サブスポット111,112のそれぞれのプッシュプル方式によるトラッキングエラー信号(以下「プッシュプル信号Sa,Sb,Sc」という。)が検出される。
すなわち、プッシュプル信号Sa,Sbは、互いにその信号波形が逆相になって出力される。また、プッシュプル信号Sa,Scは、互いにその信号波形が逆相になって出力される。そして、プッシュプル信号Sb,Scは、同位相である。したがって、このプッシュプル信号Saからプッシュプル信号Sb,Scの和信号を減算処理しても信号成分は打ち消されることなく、逆に増幅させることができる。
一方、対物レンズ33の変位や光ディスク11の傾きなどが生じると、それに起因して各プッシュプル信号に所定のオフセット成分が発生するが、このオフセット成分は明らかに光ディスク11の信号記録面上の集光スポット位置に関係なくプッシュプル信号Sa,Sb,Scのいずれも同じ極性で発生する。したがって上述のような減算処理を行うと、各プッシュプル信号に含まれるオフセット成分だけが選択的に打ち消し合い、結果的にオフセット成分だけが完全に除去または大幅に低減された良好なトラッキングエラー信号を検出することができる。
例えば、図5のプッシュプル信号Sb,Scを加算器51によって加算処理し、さらにこの加算処理後の信号を増幅器52によって適当に増幅したのちに、減算器53によってメインスポット110のプッシュプル信号Saから減算処理することにより、このプッシュプル信号Saに含まれるオフセット成分を完全に除去または大幅に低減し、振幅だけを増幅させた良好なトラッキングエラー信号が出力される。
以上のように構成された光ピックアップ1は、光ディスクのトラックピッチの違いによらず、オフセット成分を大幅に低減し、振幅だけを増幅させた感度が高く良好なトラッキングエラー信号を検出することができる。
ここで、上述のように構成された光ピックアップ1のような、回折素子32により分割された3本の光ビームを光ディスクに集光した3個の集光スポットの位置を光ディスクのトラックに直交するトラッキング方向の間隔が零となるように配置した方式、所謂(4分割)インライン型DPP方式のトラッキングエラー信号検出原理について説明する。
上述したように、回折素子32で光ビームを回折分離すると、第1及び第2のサブビームは、それぞれの段差が波長λの1/2、すなわち、位相で180度だけ交互にシフトした4段階の凹凸形状の波面をもった状態になり、この状態を保持したままコリメートレンズ37、立ち上げミラー38及び1/4波長板39を経て対物レンズ33により、光ディスク11の信号記録面上に集光されて、第1及び第2のサブスポット101,102を形成する。
一方、回折素子32をそのまま通過するメインビームは、その波面が位相変調を受けず、コリメートレンズ37、立ち上げミラー38及び1/4波長板39を経て平面的な波面をもつ平行光束として対物レンズ33に入射し、上述した第1及び第2のサブビームと同様に、光ディスク11の信号記録面上に集光されて、メインスポット100を形成する。
ところで、周期的に案内溝11aが形成された光ディスク11の信号記録面に上述したメインビーム並びに第1及び第2のサブビームのような光ビームが集光されると、反射されたその戻りの光ビームは、光ディスク11の案内溝11aによって回折され、それぞれ少なくとも0次光及び±1次回折光に分離される。
そして、対物レンズ33でメインビーム並びに第1及び第2のサブビームのそれぞれの、0次光及び±1次回折光が互いに所定距離だけずれた状態で重なって進行し、光検出器34の受光面34a,34b,34cに集光される。この受光面上でそれぞれの0次光と±1次回折光とが重なった領域では、干渉効果により、0次光波面と+1次回折光波面、及び、0次光波面と−1次回折光波面の相対的な位相ずれ量(位相差)に応じて、光強度、すなわち、明暗状態が変化する。尚、この0次光波面と±1次回折光波面の位相差は、光ディスク11の案内溝11aに対する集光スポットの相対位置(トラッキング方向の位置)により変化する。よって、受光面34a,34b,34c上の光強度は、光ディスク11の案内溝に対する集光スポットの相対位置により変化する。
ここで、図5に示すように、光ディスク11の信号記録面上のメインスポット100並びに第1及び第2のサブスポット101,102が案内溝11aの周期の1/4だけずれた位置にある状態の光検出器34の受光面34a上のメインスポット110の光強度の分布を図6(a)に示し、このときのメインビームの0次光波面及び±1次光波面の位相分布を図6(b)に示す。また、同じ状態の光検出器34の受光面34b上のサブスポット111の光強度の分布を図6(c)に示し、このときの第1のサブビームの0次光波面及び±1次光波面の位相分布を図6(d)に示す。図6(a)及び図6(c)に示すように、メインスポット110の光強度分布とサブスポット111の光強度分布とは、左右反転した状態となっている。尚、第2のサブビームの0次光波面及び±1次光波面の位相分布は、図6(d)に示す第1のサブビームと異なる分布を有するが、光検出器34の受光面34c上のサブスポット112の光強度の分布は図6(c)に示すサブスポット111の光強度の分布と同様の分布を有する。
まず、メインビームが受光面34a上に集光された検出用のメインスポット110について説明する。
メインスポット110は、図5及び図6(b)に示すように、メインスポット100が案内溝11aの周期の1/4だけずれた位置に達した状態では、光ディスク11の案内溝によって生じた±1次回折光の波面のいずれか一方である+1次回折光が0次光に対して0度の位相差をもつようになり、他方である−1次回折光が0次光に対して180度の位相差をもつようになっている。そして、回折分離され受光面34a上で所定距離だけずれて重なっている0次光と±1次回折光とによって生じた干渉効果による光強度の分布、すなわち明暗の分布は、図6(a)に示すようになり、180度の位相差をもつ0次光と−1次回折光との重畳した領域である図6(a)に示す右側部分が暗い状態になる。
尚、光ディスク11上のメインスポット100が案内溝(グルーブ)又は案内溝間(ランド)の真ん中にある状態では、光ディスク11の案内溝11aによって生じた0次光波面と±1次光波面とは、+90度又は−90度の位相差をもつが、その位置から、メインスポット100がトラッキング方向にずれるにしたがって各波面の位相関係が変化する。そして、周期の1/4だけずれた状態では、上述した図6(b)に示す位相関係をもつことになる。一方、図5と反対側に1/4周期ずれた状態では、その位相差の関係が左右反転し、図6(a)に示す光強度分布も左右反転する。
このため、メインスポット110は、+1次回折光と0次光との重なった領域、及び、−1次回折光と0次光との重なった領域での明暗状態、すなわち、光強度分布が光ディスク11上の集光スポットと案内溝11aとの相対位置関係によって連続的に変化し、しかもその変化が左右それぞれの重なった領域で反転している。そこで、この光強度分布の変化を少なくとも2分割された光検出器で左右それぞれ検出し、その差動信号を出力させることによって、いわゆるプッシュプル方式によるトラッキングエラー信号を生成することができる。
次に、第1のサブビームが受光面34b上に集光された検出用のサブスポット111について説明する。尚、第2のサブビームが受光面34c上に集光された検出用のサブスポット112については、サブスポット111と略同様であるので、詳細な説明は省略する。
第1のサブビームは、上述したように、光ビームの波面が交互に180度ずつ4段階にシフトした段状からなる凹凸形状になっており、その凹凸形状の波面形状は、光ディスク11を反射して光検出器34の受光面34bに達しても保持される。
そして、サブスポット111は、図5及び図6(d)に示すように、光ディスク11上の第1のサブスポット101が案内溝11aの周期の1/4だけずれた位置に達した状態では、光ディスク11の案内溝によって生じた+1次回折光が0次光に対して180度の位相差をもつようになり、−1次回折光が0次光に対して0度の位相差をもつようになっている。そして、回折分離され受光面34b上で所定距離だけずれて重なっている0次光と±1次回折光とによって生じた干渉効果による光強度の分布、すなわち明暗の分布は、図6(c)に示すようになり、180度の位相差をもつ0次光と+1次回折光との重畳した領域である図6(c)に示す左側部分が暗い状態となる。
尚、光ディスク11上の第1のサブスポット101が案内溝又は案内溝間の真ん中にある状態では、光ディスク11の案内溝11aによって生じた0次光波面と±1次光波面とは、上述した凹凸形状を有するとともに、平均的に+90度又は−90度の位相差をもつが、その位置から、第1のサブスポット101がトラッキング方向にずれるにしたがって各波面の位相関係が変化する。そして、周期の1/4だけずれた状態では、上述した図6(d)に示す位相関係をもつことになる。
このため、サブスポット111は、上述したメインスポット110の場合と同様に、+1次回折光と0次光との重なった領域、及び、−1次回折光と0次光との重なった領域での明暗状態、すなわち、光強度分布が光ディスク11上の集光スポットと案内溝11aとの相対位置関係によって連続的に変化し、しかもその変化が左右それぞれの重なった領域で反転している。そこで、この光強度分布の変化を2分割された光検出器で左右それぞれ検出し、その差動信号を出力させることによって、いわゆるプッシュプル方式によるトラッキングエラー信号を生成することができる。
ここで、サブスポット111は、第1のサブビームが、メインビームと異なり、光ビームの波面が交互に180度ずつ4段階にシフトした段状からなる凹凸形状になっているために、光ディスク11上の集光スポットと案内溝11aとの相対位置関係によって決まる±1次回折光と0次光との波面の平均的な位相差がメインビームと全く同様であっても、その結果として生じる左右の干渉領域での明暗の光強度変化は、例えば、図6(a)及び図6(b)に示すように、メインスポット110の場合に対して反転した状態で変化する。
このことは、所謂「インライン型DPP方式」の場合、すなわち、光ディスク11上のメインスポット100と第1及び第2のサブサブスポット101,102との案内溝に対する相対位置が全く同じであっても、すなわち、メインスポット100と第1及び第2のサブスポット101,102とのトラッキング方向の間隔が零であっても、受光面上のメインスポット110とサブスポット111,112とで出力されるプッシュプル信号は、その信号波形の位相が完全に反転して出力されることを意味している。すなわち、インライン型DPP方式では、図5に示すように、メインスポット100と第1及び第2のサブスポット101,102とが同時に同一の案内溝上に照射するような集光スポット配置にしても従来型DPP方式と同様に良好なトラッキングエラー信号が得られる。
したがって、本発明を適用した光ピックアップ1は、トラックピッチの異なる光ディスクに対して、常に良好なトラッキングエラー信号を検出することができる。
次に、上述のように構成された光ピックアップ1のような、トラッキング方向に4分割された領域を有する回折素子32を備える、所謂、4分割インライン型DPP方式において、対物レンズ33がトラッキング方向に変位した場合の受光面上の各スポットの光強度分布の変化について検討する。
まず、本発明を適用した光ピックアップに先立ち、比較例として、上述した図17に示す、2つの領域225a,225bを有する回折素子225を有する2分割インラインDPP方式の光ピックアップにおいて、対物レンズの変位があったときの受光面上のスポットの光強度分布の変化する状態について説明する。
この2分割インラインDPP方式の光ピックアップにおいて、対物レンズの変位がない場合には、第1のサブスポット231は、上述の図19(c)及び図19(d)に示すように、左右の重畳領域内では領域内全面にわたって、光ディスク11の案内溝11aで回折分離した0次光と±1次回折光との波面の位相差が0度もしくは180度で統一されているため、その部分の光強度も全面暗部もしくは明部に統一されている。
そして、2分割インラインDPP方式の光ピックアップにおいて、対物レンズが変位した場合には、対物レンズの中心光軸に対して非対称な波面形状になった+1次回折光がサブ集光スポット221として光ディスク11の信号記録面上に集光される。この光ディスク11に反射されて光検出器の受光面34bに集光されて形成された検出用のスポット231の位相分布には、図20(b)に示すように、左右の重畳領域内でも部分的に0次光と±1次回折光の波面の位相差が0度から180度へ、あるいは180度から0度へ推移した領域が現れる。
その結果、スポット231には、図20(a)に示すように、明部中に一部暗部が、あるいは暗部中に一部明部が現れてくる。このように、検出用のサブスポット231の領域内で一部明暗が反転した領域が現れることにより、左右の検出面からの検出された信号の差信号から得られるプッシュプル信号は、明らかにその変調度が減少してしまう。
このように、2分割インラインDPP方式の光ピックアップでは、トラッキングエラー信号の視野特性が劣化してしまう。
次に、第1乃至第4の領域41,42,43,44を有する回折素子32を備える本発明を適用した光ピックアップ1(4分割インラインDPP方式)において、対物レンズの変位があったときの受光面上のスポットの光強度分布の変化する状態について説明する。
光ピックアップ1において、対物レンズの変位がない場合には、4分割された領域をもつ回折素子32により、回折分離して光ディスク11に集光されて、反射される第1のサブビームは、上述の図4(b)に示すように、交互に180度ずつ4段階にシフトした凹凸形状の波面をもつ。
そして、受光面34b上のサブスポット111は、上述の図6(c)及び図6(d)に示すように、左右の重畳領域内では領域内全面にわたって、光ディスク11の案内溝11aで回折分離した0次光と±1次回折光との波面の位相差が0度もしくは180度で統一されているため、その部分の光強度も全面暗部もしくは明部に統一されている。
そして、光ピックアップ1において、対物レンズ33が光ディスク11の半径方向に変位した場合には、対物レンズ33の中心光軸に対して左右非対称になった第1のサブビームが第1のサブスポット101として光ディスク11の記録面上に集光される。この光ディスク11に反射されて光検出器の受光面34bに集光されて形成された検出用の光スポット111の光強度の分布及び位相分布を、図7(a)及び図7(b)に示す。
図7(b)に示すように、0次光の+1次回折光と重なる領域には、−90度から+90度へ推移した波面S11が現れ、+1次回折光の0次光と重なる領域には、+90度から−90度へ推移した波面S12が現れるが、この波面S11,S12が180度の位相差を有することにより、0次光と+1次回折光とが重なる領域は、対物レンズの変位前と位相差が変わらない。尚、波面S11は、回折素子32の第1の領域41により生成されたものであり、波面S12は、第2の領域42により生成されたものである。
また、0次光の−1次回折光と重なる領域には、+90度から−90度へ推移した波面S13が現れ、−1次回折光の0次光と重なる領域には、+90度から−90度へ推移した波面S14が現れるが、この波面S13,S14が0度の位相差を有することにより、0次光と−1次回折光とが重なる領域は、対物レンズの変位前と位相差が変わらない。尚、波面S13は、回折素子32の第2の領域42により生成されたものであり、波面S14は、第1の領域41により生成されたものである。
したがって、図7(a)に示すように、対物レンズが変位した場合においても、光強度分布、すなわち明暗状態は、図6(c)に示す変位前の状態と変わらない。
よって、本発明を適用した光ピックアップ1は、上述した2分割インラインDPP方式のように対物レンズが変位した場合の差動プッシュプル方式によるトラッキングエラー信号の視野特性が劣化することを防止でき、すなわち、対物レンズ33が変位した場合にも良好なトラッキングエラー信号を得ることができる。
また、この光ピックアップ1は、上述した、3つの回折領域245a,245b,245cを有する回折素子245を有する3分割型インラインDPP方式の光ピックアップでは、対物レンズの変位量が所定量ΔXより大きくなってしまうと、信号劣化がしてしまうとともに、対物レンズの変位に対する視野特性を向上させるための第2の回折領域245bの影響により、プッシュプル演算出力が低下してトラッキングエラー信号のS/N自体が悪化してしまう等の問題を防止することができ、すなわち、対物レンズの変位に対するトラッキングエラー信号の振幅劣化を改善するとともに、良好なトラッキングエラー信号を得ることができる。
尚、光ピックアップ1において、隣接する格子溝の位相が180度ずれて形成される第1乃至第4の領域41,42,43,44を有する回折素子32を備えるように構成したが、各領域の周期構造の位相差はこれに限られるものではない。
次に、周期構造の異なる他の例の回折素子を用いた、図2に示す光ピックアップ60について説明する。尚、以下の説明において、上述した光ピックアップ1と共通する部分については、共通の符号を付して詳細な説明は省略する。
本発明を適用した光ピックアップ60は、図2に示すように、所定の波長の光ビームを出射する光源31と、光源31から出射された光ビームを回折させてメインビーム並びに第1及び第2のサブビームからなる3本の光ビームに分割する回折素子62と、この回折素子62により分割された3本の光ビームをそれぞれ光ディスク11の信号記録面に集光して信号記録面上に各々独立した3個の集光スポットを照射する対物レンズ33と、光ディスク11の信号記録面で反射されたそれぞれの戻り光を受光する、各々2分割以上に分割された複数の受光面を有する光検出器34とを備える。
また、光ピックアップ60は、光ピックアップ1と同様に、ビームスプリッタ36と、コリメータレンズ37と、立ち上げミラー38と、1/4波長板39と、シリンドリカルレンズ40とを備える。
回折素子62は、光源31から出射された光ビームを回折させて、トラッキングエラー信号を得るための3本の光ビームに分割する。すなわち、回折素子62は、入射した光ビームをそのまま透過する0次光(以下、「メインビーム」という。)と、所定の回折角でメインビームから分岐される±1次回折光(以下、それぞれ、「第1のサブビーム」、「第2のサブビーム」という。)とに分割する。
回折素子62は、透過部材で形成され、特殊な格子パターンを有する回折格子であり、その格子面には一定の周期で格子溝が形成されている。そして、その格子面は、図8に示すように、格子溝が形成されている方向に対して直交する分割線で、各領域に凹凸パターンが平行に設けられた少なくとも4つの領域である第1乃至第4の領域71,72,73,74に分割、すなわち、トラッキング方向(ラジアル方向)に4分割されている。第1乃至第4の領域71,72,73,74は、各領域に形成される各格子溝が、一定の幅で周期的に形成されており、周期構造とされている。隣接する領域に形成される各格子溝は、それぞれ、格子溝周期の約1/4、約1/2、約1/4だけ配置がずれており、すなわち、格子溝の位相が90度、180度、90度ずれて形成されている。
換言すると、この回折素子62は、タンジェンシャル方向の分割線により分割されてトラッキング方向に並んで配置され、領域内でそれぞれ所定の周期構造を備える第1乃至第4の領域71,72,73,74を有する。回折素子62の略中心線の両側に設けられた第2及び第3の領域72,73は、隣接して配置され、この第2及び第3の領域72,73内に設けられる周期構造の位相が180度異なるように形成される。第1の領域71は、第2の領域72に隣接して第3の領域73の反対側に配置され、すなわち、第2の領域72の外側に配置され、第1の領域71内に設けられる周期構造の位相が、第2の領域72内の周期構造の位相に対して略90度異なるように形成される。第4の領域74は、第3の領域73に隣接して第2の領域72の反対側に配置され、すなわち、第3の領域73の外側に配置され、第4の領域74内に設けられる周期構造の位相が、第3の領域73内の周期構造の位相に対して略90度異なるように形成される。
このような特殊パターンとされた回折素子62は、通過する光ビームを少なくともメインビーム並びに第1及び第2のサブビームに回折分離させるとともに、この第1及び第2のサブビームの光波の波面に所定の変調を与える。
例えば、第1のサブビームと第2のサブビームとが有する波面は、図9(a)に示すように、対物レンズの瞳上において波面の位相が交互に90度、180度、90度ずつ4段階にシフトした段状からなる凹凸形状の波面形状となる。このとき、4段階にシフトした波面のうち、中央の2領域の幅W22,W23は、それぞれ、回折素子62の中央に配置された第2及び第3の領域72,73の幅に相当している。尚、図9(a)及び後述する図9(b)は、第1のサブビームの波面形状を示すものであり、第2のサブビームの波面形状は、この+1次回折光の波面形状を左右反転した形状となっている。すなわち、第1及び第2のサブビームの波面は、互いに位相関係が反転し、凹凸形状が反転した波面形状となっている。一方、回折素子62をそのまま通過する0次光は、格子パターンの影響を受けない。
この回折素子62は、例えば、図9(a)に示すように、第2の領域の幅W22と、第3の領域の幅W23との和が、対物レンズ瞳径φとの関係において、次式(2)を満たすように形成されている。
22+W23=φ・α ・・・(2)
特に以下では、図9(b)に示すように、α=1であり、この第2及び第3の領域の幅W22,W23の和が、対物レンズ瞳径φと等しくされているものとして説明するが、これに限られるものではなく、αが所定の範囲であればよい。
また、回折素子62は、分割した3本の光ビームが、それぞれ、上述した光学部品を経由して、対物レンズ33により集光されることにより光ディスク11の信号記録面に形成される各集光スポットが光ディスク11の同一トラックに照射されるように、すなわち、各集光スポットのトラックに直交するトラッキング方向の間隔が零となるように、配置されている。
以上のように構成された回折素子62は、回折分離した3本の光ビームの第1及び第2のサブビームに、波長の交互に90度、180度、90度ずつ4段階にシフトした凹凸形状の波面形状を与えるとともに、この第1及び第2のサブビームの波面形状を反転させることができるので、後述するような、光検出器の受光面上のサブスポット131,132の光強度分布をメインビームによる受光面上のメインスポット130に対して反転した状態にできるので、良好なトラッキングエラー信号を得ることができ、さらに、対物レンズの変位に対して信号劣化のないトラッキングエラー信号を得ることを可能とする。
対物レンズ33は、上述した光ピックアップ1の場合と同様に、回折素子62により分割され、ビームスプリッタ36、コリメータレンズ37、立ち上げミラー38及び1/4波長板39を介して入射した3本の光ビームを光ディスク11の信号記録面にそれぞれ集光して、図5に示すように、光ディスク11の信号記録面上に各々独立した3個の集光スポット100,101,102を形成する。
光検出器34は、3個の集光スポット100,101,102の光ディスク11からの反射光を各々2分割以上に分割された複数の受光面でそれぞれ受光するように配置されている。すなわち、光検出器34は、メインビームの戻り光を受光する4分割受光面34aと、それぞれ第1及び第2のサブビームの戻り光を受光する2分割受光面34b,34cとを有する。4分割受光面34aには、メインビームの戻り光が集光されて検出用のメインスポット130が形成され、2分割受光面34b,34cには、第1及び第2のサブビームの戻り光が集光されて検出用のサブスポット131,132が形成される。この光検出器34は、回折素子62により3本の光ビームに分割された光ビームをそれぞれ受光し、情報信号とともにトラッキングエラー信号及びフォーカシングエラー信号等の各種信号を検出することができる。
そして、この各受光面34a,34b,34cからの光電変換信号を減算器50a、50b、50cによってそれぞれ減算処理することにより、メインスポット130、サブスポット131,132のそれぞれのプッシュプル信号Sa,Sb,Scが検出され、このSa,Sb,Scを、加算、増幅、減算処理することにより、良好なトラッキングエラー信号を出力できることは、上述した光ピックアップ1と同様であるので、ここでは、詳細な説明を省略する。
以上のように構成された光ピックアップ60は、光ディスクのトラックピッチの違いによらず、オフセット成分を大幅に低減し、振幅だけを増幅させた感度が高く良好なトラッキングエラー信号を検出することができる。
以上のように構成された光ピックアップ60のトラッキングエラー信号検出原理については、上述した光ピックアップ1と同様であるのでここでは、詳細な説明は省略する。
本発明を適用した光ピックアップ60は、上述した光ピックアップ1と同様に、トラックピッチの異なる光ディスクに対して、常に良好なトラッキングエラー信号を検出することができる。
次に、光ピックアップ60のような4分割インライン型DPP方式において、対物レンズ33がトラッキング方向に変位した場合の受光面上の各スポットの光強度分布の変化について検討する。
光ピックアップ60において、対物レンズの変位がない場合には、4分割された領域をもつ回折素子62により、回折分離して光ディスク11に集光されて、反射される第1のサブビームは、上述の図9(b)に示すように、交互に90度、180度、90度ずつ4段階にシフトした凹凸形状の波面をもつ。
光ディスク11で反射された第1のサブビームが集光された受光面34b上のサブスポット131は、図10(a)及び図10(b)に示すように、左右の重畳領域内では領域内全面にわたって、光ディスク11の案内溝11aで回折分離した0次光と±1次回折光との波面の位相差が0度もしくは180度で統一されているため、その部分の光強度も全面暗部もしくは明部に統一されている。ここで、図10(a)は、光ディスク11上の3個の集光スポットが案内溝11aの周期の1/4だけずれた位置にある状態の、サブスポット131の光強度の分布を示すものであり、図10(b)は、このときの第1のサブビームの0次光波面及び±1次光波面の位相分布を示すものである。尚、メインビームの受光面34a上のメインスポット130は、上述した図6(a)及び図6(b)に示すメインスポット110と同様の状態となっている。
そして、光ピックアップ60において、対物レンズ33が光ディスク11の半径方向に変位した場合には、対物レンズ33の中心光軸に対して左右非対称になった第1のサブビームが第1のサブスポット101として光ディスク11の記録面上に集光される。この光ディスク11に反射されて光検出器の受光面34bに集光されて形成された検出用の光スポット131の光強度の分布及び位相分布を、図11(a)及び図11(b)に示す。
図11(b)に示すように、0次光の+1次回折光と重なる領域には、−90度から0度へ推移した波面S21が現れ、+1次回折光の0次光と重なる領域には、+90度から−90度へ推移した波面S22が現れるが、この波面S21,S22が90度の位相差を有することにより、0次光と+1次回折光とが重なる領域は、対物レンズの変位前と位相差が180度から90度へと変わるが、明暗状態は反転せず、光強度が明部及び暗部の中間状態である半反転領域となる。尚、波面S21は、回折素子62の第1の領域71により生成されたものであり、波面S22は、第2の領域72により生成されたものである。
また、0次光の−1次回折光と重なる領域には、+90度から−90度へ推移した波面S23が現れ、−1次回折光の0次光と重なる領域には、+90度から+180度へ推移した波面S24が現れるが、この波面S23,S24が270度の位相差を有することにより、0次光と−1次回折光とが重なる領域には、光強度が明部及び暗部の中間状態である半反転領域が一部存在する。尚、波面S23は、回折素子62の第2の領域72により生成されたものであり、S24は、第1の領域71により生成されたものである。
したがって、図11(a)に示すように、対物レンズが変位した場合においても、上述した2分割インラインDPP方式(比較例)のように明暗状態が反転した領域が存在することがなく、光強度分布、すなわち明暗状態は、明暗が中間状態の領域が発生するが、図10(a)に示す変位前の状態と大きな差がなく、トラッキングエラー信号を良好に得ることができる程度となっている。
よって、本発明を適用した光ピックアップ60は、上述した2分割インラインDPP方式のように対物レンズが変位した場合の差動プッシュプル方式によるトラッキングエラー信号の視野特性が劣化することを防止でき、すなわち、対物レンズ33が変位した場合にも良好なトラッキングエラー信号を得ることができる。
また、この光ピックアップ60は、上述した3分割型インラインDPP方式の光ピックアップでは、対物レンズの変位量が所定量ΔXより大きくなってしまうと、信号劣化がしてしまうとともに、対物レンズの変位に対する視野特性を向上させるための第2の回折領域245bの影響により、プッシュプル演算出力が低下してトラッキングエラー信号のS/N自体が悪化してしまう等の問題を防止することができ、すなわち、対物レンズの変位に対するトラッキングエラー信号の振幅劣化を改善するとともに、良好なトラッキングエラー信号を得ることができる。
本発明を適用した光ピックアップ60は、トラックピッチの異なる複数種類の光ディスクに対して良好なトラッキングエラー信号を得ることができるとともに、対物レンズの変位に対するトラッキングエラー信号の振幅劣化を改善した良好なトラッキングエラー信号を得ることができる。
また、本発明を適用した光ディスク装置10は、上述した光ピックアップ1又は光ピックアップ60を備えることにより、トラックピッチの異なる複数種類の光ディスクに対して良好なトラッキングエラー信号を得ることができるとともに、対物レンズの変位に対するトラッキングエラー信号の振幅劣化を改善した良好なトラッキングエラー信号を得ることができ、光ディスクに対する記録・再生特性を向上させることができる。
尚、上述の光ピックアップ1、60では、光ディスク11による3本の光ビームの0次回折光及び±1次回折光の重畳領域の幅を瞳径の半分として説明しており、この場合には、α及びαとして1が最適となる。しかし、重畳幅は、光ディスクのトラックピッチ(案内溝周期)及び対物レンズのNAの関係に依存するため、トラックピッチが異なるDVD−RAMディスク及びDVD±Rディスクでは、重畳幅が異なる。よって、各々の光ディスクに対するα及びαの最適値が異なるため、光ピックアップ1、60により記録・再生を行う光ディスクに対応したα及びαを採用することで、上述したように、良好なトラッキングエラー信号を得ることができる。
以下に、本発明を適用した光ピックアップ1,60について、具体的な数値データを挙げて、計算機シミレーションを行い、この結果をもとに最適なα及びαについて説明する。ここで、主要なパラメータとして、以下の数値を用いた。
(1)レーザ光波長:660nm
(2)倍率:約6.5倍
(3)対物レンズNA:約0.65
(4)対物レンズの焦点距離:約2.8mm
(5)DVD−RAMディスクのトラックピッチ(案内溝周期):1.23μm
(6)DVD±Rディスクのトラックピッチ(案内溝周期):0.74μm
そして、図12に、実施例1として4分割インラインDPP方式の光ピックアップ1に上述した数値データを用いたときのDPP信号振幅の視野特性を示す。ここで、DPP信号とは、トラッキングエラー信号のことである。図12(a)は、DVD−RAMディスクに対する視野特性を示すものであり、図12(b)は、DVD±Rディスクに対する視野特性を示すものである。さらに、これと比較するための比較例として上述した従来型DPP方式、2分割インラインDPP方式及び3分割インラインDPP方式の光ピックアップに上述した数値データを用いたときの視野特性を同時に示す。
尚、図12(a)及び図12(b)中において、横軸は、対物レンズの変位量(mm)を示すものであり、縦軸は、対物レンズが変位したときのDPP信号振幅の相対値(%)、すなわち、従来型DPP方式の対物レンズ変位量が0のときのDPP信号振幅を100%としたときの相対値を示すものであり、曲線L11,L21は、光ピックアップ1のα=0.95とした場合の視野特性を示すものであり、曲線L12,L22は、光ピックアップ1のα=1.00とした場合の視野特性を示すものであり、曲線L13,L23は、光ピックアップ1のα=1.05とした場合の視野特性を示すものであり、曲線L14,L24は、従来型DPP方式の光ピックアップの視野特性を示すものであり、曲線L15,L25は、2分割インラインDPP方式の光ピックアップの視野特性を示すものであり、曲線L16,L26は、3分割インラインDPP方式の光ピックアップの視野特性を示すものである。
尚、サブスポットの位置は、上述したように、本発明を適用した光ピックアップ1(4分割インラインDPP方式)、2分割インラインDPP方式の光ピックアップ、3分割インラインDPP方式の光ピックアップでは、図5及び図18に示すように、メインスポットと同一トラックで且つトラッキング方向の間隔が零となるようにし、従来型DPP方式の光ピックアップでは、図15に示すように、メインスポットからトラッキング方向にトラックピッチの±1/2ずれた位置となるようにした。
図12(a)に示すように、2分割型インラインDPP方式によるDPP信号振幅L15は、DVD−RAMディスクの場合には、視野(対物レンズの変位量)がゼロから略直線的に低下しており、視野が約±0.4mmになると視野ゼロでの振幅の半分以下に低下してしまっている。
また、3分割型インラインDPP方式によるDPP信号振幅L16は、視野が約±0.2mmの範囲内であればほとんど低下しないが、±0.2mm以上になると2分割インラインDPP方式と略同じ勾配で低下している。
ここで、この3分割インラインDPP方式による視野特性は、第2の領域245bの幅を対物レンズ瞳径の15%程度に設定した場合の一例であり、第2の領域245bの幅を大きくすれば、振幅低下が発生する視野量を大きくすることができる。しかし、上述したように、第2の領域245bの幅を大きくすると視野ゼロにおけるDPP信号振幅が更に低下することになり、すでに従来型DPPで得られる信号振幅から約20%も低下しているため、これ以上第2の領域245bの幅を大きくすることはできない。
一方、実施例1のピックアップ1(4分割型インラインDPP方式)による視野特性L11,L12,L13では、図12(a)に示すように、DVD−RAMディスクの場合には、α=0.95〜1.05の範囲において視野ゼロにおけるDPP信号振幅がほとんど低下しておらず、且つ視野±0.2mm以上の範囲においてもなだらかな視野特性が得られており、視野が±0.4mmにおいても視野ゼロでの振幅の半分以上を確保できている。
また、図12(b)に示すように、DVD±Rディスクの場合においては、視野特性L21,L22,L23は、αが1.00以下になると視野ゼロにおけるDPP信号振幅の低下が発生し、視野量に対する低下率が大きくなるという問題が起こる。よって、αの設定値としてはα=1.00〜1.05程度に設定することが望ましい。
次に、図13に、実施例2として4分割インラインDPP方式の光ピックアップ60に上述した数値データを用いたときのDPP信号振幅の視野特性を示す。図13(a)は、DVD−RAMディスクに対する視野特性を示すものであり、図13(b)は、DVD±Rディスクに対する視野特性を示すものである。さらに、これと比較するための比較例として上述した従来型DPP方式、2分割インラインDPP方式及び3分割インラインDPP方式の光ピックアップに上述した数値データを用いたときの視野特性を同時に示す。
尚、図13(a)及び図13(b)中において、横軸は、対物レンズ変位量(mm)を示すものであり、縦軸は、対物レンズが変位したときのDPP信号振幅の相対値(%)、すなわち、従来型DPP方式の対物レンズ変位量が0のときのDPP信号振幅を100%としたときの相対値を示すものであり、曲線L31,L41は、光ピックアップ60のα=0.80とした場合の視野特性を示すものであり、曲線L32,L42は、光ピックアップ60のα=0.90とした場合の視野特性を示すものであり、曲線L33,L43は、光ピックアップ60のα=1.00とした場合の視野特性を示すものであり、曲線L34,L44は、従来型DPP方式の光ピックアップの視野特性を示すものであり、曲線L35,L45は、2分割インラインDPP方式の光ピックアップの視野特性を示すものであり、曲線L36,L46は、3分割インラインDPP方式の光ピックアップの視野特性を示すものである。尚、サブスポットの位置は、上述した、図12の実施例1と同様とした。
本発明を適用した実施例2の光ピックアップ60による視野特性L31,L32,L33は、図13(a)に示すように、DVD−RAMディスクの場合、α=0.80〜1.00の範囲において視野ゼロにおけるDPP信号振幅はほとんど低下しておらず、実施例1の場合と同様に広い視野範囲においてなだらかな視野特性が得られている。
また、図13(b)に示すように、DVD±Rディスクの場合においては、視野特性L41,L42,L43は、実施例1と比較してなだらかな視野特性が得られているが、αが0.90以下になると視野ゼロにおけるDPP信号振幅の低下率が大きくなるため、αの設定値としては、αが0.90〜1.00程度に設定することが望ましい。
よって、実施例1,2の光ピックアップ1,60は、対物レンズが変位した場合にも良好なDPP信号振幅を得ることができ、すなわち、トラッキングエラー信号の視野特性を向上させることができる。
本発明を適用した光ディスク装置の構成を示すブロック回路図である。 本発明を適用した光ピックアップの光学系を示す光路図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成する回折素子を示す平面図である。 本発明を適用した光ピックアップの回折素子により分離された第1のサブビームの対物レンズ瞳上における波面形状を示すものであり、(a)は、回折素子の第2の領域及び第3の領域の幅の合計が対物レンズ瞳径より小さい場合の波面形状を示す図であり、(b)は、回折素子の第2の領域及び第3の領域の幅の合計が対物レンズ瞳径と等しい場合の波面形状を示す図である。 本発明を適用した光ピックアップの光ディスク上の集光スポットの配置を示す平面図及び受光面上のスポットによる検出系の概略を示す回路図である。 本発明を適用した光ピックアップの回折素子により回折された各光ビームの光検出器での各スポットについて説明するものであり、(a)は、メインビームが集光された受光面上のメインスポットの光強度分布を示す平面図であり、(b)は、このメインスポットの各波面の位相分布を示す図であり、(c)は、第1のサブビームが集光された受光面上のサブスポットの光強度分布を示す平面図であり、(d)は、このサブスポットの各波面の位相分布を示す図である。 本発明を適用した光ピックアップの対物レンズが変位した場合の、回折素子により回折された各光ビームの光検出器でのスポットについて説明するものであり、(a)は、第1のサブビームが集光された受光面上のサブスポットの光強度分布を示す平面図であり、(b)は、このサブスポットの各波面の位相分布を示す図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成する回折素子の他の例を示す平面図である。 図8に示す他の例の回折素子により分離された第1のサブビームの対物レンズ瞳上における波面形状を示すものであり、(a)は、回折素子の第2の領域及び第3の領域の幅の合計が対物レンズ瞳径より小さい場合の波面形状を示す図であり、(b)は、回折素子の第2の領域及び第3の領域の幅の合計が対物レンズ瞳径と等しい場合の波面形状を示す図である。 図8に示す他の例の回折素子により回折された各光ビームの光検出器でのスポットについて説明するものであり、(a)は、第1のサブビームが集光された受光面上のサブスポットの光強度分布を示す平面図であり、(b)は、このサブスポットの各波面の位相分布を示す図である。 図8に示す他の例の回折素子を用いた光ピックアップの対物レンズが変位した場合の、回折素子により回折された各光ビームの光検出器でのスポットについて説明するものであり、(a)は、第1のサブビームが集光された受光面上のサブスポットの光強度分布を示す平面図であり、(b)は、このサブスポットの波面形状を示す図である。 実施例1の光ピックアップ及び比較例の光ピックアップの対物レンズの変位量に対するDPP信号振幅幅の変化を示すことにより、各種ディスクに対するDPP信号振幅幅の視野特性を示す図であり、(a)は、DVD−RAMディスクに対する視野特性を示す図であり、(b)は、DVD±Rディスクに対する視野特性を示す図である。 実施例2の光ピックアップ及び比較例の光ピックアップの対物レンズの変位量に対するDPP信号振幅幅の変化を示すことにより、各種ディスクに対するDPP信号振幅幅の視野特性を示す図であり、(a)は、DVD−RAMディスクに対する視野特性を示す図であり、(b)は、DVD±Rディスクに対する視野特性を示す図である。 従来型DPP方式の光ピックアップを構成する回折素子の平面図である。 従来型DPP方式の光ピックアップの集光スポットの配置を示す平面図及び受光面上のスポットによる検出系の概略を示す回路図である。 従来型DPP方式の光ピックアップの回折素子により回折された各光ビームの光検出器での各スポットについて説明するものであり、(a)は、0次回折光が受光面上に集光されたメインスポットの光強度分布を示す平面図であり、(b)は、このメインスポットの各波面の位相分布を示す図であり、(c)は、+1次回折光が受光面上に集光されたサブスポットの光強度分布を示す平面図であり、(d)は、このサブスポットの各波面の位相分布を示す図である。 2分割インラインDPP方式の光ピックアップを構成する回折素子の平面図である。 2分割インラインDPP方式の集光スポットの配置を示す平面図及び受光面上のスポットによる検出系の概略を示す回路図である。 2分割インラインDPP方式の光ピックアップの回折素子により回折された各光ビームの光検出器での各スポットについて説明するものであり、(a)は、0次回折光が受光面上に集光されたメインスポットの光強度分布を示す平面図であり、(b)は、このメインスポットの各波面の位相分布を示す図であり、(c)は、+1次回折光が受光面上に集光された第1のサブスポットの光強度分布を示す平面図であり、(d)は、この第1のサブスポットの各波面の位相分布を示す図である。 2分割インラインDPP方式の光ピックアップの対物レンズが変位した場合の、回折素子により回折された各光ビームの光検出器でのサブスポットについて説明するものであり、(a)は、+1次回折光が受光面上に集光されたサブスポットの光強度分布を示す平面図であり、(b)は、このサブスポットの各波面の位相分布を示す図である。 3分割インラインDPP方式の光ピックアップを構成する回折素子の平面図である。 3分割インラインDPP方式の光ピックアップの回折素子により回折された各光ビームの光検出器でのサブスポットについて説明するものであり、(a)は、+1次回折光が受光面上に集光されたサブスポットの光強度分布を示す平面図であり、(b)は、サブスポットの各波面の位相分布を示す図である。 3分割インラインDPP方式の光ピックアップの対物レンズが所定量ΔXだけ変位した場合の、回折素子により回折された各光ビームの光検出器でのサブスポットについて説明するものであり、(a)は、+1次回折光が受光面上に集光されたサブスポットの光強度分布を示す平面図であり、(b)は、サブスポットの各波面の位相分布を示す図である。 3分割インラインDPP方式の光ピックアップの対物レンズが所定量ΔXを超えたΔXだけ変位した場合の、回折素子により回折された各光ビームの光検出器でのサブスポットについて説明するものであり、(a)は、+1次回折光が受光面上に集光されたサブスポットの光強度分布を示す平面図であり、(b)は、サブスポットの各波面の位相分布を示す図である。
符号の説明
1 光ピックアップ、 10 光ディスク装置、 11 光ディスク、 12 スピンドルモータ、 27 制御部、 31 光源、 32 回折素子、 33 対物レンズ、 34 光検出器、 36 ビームスプリッタ、 37 コリメータレンズ、 38 立ち上げミラー、 39 1/4波長板、 40 シリンドリカルレンズ、 41 第1の領域、 42 第2の領域、 43 第3の領域、 44 第4の領域

Claims (4)

  1. 所定の波長の光ビームを出射する光源と、
    上記光源から出射された光ビームを少なくとも3本の光ビームに分割する回折素子と、
    上記3本の光ビームをそれぞれ光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズと、
    上記光ディスクからの戻り光を受光する受光面を有する光検出器とを備え、
    上記回折素子は、各領域内で所定の周期構造を備える第1乃至第4の領域を有し、
    上記第2及び第3の領域は、隣接して配置され、各々の周期構造の位相が略180度異なり、
    上記第1の領域は、上記第2の領域に隣接して上記第3の領域の反対側に配置され、上記第1の領域内の周期構造の位相が上記第2の領域内の周期構造の位相に対して略180度異なり、
    上記第4の領域は、上記第3の領域に隣接して上記第2の領域の反対側に配置され、上記第4の領域内の周期構造の位相が上記第3の領域内の周期構造の位相に対して略180度異なる光ピックアップ。
  2. 所定の波長の光ビームを出射する光源と、
    上記光源から出射された光ビームを少なくとも3本の光ビームに分割する回折素子と、
    上記3本の光ビームをそれぞれ光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズと、
    上記光ディスクからの戻り光を受光する受光面を有する光検出器とを備え、
    上記回折素子は、各領域内で所定の周期構造を備える第1乃至第4の領域を有し、
    上記第2及び第3の領域は、隣接して配置され、各々の周期構造の位相が略180度異なり、
    上記第1の領域は、上記第2の領域に隣接して上記第3の領域の反対側に配置され、上記第1の領域内の周期構造の位相が上記第2の領域内の周期構造の位相に対して略90度異なり、
    上記第4の領域は、上記第3の領域に隣接して上記第2の領域の反対側に配置され、上記第4の領域内の周期構造の位相が上記第3の領域内の周期構造の位相に対して略90度異なる光ピックアップ。
  3. 光ディスクに対して情報を記録及び/又は再生する光ピックアップと、上記光ディスクを回転するディスク回転駆動手段とを備える光ディスク装置において、
    上記光ピックアップは、所定の波長の光ビームを出射する光源と、
    上記光源から出射された光ビームを少なくとも3本の光ビームに分割する回折素子と、
    上記3本の光ビームをそれぞれ光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズと、
    上記光ディスクからの戻り光を受光する受光面を有する光検出器とを備え、
    上記回折素子は、各領域内で所定の周期構造を備える第1乃至第4の領域を有し、
    上記第2及び第3の領域は、隣接して配置され、各々の周期構造の位相が略180度異なり、
    上記第1の領域は、上記第2の領域に隣接して上記第3の領域の反対側に配置され、上記第1の領域内の周期構造の位相が上記第2の領域内の周期構造の位相に対して略180度異なり、
    上記第4の領域は、上記第3の領域に隣接して上記第2の領域の反対側に配置され、上記第4の領域内の周期構造の位相が上記第3の領域内の周期構造の位相に対して略180度異なる光ディスク装置。
  4. 光ディスクに対して情報を記録及び/又は再生する光ピックアップと、上記光ディスクを回転するディスク回転駆動手段とを備える光ディスク装置において、
    上記光ピックアップは、所定の波長の光ビームを出射する光源と、
    上記光源から出射された光ビームを少なくとも3本の光ビームに分割する回折素子と、
    上記3本の光ビームをそれぞれ光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズと、
    上記光ディスクからの戻り光を受光する受光面を有する光検出器とを備え、
    上記回折素子は、各領域内で所定の周期構造を備える第1乃至第4の領域を有し、
    上記第2及び第3の領域は、隣接して配置され、各々の周期構造の位相が略180度異なり、
    上記第1の領域は、上記第2の領域に隣接して上記第3の領域の反対側に配置され、上記第1の領域内の周期構造の位相が上記第2の領域内の周期構造の位相に対して略90度異なり、
    上記第4の領域は、上記第3の領域に隣接して上記第2の領域の反対側に配置され、上記第4の領域内の周期構造の位相が上記第3の領域内の周期構造の位相に対して略90度異なる光ディスク装置。
JP2005310398A 2005-10-25 2005-10-25 光ピックアップ及び光ディスク装置 Expired - Fee Related JP4645410B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005310398A JP4645410B2 (ja) 2005-10-25 2005-10-25 光ピックアップ及び光ディスク装置
US11/550,111 US7706236B2 (en) 2005-10-25 2006-10-17 Optical pickup and optical disc apparatus including a multi-section diffractive element

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005310398A JP4645410B2 (ja) 2005-10-25 2005-10-25 光ピックアップ及び光ディスク装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007122779A true JP2007122779A (ja) 2007-05-17
JP4645410B2 JP4645410B2 (ja) 2011-03-09

Family

ID=38139163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005310398A Expired - Fee Related JP4645410B2 (ja) 2005-10-25 2005-10-25 光ピックアップ及び光ディスク装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7706236B2 (ja)
JP (1) JP4645410B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008075478A1 (ja) * 2006-12-18 2008-06-26 Panasonic Corporation 光ピックアップ装置
WO2008075484A1 (ja) * 2006-12-18 2008-06-26 Panasonic Corporation 光ピックアップ装置
JP2008176905A (ja) * 2006-12-18 2008-07-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ピックアップ装置
WO2008093439A1 (ja) * 2007-02-01 2008-08-07 Panasonic Corporation 光ピックアップ装置
WO2010050571A1 (ja) * 2008-10-30 2010-05-06 三洋電機株式会社 光ピックアップ装置およびそれを備える光ディスク装置
US8174939B2 (en) 2006-09-07 2012-05-08 Panasonic Corporation Optical head and optical disc device

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4859529B2 (ja) * 2005-10-17 2012-01-25 三洋電機株式会社 光ピックアップ装置および光ディスク装置
JPWO2007063713A1 (ja) * 2005-11-30 2009-05-07 日本電気株式会社 光ヘッド装置及びこれを備えた光学式情報記録再生装置
JP4630844B2 (ja) * 2006-05-29 2011-02-09 パナソニック株式会社 光ピックアップ装置
JP5172852B2 (ja) * 2007-10-04 2013-03-27 パナソニック株式会社 光ヘッド装置、光情報装置および回折素子
JP2009158042A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Panasonic Corp 光ピックアップ装置及び光検出器
JP5142879B2 (ja) * 2008-08-06 2013-02-13 株式会社日立メディアエレクトロニクス 光ピックアップおよび光ディスク装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11296875A (ja) * 1998-02-16 1999-10-29 Hitachi Ltd 光ヘッドおよび光ディスク装置
JP2004095077A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Sharp Corp 光ピックアップ装置
JP2005353187A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Nec Corp 光ヘッド装置及び光学式情報記録再生装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3549301B2 (ja) 1995-09-08 2004-08-04 三菱電機株式会社 光ヘッドのトラッキング誤差検出装置
US6873589B2 (en) * 2000-10-20 2005-03-29 Sony Corporation Method and device for detecting optical data and reading-writing apparatus for optical data
US6963522B2 (en) * 2001-05-31 2005-11-08 Nec Corporation Optical head apparatus and optical information recording and reproducing apparatus
JP3799318B2 (ja) 2002-10-22 2006-07-19 株式会社日立製作所 光ピックアップおよびそれを用いた光学的情報記録装置または再生装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11296875A (ja) * 1998-02-16 1999-10-29 Hitachi Ltd 光ヘッドおよび光ディスク装置
JP2004095077A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Sharp Corp 光ピックアップ装置
JP2005353187A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Nec Corp 光ヘッド装置及び光学式情報記録再生装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8174939B2 (en) 2006-09-07 2012-05-08 Panasonic Corporation Optical head and optical disc device
WO2008075478A1 (ja) * 2006-12-18 2008-06-26 Panasonic Corporation 光ピックアップ装置
WO2008075484A1 (ja) * 2006-12-18 2008-06-26 Panasonic Corporation 光ピックアップ装置
JP2008176905A (ja) * 2006-12-18 2008-07-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ピックアップ装置
US7751297B2 (en) 2006-12-18 2010-07-06 Panasonic Corporation Optical pickup device
US7898927B2 (en) 2006-12-18 2011-03-01 Panasonic Corporation Optical pickup device
US7978586B2 (en) 2006-12-18 2011-07-12 Panasonic Corporation Optical pickup device
WO2008093439A1 (ja) * 2007-02-01 2008-08-07 Panasonic Corporation 光ピックアップ装置
US7940631B2 (en) 2007-02-01 2011-05-10 Panasonic Corporation Optical pickup device
WO2010050571A1 (ja) * 2008-10-30 2010-05-06 三洋電機株式会社 光ピックアップ装置およびそれを備える光ディスク装置
US8750083B2 (en) 2008-10-30 2014-06-10 Sanyo Electric Co., Ltd. Optical pickup apparatus and disc apparatus including the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP4645410B2 (ja) 2011-03-09
US7706236B2 (en) 2010-04-27
US20070133374A1 (en) 2007-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4645410B2 (ja) 光ピックアップ及び光ディスク装置
JP3799318B2 (ja) 光ピックアップおよびそれを用いた光学的情報記録装置または再生装置
JP4151313B2 (ja) 光再生装置
JP3897632B2 (ja) 光ピックアップ装置及び光スポットの最適集束方法
JP4444977B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP4106072B1 (ja) 光ピックアップ装置
JP5319978B2 (ja) 光ピックアップ装置、光ディスク装置および回折格子
JP4268971B2 (ja) 光ピックアップ
JP4444947B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP2008176905A (ja) 光ピックアップ装置
JP2005276358A (ja) 光ピックアップ装置
JP4384248B2 (ja) 光ピックアップおよびそれを用いた光学的情報記録装置または再生装置
JP2006216233A (ja) 光ピックアップおよびそれを用いた光学的情報記録装置または再生装置
JP4666664B2 (ja) 光ピックアップ装置および光記録媒体情報再生装置
JP4188929B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP2003331437A (ja) 光ヘッドおよび光ディスク装置
JP4501275B2 (ja) 光ヘッド、受発光素子、及び光記録媒体記録再生装置、ならびにトラック判別信号検出方法
KR20080017690A (ko) 광 픽업
JP2009158042A (ja) 光ピックアップ装置及び光検出器
JP2003272190A (ja) 光ピックアップ及び光学的情報記録再生装置
JP2009259401A (ja) 光ピックアップおよびそれを用いた光学的情報記録装置または再生装置
JP2011090727A (ja) 回折格子およびそれを用いた光ピックアップ並びに光学的情報再生装置
JP2010277663A (ja) 光ピックアップ及び光ディスク装置
JP2005293716A (ja) 光ピックアップ
JP2008140526A (ja) 光ピックアップ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081008

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100511

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100701

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101109

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101122

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131217

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131217

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees