JP2007118853A - 空港用エスカレータカート - Google Patents

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Abstract

【課題】
上り入り口においてもっぱらハネテコによりカートを後退させてエスカレータに固定する方法は場合によってはカートの定着時に大きな衝撃を受けるという欠陥があった。また出口においてエスカレータのステップの流れに乗ってエスカレータから脱出させる脱出装置はその構造において、後退防止装置の性能が出口のエンドプレートの坂道を登坂する性能でもあることから、脱出すると同時に平地走行状態に確実に戻るには問題があった。
【解決手段】エスカレータへの進入時に前輪が蹴込みに近い位置にある場合は前進させ、蹴込みから遠くに離れた位置で下段に落ちるほうが早い場合は後退させ、移動距離の少ないほうを選択することでカートの定着時に大きな衝撃を受ないようにする。
エスカレータへの脱出時には、回転体車輪より先に回転体車輪のカバーがエンドプレートに当たるようにしてエスカレータから脱出すると同時に平地走行状態に戻るようにする。
【選択図】 図2

Description

本発明は動力やセンサー及びクラッチなどの切換え装置を持たずいかなる操作をすることもなく、エスカレータ進入時にどのような位置にあっても一定の位置でエスカレータに固定され、荷台が勝手に水平になり、出口においては押しても押さなくてもエスカレータのステップの流れに乗ってエスカレータから脱出するカートに関するものである。
エスカレータ内で平行部が段差部より上階側で、連結部に車輪ではなく接地してカートの動きを止めるゲタを有するカートに関するもので、使用が上り方向に限られる空港用エスカレータカートに限って説明する。
動力やセンサー及びクラッチなどの切換え装置を持たずいかなる操作をすることもなく、エスカレータ進入時にどのような位置にあっても一定の位置でエスカレータに固定され、荷台が勝手に水平になり、出口においては押しても押さなくてもエスカレータのステップの流れに乗ってエスカレータから脱出するカート(例えば特許文献1、特許文献2参照)で使用が上り方向に限られる空港用エスカレータカートは、上り入り口においてもっぱらハネテコによりカートを後退させてエスカレータに固定し(例えば特許文献1)、エスカレータの出口で押しても押さなくても外れなることなくエスカレータから脱出後解除されて平地走行状態に戻るブレーキが取り付くもので(例えば特許文献2、特許文献3参照)、取手から手を放すと自動的にかかるブレーキ(例えば特許文献1)がとりついている。
特開2005−41461 特願2005−101197 特願2005−164185
上り入り口においてもっぱらハネテコによりカートを後退させてエスカレータに固定する方法はエスカレータ進入時にカートが固定される位置にないときはすべてカートを後退させるもので、後退で移動する距離が長いとき後退する間に段差が成長して前輪が大きな段差を落下したり、後退でカートに大きな動慣性がつくなどしてカートの定着時に大きな衝撃を受けるという欠陥があった。
また出口においてカートを押しても押さなくてもエスカレータのステップの流れに乗ってエスカレータから脱出させる脱出装置はその構造において、後退防止装置の性能が出口のエンドプレートの坂道を登坂する性能でもあることから、脱出すると同時に平地走行状態に確実に戻るには問題があった。
また取手を押したり引いたりすると外れ、取手から手を放すと自動的にかかるブレーキがカートについてなければ、地面に勾配がある場所に止めておくとき勝手に動き出す危険があり、カートを押す人が走ったとき暴走するカートを止めることができないなどの危険があるためカートには必要なものであるが、本発明のエスカレータカートのように入り口におけるカートの定着に至る移動が前後輪の車輪の回転によるものなので、本発明のエスカレータカートにこのブレーキを取り付けることは困難であった。本発明はこのような問題点を解決し、さらに複数のカートを一まとめて収納し移動できる構造にして、空港用エスカレータカートをよりよくすることを目的とするものである。
本発明は上記目的を達成するため第1の課題の解決手段として、カートがエスカレータの上り入り口に進入したときカートの位置がいかなる場所にあっても最終的にはカートを一定の位置に一定の状態でエスカレータに固定するため2つの手段を採用し、すなわち前輪の位置が後ろのステップ角部に近いときはハネテコによって後退させ、前方の蹴込みに近いときは前進させる方式で、カートを後退させるハネテコの他にカートを前進させる前進装置を追加する。
前進装置は前後2つの前進装置からなり、それぞれは片端が車体に取り付く回転軸で多端は前方にて上昇するステップを捉える先端部分を有するアームであり、前の前進装置は回転軸を上位にして上から上昇するステップ面上に乗り上げるアームで、後ろの前進装置は回転軸を下位にして下から上昇するステップに引っかかってぶら下がるアームである。前後の前進装置を連動させることにより、エスカレータへの進入時に前輪が蹴込みからはなれた位置にある場合、はじめに前の前進装置が働き最後に後ろの前進装置を働くようにし、前輪が蹴込み近くにある場合、前の前進装置を無効にして後ろの前進装置だけで前進させ前輪を蹴込みに密着させる。このようにしてエスカレータへの進入時に前輪が蹴込みに近い位置にある場合は前進させ、蹴込みから遠くに離れた位置で下段に落ちるほうが早い場合は後退させ、移動距離の少ないほうを選択することでカートの定着時に大きな衝撃を受けるという欠陥を解決する。
第2の課題の解決手段は次の通りである。エスカレータの出口で押しても押さなくても外れなることはなくエスカレータから脱出後解除されて平地走行状態に戻るブレーキは、エスカレータ内に進入して車体が傾斜し始めたとき内蔵される後ゲタ車輪が着地し回転体が回転して前方の後輪を浮かして前方の後輪に代わって車体後部を支持しカートの後退を防ぐものであるが、回転体が後ろに回転して回転体前方の車輪が浮き、回転体後方のゲタが接地して後退を防止する姿勢は出口のエンドプレートの坂道を登坂する姿勢でもあることから、脱出すると同時に平地走行状態に確実に戻るには問題があった。脱出装置の回転体車輪の前部にカバーを取り付け、回転体車輪より先に回転体車輪のカバーがエンドプレートに当たるようにして回転体を前転せしめればエスカレータから脱出すると同時に平地走行状態に戻るようになる。
第3の課題の解決手段は次の通りである。カートの定着に至る移動が前後輪の車輪の回転によるものなので、これにブレーキを取り付けるのではなく、地面を押さえてカートを浮き上がらすことにより制動するブレーキを連結点後方に取りつける。このブレーキはカートが動くことによって回転する扇形車輪を地面に接地させるだけのブレーキで、扇形車輪の形は回転に従い回転軸と接地点との距離が増加する形で回転軸がしっかりとカートの車体に固定されればカートが動くとカートを浮き上がる。ブレーキの入り状態で3個の接続軸が一直線に並ぶようにすると扇形車輪の回転軸が固定されるので、ブレーキの入り切りにおいてカートを制動するような大きな力は必要としない。
第4の課題のカートの収納についての解決手段は次の通りである。本発明のエスカレータカートは同一ステップ上にある車体平行部と2段にまたがる車体段差部からなり、中央の連結部で連結される構造で、車体が中央で2つに折れる構造である。車体が変形ししかも強度があるようにするには中央の連結部を2重のパイプ構造にして、中側に差し込まれる細いパイプは外側の太いパイプより長く左右の両端は外側の太いパイプより外に飛び出しているようにして、中側に差し込まれる細いパイプの両端に左右の車体段差部を取り付け、外側の太いパイプの切り口に左右の車体平行部を剛接合状態で取り付け合体させる。このようにすると左右2つの車体平行部と左右2つの車体段差部はそれぞれが連結部を含めて一体となり強くて頑丈な構造となり、連結部を共有するので車体が変形できる。このように基本となる構造が確立すると収納できるように車体に荷台その他の部品を取り付ければよいことになる。
エスカレータはエレベータと異なり人を大量に連続的に運ぶもので人の流れの動線上に設計される。エスカレータがカートや車椅子を運べるようになれば街や建物の設計を根本的に変えるだけでなく、障害者の地域社会への参加を促し、来るべき老人社会を明るくするものとなる。空港用エスカレータカートはカートや車椅子のエスカレータへの乗り入れを実現するための先駆的役割を果たすもので、まず管理の行き届いた一定の環境で試験的に使用するものである。
図1に示すように車体は中央で2つに折れる構造で、同一ステップ上にある車体平行部1と2段にまたがる車体段差部2からなり、中央の連結部Rで連結される。荷台3は前部で車体平行部1と接続軸Qと接続され、後部では接続軸Sと接続軸Pとを両端に有する方杖4を介して車体段差部2と連結される。エスカレータ内で車体が折れ変形して階段状の地形になじんでも、荷台の僅かな変形を車体の折れ変形に大きく伝えるリンク装置が働き荷台は殆ど水平に保たれる。
カートの入り口での定着について、上段から下段に落下して後退しながら定着するのではなく前進しながら定着する本発明の前進装置を紹介する。前進装置は前と後ろとの2つの装置からなり、図1(a)は前の前進装置8だけを取り付けたカート 図1(b)は後ろの前進装置9だけを取り付けたカート 図1と(c)図1(d)は前後の前進装置の両方を取り付けたカートをしめす。図1(a)と図1(b)の図中に点線で示すカート下の地形は前方に上昇をおえたステップを表す。また図中黒く塗りつぶした部分はゴム等の緩衝物が取り付く。
前の前進装置は図1(a)に示すように回転r1の中心は上位T1にあり接地側は下位t1にある。ステップ上昇に従い下位の接地側が接地すると、地面に立てた棒が倒れるように、下位接地点t1を中心に上位の他端T1が円運動r2をして車体は前進する。このとき接地点t1はアーム8の先端から内部に移動する。接地点t1が内に移ると接地点t1と回転中心T1を結ぶ直線Y1−Y1の傾きがより鉛直に近づき、アームが回転しても直線Y1−Y1の回転角の増加は少なく、接地点に滑りが生じるまでアーム8は余分に回転できる。
図1(b)に示すように後ろの前進装置は回転の中心が下位T2にあり接地側が上位t2にあってステップに引っ掛かる。ぶら下がった振り子が鉛直の位置まで降りていくように、上段のステップに引き上げられながら車体は前進する。
前の前進装置について詳述する。回転の中心T1とステップの接点t1とを結ぶ直線Y1−Y1と鉛直線のなす角度が鉛直をなすときはアーム8が倒れないので車体は先頭が持ち上げられるが、鉛直から僅かに傾くとアーム8が倒れ始めるので車体の先頭が持ち上がらずに前進する。
アームが長く回転半径が大きい程水平方向の変位は大きく、直線Y1−Y1の傾きが鉛直に近いほど接地点t1は同じ鉛直方向の変位に対して水平方向の変位は大きくなり、鉛直方向の僅かな変位に対して水平方向の変位は大きくなる。さらに傾きが大きくなると、前の前進装置の接地側が滑ってカートは前進しない。
すなわち前の前進装置は接地して始まりの段階で僅かに回転して車体を前進させるが、以後は無効である。前の前進装置が有効に働くのは接地して始まる僅かに回転する間だけなので接地はステップの上昇が終わる直前に始める。
従って平地走行状態ではアームの下端t1は地面からステップ1段分の高さ以内でできるだけ高い位置に設定される。また水平方向の移動を大きくするため、回転中心の位置T1を高くしてアーム8はできるだけ長くし、アーム下端の接地時に車体の先頭が浮き上がらないようにアーム8は鉛直位置から少し傾けて置く。
前の前進装置について詳述する。後ろの前進装置の回転中心T2は、回転半径をできるだけ長くするため車体のできるだけ低い位置で、しかも最後にアームが鉛直状態になるのが好ましいのでできるだけ前の位置にする。
そもそも前の前進装置にしても後ろの前進装置にしても、前進装置はカートにカートを持ち上げる力が働いたときに有効に機能するもので、持ち上げられたカートは円運動をして降りて行く際前進する。したがって接地点で滑りが生じるとカートは持ち上がらず前進しない。
前の前進装置にしても後ろの前進装置にしてもアームが鉛直に近い状態のとき、接地点で滑りが生じることなくカートは持ち上がって前進する。前の前進装置は鉛直状態から始まり後ろの前進装置は鉛直状態で終わるので、前の前進装置は最初に機能し、後ろの前進装置は最後に機能する。
図1(c)に示すように、前輪が蹴込みにあたって前進しない時、前の前進装置はアーム8の回転が阻止されカートの先頭が持ち上げられて前輪が浮いたままになる。
このような事態を避けるため、前の前進装置が接地する前に、後ろの前進装置のアーム9の前面t3がステップ角部に接触しアームが回転するようにして、後ろの前進装置のアームの回転r3により前の前進装置のアーム8の回転r1を誘導して前の前進装置の機能を無効にする。
図2に示すカートは後ろの前進装置のアーム9の先端を前の前進装置のアーム8前面に接触させて引き寄せるもので、図5に示すカートは後ろの前進装置の接地部分t3を短くして後ろの前進装置のアーム先端と前の前進装置のアームの付け根を連結棒12でつなぐものである。
後ろの前進装置がスッテップ上に接触する場合は前の前進装置のアームを大きく動かさないので、また後ろの前進装置が最後にしか有効でないので、後ろの前進装置と前の前進装置の連結棒でつないで同時に動いても前の前進装置の効果を減少させるものではない。
後ろの前進装置の接地部分t3を短くして前の前進装置の連結棒でつながない場合、前の前進装置から後ろの前進装置へリレーするとき図1(d)に示すように、後ろの前進装置のアーム9の先端が蹴込みにあたって後ろの前進装置の接地部分がステップ上に乗り上げない結果になるので、後ろの前進装置の接地部が前の前進装置の接地部より上位にあるよう後ろの前進装置のアーム先端と前の前進装置のアーム8の付け根を連結棒でつなぐと良いことになる。初めに前輪が蹴込みに定着する位置にあってカートが前進しい場合、前の前進装置はア−ム8の回転が止まるが、後ろの前進装置はア−ム9の回転は止まらない。
ここで取り扱う空港用エスカレータカートは荷物を上階に運ぶもので下階に下ろすことはないカートで、上階に上がったカートは荷物が載らない状態で下階に下ろされる。平行部を先頭にしてエスカレータで上階から下階に下ろす場合、後ろの前進装置のアーム前面t3がステップ上に乗りブレーキとして働く。
上り入り口でカートの定着に至る移動を前進装置だけに頼って前進だけにすると、移動距離が長すぎて連結部後方の連結部ゲタ7が上段のステップ上に乗り移ることができない場合がある。定着に至る移動は前進と後退の双方を使い分け移動距離の少ないほうを選択し、ステップの段差が成長する前に移動を完了することが望ましい。すなわちカートがエスカレータに進入したとき、前輪が前方の蹴込みに近いときは前進させ、後ろのステップ角部に近いとき後退させる。
カートがエスカレータに進入した時カートの位置は一定せず、前輪より前でステップ角部がどこに上昇してくるかは決まらない。ステップ角部が上昇してくるあらゆる位置を想定して、それぞれの場合においてカートの定着に至るまでの動きについて述べる。
図2(a)に示す1点差線L1〜L4はそれぞれカートがエスカレータに進入した時のカート下の階段状の地形を表す。1点差線L1はハネテコ10先端部が蹴込みに当たる場合のカート下の地形を示すもので、前輪5の車軸はステップ上になく前輪は落段状態にあり前輪が落段してカートは定着する。
1点差線L1〜1点差線L2間にステップ角部が上昇する場合、ハネテコ後部の車輪が落段し、ステップ角部はハネテコ前部の摩擦面にあたってカートの前進を阻止し、ハネテコがr5方向に回転し車体は後退する。
ステップ角部が1点差線L2より前輪に近い位置で上昇すると、例えばカート下の地形が1点差線L3、L4の場合、ハネテコ後部の車輪はステップ上に乗り上げ、ハネテコ前部の摩擦面がステップ面にもさらに上段の蹴込みに当たることなく上昇するのでカートは後退しない。1点差線L1〜1点差線L2間にステップ角部が上昇する場合、車体は後退して定着するが、それ以外は前進して定着する。
カートがハネテコによって強制的に後退させる範囲L1〜L2間を長くするには、ハネテコ10のアームの長さとハネテコ前部の摩擦面t4の長さを長くする必要があるが、この寸法はハネテコ後部の車輪がステップに乗り上げカートの後退に無効に働くとき、図2(b)に示すように乗り上げたステップ面の前に立ち上がる上段の蹴込みに当たってはいけない条件から長さは制限される。
またハネテコ後部の車輪を前輪側に近づけると、強制的に後退させる範囲L1〜L2間の距離は長くなるが、ハネテコの回転軸とハネテコ後部の車輪の回転軸を結ぶ直線Y1−Y1の傾きがより鉛直になり、カートは後退せずカート先頭が持ち上がることになる。この傾向は進入時にカートを前へ押し込む力が強ければ強いほどより顕著になる。カートの前進を阻み、先頭が立ち上がることなくカートを後退させるには、直線Y1−Y1の傾斜角は15°以上は必要である。
直線Y1−Y1の傾斜角を最小にしてハネテコ後部の車輪を前輪側に近づけると、ハネテコの回転軸T1を荷台の外にしなければならない制約からハネテコのアームの長さは短くなり、同じハネテコの回転角でステップ角部の上昇に対してカートの後退が少なくなる。
カートが後退する間に前輪が落段するステップの段差が成長してしまうと、前輪は大きく成長した段差を落段することになるので、ハネテコの接地部分t4はできるだけ地面に近く低い位置にして、ステップ角部の上昇を早めに捉える必要がある。
カートがエスカレータ内へ進入して時間が経過するに従って車体が傾き、車体が傾くことによりハネテコの接地部分t4の位置が上昇して下から上昇してくるステップ角部から遠ざかり、ステップの上昇がカートの後退に次第に寄与しなくなろので後退移動は早く完了する必要がある。
カートを強制的に後退させる距離の最大値L1〜L2を大きくすればする程、上述のカート先頭部の持ち上がり現象や、前輪の大きな段差での落段を招く結果となり、この際カートが加速して後退するので前輪が落段した後に蹴込みと密着した位置で止まることなく、蹴込みと大きく離れて定着位置を通り過ぎて更に下段に落段しなければならない位置まで後退することになる。
上述のようにカートがエスカレータ進入時に前輪が蹴込みに密着しない位置のときはすべてカートを後退させることは困難であり、専ら後退させる機能しかないハネテコに頼るのは限界がある。またエスカレータの入り口において、カートを押して前進させるのであるから、前進にブレーキがかかり更に後退させるより前進しながら定着するほうが円滑に定着することになる。
ステップ角部がL2の場合より前輪に近づいた位置で上昇してくるとき、ハネテコ後部の車輪はステップ上に乗り上げてハネテコはカートを後退させる役目を果たさなくなり、代わりに前進装置が機能することになる。ステップ角部がL1〜L2間に上昇するときカートは後退して定着に至るが、ステップ角部がL2の場合より前輪に近づいた位置で上昇してくるときカートは前進して定着する。
L3はステップ角部が後ろの前進装置のすべり面t3に接触しない場合で、L4は後ろの前進装置のすべり面t3に接触しながら上昇する場合を示す。
」ステップ角部が後ろの前進装置のすべり面t3に接触しない場合、後ろの前進装置の摩擦面t2がステップ上に乗るだけでアームは大きく回転しないが、ステップ角部が後ろの前進装置のすべり面t3に接触する場合はアームは大きく回転する。後ろの前進装置の先端が前の前進装置のアーム前面t5上を滑走すると前の前進装置はr1方向に回転しその機能を失う。
L3に示すようにステップ角部が後ろの前進装置のすべり面t3に接触しない場合について述べる。前の前進装置は摩擦面t1が接地した時点で効力を発揮しカートを前進させるが、アームが内側に倒れてr1方向に回転するに従いその効力は失われる。それに反して後ろの前進装置は、摩擦面が接地した時点では効力を発揮せず、アームの回転r3に従いアームが鉛直に近づくほど効力を発揮する。
従って前後の前進装置が同時に接地しても、接地直後は前の前進装置が働き後ろの前進装置は働かない。前の前進装置が回転して効力を失い始めると後ろの前進装置がその役目を受け継ぐことになる。
前の前進装置はアームの長さが長く回転半径が長いので、その回転によるカートの前進距離は大きく、カートの前進が前の前進装置だけでは不足する場合、僅かではあるが後ろの前進装置によってさらに前進させることができる。このようにして大きくカートを前進させることができる。また後ろの前進装置はハネテコによってカートが後退し前輪が下段に落下するときブレーキとして働き、最終的に前輪を蹴込みに密着させる。
上述のように前輪が蹴込みから大きく離れた位置から、前輪が蹴込みに密着する位置まで前進して大きく移動させることができるが、前輪が蹴込みから大きく離れた位置ではなく前輪が蹴込みに密着する位置に近い場合、前の前進装置がその効力を失う前に前輪が蹴込みに当たりカートが前進せず、前の前進装置が内側に倒れることなく直立した状態でその回転r1が停止する事態に陥る。この場合すべてのカートの運動が停止し、そのままの形でカートの先頭が持ち上げられることになる。
そもそもハネテコの後退装置にしても前進装置にしても、カートが持ち上げられ降りていく際の円運動でカートが前進なり後退をするものなので、カートの前進なり後退が止まると持ち上がられたカートは降りていくことができず、カートの先頭が浮き上がったままの結果となる。このような事態を避けるためL4に示すようにステップ角部が前輪の前方近くに上昇する場合は。前の前進装置の接地部t1がステップ面に乗る以前に、後ろの前進装置のすべり面t3がステップ角部の上昇により突き上げられるようにする。
後ろの前進装置は先端がステップ面上に乗る場合と違い、アーム前面のすべり面がステップ角部に接触する場合はアームの回転r3に際しアーム先端の回転による移動は大きく、前の前進装置のアームは接地する前にr1方向に回転しその先端がステップ面に接触することはなくなる。
後ろの前進装置の先端が前の前進装置のすべり面t5に当たるとき、接点が前の前進装置の回転軸に近い程大きく回転するので、後ろの前進装置の僅かな回転で前の前進装置を大きく回転させるには、図5に示すように後ろの前進装置の回転軸から遠く離れた位置と前の前進装置の回転軸近くの位置を連結棒で繋ぎ、後ろの前進装置の小さな回転を前の前進装置の大きな回転に伝達するようにすればよい。このようにして進入時にカートの前輪が蹴込み近くにある場合、前の前進装置を無効にして後ろの前進装置だけで前進させ前輪を蹴込みに密着させる。
図2(b)図はカートがエスカレータに定着した状態を示し、上述のいかなる場合も必ずカートは前輪が蹴込みに密着する位置に移動し、カートがエスカレータに進入したときいかなる位置にあっても図2(b)図に示す一定の位置で一定の定着状態に至る。
本発明のカートをエスカレータに乗り入れたとき想定される事故は、カートがエスカレータに固定されず滑り落ちる事故、荷台の水平が崩れて荷こぼれする事故、出口で脱出することなくエンドプレート手前で止まり出口を塞いでしまう事故などが考えられるが、出口で脱出に失敗し塞がった出口に後続する人々がどんどん送り込まれる事故が最も危険な事故である。通常のカートには取手から手を放すと自動的に作動するブレーキが取り付けられているが、出口において脱出する直前までブレーキのかかった状態は、カートがエスカレータに固定されて送り出される状態で好ましいが、脱出に際して押すことによってブレーキが解除されるので、脱出に失敗した場合エンドプレートを乗り越えることなくエスカレータ外に出ることはなくなる。このような事故をなくすにはカートがエスカレータ内にあるまでは押しても押さなくても外れないブレーキで脱出後ブレーキが解除されて平地走行状態に戻るブレーキが必要である。
図3は脱出装置の説明図で、図3(a)は平地走行状態で脱出装置に内蔵される回転体車輪と後ゲタ車輪は宙に浮いた状態にある。図3(b)はカートがエスカレータ内に進入して車体が傾斜し始めたときの状態図で後ゲタ車輪が着地し回転体が回転する状態図で、図3(c)は脱出直前に車体が水平に戻っても回転体が戻ることなくカートの後退を防ぐ状態を示す。
脱出装置はケースH1内に収納される。ケースH1の両側のプレートには接続ボルトが貫通するボルト穴h1〜h5が対称に施され、ケースH1は両側の側面と上面からなり前後と下は開放であり断面はコ型である。穴h1は回転体i1の回転軸でありh2は後ゲタi2の回転軸で、穴h3に途中が折れた押さえ金具i3が取り付く。穴h3には捩りバネ14が施され押さえ金具はi3後ゲタ車輪j3を押さえつけ、押さえつける力が後ゲタ車輪j3の半径方向に働くので図1(a)と図1(c)の両方の終点に於いて後ゲタi2を静止状態に保つ。
h4は回転体i1より先にエンドプレートに衝突する当たりプレートで、回転体i1が前方に回転するとき前方に回転し、エンドプレートに衝突したとき後方に回転して回転体i1を前転させ図3(a)の平地走行状態の位置に戻す。但し回転体h1が後輪6と充分近い位置にあって、回転体の車輪j2の前方を覆うカバー13がエンドプレートに衝突するとき、当たりプレートh4は不要である。
図3(b)に示すようにエスカレータ進入直後に車体が傾き尻餅状態になって車輪j2のカバーが接地して傷がつくのを防ぐため、回転軸h4にはこれをガードする車輪が取り付ける。
貫通穴h5と後ゲタ車輪の回転軸を引きバネで結べば、押さえ金具i3を用いた場合と同様に両終点での静止状態を保つことができる。
回転体i1には回転体ゲタj1と回転体車輪j2が取り付き、後ゲタi2には後ゲタ車輪j3が取り付く。回転体i1の接続軸h6と後ゲタ車輪j3の回転軸は連結棒i5で連結され、図3(b)に示すように車体が傾き後ゲタ車輪が接地して後方に回転すると回転体i1は前方に回転する。さらに車体が傾くと回転体前方に空間ができ回転体は接地することなく回転し、回転体車輪j2の回転軸が図3(c)に示すように回転体i1の回転軸h1を通る鉛直線Y2−Y2より前方になる。
車体が傾き後ゲタ車輪j3が接地すると連結棒i5が回転体i1を引っ張ることにより回転体i1が回転し、回転体車輪j2が接地する。回転体車輪の接地点j2は初めは回転体の回転中心h1を通る鉛直線Y2−Y2の後方にあるが、回転体車輪が前進して鉛直線Y2−Y2の前方に移る。回転体車輪の接地点が鉛直線Y2−Y2の前方にあるとき、回転体車輪に負荷がかかれば回転体は自力で回転し、後ゲタi2の介助は要らない。車体傾斜後ゲタi2が接地状態ではなく下段のステップの上空にあって中に浮いた状態にあるときや、出口付近で車体が水平に戻るとき、車体の重量はゲタ車輪j3ではなく回転体ゲタj1と回転体車輪j2が支持することになり、このとき回転体車輪j2が鉛直線Y2−Y2より前方にあれば自力で回転する。このとき回転体i1の回転によって後ゲタi2が押し上げられる。
この状態になれば図3(c)に示すように出口直前で車体が水平に戻っても、回転体i1は逆戻りの回転をしてケースH1内に収納される方向に戻ることなく直立し、前方の後輪6を浮かすことになる。
カートは回転体ゲタj1と回転体車輪j2とで支持されステップの流れに乗って運び出されることになるが、カートが停止するとステップの流れによって回転体i1は後転し、前方の回転体車輪j3が宙に浮き後方の回転体ゲタj1が接地してカートの後退を防ぐブレーキとなる。また回転体i1が直立した状態でカートを押して前進させたとき、回転体i1は前転し前方の回転体車輪j2が接地して後方の回転体ゲタj1が宙に浮いて走行することになる。回転体車輪j2の回転が止まれば回転体i1はさらに前進せず、回転体i1は後転してケースH1内に収納される。
脱出装置は回転体車輪j2がエンドプレートに衝突すると回転体i1は前転し、エスカレータから脱出すると同時に脱出装置は図3(a)の状態に戻って復帰するものであるが、回転体i1は後転して前方の回転体車輪j3が宙に浮き後方の回転体ゲタj1が接地してカートの後退を防ぐ機能を有するので、この機能が邪魔をしてエンドプレートの勾配になじんで後転し傾斜を上ってしまうことになる。回転体車輪より先に回転体車輪のカバーがエンドプレートに当たる場合、回転体i1は前転しエスカレータから脱出すると同時に平地走行状態に戻る。
取手から手を離すと自動的にブレーキがかかる装置を取り付ける場合、入り口で手を離したとき定着に至る移動を止めてしまう結果を招く。また出口で押しても押さなくてもエスカレータによって勝手に押し出される性能は損なわれることになる。前輪に手を離すと自動的にブレーキがかかるようにすると上述の出入り口での不都合が生じ、カートの後輪あるいはその付近で手を離すと自動的にブレーキがかかるようにすると、カートの後ろからカートを順々に押し込んで複数のカートを一体にして収納し移動させるとき前輪が宙に浮き後輪だけが接地するので、ブレーキが効いたままでは走らなくなる。
このようにカートの先頭や後尾に手を離すと自動的にかかるブレーキをとりつけると不都合が生じるので、連結部のゲタの後方にエンドプレートに乗り上げる車輪とその後方に地面を直接押さえつけるブレーキをとりつけるとよい。連結部後方に手を離すと自動的にかかるブレーキをとりつけると、入り口では定着に至る移動に際して接地することはなく、出口において連結部後方の車輪が先にエンドプレートに乗り上げその後ろの手を離すと自動的にかかるブレーキは宙に浮く状態になる。また複数のカートが一体となって動くときは、後ろのカートの前輪が前のカートの前輪の受け台に乗り上げて手を離すと勝手にかかるブレーキは解除されるようになる。
図4は取手を放すと勝手にかかるブレーキについて説明するもので、図4(a)は取手部分を示し図4(b)図4(c)は連結部後方に取り付けたブレーキの機構図である。図4(b)はブレーキの回転体p9が接地した状態図で、図4(c)は接地せず宙に浮いた状態図である。ブレーキの回転体p9はカートが動くことによって回転し回転軸と接地点との距離が増加する形の扇形車輪17で、これを地面に接地させるだけでカートが動くとカートが持ち上がる仕組みのブレーキである。
図4(a)においてケースK1は接続軸k1、k2、k3を有し、それぞれプレートp1、ワイヤー取り付け具p2、滑車p3が取り付く。プレートp1は端部に取手11と滑車p4が取り付き、k1を中心に回転し取手を前後に倒すことができる。取手から手を放すと図4(a)のように取手は直立した状態を保ち、取手を押したり引いたりすると反対側の滑車p4が円運動をして動滑車として機能しワイヤー16の送りを増幅させる。取手から手を放すとワイヤーはケースK1から送り出され、取手を押したり引いたりするとワイヤー16はケースK1内に引き込まれる。
図4(b)図においてケースK2は接続軸k4、k5を有しそれぞれプレートp5、p6が取り付く。p5は接続軸k4、k6、k7を有し、k6には図4(a)で説明したケースK1から送り出されるワイヤー16の端部が取り付き、ワイヤー16のチューブの切り口とk6の間には押しバネが仕込まれる。k4には捩りバネ14が仕込まれ図4(a)において取手が直立状態のときワイヤーが緩み、捩じりバネ14によってp5はk4を中心に回転して立ち上がった状態になる。k7にはp5と後述のp6と連結する連結棒p7が取り付く。
p6は連結軸k5、k8、k9と回転軸k10を有し、k8には連結棒p7が取り付き、k9にはブレーキp9が取り付き、k10には車輪p10が取り付く。図4(a)において取手が直立状態のとき、プレートp6は下方向に回転し、車輪p10が地面に近づき図4(b)に示すようにブレーキp9が接地する。ブレーキp9はカートが前後に動くとk9を中心に回転し、例えばカートが後ろに動くと回転して図4(b)に示す一点鎖線で示す状態になる。
この際地面X1−X1は一点鎖線で示すX2−X2に位置し、ブレーキp9の回転によってカートが持ち上げられることになり、p9に地面を押さえる力が発生し、回転すればするほどカートが高く持ち上げられるので元の位置に戻ろうとする復元力は増加する。またブレーキp9が地面を押さえる力の反力が、プレートp6を接続軸k5を中心に上方向に回転させようとするが、接続軸k4、k7、k8が一直線上にあるのでプレートp6は回転せず、ブレーキp9の接続軸k9の位置は動かない。
車輪後方の地面を直接押さえつけるブレーキは地面を直接押さえつける力によってカートを制動するものではなく、地面に設置するだけでカートが動くことによってカートを制動する力が発生し成長するもので、動くことによって回転し回転軸と接地点との距離が増加するかたちの扇方車輪17を接地させるものである。通常のブレーキ機構ではブレーキの入り切りにおいて地面を押さえつけてカートを制動する力と同じ大きさの力が必要であるが、この回転体を接地させるブレーキ機構では地面に回転体を接地させるだけで地面を押さえつけるものではないので、ブレーキの入り切りにおいてカートを制動するような大きな力は必要としない。
図4(c)は取手を押したり引いたりして倒れた状態のとき、ワイヤーに引張力が働きプレートp5が接続軸k4を中心に下方に回転し、連結棒p7でプレートp5とp6が連結されているのでプレートp6が上方向に回転し、ブレーキp9と車輪p10を地面から離して宙に浮かす。プレートp5は収納時後から差し込まれるカートの前輪が乗り上げてくる台18でもあるので、後ろのカートの前輪がプレートp5に乗り上げると、プレートp5は取手から手を離した状態でも下方向に回転してブレーキが解除された状態になる。
図5は本発明の実施例で空港用エスカレータカートである。 図5(a)は側面図 図5(b)は車体部分の平面図 図5(c)は荷台部分の平面図 図5(d)は背面図である。車体平行部1の連結部Rより前方の部分は上面と両側の側面からなるコ型断面の曲げプレートで、前輪の固定輪5と後の前進装置が取り付き蝶番Qを介して荷台3と連結される。車体平行部1の連結部には直後に連結部ゲタ7が取り付き、連結部ゲタは7エスカレータ内で車体が折れ変形したときステップ角部に接地する。また連結部には車体の上に凸の折れ変形を止める当り19が取り付き平地走行状態では連結部ゲタ7は宙に浮く。図5(b)において後輪6の周りの1点鎖線は自在輪の運動範囲を示し、前方の点線で描かれた円は収納時の前のカートの自在輪の運動範囲を示す。
車体平行部1の連結部Rより後方は下面と両側の側面からなるコ型断面の曲げプレートで、点線で示す半円は別のカートを後から差し込んで複数のカートを収納するとき後のカートの前輪を示し、車体平行部1の後尾に後のカートの前輪が乗る台18が設けられる。図5(b)に示すようにこの受け台18にはプレートの底面に前輪が落ち込む穴があけられている。また連結部の後には取手の動きをワイヤー16で伝えて動くブレーキ16が取り付けられ、取手から手を放すと自動的にブレーキF2がかかる。
図5(b)に示すように左右の車体平行部は先頭部と連結部でパイプを介して剛接合状態で繋がれ、パイプ部分は太いパイプの中に細いパイプが差し込まれる2重パイプの構造で、前の2重パイプについては中側の細いパイプで左右の車体平行部を合体させ、外側の太いパイプに後の前進装置11が取り付き後の前進装置はT2を中心に回転することになる。後の2重パイプについては外側の太いパイプで左右の車体平行部を合体させ、中側に差し込まれる細いパイプは外側の太いパイプより長く左右の両端は外側の太いパイプより外にとびだしている。中側に差し込まれる細いパイプの両端には左右の車体段差部が取り付けられる。上記の連結部のパイプの2重構造は内側のパイプを錆止め塗装することができないのでステンレス鋼で作られる。
次にカートの収納について述べる。長平方向に前に行くに従い幅が減少すると、前のカートの背後から差し込むことができるし高さを徐々に高くすると後ろからかぶせて重ねることができる。また長さ方向について幅や高さに変化がない部分については、後ろから差し込んで収納することができない。図5(b)図5(c)に示すように車体前部1の前輪から連結部までの部分と車体後部2の自在車輪から最後尾までの部分は、長さ方向に幅に変化がなく、これらの部分の長さXA、XB以上にカートを差し込むことはできない。
カートを差し込んだ長さをXpとすると、後から差し込まれるカートのY3−Y3の部分は前のカートのY4−Y4の位置にあり、後ろのカートの外幅W3は前のカートのY4−Y4の部分の内幅より小さくなってはならない。また前のカートの最後尾の位置Y6−Y6でのカートの内幅W6は、後ろのカートのY5−Y5の位置での外幅より広くなければならない。
荷台先頭はハネテコや前進装置を下に取り付けるため斜めに立ち上がるが、収納時後ろから差し込まれるカートの先頭の立ち上がり部分は前のカートの荷台の中央部分を排除しなければ差し込むことはできない。F3は荷台の底で荷台先頭の立ち上がり部分の通り道に位置する中央部分で図5(d)に示すヒンジ26にて上に跳ね上がるように回転し、収納時後ろからカート差し込まれるとき跳ね上がって排除される。F4は取り扱い説明や広告を掲載する掲示板で、これは、収納時後ろから差し込まれるカートの荷台先頭の立ち上がり部分の通り道に
ならないので取手付近の高い位置に取手支柱に固定される。荷台先頭の立ち上がり部分を図5(d)に点線で示す。
前進装置の動作説明図。 カートの定着に至る移動についての説明図 脱出装置の動作説明図 取手から手を放すと勝手にかかるブレーキについての説明図 空港用エスカレータカートの構造図
符号の説明
1 車体平行部
2 車体段差部
3 荷台
4 方杖
5 車体の前輪で固定輪
6 車体の後輪で自在輪
7 連結部ゲタ
8 前の前進装置のアーム
9 後ろの前進装置のアーム
10ハネテコ
11取手
12連結棒
13回転体の車輪j2の前方を覆うカバー
14捩りバネ
15押しバネ
16ワイヤー
17扇形車輪
18収納時後から差し込まれるカートの前輪が乗り上げてくる台
19車体の上に凸の折れ変形を止める当り
20当り
21エスカレータのステップ角部
22エスカレータの蹴込み部分
23エスカレータ段の踏面部分
24エスカレータのエンドプレート
25地面
26ヒンジあるいは蝶番
P方杖4と荷台3の後部を接続する接続軸
Q車体平行部1と荷台3の前部を接続する接続軸
R車体平行部1と車体段差部2を接続する連結部
S方杖4と車体段差部2を接続する接続軸
F1脱出装置
F2取手から手を放すと勝手にかかるブレーキ装置
F3荷台の底で荷台先頭の立ち上がり部分の通り道に位置する中央部分
F4取り扱い説明や広告を掲載する掲示板
T1、T2前後の前進装置のアームの回転の中心
t1〜t3前後の前進装置のアームの接地点
t4ハネテコ前部の摩擦面
t5ハネテコと後の前進装置のアーム先端との接蝕面
r1〜r4前後の前進装置のアームの回転の中心
K1、K2取手から手を放すと勝手にかかるブレーキ装置に取り付くケース
k1〜k9取手から手を放すと勝手にかかるブレーキ装置に取り付く接続軸
p1〜p9取手から手を放すと勝手にかかるブレーキ装置に取り付く部品
X1−X1ブレーキの扇形車輪17が宙に浮いたときの地面
X2−X2ブレーキの扇形車輪17によって押さえつけられた地面
Y1−Y1前の前進装置の回転体の接地点t1と回転中心T1を結ぶ直線の傾き
Y2−Y2脱出装置の回転体i1の回転軸h1を通る鉛直線
H1脱出装置のケース
h1〜h5ケースH1の両側のプレートには接続ボルトが貫通するボルト穴
i1〜i5ボルト穴h1〜h5に取り付く部品
j1〜j3部品i1〜i5に取り付く部品


Claims (4)

  1. カートがエスカレータの上り入り口に進入したときカートの位置がいかなる場所にあっても、前輪の位置が後ろのステップ角部に近いときはハネテコによって後退させ、前方の蹴込みに近いときは前進させて最終的にはカートを一定の位置に一定の状態でエスカレータに固定する2つの手段からなる方式であり、カートを後退させるハネテコの他にカートを前進させる前進装置を追加する方式で、前進装置は前後2つの前進装置からなり、それぞれは片端が車体に取り付く回転軸で多端は前方にて上昇するステップを捉える先端部分を有するアームであり、前の前進装置は回転軸を上位にして上から上昇するステップ面上に乗り上げるアームで、後ろの前進装置は回転軸を下位にして下から上昇するステップに引っかかってぶら下がるアームで、前後の前進装置を連動させることにより、エスカレータへの進入時に前輪が蹴込みからはなれた位置にある場合、はじめに前の前進装置が働き最後に後ろの前進装置を働くようにし、前輪が蹴込み近くにある場合、前の前進装置を無効にして後ろの前進装置だけで前進させ前輪を蹴込みに密着させる前進装置。
  2. 車体の最後尾に取り付くカート脱出装置で、エスカレータ内に進入して車体が傾斜し始めたとき内蔵される後ゲタ車輪が着地し後ゲタ車輪の回転を連結棒により回転体に伝えて回転体が回転し回転体が車体の最後尾を持ち上げ後輪を浮かして車体を支持しカートの後退を防止し、エスカレータの出口で押しても押さなくても外れなることない脱出装置で、エスカレータから脱出時に先頭の回転体車輪がエンドプレートに乗り上げると回転体が戻る方向に回転しブレーキが解除されて平地走行状態に戻る脱出装置で、回転体車輪の前部にカバーを取り付けることにより、回転体車輪より先に回転体車輪のカバーがエンドプレートに当たるようにして回転体を前転せしめてエスカレータから脱出すると同時に平地走行状態に戻る脱出装置。
  3. 取手を押したり引いたりすると外れ、取手から手を放すと自動的にかかるブレーキで、地面を押さえつけるものではなく、カートが動くことによって回転し回転軸と接地点との距離が増加する形の扇形車輪を地面に接地させるだけのブレーキで、ブレーキの入り状態では3個の接続軸が一直線に並んで扇形車輪の回転軸が固定され、カートが動くとカートが持ち上がる仕組みのブレーキで、ブレーキの入り切りにおいてカートを制動するような大きな力は必要としないブレーキ。
  4. 同一ステップ上にある車体平行部と2段にまたがる車体段差部2からなり、中央の連結部Rで連結され車体の中央で2つに折れるエスカレータカートにおいて、2重のパイプ構造で中側に差し込まれる細いパイプは外側の太いパイプより長く左右の両端は外側の太いパイプより外に飛び出している連結部に、中側に差し込まれる細いパイプの両端には左右の車体段差部が取り付けられ、外側の太いパイプの切り口に左右の車体平行部を剛接合状態で取り付け合体させ、左右2つの車体平行部と左右2つの車体段差部それぞれが連結部を含めて一体となり連結部を共有する車体の強くて頑丈な構造。


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JP2020040627A (ja) * 2018-09-13 2020-03-19 敬一郎 酒井 手押し車用ブレーキ装置

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