JP2007119321A - フェライト焼結体およびその製造方法 - Google Patents

フェライト焼結体およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007119321A
JP2007119321A JP2005316315A JP2005316315A JP2007119321A JP 2007119321 A JP2007119321 A JP 2007119321A JP 2005316315 A JP2005316315 A JP 2005316315A JP 2005316315 A JP2005316315 A JP 2005316315A JP 2007119321 A JP2007119321 A JP 2007119321A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sintered body
ferrite
type
content
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005316315A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4844866B2 (ja
Inventor
Tomoaki Kato
智紹 加藤
Masayuki Gonda
正幸 権田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2005316315A priority Critical patent/JP4844866B2/ja
Publication of JP2007119321A publication Critical patent/JP2007119321A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4844866B2 publication Critical patent/JP4844866B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Magnetic Ceramics (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)
  • Compounds Of Iron (AREA)

Abstract

【課題】焼結体表面への白色生成物の生成を抑制したZ型またはY型六方晶フェライトを提供する。
【解決手段】Ba、CoおよびFeを主成分とするZ型またはY型の六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体であって、Naの含有量が0.08wt%以下であることを特徴とするフェライト焼結体あることを特徴とする。さらには、前記フェライト焼結体の組成が、主体である六方晶フェライトの化学量論比よりもBaリッチで、かつCoプアであることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、チョークコイル、ノイズ除去素子、アンテナなどの電子部品や電波吸収体などに用いられるソフトフェライト材料に係るもので、特に数MHzから数GHz、さらにはそれ以上の高周波帯域において好適に用いられる六方晶フェライトに関する。
近年、携帯電話や無線LAN、パソコンなどの高周波化に伴い装置内部で使用される素子もまた高周波化に対応したものが要求されている。このような要求に対し、これらの機器においてインダクタンス部品、インピーダンス部品等として従来用いられてきたスピネル系フェライトでは高周波帯域においてスネークの限界と呼ばれる周波数限界が存在するため、高周波化に対応するためには限界があった。そこで六方晶系の結晶構造を有し、磁化容易面を持つ六方晶フェライトが、かかる周波数限界を超える周波数特性を有する高周波用材料として検討されている。六方晶フェライトの中でも特にBa、Coを含有したZ型フェライト(BaCoFe2441)、Y型フェライト(BaCoFe1222)が高い透磁率を有し、優れた高周波特性を示すことが知られている。
これら六方晶フェライトに対しては、高周波用途に供する磁性材料として、高透磁率化、周波数特性の改善などが図られてきた。具体的には、SiおよびCaを添加することで高周波特性が改善する方法(特許文献1)や、仮焼後にBiとMnを同時添加してから焼成することにより高周波特性に優れ、比抵抗の高い酸化物磁性材料を得る方法(特許文献2)などのように、添加物などの組成や製造条件の調整による高性能化が主に検討されてきた。
特開平9−129433号公報 特開2001−39718号公報
しかしながら、本発明者は組成等の制御による六方晶フェライトの高性能化を進める中で、六方晶フェライトの焼結体の表面に白色物が生成する場合があることを知見した。かかる白色物の生成は、焼結体の外観を損ねるだけでなく、焼結体にさらに被覆や電極等を形成する場合に密着性等の特性に影響を与えたり、精密電子部品の中で使用する場合にコンタミネーションの原因になる恐れがあった。そこで本発明は前記問題に鑑み、焼結体表面への白色物の生成を抑制した六方晶フェライトを提供することを目的とする。
本発明者は、六方晶フェライトの焼結体表面に生成する白色物が、焼結体中に含まれるNaに起因することをつきとめ、本発明を完成するに至ったものである。
本発明は、Ba、CoおよびFeを主成分とするZ型またはY型の六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体であって、Naの含有量が0.08wt%以下であることを特徴とするフェライト焼結体である。六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体中のNa含有量を該範囲とすることで白色物の生成が抑制される。なお、白色物生成抑制の観点からはNaの含有量は少ないほど好ましいので下限を特に限定するものではないが、必要以上にNaを低減することは工程の煩雑化・製造コストの増加を招くので、かかる観点からはNaの含有量は0.001wt%以上、より好ましくは0.005wt%以上とするのがよい。なお、Z型またはY型の六方晶フェライトを主体とするとは、粉末X線回折において最も強度の高いピークがZまたはY型フェライトのメインピークであること意味する。
また、前記フェライト焼結体の組成が、主体である六方晶フェライトの化学量論比よりもBaが多く、かつCoが少ないものであることが好ましい。Naは、Coの素原料である酸化コバルトに特に多く含有されるため、Coの含有成分を通常の化学量論比よりも少なく、すなわちCoプアにすることは、含有Na量の低減、白色物の生成抑制に寄与する。また、Coプアとしたことに伴いBaを多く、すなわちBaリッチにすることで焼結性を向上し、焼結体密度を向上することができるので、白色物の生成抑制に有利である。
本発明のフェライト焼結体の製造方法は、Ba、CoおよびFeを主成分とするZ型またはY型の六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体の製造方法であって、Baを含有する素原料としてNa含有量が0.05wt%以下の炭酸バリウムを、Coを含有する素原料としてNa含有量が1wt%以下の酸化コバルトを用いることを特徴とする。かかる構成によって、Na含有量が少なく、白色物の生成が抑えられたBa、CoおよびFeを主成分とするZ型またはY型の六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体を得ることができる。Na含有量を0.08wt%以下とすることが可能である。
また、前記フェライト焼結体の製造方法において、前記フェライト焼結体の組成が、主体である六方晶フェライトの化学量論比よりもBaが多く、かつCoが少ないものであることが好ましい。Coプアな組成にするためにNa含有量の多い酸化コバルトの使用量を減らすことができるので、焼結体中のNa含有量を低減できる。また、Coプアとしたことに伴いBaリッチにすることで焼結性を向上し、焼結体密度を向上することができるので、白色物の生成しにくい焼結体を得る上で有利である。
本発明によれば、白色物の生成が抑制された品質の高い六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体を提供することができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
本発明の六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体は、従来からの粉末冶金的手法を応用することで製造することができる。すなわち、Ba、CoおよびFeをそれぞれ含有する素原料を混合する混合工程と、前記混合工程によって得られた混合粉を仮焼する仮焼工程と、前記仮焼工程によって得られた仮焼粉を粉砕する粉砕工程と、前記粉砕工程によって得られた粉砕粉を成形する成形工程と、前記成形工程によって得られた成形体を焼結する焼結工程とを有する製造方法である。ここで混合は、例えば水を媒体としてボールミル、アトライタ等を用いて湿式で混合すればよい。仮焼は例えば電気炉等を用いて、大気中、酸素中等の雰囲気で行う。仮焼後の粉砕は水を媒体としてボールミル、アトライタ等を用いて湿式で粉砕する。湿式粉砕終了後は、粉砕粉は通常そのまま乾燥される。粉砕粉は、造粒を経た後成形され、大気中、酸素中または酸素量を制御した雰囲気中などで焼結される。
本発明の六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体は、Ba、CoおよびFeを主成分とするZ型またはY型の六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体である。Ba、CoおよびFeを主成分とするZ型またはY型フェライトの代表的なものは、BaCoFe2441、BaCoFe1222であるが、それに限らずBaのサイトやCoのサイトを他の元素で置換した組成式のものや微量元素を添加したものも含まれる。ただし、Ba、Co、Feを主成分とするため、前記Ba、Co、Feのサイトはそれらの元素が半分以上を占めるものとする。Z型、Y型の六方晶フェライトの中でもBa、CoおよびFeを主成分とするものは、特に高周波特性に優れる。
本発明では、前記Ba、CoおよびFeを主成分とするZ型またはY型の六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体において、Naの含有量を0.08wt%以下とする。Z型またはY型の六方晶フェライトを大気中で保管すると白色物が生成する場合があり、この白色物は主にNaを含有し、焼結体中のNa含有量が多い場合に発生しやすいことが判明したのである。Naの含有量が0.08wt%を超えると白色物が生成しやすくなる。焼結体中のNaの含有量は、ICPで測定すればよい。なお、前記Na含有量は、焼結体全体の質量に対する金属Na質量であり、これは例えばNaCO換算すれば0.18wt%である。また、Naを多く含有すると水中で保管した場合に、水への溶出量が増える。これは、湿気の多い空気中でNaを主として含有する白色物が生成しやすいことに対応する。Na含有量を0.08wt%以下とすることにより、この溶出量も抑え、5ppm以下とすることができる。Naの含有量は、より好ましくは、0.04wt%以下、さらに好ましくは0.02wt%以下である。該範囲とすることでNaの溶出量を0.7ppm以下、0.1ppm以下とすることも可能となる。
Naを添加することにより、焼結体密度、初透磁率が向上するため、磁気特性等の観点からはNaの添加量は多い方が得である。しかし、Na量が多いと上述のように外観に関連する問題が生じるため、Naは本発明の範囲とすることが好ましいのである。Naは、積極的に添加する場合の他、素原料からも不純物として混入する。Naは炭酸バリウム(BaCO)、酸化コバルト(Co等)に不純物として多く含まれるが、特に酸化コバルトに多く含まれる。工業的使用に供されている一般品の酸化コバルトでは、1wt%を超えるNaが含有されている場合がある。これは、その製造工程においてアルカリ処理する際にNaを含有するアルカリ源を使用するからである。また、同じく炭酸バリウムでは0.1wt%を超える場合がある。したがって、これらの素原料をそのまま使用して六方晶フェライトを製造すると多くのNaを含有することになる。Naの含有は磁気特性上はむしろ好ましい方向に作用するため、磁気特性向上を志向している限りは素原料からのNaの混入が問題とされることはなかったのである。しかし、大気中での長期保管等で白色物が生成する場合があり、これがNaに起因することが新たにわかったのである。
Z型フェライトを主体とするフェライト焼結体或いはY型フェライトを主体とするフェライト焼結体の具体的な組成は、必要とされる特性に応じて選択すればよく、また、磁気特性向上のためにNa以外の添加物を含有させてもよい。例えば、Z型フェライトであればBaOは17〜21mol%、CoOは6〜13mol%、残部Fe、より好ましくは18.2〜19.8mol%、CoOは8〜11.5mol%、残部Feとすることで、高透磁率を得やすい。また、前記主成分に対してMnをMn換算で0.05〜5質量%、SiをSiO換算で0.05〜0.5質量%含有してもよい。高透磁率、かつ体積抵抗率の高いZ型フェライトを主体とするフェライト焼結体を得ることができる。さらに、LiCO換算で0.05〜1.0質量%のLiを含有してもよい。いっそう初透磁率の高いZ型フェライトを主体とするフェライト焼結体が得られる。Y型フェライトであれば、例えばBaOは20〜23mol%、CoOは17〜21mol%、残部Fe、好ましくはBaOは20〜20.5mol%、CoOは20〜20.5mol%、残部Feとすることで高透磁率が得やすい。また、SiO換算で0.1〜0.6重量部のSiを含有してもよい。高透磁率のY型フェライトを主体とするフェライト焼結体が得られる。さらに、LiCO換算で0.1〜0.8重量部のLiを含有してもよい。高透磁率、かつ低損失のY型フェライトを主体とするフェライト焼結体を得ることができる。
ここで、焼結体の組成が化学量論比(Z型であればBaCoFe2441、Y型であればBaCoFe1222)よりもBaリッチ、かつCoプアであることが好ましい。前記化学量論比はBaO、CoO及びFeのmol%で表示すれば、Z型はBaO:17.65mol%、CoO:11.76mol%、Fe:70.59mol%に相当し、Y型はBaO:20mol%、CoO:20mol%、Fe:60mol%に相当する。CoプアとすることでNaを多く含有するCoの素原料の使用量が減るので、結果的に六方晶フェライト焼結体におけるNa含有量を減らすことができる。また、Baをリッチとすることで焼結性を向上し、焼結体密度を向上することができる。焼結体密度の向上は初透磁率などの磁気特性向上の他、空孔が減少するので粒界に存在するNaの溶出を抑制するうえでも有利である。なお、逆に磁気特性仕様等の観点からの材料設計上、化学量論組成或いはそれを超えてCoリッチとすることもできる。この場合、素原料から混入するNa含有量が多くなることにつながり、白色物も生成しやすい組成域であるので、特にNa含有量を抑制することが重要であり、かつその効果も大きい。すなわち、本発明のようにNa含有量を制御した場合とそうでない場合とで、白色物の生成に顕著な差が現れる。
本発明のZ型またはY型の六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体は、それぞれ主にZ型またはY型で構成されていればよい。すなわち、粉末X線回折における最も強度の高いピークがZ型またはY型フェライトのメインピークであればよい。それぞれY型、Z型、W型など他の六方晶フェライトやBaFe等の異相が生成する場合があり、これらの異相を含むことも許容する。ただし、安定した特性を得るためには、Z型単相またはY型単相であることが好ましい。
含有されるNaは主として粒界および空孔部に存在する。そのため、粒界に粗大空孔が存在するとNaが外部からの水分と接触しやすく、また焼結体表面に析出したり、溶出したりしやすくなる。したがって、焼結体密度は高いことが好ましい。例えば、焼結体の密度は4.5×10kg/m以上、より好ましくは4.8×10kg/m以上、さらに好ましくは5.0×10kg/m以上とすることで、粒界および空孔部に存在するNaの溶出を抑制する効果が上がる。前記焼結体密度は、Ba量を化学量論組成よりも多くしたり、Li、Siを単独或いは複合で添加することによって得ることができる。Y型フェライトの場合、例えばCuを0.1〜1.5wt%或いはZnを0.1〜1.0wt%を含有させることで4.8×10kg/m以上の高い焼結体密度が得られる。Z型フェライトの場合、例えば、Liであれば0.2wt%以上で4.8×10kg/m以上の焼結体密度を、0.4〜1.0wt%とすることで5.0×10kg/m以上の焼結体密度を得ることも可能である。Siであれば、0.05〜0.2wt%が好ましい。特に、これらを複合で含有する場合に、焼結体密度、初透磁率、体積抵抗率の高いZ型六方晶フェライトを得ることができる。
上述のように含有されるNaは粒界および空孔部に存在するので、焼結後の焼結体は、研磨、切断、化学エッチング等の後加工を施さずに、その表面が焼結面のみ、焼結したままの状態の表面で構成されていることが好ましい。焼結体表面が研磨面や切断面などの加工面を有することなく、焼結ままの焼結面のみで構成されていることによって、焼結体表面にNa含有部分が露出することを抑え、白色物の生成抑制に寄与しうる。該焼結面のみとは、焼結体単体で見た表面であるので、被覆等他の部材で覆われていてもよいのはもちろんである。焼結体表面に機械的加工や化学的加工を施すと、Naを含有する新たな空孔や粒界が露出することになり、Naを含有する白色物の生成やNaの溶出が起きやすくなる。
Naを含有する白色物は、焼結体中の空孔や粒界の存在するNaが大気中の水分或いは水に浸した際に付着する水分に溶解するなどして、焼結体表面に析出したものであると推測される。焼結直後には白色物が確認されなくても、数日以上長期に渡って保管する場合に、白色物の生成が認められる。白色物が経時的に析出すると、焼結体表面に被覆を設けたり、電極を設けたりする場合に、それらの密着性等が低下したり、精密電子部品の中で使用する場合にコンタミネーションの原因になる恐れがある。Naの含有量を本発明の範囲とすることで、事後的に発生する前記問題を回避できる。
工業的に使用されている一般グレードの酸化コバルト、炭酸バリウムをそのまま使用して六方晶フェライトを製造すると、そのNa含有量が多くなる。例えば、酸化コバルトは、その製法上アルカリ反応の際のNaが多く残留する。このように、これらの素原料は製法に起因してNaを多く含有する。これに対してNaの含有量は、例えば以下の方法で低減し、制御することができる。例えば、Coを含有する素原料、Baを含有する素原料として、不純物の少ない高純度グレードを用いる。酸化コバルトは、Na含有量が1wt%以下のCoなどの酸化コバルト用いることが好ましい(例えば、OMG KOKKOLA CHEMIACALS OY 製71/72)。より好ましくは、0.8wt%以下である。また、炭酸バリウムBaCOは、Na含有量が0.05wt%以下のものを用いることが好ましい(例えば、堺化学工業製BW−KS)。より好ましくは0.005wt%以下、さらに好ましくは0.002wt%以下である。
酸化鉄はもともと不純物としてのNaの含有量は少ないので、このNa含有量の観点からは特に限定するものではないが、Na含有量が少ないものが好ましい。例えば0.05wt%以下、より好ましくは0.02wt%以下、さらに好ましくは0.01wt%以下のものを用いればよい。しかし、酸化鉄の種類は、Naの含有量には大きく影響しないものの、焼結体からのNaの溶出に対しては影響を及ぼす。工業的に用いられる酸化鉄としては、鉄鋼生産における酸洗浄によって発生する酸溶液から製造されるもの代表的である。このうちFeを含有する素原料として、Feの塩酸溶液から製造した酸化鉄(塩酸鉄系酸化鉄)を用いて、Z型またはY型の六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体を製造すると、焼結体からのNa溶出量が抑制できる。焼結体からの溶出物質にはNa以外にSも含まれており、このSの存在が溶出に影響を与える。この点、硫酸溶液から製造された酸化鉄(硫酸鉄系酸化鉄)は硫黄Sが多い。素原料のうち酸化鉄が大きな比率を占めるので、素原料の酸化鉄におけるSの含有量は低減することが好ましい。かかる含有量を0.01wt%以下とすると、特に水中におけるNaの溶出量を抑制することができる。また、同じ観点からは、Coを含有する素原料である酸化コバルト、Baを含有する素原料である炭酸バリウムのS含有量も少ないことがより好ましい。例えば、Coなどの酸化コバルトでは0.05wt%以下のS含有量のものを、炭酸バリウムでは0.05wt%以下、好ましくは0.01以下のS含有量のものを用いればよい。フェライト焼結体の含有S量としては、0.1wt%以下、より好ましくは0.05wt%以下、さらに好ましくは0.01wt%以下することが、Na溶出量を抑制する上で好ましい。
また、上述の本発明の六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体の製造方法において、Ba、CoおよびFeをそれぞれ含有する素原料を混合する混合工程と、仮焼工程によって得られた仮焼粉を粉砕する粉砕工程とを、媒体を水とした湿式混合工程および湿式粉砕工程とし、前記湿式混合工程および湿式粉砕工程の後には混合して得られた混合粉の乾燥および粉砕して得られた粉砕粉の乾燥を行い、前記乾燥うちの少なくとも一方の前に、混合粉または粉砕粉に含まれる水分を液体の状態で除去してもよい。水を媒体とした混合後の混合粉、粉砕後の粉砕粉はスラリー状態を呈しており、通常これらは、乾燥、すなわち水分の蒸発によって、粉状体を得る。この場合、蒸発によって水分を除去しても、含有されるNa量に変化はないが、蒸発乾燥の前に液体の状態で水分を除去すれば、それに溶解しているNaを除去することができる。液体状態での水分の除去は混合工程の後に行ってもよく、粉砕工程の後、または両方の後に行ってもよい。粉砕工程の後の方が粉の粒径が大きく水分を分離しやすいので好ましい。除去の方法は、静置して上澄みを除去してもよいし、フィルタプレス等によって除去してもよい。また、少なくとも一度除去すればよいが、除去後新たな水を加えてもよいし、Na量のいっそうの低減を目的に除去と加水を繰り返してもよい。
(実施例1)
以下、本発明に係る六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体について具体的に説明する。先ず、主成分組成が表1のような割合となるよう、酸化鉄Fe、炭酸バリウムBaCO、酸化コバルトCoを秤量し、水を媒体として湿式ボールミルにて16時間混合した。使用した素原料は、Feは戸田工業製PF−3400、BaCOはNaの含有量が0.05wt%以下である堺化学工業製BW−KS、CoはNaの含有量が1wt%以下であるOMG KOKKOLA CHEMICALS製71/72であり、Fe、BaCO及び、Coが不純物として含有するNa量はそれぞれ0.01wt%、0.001wt%、0.7wt%である。なお、不純物として含有するS量はそれぞれ0.1wt%、0.01wt%未満(検出されず)、0.04wt%であった。素原料と水からなるスラリーを140℃の乾燥機に入れて12時間乾燥した。次にこれを大気中1100℃で2時間仮焼して仮焼粉となした後、この仮焼粉を水を媒体として湿式ボールミルにて18時間粉砕した。得られた粉砕粉のスラリーは、140℃の乾燥機に入れて12時間乾燥した。乾燥後の粉砕粉にバインダー(PVA)を添加し、造粒した。造粒後リング状に圧縮成形し、その後、酸素雰囲気中1280℃で3時間焼結した。得られた外径25mm、内径15mm、高さ5mmのリング状焼結体の25℃における初透磁率を測定した。初透磁率μiは、リング焼結体に20回の巻き線を施し、インピーダンス・ゲインフェイズアナライザー4194A(Yokogawa・Hewlett・Packard社製)を用いて周波数100kHzで測定した(以下、特に断らない限り初透磁率とは100kHzで測定した値を指すものとする)。また、得られた試料の含有Na量は、焼結体を酸に溶解し、それをICPで分析した。なお、焼結体密度は水中置換法で測定し、焼結体の構成相は粉末X線回折法で確認した。X線回折の結果、Z型フェライトのメインピークが最も大きく、焼結体は主にZ型フェライトで構成されていることがわかった。含有Na量や磁気特性の評価結果を表1に示す。なお、これらの試料について、そのリング焼結体を中心で2分割に切断し、切断面に導電材であるドータイトを塗布し絶縁抵抗計(アドバンテスト社製)を用いて体積抵抗率を測定したところ、1×10Ω・m未満の体積抵抗率であった。表1に示すように、焼結体中のNa含有量は、0.08wt%以下の低い値を示した。また、表面が焼結面のみで構成されている,すなわち、焼結ままの実施例1の焼結体を5日間大気中で放置したが、焼結体表面白色物の生成は認められず、良好な表面状態を維持していた。
Figure 2007119321
(比較例1)
素原料の炭酸バリウムBaCOとしてNaの含有量が0.05wt%を超える堺化学工業製BW−P、酸化コバルトCoとしてNaの含有量が1wt%を超えるumicore製Cobalt Black Oxide ORを用いた以外は実施例1と同様にして焼結体を得た。BaCOとCoに不純物として含有するNa量はそれぞれ0.139wt%、1.1wt%である。なお、不純物として含有するS量はそれぞれ0.04wt%、0.02wt%であった。X線回折の結果、Z型フェライトのメインピークが最も大きく、焼結体は主にZ型フェライトで構成されていることがわかった。含有Na量や磁気特性の評価結果を表1に示す。表1に示すように、焼結体中のNa含有量は、0.08wt%を超える高い値を示した。また、初透磁率はNa含有量の少ない実施例1に比べて高い値を示した。しかし、表面が焼結面のみで構成されている,すなわち、焼結ままの比較例1の焼結体を5日間大気中で放置したところ、焼結体表面に白色物が生成していることが確認された。白色物をエネルギー分散型X線分光器EDXで分析したところ、Naが94.5wt%、Siが3.7wt%、Feが1.8wt%であり、Na含有量が90%を超えるNaリッチな相であることがわかった。
(実施例2、比較例2〜3)
主成分組成が表1のような割合となるよう、酸化鉄Fe、炭酸バリウムBaCO、酸化コバルトCoを秤量し、この主成分に対しMn、SiOをそれぞれ3.0wt%、0.13wt%添加し、さらにNaCO添加量を変え、それ以外は実施例1と同様にして焼結体を得た。使用した素原料は、実施例1と同じである。なお、実施例2は積極的にNaCOを添加していないものである。X線回折の結果、Z型フェライトのメインピークが最も大きく、焼結体は主にZ型フェライトで構成されていることがわかった。含有Na量や磁気特性の結果は表1に示した。Na含有量が増えると初透磁率が増加する傾向を示す。表面が焼結面のみで構成されている,すなわち、焼結ままのNa含有量が0.03wt%の焼結体を5日間大気中で放置したが、焼結体表面白色物の生成は認められず、良好な表面状態を維持していた。しかし、Na含有量が0.10wt%、0.20wt%のものは、5日間大気中で放置したところ、焼結体表面に白色物が生成していることが確認された。また、これらの試料について、焼結体からのNaの溶出試験として、焼結体の一部約1gを30mlの純水に入れ、100℃で30分保持した後、純水中に溶け出したNa量をICPで分析し、焼結体重量に対する溶出量を算出した。結果を表2に示すが、Na含有量が0.10wt%以上のものはNaの溶出量が5ppm超と高いのに対して、Na含有量が0.03wt%の試料は、溶出量が0.3ppmであり、低Na溶出性、高安定性を示した。この含有Na量とNa溶出量との関係は三次関数でほぼフィッティングできる。なお、これらの試料について、そのリング焼結体を中心で2分割に切断し、切断面に導電材であるドータイトを塗布し絶縁抵抗計(アドバンテスト社製)を用いて体積抵抗率を測定したところ、1×10Ω・m以上の非常に高い体積抵抗率を示した。
Figure 2007119321
(実施例3)
主成分組成が表1のような割合となるよう、酸化鉄Fe、炭酸バリウムBaCO、酸化コバルトCoを秤量し、この主成分に対しMn、SiO、LiCOをそれぞれ3.0wt%、0.13wt%、0.4wt%添加し、それ以外は実施例1と同様にして焼結体を得た。使用した素原料は、実施例1と同じである。X線回折の結果、Z型フェライトのメインピークが最も大きく、焼結体は主にZ型フェライトで構成されていることがわかった。含有Na量を表1に示すが、CoOが9モル%、BaOが19.2モル、残部Feの組成である実施例3では含有Naが少なく、かつ焼結体密度が特に高い焼結体が得られている。特に化学量論組成よりも、大幅にCoプアーな組成とすることで、含有Na量が大幅に少なくできることが分かる。表面が焼結面のみで構成されている,すなわち、焼結ままの実施例3の焼結体を、焼結体を5日間大気中で放置したが、焼結体表面白色物の生成は認められず、良好な表面状態を維持していた。
(実施例4)
主成分組成が表3のような割合となるよう、酸化鉄Fe、炭酸バリウムBaCO、酸化コバルトCoを秤量し、水を媒体として湿式ボールミルにて16時間混合した。使用した素原料は、実施例1と同じである。素原料と水からなるスラリーを140℃の乾燥機に入れて14時間乾燥した。次にこれを大気中1000℃で2時間仮焼して仮焼粉となした後、この仮焼粉を水を媒体として湿式ボールミルにて18時間粉砕した。得られた粉砕粉のスラリーは、140℃の乾燥機に入れて14時間乾燥した。乾燥後の粉砕粉にバインダー(PVA)を添加し、造粒した。造粒後リング状に圧縮成形し、その後、酸素雰囲気中1200℃で3時間焼結した。得られた外径7.0mm、内径3.5mm、高さ3.0mmのリング状焼結体の25℃における初透磁率を測定した。初透磁率μiは、インピーダンス・ゲインフェイズ・アナライザー(Yokogawa・Hewlett・Packard社製4291B)を用いて1GHzで測定した。焼結体密度の測定、含有Na量の分析、焼結体の構成相の確認の方法は実施例1と同様にした。X線回折の結果、Y型フェライトのメインピークが最も大きく、焼結体は主にY型フェライトで構成されていることがわかった。含有Na量や磁気特性の評価結果を表3に示す。表3に示すように、焼結体中のNa含有量は0.03wt%と低い値を示した。また、表面が焼結面のみで構成されている,すなわち、焼結ままの焼結体を5日間大気中で放置したが、焼結体表面白色物の生成は認められず、良好な表面状態を維持していた。
Figure 2007119321

Claims (4)

  1. Ba、CoおよびFeを主成分とするZ型またはY型の六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体であって、Naの含有量が0.08wt%以下であることを特徴とするフェライト焼結体。
  2. 前記フェライト焼結体の組成が、主体である六方晶フェライトの化学量論比よりもBaが多く、かつCoが少ないものであることを特徴とする請求項1に記載のフェライト焼結体。
  3. Ba、CoおよびFeを主成分とするZ型またはY型の六方晶フェライトを主体とするフェライト焼結体の製造方法であって、Baを含有する素原料としてNa含有量が0.05wt%以下の炭酸バリウムを、Coを含有する素原料としてNa含有量が1wt%以下の酸化コバルトを用いるフェライト焼結体の製造方法。
  4. 前記フェライト焼結体の組成が、主体である六方晶フェライトの化学量論比よりもBaが多く、かつCoが少ないものであることを特徴とする請求項3に記載のフェライト焼結体の製造方法。
JP2005316315A 2005-10-31 2005-10-31 フェライト焼結体 Active JP4844866B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005316315A JP4844866B2 (ja) 2005-10-31 2005-10-31 フェライト焼結体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005316315A JP4844866B2 (ja) 2005-10-31 2005-10-31 フェライト焼結体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007119321A true JP2007119321A (ja) 2007-05-17
JP4844866B2 JP4844866B2 (ja) 2011-12-28

Family

ID=38143553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005316315A Active JP4844866B2 (ja) 2005-10-31 2005-10-31 フェライト焼結体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4844866B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009170704A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Hitachi Metals Ltd フェライト焼結体および磁性体アンテナ
JP2009188027A (ja) * 2008-02-04 2009-08-20 Hitachi Metals Ltd コイル部品
US20090297432A1 (en) * 2008-05-30 2009-12-03 Michael Hill Enhanced hexagonal ferrite material and methods of preparation and use thereof
JP2012001396A (ja) * 2010-06-17 2012-01-05 Osaka Univ 電気磁気効果材料及びその製造方法
EP3012843A1 (en) * 2014-10-24 2016-04-27 Skyworks Solutions, Inc. Magnetodielectric y-phase strontium hexagonal ferrite materials formed by sodium substitution
US11069983B2 (en) 2014-09-30 2021-07-20 Skyworks Solutions, Inc. Modified Z-type hexagonal ferrite materials with enhanced resonant frequency

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49114094A (ja) * 1973-03-07 1974-10-31
JPS52126795A (en) * 1976-04-17 1977-10-24 Daido Steel Co Ltd Method of manufacturing oxide sintered permanent magnet
JPH09129433A (ja) * 1995-10-31 1997-05-16 Tokin Corp 軟磁性六方晶フェライト
JPH09167703A (ja) * 1995-12-15 1997-06-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd マイクロ波用磁性体材料およびこれを用いた高周波回路部品
JPH1092624A (ja) * 1996-07-26 1998-04-10 Tdk Corp 六方晶z型磁性酸化物焼結体、その製造方法およびインピーダンス素子
JP2002068830A (ja) * 2000-09-01 2002-03-08 Murata Mfg Co Ltd 六方晶y型酸化物磁性材料およびインダクタ素子
JP2003048773A (ja) * 2001-07-19 2003-02-21 Tsinghua Tongfang Co Ltd 超高周波チップインダクター用材料及びその製造方法
WO2006064839A1 (ja) * 2004-12-17 2006-06-22 Hitachi Metals, Ltd. 六方晶フェライト並びにそれを用いたアンテナ及び通信機器
JP2006306693A (ja) * 2005-03-31 2006-11-09 Hitachi Metals Ltd フェライト焼結体およびその製造方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49114094A (ja) * 1973-03-07 1974-10-31
JPS52126795A (en) * 1976-04-17 1977-10-24 Daido Steel Co Ltd Method of manufacturing oxide sintered permanent magnet
JPH09129433A (ja) * 1995-10-31 1997-05-16 Tokin Corp 軟磁性六方晶フェライト
JPH09167703A (ja) * 1995-12-15 1997-06-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd マイクロ波用磁性体材料およびこれを用いた高周波回路部品
JPH1092624A (ja) * 1996-07-26 1998-04-10 Tdk Corp 六方晶z型磁性酸化物焼結体、その製造方法およびインピーダンス素子
JP2002068830A (ja) * 2000-09-01 2002-03-08 Murata Mfg Co Ltd 六方晶y型酸化物磁性材料およびインダクタ素子
JP2003048773A (ja) * 2001-07-19 2003-02-21 Tsinghua Tongfang Co Ltd 超高周波チップインダクター用材料及びその製造方法
WO2006064839A1 (ja) * 2004-12-17 2006-06-22 Hitachi Metals, Ltd. 六方晶フェライト並びにそれを用いたアンテナ及び通信機器
JP2006306693A (ja) * 2005-03-31 2006-11-09 Hitachi Metals Ltd フェライト焼結体およびその製造方法

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009170704A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Hitachi Metals Ltd フェライト焼結体および磁性体アンテナ
JP2009188027A (ja) * 2008-02-04 2009-08-20 Hitachi Metals Ltd コイル部品
US20090297432A1 (en) * 2008-05-30 2009-12-03 Michael Hill Enhanced hexagonal ferrite material and methods of preparation and use thereof
CN102076629A (zh) * 2008-05-30 2011-05-25 斯盖沃克斯解决方案公司 强化的六方晶系铁氧体材料及其制备方法以及用途
GB2473386B (en) * 2008-05-30 2012-12-26 Skyworks Solutions Inc Enhanced hexagonal ferrite material and methods of preparation and use thereof
US8524190B2 (en) * 2008-05-30 2013-09-03 Skyworks Solutions, Inc. Enhanced hexagonal ferrite material and methods of preparation and use thereof
US8758721B2 (en) 2008-05-30 2014-06-24 Skyworks Solutions, Inc. Enhanced hexagonal ferrite material and methods of preparation thereof
KR101607353B1 (ko) 2008-05-30 2016-03-29 스카이워크스 솔루션즈, 인코포레이티드 개선된 육방정계 페라이트 재료 및 그 제조 방법 및 용도
JP2012001396A (ja) * 2010-06-17 2012-01-05 Osaka Univ 電気磁気効果材料及びその製造方法
US11069983B2 (en) 2014-09-30 2021-07-20 Skyworks Solutions, Inc. Modified Z-type hexagonal ferrite materials with enhanced resonant frequency
JP2016175822A (ja) * 2014-10-24 2016-10-06 スカイワークス ソリューションズ, インコーポレイテッドSkyworks Solutions, Inc. 六方晶フェライト材料の共振周波数を上昇させるための方法、六方晶フェライト材料、および高周波装置
US10971288B2 (en) 2014-10-24 2021-04-06 Skyworks Solutions, Inc. Incorporation of oxides into ferrite material for improved radio radiofrequency properties
JP2016119453A (ja) * 2014-10-24 2016-06-30 スカイワークス ソリューションズ, インコーポレイテッドSkyworks Solutions, Inc. 電磁誘電六方晶フェライト、六方晶フェライト材料の磁気特性を向上させるための方法、および電磁誘電アンテナ
US10026530B2 (en) 2014-10-24 2018-07-17 Skyworks Solutions, Inc. Increased resonant frequency potassium-doped hexagonal ferrite
US10032547B2 (en) 2014-10-24 2018-07-24 Skyworks Solutions, Inc. Increased resonant frequency alkali-doped Y-phase hexagonal ferrites
US10049796B2 (en) 2014-10-24 2018-08-14 Skyworks Solutions, Inc. Magnetodielectric Y-phase strontium hexagonal ferrite materials formed by sodium substitution
US10276287B2 (en) 2014-10-24 2019-04-30 Skyworks Solutions, Inc. Incorporation of oxides into ferrite material for improved radio radiofrequency properties
JP2016164111A (ja) * 2014-10-24 2016-09-08 スカイワークス ソリューションズ, インコーポレイテッドSkyworks Solutions, Inc. Y相六方晶フェライト材料にカリウムをドープするための方法、高周波動作において使用されるアンテナ、およびカリウムがドープされたy相六方晶フェライト材料
US10984928B2 (en) 2014-10-24 2021-04-20 Skyworks Solutions, Inc. Magnetodielectric y-phase strontium hexagonal ferrite materials formed by sodium substitution
US11004581B2 (en) 2014-10-24 2021-05-11 Skyworks Solutions, Inc. Increased resonant frequency alkali-doped Y-phase hexagonal ferrites
EP3012843A1 (en) * 2014-10-24 2016-04-27 Skyworks Solutions, Inc. Magnetodielectric y-phase strontium hexagonal ferrite materials formed by sodium substitution
US11164689B2 (en) 2014-10-24 2021-11-02 Skyworks Solutions, Inc. Increased resonant frequency potassium-doped hexagonal ferrite
US11551837B2 (en) 2014-10-24 2023-01-10 Skyworks Solutions, Inc. Magnetodielectric Y-phase strontium hexagonal ferrite materials formed by sodium substitution
US11742118B2 (en) 2014-10-24 2023-08-29 Skyworks Solutions, Inc. Increased resonant frequency alkali-doped Y-phase hexagonal ferrites
US11776718B2 (en) 2014-10-24 2023-10-03 Skyworks Solutions, Inc. Increased resonant frequency potassium-doped hexagonal ferrite
US11869689B2 (en) 2014-10-24 2024-01-09 Skyworks Solutions, Inc. Incorporation of oxides into ferrite material for improved radio radiofrequency properties

Also Published As

Publication number Publication date
JP4844866B2 (ja) 2011-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4683327B2 (ja) フェライト焼結体およびその製造方法
KR101210772B1 (ko) 육방정 페라이트 및 그것을 이용한 안테나 및 통신 기기
KR101899734B1 (ko) 페라이트 조성물 및 전자 부품
JP6740817B2 (ja) フェライト組成物,フェライト焼結体、電子部品およびチップコイル
JP4844866B2 (ja) フェライト焼結体
KR20160118973A (ko) 페라이트 조성물 및 전자 부품
JP2016060656A (ja) 電波吸収体用のフェライト組成物および電波吸収体
JP2008133166A (ja) 六方晶z型フェライト焼結体およびその製造方法
JP2005132715A (ja) Ni−Cu−Zn系フェライト材料及びその製造方法
CN113053649A (zh) 磁性体的制造方法和包含磁性体的线圈部件
JP3598851B2 (ja) 誘電体磁器組成物及びその製造方法とそれを用いた誘電体共振器と誘電体フィルタ
JP2006273703A (ja) 誘電体磁器組成物
JP4640632B2 (ja) 六方晶z型フェライト
KR20120115810A (ko) NiZnCu 페라이트 및 이의 제조방법
JP2004153197A (ja) 磁性材料およびその製造方法
JP5311183B2 (ja) フェライト焼結体および磁性体アンテナ
JP5541475B2 (ja) フェライト焼結体およびその製造方法並びに電子部品
JP7426818B2 (ja) 磁性体の製造方法及び磁性体を含むコイル部品
JP2005047783A (ja) 六方晶系z型フェライトおよびその製造方法
JP4934947B2 (ja) セラミック磁器組成物及びその製造方法
JP7426819B2 (ja) 磁性体の製造方法及び磁性体を含むコイル部品
JP2008184364A (ja) 酸化物磁性材料
JP6064732B2 (ja) 磁性酸化物焼結体、及びこれを用いた高周波磁性部品
JP4074437B2 (ja) 磁性酸化物焼結体およびこれを用いた高周波回路部品
JP2004143042A (ja) マイクロ波用磁性体材料とその製造方法およびこれを用いた高周波回路部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080911

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110708

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110822

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110916

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110929

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141021

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4844866

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350