JP2007121250A - 微少質量測定用センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明の目的は、主に液相中で使用され、計測信頼性を高めた水晶センサ素子よりなる微少質量測定用センサ(QCMセンサ)を提供することである。
【解決手段】
上記目的を達成する為に本発明は、水晶基板の表面に金属膜と、該金属膜の上にレセプタ層を形成してなる水晶振動子を用いた微少質量測定用センサ素子の片側主面が密閉された微少質量測定用センサにおいて、微少質量測定用センサ素子の片側主面が壁体により囲まれており、壁体の縁部にわたってシートが貼られて先の片側主面の露出空間が密閉されていることを特徴とし、また、壁体の縁部にわたって貼られるシートが塩化ビニルより成ることを特徴として課題を解決する。
【選択図】 図1
本発明の目的は、主に液相中で使用され、計測信頼性を高めた水晶センサ素子よりなる微少質量測定用センサ(QCMセンサ)を提供することである。
【解決手段】
上記目的を達成する為に本発明は、水晶基板の表面に金属膜と、該金属膜の上にレセプタ層を形成してなる水晶振動子を用いた微少質量測定用センサ素子の片側主面が密閉された微少質量測定用センサにおいて、微少質量測定用センサ素子の片側主面が壁体により囲まれており、壁体の縁部にわたってシートが貼られて先の片側主面の露出空間が密閉されていることを特徴とし、また、壁体の縁部にわたって貼られるシートが塩化ビニルより成ることを特徴として課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、主に液相中で使用され、計測信頼性を高めた水晶センサ素子よりなる微少質量測定用センサ(QCMセンサ)に関する。
従来から、微少質量測定用センサ(QCM: Quartz Crystal Microbalance センサ)は、水晶の厚みすべり振動を利用したATカットの水晶振動子を使用しており、その水晶基板表面には水晶基板、及び検体との相互の密着性を考慮した金属膜材料を用いた電極が形成される。しかしながら、QCMセンサの場合、水晶振動子の素子部分が清浄な環境で密閉封入されて使用される一般的な水晶振動子とは異なり、金属膜からなる電極を含む水晶振動子の表面を外部の環境に露出した状態で使用される。これは微少質量測定用センサの原理が質量変化と周波数変化の関係(G.Z.Sauebreyの式)を応用したもので、即ち、電極上に付着・乖離した微少質量の変化を周波数の変化に変換して変化分質量を検出する手法であるが、この手法によると測定対象となる検体(被測定物)を直接、水晶振動子の電極に接触させる必要がある。また、微少質量測定用センサを生体分子測定といったものを目的として液相である溶液中で使用する場合、センサ全体を溶液中に浸漬させるが、水晶振動子主面(表裏)に構築した電極間の電気的短絡を避け、また、同時に溶液の機械的負荷による振動抑制を軽減することを目的とした結果、水晶センサ素子(水晶振動子)の片側主面を反応面として外部に露出し、対向する他方の片主面を気相環境に開放して液相から隔離した構成とすることが必要となる。これらは、センサ素子を保持するホルダ構造に於いて、気相側を隔離構造に形成することで解決でき、この構造により液相中での反応による周波数変化を検出することが可能な微少質量測定用センサを作製することができる。
また、微少質量測定用センサは、先述のように検体が水晶振動子の電極表面に付着・乖離する際の微少な重量変化を水晶振動子の周波数変化として捉えるが、センサ素子の電極面はやがて、検体等の付着物により汚染されるので、ディスポーザルで使用されることが望ましい。なお、微少質量測定用センサの感度は、Sauebreyの式から周波数の二乗に比例するので、周波数を高くして使用することが有効となる。
上述した様に、液相で使用されるタイプのQCMセンサはその使用目的から水晶振動子の片側主面が外部に露出し、他方の主面は密封空間をさらした構造とするために、樹脂や、セラミックスなどで形成されたホルダに組み込まれることが一般的である。
特開昭62−064934号公報
特開2001−153777号公報
特開2003−222580号公報
なお、出願人は前記した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を本件出願時までに発見するに至らなかった。
しかしながら、QCMセンサ素子の片側主面が液相である水溶液中に露出し、他方の主面は密封空間に露出した構造とするために、樹脂や、セラミックスなどで形成された硬い材質のホルダといったQCMセンサ容器を用いた場合には、QCMセンサ素子の電極で、水溶液から受ける圧力と密閉空間に露出した電極とで受ける圧力の差が生じ、その圧力差によってQCMセンサ素子に歪みが発生し、その結果、周波数変動やQCMセンサとして不要な周波数成分を生じてしまうおそれがあるという問題があった。
本発明は、以上のような技術的背景のもとでなされたものであり、従がってその目的は、主に液相中で使用され、水晶センサ素子よりなる計測信頼性を高めた微少質量測定用センサ(QCMセンサ)を提供することである。
上記の目的を達成するために本発明は、水晶基板の表面に金属膜と、該金属膜の上にレセプタ層を形成してなる水晶振動子を用いた微少質量測定用センサ素子の片側主面が密閉された微少質量測定用センサにおいて、微少質量測定用センサ素子の片側主面が壁体により囲まれており、壁体の縁部にわたってシートが貼られて先の片側主面の露出空間が密閉されていることを特徴とする。
また、壁体の縁部にわたって貼られるシートが塩化ビニルより成ることを特徴とする。
本発明の微少質量測定用センサによれば、QCMセンサ素子の電極が水溶液から受ける圧力と、密閉空間に露出した電極での圧力差が僅少となり、圧力差によるQCMセンサ素子の歪みが著しく小さくなるために、QCMセンサ素子の振動周波数の安定化が可能となり、周波数変動やQCMセンサとして不要な周波数成分の発生による周波数ジャンプなどが抑制され、精度・信頼性の高い測定・検出が可能な微少質量測定用センサ(QCMセンサ)を得ることが出来る。
以下に図面を参照しながら本発明の実施の一形態について説明する。なお、各図においての同一の符号は同じ対象を示すものとする。
図1は本発明の微少質量測定用センサ6を側面方向からみた概略の模式図であり、水晶センサ素子に( a )と( b )のふたつのQCMセンサ素子4のタイプを使用した場合を図示している。即ち、本発明は、水晶基板の表面1に金属膜2と、この金属膜2の上にレセプタ層3を形成してなる水晶振動子を用いた微少質量測定用センサ素子4の片側主面5が密閉された微少質量測定用センサ6において、微少質量測定用センサ素子4の片側主面5が壁体7により囲まれており、壁体の縁部8にわたって柔軟性、耐薬品性、耐水性、耐圧性、及び気密性を有し、測定に使用される液相中に浸漬しても溶けることの無いシート9が貼られて先の片側主面5の露出空間10が密閉された構造になっている。シート9には測定溶液で溶けない材質のものを用い、またその貼られかたは、伸縮性・柔軟性をある材質のシート9を、露出空間10内の圧力と、液相に露出した金属膜2が受ける水圧とが同等となるように、余裕をもってQCMセンサ6の壁体の縁部8にわたって貼られた構成となっている。中性水溶液の液相中での測定においては、耐水性の塩化ビニルで出来たシートが使われる。なお、図1の( b )は逆メサタイプのQCMセンサ素子4を用いたQCMセンサ6を使用した場合の概略の模式図であるが、水晶素板薄板の振動部とその周囲を囲う水晶素板厚板の補強部とが一体に成ったATカットの厚み滑り振動をする逆メサタイプのQCMセンサ素子4を用いても構わず、この場合も本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでも無い。
図2は本発明の微少質量測定用センサ6を斜め上方の方向からみた概略の模式図である。図2に示されるように、シート9はQCMセンサ素子4の片側主面5やその金属膜2である電極に触れるように直接貼られるのでは無く、QCMセンサ素子4の片側主面5が露出された空間10を密閉するように、QCMセンサ6の容器の壁体の縁部8にわたるように貼られている。この図2にあるように、QCMセンサの形状は円筒形、略矩形、台形、多角形などの形をなしていても全く構わない。
図3は本発明の微少質量測定用センサ6を測定のために液相中に浸漬した様子を示す概略の模式図である。シート9が貼られていることで、密閉された金属膜2の露出空間10での電極を含むQCMセンサ素子の片側主面に加わる圧力と、液相中に露出したQCMセンサ素子4の主面に加わる圧力の差が僅少となり、QCMセンサ素子4に歪みが生じることが無く、例えば10−9gレベルといった非常に微少な質量の変化を検出するQCMセンサ6の金属膜2である電極を含む主面へ印加される圧力差がQCMセンサ素子6の表裏で僅少となり、その結果、QCMセンサ6の検出感度を低下するおそれを無くし、QCMセンサ6の計測の信頼性を著しく高めることが出来る効果を奏する。
図4は従来の微少質量測定用センサ6を測定のために液相中に浸漬した様子を示す側面方向からみた概略の模式図である。従来の微少質量測定用センサ6では、QCMセンサ素子4の片側主面5が液相である水溶液中に露出し、他方の主面は密封された空間に露出した構造とするために、樹脂や、セラミックスなどで形成された硬い材質のホルダといったQCMセンサ6容器を用いた場合には、QCMセンサ素子4の金属膜2である電極が、水溶液から受ける圧力と密閉空間に露出した電極とで受ける圧力差が生じ、その圧力差によってQCMセンサ素子4に歪みが発生し、その結果、周波数変動やQCMセンサ6として不要な周波数成分を生じてしまうおそれがあるという問題があった。
1 水晶基板の表面
2 金属膜
3 レセプタ層
4 微少質量測定用センサ素子
5 片側主面
6 微少質量測定用センサ
7 壁体
8 壁体の縁部
9 シート
10 露出空間
2 金属膜
3 レセプタ層
4 微少質量測定用センサ素子
5 片側主面
6 微少質量測定用センサ
7 壁体
8 壁体の縁部
9 シート
10 露出空間
Claims (2)
- 水晶基板の表面に金属膜と、該金属膜の上にレセプタ層を形成してなる水晶振動子を用いた微少質量測定用センサ素子の片側主面が密閉された微少質量測定用センサにおいて、
該微少質量測定用センサ素子の片側主面が壁体により囲まれており、該壁体の縁部にわたってシートが貼られて該片側主面の露出空間が密閉されていることを特徴とする微少質量測定用センサ。 - 該壁体の縁部にわたって貼られる該シートが塩化ビニルより成ることを特徴とする請求項1に記載の微少質量測定用センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005317737A JP2007121250A (ja) | 2005-10-31 | 2005-10-31 | 微少質量測定用センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005317737A JP2007121250A (ja) | 2005-10-31 | 2005-10-31 | 微少質量測定用センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007121250A true JP2007121250A (ja) | 2007-05-17 |
Family
ID=38145237
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005317737A Pending JP2007121250A (ja) | 2005-10-31 | 2005-10-31 | 微少質量測定用センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007121250A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101949813A (zh) * | 2010-07-27 | 2011-01-19 | 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 | 用于检测器件封装水氧渗透指标的方法及其检测装置 |
US10562295B2 (en) * | 2018-06-29 | 2020-02-18 | Canon Kabushiki Kaisha | Masked quartz crystal microbalance for calibrating and monitoring inkjet dispensers |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60238742A (ja) * | 1984-05-14 | 1985-11-27 | Agency Of Ind Science & Technol | ガス検出装置 |
JPH05296903A (ja) * | 1992-04-16 | 1993-11-12 | Seiko Instr Inc | 水晶振動子セル |
JP2005274578A (ja) * | 2005-04-04 | 2005-10-06 | Hokuto Denko Kk | Qcmセンサデバイス |
-
2005
- 2005-10-31 JP JP2005317737A patent/JP2007121250A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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JPS60238742A (ja) * | 1984-05-14 | 1985-11-27 | Agency Of Ind Science & Technol | ガス検出装置 |
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JP2005274578A (ja) * | 2005-04-04 | 2005-10-06 | Hokuto Denko Kk | Qcmセンサデバイス |
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US10562295B2 (en) * | 2018-06-29 | 2020-02-18 | Canon Kabushiki Kaisha | Masked quartz crystal microbalance for calibrating and monitoring inkjet dispensers |
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