JP2007117026A - 層を有するシート状食品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】流動性のある生地を焼型に流し込み半焼成し、前記生地表面が固化したらさらに流動性のある別の種類の生地を前記焼型に流し込み半焼成し、前記生地の表面が固化したらさらに流動性のある別の種類の生地を前記焼型に流し込む工程を繰り返し層状生地を調製し、最後に前記生地全体を可食状態になるまで焼成することを特徴とする層を有するシート状食品の製造方法。
【選択図】図1
Description
また、層を有するものとしてはシート状生地を折ったり重ねたりする広島焼等が知られている。
さらに、お好み焼き用生地を焼型に入れ、片面を焼き、一方の半焼成お好み焼きをつくり、特定粘度のソースを施し、これに別の半焼成お好み焼きを重ね合わせて、内部が固化するまで更に焼成するお好み焼きの製造方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、お好み焼き部が最上層と最下層になるように配置され、中間部層としてハンバーグ、フライ、カツレツ等の加工食肉や、チーズ、ゆで卵、玉子焼き、オムレツ、焼きそば、モチ等の加工食品や、レタスやきゅうりやトマト等の生野菜等のうち1種以上が積層されて作製されたハンバーガー風お好み焼きが知られている(例えば特許文献2参照)。
しかし、層がない場合は味の変化に乏しく、層を有する場合、層となる生地を別々に焼成し重ね合わせる方法では、別々の焼成工程が必要となる。
また、結着性の問題や食感としての一体感に欠ける傾向がある。
従って、本発明は、流動性のある生地を焼型に流し込み半焼成し、前記生地表面が固化したら流動性のある別の種類の生地を前記焼型に流し込み半焼成し、前記生地の表面が固化したらさらに流動性のある別の種類の生地を前記焼型に流し込む工程を繰り返し層状生地を調製し、最後に前記生地全体を可食状態になるまで焼成することを特徴とする層を有するシート状食品の製造方法である。
また、層が2層であることを特徴とする前記層を有するシート状食品の製造方法である。
本発明で使用できる流動性のある生地とは、焼型に流し込むことができる食品生地であれば特に限定されない。
例えば、小麦粉や穀粉を主体とし、山芋粉、卵、膨張剤等を含む原料に加水して調製したお好み焼き生地、チヂミ生地、たこ焼き生地等、小麦粉、砂糖、油脂、膨張剤、水等を含む原料に加水して調製した鯛焼き生地、大判焼き生地、ホットケーキ生地、どら焼き生地、パンケーキ生地、クレープ生地、ワッフル生地、ドーナツ生地、ケーキ生地等、全卵、卵黄、卵白又はこれらを適宜調製した卵生地、魚肉練り製品を挙げることができる。
さらに好ましくは、10〜60dPa・sである。
生地粘度が100dPa・sを超えると生地の広がりが悪く、生地を均一に広げる工程が必要となり作業効率が悪くなる傾向がある。
また、生地粘度が2dPa・sよりも低すぎると生地の焼成時間も長くなり生産効率が悪化する傾向がある。
層状生地の調製工程で生地を可食状態まで完全に焼成してしまうと、焼成過剰の生地層が生じるので好ましくない。
表面が固化する前に別の生地を流し込むと生地同士が混ざりあって、味や食感が変わり求める味や食感とならない。
同一の生地では、食味の変化に乏しく本発明の効果を十分に発揮することができない。
3層以上の場合は、半焼成生地の表面が固化したら生地を流し込む工程を繰り返して層状生地を調整し、最後にさらに焼成して生地全体を可食状態にする。
例えば、刻んだキャベツ、葱、パプリカ、しょうが等の野菜類や牛肉、豚肉、鶏肉等の肉類、たらこ等の魚卵、チーズ等の乳製品、イカ、たこ、ツナフレーク、えび、小魚等の魚介類。ソースやペースト類等を挙げることができる。
この場合は、流動性のある生地を焼型に流し込んだ後、表面が固化する前又は後に前記野菜類等を生地に載せ、表面が固化する前に前記野菜類等を生地に載せた場合は表面が固化した後別の流動性のある生地を流し込む。
また、最上部の生地上に前記粒状、板状、液状の食品をトッピングすることもできる。
また、ガストーチ等を使用して焼色を付けることもできる。
[実施例1]
小麦粉50質量部、タピオカ澱粉50質量部、塩1質量部、全卵40質慮部、刻み葱10質量部、水70質量部、ベーキングパウダー1質量部、砂糖5質量部、グルタミン酸ナトリウム1質量部を混合して第1の生地を得た。 生地の粘度は15dPa・sであった。
全卵100質量部、塩2質量部、刻み葱5質量部、水20質量部、澱粉5質量部、サラダ油3質量部、小麦粉10質量部、グアガム1質量部、ベーキングパウダー1質量部を混合して第2の生地を得た。 生地粘度は2dPa・sであった。
図1(B)に示すように表面に刻み葱30gを満遍なくちらして載せた。
前記刻み葱を載せたあと、図1(C)に示すように第2の生地を130g流し込み、さらに刻んだ赤ピーマン6を30gちらして載せた。
さらに、5分間焼成し、可食状態まで加熱し、図1(D)に示すように焼型からごま油をひいた焼成板に反転して載せ30秒間焼成して焼色を付け更に反転して層を有するシート状食品を得た。
前記第1の生地及び前記第2の生地を焼成して別々に生地を得た。
前記生地の間に刻み葱をちらして重ね合わせ上部に赤ピーマンを30gトッピングして層を有するシート状食品を得た。
パネラー10名により食味試験を行った。
実施例1において得られた層を有するシート状食品は試食したところ、生地同士の一体感があり、かつ生地同士が混じり合わず、葱等がよくなじみとても美味であった。
比較例1において得られた層を有するシート状食品は、生地同士の一体感がなく、トッピングのなじみがなく食味が悪かった。
パネラー10名全員が実施例1において得られた層を有するシート状食品が好ましいと評価した。
小麦粉90質量部、砂糖2質量部、ベーキングパウダー2質量部、塩1質量部、コーンスターチ5質量部、全卵20質量部、水70質量部を混合して第1の生地を得た。 生地粘度は25dPa・sであった。
小麦粉50質量部、砂糖40質量部、ベーキングパウダー2質量部、起泡性油脂2質量部、全卵50質量部、水10質量部、サラダ油20質量部を混合し第2の生地を得た。 生地粘度は60dPa・sであった。
第1の生地を焼型に7〜8mmの厚みとなるように流し込み、すばやく枠内に広げ170℃で2分間焼成して表面を固化し半焼成状態とした。
前記半焼成状態の表面に餡を線上に搾り出し載せた。
その後、第2の生地を第2の生地の厚みが5mmになるように流し込み、さらに小豆かのこを表面にちらして載せ4分間焼成し可食状態まで加熱し焼型からサラダ油をひいた焼成板に反転して載せ30秒間焼成して焼色を付け更に反転して層を有するシート状食品を得た。
パネラー10名により食味試験を行った。
実施例2において得られた層を有するシート状食品は試食したところ、生地同士の一体感があり、かつ生地同士が混じり合わず、餡等がよくなじみとても美味であった。
小麦粉70質量部、砂糖20質量部、ベーキングパウダー4質量部、塩2質量部、全卵20質量部、粉乳5質量部、水40質量部を混合して第1の生地を得た。
小麦粉80質量部、白玉粉20質量部、砂糖50質量部、イスパタ3質量部、全卵40質量部、水60質量部、蜂蜜3質量部、料理酒3質量部を混合して第2の生地を得た。 生地粘度は60dPa・sであった。
第1の生地を焼型に7〜8mmの厚みとなるように流し込み、すばやく枠内に広げ170℃で1分間焼成して表面を固化し半焼成状態とした。
前記半焼成状態の表面にマーマレードジャムを線上に搾り出し載せた。
その後、第2の生地を第2の生地の厚みが5mmになるように流し込み、さらに砕いたナッツを表面にちらして載せ4分間焼成し可食状態まで加熱し焼型からサラダ油をひいた焼成板に反転して載せ30秒間焼成して焼色を付け更に反転して層を有するシート状食品を得た。
パネラー10名により食味試験を行った。
実施例3において得られた層を有するシート状食品は、生地同士の一体感があり、かつ生地同士が混じり合わず、マーマレードジャム等がよくなじみとても美味であった。
小麦粉50質量部、砂糖10質量部、イースト5質量部、塩1質量部、全卵50質量部、水20質量部、に溶かしたバター5質量部を加え混合して30分間発酵させて第1の生地を得た。 生地粘度は10dPa・sであった。
小麦粉80質量部、小麦澱粉20質量部、砂糖10質量部、ブドウ糖2質量部、牛乳50質量部、全卵50質量部、水50質量部を混合し第2の生地を得た。 生地粘度は4dPa・sであった。
第1の生地を焼型に7〜8mmの厚みとなるように流し込み、すばやく枠内に広げ170℃で1分間焼成して表面を固化し半焼成状態とした。
前記半焼成状態の表面に砕いたナッツとチョコチップを散らして載せた。
その後、第2の生地を第2の生地の厚みが5mmになるように流し込み、さらに砕いたナッツを表面にちらして載せ3分間焼成し可食状態まで加熱し焼型からサラダ油をひいた焼成板に反転して載せ30秒間焼成して焼色を付け更に反転して層を有するシート状食品を得た。
パネラー10名により食味試験を行った。
実施例4において得られた層を有するシート状食品は、生地同士の一体感があり、かつ生地同士が混じり合わず、砕いたナッツ等がよくなじみとても美味であった。
魚すりみ100質量部に塩3質量部、グルタミン酸ナトリウム1質量部、コンソメ1質量部、水200質量部、タピオカ澱粉10質量部を混合し、さらに刻み人参30質量部、粒状コーン40質量部及びグリンピース30質量部を加え混合してて第1の生地を得た。 生地粘度は180dPa・sであった。
小麦粉30質量部、バター50質量部を炒めて牛乳300質量部でのばし、塩3質量部、胡椒0.5質量部を加え混合して第2の生地を得た。 生地粘度は95dPa・sであった。
第1の生地を焼型に7〜8mmの厚みとなるように流し込み、すばやく枠内に広げ170℃で1分間焼成して表面を固化し半焼成状態とした。
前記半焼成状態の表面に茹でたマカロニを散らして載せた。
その後、第2の生地を第2の生地の厚みが5mmになるように流し込み、さらにみじん切りにしたパセリを表面にちらして載せふたをして4分間焼成し可食状態まで加熱しガストーチで表面を焼成しかるく焼色を付け層を有するシート状食品を得た。
パネラー10名により食味試験を行った。
実施例4において得られた層を有するシート状食品は、生地同士の一体感があり、かつ生地同士が混じり合わず、マカロニ等がよくなじみとても美味であった。
2 第1の生地
3 刻み葱
4 第2の生地
5 焼成板
6 刻んだ赤ピーマン
Claims (2)
- 流動性のある生地を焼型に流し込み半焼成し、前記生地表面が固化したら流動性のある別の種類の生地を前記焼型に流し込み半焼成し、前記生地の表面が固化したらさらに流動性のある別の種類の生地を前記焼型に流し込む工程を繰り返し層状生地を調製し、最後に前記生地全体を可食状態になるまで焼成することを特徴とする層を有するシート状食品の製造方法。
- 層が2層であることを特徴とする請求項1に記載の層を有するシート状食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005315589A JP2007117026A (ja) | 2005-10-31 | 2005-10-31 | 層を有するシート状食品の製造方法 |
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JP2005315589A JP2007117026A (ja) | 2005-10-31 | 2005-10-31 | 層を有するシート状食品の製造方法 |
Publications (1)
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JP2007117026A true JP2007117026A (ja) | 2007-05-17 |
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JP2005315589A Pending JP2007117026A (ja) | 2005-10-31 | 2005-10-31 | 層を有するシート状食品の製造方法 |
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JP (1) | JP2007117026A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015047154A (ja) * | 2013-09-04 | 2015-03-16 | 昭和産業株式会社 | パンの製造方法 |
JP2019083779A (ja) * | 2017-11-09 | 2019-06-06 | 日本製粉株式会社 | 型焼き食品及びその製造方法 |
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2005
- 2005-10-31 JP JP2005315589A patent/JP2007117026A/ja active Pending
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