JP4640632B2 - 六方晶z型フェライト - Google Patents

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Description

本発明は、高周波用磁性材料に係るもので、特に数MHzから数GHzまでの高周波帯域においてチョークコイルやノイズ除去素子などの電子部品や電波吸収体に使用される六方晶系Z型フェライトに関する。
近年、携帯電話や無線LAN、パソコンなどの高周波化に伴い装置内部で使用される素子もまた高周波化が要求されている。このような要求に対し、従来用いられてきたスピネル系フェライトでは高周波帯域においてスネークの限界と呼ばれる周波数限界が存在するため使用することができない。そこで磁化容易面を持ち六方晶系の結晶構造を有する六方晶フェライトがかかる周波数限界を超える高周波用材料として検討されている。六方晶系フェライトの中でも特にCoを含有したZ型が比較的高い透磁率を有し優れた高周波特性を示すことが知られている。六方晶フェライトをコイル部品等の電子部品に使用する場合、高い透磁率と良好な周波数特性の他に絶縁性確保等の観点から高い体積抵抗率が同時に要求される。
上述の要求に対し、高透磁率、高周波化の検討として特許文献1ではSiおよびCaを含有させることでインダクタンス素子に好適な六方晶Z型フェライトが作製できることが開示されている。また特許文献2ではSiおよびCaを添加することで高周波特性が改善される旨が記載されている。
また特許文献3では主成分酸化物質の他にSiとPbなどを含有することによりSiOとPbOがガラス化することにより高比抵抗な六方晶フェライトが作製できるとの記述がある。同様に高抵抗効果に関して特許文献4では仮焼後にBiとMnを同時添加してから焼成することにより高周波での磁気特性に優れ、比抵抗の高い酸化物磁性材料を得ることができるとしている。
添加物を用いずに高抵抗化する手法として特許文献5では焼結工程の降温過程に、降温速度が0℃/min以上1℃/min未満である低速降温域を設けることで比抵抗の高いフェライトを得ることができると述べられている。また特許文献6では炭酸Baまたは炭酸Srもしくは両方を1〜10wt%、またSiOを0.5〜5wt%を配合することにより高抵抗化する旨の内容が記載されている。
特開平9−110432号公報 特開平9−129433号公報 特開平10−92624号公報 特開2001−39718号公報 特開2002−362968号公報 特開2003−2656号公報
しかしながら、特許文献1の改善手法では六方晶Z型フェライトが本来持ちえる高周波特性を十分発現させることができていない。特許文献3ではPbを用いるため人体への悪影響が懸念される。特許文献2、4、5、6も未だ十分な特性が得られているとはいえない。すなわち、これら従来の改善手法を用いても六方晶フェライトでは所望の高透磁率、高周波特性及び高体積抵抗率を同時に満たすことはできなかった。よって、本発明はこの点を解決することを目的とする。
課題を解決するための第1の発明は、一般式Ba3+αCo2―βFe24−γ41で表される組成(α、β、γはモル比で0<α≦0.6、0<β≦0.4、0<γ≦0.2)を主成分とし、前記主成分100モル比に対しアルカリ金属を炭酸塩換算で0.05〜1.0wt%含有する、μ(透磁率)>13であることを特徴とする軟磁気特性に優れた六方晶Z型フェライトである。Baを過剰としたこの構成により、焼結体密度の向上を図り、透磁率μの高い六方晶Z型フェライトを提供することができる。
なお、前記の、主成分100モル比に対しアルカリ金属を炭酸塩換算で0.05〜1.0wt%含有し、とは、主成分100重量部に対してアルカリ金属を炭酸塩換算で0.05〜1.0重量部含有し、の意で用いている(以下同じ)。前記範囲でアルカリ金属を含有させることで、よりいっそう高密度、高透磁率であるとともに、高周波特性に優れた六方晶Z型フェライトを提供することができる。
さらに、第の発明は、前記第2の発明において、前記アルカリ金属はNa、Liのうち少なくとも一種である六方晶Z型フェライトである。
また、第の発明は、一般式Ba3+αCo2―βFe24−γ41で表される組成(α、β、γはモル比で0<α≦0.6、0<β≦0.4、0<γ≦0.2)を主成分とし、前記主成分100モル比に対しMnをMn換算で0.05〜5wt%、アルカリ金属を炭酸塩換算で0.05〜1.0wt%含有するμ>13且つ体積抵抗率ρ>10Ω・mであることを特徴とする軟磁気特性に優れた六方晶Z型フェライトである。Mnの含有は体積抵抗率向上の効果を示し、アルカリ金属の含有と相俟って高透磁率、高体積抵抗率の発現に寄与する。
さらに、第の発明は、前記第の発明であって、前記アルカリ金属はNa、Liのうち少なくとも一種である六方晶Z型フェライトである。
さらに、第の発明は、前記第または第の発明であって、前記主成分100モル比に対しSiをSiO換算で0.05〜0.5wt%含有し、μ>15且つρ>10Ω・mである六方晶Z型フェライトである。Siの含有は、体積抵抗率の向上に寄与し、Mnおよびアルカリ金属と共に含有させることによって高透磁率を実現しつつ、体積抵抗率のいっそうの向上を図ることができる。
さらに、第6の発明は、前記第1〜第5のいずれかの発明であって、限界周波数(透磁率の周波数依存性において、透磁率が100MHzでの値に対して半分になる周波数)が1GHz以上である六方晶Z型フェライトである。
さらに、第7の発明は、前記第1〜第6のいずれかの発明であって、含有される全鉄量に対するFe2+の比率が0.2%以下である六方晶Z型フェライトである。Fe2+の比率をこの範囲とすることで、体積抵抗率の向上が実現される。
さらに、第8の発明は、前記第1〜第7のいずれかの発明であって、焼結体密度が4.8×10kg/m以上である六方晶Z型フェライトである。Ba過剰組成、ナトリウム含有により、4.8×10kg/m以上の焼結体密度を得ることが可能となり、高透磁率、高強度の六方晶Z型フェライトを提供することができる。
本発明によれば、透磁率、高周波特性及び体積抵抗率に優れた六方晶Z型フェライトを提供することができる。すなわち良好な焼結体密度と体積抵抗率を得ることができる。本発明の六方晶Z型フェライトを使用することにより、高い透磁率が得られ高品質のチョークコイルや電波吸収体などの製造が可能となる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
本発明では素原料を例えば湿式のボールミルにて混合し、電気炉などを用いて仮焼することにより仮焼粉を得る。また得られた仮焼粉を湿式のボールミルなどを用いて粉砕し、得られた粉砕粉をプレス機により成形し例えば電気炉などを用いることにより本焼成を行い六方晶Z型フェライトを得る。
六方晶Z型フェライトはZ相が生成し易い温度域において本焼成を行っても十分な透磁率を得ることが難しい。これはZ相が生成し易い温度域において十分焼結が進まず焼結体密度が低いためである。逆に高い温度域、すなわちZ相が生成しにくい温度域で焼成を行えばW相、BaFe相といった異相が生成し著しく特性が劣化する。したがって、高い透磁率を有する六方晶Z型フェライトを得るためには、Z相が安定な温度域において十分高い焼結体密度を得られるようにすることが必要である。
上記したように六方晶Z型フェライトは高透磁率を得るためにある程度高い焼結体密度である必要がある。しかし高い焼結体密度を示す試料は大きく抵抗が低下することがある。このような抵抗低下の原因として焼結体試料内部に生成するFe2+の存在が予想できる。六方晶Z型フェライトは、本来その組成においてFe2+を含まないのが通常であるが、高密度に焼結した際、内部のFe2+が生成しやすくなる傾向がある。すなわちFe2+の生成率を抑制することで高い焼結体密度を保ちつつ高い体積抵抗率を得ることができる。
本発明では、まずZ相が生成し易い温度域において十分な焼結体密度を得るために、一般式Ba3+αCo2―βFe24−γ41で表される組成(α、β、γはモル比で0<α≦0.6、0<β≦0.4、0<γ≦0.2)を主成分とする六方晶Z型フェライトとなしたものである。このようにBaをZ相の化学量論組成よりも多く含有することにより、余剰分のBaが焼結助剤として作用し焼結体密度を向上させるものと推測している。この焼結性の増加に伴い透磁率も大きく増加する。このときの透磁率は13を超える値となりデバイスの性能を向上させることができる。
上記のように第1の発明では、Baの含有量が透磁率の向上に大きな影響を与えていることを見出した。一般式Ba3+αCo2―βFe24−γ41で表される組成(α、β、γはモル比で0<α≦0.6、0<β≦0.4、0<γ≦0.2)において、0<α≦0.6であるとき4.8×10kg/m以上の焼結体密度が得られる。従来Ba量を過剰にすることは行われていなかったが、そこを敢えて過剰にすることによって透磁率の向上を図ったところが本発明の一つの特徴である。以下限定理由について説明する。0<αとしたのは0≧αであるとZ相が生成し易い温度で十分な焼結体密度が得られないためであり、またα≦0.6としたのは0.6を超えるとZ相が生成し易い温度域で試料の融解が起こってしまうためである。高密度、高透磁率を得るために、さらに望ましい範囲は、0.1≦α≦0.4である。またBaの比率を増加させた分、FeまたはCoの比率が減少する。その減少分であるβ、γを上記のように定めたのは、β、γが0<β≦0.4、0<γ≦0.2の範囲から外れると、W相またはY相の生成に起因すると考えられる軟磁気特性の劣化を招き、透磁率が低下するからである。
また上述のようにBaを過剰な組成とすることに加え、アルカリ金属を炭酸塩換算で0.05〜1.0wt%含有することによって、いっそう高密度の焼結体を得ることができる。アルカリ金属単独の含有でもその効果を発揮する。アルカリ金属がフェライトの焼結性を向上させる点に関しては未だ明らかではないが、上記した過剰なBaと同様に焼結助剤としての効果を果たしているものと推測している。この焼結性の向上に伴い透磁率は大きく増加する。上記組成においてアルカリ金属については少量の含有で透磁率が増加するが0.05wt%未満では実質的な効果が無いため0.05wt%を下限値とした。また1.0wt%を超えると粗大粒が発生するなど過焼結となることから上限値を1.0wt%とした。高焼結体密度、高透磁率を得る観点からはより好ましくは、0.2〜1.0wt%である。
また、上記のアルカリ金属としてNa、Liのうち少なくとも一種を用いることが好ましい。すなわちNaCO、LiCOをそれぞれ単独で、または複合で0.05〜1.0wt%含有することが好ましい。NaCO、LiCOは、融点も低く、焼結体密度の向上の効果が大きい。好適な添加量の範囲は上記の通りであるが、0.2wt%以上で4.8×10kg/m以上の焼結体密度と17以上の高い透磁率が得られるが、1.0wt%を超えると粗大粒が発生するなど過焼結となることを考慮し、更に望ましい範囲は0.2〜1.0wt%である。さらに好ましくは、0.4〜1.0wt%とすることで、5.1×10kg/m以上の焼結体密度を得ることも可能である。
しかしながら、BaをZ相の化学量論組成よりも多く含有すること、さらにはNa、Li等のアルカリ金属を含有させることによって良好な焼結体密度と透磁率が得られるようになる一方、試料内部のFe2+が増加し体積抵抗率が低下してしまう。デバイスを更に高性能化するためには体積抵抗率を一層高くすることが望ましい。そこで本発明では、更に混合の際に適量の二価の金属イオンおよびアルカリ金属を同時添加することにより体積抵抗率が大幅に向上することを見出した。二価の金属イオンの添加が試料の高抵抗化に寄与する点については、+2の価数をとる金属がFe2+の生成するサイトに優先的に固溶し、結果としてFe2+の生成を抑制するものと推測している。またアルカリ金属の添加が高抵抗化に寄与する点については、未だ明らかではないが、上記したような二価の金属イオンが結晶組織中に均一に固溶するのを助ける働きがあるものと推測できる。すなわちこれら二価の金属イオンおよびアルカリ金属の添加は、主として粒内抵抗の増加を通じてフェライト焼結体全体の抵抗率増加に寄与する。
特に二価の金属イオンとしてMnをMn換算で0.05〜5wt%、およびアルカリ金属を炭酸塩換算で0.05〜1.0wt%含有させることにより体積抵抗率が大きく改善されることを見出した。かかる構成でμ>13且つ体積抵抗率ρ>10Ω・mのフェライト焼結体を提供することが可能となる。すなわち特にMnとアルカリ金属を複合で含有することによって、高透磁率、高抵抗を併せ持ったフェライト焼結体を実現する。上記一般式で示した組成においてMnは少量の添加で体積抵抗率が増加するが0.05wt%未満では実質的な効果が発揮されない為、0.05wt%をMn添加の下限値とした。一方Mnの添加量の増加に伴い体積抵抗率は増加するが、5wt%を超える添加では試料の焼結体密度が著しく低下し焼結が困難になるという点から上限値を5wt%とした。Mnと複合で含有されるアルカリ金属はNa、Liのうち少なくとも1種であることが好ましい。すなわちNaCO、LiCOをそれぞれ単独で、または複合で0.05〜1.0wt%含有することが好ましい。NaCO、LiCOは、融点も低く、焼結体密度の向上の効果が大きい。上記組成においてNaCO、LiCOについては少量の添加で透磁率が増加するが0.05wt%未満では実質的な含有の効果がない他、正確な添加量の制御も困難な為、0.05wt%を添加量の下限値とした。また1.0wt%を超える添加では試料の透磁率が低下するという点から上限値を1.0wt%とした。高体積抵抗率、高焼結体密度を得る観点からは、Mn添加量の更に望ましい範囲は、2〜4wt%、特に好ましくは3〜4wt%である。また、さらに高い透磁率を得る観点からはNaCO、LiCOの添加量の更に望ましい範囲は0.2〜0.8wt%である。さらに好ましくは、NaCOの添加量は0.4〜0.8wt%である。
上述のMnに代表される二価の金属イオンやアルカリ金属の添加により、含有される全鉄量に対するFe2+の比率が減少するため、これらの添加量を制御することにより、含有される全鉄量に対するFe2+の比率を0.2%以下とすることができる。一般式Ba3+αCo2―βFe24−γ41で表される組成(α、β、γはモル比で0<α≦0.6、0<β≦0.4、0<γ≦0.2)を主成分とし、μ(透磁率)>13とし、含有される全鉄量に対するFe2+の比率を0.2%以下とすることで、体積抵抗率が5×10Ω・m以上の高透磁率かつ高抵抗な高周波特性に優れた六方晶Z型フェライトを提供することが可能となる。より好ましくはFe2+の比率を0.05以下とすることで10Ω・m以上の体積抵抗率を得ることができる。また、Mn、アルカリ金属、Siの添加量を本発明の所定の範囲とすることでさらに高抵抗の六方晶Z型フェライトを提供することができる。
また、本発明では上記の発明に加えSiOを添加することにより、更に体積抵抗率を向上させることができることを知見した。Siは粒界に高濃度で偏析することが知られており、偏析したSiが高抵抗な粒界相を形成しているものと予想できる。すなわち、SiOの添加は、主として粒界抵抗の増加を通じてフェライト焼結体全体の抵抗率増加に寄与する。したがって、抵抗率向上の原理が上述のMn等の二価の金属イオンとNa、Li等のアルカリ金属を含有する場合とは異なると考えられるため、相乗的効果が発揮されうるのである。
すなわち本発明においては、一般式Ba3+αCo2―βFe24−γ41で表される組成(α、β、γはモル比で0<α≦0.6、0<β≦0.4、0<γ≦0.2)を主成分とし、前記主成分100モル比に対しMnをMn換算で0.05〜5wt%、アルカリ金属を炭酸塩換算で0.05〜1.0wt%、SiをSiO換算で0.05〜0.5wt%含有することによりμ>15且つρ>10Ω・mの高特性が得られることを見出したものである。アルカリ金属はNa、Liのうち少なくとも一種であることが好ましい。
上記組成においてSiOは少量の添加でも体積抵抗率が増加するが0.05wt%未満ではあまり効果が発揮されないため、0.05wt%をSiO添加の下限値とした。一方SiOの添加量の増加に伴い体積抵抗率は増加するが、0.5wt%を超えると体積抵抗率も改善されず、透磁率・焼結体密度の低下を招くので、上限値を0.5wt%とした。さらに望ましい範囲は0.06〜0.2wt%である。かかる範囲とすることでμ≧17且つρ>10Ω・mとすることも可能となる。
また、六方晶Z型フェライトにアルカリ金属を本発明の範囲で含有させることによって、その限界周波数を1GHz以上とすることができる。ここで限界周波数とは、透磁率の周波数依存性において、100MHzでの透磁率の値の半分になる周波数をいう。したがって、本発明によって、透磁率・体積抵抗率が高く、周波数特性に優れたフェライト焼結体を提供することができる。
以下、本発明に係る六方晶系Z型フェライトについて具体的に説明する。
先ず、酸化物磁性材料が表1のような割合となるよう、Fe、BaCO、Coを秤量(mol%)し、この主成分100mol%に対しそれぞれ秤量(wt%)したMn、NaCO、LiCO、SiOを添加し、湿式ボールミルにて16時間混合した。ここで、Mn、NaCO、LiCO、SiOについては仮焼後に行う粉砕時に加えてもよい。
Figure 0004640632
次にこれを大気中1200℃で2時間仮焼した。この仮焼粉を湿式ボールミルにて18時間粉砕した。作製した粉砕粉にバインダー(PVA)を添加し、造粒した。造粒後リング状に圧縮成形し、その後、酸素雰囲気中で表あるいは本文中に記す温度で3時間焼結した。得られた外径25mm、内径15mm、高さ5mmのリング状焼結体の25℃における初透磁率および体積抵抗率を測定した。
初透磁率は、リング焼結体に20回の巻き線を施し、インピーダンス・ゲインフェイズアナライザー4194A(Yokogawa・Hewlett・Packard社製)を用いて周波数100kHzで測定した(以下、特に断らない限り透磁率とは100kHzで測定した値を指すものとする)。体積抵抗率は、リング焼結体を中心で2分割に切断し、切断面に導電材であるドータイトを塗布し絶縁抵抗計(アドバンテスト社製)を用いて測定した。また10MHzから1.8GHzまでの透磁率の周波数特性は、インピーダンスメータ4291B(Hewlett・Packard社製)を用いて測定した。
表1の比較例1、実施例1、2の試料をそれぞれ1300℃、1320℃、1340℃でそれぞれ焼結し、得られたリング焼結体について透磁率、体積抵抗率および焼結体密度について調べた。結果を表2にそれぞれ示す。
Figure 0004640632
表2に示した通り、1300〜1340℃まで3種類の温度全てにおいて比較例1および実施例1、2とBaが化学量論組成より過剰になるほど(αの値が大きくなるほど)高い焼結体密度および透磁率を示すようになることが分かる。また実施例1は1340℃で実施例2は1320℃および1340℃での焼結を行うことで、μ(透磁率)>13且つ焼結体密度が4.8×10kg/m以上を得ることができた。また1340℃を超える温度ではいずれの試料においても試料の融解が生じたためこれ以下の温度で焼結することが望ましい。すなわち融解が生じ得ない温度域において焼結をおこないμ(透磁率)>13を得るためにBaを過剰な組成とすることが有効であることが確かめられた。しかし一方で焼結体密度および透磁率が増加するにともない体積抵抗率が急激に低下していることが分かる。
上記よりBaを過剰な組成とすることにより六方晶Z型フェライトを高密度化および高透磁率化できることが明らかとなったものの、上記の焼結温度すなわち1340℃および1320℃は試料の融解の生じた温度に近く、実際の生産を想定した場合、焼結温度のばらつきなどが想定されるため、より低温で焼結性を向上させることが望まれる。表1の実施例2〜7及び比較例2の試料をそれぞれ1300℃で焼結し、得られたリング焼結体の透磁率、焼結体密度および体積抵抗率について調べた結果をそれぞれ表3に示す。
Figure 0004640632
表3に示した通り、実施例2から実施例4とNaの添加量が増すほど高い透磁率を示すようになることが分かる。実施例2は1300℃における焼結では焼結体密度が4.8×10kg/mを下回る値を示した。しかしNaCO添加量の添加量が増加するに従い高い焼結体密度を示し0.2wt%以上の添加で4.8×10kg/m以上、0.4wt%以上の添加で5.1×10kg/m以上の高い焼結体密度が得られた。透磁率に関しては1.0wt%までの添加でμ(透磁率)>13が得られ、特に0.2〜0.8wt%の範囲では17以上の高い透磁率が得られることがわかった。即ちNaCOの添加は六方晶フェライトの焼結体密度向上また透磁率向上に極めて効果的であることがわかった。しかし一方で1wt%を超える添加では透磁率が低下する。表3では1300℃で焼成した場合の結果を記したが、焼成温度を1280〜1340℃としても同様の傾向の特性が得られる。ただし1340℃を超えるような焼成温度では試料の融点に近づく為、部分的な融解を生じるので好ましくない。
次に表1に示す実施例4〜6、8〜15及び比較例3の試料をそれぞれ1300℃で焼結し、得られたリング焼結体について体積抵抗率及び焼結体密度および透磁率に関して調べた。結果をそれぞれ図1、図2および図3に示す。
図1に示したようにMnの添加量が増加するに従い体積抵抗率が増加することがわかる。またMnを添加したことによる体積抵抗率の向上効果はNaの添加量が多くなるに従って大きくなることも分かる。すなわちMnを添加したことによる体積抵抗率の向上はNaの添加を伴うことでより一層効果的になる。NaCOおよびMnをそれぞれ0.05〜1.0wt%、0.05〜5wt%の範囲内とすることで10Ω・m以上の体積抵抗率が得られた。しかし図2、図3を見るとMnの添加量が5wt%を超えたところで焼結体密度の低下が大きくなり透磁率が13を下回る。従ってMnの含有量の上限を5wt%に限定した。
次に、表1に示す実施例5、16〜18および比較例4の試料をそれぞれ1300℃で焼結し、得られたリング焼結体の透磁率、焼結体密度、体積抵抗率について調べた。結果を表4に示す。
Figure 0004640632
表4に示した通り、SiOを添加することで体積抵抗率は増加し、添加量0.1〜0.5wt%の範囲で10Ω・m以上、0.2〜0.5wt%の範囲で10Ω・m以上の体積抵抗率と13を超える透磁率が得られた。しかし1.0wt%以上の添加では透磁率が13を下回った。
次に、表1に示す実施例19〜21の試料をそれぞれ1300℃で焼結し、得られたリング焼結体について透磁率及び体積抵抗率について調べた。結果を表5に示す。
Figure 0004640632
表5に示した通り、Mn、Na、Siを添加することで高い透磁率と体積抵抗率を同時に有する六方晶Z型フェライトを得ることができる。すなわちMn、アルカリ金属たるNaおよびSiをそれぞれ本発明の範囲であるMn換算で0.05〜5wt%、NaCO換算で0.05〜1.0wt%、SiO換算で0.05〜0.5wt%含有することによって透磁率>15、体積抵抗率>10Ω・mが得られることがわかる。特にMnを2〜3wt%またSiOを0.06〜2wt%かつNaCOを0.4〜0.8wt%添加することにより体積抵抗率が1.0×10Ω・m以上且つ透磁率が17を超える値を示していることが分かる。
表1に示す実施例22〜27および比較例4の試料をそれぞれ1300℃で焼結し、得られたリング焼結体について透磁率及び体積抵抗率について調べた。これらの試料(実施例23〜26)は実施例19のNaCOの替わりにLiCOを用いたものに相当する。結果を表6に示す。
Figure 0004640632
表6に示した通り、LiCO添加量が1.0wt%以下ではμ>13を示すことが分かる。特にLiCOの添加量0.2〜0.8wt%ではμ>17の高透磁率が得られていることがわかる。また、体積抵抗率は10Ω・m以上という高い値を示した。これらの結果よりアルカリ金属としてNaCOの替わりにLiCOを用いても透磁率、体積抵抗率共に高い六方晶Z型フェライトを得ることができる。
次に、上記実施例の一部ついて含有される全鉄量に対するFe2+の比率を評価した。Fe2+量は、焼結体を強リン酸に溶解し、ジフェニルアミン−4−スルフォン酸ナトリウムを指示薬として重クロム酸カリウム標準溶液で滴定することによって決定した。また、全Feの量は、塩酸にて試料を分解し、過酸化水素でFe(Fe2+、Fe3+)の内のFe2+をFe3+へ酸化させすべてFe3+とし、その後塩化第一スズでFe3+からFe2+へ還元した後、重クロム酸カリウム標準溶液で滴定することによって決定した。Fe2+/(Fe2++Fe3+)を全鉄量に対するFe2+の比率とした。結果を表7に示す。また、一部の試料についてはゼーベック係数も評価した(表7)。ゼーベック係数の測定は、ゼーベック係数測定システム(ULVAC−RICO社製、ZEM−2)を用いた。試料温度は40℃、差温度は4℃の条件で測定した。表7にあるようにNaCO、Mnの添加によりFe2+が減少し、体積抵抗率も増加した。例えば、主成分100重量部に対してMnが0.9重量部となるとFe2+の比率は0.08%と、0.1%以下の水準となり、体積抵抗率も大きく増加した。また、ゼーベック係数もMnの添加とともにその絶対値が増加し、ゼーベック係数の絶対値が5.0×102μV/K以上で体積抵抗率も5×10Ω・m以上となった。なお、測定したゼーベック係数は全て負であった。
Figure 0004640632
次に表1記載の実施例の一部ついて透磁率の周波数依存性を測定した。ここで10MHzから1.5GHzまでの透磁率の周波数特性は、インピーダンスメータ4291B(Hewlett・Packard社製)を用いて測定した。その結果を図4に示す。また本測定に際し形状の異なるリング焼結体を新たに作製し評価した。
図4に示したように本発明の範囲のアルカリ金属を含有したものは、高周波側まで高い透磁率を維持していることが分かる。
更に上記の結果から周波数に対する透磁率の伸びを以下に示す限界周波数を用いて表8に示す。ここで限界周波数とは、透磁率の周波数依存性において、100MHzでの透磁率の値の半分になる周波数をいう
表8に示したように本発明の範囲のアルカリ金属を含有したものは、限界周波数が1GHz以上となることがわかる。特に、Mn、SiO、アルカリ金属を複合で含有したものは透磁率、体積抵抗率、高周波特性とも優れた特性を示した。とりわけMnを2〜3wt%、SiOを0.06〜2wt%、アルカリ金属(LiCO、NaCO)を0.4〜0.8wt%の範囲内で含有するものは、透磁率>17、体積抵抗率>10Ω・m、限界周波数1.1GHz以上の優れた透磁率、体積抵抗率、高周波特性を示した。
Figure 0004640632
本発明の六方晶系Z型フェライトは、数MHzから数GHzまでの高周波帯域においてチョークコイルやノイズ除去素子の電子部品に使用される。
本発明の実施例で得られた六方晶Z型フェライト焼結体の体積抵抗率のMn、Na添加量依存性を示す図である。 本発明の実施例で得られた六方晶Z型フェライト焼結体の焼結体密度のMn、Na添加量依存性を示す図である。 本発明の実施例で得られた六方晶Z型フェライト焼結体の透磁率のMn、Na添加量依存性を示す図である。 本発明の実施例4、6、19、24で得られた六方晶Z型フェライト焼結体の透磁率の周波数特性を示す図である。

Claims (8)

  1. 一般式Ba3+αCo2―βFe24−γ41で表される組成(α、β、γはモル比で0<α≦0.6、0<β≦0.4、0<γ≦0.2)を主成分とし、前記主成分100モル比に対しアルカリ金属を炭酸塩換算で0.05〜1.0wt%含有する、μ(透磁率)>13であることを特徴とする軟磁気特性に優れた六方晶Z型フェライト。
  2. 前記アルカリ金属はNa、Liのうち少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の六方晶Z型フェライト。
  3. 一般式Ba 3+α Co 2―β Fe 24−γ 41 で表される組成(α、β、γはモル比で0<α≦0.6、0<β≦0.4、0<γ≦0.2)を主成分とし、前記主成分100モル比に対しMnをMn 換算で0.05〜5wt%、アルカリ金属を炭酸塩換算で0.05〜1.0wt%含有する、μ>13且つ体積抵抗率ρ>10 Ω・mであることを特徴とする軟磁気特性に優れた六方晶Z型フェライト。
  4. 前記アルカリ金属はNa、Liのうち少なくとも一種であることを特徴とする請求項3に記載の六方晶Z型フェライト。
  5. 前記主成分100モル比に対しSiをSiO 換算で0.05〜0.5wt%含有し、μ>15且つρ>10 Ω・mであることを特徴とする請求項3または4に記載の六方晶Z型フェライト。
  6. 限界周波数(透磁率の周波数依存性において、透磁率が100MHzでの値に対して半分になる周波数)が1GHz以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の六方晶Z型フェライト。
  7. 含有される全鉄量に対するFe2+の比率が0.2%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の六方晶Z型フェライト。
  8. 焼結体密度が4.8×10kg/m以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の六方晶Z型フェライト。
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