JP2007117681A - 粘着組成物および粘着テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】通気性が良好でしかも粘着力も十分である粘着テープおよびこの粘着テープを得ることができる粘着組成物を提供することを目的としている。
【解決手段】官能基を有するアクリル系共重合体と、前記官能基と反応し得る架橋剤と、アクリル系共重合体100重量部に対し3〜12重量部のリンゴ酸ジイソステアリルとを含む粘着組成物を、通気性を有する基材の片面に積層することによって粘着テープを得るようにした。
【選択図】 なし

Description

本発明は、通気性を備えた粘着組成物およびこの粘着組成物を粘着層として用いた通気性を備えた医療用に主に使用される粘着テープに関する。
従来、医療用貼付製品として粘着包帯、絆創膏、サージカルテープ等が使用されているが、これらを直接人体に長時間貼り付けておくと皮膚表面からの水分の蒸発が妨げられ、かゆみやかぶれ等が生じるという問題があり、医療用粘着テープには通気性が要求されている。
一般に粘着テープに通気性を付与する方法としては、(1)粘着テープに貫通孔を形成させる方法、(2)アクリル系粘着剤に過酸化ベンゾイル等の過酸化物を配合し、高温で架橋する方法、(3)アクリル系粘着剤に架橋剤を配合し高温で架橋する方法等がある。
しかし、上記(1)の方法では、生産工程が複雑で且つ生産性が悪い、(2)の方法では、過酸化物の分解による臭気が強く、再粘着性が悪い、(3)の方法では、上記臭気等の問題は無いが、再粘着性が悪いという問題があった。
また、上記以外の方法として、通気性を有する基材にアクリル系粘着剤層が積層された粘着テープを85℃以上の温度で1時間半以上加熱養生することにより、粘着剤層の貯蔵弾性率(G')を3.0×104 Pa以下にすることを特徴とする通気性粘着テープの製造方法が提案されているが、この方法では、通気性の優れた粘着テープが得られるが、再粘着性が不十分であった。(たとえば、特許文献1参照。)
上記再粘着性が不十分とは、医療用貼付製品をいったん皮膚等に貼付した後、貼り直し等で再使用する場合、皮膚の角質層などを剥がし(むしり取り)、再貼付し難くなることを言うが、医療用分野においては粘着性が高くなりすぎると貼り直した際に、角質層が剥がれて再貼付し難くなると共に皮膚が痛む(ヒリヒリする)という問題があった。
そこで、本発明の発明者らは、通気性を有する基材の片面に、官能基を有するアクリル系共重合体100重量部に対して、該官能基と反応し得る官能基を有する架橋剤の有効量、及び該アクリル系共重合体と非相溶の化合物2〜15重量部よりなり、ゲル分率が20〜60重量%の粘着剤が積層されてなることを特徴とする通気性粘着テープを先に提案している(特許文献2参照)。
しかし、上記の通気性粘着テープの場合、通気性はかなり良好になったのであるが、粘着力がやや不足するという問題があった。
特開2000−309764号公報 特開2004−160211号公報
本発明は、上記事情に鑑みて、通気性が良好でしかも粘着力も十分である粘着テープおよびこの粘着テープを得ることができる粘着組成物を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の粘着組成物(以下、「請求項1の粘着組成物」と記す)は、官能基を有するアクリル系共重合体と、前記官能基と反応し得る架橋剤と、前記アクリル系重合体に対して非相溶な可塑剤とを含む粘着組成物であって、前記可塑剤がリンゴ酸ジイソステアリルであることを特徴としている。
本発明の請求項2に記載の粘着組成物(以下、「請求項2の粘着組成物」と記す)は、請求項2の粘着組成物において、アクリル系共重合体100重量部に対し、リンゴ酸ジイソステアリルが3〜12重量部含まれることを特徴としている。
本発明の請求項3に記載の粘着テープ(以下、「請求項3の粘着テープ」と記す)は、請求項1または請求項2の粘着組成物が通気性を有する基材の片面に積層されていることを特徴としている。
本発明において、官能基を有するアクリル系共重合体としては、特に限定されないが、たとえば、アルキル (メタ) アクリレートを主体とし、該アルキル (メタ) アクリレートと共重合可能な官能基含有モノマーとの共重合体が挙げられる。なお、(メタ) アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
上記アルキル (メタ) アクリレートとしては、たとえば、エチル (メタ)アクリレート、n−プロピル (メタ)アクリレート、イソプロピル (メタ)アクリレート、n−ブチル (メタ)アクリレート、イソブチル (メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル (メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記官能基含有モノマーとは、アクリル系共重合体において架橋基点となるべく共重合されるものであって、官能基としてカルボキシル基を含有していることが好ましく、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、コハク酸およびその誘導体等のモノマーが挙げられる。
上記アクリル系共重合体の平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により、スチレン換算分子量として測定された重量平均分子量が40万〜80万が好ましい。
また、本発明の粘着組成物が無機系被着体への低温時の粘着力と高温下での保持力を求められる場合、官能基を有するアクリル系共重合体としては、炭素数8〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを80重量%以上含有してなる(メタ)アクリル酸アルキルエステル87〜99.9%と、この(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能で単独重合体のガラス転移温度(Tg)が23℃以下である官能基含有不飽和単量体混合物を重合せしめて得られ、ガラス転移温度(Tg)が−26℃〜−30℃で、重量平均分子量(Mw)が55万〜70万であるものが好ましい。
上記炭素数8〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸iso−オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリルなどが上げられる。これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステルのうち、アクリル酸2−エチルヘキシルが好適に用いられる。
上記炭素数8〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の量は、アクリル系重合体中の80重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましい。すなわち、上記炭素数8〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の量が80重量%未満の場合、無機系樹脂被着体に対する接着性が低下し、特に炭素数が8未満の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が多くなると、無機系樹脂被着体に対する接着性が低下してしまう虞がある。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能で、単独重合体のTgが23℃以下である官能基含有不飽和単量体としては、特に限定されないが、該官能基による水素結合による凝集力の向上が期待でき、架橋により凝集力の改善を期待できることから、水酸基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基等を有する不飽和単量体等が挙げられ好適に用いられる。
上記水酸基を有する不飽和単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アタリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アタリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アタリレートなどが挙げられる。
上記カルボキシル基を有する不飽和単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸などのα,β−不飽和カルボン酸、マレイン酸ブチルなどのマレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、クロトン酸等が挙げられる。尚、無水マレイン酸も使用できる。
上記アミド基を有する不飽和単量体としては、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミドなどのアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミドなどのN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等が挙げられる。
上記アミノ基を有する不飽和単量体としては、ジメチルアミノエチルアタリレート等が挙げられる。
上記単独重合体のTgが23℃以下である共重合可能な官能基含有不飽和単量体の量は、アクリル系重合体中の0.1〜3重量%の範囲であり、好ましくは0.1〜2重量%である。
上記官能基含有不飽和単量体の量が0.1重量%未満の場合は、アクリル系共重合体の極性及び凝集力を高める効果が認められず、官能基含有不飽和単量体の量が3重量%を超えると、アクリル系共重合体の極性及び凝集力が高くなりすぎて、無機系樹脂被着体に対する接着性が低下してしまう虞がある。
上記アクリル系共重合体においては、上記アルキル基の炭素数が8〜12の(メタ)アクリル酸エステル、単独重合体のTgが23℃以下である共重合可能な官能基含有不飽和単量体意外にその他の共重合可能な不飽和単量体が、本発明の効果を阻害しない範囲で共重合されていて良い。上記その他単量体としては、アルキル基の炭素数が7以下の(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニル等の一般的に使用される不飽和単量体が挙げられる。
上記アクリル系共重合体を製造する方法は特に限定されないが、通常は溶液重合で行われ、重合溶剤、重合開始剤等は一般に使用されるものが使用される。
この際、分子量を制御したり、重合中のゲルかを防ぐために、具体的にはモノマーの初期反応濃度を59〜61%の範囲で反応を開始することが好ましい。すなわち、モノマーの濃度が59%未満の場合は、重量平均分子量を所定の範囲に制御するのが困難になり易く良好な保持力が得られ難くなる。モノマーの濃度が61%を越えると、重合時に3次元化(ゲル化)し易くなり、粘着性能が低下したり粘着剤塗工性が低下し塗面が荒れやすくなる。
上記架橋剤としては、特に限定されず、たとえば、イソシアネート基を有する架橋剤、エポキシ基を有する架橋剤、アジリジン基を有する架橋剤などが挙げられ、イソシアネート基を有する架橋剤が架橋密度の点で好ましく用いられる。また、イソシアネート基を有する架橋剤とエポキシ基を有する架橋剤を併用しても良い。
イソシアネート基を有する架橋剤としては、特に限定されないが、たとえば、商品名コロネートL(日本ポリウレタン社製)などの市販のものが使用できる。
架橋剤の添加量は、特に限定されるものではないが、添加量が少なくなると、架橋密度が低下し、粘着テープを剥離紙や皮膚から剥離する際に糊残りが発生しやすくなり、多くなると、粘着性が低下し、皮膚に対して貼付しにくくなると共に、ゲル分率が高くなり架橋密度が高くなるため流動性が低下して十分な通気性が得られなくなるので、アクリル系共重合体100重量部に対し0.5〜5.0重量部が好ましい。
なお、架橋方法は任意の方法が採用されてよく、たとえば、加熱養生法、放射線照射法等が挙げられる。
本発明の粘着組成物のゲル分率は、架橋密度の目安となり、低くなると粘着テープを剥離紙や皮膚から剥離する際に糊残りが発生しやすくなり、高くなると、粘着性が低下し、皮膚に対して貼付しにくくなると共に、流動性が低下して十分な通気性が得られなくなるので、20〜60重量%が好ましく、より好ましくは30〜60重量%である。
本発明の粘着組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内で、一般の粘着組成物に添加されている、粘着付与剤、無機充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料等が添加されてもよい。
本発明の粘着テープに使用される基材としては、通気性を有するものであれば特に限定されず、たとえば、パルプ、マニラ麻、綿布、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、スパン繊維、ウレタン繊維等、またはこれらの混合繊維からなる不織布、織布等が挙げられる。
また、パルプ、マニラ麻、レーヨン繊維等の繊維からなる不織布は、層間強度を向上させるためにアクリル樹脂等の樹脂が含侵されたものが好ましい。
上記基材は、粘着剤が含浸され易い点で、JIS−P−8117に規定される通気度が2秒以下のものが好ましい。
なお、通気度とは、JIS P 8117 に準拠して測定した値であって、「通気度が2秒/300cm3 (空気)以下」とは、300cm3 の空気が面積45mm2 の試験片を2秒以下で通過することを意味する。
基材への粘着組成物の積層量は、特に限定されないが、積層量が少なくすぎると十分な粘着性が得られにくくなり、多すぎると通気性が低下する虞があるので、1m2 あたり20〜70g積層されることが好ましい。
基材への粘着組成物の積層方法としては、特に限定されないが、たとえば、上記粘着組成物を直接基材の片面に塗工する方法、予め離型紙上に粘着組成物を塗工し、粘着組成物層を形成した後、得られた粘着組成物層を基材に転写し積層する方法が挙げられ、転写する方法が好適に用いられる。
上記離型紙としては、従来から粘着テープ用に使用されている任意の離型紙が使用可能であり、たとえば、クラフト紙、クルパック紙、上質紙等の紙や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン等の合成樹脂フィルム及びその積層フィルムの表面に長鎖アルキル系離型剤、シリコーン系離型剤等の離型剤を塗布したものなどが挙げられる。
離型紙上に粘着剤を塗工する方法は、従来公知の任意の方法が適用可能であり、たとえば、粘着剤がホットメルトタイプの場合は、押出機で加熱溶融して離型紙に押出塗工する方法、粘着剤が溶剤タイプやエマルジョンタイプの場合は、粘着剤の固形分が20〜70g/m2 になるように、ナイフコーター、バーコーター等で離型紙に塗布し加熱乾燥する方法が挙げられる。
基材上に積層された粘着組成物は、熟成されるが、熟成方法としては、たとえば、所定の温度に調節された加熱養生室中に所定の時間放置し、その後常温にて冷却する方法等が挙げられ、40〜90℃の温度で20〜60時間熟成することが好ましい。
すなわち、熟成温度が、40℃未満の場合には、架橋密度が低くなって糊残りが発生しやすくなり、90℃を超えると、基材として白色の不織布や織布を使用した場合、黄変したり、粘着剤が劣化する虞がある。また、熟成時間が、20時間未満の場合には架橋密度が低くなって糊残りが発生しやすくなり、60時間を超えると、基材として白色の不織布や織布を使用した場合、黄変したり、粘着剤が劣化する虞がある。
本発明の粘着テープの通気度は、低下すると通気性粘着テープを人体に長時間貼り付けておくと、皮膚表面からの水分の蒸発が妨げられ、紅斑、かゆみ、かぶれ等が生じるようになるので、20秒/300cm3 (空気)以下であることが好ましい。
本発明にかかる粘着組成物は、以上のように構成されているので、通気性は勿論のこと粘着性に優れている。
そして、本発明の粘着組成物を基材に積層した本発明にかかる粘着テープは、通気性に優れるとともに、粘着性に優れているので、医療用テープとして優れたものとなる。
以下に、以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
不活性ガス雰囲気下でアクリル酸2エチルヘキシル70重量部とアクリル酸5重量部と2メトキシメチルアクリレート(東亜合成社製、商品名アクリックスC1)20重量部とを酢酸エチル中で共重合し、重量平均分子量30万のアクリル系共重合体を得たのち、さらに酢酸エチルを用いて粘度調整を行って、官能基を有するアクリル系共重合体溶液(固形分55%)得た。
上記アクリル系共重合体溶液100重量部と、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートL−55E」)1.6重量部、可塑剤としてのリンゴ酸ジイソステアリル(日清オイリオ社製、商品名「コスモール222」)3.0重量部とを混合して粘着組成物を得た。
(実施例2)
可塑剤としてリンゴ酸ジイソステアリル(日清オイリオ社製、商品名「コスモール222」)を6.0重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着組成物を得た。
(実施例3)
可塑剤としてリンゴ酸ジイソステアリル(日清オイリオ社製、商品名「コスモール222」)を12.0重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着組成物を得た。
不活性ガス雰囲気下でアクリル酸2エチルヘキシル98重量部と、アクリル酸0.5重量部と、2−アクロイルオキシエチルコハク酸(単独重合体のTg−40℃)2重量部と、アクリル酸2ヒドロキシエチル0.2重量部とを酢酸エチル中で共重合し、重量平均分子量65万のアクリル系共重合体を得たのち、さらに酢酸エチルを用いて粘度調整を行って、官能基を有するアクリル系共重合体溶液(固形分55%)得た。
上記アクリル系共重合体溶液100重量部と、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートL−55E」)1.6重量部、可塑剤としてのリンゴ酸ジイソステアリル(日清オイリオ社製、商品名「コスモール222」)3.0重量部とを混合して粘着組成物を得た。得られた粘着組成物のガラス転移温度(Tg)は−28℃であった。
不活性ガス雰囲気下でアクリル酸2エチルヘキシル20重量部と、アクリル酸3重量部と、アクリル酸ブチル80重量部と、アクリル酸2ヒドロキシエチル0.2重量部とを酢酸エチル中で共重合し、重量平均分子量40万のアクリル系共重合体を得たのち、さらに酢酸エチルを用いて粘度調整を行って、官能基を有するアクリル系共重合体溶液(固形分55%)得た。
上記アクリル系共重合体溶液100重量部と、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートL−55E」)1.6重量部、可塑剤としてのリンゴ酸ジイソステアリル(日清オイリオ社製、商品名「コスモール222」)3.0重量部とを混合して粘着組成物を得た。得られた粘着組成物のガラス転移温度(Tg)は−20℃であった。
(比較例1)
可塑剤としてリンゴ酸ジイソステアリルに代えてポリプロピレングリコール(三洋化成工業社製、商品名「ポリプロピレングリコール2000」、重量平均分子量2000)を用いた以外は、実施例1と同様にして粘着組成物を得た。
(比較例2)
可塑剤としてリンゴ酸ジイソステアリルに代えてポリプロピレングリコール(三洋化成工業社製、商品名「ポリプロピレングリコール2000」、重量平均分子量2000)を用いた以外は、実施例2と同様にして粘着組成物を得た。
(比較例3)
可塑剤としてリンゴ酸ジイソステアリルに代えてポリプロピレングリコール(三洋化成工業社製、商品名「ポリプロピレングリコール2000」、重量平均分子量2000)を用いた以外は、実施例3と同様にして粘着組成物を得た。
(比較例4)
可塑剤としてリンゴ酸ジイソステアリルに代えてアジピン酸ジイソステアリル(旭電化工業社製、商品名「アデカRS540」)を用いた以外は、実施例1と同様にして粘着組成物を得た。
(比較例5)
可塑剤としてリンゴ酸ジイソステアリルに代えてアジピン酸ジイソステアリル(旭電化工業社製、商品名「アデカRS540」)を用いた以外は、実施例2と同様にして粘着組成物を得た。
(比較例6)
可塑剤としてリンゴ酸ジイソステアリルに代えてアジピン酸ジイソステアリル(旭電化工業社製、商品名「アデカRS540」)を用いた以外は、実施例3と同様にして粘着組成物を得た。
上記実施例1〜5および比較例1〜6で得られた粘着組成物をそれぞれ上質紙の表面にポリウレタンがラミネートされ、更にその面がシリコーン加工処理された離型紙上に、40〜45μmの厚みになるように塗工乾燥し、その上から基材としてのウレタン樹脂系不織布(カネボウ社製、商品名「エスパンシオーネU13−75」、通気度0.7秒/300cm3 (空気)、坪量75g/m2 )を貼り合わせ、ロール状に巻取り、巻重体を得たのち、この巻重体を加熱養生室に供給し、60℃で48時間養生し粘着テープを得た。
得られた各粘着テープについて、粘着性能と通気性能とを調べその結果を表1に可塑剤の種類とその配合量とともに示した。
なお、粘着性能については、JIS Z 0237に準拠し、ステンレス板(SUS#304)に対する180度剥離粘着力(N/20mm)、BP(ベークライト板)に対する180度剥離粘着力(N/20mm)を測定した。
通気性能については、JIS P 8117に準拠し、デンソメータ通気時間(300mL の空気が45mm2 の通気性粘着テープを通過する時間)を測定した。
Figure 2007117681
表1から、本発明のように可塑剤としてリンゴ酸ジイソステアリルを用いれば、通気性が向上するとともに、優れた粘着性能を備えたものになることがよく分かる。これに対し、可塑剤としてポリプロピレングリコールを用いた場合、可塑剤の配合を増やすと、粘着性能が上がるものの、通気性をあまり改善できないとともに、配合量が大きくなりすぎると、凝集により糊のこりが発生する。一方、可塑剤としてアジピン酸ジイソステアリルを用いた場合、配合量を増やしていくと、通気性能が改善されるが、粘着性能の低下がみられる。

Claims (3)

  1. 官能基を有するアクリル系共重合体と、前記官能基と反応し得る架橋剤と、前記アクリル系重合体に対して非相溶な可塑剤とを含む粘着組成物であって、
    前記可塑剤がリンゴ酸ジイソステアリルであることを特徴とする粘着組成物。
  2. アクリル系共重合体100重量部に対し、リンゴ酸ジイソステアリルが3〜12重量部含まれる請求項1に記載の粘着組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載の粘着組成物が通気性を有する基材の片面に積層されている粘着テープ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017206586A (ja) * 2016-05-16 2017-11-24 東洋インキScホールディングス株式会社 粘着剤および粘着テープ

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