JP2007119148A - シート処理装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄い紙や板紙のような特殊なシートでも後端もたれや飛び出しといった積載不良を起こさず、スタックトレイ128a上のシートPの積載状態を改善できるシート処理装置を提供する。
【解決手段】後端検知センサ301、302を設けて、束排出ローラ対127からスタックトレイ128aへ排出されたシートPの後端位置を適正、過小、過大の3段階に識別する。適正な場合には束排出ローラ127の回転速度をそのままに保つが、過小の場合は回転速度を一段階上げてシートPの飛び量を増し、過大の場合は回転速度を一段階下げて飛び量を減らす。この操作を繰り返して飛び量を適正範囲に収束させ、スタックトレイ128a上の適正範囲にシートPを到達/落下させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置やその他の事務機等から排出されるシートを受け入れてシート積載部材に積載するシート処理装置、およびシート処理装置を内蔵/接続した画像形成装置に関し、特に、シート積載部材にシートを排出した際の排出位置をフィードバックして、その後の排出位置を調整するシート後処理装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置から搬出されるシートを受け入れて、整合、仕分け、積載、針綴じ、折り曲げ、封筒詰め、梱包、綴じ処理、整本、穴あけ、検査、加工等の様々な処理を行うシート処理装置が実用化されている。また、複写機等の画像形成装置では、このようなシート処理装置が内蔵されたり、購入選択肢(いわゆるオプション)として接続されたりしている。
特許文献1には、画像形成装置に付設したシート処理装置が示される。このシート処理装置は、画像形成装置から受け入れたシートを処理トレイに積載して針綴じ処理を行った後、そのシート束を昇降可能な2段のスタックトレイに排出することができる。また、スタックトレイへ排出されたシートの最上面を検知する積載面検出センサを備え、スタックトレイへシート束を積載する際には、積載面検出センサの出力に基づいてスタックトレイが下降され、積載されたシート束の最上面の高さがほぼ一定に維持される。
特許文献2に示されるシート後処理装置は、スタックトレイへシートを排出する排出ローラ対と、スタックトレイへ排出するシートの位置を検知するシート検出センサとを備え、シート検出センサの出力に基づいて、排出ローラ対の回転速度、すなわちシートの排出速度を調整している。
ただし、排出速度の調整は、(1)画像形成装置本体側のシート排出手段とシート後処理装置のシート排出手段との距離が短いために、排紙速度を変更するタイミングが難しく、又は変更しようとする排紙速度に達するまでの時間が足りなくなるという問題点、(2)変更排紙速度に達するまでの時間を確保するために、シート後処理装置のシート排出速度を速くしてしまうと、画像形成装置本体側のシート排出手段を抜けていないシートを引き込むことになるので、大型のモータ等が必要となり、コストが高くなるという問題点、を解決するための制御である。
特開2003−081517号公報 特開平11−349214号公報
特許文献1に示されるシート積載装置では、スタックトレイへ排出されたシート(シート束)は、筐体側へ向かって低くなるスタックトレイの傾斜を滑り落ちて、シートの後端を筐体壁面に突き当てた状態で整合/積載されるので、シートがスタックトレイのほぼ一定位置に落下することが望ましい。何故なら、落下位置が筐体壁面に近すぎると、シートが筐体壁面に寄りかかるいわゆる後端もたれが発生し易くなり、落下位置が筐体壁面から遠すぎると、スタックトレイの途中に引っ掛かったり、筐体壁面まで滑り落ちる前に次のシートが重なったりして、整合状態が乱れ易くなるからである。
しかし、スタックトレイへシートを排出する排出ローラ対の速度を一定としても、スタックトレイへシートが落下する位置、いわゆる飛び量は種々の条件によって様々に変化する。例えば、硬いシートは柔らかいシートに比較して飛び量が大きくなり、大きなサイズのシートは小さいサイズのシートよりも飛び量が小さくなる。また、同じシートでも気温や湿度が高いと飛び量が大きくなり、上方から空調気流が吹き付けると飛び量が小さくなる。排出ローラ対の磨耗状態や、排出ローラ対の開口に付設した除電ブラシの状態によっても飛び量は変化する。
従って、このような条件ごとにきめ細かく排出ローラ対の回転速度を予め定め、それぞれの条件を検知して排出速度を設定することが提案されたが、条件の数が多すぎてその組み合わせが膨大になるため、実現することは容易でないし、飛び量を左右する条件は他にもあるから、一方的に設定した排出速度が最適とは限らない。
ところで、特許文献2に示されるシート後処理装置では、シート検出センサの出力に基づいて排出速度を調整するが、シート検出センサは、専らタイミングを計って排出速度の変更時期を最適化するためのものに過ぎず、排出速度のレベル自体は、予め設定された固定の数値であるから、シートの飛び量が適正か否かは数値次第だし、上述のような多種多様な条件に応じて飛び量を最適化するという効果は望むべくもない。
言い換えれば、極端に薄い紙のような特別な条件では、飛び量が不足して後端もたれが発生する可能性が高まり、また、板紙のような別の特別な条件では飛び量が過大となってスタックトレイから飛び出す可能性をも生じてしまう。
本発明は、複雑な設定処理や制御を必要とすることなく、多種多様な条件下やごく稀な特別の条件下でも、それらに合わせてシートの飛び量を柔軟に修正して、シートの積載/整合状態を安定に維持できるシート処理装置を提供することを目的とする。
本発明のシート処理装置は、シートが積載される昇降可能なシート積載部材と、前記シート積載部材に沿った方向へ前記シートを排出する排出部材と、を備えるシート処理装置において、前記シート積載部材に排出された前記シートの落下位置を検知する検知手段を備え、前記検知手段の出力に基づいて前記シート積載部材の高さと前記排出部材の排出速度のうち少なくとも一方を変更して、後続のシートの積載状態を修正する制御手段を備えたものである。
本発明のシート処理装置では、実際にシート積載部材に排出されたシートの落下位置を検知手段で検知して、その検知結果に基づいてシート積載部材の高さと排出部材の排出速度のうち少なくとも一方を変化させることにより、後続のシートの落下位置を最適化の方向へシフトさせる。
例えば、落下位置が排出部材に近過ぎる場合は、排出速度を高くしてシートの飛び量を増し、排出部材から遠い方向へシートの落下位置をシフトさせる。一方、落下位置が排出部材から遠過ぎる場合は、排出速度を低くしてシートの飛び量を抑制し、排出部材に近い側へシートの落下位置をシフトさせる。
つまり、個別の条件をいちいち判別してシート積載部材の高さや排出速度を個別に選択するのではなく、多数の条件全部の組み合わせの結果として現れた現実の飛び量を検知して、その飛び量が適正、過小、過大のいずれであるかを判断し、過小であれば飛び量が増える方向に、過大であれば飛び量が減る方向に、それぞれシート積載部材の高さや排出速度を調整する。言い換えれば、現実の飛び量をシート積載部材の高さや排出速度にフィードバックして飛び量を最適な方向へ誘導する。
従って、多数の条件を個別に検知したり判断したりする回路構成や素子や制御を必要とすることなく、時間的に変化する条件にも追従して、シートの飛び量を適正な範囲に収束させ、シート積載手段上の所定範囲にシートを積載し、積載状態や整合状態を適正にして維持することができる。
以下、本発明の実施形態のシート処理装置と、このシート処理装置を有する画像形成装置の一例である複写機とを図面を参照して説明する。ただし、画像形成装置には、複写機、ファクシミリ、プリンタ、及びこれらの複合機等があり、シート処理装置が装備される画像形成装置は、複写機に限定されるものではない。
なお、本実施形態の説明に記載されている構成部品の寸法、数値、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
また、本実施形態の説明では、シート処理装置が独立の装置として、画像形成装置の装置本体に対して着脱自在に構成された、オプション的な装置である場合を例に説明する。ただし、本発明のシート処理装置は、画像形成装置の筐体構造に一体的に組み込まれ、画像形成装置の制御部によって制御されるような場合にも適用されることは言うまでもないが、以下に説明するシート処理装置の場合と、機能的に異なることは特にないので、その説明は省略する。
(画像形成装置)
図1は本実施形態のシート処理装置を備えた複写機の正面図、図2は複写機の制御系のブロック図である。
複写機100は、画像形成を行う装置本体101と、画像形成されたシートを受け入れていわゆる後処理を行うシート処理装置119とで構成される。装置本体101の上部には原稿給送装置102が装備され、複写される原稿Dは、ユーザによって原稿載置部103に載置されて、給送部104により1枚ずつ順次分離してレジストローラ対105に供給される。原稿Dは、レジストローラ対105によって一旦停止され、ループを形成して斜行が矯正される。その後、原稿Dは、導入パス106を通り、読取位置108を通過する際に、原稿表面の画像を読み取られる。読取位置108を通過した原稿Dは、排出パス107を搬送されて排出トレイ109に排出される。
また、原稿の表裏両面を読み取る場合には、まず、上記のようにして原稿Dが読取位置108を通過することで原稿の一方の面の画像が読み取られる。その後、原稿Dは、排出パス107を搬送されて排出トレイ109に排出完了する直前で、反転ローラ対110によりスイッチバック搬送され、表裏反転した状態で、再度レジストローラ対105に送られる。
そして、原稿Dは、一方の面の画像を読み取ったときと同様にして、レジストローラ対105で斜行が矯正され、導入パス106を通って読取位置108を通過し、このとき他方の面の画像が読み取られる。その後、原稿Dは、排出パス107を搬送されて、反転ローラ対110から排出トレイ109へ排出/積載される。
一方、読取位置108を通過する原稿Dの画像には、照明系111の光を照射される。原稿Dで反射した反射光は、ミラー112によって、光学素子113(CCDあるいは他の素子)に導かれて、電気信号に変換され画像データが形成される。そして、この画像データに基づいたレーザ光を照射して感光体ドラム114に潜像が形成される。なお、図示はしないが、上記ミラー112によって、反射光を直接感光体ドラム114に照射して潜像を形成するように構成することもできる。
感光体ドラム114に形成された潜像は、さらに、図示しないトナー供給装置から供給されたトナーによって現像されて、トナー像が形成される。カセット115には、紙あるいは、プラスチックフィルム等の記録媒体であるシートPが積載されている。
シートPは、カセット115からレジストローラ対150へ送り出され、感光体ドラム114の回転位相に同期したタイミングで感光体ドラム114と転写器116との間へ進入する。そして、転写器116によって、感光体ドラム114上のトナー像がシートPに転写される。トナー像が転写されたシートPは、定着器117を通過する間に定着器117による加熱加圧を受けて、その表面にトナー像が定着される。
シートPの両面に画像を形成する場合、定着器117によって片面に画像が定着されたシートPは、定着装置117の下流側に設けた両面パス118を通って、途中でスイッチバック搬送されて表裏が反転される。その後、シートPは、再度、レジストローラ対150によって感光体ドラム114と転写器116との間に送り込まれて、裏面にもトナー像が転写される。そして、定着器117でトナー像が定着されてシート処理装置119へ排出される。
シート処理装置119は、上部にフィニッシャユニットA、下部にステッチャユニットBを設けており、フィニッシャユニットAで後処理されたシートPは、スタックトレイ128aまたはスタックトレイ128bに積載され、ステッチャユニットBで後処理されたシートPはサドルトレイ150に積載される。
図2に示すように、複写機100は、CPU回路部201によって制御される。CPU回路部201は、各部のシーケンス、すなわち制御手順を記憶してあるROM202と、必要に応じて一時的に種々の情報や演算結果が記憶されるRAM203を備えている。原稿給送装置制御部204は、原稿給送装置102の原稿送り動作を制御する。イメージリーダ制御部205は、照明系111等を制御して、原稿Dの読み取りを制御する。画像信号制御206は、イメージリーダ制御部205の読み取り情報、或いは、外部のコンピュータ207から送られてくる画像情報を外部I/F208を介して受信し、その情報を処理して画像処理信号を形成してプリンタ制御部209へ送出する。プリンタ制御部209は、画像信号制御部206からの画像処理信号に基づいて感光ドラム104等を制御して、シートPに画像を形成する。
操作部210は、画像表示されたタッチパネルを備え、複写機100をユーザが使用するときのシートサイズ情報や、シートPに対してどのような処理を施すか、例えばステイプル処理をする情報等を選択入力できる。また、操作部210は、装置本体101やシート処理装置119の動作状態等の情報を表示できる。フィニッシャ制御部211は、図6を参照して後述するように、シート処理装置119の動作を制御する。FAX制御部212は、複写機100をファックスとして使用できるように、装置本体101を制御して、電話回線を通じて他のファックスと画像信号の送受信を行う。
(シート処理装置)
図3は本実施形態のシート処理装置の構成の説明図、図4はシート処理装置の制御系のブロック図である。
図3に示すように、シート処理装置119の上部に配置されたフィニッシャユニットAは、ユーザが指定した処理をシートPに施して、ユーザが指定したスタックトレイ128a(または128b)にシートPを排出/積載する。
スタックトレイ128a、128bは、シート処理装置119の筐体に設けた不図示の案内溝によって昇降可能に支持され、それぞれ上トレイモータM4a、下トレイモータM4bを内蔵している。上トレイモータM4aに駆動される不図示のピニオンギアと、下トレイモータM4bに駆動される不図示のピニオンギアとは、シート処理装置119の筐体に設けた不図示のラックギアに噛み合っており、上トレイモータM4aを作動させてスタックトレイ128aを、下トレイモータM4bを作動させてスタックトレイ128bを、それぞれ任意の高さ位置に移動/停止可能である。
シート処理装置119の筐体構造に軸支された紙面検知レバー133は、シートPの積載面に接触して回動し、紙面検知センサ133をON/OFFさせる。積載面とは、シートPの未積載状態ではスタックトレイ128a(または128b)面、シートPの積載状態では最上位のシート面である。
フィニッシャユニットAは、シートPを一時的に積載してシート束を形成する処理トレイ129、処理トレイ129上のシート束の幅方向を整合する不図示の整合機構、シート束の縁の近くを綴じるステイプラユニット132等を備えており、スタックトレイ128a(または128b)にシートを排出するとき、画像形成されたシートPを単純にそのまま排出して積載する通常の排出処理(通常モード)の他に、オフセットモード、ステイプルモード等の各モードに応じたシート処理を実行できる。
通常モードでは、図1に示す装置本体101からフィニッシャユニットAに排出されたシートPは、受取ローラ対137から入口ローラ対121、第1排紙ローラ対126、束出しローラ対127へと順次搬送されて、束出しローラ対127からスタックトレイ128a(またはスタックトレイ128b)へ排出される。このとき、束出しローラ対127は、揺動ガイド152を下方へ回動させた当接状態に設定され、バッファローラ124は、不図示のソレノイドにより上方へ回動されて、シートPに接触しない離間状態に設定されている。
一方、ステイプルモードでは、処理トレイ129にシートPを積載してシート束を形成し、幅方向の整合を行って、シート束の後端側をステイプルユニット132のステイプラ166で針綴じした後に、シート束をスタックトレイ128a(またはスタックトレイ128b)へ排出する。そして、処理トレイ129にシートPを積載する際には、束出しローラ対127は、揺動ガイド152を上方へ回動させた離間状態に設定され、バッファローラ124は、後述するバッファ動作の必要に応じて下方へ回動されてシートPに当接する。針綴じ後、揺動ガイド152が下方へ回動されて、束出しローラ対127がシート束を挟み込む。束出しローラ対127は、シート束を搬送してスタックトレイ128a(またはスタックトレイ128b)へ排出する。
シート後処理装置119は、ステイプルモード等で、シートPの搬送経路R1にシートPを複数枚重ねて溜めるバッファユニット140を備えている。バッファユニット140は、シートPを真っ直ぐな状態で複数枚重ねて溜めるので、従来のバッファローラを有する機構よりも扁平に構成できて、シート処理装置119を小形化、軽量化できる。さらに、シートPを真っ直ぐな状態で溜めるので、バッファローラのようにシートを丸めることがなく、シートPを取り扱い易い分、バッファ操作を伴う処理の所要時間を短縮して、単位時間当たり処理枚数を増やせる。
シート処理装置119の入口側に配置されたフラッパ122は、フィニッシャユニットAへ向かう搬送経路R1と下方のステッチャユニットBへ向かう搬送経路R2とを切り替える。ステッチャユニットBは、シートを所定枚数重ねて針綴じ後二つ折りする製本処理を行って、シート処理装置119に固定されたサドルトレイ150にシートPを排出/積載する。
フラッパ122を上方に回動させて搬送経路R2が開かれると、シートPがステッチャユニットBに搬送される。所定枚数のシートを重ねてシート束が形成されると、幅方向の整合が実行された後に、ステイプラ138によってシート束の折り線上に針綴じが行われる。
その後、シート束は下降して折り線が押し板139bに位置決めされる。押し板139bは、シート束の折り線に突き出して、回転する折りローラ対139aにシート束を二つ折り状態でニップさせる。折りローラ対139aは、二つ折り状態のシート束を加圧搬送して折り目を付け、冊子状に仕上げる。冊子状になったシート束は、サドルトレイ150に排出される。
図4に示すように、シート処理装置119は、装置本体101のCPU回路部201に接続されたフィニッシャ制御部211によって制御される。フィニッシャ制御部211のCPU221内には、装置本体101の操作部210を通じた設定や指令に基づいて動作する例えば図8、図12及び図14で示すシート処理装置119の制御順序(シーケンス)に対応する制御プログラム等を記憶してあるROM222と、シート処理装置119を制御するのにその都度必要な情報や演算結果が記憶されるRAM223等を設けてある。
フィニッシャ制御部211には、シート処理装置119を制御するための多数のセンサと、多数のモータ、アクチュエータ(ソレノイド等)が接続されており、フィニッシャ制御部211は、ROM222から読み出した制御シーケンスに従って、これらのセンサの出力やCPU回路部201からの通信データ、指令信号を参照し、必要な演算を実行し、これらのモータ、アクチュエータを作動させる。サドル制御部228は、フィニッシャ制御部211の制御と連動させて上述のステッチャユニットBを制御する。
共通搬送モータM1は、図3に示す受取ローラ対137と、図1に示す装置本体101の排出ローラ対120を共通に回転させ、入口搬送モータM2は、図3に示す入口ローラ対121、バッファローラ124、および第1排紙ローラ対126を回転させる。揺動モータM5は、揺動ガイド152を駆動して回動させ、束出しローラ127の当接/離間を制御する。束出しモータM3は、束出しローラ対127を回転させ、束下クラッチCLは、束出しモータM3の回転を束出しローラ対127の下ローラに伝えたり、断ったりする。
フィニッシャ制御部211は、共通搬送モータM1、入口搬送モータM2、および束出しモータM3を作動させて、受取ローラ対137から、入口ローラ対121、第1排紙ローラ対126を経て束出しローラ対127へシートPを受け渡し、束出しローラ対127からスタックトレイ128a(または128b)へシートPを排出させる。
上トレイモータM4a、下トレイモータM4bは、それぞれ図3に示すスタックトレイ128a、128bを昇降させる。紙面検知センサ224は、図3に示す紙面検知レバー133に連動して、スタックトレイ128a(128b)上の積載面を検知する。フィニッシャ制御部211は、紙面検知センサ224の出力に基づいて上トレイモータM4a(下トレイモータM4b)を作動させて、積載過程のスタックトレイ128a(128b)の昇降を制御する。
例えば、図3に示すように、スタックトレイ128aに対するシートPの積載開始に先立たせて、フィニッシャ制御部211は、スタックトレイ128bを下限位置まで移動させる。そして、紙面検知センサ224がOFFするまでスタックトレイ128aを下降させた後に上昇させ、スタックトレイ128aが紙面検知レバー133を押し上げて紙面検知センサ224がONするとスタックトレイ128aを停止させる。これにより、揺動ローラ対127は、スタックトレイ128aの積載面に対する所定の相対高さ位置でシートPを排出可能となる。
フィニッシャ制御部211には、図4に示すように、装置本体101から排出されたシートPの後端を検知する後端検知センサ301、302、303、304が接続されている。後端検知センサ301、302、303、304は、赤外光を射出する発光部と反射光を検知する受光部とを備え、射出した赤外光がシートPで折り返した反射光を検知してシートPまでの距離に応じた出力を発生する測距センサである。
フィニッシャ制御部211は、紙面検知センサ224の出力に基づくスタックトレイ128a、128bの昇降制御に、後端検知センサ301、302に基づく修正を行い、また、処理トレイ129へシートPを積載する際の第1排紙ローラ対126の制御に後端検知センサ303、304に基づく修正を行う。
例えば、制御例1で説明するように、後端検知センサ301、302に基づいて、シートPの排出ごとにスタックトレイ128の停止位置を修正し、修正結果をRAM223に保持して、シートPを排出する際のスタックトレイ128の高さ位置を随時補正する。
例えば、制御例2で説明するように、後端検知センサ301、302に基づいて、シートPの排出ごとに束出しローラ対127の排出速度を修正し、修正結果をRAM223に保持して、シートPを排出する際の排出速度を随時補正する。
なお、図2のCPU回路部201とフィニッシャ制御部211は、一体であってもよい。
(制御例1)
図5はシートの飛び量が最適な場合の説明図、図6はシートの飛び量が過大な場合の説明図、図7はシートの飛び量が過小な場合の説明図、図8は制御例1におけるスタックトレイ高さ制御のフローチャート、図9は装置本体の操作部の平面図である。
制御例1のシート処理装置119は、シート積載部材である例えばスタックトレイ128aと、排出手段である例えば束出しローラ対127と、検知手段である例えば後端検知センサ301、302と、駆動手段である例えば上トレイモータM4aと、制御手段である例えばフィニッシャ制御部211とを備え、落下位置である例えば後端位置を後端検知センサ301、302で検知してスタックトレイ128aの高さ位置にフィードバックする。
図5に示すように、シート処理装置119は、装置本体101から排出されたシートPを、受取ローラ対137で受け取り、搬送経路R2に沿って搬送し、当接状態の上排出ローラ127aと下排出ローラ127bのニップへと導く。シートPは、所定の回転速度で回転する束排出ローラ対127にニップされて、スタックトレイ128aの上空へ排出され、スタックトレイ128aの積載面に落下する。落下後、スタックトレイ128aの積載面を滑り落ちたシートPは、シート処理装置119の積載壁119aに後端を突き当てて停止し、積載壁119aに後端を突き当てた状態で順次積み重ねられる。
後端検知センサ301、302は、シートPの排出以前、スタックトレイ128aに積載された最上位のシート面までの距離に対応した出力状態(OFF)である。その後、束排出ローラ対127にニップされたシートPの先端が検出光軸L1、L2を横切ると、後端検知センサ301、302は、積載面上空の短い距離に対応した出力状態(ON)に移行する。さらにその後、束排出ローラ対127を抜けたシートPの後端が検出光軸L1、L2を横切ると、後端検知センサ301、302は、積載面までの距離の応じた元の出力状態(OFF)へ復帰する。そして、排出方向に並べた2本の検出光軸L1、L2で後端検知を行うことにより、フィニッシャ制御部211は、シートPの落下位置、すなわち飛び量を過大、適正、過小の3段階に識別可能である。
図8に示すように、フィニッシャ制御部211は、ステップS101でシート飛び量検知情報を取得、言い換えれば、後端検知センサ301、302の出力を参照してシートPの飛び量を検知する。そして、図5に示すように、後端検知センサ301がONで、後端検知センサ302がOFFであった場合、ステップS102からステップS103へ移行し、現在の飛び量が最適(規格内)であると判断して、スタックトレイ128aの現状の高さ位置を維持し、後続して排出される同一条件のシートP全部について同じ高さ位置で排出させる。
しかし、図6に示すように、後端検知センサ301がOFFで、後端検知センサ302もOFFであった場合、ステップS104からステップS105へ移行し、現在の飛び量が過大であると判断して、スタックトレイ128を一段階下げる。これにより、スタックトレイ128へ落下したシートPは積載壁119aまで滑り落ちて整合され易くなる。
その後、再びステップS101に戻り、次のシートPの排出が完了してそのシート飛び量検知情報が取得されるのを待って、シート飛び量が最適(規格内)になるまで同様の制御を繰り返す。
また、逆に、図7に示すように、後端検知センサ301がONで、後端検知センサ302もONであった場合、ステップS106からステップS107へ移行し、現在の飛び量が過小であると判断して、スタックトレイ128を一段階上げて、束排出ローラ対127とスタックトレイ128の間隔を少なくして後端もたれを起こりにくくするとともに、束排出ローラ対127によってスタックトレイ128に沿ったシートPを押し上げさせる。その後、再びS101に戻り、次のシートPのシート飛び量検知情報を取得し、排出量が最適(規格内)になるまで、同様の制御を繰り返す。
このようなトレイ高さと積載整合状態の関係は、シートPを束排出ローラ対127側へ移動させる傾斜面を有するスタックトレイ128について実験的に確認されている。
本実施形態のシート処理装置119で制御例1に説明した制御を行なって、シート飛び量を検知し、シート飛び量が多い場合にはスタックトレイ128aを必要なだけ下げることにより、シートPがスタックトレイ128a上でバラバラに積載されるのを防ぐことができ、一方、シートの排出量が少ない場合にはスタックトレイ128aを必要なだけ上げることにより、シートPの後端がもたれるのを防ぐことができる。そして、スタックトレイ128a上に排出されたシートPの積載性向上が図れる。
また、本実施形態のシート処理装置119では、紙面検知レバー133よりスタックトレイ128aの高さ、およびスタックトレイ128にシートが積載された場合の高さが検知できるので、その情報をもとにスタックトレイ128の移動量を制御することができる。
例えば、フィニッシャ制御部211は、スタックトレイ128aへシートPが連続的に積載される過程で、所定枚数(例えば5枚)の排出ごとにスタックトレイ128aを小距離(例えば20mm)下降させ、その後再び上昇させて積載面を所定の高さ位置へ誘導する小刻みな昇降制御を繰り返す。これにより、シートPの滑り落ちを促進し、カールや後端もたれを幾分は解消できるとともに、シートPの積載開始から積載完了まで、シートPの積載枚数にかかわらず、積載面(すなわち最上位のシート面)高さを一定に保つことができる。
この場合、紙面検知レバー133が押し上げられる位置にスタックトレイ128aを位置させて積載を開始し、最初の排出から図8に示すシーケンスを繰り返してスタックトレイ128aの高さ位置を修正する。そして、修正ごとに合計の修正量を図4に示すRAM223に保持させておき、上述の小刻みな昇降制御では、紙面検知レバー133が押し上げられる位置から、合計の修正量だけスタックトレイ128aを昇降させて、積載面高さに修正量を反映させる。これにより、束排出ローラ対127は、積載面に対する修正された一定の相対高さからシートPを排出し続けることができる。
しかし、本実施形態のシート処理装置119では、フィニッシャ制御部211内のCPU221により、装置本体101から搬送されてくるシートPの枚数をカウントできるので、その枚数情報によりシート高さを推定することができる。従って、カウントした枚数情報をもとにスタックトレイ128aを下降させて、積載面に対する揺動ローラ対127の相対高さを一定に維持させてもよい。
また、本実施形態のシート処理装置119では、フィニッシャ制御部211内のCPU221により、装置本体101から搬送されてくるシートPのサイズを検知することができるので、その情報をもとに、積載開始時のスタックトレイ128の高さ位置を修正するようにしてもよい。この場合、積載開始後、合計の修正量が確定するまでのシートP(特に積載1枚目のシートP)について、シートの飛び量が極端にならないことが期待できる。
また、本実施形態のシート処理装置119では、図9に示す操作部210により、使用者がシート後処理のモードを選択できるので、設定されたモードに応じて積載開始時のスタックトレイ128の高さ位置を修正するようにしてもよい。この場合も、積載開始後、合計の修正量が確定するまでのシートP(特に積載1枚目のシートP)について、シートの飛び量が極端にならないことが期待できる。
また、制御例1の制御では、シートPの飛び量を三段階に判別して、過剰な場合と過小の場合に制御量(例えばスタックトレイ128a高さ)を所定量だけ増減させる制御を行ったが、飛び量をさらに多数段階に判別して、過剰度(または過小度)が高いほど制御量を増やす制御を行ってもよい。これにより、制御は複雑化するが、3段階の制御よりも速やかに飛び量を適正に収束させることを期待できる。 また、制御例1の制御では、スタックトレイ128aの制御について説明したが、スタックトレイ128bについても、同じ後端検知センサ301、302の出力に基づいて下トレイモータM4bを作動させることにより、スタックトレイ128aと同様の制御を実行して同様の効果を実現することができる。
また、制御例1の制御では、スタックトレイ128aを下降させるとシート飛び量が減るシート処理装置について説明したが、スタックトレイ128aの積載面角度、束排出ローラ対127との位置関係、シートPの排出角度の組み合わせによっては、スタックトレイ128aを下降させるとシート飛び量が増える場合もある。このようなシート処理装置では、飛び量が多い場合にはスタックトレイ128aを一段階上昇する修正を行い、飛び量が少ない場合にはスタックトレイ128aを一段階下降させる修正を行うように、図8に示すシーケンスを一部変更して制御を行うことにより、制御例1と同様、積載開始後速やかにシートPの飛び量を適正範囲に収束させることができる。
(制御例2)
図10は通常モードの排出処理における排出速度制御の説明図、図11は処理トレイを用いる処理モードにおける排出速度制御の説明図、図12は制御例2における排出速度制御のフローチャートである。
制御例2のシート処理装置119は、シート積載部材である例えばスタックトレイ128aと、排出手段である例えば束出しローラ対127および第1排出ローラ対126と、検知手段である例えば後端検知センサ301、302、303、304と、駆動手段である例えば束出しモータM3および入口搬送モータM2と、制御手段である例えばフィニッシャ制御部119とを備え、落下位置である例えば後端位置を後端検知センサ301、302、303、304で検知して、束出しローラ対127および第1排出ローラ対126によるシートPの排出速度にフィードバックする。
本実施形態のシート処理装置119は、上述したように、画像形成されたシートPを単純にそのまま排出して積載する通常の排出処理(通常モード)の他に、処理トレイ129へシートPを積載してシート束を形成するオフセットモード、ステイプルモード等を選択して実行できる。ここでは、前者をノンソート、後者をソートと呼び、制御例1と重複する部分の説明は省略する。
制御例2のシート処理装置では、後端検知センサ301、302、303、304は、制御例1と同一構成であって、シートPの後端が到達する位置に対応して同一出力を発生する。制御例1と同様に、後端検知センサ301、302、303、304は、測距センサで構成され、フィニッシャ制御部211は、後端検知センサ301(302(303(304)))の検出光軸がシートPにかかれば後端検知センサ301(302(303(304)))をONと判断し、検出光軸がシートPにかからなければOFFと判断する。
そして、束排出ローラ対127を用いたスタックトレイ128aへの積載過程では、後端検知センサ301、302の出力に基づいて束排出ローラ対127の回転速度を修正する一方、図2に示す第1排出ローラ対126を用いた処理トレイ129への積載過程では、後端検知センサ303、304の出力に基づいて第1排出ローラ対126の回転速度を修正する。
図10に示すように、シート処理装置119は、シートPを束排出ローラ対127でニップしてスタックトレイ128aへ排出し、積載壁119aに後端を突き当てた状態で順次積み重ねる。後端検知センサ301、302は、束排出ローラ対127から排出されたシートPを検知して、出力状態をON/OFFに変化させ、排出方向に並べた2本の検出光軸L1、L2でシートPの後端検知を行うことにより、シートPの落下位置、すなわち飛び量は、過大、適正、過小の3段階に識別される。
図11に示すように、処理トレイ129への積載過程でも、排出方向に並べた2本の検出光軸L3、L4でシートPの後端検知を行うことにより、シートPの落下位置、すなわち飛び量は、過大、適正、過小の3段階に識別される。
図12に示すように、フィニッシャ制御部211は、ステップS201で、装置本体101から送信された処理データを参照して、処理がノンソートか否かを判別する。そして、ノンソートであれば、ステップS202〜S208の制御を実行するが、ソートであればステップS209〜S215の制御を実行する。
ノンソートに関するステップS202では、シート飛び量検知情報を取得、言い換えれば、後端検知センサ301、302の出力を参照してシートPの飛び量を検知する。そして、図10に示すシートP1のように、後端検知センサ301がONで、後端検知センサ302がOFFであれば、現在の飛び量が最適(規格内)であると判断して、ステップS203からステップS204へ移行し、束排出ローラ対127を駆動する束出しモータM3(図4)の回転速度を維持し、後続して排出される同一条件のシートP全部について同じ回転速度(同じ排出速度)を維持する。
しかし、シートP2のように、後端検知センサ301がONで、後端検知センサ302もONであった場合、現在の飛び量が過小であると判断して、ステップS205からステップS206へ移行し、束出しモータM3の回転数を一段階上げて飛び量を増やす。その後、再びステップS202に戻って次のシート飛び量検知情報を取得し、シート飛び量が最適(規格内)になるまで、同様の制御を繰り返す。
また、逆に、シートP3のように、後端検知センサ301がOFFで、後端検知センサ302もOFFであった場合、現在の飛び量が過大であると判断してステップS207からステップS208へ移行し、束出しモータM3の回転数を一段階下げる。その後、再びステップS202に戻って次のシート飛び量検知情報を取得し、シート飛び量が最適(規格内)になるまで同様の制御を繰り返す。
そして、ステップS202〜S208の制御を行うことにより、スタックトレイ128aに排出されるシートPの後端位置は適正範囲(規格内)に収束して、常に安定したシートの飛び量が得られ、飛び量の過不足による積載不良を防止できる。
これに対して、ソートに関するステップS209では、シート飛び量検知情報を取得する。そして、図11に示すシートP4のように、後端検知センサ303がONで、後端検知センサ304がOFFであれば、現在の飛び量が最適(規格内)であると判断して、ステップS210からステップS211へ移行し、図2に示す第1排出ローラ対126を駆動する入口搬送モータM2(図4)の回転速度を維持し、後続して排出される同一条件のシートP全部について同じ回転速度(同じ排出速度)を維持する。
しかし、シートP5のように、後端検知センサ303がONで、後端検知センサ304もONであった場合、現在の飛び量が過小であると判断して、ステップS212からステップS213へ移行し、入口搬送モータM2の回転数を一段階上げて飛び量を増やす。その後、再びステップS209に戻って次のシート飛び量検知情報を取得し、シート飛び量が最適(規格内)になるまで、同様の制御を繰り返す。
また、逆に、シートP6のように、後端検知センサ303がOFFで、後端検知センサ304もOFFであった場合、現在の飛び量が過大であると判断してステップS214からステップS215へ移行し、入口搬送モータM2の回転数を一段階下げる。その後、再びステップS209に戻って次のシート飛び量検知情報を取得し、シート飛び量が最適(規格内)になるまで同様の制御を繰り返す。
そして、ステップS209〜S215の制御を行うことにより、処理トレイ129に排出されるシートPの後端位置は適正範囲(規格内)に収束して、常に安定したシートの飛び量が得られ、飛び量の過不足による積載不良を防止できる。
なお、制御例2の制御では、シートPの飛び量を三段階に判別して、過剰な場合と過小の場合に制御量(例えばシートPの排出速度)を所定量だけ増減させる制御を行ったが、飛び量をさらに多数段階に判別して、過剰度(または過小度)が高いほど制御量を増やす制御を行ってもよい。これにより、制御は複雑化するが、3段階の制御よりも速やかに飛び量を適正に収束させることを期待できる。
(制御例3)
図13は後端もたれ検知制御の説明図、図14は制御例3における後端もたれ検知制御のフローチャートである。
制御例3のシート処理装置119は、シート積載部材である例えばスタックトレイ128aと、排出手段である例えば束出しローラ対127と、検知手段である例えば後端検知センサ302と、駆動手段である束出しモータM3と、制御手段である例えばフィニッシャ制御部119とを備え、落下位置である例えば後端位置を後端検知センサ302で検知して、束出しローラ対127によるシートPの排出速度にフィードバックする。
図13に示すように、制御例3の制御では、スタックトレイ128aに排出されたシートPが後端もたれを起こしているかどうかを検知するので、後端もたれを起こしたことを検知するのに本構成上、最も適している後端検知センサ302を用いる。シート後端もたれが発生すると、シートの後端が下排出ローラ127aや積載壁119aの途中に引っ掛かってスタックトレイ128aに落ちないため、後端検知2センサ302の出力状態は常にONとなる。
図14に示すように、フィニッシャ制御部211は、ステップS301で後端検知センサ302が常にONし続けているか否かを確認する。そして、ONし続けていなければ、その必要が無いので後端もたれを解消する制御は実行しないが、ONし続けていれば、図13に示すシートP7のように、後端もたれを起こしていると判断してステップS302へ移行し、シート後処理装置119が動作中であるかどうかを確認する。
ここで、シート後処理装置119が動作中であれば、後端もたれが起こっているということは、現在の排出速度ではシートPの排出量(飛び量)が足らないということなので、ステップS303へ移行して束出しモータM3の回転速度を上げてシートPの排出速度を上げ、続くステップS304では、その後、装置本体101から搬送されてくる残りのシートPの飛び量が最適になるように制御する。そして、ステップS305では、スタックトレイ128a上のシートPが後端もたれを起こしていることを、装置本体101に接続されている操作部210を通じて、ユーザに通知する。
一方、ステップS302でシート後処理装置119が動作中でなければ、排出速度の修正は行なわずに、スタックトレイ128a上のシートPが後端もたれを起こしていることを装置本体101に接続されている操作部210を通じて、ユーザに通知する。
そして、シートの後端もたれを検知することにより、シートの飛び量が不足していると判断でき、その情報に基づいてシートの排出速度を制御して飛び量を最適化するので、飛び量不足による後端もたれを防止できる。
なお、制御例2、制御例3の制御では、フィニッシャ制御部211は、スタックトレイ128aへシートPが連続的に積載される過程で、所定枚数(例えば5枚)の排出ごとにスタックトレイ128aを小距離(例えば20mm)下降させ、その後再び上昇させて積載面を所定の高さ位置へ誘導する小刻みな昇降制御を繰り返す。このとき、紙面検知レバー133が押し上げられる位置にスタックトレイ128aを位置させて積載を開始し、最初の排出から図12に示すシーケンスを繰り返して束排出ローラ対127や第1排出ローラ対126によるシートPの排出速度を修正する。そして、上述の小刻みな昇降制御では、毎回、紙面検知レバー133が押し上げられる位置までスタックトレイ128aを上昇させて、積載面高さを一定に維持し、束排出ローラ対127の積載面に対する相対高さを一定に維持する。
しかし、本実施形態のシート処理装置119では、フィニッシャ制御部211内のCPU221により、装置本体101から搬送されてくるシートPの枚数をカウントできるので、その枚数情報によりシート高さを推定することができる。従って、カウントした枚数情報をもとにスタックトレイ128aを下降させて、積載面に対する揺動ローラ対127の相対高さを一定に維持させてもよい。
また、本実施形態のシート処理装置119では、フィニッシャ制御部211内のCPU221により、装置本体101から搬送されてくるシートPのサイズを検知することができるので、その情報をもとに、積載開始時のシートPの排出速度を修正するようにしてもよい。この場合、積載開始後、飛び量が収束するまでのシートP(特に積載1枚目のシートP)について、シートの飛び量が極端にならないことが期待できる。
また、図15に示すように、画像形成装置に備わっている操作部210により、使用者がシート後処理のモードを選択し、併せて積載開始時の排出速度も手動で設定可能にしてもよい。これにより、薄い紙や光沢紙のような特別なシートの場合は、積載開始時の排出速度を通常の自動位置からずらして設定し、最初のシートPでも後端もたれや飛び出しが起きないように調整できる。
ところで、各制御例の説明で、後端検知センサ301(302)がONしている状態というのは、後端検知センサ301(302)の検知範囲内にシートPがあることを意味しており、後端検知センサ301(302)がOFFしている状態というのは、後端検知センサ301(302)の検知範囲内にシートPが無いことを意味している。
また、本実施形態のシート処理装置119では、検知手段として測距センサを用いた場合について説明したが、その他の検知手段、例えばシートを検出する手段としてフラグとフォトセンサを用いてシートの有り無しを検知するシート検出センサを採用してもよく、テレビカメラの画像信号からシートPの後端位置を認識する画像センサを採用してもよい。いずれにせよ、シートPの後端位置を検知して同様の制御を行うことができる。
また、制御例1および制御例2の制御では、後端検知センサ301、302のON/OFFでシートPの後端を検知したが、後端検知センサ301、302の距離出力からシートPの後端を検知してもよい。
例えば、後端検知センサ301、302の出力が距離が伸びる方向へ瞬時に変化したことを検知してシートPの後端を検知する。このとき、図5に示すように、後端検知センサ302の出力に上記瞬時の変化が現れても、後端検知センサ301の出力に上記瞬時の変化が現れない場合、シートPの後端が検出光軸L1と検出光軸L2の間に到達してスタックトレイ128へ落下したこととなり、飛び量は適正であると判断する。
そして、図6に示すように、後端検知センサ301、302両方の出力に上記瞬時の変化が現れた場合、シートPの後端が検出光軸L1を越えた位置へ到達しているので、飛び量は過大であると判断し、一方、図7に示すように、後端検知センサ301、302のどちらにも上記瞬時の変化が現れない場合、シートPの後端が検出光軸L2へも到達していないので、飛び量は過小であると判断する。
以上のように説明した制御例1、2、3のシート処理装置119によれば、飛び量を左右する個別の条件をいちいち判別してシート積載部材の高さや排出速度を所定値に選択するのではなく、多数の条件全部の組み合わせの結果として現れた現実の飛び量を検知して、その飛び量が適正、過小、過大のいずれであるかを判断し、過小であれば飛び量が増える方向に、過大であれば飛び量が減る方向に、それぞれシート積載部材の高さや排出速度を調整する。言い換えれば、現実の飛び量をシート積載部材の高さや排出速度にフィードバックして飛び量を最適な方向へ誘導する。
従って、多数の条件を個別に検知したり判断したりする回路構成や素子や制御を必要とすることなく、予め設定されたシート積載部材の高さや排出速度が不適正であっても、また、時間的に変化する条件にも追従して、シートの飛び量を適正な範囲に収束させ、シート積載手段上の所定範囲にシートを積載し、積載状態や整合状態を適正にして維持することができる。
言い換えれば、極端に薄い紙や光沢紙のような特別な条件でも、シート積載部材の高さや排出速度を速やかに調整して飛び量を適正な範囲に収束させ、飛び量が不足して後端もたれが発生したり、飛び量が過大となってスタックトレイから飛び出したりする可能性を減らして、複雑な設定処理や制御を必要とすることなく、シートの積載/整合状態を安定に維持できる。
また、シートの落下位置としてシートの後端を検知することとしたから、シートPの後端と束排出ローラ対127の距離を演算無しに判別することができ、シートの先端を検知する場合よりも後端検知センサ301、302を束排出ローラ対127に近く配置して筐体構造を小型化することもできた。
また、後端検知センサ301は、測距センサであって、未積載のスタックトレイ面や最上位のシート面、すなわち積載面までの距離に応じた出力を発生するから、積載面高さを計測して一定に維持する制御の位置検出センサとして兼用でき、この場合、紙面検知レバー133と紙面検知センサ224を設ける必要がなくなる。
また、後端検知センサ301、302は、シートPの排出方向に並べて配置された複数の光学素子であって、その検出光軸をシートPの後端が横切る際に出力を変化させるから、積載面から遠く離れた位置に配置して、シートPの取り出し作業や後端検知センサ301、302の配置に困難を生じさせないで済む。
また、後端検知センサ301、302は、シートPの落下位置を、シートPの排出方向で三段階に判別可能で、中間段階では設定をそのまま維持するから、飛び量を収束させた後は設定を変化させない積載を継続することができる。つまり、設定間の無駄な往復動作をしないで済む。
そして、特別な条件や時間的に変化する条件下でも飛び量が適正範囲に誘導されて積載を安定に維持できるシート処理装置119を採用したから、装置本体101を含む画像形成装置の積載に関するトラブルが減り、取り出したシート束の取り扱いも迅速になって、稼動時間が増し、画像形成装置の稼働率と時間当たりシート処理枚数が改善された。
本実施形態のシート処理装置を備えた複写機の正面図である。 複写機の制御系のブロック図である。 本実施形態のシート処理装置の構成の説明図である。 シート処理装置の制御系のブロック図である。 シートの飛び量が最適な場合の説明図である。 シートの飛び量が過大な場合の説明図である。 シートの飛び量が過小な場合の説明図である。 制御例1におけるスタックトレイ高さ制御のフローチャートである。 装置本体の操作部の平面図である。 通常モードの排出処理における排出速度制御の説明図である。 処理トレイを用いる処理モードにおける排出速度制御の説明図である。 制御例2における排出速度制御のフローチャートである。 後端もたれ検知制御の説明図である。 制御例3における後端もたれ検知制御のフローチャートである。 装置本体の操作部の平面図である。
符号の説明
P シート
M2 入口搬送モータ
M3 束出しモータ(駆動手段)
M4a 上トレイモータ(駆動手段)
100 画像形成装置(複写機)
101 装置本体
114 感光ドラム(画像形成手段)
119 シート処理装置
126 第1排紙ローラ対(排出部材)
127 束出しローラ対(排出部材)
127a 上排出ローラ
127b 下排出ローラ
128a、128b スタックトレイ(シート積載部材)
129 処理トレイ(シート積載部材)
210 操作部
211 フィニッシャ制御部(シート排出制御手段)
224 紙面検知センサ
301、302、303、304 後端検知センサ(検知手段)

Claims (12)

  1. シートが積載される昇降可能なシート積載部材と、
    前記シート積載部材に沿った方向へ前記シートを排出する排出部材と、を備えるシート処理装置において、
    前記シート積載部材に排出された前記シートの落下位置を検知する検知手段を備え、
    前記検知手段の出力に基づいて前記シート積載部材の高さと前記排出部材の排出速度のうち少なくとも一方を変更して、後続のシートの積載状態を修正する制御手段を備えたことを特徴とするシート処理装置。
  2. 前記シート積載部材を駆動して昇降させる駆動手段を備え、
    前記シート積載部材は、前記シートを前記排出部材側へ移動させる傾斜面を有し、
    前記制御手段は、前記検知手段の出力に基づいて前記駆動手段を制御し、前記落下位置が前記排出部材から遠い側に検知される場合は、前記落下位置が前記排出部材に近い側に検知される場合よりも、前記シート積載部材の高さ位置を低く修正することを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
  3. 前記排出部材による前記シートの排出速度を調整する調整手段を備え、
    前記制御手段は、前記検知手段の出力に基づいて前記調整手段を制御し、前記落下位置が前記排出部材から遠い側に検知される場合は、前記落下位置が前記排出部材に近い側に検知される場合よりも、前記排出部材の排出速度を低く修正することを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
  4. 前記検知手段は、排出された前記シートの後端を検知する手段であることを特徴とする請求項2または3記載のシート処理装置。
  5. 前記検知手段は、前記シート積載部材の上方に配置されて前記シート排出部材に積載された前記シートの最上面を検知する手段を兼ねていることを特徴とする請求項4記載のシート処理装置。
  6. 前記検知手段は、前記シートの排出方向に並べて配置された複数の光学素子であって、その検出光軸を前記後端が横切る際に前記光学素子が出力を変化させることを特徴とする請求項4または5記載のシート処理装置。
  7. 前記検知手段は、前記シートの排出方向で三段階に前記落下位置を判別可能な手段であって、
    前記制御手段は、前記検知手段の出力に基づいて、前記落下位置が前記三段階における中間段階と判断した場合には、前記変更を行わないことを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
  8. 前記シートのサイズを識別する識別手段を備え、
    前記制御手段は、最初の前記シートにおける前記シート積載部材の高さと前記排出部材の排出速度のうち少なくとも一方を前記識別手段の識別結果に基づいて設定し、前記サイズが大きい場合には、前記サイズが小さい場合よりも、前記排出部材から遠い側へ前記落下位置を誘導する方向に前記設定を行うことを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
  9. 前記シートの処理モードを識別する識別手段を備え、
    前記制御手段は、最初の前記シートにおける前記シート積載部材の高さと前記排出部材の排出速度のうち少なくとも一方を前記識別手段の識別結果に基づいて設定し、前記シートの束排出を行う処理モードでは、一枚ずつ排出する処理モードよりも、前記排出部材から遠い側へ前記落下位置を誘導する方向に前記設定を行うことを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
  10. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段で前記画像を形成された前記シートを受け入れて処理を行う処理手段と、を備えた画像形成装置において、
    前記処理手段を請求項1乃至9いずれか1項記載のシート処理装置としたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記画像形成手段を制御する制御手段によって、前記処理手段が共通に制御されることを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
  12. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段によって画像を形成されたシートが積載される昇降可能なシート積載部材と、
    前記シート積載部材に沿った方向へ前記シートを排出する排出部材と、を備える画像形成装置において、
    前記シート積載部材に排出された前記シートの落下位置を検知する検知手段を備え、
    前記検知手段の出力に基づいて前記シート積載部材の高さと前記排出部材の排出速度のうち少なくとも一方を変更して、後続のシートの積載状態を修正する制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011079620A (ja) * 2009-10-06 2011-04-21 Riso Kagaku Corp 排紙装置
JP2015229529A (ja) * 2014-06-03 2015-12-21 ニスカ株式会社 シート積載装置
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WO2022244163A1 (ja) * 2021-05-19 2022-11-24 株式会社Pfu 媒体排出装置、制御方法及び制御プログラム

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