JP2010277663A - 光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents

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文昭 中野
Noriaki Nishi
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Abstract

【課題】トラッキング制御の精度を高めるようにする。
【解決手段】光ピックアップ17は、反射光ビームLRの領域毎に、1/2波長板31により偏光方向を回転させ、偏光ホログラム素子32によりその偏光方向に応じて回折させる。また光ピックアップ17は、領域32E及び32Hにおける回折効率の比率を約1:2として、互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR1E及びLR1Hを受光領域REにより受光して受光信号SEを生成し、領域32F及び32Gにおける回折効率の比率を約1:2として、互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR1F及びLR1Gを受光領域RFにより受光して受光信号SFを生成する。これにより光ディスク装置10は、受光信号SE及びSFの差分から高品質なトラッキングエラー信号STE1を算出でき、高精度なトラッキング制御を行うことができる。
【選択図】図9

Description

本発明は光ピックアップ及び光ディスク装置に関し、例えば複数の記録層を有する光ディスクに対応する光ディスク装置に適用して好適なものである。
従来、光ディスク装置においては、光ディスクに対して光ビームを照射し、当該光ビームが当該光ディスクにより反射されてなる反射光ビームを読み取ることにより、情報を再生するようになされている。光ディスクとしては、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)及びBlu−ray Disc(登録商標、以下BDと呼ぶ)等が広く普及している。
この光ディスクには、記録すべき情報が符号化されると共に変調された上で、螺旋状又は同心円状に形成されたトラックにピット等として記録されるようになされている。
そこで光ディスク装置では、対物レンズにより光ビームを集光し、光ディスクから情報を再生する際、光ディスクの記録層に螺旋状又は同心円状に形成されているトラックに対し、当該光ビームの焦点を合わせるようになされている。
このとき光ディスク装置は、光検出器に所定形状の受光領域を設けるなどして反射光を受光する。光ディスク装置は、その受光結果を基に、光ビームを照射すべきトラック(以下これを目標トラックと呼ぶ)と光ビームの焦点との、フォーカス方向及びトラッキング方向に関するずれ量を表すフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号をそれぞれ算出する。
続いて光ディスク装置は、フォーカスエラー信号を基に対物レンズをフォーカス方向へ移動すると共に、トラッキングエラー信号を基に当該対物レンズをトラッキング方向へ移動することにより、光ビームの焦点を目標トラックに合わせるようになされている。
光ディスク装置においてトラッキングエラー信号を生成する手法としては、種々のものが提案されているが、その一つとして1ビームプッシュプル法と呼ばれる手法がある。(例えば、特許文献1参照)。
一般に反射光ビームLRは、光ディスクにおけるトラックの溝構造による回折作用に起因して、図中斜線で示すプッシュプル領域の光量(以下プッシュプル成分とも呼ぶ)が、光ビームの焦点とトラックとのずれ量に応じて変化することが知られている。また反射光ビームLRは、対物レンズのトラッキング方向への移動(いわゆるレンズシフト)に応じて、ホログラム素子1における照射位置が図の左右方向へ変位される。
そこで1ビームプッシュプル法を用いた光ディスク装置では、図1に示すように複数の領域1E、1F、1G及び1Hのように分割されたホログラム素子1等を用いて、反射光ビームLRをその領域毎に異なる方向(図中矢印で示す)へ回折させる。
このとき領域1E及び1Fの光量には、プッシュプル成分に加えてレンズシフトに起因したレンズシフト成分が含まれ、領域1G及び1Hの光量には、レンズシフト成分のみが含まれる。
また光ディスク装置は、領域1E、1F、1G及び1Hによってそれぞれ回折された反射光ビームを、図2に示すように、光検出器2に複数設けられた受光領域2E、2F、2G及び2Hによりそれぞれ受光する。
その後光ディスク装置は、受光領域ごとに得られた受光信号を基に信号処理回路等において所定の演算処理を行うことにより、レンズシフト成分を相殺してプッシュプル成分に基づいたトラッキングエラー信号を生成することができる。
因みに光ディスク装置1は、いわゆる層間迷光(図中破線で示す)によるオフセットを回避するべく、反射光ビームLRの回折方向及び受光領域の配置等がそれぞれ設定されている。
特開2008−135151公報(第8図)
ところで光ディスク装置は、光検出器に到達する反射光ビームLRの光量が比較的小さく、光検出器により生成した受光信号の信号レベルが比較的弱いことから、当該受光信号をアンプ等によりそれぞれ増幅した上で演算処理を行う。
しかしながら光ディスク装置は、各受光信号を増幅する際、いわゆるアンプノイズが重畳されるなどして当該受光信号の品質を劣化させる場合がある。
特に光ディスク装置は、多くの受光信号をそれぞれ増幅する場合、演算結果として得られるトラッキングエラー信号においてノイズ成分が累積されて品質を劣化させてしまい、トラッキング制御の精度を低下させてしまうという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、トラッキング制御の精度を高め得る光ピックアップ及び光ディスク装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の光ピックアップにおいては、光ビームを出射する光源と、光ディスクに複数設けられた記録層のうち対象とする対象記録層に光ビームを集光する対物レンズと、対物レンズを、対象記録層に螺旋状又は同心円状に形成されたトラック溝とほぼ直交するトラッキング方向へ移動させるレンズ移動部と、光ビームが光ディスクにより反射されてなる反射光ビームのうち、トラック溝により回折された+1次光及び−1次光でなるプッシュプル成分が含まれるプッシュプル領域の偏光方向を第1偏光方向に回転させると共に、プッシュプル成分が殆ど含まれないレンズシフト領域部分の偏光方向を第2偏光方向に回転させる偏光方向回転部と、反射光ビームにおけるプッシュプル領域のうち光ディスクの内周側に相当する部分に対応する第1領域により所定の第1軸偏光成分を所定の第1進行方向へ回折させて第1ビームとし、反射光ビームにおけるプッシュプル領域のうち光ディスクの外周側に相当する部分に対応する第2領域により第1軸偏光成分を第1進行方向と相違する第2進行方向へ回折させて第2ビームとし、反射光ビームにおけるレンズシフト領域のうち光ディスクの内周側に相当する部分に対応する第3領域により第1軸と相違する軸方向でなる第2軸偏光成分を第2進行方向へ回折させて第3ビームとし、反射光ビームにおけるレンズシフト領域のうち光ディスクの外周側に相当する部分に対応する第4領域により第2軸偏光成分を第1進行方向へ回折させて第4ビームとする偏光回折光学素子と、反射光ビームのうち偏光回折光学素子により回折されなかった反射0次光ビームの照射位置を基準として第1進行方向側に設けられた第1受光領域により第1ビーム及び第4ビームを受光して第1受光信号を生成すると共に、反射0次光ビームの照射位置を基準として第2進行方向側に設けられた第2受光領域により第2ビーム及び第3ビームを受光して第2受光信号を生成する光検出器とを設け、所定の信号処理部により、第1受光信号及び第2受光信号を基に、トラッキング方向に関する光ビームの焦点とトラック溝の中心線とのずれ量を表すトラッキングエラー信号を生成させ、所定の駆動制御部により、トラッキングエラー信号を基にレンズ移動部を介して対物レンズをトラッキング方向へ移動させるようにした。
これにより本発明の光ピックアップは、第1受光領域おいて、反射光ビームのプッシュプル領域を第1偏光方向における第1軸偏光成分の光量比で抽出した第1ビームと、レンズシフト領域を第2偏光方向における第2軸偏光成分の光量比で抽出した第4ビームとの合成光量に応じた第1受光信号を直接生成できる。また光ピックアップは、第2受光領域おいて、反射光ビームのプッシュプル領域を第1偏光方向における第1軸偏光成分の光量比で抽出した第2ビームと、レンズシフト領域を第2偏光方向における第2軸偏光成分の光量比で抽出した第3ビームとの合成光量に応じた第2受光信号も直接生成できる。このため光ピックアップは、信号処理部により第1受光信号及び第2受光信号の差分から高品質なトラッキングエラー信号を生成させ、これを基に駆動制御部によりトラッキング制御を行わせることができる。
また本発明の光ディスク装置においては、光ビームを出射する光源と、光ディスクに複数設けられた記録層のうち対象とする対象記録層に光ビームを集光する対物レンズと、対物レンズを、対象記録層に螺旋状又は同心円状に形成されたトラック溝とほぼ直交するトラッキング方向へ移動させるレンズ移動部と、光ビームが光ディスクにより反射されてなる反射光ビームのうち、トラック溝により回折された+1次光及び−1次光でなるプッシュプル成分が含まれるプッシュプル領域の偏光方向を第1偏光方向に回転させると共に、プッシュプル成分が殆ど含まれないレンズシフト領域部分の偏光方向を第2偏光方向に回転させる偏光方向回転部と、反射光ビームにおけるプッシュプル領域のうち光ディスクの内周側に相当する部分に対応する第1領域により所定の第1軸偏光成分を所定の第1進行方向へ回折させて第1ビームとし、反射光ビームにおけるプッシュプル領域のうち光ディスクの外周側に相当する部分に対応する第2領域により第1軸偏光成分を第1進行方向と相違する第2進行方向へ回折させて第2ビームとし、反射光ビームにおけるレンズシフト領域のうち光ディスクの内周側に相当する部分に対応する第3領域により第1軸と相違する軸方向でなる第2軸偏光成分を第2進行方向へ回折させて第3ビームとし、反射光ビームにおけるレンズシフト領域のうち光ディスクの外周側に相当する部分に対応する第4領域により第2軸偏光成分を第1進行方向へ回折させて第4ビームとする偏光回折光学素子と、反射光ビームのうち偏光回折光学素子により回折されなかった反射0次光ビームの照射位置を基準として第1進行方向側に設けられた第1受光領域により第1ビーム及び第4ビームを受光して第1受光信号を生成すると共に、反射0次光ビームの照射位置を基準として第2進行方向側に設けられた第2受光領域により第2ビーム及び第3ビームを受光して第2受光信号を生成する光検出器と、第1受光信号及び第2受光信号を基に、トラッキング方向に関する光ビームの焦点とトラック溝の中心線とのずれ量を表すトラッキングエラー信号を生成する信号処理部と、トラッキングエラー信号を基にレンズ移動部を介して対物レンズをトラッキング方向へ移動させる駆動制御部とを設けるようにした。
これにより本発明の光ディスク装置は、第1受光領域おいて、反射光ビームのプッシュプル領域を第1偏光方向における第1軸偏光成分の光量比で抽出した第1ビームと、レンズシフト領域を第2偏光方向における第2軸偏光成分の光量比で抽出した第4ビームとの合成光量に応じた第1受光信号を直接生成できる。また光ディスク装置は、第2受光領域おいて、反射光ビームのプッシュプル領域を第1偏光方向における第1軸偏光成分の光量比で抽出した第2ビームと、レンズシフト領域を第2偏光方向における第2軸偏光成分の光量比で抽出した第3ビームとの合成光量に応じた第2受光信号も直接生成できる。このため光ディスク装置は、信号処理部により第1受光信号及び第2受光信号の差分から高品質なトラッキングエラー信号を生成でき、これを基に駆動制御部によりトラッキング制御を行うことができる。
本発明によれば、第1受光領域おいて、反射光ビームのプッシュプル領域を第1偏光方向における第1軸偏光成分の光量比で抽出した第1ビームと、レンズシフト領域を第2偏光方向における第2軸偏光成分の光量比で抽出した第4ビームとの合成光量に応じた第1受光信号を直接生成できる。また本発明は、第2受光領域おいて、反射光ビームのプッシュプル領域を第1偏光方向における第1軸偏光成分の光量比で抽出した第2ビームと、レンズシフト領域を第2偏光方向における第2軸偏光成分の光量比で抽出した第3ビームとの合成光量に応じた第2受光信号も直接生成できる。このため本発明は、信号処理部により第1受光信号及び第2受光信号の差分から高品質なトラッキングエラー信号を生成でき、これを基に駆動制御部によりトラッキング制御を行うことができる。かくして本発明は、トラッキング制御の精度を高め得る光ピックアップ及び光ディスク装置を実現できる。
従来のホログラム素子の構成を示す略線図である。 従来の光検出器の構成を示す略線図である。 光ディスク装置の構成を示す略線図である。 光ディスクにおける反射光ビーム及び層間迷光ビームの発生の説明に供する略線図である。 光ピックアップの構成を示す略線図である。 1/2波長板の構成を示す略線図である。 偏光ホログラム素子の構成を示す略線図である。 反射光ビームの分離の様子を示す略線図である。 光検出器の構成を示す略線図である。 層間隔が狭い場合に照射される迷光パターンの様子を示す略線図である。 第2の実施の形態による光検出器の構成(1)を示す略線図である。 第2の実施の形態による光検出器の構成(2)を示す略線図である。 第2の実施の形態による光検出器の構成(3)を示す略線図である。 第2の実施の形態による光検出器の構成(4)を示す略線図である。 第3の実施の形態による1/2波長板の構成を示す略線図である。 第4の実施の形態による光ピックアップの構成を示す略線図である。 第4の実施の形態による1/2波長板の構成を示す略線図である。 第4の実施の形態による偏光ホログラム素子の構成を示す略線図である。 第4の実施の形態による光検出器の構成を示す略線図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(光ディスク装置・本発明の基本的な構成例)
2.第2の実施の形態(光ディスク装置・迷光受光領域を設けた例)
3.第3の実施の形態(光ディスク装置・偏光方向を調整可能な1/2波長板を用いる例)
4.第4の実施の形態(光ディスク装置・SSD法によりフォーカスエラー信号を生成する例)
5.他の実施の形態
<1.第1の実施の形態>
[1−1.光ディスク装置の構成]
図3に示すように、光ディスク装置10は、統括制御部11を中心に構成されており、光ディスク100に対して情報を記録し、また当該光ディスク100から情報を再生し得るようになされている。
光ディスク100は、図4に断面図を示すように、例えば2層の記録層Y0及びY1(以下、これらをまとめて記録層Yと呼ぶ)を有している。各記録層Yは、螺旋状又は同心円状のトラック溝が形成されており、当該トラック溝に沿って情報が記録されるようになされている。
統括制御部11は、図示しないCPU(Central Processing Unit)と、各種プログラム等が格納されるROM(Read Only Memory)と、当該CPUのワークメモリとして用いられるRAM(Random Access Memory)とによって構成されている。
統括制御部11は、光ディスク100から情報を再生する場合、駆動制御部12を介してスピンドルモータ15を回転駆動させ、ターンテーブル15Tに載置された光ディスク100を所望の速度で回転させる。
また統括制御部11は、駆動制御部12を介してスレッドモータ16を駆動させることにより、光ピックアップ17を移動軸に沿ってトラッキング方向、すなわち光ディスク100の内周側又は外周側へ向かう方向へ大きく移動させるようになされている。
光ピックアップ17は、対物レンズ18や2軸アクチュエータ19等の複数の部品が取り付けられており、統括制御部11の制御に基づいて光ディスク100へ光ビームを照射するようになされている。
因みに統括制御部11は、光ディスク100に光ビームを照射する場合、記録層Y0又はY1のうち情報を読み出す対象とする記録層Y、すなわち光ビームの焦点を合わせるべき記録層Yを対象記録層YTとして選定するようになされている。
また光ピックアップ17は、光ビームが光ディスクにより反射されてなる反射光ビームを受光し、その受光結果に応じた受光信号を生成して信号処理部13へ供給するようになされている。
信号処理部13は、供給された受光信号を用いた所定の演算処理を行うことによりフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号をそれぞれ生成し、これらを駆動制御部12へ供給する。
駆動制御部12は、供給されたフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を基に、対物レンズ18を駆動するための駆動信号を生成し、これを光ピックアップ17の2軸アクチュエータ19へ供給する。
光ピックアップ17の2軸アクチュエータ19は、この駆動信号に基づいて対物レンズ18を移動させることにより、当該対物レンズ18により集光される光ビームの焦点位置を調整するようになされている。
因みに駆動制御部12は、統括制御部11から対象記録層YTの通知を受け、当該対象記録層YTに当該光ビームの焦点を合わせるよう制御するようにもなされている。
信号処理部13は、受光信号に対し所定の演算処理、復調処理及び復号化処理等を施すことにより、光ディスク100に記録されている情報を再生し得るようになされている。
また統括制御部11は、光ディスク100に情報を記録する場合、図示しない外部機器等から記録すべき情報を受け付け、これを信号処理部13へ供給する。信号処理部13は、当該情報に対し所定の符号化処理や変調処理等を施すことにより記録用信号を生成し、これを光ピックアップ17へ供給する。
光ピックアップ17は、光ビームを記録用の強度とすると共に記録用信号に応じて変調させることにより、記録用信号に応じた記録マークを形成していく。例えば光ディスク100がBD−RE(Blu-ray Disc-Rewritable)と同様の記録方式の場合、記録層を形成する材料を局所的に相変化させることにより当該記録マークを形成する。
このように光ディスク装置1は、光ディスク100に対し光ピックアップ17から光ビームを照射させ、その反射光を基に対物レンズ18のフォーカス制御及びトラッキング制御を行いながら、情報の再生処理や記録処理を行い得るようになされている。
[1−2.光ピックアップの構成]
光ピックアップ17は、図5に示すように、光ディスク100に光ビームL1を照射し、当該光ビームL1が当該光ディスク100により反射されてなる反射光ビームLRを受光するようになされている。
レーザダイオード21は、波長約405[nm]の青紫色レーザ光でなる光ビームL1を発散光として出射しコリメータレンズ22へ入射させる。因みにレーザダイオード21は、光ビームL1がP偏光となるようにその取付角度等が調整されている。
コリメータレンズ22は、光ビームL1を発散光から平行光に変換し、偏光ビームスプリッタ23へ入射させる。
偏光ビームスプリッタ23は、光ビームの偏光方向に応じて透過率が相違する反射透過面23Sを有しており、P偏光の光ビームをほぼ全て透過すると共に、S偏光の光ビームをほぼ全て反射するようになされている。実際上偏光ビームスプリッタ23は、反射透過面23Sにより光ビームL1をほぼ全て透過させ、ビームエクスパンダ24へ入射させる。
ビームエクスパンダ24は、凹レンズでなり光ビームL1の光軸方向に移動し得る可動レンズ24Aと、凸レンズでなり光ピックアップ17に固定された固定レンズ24Bとを有している。ビームエクスパンダ24は、この可動レンズ24A及び固定レンズ24Bにより光ビームL1の球面収差を変化させ、1/4波長板25へ入射させるようになされている。
このときビームエクスパンダ24は、駆動制御部12の制御に基づき、光ビームL1が集光され光ディスク100の対象記録層YTに到達する際に生じる球面収差と逆特性となるような球面収差を当該光ビームL1に予め与える。これによりビームエクスパンダ24は、光ビームL1の対象記録層YTへの到達時における球面収差を補正し得るようになされている。
1/4波長板25は、光ビームを直線偏光と円偏光との間で相互変換し得るようになされており、例えばP偏光でなる光ビームL1を左円偏光に変換し、対物レンズ18へ入射させる。
対物レンズ18は、光ビームL1を集光する。ここで統括制御部11は、駆動制御部12を介して、2軸アクチュエータ19により対物レンズ18のフォーカス方向に関する位置を調整している。これにより対物レンズ18は、光ビームL1の焦点F1を光ディスク100の対象記録層YTにおおよそ合わせるよう照射する。
このとき光ビームL1は、対象記録層YTで反射されることにより、反射光ビームLRとなり、対物レンズ18へ入射される。また反射光ビームLRは、円偏光における回転方向が反射時に反転されるため、右円偏光となる。
例えば記録層Y0が対象記録層YTであった場合(図4)、光ビームL1は、記録層Y0において反射されることにより反射光ビームLRとなる。
この後反射光ビームLRは、対物レンズ18により発散光から平行光に変換され、1/4波長板25により右円偏光からS偏光(直線偏光)へ変換され、さらにビームエクスパンダ24へ入射される。
ビームエクスパンダ24は、反射光ビームLRが対象記録層YTにより反射されてから対物レンズ18を通過するまでの間に生じた球面収差を補正し、当該反射光ビームLRを偏光ビームスプリッタ23へ入射させる。
偏光ビームスプリッタ23は、S偏光でなる反射光ビームLRを反射透過面23Sにおいて反射し、1/2波長板31へ入射させる。
1/2波長板31は、複数の領域に分割されており、当該領域毎に当該反射光ビームLRの偏光方向を回転させ、偏光ホログラム素子32へ入射させるようになされている(詳しくは後述する)。
偏光ホログラム素子32は、複数の領域に分割されており、当該領域毎に偏光ホログラムが形成されている。偏光ホログラム素子32は、領域毎に反射光ビームLRにおける所定の偏光方向成分を回折させて1次光でなる反射光ビームLR1とし、他の偏光方向成分を透過して0次光でなる反射光ビームLR0として、これらを復路コリメータレンズ33へ入射させる(詳しくは後述する)。
復路コリメータレンズ33は、反射光ビームLR0並びにLR1をそれぞれ収束させ、シリンドリカルレンズ34へ入射させる。
シリンドリカルレンズ34は、0次光でなる反射光ビームLR0に非点収差を持たせ、光検出器35へ照射する。
因みにシリンドリカルレンズ34は、その光学的性質により、1次光でなる反射光ビームLR1についても同様に非点収差を持たせることになる。しかしながら反射光ビームLR1は、偏光ホログラム素子32に形成された偏光ホログラムにより、予め当該非点収差を相殺するような波面収差が与えられ、これによりシリンドリカルレンズ34から出射される時点で収差を殆ど持たないようになされている。
光検出器35は、複数の受光領域Rが設けられており、各受光領域Rにより反射光ビームLR0及びLR1をそれぞれ受光し、その受光量に応じた受光信号Sをそれぞれ生成する。その後光検出器35は、受光信号Sをヘッドアンプ36によりそれぞれ増幅して信号処理部13(図3)へ送出するようになされている。
[1−2−1.1/2波長板の構成]
1/2波長板31は、図6(A)に示すように、領域31P1及び領域31P2(以下これらをまとめて領域31Pと呼ぶ)と残りの領域31Lとに分割されており、領域毎に反射光ビームLRの偏光方向を回転させるようになされている。
反射光ビームLRは上述したようにS偏光であり、図6では1/2波長板31への入射時における偏光方向Z1が縦方向(すなわち光ディスク100におけるトラックの走行方向と対応する方向、図中Y方向として示す)となっている。
領域31Pは、反射光ビームLRのプッシュプル領域に対応しており、当該反射光ビームLRのうち当該領域31Pに入射された部分について、その偏光方向Z1を回転させて偏光方向Z2Pとし、偏光ホログラム素子32へ入射させる。
偏光方向Z2Pは、図6(B)に示すように、光ディスク100における内周側及び外周側を結びトラッキング方向と対応する横方向(図中X方向として示す)を基準として、左回りに約15°傾いた角度となっている。このため当該領域31Pから出射される反射光ビームLRは、横方向成分及び縦方向成分に分解した場合、振幅としてそれぞれcos15°及びsin15°の比率となる。
領域31Lは、反射光ビームLRのうち当該領域31Lに入射された部分について、その偏光方向Z1を回転させて偏光方向Z2Lとし、偏光ホログラム素子32へ入射させる。
この偏光方向Z2Lは、図6(C)に示すように、横方向を基準として左回りに約68°傾いた角度となっている。このため当該領域31Lから出射される反射光ビームLRは、横方向成分及び縦方向成分に分解した場合、振幅としてそれぞれcos68°及びsin68°の比率となる。
[1−2−2.偏光ホログラム素子の構成]
偏光ホログラム素子32は、図1と対応する図7(A)に示すように、複数の領域32E〜32Jに分割されており、領域毎に偏光ホログラムが形成されている。
偏光ホログラム素子32は、図7(A)に示すように、領域毎に回折作用を呈する偏光方向成分(図中幅広の矢印で示す)が設定されており、また図7(B)に示すように、領域毎に反射光ビームLRの回折方向(図中実線の矢印で示す)が設定されている。
偏光ホログラム素子32は、各領域32E〜32Jにいわゆるブレーズド型の回折格子が形成されており、所定の偏光方向成分を回折させて+1次光の反射光ビームLR1とするものの、−1次光を発生させないようになされている。
また偏光ホログラム素子32は、回折させなかった偏光方向成分については、0次光の反射光ビームLR0としてそのまま直進させるようになされている。
偏光ホログラム素子32の領域32Eは、反射光ビームLRのうち光ディスク100における内周側のプッシュプル領域に対応している。この領域32Eには、1/2波長板31の領域31Pにより偏光方向が横方向から左回り15°に回転された反射光ビームLRが入射される。
領域32Eは、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Yの成分、すなわち縦偏光成分であり振幅として(sin15°)に相当する割合を回折させ、1次光でなる反射光ビームLR1Eとして縦方向からやや内周側へ傾いた方向(図の左下方向)へ回折させる。
また領域32Eは、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Yとほぼ直交する横方向の偏光成分、すなわち振幅として(cos15°)に相当する割合をそのまま透過し、0次光でなる反射光ビームLR0の一部として直進させる。
偏光ホログラム素子32の領域32Fは、反射光ビームLRのうち光ディスク100における外周側のプッシュプル領域に対応している。この領域32Fには、領域32Eと同様、1/2波長板31の領域31Pにより偏光方向が横方向から左回り15°に回転された反射光ビームLRが入射される。
領域32Fは、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Yの成分を回折させ、1次光でなる反射光ビームLR1Fとして縦方向からやや外周側へ傾いた方向(図の右下方向)へ回折させる。
また領域32Fは、領域32Eと同様、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Yとほぼ直交する横方向の偏光成分、すなわち振幅として(cos15°)に相当する割合をそのまま透過し、0次光でなる反射光ビームLR0の一部として直進させる。
偏光ホログラム素子32の領域32G1及び32G2は、反射光ビームLRにおける、光ディスク100のトラックにより回折された1次回折光を殆ど含まず、且つ中央部分を除いた領域(すなわちレンズシフト領域)の内周側部分に対応している。
この領域32G1及び32G2(以下まとめて領域32Gとも呼ぶ)には、1/2波長板31の領域31Lにより偏光方向が横方向から左回り68°に回転された反射光ビームLRが入射される。
領域32G1及び32G2は、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Xの成分(すなわち横偏光成分)をそれぞれ回折させ、1次光でなる反射光ビームLR1G1及びLR1G2(以下まとめて反射光ビームLR1Gとも呼ぶ)とする。このとき領域32Gは、この反射光ビームLR1Gを縦方向からやや外周側へ傾いた方向(図の右下方向)へ回折させる。
すなわち偏光ホログラム素子32の領域32F及び32Gは、図7(A)に示したように互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR1F及びLR1Gを、図7(B)に示したようにほぼ同一の方向へ進行させる。
ここで領域32F及び32Gにおける回折効率の比率は、光量に換算すると、各偏光成分の2乗値の比率となるため、次に示す(1)式のように表すことができる。
Figure 2010277663
すなわち領域32Gにおける回折効率は、領域32Fにおける回折効率の約2倍となっている。
また領域32Gは、反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Xとほぼ直交する縦方向の偏光成分、すなわち振幅として(sin68°)に相当する割合をそのまま透過し、0次光でなる反射光ビームLR0の一部として直進させる。
偏光ホログラム素子32の領域32H1及び32H2は、反射光ビームLRにおけるレンズシフト領域の外周側部分に対応している。
この領域32H1及び32H2(以下まとめて領域32Hとも呼ぶ)には、領域32Gと同様、1/2波長板31の領域31Lにより偏光方向が横方向から左回り68°に回転された反射光ビームLRが入射される。
領域32H1及び32H2は、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Xの成分をそれぞれ回折させ、1次光でなる反射光ビームLR1H1及びLR1H2(以下まとめて反射光ビームLR1Hとも呼ぶ)とする。このとき領域32Hは、この反射光ビームLR1Hを縦方向からやや内周側へ傾いた方向(図の左下方向)へ回折させる。
すなわち偏光ホログラム素子32の領域32E及び32Hは、領域32E及び32Hの場合と同様に、図7(A)に示したように互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR1E及びLR1Hを、図7(B)に示したようにほぼ同一の方向へ進行させる。
ここで領域32E及び32Hにおける回折効率の比率は、光量に換算すると、領域32F及び32Gの場合と同様、(1)式のように表すことができる。すなわち領域32Hにおける回折効率は、領域32Eにおける回折効率の約2倍となっている。
また領域32Hは、領域32Gと同様、反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Xとほぼ直交する縦方向の偏光成分、すなわち振幅として(sin68°)に相当する割合をそのまま透過し、0次光でなる反射光ビームLR0の一部として直進させる。
偏光ホログラム素子32の領域32Jは、反射光ビームLRの中央部分と対応しており、1/2波長板31の領域31Lにより偏光方向が横方向から左回り68°に回転された反射光ビームLRが入射される。
領域32Jは、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Xを回折させ、1次光でなる反射光ビームLR1Jとして外周方向(図の右方向)へ回折させる。
また領域32Jは、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Xとほぼ直交する縦方向の成分をそのまま透過し、0次光でなる反射光ビームLR0の一部として直進させる。
ここで、反射光ビームLRが1/2波長板31及び偏光ホログラム素子32により分割され光検出器35に照射される様子を模式的に表すと、図8のようになる。
[1−2−3.光検出器の構成]
光検出器35は、図9に示すように、反射光ビームLR0及びLR1が照射される照射面に複数の受光部DA、DE、DF及びDJが形成されている。
受光部DAは、0次光でなる反射光ビームLR0の光軸に対応する基準点P2を中心に、縦方向及び横方向にそれぞれ2分割された、すなわち格子状に4分割された受光領域RA、RB、RC及びRDにより構成されている。因みに受光領域RA〜RDは、いずれもほぼ同等の大きさでなる略正方形状に形成されている。
受光領域RA、RB、RC及びRDは、反射光ビームLR0により形成されるスポットTAの一部をそれぞれ受光し、その受光量に応じた受光信号SA、SB、SC及びSDをそれぞれ生成してヘッドアンプ36(図5)へ送出するようになされている。
因みに反射光ビームLR0は、シリンドリカルレンズ34の作用により、光検出器35上における照射パターンが約90°回転されている。
受光部DEは、図9において基準点P2の左斜め下側に配置されており、全体として縦方向に長い長方形状に形成された受光領域REのみにより構成されている。
受光領域REは、反射光ビームLR1Eにより形成されるスポットTE並びに反射光ビームLR1H1及びLR1H2によりそれぞれ形成されるスポットTH1及びTH2を合わせて受光し、その全受光量に応じた受光信号SEを生成する。さらに受光領域REは、この受光信号SEをヘッドアンプ36(図5)で増幅させ信号処理部13へ送出するようになされている。
ここで領域32E及び32Hは、(1)式により示したように、互いの回折効率の比率が約1:2となっている。このため受光信号SEは、反射光ビームLRのうち偏光ホログラム素子32の領域32Eに入射された部分の光量値と領域32Hに入射された部分の光量値を約2倍した値とを加算した値に相当することになる。
受光部DFは、図9において基準点P2の右斜め下側に配置されており、全体として縦方向に長い長方形状に形成された受光領域RFのみにより構成されている。
受光領域RFは、反射光ビームLR1Fにより形成されるスポットTF並びに反射光ビームLR1G1及びLR1G2によりそれぞれ形成されるスポットTG1及びTG2を合わせて受光し、その全受光量に応じた受光信号SFを生成する。さらに受光領域RFは、この受光信号SFをヘッドアンプ36(図5)で増幅させ信号処理部13へ送出するようになされている。
ここで領域32F及び32Gは、(1)式により示したように、領域32E及び32Hの場合と同様、互いの回折効率の比率が約1:2となっている。このため受光信号SFは、反射光ビームLRのうち偏光ホログラム素子32の領域32Fに入射された部分の光量値と領域32Gに入射された部分の光量値を約2倍した値とを加算した値に相当することになる。
受光部DJは、図9において基準点P2の右横側に配置されており、縦方向及び横方向にそれぞれ2分割された、すなわち格子状に4分割された受光領域RJA、RJB、RJC及びRJDにより反射光ビームLR1Jを受光するようになされている。
因みに受光領域RJA〜RJDは、いずれもほぼ同等の大きさでなる略正方形状に形成されている。
受光領域RJA、RJB、RJC及びRJDは、それぞれの受光量に応じた受光信号SJA、SJB、SJC及びSJDを生成し、これらをヘッドアンプ36(図5)へ送出するようになされている。
因みに光ピックアップ17では、偏光ホログラム素子32、復路コリメータレンズ33及びシリンドリカルレンズ34等の光学設計等により、反射光ビームLR0、LR1E〜LR1Jが光検出器35の照射面付近においてそれぞれ焦点を結ぶようになされている。
このためスポットTE、TF、TG1及びTG2、TH1及びTH2並びにTJは、実際には図8に示したようにいずれも点状に集光されるが、説明の都合上、図9では偏光ホログラム素子32における各領域に対応する形状として表している。
このように光検出器35は、受光部DA、DE、DF及びDJの各受光領域Rにより、反射光ビームLR0及びLR1を受光し、それぞれの受光量に応じた受光信号Sをそれぞれ生成するようになされている。このとき受光領域REは、反射光ビームLR1E及びLR1Hを合わせて受光して受光信号SEを生成し、受光領域RFは、反射光ビームLR1F及びLR1Gを合わせて受光して受光信号SFを生成するようになされている。
[1−3.受光信号に基づいた信号処理及び駆動制御]
信号処理部13(図3)は、光ピックアップ17から供給される受光信号SA、SB、SC及びSDを基に、次に示す(2)式に従い非点収差法によるフォーカスエラー信号SFE1を算出し、これを駆動制御部12へ供給する。
Figure 2010277663
このフォーカスエラー信号SFE1は、光ディスク100において、光ビームL1の焦点Fと対象記録層YTとのフォーカス方向に関するずれ量を表すことになる。
駆動制御部12は、フォーカスエラー信号SFE1を基にフォーカス駆動信号SFDを生成し、これを2軸アクチュエータ19へ供給して対物レンズ18(及びその焦点F1)をフォーカス方向へ移動させる、いわゆるフォーカス制御を行う。
また信号処理部13は、光ピックアップ17から供給される受光信号SE及びSFを基に、次に示す(3)式に従い1ビームプッシュプル法によるトラッキングエラー信号STE1を算出し、これを駆動制御部12へ供給する。
Figure 2010277663
このトラッキングエラー信号STE1は、光ディスク100の対象記録層YTにおいて、光ビームL1の焦点Fと所望のトラックとのトラッキング方向に関するずれ量を表すことになる。
駆動制御部12は、トラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング駆動信号SFDを生成し、これを2軸アクチュエータ19へ供給して対物レンズ18(及びその焦点F1)をトラッキング方向へ移動させる、いわゆるトラッキング制御を行う。また以下では、対物レンズ18がトラッキング方向へ移動されることをレンズシフトとも呼ぶ。
さらに信号処理部13は、光ピックアップ17から供給される受光信号SA〜SDを基に、次に示す(4)式に従い再生RF信号SRF1を算出する。
Figure 2010277663
続いて信号処理部13は、再生RF信号SRF1に所定の復調処理や復号化処理等を施すことにより、光ディスク100に記録されている情報を再生し、制御部11を介して外部機器(図示せず)へ出力するようになされている。
このように光ディスク装置1は、光ピックアップ17から供給される受光信号Sを基にフォーカスエラー信号SFE1及びトラッキングエラー信号STE1を生成してフォーカス制御及びトラッキング制御を行うようになされている。
また光ディスク装置10は、光ピックアップ17から供給される受光信号Sを基に再生RF信号SRF1を生成して光ディスク100に記録されている情報の再生を行うようになされている。
[1−4.迷光の照射と受光部の配置]
ところで光ディスク100(図4)は、記録層Y1において常に所定の反射率で光ビームLを反射すると共にその残りを透過し、当該記録層Y1を透過した光ビームL1を記録層Y0において反射するようになされている。
このため光ビームL1は、光ディスク装置10により例えば記録層Y0が対象記録層YTとして選定されていたとしても、常に他方の記録層Y1によってもその一部が反射されることになる。このように、他の記録層Y1により光ビームL1の一部が反射されてなる光ビームを層間迷光ビームLNと呼ぶ。
層間迷光ビームLNは、反射光ビームLRと同様の光路を通り、1/2波長板31により偏光方向を回転され偏光ホログラム素子32により回折された上で、最終的に光検出器35に照射される。
しかしながら層間迷光ビームLNは、反射光ビームLRと比較して、対物レンズ18から光ビームL1として出射されてから再び対物レンズ18へ入射されるまでの光路長が相違する。このため層間迷光ビームLNは、対物レンズ18へ入射される際の収束状態(発散状態)が反射光ビームLRと相違する。
一方、光ピックアップ17では、反射光ビームLRについて、光検出器35が対象記録層YTの共焦点となるように各種光学部品の配置や光学特性等が定められている。
このため層間迷光ビームLNは、1/2波長板31及び偏光ホログラム素子32の作用により反射光ビームLRと同様の分割パターンで分割され、且つ焦点が外れた状態、いわゆるデフォーカスした状態で光検出器35に照射される。この結果光検出器35(図9)には、迷光パターン群W(図中破線で示す)が形成される。
迷光パターン群Wは、基準点P2を中心として、偏光ホログラム素子32による0次光の迷光パターンWAが形成されている。また迷光パターン群Wは、偏光ホログラム素子32の領域32E、32F、32G1、32G2、32H1、32H2及び32Jにより、1次光の迷光パターンWE、WF、WG1、WG2、WH1、WH2及びWJがそれぞれ形成されている。
迷光パターンWEは、迷光パターンWAと同等の半径でなりスポットTEの照射位置を中心とした仮想的な迷光パターンVWE(図中一点鎖線で示す)のうち、ホログラム素子32の領域32Eに対応する部分となっている。他の迷光パターンWF、WG1、WG2、WH1、WH2及びWJについても同様である。
光検出器35の受光領域RE及びRFは、この迷光パターン群Wに関し、迷光パターンWA、WE、WF、WG1、WG2、WH1、WH2及びWJのいずれにもかからないように大きさや配置等が定められている。また受光部DAの受光領域RA〜RDは、迷光パターンWA以外の迷光パターンWE、WF、WG1、WG2、WH1、WH2及びWJのいずれにもかからないように大きさ及び配置等が定められている。
具体的に受光領域REは、基準点P2からの距離が、迷光パターンWAの半径よりも大きくなるようになされている。また受光領域REは、迷光パターンWE、WH1及びWH2がかからないような大きさになされている。
ところで光検出器35では、光ピックアップ17における光学的な原理により、層間迷光ビームLNを生じた記録層Yと対象記録層YTとの層間隔dnに応じて、当該層間迷光ビームLNによる迷光パターン群Wの大きさが相違することになる。
ここで、光ディスク100(図4)における層間隔dnが狭い場合を想定する。この場合、対物レンズ18から光ビームL1として出射されてから反射光ビームLRとして再び対物レンズ18へ入射されるまでの光路長と、層間迷光ビームLNとして再び対物レンズ18へ入射されるまでの光路長との差である光路長差が短縮される。
このため光検出器35に形成される迷光パターン群Wの各迷光パターンWA、WE〜WJは、図10に示すように、図9に示した場合よりも各受光領域を中心にそれぞれ縮小されている。
ここで、光ピックアップ17における光検出器35の検出領域REに迷光パターンWE、WH1及びWH2がかからないための条件について説明する。
偏光ホログラム素子32(図7(A))の領域32Jにおける横方向及び縦方向の長さをそれぞれ長さα及びβとする。また、光検出器35(図10)の受光領域REにおける横方向及び縦方向の長さをそれぞれ長さγ及びδとする。
光ピックアップ17では、長さα、β、γ及びδが次の(5)式の関係を満たすよう、偏光ホログラム素子32及び光検出器35が設計されている。
Figure 2010277663
このため光ピックアップ17は、光ディスク100の層間隔dnが狭まり各迷光パターンWが縮小された場合にも、各迷光パターンWが受光領域REにかかる可能性を最小限に抑えることができる。
またレンズシフトが生じた場合、迷光パターンWEは、外周側に延長され、又は延長されると共に当該外周側に移動する。これと同時に迷光パターンWH1及びWH2は、内周側にそれぞれ延長され、又は延長されると共に当該内周側にそれぞれ移動する。
このため光ピックアップ17は、長さα、β、γ及びδが次の(6)式の関係を満たせば、レンズシフトが生じた場合にも、受光領域REに各迷光パターンWが極力かからないようにすることができる。
Figure 2010277663
因みに光ピックアップ17は、受光領域RFについても、受光領域REと同様の条件を満たすよう設計されている。
このように光ピックアップ17は、長さα及びβの比率と、長さγ及びδの比率との関係が(5)式又は(6)式を満たすことにより、受光領域REに各迷光パターンWが極力かからないようになされている。
[1−5.取付位置の調整]
さらに光ピックアップ17では、1/2波長板31、偏光ホログラム素子32及び光検出器35等の取付位置を調整する際、受光部DA及びDJにおける検出結果を用いるようになされている。
すなわち光ピックアップ17は、その組立工程等において、調整用の光ディスクが装填された上で、統括制御部11の制御に基づき、光ビームL1を当該調整用の光ディスクへ照射する。これに応じて光検出器35の受光部DAには、0次光でなる反射光ビームLR0が非点収差を持った状態で照射される。
この組立工程において、光検出器35は、まず反射光ビームLR0の光軸に沿った方向に関する取付位置及び当該光軸に直交する平面における取付位置が微調整される。このとき光検出器35は、フォーカスエラー信号SFE1が値「0」となり、受光信号SA及びSBの和と受光信号SC及びSDの和とがほぼ同等の信号レベルとなり、さらに受光信号SA及びSDの和と受光信号SB及びSCの和がほぼ同等となるように調整される。
これにより光検出器35は、反射光ビームLR0の光軸に沿った方向に関する取付位置が最適化され、また縦方向及び横方向に関する取付位置も最適化される。
また光検出器35は、受光部DJにより生成される受光信号SJA及びSJDの和と受光信号SJB及びSJCの和がほぼ同等の信号レベルになるよう、基準点P2を中心とした取付角度が調整される。
これにより光検出器35は、基準点P2を中心とした回転方向に関する取付角度についても最適化される。
[1−6.動作及び効果]
以上の構成において、光ディスク装置10の光ピックアップ17は、光ビームL1を光ディスク100へ照射し、当該光ディスク100により反射されてなる反射光ビームLRを1/2波長板31及び偏光ホログラム素子32により分割すると共に分離する。
すなわち1/2波長板31は、S偏光でなる反射光ビームLRの偏光方向を、領域31Pについては横方向から左回りに15°傾いた偏光方向Z2Pとし、領域31Lについては横方向から左回りに68°傾いた偏光方向Z2Lとする。
続いて偏光ホログラム素子32は、0次光でなる反射光ビームLR0をほぼ直進させると共に、領域32E〜32J(図7(A))の回折作用により、1次光でなる反射光ビームLR1E〜LR1Jに分離する。
このとき偏光ホログラム素子32は、互いの偏光方向を相違させた、内周側のプッシュプル領域を含む反射光ビームLR1E及び外周側のレンズシフト領域を含む反射光ビームLR1Hを、いずれも左斜め下方向へ回折させる。
また偏光ホログラム素子32は、互いの偏光方向を相違させた、外周側のプッシュプル領域を含む反射光ビームLR1F及び内周側のレンズシフト領域を含む反射光ビームLR1Gを、いずれも右斜め下方向へ回折させる。
これに応じて光検出器35は、受光部DAの受光領域RA〜RDにより反射光ビームLR0を受光し、受光信号SA〜SDを生成する。また光検出器35は、受光部DEの受光領域REにより反射光ビームLR1E、LR1H1及びLR1H2を全て受光し、受光信号SEを生成する。さらに光検出器35は、受光部DFの受光領域RFにより反射光ビームLR1F、LR1G1及びLR1G2を全て受光し、受光信号SFを生成する。
信号処理部13は、(2)式に従ってフォーカスエラー信号SFE1を算出し、駆動制御部12により当該フォーカスエラー信号SFE1を基にフォーカス制御を行う。また信号処理部13は、(3)式に従ってトラッキングエラー信号STE1を算出し、駆動制御部12により当該トラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング制御を行う。
ここで、図1に示した従来のホログラム素子において、反射光ビームLRのうち領域1E、1F、1G及び1Hにそれぞれ照射され回折された成分をそれぞれ光成分LRE、LRF、LRG及びLRHとする。
また図2に示したように、光成分LRE、LRF、LRG及びLRHを、受光領域2E、2F、2G及び2Hによりそれぞれ受光し、それぞれ受光信号UE、UF、UG及びUHを生成するものとする。
この場合、受光信号UE、UF、UG及びUHを所定のヘッドアンプによりそれぞれ増幅した後、次に示す(7)式に従った演算処理を行うことにより、トラッキングエラー信号STE2が得られることになる。
Figure 2010277663
この(7)式では、受光信号UE、UFに含まれるレンズシフト成分を、所定の係数Ktを乗じて信号レベルを揃えた受光信号UG及びUHにより相殺している。すなわち(7)式では、光成分LRE及びLRFにおける光量の差分値(実際にはその直流成分)と、光成分LRG及びLRHにおける差分値に係数Ktを乗じた値とにおける、それぞれのレンズシフト成分がほぼ同等の値となっている。
この場合、4系統の受光信号UE、UF、UG及びUHをそれぞれヘッドアンプにより増幅することになるため、トラッキングエラー信号STE2には4系統分のアンプノイズが累積されてしまっていた。
ところで、(7)式を変形すると、次に示す(8)式が得られる。
Figure 2010277663
(8)式の前半は、トラッキングエラー信号STE2の算出過程において、光成分LREの光量の値と、係数Ktを乗じた光成分LRHの光量の値とを加算することを意味している。また(8)式の後半は、トラッキングエラー信号STE2の算出過程において、光成分LRFの光量の値と、係数Ktを乗じた光成分LRGの光量の値とを加算することを意味している。
また、例えばBD方式の光ディスク100については、係数Ktの値として約「2」を用いる場合がある。
そこで光ディスク装置10の光ピックアップ17では、反射光ビームLRのうちプッシュプル領域では振幅として(sin15°)に相当する割合を反射光ビームLR1Eとし、レンズシフト領域では振幅として(cos68°)に相当する割合を反射光ビームLR1Hとする。
これにより光ピックアップ17は、(1)式に示したように偏光ホログラム素子32の領域32Hにおける回折効率を領域32Eにおける回折効率の約2倍とした状態で、受光領域REにおいて反射光ビームLR1E及びLR1Hを合わせて受光することができる。
このことは、受光領域REにおいて反射光ビームLR1E及びLR1Hを合わせて受光することが、反射光ビームLRのうち領域32Hに照射された部分の光量を約2倍して領域32Eに照射された部分の光量に加算することと同義であることを意味している。
このため光検出器35の受光領域REは、係数Ktを値「2」としたときの(8)式における前半部分の演算結果に相当する受光信号SEを、直接生成することができる。
これを換言すれば、光ピックアップ17は、(8)式における前半部分の演算を、反射光ビームLR1E及びLR1Hが受光領域REに照射される段階で光学的に実行したということができる。
このとき光ピックアップ17は、反射光ビームLR1EとLR1Hとの偏光方向をほぼ直交させているため、受光領域RE上でスポットTE及びTHが重なったときの両者の干渉を殆ど排除でき、干渉縞の発生やその摂動等による光量の変動を未然に防止できる。
また光ピックアップ17は、光検出器35の受光領域RFにおいても、反射光ビームLR1F及びLR1Gを合わせて受光することにより、(8)式における後半部分の演算結果に相当する受光信号SFを、直接生成することができる。
これにより光ピックアップ17は、(3)式に従い2つの受光信号SE及びSFの差分値を算出するだけで、従来の(7)式の演算を行った場合と同等の演算結果であるトラッキングエラー信号STE1を生成することができる。
このことを(7)式と対応してみると、ピックアップ17は、レンズシフトが生じた場合の、反射光ビームLR1E及びLR1Fの光量における差分値(実際にはその直流成分)と、反射光ビームLR1G及びLR1Hの光量における差分値とを、ほぼ同等に揃えているといえる。
このとき光ピックアップ17は、実際に(7)式のような演算を行う場合と比較して受光信号の数を削減できるため、ヘッドアンプ36におけるアンプ回路の数を削減でき、これに伴い各信号へのアンプノイズの影響を大幅に抑制することができる。
また光ピックアップ17は、従来よりも信号処理部13等における演算処理を簡略化することができるので、処理負荷を軽減でき、回路規模を縮小することができ、消費電力や発熱量も低減することが可能となる。
さらに光ピックアップ17は、受光信号Sの数を削減できることに伴い、信号処理部13等との間で接続する信号線の数を削減することもでき、配線の簡素化により当該光ピックアップ17の小型化や軽量化に寄与することもできる。
この結果光ピックアップ17は、アンプノイズが低減され干渉縞の発生による値の変動を未然に防止した、安定した高品質なトラッキングエラー信号STE1を生成できる。これに伴い光ディスク装置10は、高精度なトラッキング制御を行うことができる。
以上の構成によれば、光ディスク装置10の光ピックアップ17は、反射光ビームLRの領域毎に、1/2波長板31により偏光方向を回転させ、偏光ホログラム素子32によりその偏光方向に応じて回折させる。光ピックアップ17は、領域32E及び32Hにおける回折効率の比率を約1:2として、互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR1E及びLR1Hを受光領域REにより受光して受光信号SEを生成する。また光ピックアップ17は、領域32F及び32Gにおける回折効率の比率を約1:2として、互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR1F及びLR1Gを受光領域RFにより受光して受光信号SFを生成する。これにより光ディスク装置10は、(3)式に従って安定した高品質なトラッキングエラー信号STE1を算出でき、高精度なトラッキング制御を行うことができる。
<2.第2の実施の形態>
[2−1.光ディスク装置及び光ピックアップの構成]
第2の実施の形態による光ディスク装置50は、第1の実施の形態による光ディスク装置10(図3)と比較して、信号処理部13及び光ピックアップ17に代えて信号処理部53及び光ピックアップ57が設けられている点が異なっている。
因みに光ディスク装置50は、他の部分については、光ディスク装置10と同様に構成されている。
信号処理部53は、第1の実施の形態による信号処理部13と比較して、トラッキングエラー信号の演算手法が相違するものの、他は同様に構成されている。
光ピックアップ57は、光ピックアップ17と比較して、光検出器35に代えて光検出器65が設けられている点が相違するものの、他の部分は同様に構成されている。
光検出器65は、図10と対応する図11に示すように、光検出器35における各受光領域Rに加えて、受光部DEに迷光受光領域REN1及びREN2が設けられ、また受光部DFに迷光受光領域RFN1及びRFN2が設けられている。
受光部DEにおいて、迷光受光領域REN1は、受光領域REを縦方向及び横方向にそれぞれ縮小したような長方形状に形成されており、また受光領域REの上側に隣接すると共に当該受光領域REと内周側の辺を揃えるように配置されている。また迷光受光領域REN2は、迷光受光領域REN1とほぼ同等の形状でなり、受光領域REの下側に隣接すると共に当該受光領域REと内周側の辺を揃えるように配置されている。
迷光受光領域REN1及びREN2は、両者の合計受光量に応じた迷光受光信号SENを生成し、これらをヘッドアンプ36により増幅させた上で信号処理部53へ供給する。
受光部DFにおいて、迷光受光領域RFN1及びRFN2は、いずれも迷光受光領域REN1とほぼ同等の形状でなり、それぞれ受光領域RFの上側及び下側に隣接すると共に、いずれも当該受光領域RFと外周側の辺を揃えるように配置されている。実際上、受光部DFは受光部DEと横方向にほぼ対称な形状に構成されている。
迷光受光領域RFN1及びRFN2は、両者の合計受光量に応じた迷光受光信号SFNを生成し、これらをヘッドアンプ36により増幅させた上で信号処理部53へ供給する。
信号処理部53は、信号処理部13とは異なる演算式に従いトラッキングエラー信号STE3を算出するようになされている(詳しくは後述する)。
[2−2.迷光の照射とトラッキングエラー信号の生成]
ところで図11は、図10と同様、光ディスク100における層間隔dnが比較的狭く、且つ対物レンズ18のレンズシフトが生じていない場合における、光検出器65における迷光パターン群Wの形成状態を表している。
図11では、受光部DEの受光領域RE並びに迷光受光領域REN1及びREN2に対し、迷光パターンWE、WH1及びWH2のいずれもがかかっていない。また図11では、受光部DFの受光領域RF並びに迷光受光領域RFN1及びRFN2に対しても、迷光パターンWF、WG1及びWG2のいずれもがかかっていない。
次に、光ディスク100における層間隔dnが図11の場合と同程度に狭く、且つ対物レンズ18のレンズシフトが生じた場合の、光検出器65における迷光パターン群Wの形成状態を、図11と対応する図12に示す。
図12では、図11と比較して、対物レンズ18のレンズシフトに伴い、迷光パターンWEが外周側方向(図の右方向)へ移動すると共に、迷光パターンWH1及びWH2がいずれも内周側方向(図の左方向)へ移動している。
このとき迷光パターンWEは、受光部DEの受光領域RE並びに迷光受光領域REN1及びREN2の内周側に対し、近接しているもののかかってはいない。また迷光パターンWH1及びWH2は、それぞれ迷光受光領域REN1及びREN2に対し、外周側に近接しているもののかかってはいない。受光部DFの受光領域RF並びに迷光受光領域RFN1及びRFN2についても同様である。
すなわち光ピックアップ57は、光ディスク100における層間隔dnがある程度狭い場合には、対物レンズ18のレンズシフトに伴い、各迷光パターンWが横方向に移動するものの、受光領域RE及びRFにはかからない。
従って光ピックアップ57は、図12の場合にも、各迷光パターンWの影響を受けることなく、高品質な受光信号SE及びSFを生成することができる。
次に、光ディスク100における層間隔dnが図11の場合よりもさらに狭くなった場合を想定する。まず、対物レンズ18のレンズシフトが生じていない場合の、光検出器65における迷光パターン群Wの形成状態を、図11と対応する図13に示す。
図13では、図11と比較して、層間隔dnが狭くなったことに伴い、各迷光パターンWが、相似形を保ちながら各受光領域Rを中心に縮小されたように形成されている。
このとき迷光パターンWEは、受光部DEの受光領域RE並びに迷光受光領域REN1及びREN2の内周側に対し、図11の状態よりも近接しているもののかかってはいない。また迷光パターンWH1及びWH2は、受光領域REに対し、それぞれ上方向及び下方向から近接しているもののかかってはいない。受光部DFの受光領域RF並びに迷光受光領域RFN1及びRFN2についても同様である。
ここで、図13の状態からさらに対物レンズ18のレンズシフトが生じた場合の、光検出器65における迷光パターン群Wの形成状態を、図13と対応する図14に示す。
図14では、図13と比較して、対物レンズ18のレンズシフトに伴い、迷光パターンWEが外周側方向(図の右方向)へ移動すると共に、迷光パターンWH1及びWH2がいずれも内周側方向(図の左方向)へ移動している。
これにより受光領域REには、迷光パターンWEがかかっている。すなわち受光領域REが生成する受光信号SEには、当該迷光パターンWEに起因した成分が含まれることになる。
このとき迷光受光領域REN1及びREN2は、受光領域REと外周側の辺を揃えるよう隣接配置されているため、横方向に関し受光領域REと同等の幅に渡って迷光パターンWEがかかっている。
さらに迷光受光領域REN1及びREN2には、それぞれ迷光パターンWH1及びWH2もかかっている。因みに、横方向に関して、迷光受光領域REN1及びREN2にかかる迷光パターンWH1及びWH2の幅は、受光領域REにかかる迷光パターンWEの幅とほぼ同等となっている。
受光部DEにおけるこのような各受光領域Rの形状や配置等の設計により、受光領域REにより受光される迷光パターンWEの光量と、迷光受光領域REN1及びREN2により受光される迷光パターンWE、WH1及びWH2の全光量とは、ほぼ比例関係をなすようになされている。
また受光部DFにおいても、同様に各受光領域Rの形状や配置等の設計により、受光領域RFにより受光される迷光パターンWFの光量と、迷光受光領域RFN1及びRFN2により受光される迷光パターンWF、WG1及びWG2の全光量とは、ほぼ比例関係をなすようになされている。
そこで光ディスク装置50の信号処理部53は、第1の実施の形態における(2)式に代わる(9)式を用いることによりトラッキングエラー信号STE3を算出し、これを駆動制御部12へ供給する。
Figure 2010277663
この(9)式では、受光信号SE及びSFから、所定の係数kを乗じた迷光受光信号SEN及びSFNをそれぞれ差し引いている。これにより(9)式では、受光信号SE及びSFから、迷光パターンWE及びWFに起因した迷光成分を相殺することができる。
駆動制御部12は、トラッキングエラー信号STE3を基にトラッキング駆動信号SFDを生成し、これを2軸アクチュエータ19へ供給することにより、対物レンズ18のトラッキング制御を行う。
この結果光ディスク装置50は、迷光パターンWの影響を排除した高精度なトラッキング制御を行うことができる。
[2−3.動作及び効果]
以上の構成において、光ディスク装置50の光ピックアップ57は、第1の実施の形態と同様、反射光ビームLRを1/2波長板31及び偏光ホログラム素子32により分割すると共に分離する。
光検出器65は、受光部DEの受光領域REにより反射光ビームLR1E、LR1H1及びLR1H2を全て受光して受光信号SEを生成し、受光部DFの受光領域RFにより反射光ビームLR1F、LR1G1及びLR1G2を全て受光して受光信号SFを生成する。
また光検出器65は、迷光受光領域REN1及びREN2により迷光パターンWE、WH1及びWH2の受光量に応じた迷光受光信号SENを生成し、迷光受光領域RFN1及びRFN2により迷光パターンWF、WG1及びWG2の受光量に応じた迷光受光信号SFNを生成する。
信号処理部53は、(9)式に従ってトラッキングエラー信号STE3を算出し、駆動制御部12により当該トラッキングエラー信号STE3を基にトラッキング制御を行う。
特に光ディスク装置50では、光ディスク100における層間隔dnが極めて狭く且つレンズシフトが発生した場合、迷光パターン群Wが受光領域RE又はRFにかかり得る(図14)。
このとき光ディスク装置50は、受光信号SE及びSFに含まれる当該迷光パターン群Wに起因した成分に相当する値を、迷光受光信号SEN及びSFNから得ることができる。
従って光ディスク装置50は、(9)式に従った演算を行うことにより、その前半部分において、第1の実施の形態と同様にレンズシフト成分を相殺することができ、さらにその後半部分において、迷光パターン群Wに起因した迷光成分を相殺することができる。
また光ディスク装置50は、(図14)に示したように、層間隔dnが極めて狭い場合、迷光パターンWEにおける縦方向の長さが短くなる。これに伴い、迷光受光領域REN1及びREN2にかかる当該迷光パターンWEの面積(すなわち光量)も極めて小さくなる。
このため光ディスク装置50は、迷光パターンWEのみの受光結果を基に迷光受光信号SENを生成した場合、その値が極めて小さくなり、(9)式の演算において受光信号REに含まれ当該迷光パターンWEに起因した迷光成分を相殺できないおそれがある。
この点において光ディスク装置50は、迷光受光領域REN1及びREN2において、迷光パターンWEに加えて迷光パターンWH1及びWH2もかかるようにし、迷光受光信号SENの値が、受光信号SEに含まれる迷光成分と比例する程度の大きさとなるようにした。
これは、光ピックアップ17の原理上、対物レンズ18のレンズシフトにより迷光パターンWEは外周側へ移動する場合、迷光パターンWH1及びWH2は反対の内周側へ移動することを利用したものである。
この結果光ディスク装置50は、迷光パターン群Wの影響を排除した高品質なトラッキングエラー信号STE3を生成することができ、当該トラッキングエラー信号STE3に基づいた高精度なトラッキング制御を行うことができる。
また光ディスク装置50は、その他の点について、第1の実施の形態における光ディスク装置10と同様の作用効果を奏し得る。
以上の構成によれば、光ディスク装置50の光ピックアップ57は、反射光ビームLRの領域毎に、1/2波長板31により偏光方向を回転させ、偏光ホログラム素子32によりその偏光方向に応じて回折させる。光ピックアップ57は、領域32E及び32Hにおける回折効率の比率を約1:2として、互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR1E及びLR1Hを受光領域REにより受光して受光信号SEを生成する。また光ピックアップ57は、領域32F及び32Gにおける回折効率の比率を約1:2として、互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR1F及びLR1Gを受光領域RFにより受光して受光信号SFを生成する。さらに光ピックアップ57は、迷光受光領域REN及びRFNにより、迷光パターンWE又はWFが受光領域RE又はRFにかかるときの光量に比例した迷光受光信号SEN又はSFNを生成する。これにより光ディスク装置50は、(9)式に従って迷光パターンWの影響をも排除した安定した高品質なトラッキングエラー信号STE3を算出でき、高精度なトラッキング制御を行うことができる。
<3.第3の実施の形態>
[3−1.光ディスク装置及び光ピックアップの構成]
第3の実施の形態による光ディスク装置70は、第1の実施の形態による光ディスク10(図3)と比較して、駆動制御部12及び光ピックアップ17に代えて駆動制御部72及び光ピックアップ77が設けられている点が異なっている。
因みに光ディスク装置70は、他の部分については光ディスク装置10と同様に構成されている。
駆動制御部72は、第1の実施の形態による駆動制御部12と比較して、内部に偏光角調整部(図示せず)を有している点が相違するものの、他は同様に構成されている。
光ピックアップ77は、光ピックアップ17と比較して、1/2波長板31に代わる1/2波長板81を有する点が相違するものの、他の部分は同様に構成されている。
1/2波長板81は、図6(A)と対応する図15(A)に示すように、1/2波長板31と同様の分割パターンにより、領域31P1及び31P2並びに31Lとそれぞれ対応する領域81P1及び81P2並びに81Lに分割されている。
領域81P1及び81P2は、それぞれ領域31P1及び31P2と同様に、反射光ビームLRのうち当該領域81P1及び81P2にそれぞれ入射された部分について、その偏光方向Z1を回転させて偏光方向Z2Pとし、偏光ホログラム素子32へ入射させる。
偏光方向Z2Pは、上述したように、横方向(X方向)を基準として左回りに約15度傾いた角度となっている。
一方領域81Lは、領域31Lとは異なり、液晶素子により1/2波長板が構成されている。駆動制御部72の偏光角調整部は、当該領域81Lの液晶素子に対する印加電圧を調整することにより、偏光方向Z4Lの角度を調整し得るようになされている。
実際上領域81Lは、反射光ビームLRのうち当該領域81Lに入射された部分について、その偏光方向Z1を回転させて偏光方向Z4Lとし、偏光ホログラム素子32へ入射させる。
この偏光方向Z4Lは、図15(B)に示すように、横方向を基準として左回りにθ°傾いた角度となっている。このため、当該領域81Lから出射される反射光ビームLRを横方向成分及び縦方向成分に分解した場合、振幅としてそれぞれcosθ°及びsinθ°の比率となる。
これに応じて偏光ホログラム素子32の領域32G及び32Hは、反射光ビームLRのうち横偏光成分、すなわち(cosθ°)の割合を回折させて反射光ビームLR1Gとする。
このため領域32E及び32Hにおける回折効率の比率、並びに領域32F及び32Gにおける回折効率の比率は、いずれも(1)式と対応する(10)式のように表すことができる。
Figure 2010277663
すなわち光ディスク装置70は、領域81Lにおける偏光方向Z4Lを調整することにより、反射光ビームLR1E及びLR1Fに対する反射光ビームLR1H及びLR1Gの光量の割合を変化させることができる。このことは、上述した(7)式における係数Ktを任意に変化させることに相当する。
その後光ピックアップ77は、第1の実施の形態と同様、光検出器35の受光領域REにより反射光ビームLR1E及びLR1Hを受光して受光信号SEを生成し、また受光領域RFにより反射光ビームLR1F及びLR1Gを受光して受光信号SFを生成する。
このように光ディスク装置70は、1/2波長板81における領域81Lの偏光方向Z4Lを調整することにより、反射光ビームLR1H及びLR1Gの光量を変化させた上で、それぞれ受光領域RE及びRFに照射させるようになされている。
[3−2.動作及び効果]
以上の構成において、第3の実施の形態による光ディスク装置70の光ピックアップ77は、反射光ビームLRを1/2波長板81及び偏光ホログラム素子32により分割すると共に分離する。
すなわち1/2波長板81は、S偏光でなる反射光ビームLRの偏光方向を、領域81Pについては横方向から左回りに15°傾いた偏光方向Z2Pとし、領域81Lについては横方向から左回りにθ°傾いた偏光方向Z4Lとする。
続いて偏光ホログラム素子32は、第1の実施の形態と同様に、0次光でなる反射光ビームLR0をほぼ直進させると共に、領域32E〜32J(図7(A))の回折作用により、1次光でなる反射光ビームLR1E〜LR1Jに分離する。
光検出器35は、第1の実施の形態と同様、受光領域REにより反射光ビームLR1E、LR1H1及びLR1H2を受光して受光信号SEを生成し、受光領域RFにより反射光ビームLR1F、LR1G1及びLR1G2を受光して受光信号SFを生成する。
信号処理部13は、(3)式に従ってトラッキングエラー信号STE1を算出し、駆動制御部12により当該トラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング制御を行う。
従って光ディスク装置70は、第1の実施の形態と同様、(3)式に従い2つの受光信号SE及びSFの差分値を算出するだけで、従来の(7)式の演算を行った場合と同等の演算結果であるトラッキングエラー信号STE1を生成することができる。
さらに光ディスク装置70は、1/2波長板81の領域81Lにおける偏光方向Z4Lを調整することにより、横偏光成分の割合、すなわち反射光ビームLR1H及びLR1Gの光量を動的に変化させることができる。
これを換言すれば、光ディスク装置70は、トラッキングエラー信号STE1におけるレンズシフト成分のオフセット量を動的に調整できることになる。
実際上光ディスク装置70では、光ディスク100に対する光ビームL1の入射角度に応じてその反射率が相違する。これに伴い反射光ビームLRは、光束断面における中心部分と周辺部分との光量比が変化する可能性がある。そうすると、(7)式等によりトラッキングエラー信号STE1を算出する際の最適な係数Ktが変化することになる。
このような場合であっても、光ディスク装置70は、偏光方向Z4Lを調整することにより、反射光ビームLR1H及びLR1Gの光量を最適な値に調整できる。これにより光ディスク装置70は、(3)式の演算をするだけでレンズシフト成分を適切に相殺でき、いわゆるオフセットの発生を抑止できるため、トラッキング制御のさらなる高精度化を図ることができる。
また光ディスク装置70は、その他の点について、第1の実施の形態における光ディスク装置10と同様の作用効果を奏し得る。
以上の構成によれば、光ディスク装置70の光ピックアップ77は、反射光ビームLRの領域毎に、1/2波長板81により偏光方向を回転させ、偏光ホログラム素子32によりその偏光方向に応じて回折させる。光ピックアップ77は、領域32E及び32Hにおける回折効率の比率を調整し、互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR1E及びLR1Hを受光領域REにより受光して受光信号SEを生成する。また光ピックアップ77は、領域32F及び32Gにおける回折効率の比率を調整し、互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR1F及びLR1Gを受光領域RFにより受光して受光信号SFを生成する。これにより光ディスク装置70は、(3)式により、レンズシフト成分を適切に相殺でき且つ安定した高品質なトラッキングエラー信号STE1を算出でき、高精度なトラッキング制御を行うことができる。
<4.第4の実施の形態>
[4−1.光ディスク装置及び光ピックアップの構成]
第4の実施の形態による光ディスク装置110は、第1の実施の形態による光ディスク10(図3)と比較して、信号処理部13及び光ピックアップ17に代えて信号処理部113及び光ピックアップ117が設けられている点が異なっている。
因みに光ディスク装置110は、他の部分については、光ディスク装置10と同様に構成されている。
信号処理部113は、第1の実施の形態による信号処理部13と比較して、フォーカスエラー信号及び再生RF信号の演算手法が相違するものの、他は同様に構成されている。
光ピックアップ117は、図5と対応する図16に示すように、光ピックアップ17と比較して往路コリメータレンズ22、ビームエクスパンダ24及び復路コリメータレンズ33に代わるコリメータレンズ124が設けられている点が相違する。
また光ピックアップ117は、光ピックアップ17と比較して、1/2波長板31及び偏光ホログラム素子32に代わる1/2波長板131及び偏光ホログラム素子132が設けられている点が相違する。
さらに光ピックアップ117は、光ピックアップ17と比較して、シリンドリカルレンズ34に代わるSSD(Spot Size Detect)用ホログラム素子133が設けられている点が相違する。
因みに光ピックアップ117は、その他の部分については、光ピックアップ17と同様に構成されている。
コリメータレンズ124は、往路コリメータレンズ22と同様に光ビームL1を発散光から平行光に変換し、また復路コリメータレンズ33と同様に反射光ビームLRを平行光から収束光に変換する。
またコリメータレンズ124は、駆動制御部12の制御に基づき、ビームエクスパンダ24の可動レンズ24Aと同様に光ビームL1の光軸方向に移動されるようになされている。
このときコリメータレンズ124は、光ビームL1が集光され光ディスク100の対象記録層YTに到達する際に生じる球面収差と逆特性となるような球面収差を当該光ビームL1に予め与える。これによりコリメータレンズ124は、光ビームL1の対象記録層YTへの到達時における球面収差を補正することができる。
またコリメータレンズ124は、反射光ビームLRが対象記録層YTにより反射されてから対物レンズ18を通過するまでの間に生じた球面収差についても同様に補正し得るようになされている。
[4−1−1.1/2波長板の構成]
1/2波長板131は、図6(A)と対応する図17(A)に示すように、領域31P1、31P2及び31Lとそれぞれ対応する領域131P1、131P2及び131Lに分割され、当該領域毎に反射光ビームLRの偏光方向を回転させるようになされている。
領域131P1及び131P2(以下これらをまとめて領域131Pと呼ぶ)は、反射光ビームLRのうち当該領域131Pに入射された部分について、その偏光方向Z1を回転させて偏光方向Z5Pとし、偏光ホログラム素子132へ入射させる。
偏光方向Z5Pは、図17(B)に示すように、横方向(X方向)を基準として左回りに約45°傾いた角度となっている。このため、反射光ビームLRのうち当該領域131Pに入射された部分を横方向成分及び縦方向成分に分解した場合、振幅としてそれぞれcos45°及びsin45°の比率となる。
領域131Lは、反射光ビームLRのうち当該領域131Lに入射された部分について、その偏光方向Z1を回転させて偏光方向Z5Lとし、偏光ホログラム素子132へ入射させる。
この偏光方向Z5Lは、図17(C)に示すように、横方向(X方向)を基準として0°(すなわち横方向そのもの)となっている。このため、当該領域31Lから出射される反射光ビームLRは、横方向成分のみとなる。
[4−1−2.偏光ホログラム素子の構成]
偏光ホログラム素子132は、図7(A)と対応する図18(A)に示すように、偏光ホログラム素子32と同様に複数の領域132E〜132Jに分割されている。
領域132E、132F、132G1及び132G2、並びに132H1及び132H2は、それぞれブレーズド型の偏光回折格子が形成されており、反射光ビームLRにおける所定の偏光方向成分をそれぞれ回折させて+1次光の反射光ビームLR5とする。
また偏光ホログラム素子132は、反射光ビームLRのうち領域132J以外の各領域において回折させなかった偏光方向成分、及び領域132Jに入射された部分については、0次光の反射光ビームLR0としてそのまま直進させるようになされている。
さらに偏光ホログラム素子132は、図7(B)と対応する図18(B)に示すように、各領域毎に反射光ビームLRの回折方向(図中実線の矢印で示す)が設定されている。因みに偏光ホログラム素子132における各領域の回折方向は、偏光ホログラム素子32における各領域の回折方向といずれも相違している。
偏光ホログラム素子132の領域132Eは、偏光ホログラム素子32の領域32Eと同様、反射光ビームLRのうち光ディスク100における内周側のプッシュプル領域に対応している。この領域132Eには、1/2波長板131の領域131Pにより偏光方向が横方向から左回り45°に回転された反射光ビームLRが入射される。
領域132Eは、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Yの成分、すなわち縦偏光成分であり振幅として(sin45°)に相当する割合を回折させ、1次光でなる反射光ビームLR5Eとして内周方向(図の左方向)へ回折させる。
また領域132Eは、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Yとほぼ直交する横方向の偏光成分、すなわち振幅として(cos45°)に相当する割合をそのまま透過し、0次光でなる反射光ビームLR0の一部として直進させる。
偏光ホログラム素子132の領域132Fは、偏光ホログラム素子32の領域32Fと同様、反射光ビームLRのうち光ディスク100における外周側のプッシュプル領域に対応している。この領域132Fには、1/2波長板131の領域131Pにより偏光方向が横方向から左回り45°に回転された反射光ビームLRが入射される。
領域132Fは、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Yの成分を回折させ、1次光でなる反射光ビームLR5Fとして外周方向(図の右方向)へ回折させる。
また領域132Fは、領域132Eと同様、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Yとほぼ直交する横方向の偏光成分をそのまま透過し、0次光でなる反射光ビームLR0の一部として直進させる。
偏光ホログラム素子132の領域132G1及び132G2は、偏光ホログラム素子32の領域32G1及び32G2と同様、反射光ビームLRにおけるレンズシフト領域の内周側部分に対応している。
この領域132G1及び132G2(以下まとめて領域132Gとも呼ぶ)には、1/2波長板131の領域131Lにより偏光方向が横方向に回転された反射光ビームLRが入射される。
領域132G1及び132G2は、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Xの成分、すなわち全成分をそれぞれ回折させ、1次光でなる反射光ビームLR5G1及びLR5G2(以下まとめて反射光ビームLR5Gとも呼ぶ)とする。このとき領域132Gは、この反射光ビームLR5Gを外周方向(図の右方向)へ回折させる。
すなわち偏光ホログラム素子132の領域132F及び132Gは、図18(A)に示したように互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR5F及びLR5Gを、図18(B)に示したようにほぼ同一の方向へ進行させる。
ここで領域132F及び132Gにおける回折効率の比率は、各偏光成分の2乗値の比率となるため、(1)式と対応する(11)式のように表すことができる。
Figure 2010277663
すなわち領域132Gにおける回折効率は、領域132Fにおける回折効率の約2倍となっている。
因みに領域132Gに入射される反射光ビームLRは、横方向以外の偏光方向成分を含まない。このため0次光でなる反射光ビームLR0には、当該領域132Gに対応する部分が含まれない。
偏光ホログラム素子132の領域132H1及び132H2は、偏光ホログラム素子32の領域32H1及び32H2と同様、反射光ビームLRにおけるレンズシフト領域の外周側部分に対応している。
この領域132H1及び132H2(以下まとめて領域132Hとも呼ぶ)には、1/2波長板131の領域131Lにより偏光方向が横方向に回転された反射光ビームLRが入射される。
領域132H1及び132H2は、この反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Xの成分、すなわち全成分をそれぞれ回折させ、1次光でなる反射光ビームLR5H1及びLR5H2(以下まとめて反射光ビームLR5Hとも呼ぶ)とする。このとき領域132Hは、この反射光ビームLR5Hを内周方向(図の左方向)へ回折させる。
すなわち偏光ホログラム素子132の領域132E及び132Hは、領域132F及び132Gの場合と同様、互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR5E及びLR5Hをほぼ同一の方向へ進行させる。
ここで領域132E及び132Hにおける回折効率の比率は、領域132F及び132Gの場合と同様、(11)式のように表すことができる。すなわち領域132Hにおける回折効率は、領域132Eにおける回折効率の約2倍となっている。
因みに領域132Hは、領域132Gと同様、入射される反射光ビームLRが横方向の偏光方向成分のみを有する。このため0次光でなる反射光ビームLR0には、当該領域132Hに対応する部分も含まれない。
この結果反射光ビームLR0には、領域132E、132F及び132Jに対応した部分のみが含まれることになる。
[4−1−3.SSD用ホログラム素子の構成]
SSD用ホログラム素子133は、反射光ビームLR0及びLR5をそれぞれ所定の割合で回折させることにより0次光、+1次光及び−1次光に分離し、それぞれ光検出器135へ照射する。
このとき0次光でなる反射光ビームLR0及びLR5(以下まとめて反射光ビーム群LRKと呼ぶ)は、そのまま直進する。+1次光でなる反射光ビームLRP0及びLRP5(以下まとめて反射光ビーム群LRPと呼ぶ)は、内周側へ回折される。−1次光でなる反射光ビームLRM0及びLRM5(以下まとめて反射光ビーム群LRMと呼ぶ)は、外周側へ回折される。
またSSD用ホログラム素子133は、反射光ビーム群LRP及びLRMを回折させる際、縦方向に関して、いずれか一方を光検出器135の照射面よりも手前で合焦させ、他方を当該光検出器135の照射面よりも遠方で合焦させるよう、焦点位置を変化させる。
[4−1−4.光検出器の構成]
光検出器135は、図9と対応する図19に示すように、光検出器35とは大きく異なる構成となっており、複数の受光部DK、DP及びDMが形成され、各受光部に複数の受光領域が設けられている。
受光部DKは、それぞれ略長方形状でなる受光領域RK、RE及びRFが横方向に所定間隔を空けて配置されており、各受光領域Rにより反射光ビーム群LRKを受光するようになされている。
受光領域RKは、反射光ビーム群LRKのうち0次光でなる反射光ビームLR0により形成されるスポットTKを受光し、その全受光量に応じた受光信号SKを生成する。さらに受光領域RKは、この受光信号SEをヘッドアンプ36(図16)で増幅させ信号処理部113へ送出するようになされている。
受光領域REは、反射光ビームLR5Eにより形成されるスポットTE並びに反射光ビームLR5H1及びLR5H2によりそれぞれ形成されるスポットTH1及びTH2を合わせて受光し、その全受光量に応じた受光信号SEを生成する。さらに受光領域REは、この受光信号SEをヘッドアンプ36(図16)で増幅させ信号処理部113へ送出するようになされている。
ここで偏光ホログラム素子132の領域132E及び132Hにおける回折効率の比率は、(11)式により示したように約1:2となっている。すなわち受光信号SEは、第1の実施の形態と同様、反射光ビームLRのうち偏光ホログラム素子132の領域132Eに入射された部分の光量値と、領域132Hに入射された部分の光量値を約2倍した値とを、加算した値に相当することになる。
受光領域RFは、反射光ビームLR5Fにより形成されるスポットTF並びに反射光ビームLR5G1及びLR5G2によりそれぞれ形成されるスポットTG1及びTG2を合わせて受光し、その全受光量に応じた受光信号SFを生成する。さらに受光領域RFは、この受光信号SFをヘッドアンプ36(図16)で増幅させ信号処理部113へ送出するようになされている。
ここで領域132F及び132Gにおける回折効率の比率も、反射光ビームLR5E及びLR5Hの場合と同様、(11)式により示したように約1:2となっている。すなわち受光信号SFは、受光信号SEの場合と同様、反射光ビームLRのうち偏光ホログラム素子132の領域132Fに入射された部分の光量値と、領域132Gに入射された部分の光量値を約2倍した値とを、加算した値に相当することになる。
受光部DPは、受光部DKの内周側(図の左側)におけるやや離隔した箇所に配置されており、全体として比較的大きな長方形状に形成されている。また受光部DPは、縦方向に3分割されることにより、いずれも横方向に長い長方形状でなる受光領域RP1、RP2及びRP3が互いに隣接するよう配置された状態となっている。
受光領域RP1、RP2及びRP3には、反射光ビーム群LRPに基づいたスポット群TPが形成される。受光領域RP1、RP2及びRP3は、ぞれぞれの受光量に応じた受光信号SP1、SP2及びSP3をそれぞれ生成し、ヘッドアンプ36(図16)で増幅させ信号処理部113へ送出するようになされている。
受光部DMは、受光部DKの外周側(図の右側)における、受光部DPと横方向に関してほぼ対称となる箇所に配置されており、当該受光部DPとほぼ同様の形状に構成されている。すなわち受光部DMは、縦方向に3分割されることにより、いずれも横方向に長い長方形状でなる受光領域RM1、RM2及びRM3が互いに隣接するよう配置された状態となっている。
受光領域RM1、RM2及びRN3には、反射光ビーム群LRMに基づいたスポット群TMが形成される。受光領域RM1、RM2及びRM3は、ぞれぞれの受光量に応じた受光信号SM1、SM2及びSM3をそれぞれ生成し、ヘッドアンプ36(図16)で増幅させ信号処理部113へ送出するようになされている。
また光検出器135は、層間迷光ビームLNが1/2波長板131、偏光ホログラム素子132及びSSD用ホログラム素子133を介して照射されることにより、図19に示すような迷光パターン群Wが形成される。
迷光パターン群Wは、スポットTKの照射位置を中心に、0次光の迷光パターンWKが形成されている。また迷光パターン群Wは、偏光ホログラム素子132の領域132E、132F、132G1、132G2、132H1及び132H2により、1次光の迷光パターンWE、WF、WG1、WG2、WH1及びWH2がそれぞれ形成されている。
光検出器135の受光領域RE及びRFは、この迷光パターン群Wに関し、迷光パターンWK、WE、WF、WG1、WG2、WH1及びWH2のいずれにもかからないように大きさや配置等が定められている。また受光領域RKは、迷光パターンWK以外の迷光パターンWE、WF、WG1、WG2、WH1及びWH2のいずれにもかからないように大きさ及び配置等が定められている。
[4−2.受光信号に基づいた信号処理及び駆動制御]
信号処理部113(図3)は、光ピックアップ117から供給される受光信号SP1、SP2及びSP3並びにSM1、SM2及びSM3を基に、(12)式に従ってフォーカスエラー信号SFE2を算出し、これを駆動制御部12へ供給する。
Figure 2010277663
この(12)式はSSD法に基づく演算式を表している。また係数Kfは、予め定められた所定の係数である。
駆動制御部12は、フォーカスエラー信号SFE2を基にフォーカス駆動信号SFDを生成し、これを2軸アクチュエータ19へ供給することによりフォーカス制御を行う。
また信号処理部113は、光ピックアップ117から供給される受光信号SE及びSFを基に、上述した(3)式に従い1ビームプッシュプル法によるトラッキングエラー信号STE1を算出し、これを駆動制御部12へ供給する。
駆動制御部12は、第1の実施の形態と同様にトラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング駆動信号SFDを生成し、これを2軸アクチュエータ19へ供給することによりトラッキング制御を行う。
さらに信号処理部113は、光ピックアップ117から供給される受光信号SK、SE及びSFを基に、次に示す(13)式に従い再生RF信号SRF2を算出する。
Figure 2010277663
続いて信号処理部113は、再生RF信号SRF2に所定の復調処理や復号化処理等を施すことにより、光ディスク100に記録されている情報を再生し、制御部11を介して外部機器(図示せず)へ出力するようになされている。
このように光ディスク装置110は、光ピックアップ117から供給される受光信号Sを基にフォーカスエラー信号SFE2及びトラッキングエラー信号STE1を生成してフォーカス制御及びトラッキング制御を行うようになされている。
また光ディスク装置110は、光ピックアップ117から供給される受光信号Sを基に再生RF信号SRF2を生成して光ディスク100に記録されている情報の再生を行うようになされている。
[4−3.動作及び効果]
以上の構成において、第4の実施の形態による光ディスク装置110の光ピックアップ117は、光ビームL1を光ディスク100へ照射し、当該光ディスク100により反射されてなる反射光ビームLRを1/2波長板131及び偏光ホログラム素子132並びにSSD用ホログラム素子133により分割すると共に分離する。
すなわち1/2波長板131は、S偏光でなる反射光ビームLRの偏光方向を、領域131Pについては横方向から左回りに45°傾いた偏光方向Z5Pとし、領域131Lについては横方向の偏光方向Z5Lとする。
続いて偏光ホログラム素子132は、0次光でなる反射光ビームLR0をほぼ直進させると共に、領域132E〜132J(図18(A))の回折作用により、1次光でなる反射光ビームLR5E〜LR5Jに分離する。
このとき偏光ホログラム素子132は、互いの偏光方向を相違させた、内周側のプッシュプル領域を含む反射光ビームLR5E及び外周側のレンズシフト領域を含む反射光ビームLR5Hを、いずれも内周方向へ回折させる。
また偏光ホログラム素子132は、互いの偏光方向を相違させた、外周側のプッシュプル領域を含む反射光ビームLR5F及び内周側のレンズシフト領域を含む反射光ビームLR5Gを、いずれも外周方向へ回折させる。
SSD用ホログラム素子133は、反射光ビームLR0及びLR5を回折させることにより反射光ビーム群LRK、LRP及びLRMに分離し、反射光ビーム群LRP及びLRMについては縦方向の焦点位置をそれぞれ調整する。
これに応じて光検出器135は、受光部DKの受光領域RKにより反射光ビームLR0を受光し、受光信号SKを生成する。また光検出器135は、受光領域REにより反射光ビームLR5E、LR5H1及びLR5H2を全て受光し、受光信号SEを生成する。さらに光検出器135は、受光領域RFにより反射光ビームLR5F、LR5G1及びLR5G2を全て受光し、受光信号SFを生成する。
信号処理部113は、(12)式に従ってフォーカスエラー信号SFE2を算出し、駆動制御部12により当該フォーカスエラー信号SFE2を基にフォーカス制御を行う。また信号処理部113は、(3)式に従ってトラッキングエラー信号STE1を算出し、駆動制御部12により当該トラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング制御を行う。
さらに信号処理部113は、(13)式に従って再生RF信号SRFを算出し、これを基に光ディスク100に記録されている情報を再生する。
従って光ディスク装置110は、第1の実施の形態と同様、(3)式に従い2つの受光信号SE及びSFの差分値を算出するだけで、従来の(7)式の演算を行った場合と同等の演算結果であるトラッキングエラー信号STE1を生成することができる。
ところで従来の光ディスク装置において、SSD法によるフォーカス制御及び1ビームプッシュプル法によるトラッキング制御を組み合わせる場合、例えば特許文献2に記載されているように、5種類の受光信号を組み合わせて再生RF信号を算出していた。
特開2007−213754公報
すなわちこの手法では、図1に示した従来のホログラム素子1における領域1E、1F、1G、1H及び1Jを通過した各反射光ビームを、5個の受光領域によりそれぞれ受光して5種類の受光信号を生成していた。
これに対し光ディスク装置110では、(13)式からわかるように、3個の受光領域RK、RE及びRFにより生成した3種類の受光信号SK、SE及びSFを加算するだけで再生RF信号SRF2を算出することができる。
これにより光ディスク装置110は、ヘッドアンプ36内に設けられている、再生RF信号の生成に用いるアンプ回路の数を削減でき、これに伴いアンプノイズの影響を大幅に抑制することができる。
すなわち光ディスク装置110は、受光領域REにおいて反射光ビームLR5E及びLR5Hを受光し、受光領域RFにおいて反射光ビームLR5F及びLR5Gを受光することにより、トラッキングエラー信号STE1及び再生RF信号SRF2の双方における演算処理を予め光学的に行うことができる。
また光ディスク装置110は、その他の点について、第1の実施の形態における光ディスク装置10と同様の作用効果を奏し得る。
以上の構成によれば、光ディスク装置110の光ピックアップ117は、反射光ビームLRの領域毎に、1/2波長板131により偏光方向を回転させ、偏光ホログラム素子132によりその偏光方向に応じて回折させ、さらにSSD用ホログラム素子133により0次光及び1次光に分離する。光ピックアップ117は、領域132E及び132Hにおける回折効率の比率を約1:2として、互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR5E及びLR5Hを受光領域REにより受光して受光信号SEを生成する。また光ピックアップ117は、領域132F及び132Gにおける回折効率の比率を約1:2として、互いの偏光方向を相違させた反射光ビームLR5F及びLR5Gを受光領域RFにより受光して受光信号SFを生成する。これにより光ディスク装置110は、(3)式に従って安定した高品質なトラッキングエラー信号STE1を算出でき、高精度なトラッキング制御を行うことができる。これと共に光ディスク装置110は、(13)式に従ってアンプノイズ成分が低減化された高品質な再生RF信号SRF2を生成することができる。
<5.他の実施の形態>
なお上述した第1の実施の形態においては、1/2波長板31の領域31Pにおける偏光方向Z2Pを横方向から左回りに15°とし、領域31Pにおける偏光方向Z2Lを横方向から左回りに68°とする場合について述べた。
本発明はこれに限らず、偏光方向Z2P及びZ2Lをそれぞれ任意の角度としても良い。この場合、(1)式のように、偏光ホログラム素子32の領域32Eに入射される反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Yの成分の2乗値と領域32Hに入射される反射光ビームLRのうち偏光方向Z3Xの成分の2乗値との比率が、1:(係数Kt)となれば良い。これを換言すれば、(7)式からもわかるように、反射光ビームLR1E及びLR1Fの光量における差分値の直流成分と、反射光ビームLR1G及びLR1Hの光量における差分値とがほぼ同等になれば良い。
さらにこの場合、偏光方向Z2Pについては、偏光ホログラム素子32の領域32Eに入射される反射光ビームLRのうち、0次光として再生RF信号に寄与させる割合と1次光としてトラッキングエラー信号に寄与させる割合とを考慮して定めれば良い。偏光方向Z2Lについても、同様に定めるようにしても良い。第2及び第4の実施の形態についても同様である。
また上述した第1の実施の形態においては、偏光ホログラム素子32の領域32E及び32F、並びに領域32G及び32Hにおいて回折作用を呈する偏光方向を縦方向の偏光方向Z3Y及び横方向の偏光方向Z3Xとする、すなわち直交させる場合について述べた。
本発明はこれに限らず、それぞれの偏光方向を任意に設定しても良い。この場合、領域32E及び32Fと、領域32G及び32Hとで回折作用を呈する偏光方向を少なくとも相違させることにより受光領域RE及びRFにおける光の干渉を低減でき、当該偏光方向の相違角度を90°に近づけるほど、低減効果を高めることができる。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、光検出器35(図9)において、受光領域RE及びRFを迷光パターンWAの照射範囲外に配置する場合について述べた。
本発明はこれに限らず、受光領域RE及びRFを迷光パターンWAの照射範囲内に配置するようにしても良い。この場合、(3)式の演算等により、当該迷光パターンWAに起因した迷光成分を相殺できれば良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、偏光ホログラム素子32により、反射光ビームLR1E及びLR1Hを図7(B)における左下方向へ回折させ、反射光ビームLR1F及びLR1Gを図7(B)における右下方向へ回折させる場合について述べた。
本発明はこれに限らず、偏光ホログラム素子32により、反射光ビームLR1E及びLR1Hを任意の方向へ回折させ、また反射光ビームLR1F及びLR1Gを任意の方向へ回折させても良い。この場合、受光領域RE及びRFは、各迷光パターンWを回避するよう配置され、且つ反射光ビームLR1E及びLR1H、並びに反射光ビームLR1F及びLR1Gをそれぞれ受光できれば良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、偏光ホログラム素子32の領域32Jにおける長さα及びβと、光検出器35の受光領域REにおける長さγ及びδとが、(5)式又は(6)式を満たすようにする場合について述べた。
本発明はこれに限らず、長さα及びβと長さγ及びδが任意の関係を満たすようにしても良い。ただし、偏光ホログラム素子32及び光検出器35の光学的関係と、対物レンズ18が横方向にレンズシフトすることを踏まえると、(5)式又は(6)式を満たす場合に迷光パターンWを効果的に回避できると考えられる。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第2の実施の形態においては、迷光受光領域REN1及びREN2を、それぞれ長方形状とし、且つ受光領域REの外周側の辺を揃えるよう上下に隣接配置する場合について述べた。
本発明はこれに限らず、任意の形状でなる迷光受光領域REN1及びREN2を任意の箇所に配置しても良く、また当該迷光受光領域REN1又はREN2のいずれか一方を省略しても良い。この場合、要は迷光パターンWEが受光領域REにかかる場合の受光信号SEに含まれる迷光成分と比例する迷光受光信号SENを生成できれば良い。迷光受光領域RFN1及びRFN2についても同様である。
さらに上述した第3の実施の形態においては、1/2波長板81の領域81Lを液晶素子により構成する場合について述べた。
本発明はこれに限らず、当該領域81Lを他の種々の光学素子により構成するようにしても良い。この場合、要は当該領域81Lにより反射光ビームLRの偏光方向を回転させることができ、且つその回転角度を駆動制御部72の偏光角調整部により調整できれば良い。また1/2波長板81は、領域81Lに限らず、領域81Pについて偏光方向の回転角度を調整できるようにしても良い。
さらに上述した第1の実施の形態においては、光ディスク装置10が1ビームプッシュプル法によりトラッキングエラー信号を生成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、光ディスク100の種類に応じて、例えばBD−ROMの場合にはDPD(Differential Phase Detection)法等の位相差法を用い、BD−RやBD−RE等の場合には1ビームプッシュプル法を用いるようにしても良い。この場合、DPD法に対応したトラッキングエラー信号演算回路を信号処理部13に追加すれば良い。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
さらに第1の実施の形態の場合、光ディスク装置10が、例えばBD方式等の単一の方式のみでなく、DVD方式やCD方式等を加えた2以上の方式にも対応するようにしても良い。この場合、各方式に対応した波長の光ビームを出射し得るレーザダイオードをビームスプリッタ等と共に設け、各方式に対応した受光領域を光検出器35に設ければ良い。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、レーザダイオード21から出射する光ビームL1の波長を405[nm]とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、光ディスク100に対応した任意の波長でなる光ビームを出射するようにしても良い。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、光ディスク装置10が光ディスク100に対し情報の記録処理及び再生処理の双方を行い得るようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば光ディスク100の再生処理のみを行い得る光ディスク装置に本発明を適用するようにしても良い。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
さらに上述した実施の形態においては、光源としてのレーザダイオード21と、対物レンズとしての対物レンズ18と、レンズ移動部としての駆動制御部12及び2軸アクチュエータ19と、偏光方向回転部としての1/2波長板31と、偏光回折光学素子としての偏光ホログラム素子32と、光検出器としての光検出器35とによって光ピックアップとしての光ピックアップ17を構成する場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる光源と、対物レンズと、レンズ移動部と、集光レンズと、偏光方向回転部と、偏光回折光学素子と、光検出器とによって光ピックアップを構成するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、光源としてのレーザダイオード21と、対物レンズとしての対物レンズ18と、レンズ移動部としての2軸アクチュエータ19と、偏光方向回転部としての1/2波長板31と、偏光回折光学素子としての偏光ホログラム素子32と、光検出器としての光検出器35と、信号処理部としての信号処理部13と、駆動制御部としての駆動制御部12とによって光ディスク装置としての光ディスク装置10を構成する場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる光源と、対物レンズと、レンズ移動部と、集光レンズと、偏光方向回転部と、偏光回折光学素子と、光検出器と、信号処理部と、駆動制御部とによって光ディスク装置を構成するようにしても良い。
本発明は、映像や音声或いは種々のデータ等の情報を光ディスクに記録し、また当該光ディスクから当該情報を再生する光ディスク装置でも利用できる。
10、50、70、110……光ディスク装置、11……統括制御部、12、72……駆動制御部、12A……サーボ制御部、13、53、73、113……信号処理部、17、57、77、117……光ピックアップ、18……対物レンズ、19……2軸アクチュエータ、21……レーザダイオード、31、81、131……1/2波長板、32、132……偏光ホログラム素子、31P1、31P2、31L、81P1、81P2、81L、131P1、131P2、131L、32E、32F、32G1、32G2、32H1、32H2、32J、132E、132F、132G1、132G2、132H1、132H2、132J……領域、35、135……光検出器、RA、RB、RC、RD、RE、RF、RK……受光領域、REN1、REN2、RFN1、RFN2……迷光受光領域、100……光ディスク、Y……記録層、YT……対象記録層、L1……光ビーム、LR、LR0、LR1E、LR1F、LR1G1、LR1G2、LR1H1、LR1H2、LR1J、LR5E、LR5F、LR5G1、LR5G2、LR5H1、LR5H2、LR5J……反射光ビーム、LN……層間迷光ビーム、W……迷光パターン、SE、SF、SK……受光信号、SEN、SFN……迷光受光信号、SFE1、SFE2……フォーカスエラー信号、STE1、STE2、STE3……トラッキングエラー信号、SRF1、SRF2……再生RF信号。

Claims (12)

  1. 光ビームを出射する光源と、
    光ディスクに複数設けられた記録層のうち対象とする対象記録層に上記光ビームを集光する対物レンズと、
    上記対物レンズを、上記対象記録層に螺旋状又は同心円状に形成されたトラック溝とほぼ直交するトラッキング方向へ移動させるレンズ移動部と、
    上記光ビームが上記光ディスクにより反射されてなる反射光ビームのうち、上記トラック溝により回折された+1次光及び−1次光でなるプッシュプル成分が含まれるプッシュプル領域の偏光方向を第1偏光方向に回転させると共に、上記プッシュプル成分が殆ど含まれないレンズシフト領域部分の偏光方向を第2偏光方向に回転させる偏光方向回転部と、
    上記反射光ビームにおける上記プッシュプル領域のうち上記光ディスクの内周側に相当する部分に対応する第1領域により所定の第1軸偏光成分を所定の第1進行方向へ回折させて第1ビームとし、上記反射光ビームにおける上記プッシュプル領域のうち上記光ディスクの外周側に相当する部分に対応する第2領域により上記第1軸偏光成分を上記第1進行方向と相違する第2進行方向へ回折させて第2ビームとし、上記反射光ビームにおける上記レンズシフト領域のうち上記光ディスクの内周側に相当する部分に対応する第3領域により上記第1軸と相違する軸方向でなる第2軸偏光成分を上記第2進行方向へ回折させて第3ビームとし、上記反射光ビームにおける上記レンズシフト領域のうち上記光ディスクの外周側に相当する部分に対応する第4領域により上記第2軸偏光成分を上記第1進行方向へ回折させて第4ビームとする偏光回折光学素子と、
    上記反射光ビームのうち上記偏光回折光学素子により回折されなかった反射0次光ビームの照射位置を基準として上記第1進行方向側に設けられた第1受光領域により上記第1ビーム及び上記第4ビームを受光して第1受光信号を生成すると共に、上記反射0次光ビームの照射位置を基準として上記第2進行方向側に設けられた第2受光領域により上記第2ビーム及び上記第3ビームを受光して第2受光信号を生成する光検出器と
    を有し、
    所定の信号処理部により、上記第1受光信号及び上記第2受光信号を基に、上記トラッキング方向に関する上記光ビームの焦点と上記トラック溝の中心線とのずれ量を表すトラッキングエラー信号を生成させ、
    所定の駆動制御部により、上記トラッキングエラー信号を基に上記レンズ移動部を介して上記対物レンズを上記トラッキング方向へ移動させる
    光ピックアップ。
  2. 上記偏光方向回転部及び上記偏光回折光学素子は、
    上記対物レンズが上記トラッキング方向へ移動された際における、上記第1ビーム及び上記第2ビームの光量における差分値の直流成分と、上記第3ビーム及び上記第4ビームの光量の差分値とをほぼ同等とするよう、上記第1偏光方向及び上記第2偏光方向並びに上記第1軸及び上記第2軸がそれぞれ設定されている
    請求項1に記載の光ピックアップ。
  3. 上記偏光方向回転部及び上記偏光回折光学素子は、
    上記第1ビーム及び上記第2ビームの光量における差分値の直流成分と上記第3ビーム及び上記第4ビームの光量の差分値との比率が、上記第2偏光方向における上記第2軸成分の2乗値と上記第1偏光方向における上記第1軸成分の2乗値との比率とほぼ同等である
    請求項2に記載の光ピックアップ。
  4. 上記偏光回折光学素子は、
    上記第1軸及び上記第2軸を互いにほぼ直交させる
    請求項1に記載の光ピックアップ。
  5. 上記光検出器の上記第1受光領域及び上記第2受光領域は、
    上記光ビームの一部が上記光ディスクにおける上記対象記録層以外の他の上記記録層により反射されてなる層間迷光の一部が上記偏光回折光学素子により回折されず当該光検出器に照射される際の照射範囲外に配置されている
    請求項1に記載の光ピックアップ。
  6. 上記回折光学素子における上記第1領域、上記第2領域、上記第3領域及び上記第4領域を除いた中央部分を構成する辺のうち、上記光ディスクの上記トラック溝の走行方向に相当する方向と略平行な回折第1辺の長さに対する、当該回折第1辺と略直交する回折第2辺の長さの比率である回折辺比率が、上記光検出器の上記第1受光領域及び上記第2受光領域の少なくとも一方における辺のうち、上記光ディスクにおける上記トラック溝の走行方向に相当する方向と略平行な受光第1辺の長さに対する、当該受光第1辺と略直交する受光第2辺の長さの比率である受光辺比率よりも大きい
    請求項1に記載の光ピックアップ。
  7. 上記回折辺比率は、上記受光辺比率とほぼ同等に設定されている
    請求項6に記載の光ピックアップ。
  8. 上記光検出器は、
    上記第1受光領域及び上記第2受光領域の近傍に、
    上記光ビームの一部が上記光ディスクにおける上記対象記録層以外の他の上記記録層により反射されてなる層間迷光を検出する迷光受光領域がそれぞれ配置されている
    請求項1に記載の光ピックアップ。
  9. 上記光検出器は、
    上記第1受光領域の近傍に配置された第1迷光受光領域における上記光ディスクの内周側に相当する辺が、上記第1受光領域における上記光ディスクの内周側に対応する辺の延長線上に位置するよう配置されると共に、上記第2受光領域の近傍に配置された第2迷光受光領域における上記光ディスクの外周側に対応する辺が、上記第2受光領域における上記光ディスクの外周側に相当する辺の延長線上に位置するよう配置されている
    請求項8に記載の光ピックアップ。
  10. 上記偏光回折光学素子は、
    上記プッシュプル領域又は上記レンズシフト領域のうち少なくとも一方における偏光方向を動的に変化させる
    請求項1に記載の光ピックアップ。
  11. 上記光検出部は、上記反射0次光ビームを受光して第3受光信号を生成する第3受光領域をさらに有し、
    上記信号処理部により、
    上記第1受光信号、上記第2受光信号及び上記第3受光信号の和を基に、上記光ディスクに記録された信号を表す再生RF(Radio Frequency)信号を生成する
    請求項1に記載の光ピックアップ。
  12. 光ビームを出射する光源と、
    光ディスクに複数設けられた記録層のうち対象とする対象記録層に上記光ビームを集光する対物レンズと、
    上記対物レンズを、上記対象記録層に螺旋状又は同心円状に形成されたトラック溝とほぼ直交するトラッキング方向へ移動させるレンズ移動部と、
    上記光ビームが上記光ディスクにより反射されてなる反射光ビームのうち、上記トラック溝により回折された+1次光及び−1次光でなるプッシュプル成分が含まれるプッシュプル領域の偏光方向を第1偏光方向に回転させると共に、上記プッシュプル成分が殆ど含まれないレンズシフト領域部分の偏光方向を第2偏光方向に回転させる偏光方向回転部と、
    上記反射光ビームを回折させて反射0次光ビーム及び反射1次光ビームに分離する際、上記反射1次光ビームの上記プッシュプル領域のうち上記光ディスクの内周側に相当する部分に対応する第1領域により当該反射1次光ビームのうち所定の第1軸方向偏光成分を所定の第1方向へ回折させて第1ビームとし、上記反射1次光ビームの上記プッシュプル領域のうち上記光ディスクの外周側に相当する部分に対応する第2領域により当該反射1次光ビームの上記第1軸方向偏光成分を上記第1方向と相違する第2方向へ回折させて第2ビームとし、上記反射1次光ビームの上記レンズシフト領域のうち上記光ディスクの内周側に相当する部分に対応する第3領域により当該反射1次光ビームうち少なくとも上記第1軸方向と相違する第2軸方向偏光成分を上記第2方向へ回折させて第3ビームとし、上記反射1次光ビームの上記レンズシフト領域のうち上記光ディスクの外周側に相当する部分に対応する第4領域により当該反射1次光ビームの上記第2軸方向偏光成分を上記第1方向へ回折させて第4ビームとする偏光回折光学素子と、
    上記反射0次光ビームの照射位置における上記第1方向側に設けられた第1受光領域により上記第1ビーム及び上記第4ビームを受光して第1受光信号を生成すると共に、上記反射0次光ビームの照射位置における上記第2方向側に設けられた第2受光領域により上記第2ビーム及び上記第3ビームを受光して第2受光信号を生成する光検出器と、
    上記第1受光信号及び上記第2受光信号を基に、上記トラッキング方向に関する上記光ビームの焦点と上記トラック溝の中心線とのずれ量を表すトラッキングエラー信号を生成する信号処理部と、
    上記トラッキングエラー信号を基に上記レンズ移動部を介して上記対物レンズを上記トラッキング方向へ移動させる駆動制御部と
    を有する光ディスク装置。
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