JP2007115362A - 半導体記憶装置 - Google Patents

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浩行 柴田
Yukiyoshi Kiyota
幸義 清田
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Abstract

【課題】低電源電圧で動作するためのチップ面積の増大を押さえる。
【解決手段】メモリセルのデータのリード・ライト動作をSRAMで発生するタイミング信号ICLに基づいて制御する。電源電圧低レベル検知回路LSENは、SRAMの電源電圧レベルが通常である場合には第1の信号を選択し、低電圧である場合には第2の信号を選択するように低電圧検出信号FLGBを出力する。第1の信号は、外部のクロック信号CLKに同期する所定のパルス幅を有し、第2の信号は、クロック信号CLKに同期し、クロック信号CLKと同じデューティ比を有する。タイミング調整回路TGEN1は、低電圧検出信号FLGBに基づいて第1および第2の信号のいずれか一方を生成してタイミング信号ICLとして出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体記憶装置の低電源電圧における動作保証技術に関する。
今日のメモリ開発では、厳しい低消費電力化の要求とアプリケーションの高度化の要求の2つを同時に満たすことが求められている。これを達成する一手法として、使う状況に応じて駆動電圧を変え、高速動作させたり電力消費を抑えたりして最適な動作をおこなう方法があり、メモリ開発では重要な技術である。
ところで、トランジスタは、微細化に伴って低電源電圧動作化、低閾値化が進んでいる。トランジスタの低閾値化の傾向が、リーク電流とのトレードオフにおいて、低電源電圧動作化の傾向より緩い。このためトランジスタの低温での電流特性の悪化が顕在化し、特に低電源電圧かつ低温での速度悪化(Ionの低下)が最近の微細プロセスでの課題となっている。
低電源電圧動作時には、トランジスタの能力低下によって遅延特性が大きく悪化し、また、その遅延のバラツキも一般的に増加する。さらに、半導体記憶装置として一般的なSRAM(Static Random Access Memory)において、SRAMのセルを構成するトランジスタは、スタティック・ノイズ・マージンの向上のために他のロジックを構成するトランジスタの閾値より高めに設定されている。
したがって、低電源電圧動作時の遅延特性の悪化は、通常電源電圧動作時と比較すると、より顕在化し、低電源電圧動作時のタイミング設計は、いっそうのタイミングマージンを必要とする。そこで、内部タイミングを変更して、通常動作範囲の性能を維持したまま、電源電圧の下限側の動作マージンを確保する半導体記憶装置が特許文献1において開示されている。
図6は、特許文献1に記載の半導体記憶装置の要部を示す概略ブロック図である。図6において、半導体記憶装置は、メモリアレイMARY、ロウデコーダ&ワードドライバXDEC&WDRI、カラムデコーダYDEC、メインアンプMA、入出力バッファI/OB、内部電圧発生回路VGEN、内部タイミング発生回路TGEN、電源電圧低レベル検知回路LSENを備える。内部電圧発生回路VGENの前段に電源電圧低レベル検知回路LSENが設けられ、さらに内部電圧発生回路VGENには電圧調整回路VCONが内蔵され、内部タイミング発生回路TGENにはタイミング調整回路TCONが内蔵される。電源電圧低レベル検知回路LSENは、通常動作電圧より低い電源電圧レベルを検知し、検知信号DETLを出力する。内部タイミング発生回路TGENは、検知信号DETLに基づいて内部タイミングを調整し、内部電圧発生回路VGENは、検知信号DETLに基づいて内部電圧を調整する。
より具体的には、検知信号DETLが低い電源電圧レベルを示す場合に、タイミング調整回路TCONは、内蔵する遅延回路の接続系統を選択する。これによって、内部タイミングが所定の時間だけ遅延されることとなる。したがって、ワード線を立ち上げた後にセンスアンプをオンするタイミングを伸ばし、またセンスアンプをオンした後にYセレクト信号を発生するタイミングを伸ばすことにより、タイミングを調整して内部タイミングマージンを確保することができる。
特開平11−297070号公報
従来の半導体記憶装置は、低い電源電圧レベルを示す場合に、遅延回路によって内部タイミングを所定の時間だけ遅延し、低電源電圧動作時のタイミングマージン不足問題を解決している。
しかしながら、遅延回路の遅延量にて、動作する最低電源電圧レベルが決まることになるため、タイミング調整回路は、低電源電圧動作を考慮した設計が必要となる。低電源電圧動作においては、バラツキの影響を加味して通常電圧設計でのタイミングマージン以上のマージンを付加する必要が生じるため、単に遅延回路の遅延時間を延ばすのみならず付加回路が必要となる。このため一層のチップ面積の増加を招いてしまう。
すなわち、通常電源電圧動作時と低電源電圧動作時との電位差が大きいほど、低電源電圧動作時の動作マージンを満足する為の追加回路が必要となってしまう。また、低電源電圧動作時の使用条件が、通常電源電圧動作時と比較して緩和される場合であっても、内部タイミングの伸長は、メモリ面積の制約が許す範囲に限られ、内部タイミングの伸長量によって低電圧の下限レベルが決まってしまう。このため、タイミング制約の緩和を受けても電源電圧の下限を余り下げることができない虞がある。
本発明の一つのアスペクトに係る半導体記憶装置は、メモリセルのデータのリード・ライト動作を内部クロック信号のタイミングに基づいて制御する半導体記憶装置であって、内部クロック信号のタイミングを設定するための選択信号を出力する設定回路と、外部から供給される外部クロック信号に同期する所定のパルス幅を有する第1の信号と、外部クロック信号に同期し、外部クロック信号と同じデューティ比を有する第2の信号とのいずれか一方を選択信号によって生成して内部クロック信号として出力するタイミング調整回路と、を備える。
本発明によれば、低電源電圧範囲等の内部タイミングの伸長が必要な状態になった場合に、外部クロック信号の動作によって内部タイミングを発生するようにする。これによって、低電源電圧範囲では内部タイミングスキューの調整が不要となる。そして、低電源電圧動作用の遅延回路が不要となるため、通常電源電圧範囲でのタイミングマージン以上のマージンを付加するための面積増加を押さえることができる。
本発明の実施形態に係る半導体記憶装置は、メモリセルのデータのリード・ライト動作を半導体記憶装置内で発生する内部クロック信号のタイミングに基づいて制御する。この内部クロック信号のタイミングを設定するための選択信号を出力する設定回路を備える。設定回路は、半導体記憶装置の電源電圧レベルが所定の値以上となる場合(通常電圧範囲モード)には第1の信号を選択し、電源電圧レベルが所定の値未満となる場合(低電圧範囲モード)には第2の信号を選択するように選択信号を出力する。第1の信号は、外部から供給される外部クロック信号に同期する所定のパルス幅を有し、第2の信号は、外部クロック信号に同期し、外部クロック信号と同じデューティ比を有する。さらに、第1および第2の信号のいずれか一方を選択信号によって生成して内部クロック信号として出力するタイミング調整回路を備える。なお、ここで外部クロック信号と同じデューティ比とは、第2の信号と外部クロック信号の反転信号とが同じデューティ比である場合をも含むものとする。
このような半導体記憶装置によれば、半導体記憶装置内部で生成されるセンスアンプ活性タイミング及び、ワードパルス幅など回路動作を満足するために必要なタイミングを、所定の電圧より低い電圧範囲で動作する場合(低電圧範囲モード)には、入力端子の外部クロック信号のタイミングに同期させて、内部タイミングのスキューレス化が可能となる状態に切り替える。
図1は、本発明の第1の実施例に係る半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。図1に示す半導体記憶装置は、SRAMであって、メモリアレイMARY、ロウデコーダ&ワードドライバXDEC、カラムデコーダYDEC、カラムスイッチYSW、ライトバッファWBUF、センスアンプ&ラッチSA、電源電圧低レベル検知回路LSEN、タイミング調整回路TGEN1を備える。
メモリアレイMARYは、多数個のセルからなり、ロウアドレスとカラムアドレスとによって指定されるセルCELLの内容がリードあるいはライトされる。ロウデコーダ&ワードドライバXDECは、アドレス信号ADDRESSからロウアドレスをデコードして取り出すと共に、ワード信号WLを生成して所定のセル群を駆動する。カラムデコーダYDECは、アドレス信号ADDRESSからカラムアドレスをデコードして取り出し、カラムスイッチYSWに出力する。カラムスイッチYSWは、所定のセル群からカラムアドレスに対応するセルCELLを選択してアクセス可能とし、セルデータをリードあるいはライトする。センスアンプ&ラッチSAは、セルデータに関するリード信号RT/Bを増幅してラッチし、データ出力信号DOとして出力する。ライトバッファWBUFは、ライトイネーブル信号WEBのタイミングに従ってデータ入力信号DIを入力し、ライト信号WT/BをカラムスイッチYSWに出力する。
電源電圧低レベル検知回路LSENは、通常動作電圧時(通常電圧範囲モード)にはハイレベル(「H」)となり、所定の電圧より低い電圧範囲で動作する場合(低電圧範囲モード)にローレベル(「L」)となる低電圧検出信号FLGBをタイミング調整回路TGEN1に出力する。なお、電源電圧低レベル検知回路LSENは、SRAM内部にあってもよく、あるいは外部にあってもよい。
タイミング調整回路TGEN1は、パルス発生回路HPGEN、パルス発生回路LPGEN、遅延回路Delay、マルチプレクサMUX1、論理積回路ANDを備える。
パルス発生回路HPGENは、クロック信号CLKの立ち上がりをトリガにしてハイレベルとなる1ショットパルスであるタイミング信号ICLを生成し、ロウデコーダ&ワードドライバXDEC、ライトバッファWBUF、センスアンプ&ラッチSAに供給する。
パルス発生回路LPGENは、低電圧検出信号FLGBがローレベルの場合に、クロック信号CLKの立ち下がりをトリガにしてローレベルとなる1ショットパルスである信号IBEを生成し、レベルを反転してマルチプレクサMUX1の一方の入力端に出力する。
遅延回路Delayは、タイミング信号ICLを所定の時間遅延し、マルチプレクサMUX1の他方の入力端に出力する。
マルチプレクサMUX1は、低電圧検出信号FLGBがローレベルの場合に、反転した信号IBEを選択してフィードバック信号SES0として出力する。また、低電圧検出信号FLGBがハイレベルの場合に、遅延回路Delayの出力信号を選択してフィードバック信号SES0として出力する。フィードバック信号SES0は、パルス発生回路HPGEN、パルス発生回路LPGEN、論理積回路ANDの一方の入力端に供給される。パルス発生回路HPGENは、フィードバック信号SES0がハイレベルとなった時にローレベルとされる。また、パルス発生回路LPGENは、フィードバック信号SES0がローレベルとなった時にハイレベルとされる。
論理積回路ANDは、低電圧検出信号FLGBがハイレベルの場合に、フィードバック信号SES0をセンスアンプ活性信号SESとしてセンスアンプ&ラッチSAに出力し、低電圧検出信号FLGBがローレベルの場合には、センスアンプ活性信号SESをローレベルのままに保つ。
以上のようにタイミング調整回路TGEN1は、外部クロック信号CLKを入力し、メモリアレイMARY中のセルに対するデータのリード・ライト動作のタイミングを制御するタイミング信号ICLを生成し、ロウデコーダ&ワードドライバXDEC、センスアンプ&ラッチSA、ライトバッファWBUFに出力する。また、リード時のセンスアンプ活性タイミングを生成するセンスアンプ活性信号SESをセンスアンプ&ラッチSAに出力する。
図2は、本発明の第1の実施例に係る半導体記憶装置の動作を表すタイミング図である。図2において、通常電圧範囲モードでは、ライト時、リード時共に、低電圧検出信号FLGB=「H」である。通常電圧範囲モードでのライト動作では、t5でライトイネーブル信号WEB=「L」とし、t1のクロック信号CLKの立ち上がりをうけ、t10において内部のタイミング信号ICLが立ち上がる。タイミング信号ICLの立ち上がりを受け、t26でワード信号WLが立ち上がり、t34でライトバッファWBUFの活性化が行われる。そして、データ入力信号DIがライト信号WT/BとしてカラムスイッチYSWに伝達され、t36においてワード信号WL及びカラムスイッチYSWによって選択されたメモリアレイMARY中のセルノードの電位を書き換える。
通常電圧範囲モードの場合、低電圧検出信号FLGB=「H」であって、遅延回路Delayの遅延量として遅延Aが選択され、タイミング信号ICLの立ち上がり後、遅延Aを経てt18でフィードバック信号SES0が立ち上がる。フィードバック信号SES0の立ち上がりを受け、t11でタイミング信号ICLが立下り、ライトバッファWBUFが非活性となる。次にタイミング信号ICLの立ち下りを受け、t19でフィードバック信号SES0が立ち下がり、t27でワード信号WLが立ち下がり、ライト信号WT/Bのプリチャージを完了し、ライト動作が終了する。
通常電圧範囲モードのリード動作では、t6でライトイネーブル信号WEB=「H」とし、t2のクロック信号CLKの立ち上がりを受けて、t12でタイミング信号ICLが立ち上がる。タイミング信号ICLの立ち上がりを受けてt28でワード信号WLが立ち上がる。ワード信号WLの立ち上がりによって、t38でワード信号WL及びカラムスイッチYSWによって選択されたセルデータは、微小差電位としてリード信号RT/Bに現れる。タイミング調整回路TGEN1によってセンスアンプ&ラッチSAのリード信号RT/Bにセンスアンプ活性に十分な差電位を確保できるタイミングに調整された遅延Aを経て、t48でセンスアンプ活性信号SESが立ち上がる。センスアンプ活性信号SESの立ち上がりによって、センスアンプ&ラッチSAは、リード信号RT/Bの微小差電位を増幅してラッチし、データ出力信号DOをt40で出力する。センスアンプ活性信号SESの立ち上がりを受け、t13でタイミング信号ICL、t29でワード信号WL、t21でフィードバック信号SES0がそれぞれ立下り、リード信号RT/Bのプリチャージを完了して動作が終了する。
一方、低電圧範囲モードでは、電源電圧低レベル検知回路LSENによって電源電圧が低レベルであることが検知され、t9において低電圧検出信号FLGB=「L」がタイミング調整回路TGEN1に入力される。これよって、マルチプレクサMUX1にて信号IBEのパスに切り替えられ、クロック信号CLKの立下りまではライト動作またはリード動作を継続する。また、低電圧検出信号FLGB=「L」であるため、センスアンプ活性信号SESは、常に「L」固定となる。
低電圧範囲モードのライト動作では、t7でライトイネーブル信号WEB=「L」とし、t3のクロック信号CLKの立ち上がりをうけ、t14において内部のタイミング信号ICLが立ち上がる。タイミング信号ICLの立ち上がりを受け、t30でワード信号WLが立ち上がり、t35でライトバッファWBUFの活性化が行われる。そして、ライトバッファWBUFによってデータ入力端子DIからの入力データがライト信号WT/BとしてカラムスイッチYSWに伝達され、t37においてワード信号WL及びカラムスイッチYSWにて選択されたセルノードの電位を書き換える。低電圧動作でセルデータへのライトスピードが遅い場合であっても、t42においてクロック信号CLKの立下りが来るまではライト動作を継続する。したがって、クロック信号CLKの「H」の時間幅を十分取ることで低電圧範囲でのライト動作を安定して行うことができる。t42においてクロック信号CLKの立下りが入力されると、t44において信号IBEが立下り、これを受けてt22においてフィードバック信号SES0が立ち上がる。フィードバック信号SES0が立ち上がることで、t15においてタイミング信号ICLが立下る。これを受けて、t31でワード信号WL、t23でフィードバック信号SES0が立ち下がる。さらにフィードバック信号SES0の立下りを受け、t45で信号IBEが立ち上がることで、ライト動作が終了する。
また、低電圧範囲モードのリード動作では、t8でライトイネーブル信号WEB=「H」とし、t4のクロック信号CLKの立ち上がりを受けて、t16でタイミング信号ICLが立ち上がる。これを受けてt32でワード信号WLが立ち上がる。ワード信号WLの立ち上がりによって、t39でワード信号WL及びカラムスイッチYSWで選択されたセルデータがリード信号RT/Bに微小差電位として現れる。しかし、センスアンプ活性信号SESは、「L」固定となっており、センスアンプSAは活性とならない。また、クロック信号CLK=「H」の期間は、ワード信号WL=「H」のままであり、リード動作が継続される。したがって、リード信号RT/Bは、センスアンプが活性とならなくとも、ラッチ回路を判定可能な状態まで差電位が開き、t41において有効なデータ出力信号DOが出力されることになる。
次に、t43においてクロック信号CLKの立下りを受け、t46において信号IBEが立下り、それを受けてt24においてフィードバック信号SES0が立ち上がる。フィードバック信号SES0の立ち上がりを受け、t17においてタイミング信号ICLが立下り、t33においてワード信号WLが立下る。さらに、タイミング信号ICLの立下りをうけ、t25においてフィードバック信号SES0が立下り、t47において信号IBEが立ち上がって、リード動作が終了する。
以上のように低電圧範囲モードでは、タイミング信号ICLのパルス幅は、外部のクロック信号CLKのパルス幅によって調整されるために、内部スキューがなくなる。すなわち、低電圧時のタイミングマージンを確保するために、遅延素子を追加することなく、タイミング信号ICLをリード・ライト動作に必要なパルス幅に伸長することができる。リード時には、センスアンプ活性信号SESは、活性化されない。しかし、セルによる放電(Discharge)によってセンスアンプの接点のリード信号RT/Bがローレベルとなれば、それを受けてデータ出力信号DOが変化する。したがって、クロック信号CLKのパルス幅を有効なデータ出力信号DOが出力するまで伸長することで、セルデータの読み出しが可能となり、内部でのセンスタイミング生成は不要となる。また、ライト時には、セルデータへのライトが完了するまでクロック信号CLKのパルス幅を伸長することで正常なライトが可能となる。
図3は、本発明の第2の実施例に係る半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。図3において、図1と同一の符号は、同一物を表し、その説明を省略する。図3の半導体記憶装置は、図1のタイミング調整回路TGEN1の代わりにタイミング調整回路TGEN2を備える。タイミング調整回路TGEN2は、タイミング調整回路TGEN1における論理積回路ANDを廃してマルチプレクサMUX1の出力をそのままセンスアンプ活性信号SESとする。すなわち、センスアンプ活性信号SESは、フィードバック信号SES0と同一である。
このような半導体記憶装置は、低電圧範囲モード時に、リード信号RT/Bの差電位に限界があってセンスアンプ&ラッチSA内の次段回路であるラッチ回路を駆動できない場合、差電位の飽和レベルをクロック信号CLKの立下りに同期してセンスアンプを活性するように動作する。
図4は、本発明の第2の実施例に係る半導体記憶装置の動作を表すタイミング図である。図4における通常電圧範囲モードでは、図2に示した通常電圧範囲モードと同じように動作するので、その説明を省略する。一方、低電圧範囲モードでは、電源電圧低レベル検知回路LSENによって電源電圧が低レベルであることが検知され、t9において低電圧検出信号FLGB=「L」信号がタイミング調整回路TGEN2に入力される。マルチプレクサMUX1は、信号IBEをパスするように切り替えられ、クロック信号CLKの立下りまではライト動作またはリード動作を継続する。クロック信号CLKの立下りを受けて、センスアンプ活性信号SESを活性する(ハイレベルにする)ことで、リード信号RT/Bの差電位のみではセンスアンプ&ラッチSA内のラッチ回路を駆動できない場合であっても、センスアンプを活性化することで正常にリード動作を行うことができる。
低電圧範囲モードのライト動作では、センスアンプ活性信号SESが立ち上がる点が実施例1と異なるが、実施例1と実質同じように動作するので、その説明を省略する。
一方、低電圧範囲モードのリード動作では、t8でライトイネーブル信号WEB=「H」となって、t4のクロック信号CLKの立ち上がりを受けて、t16でタイミング信号ICLが立ち上がり、それを受けてt32でワード信号WLが立ち上がる。ワード信号WLの立ち上がりによって、t39でワード信号WL及びカラムスイッチYSWで選択されたセルデータがリード信号RT/Bに微小差電位として表れる。この際、センスアンプ&ラッチSA内のラッチ回路を駆動するまでには差電位がつかない場合であっても、t43でのクロック信号CLKの立下りによって、t46で信号IBEが立下り、t24でフィードバック信号SES0及びt50でセンスアンプ活性信号SESを立ち上げることで、センスアンプ&ラッチSAを活性化する。センスアンプ&ラッチSAの活性時に、リード信号RT/Bの差電位がセンス可能差電位を満足していれば、t41においてデータ出力信号DOが出力されることになる。
t24でのフィードバック信号SES0の立ち上がりを受け、t17においてタイミング信号ICLが立下り、t33においてワード信号WLが立下ることで、リード信号RT/Bはプリチャージを開始する。さらに、t47aにおいて信号IBEが立ち上がることで、t25aでフィードバック信号SES0が立下って(t51でセンスアンプ活性信号SESが立ち下がって)リード動作が終了する。
上述のように、実施例2でも低電圧範囲モードでは、実施例1と同様に低電圧時のタイミングマージンの伸長が、遅延素子の追加ではなく、外部信号によってなされ、所望のパルス幅とすることができる。また、リード時に、セルによる放電のみでは、センスアンプ&ラッチSAのラッチ回路を駆動できない場合であっても、クロック信号CLKの立下りによってセンスアンプを活性化することで差電位を増幅し、それを受けてデータ出力信号DOが変化する。従って、センスアンプ&ラッチSAで増幅可能なレベルまでクロック信号CLKのパルス幅を伸長することで、セルデータの読み出しが可能となり、内部でのセンスタイミングの生成が不要となる。すなわち、セルによる放電でのセンスアンプ接点のリード信号RT/Bの差電位では、センスアンプ部の次段回路を駆動できない場合に、活性タイミングを十分遅らせた状態でセンスアンプを活性し、次段回路を駆動することで正常なリードが可能となる。
一方、ライト時には、セルデータへのライトが完了するまでクロック信号CLKのパルス幅を伸長することで正常にライトが可能である点は、実施例1における説明と同様である。
図5は、本発明の第3の実施例に係る半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。図5において、図3と同一の符号は、同一物を表し、その説明を省略する。図5の半導体記憶装置は、図3におけるセンスアンプ&ラッチSAに対し、センスアンプ活性信号SESで活性しないバッファ&ラッチ回路BUFを併設する。さらに、データ出力信号DOの出力前段にマルチプレクサMUX2を備える。低電圧検出信号FLGBが「L」(電源電圧が低レベルである)を示す場合には、バッファ&ラッチ回路BUFからデータ出力信号DOを出力し、低電圧検出信号FLGBが「H」(電源電圧が通常動作レベルである)を示す場合には、センスアンプ&ラッチSAからデータ出力信号DOを出力するようにマルチプレクサMUX2によって出力を切り替える。図5の半導体記憶装置は、このように構成されることで、実施例1、2と同様に低電圧動作範囲のリード動作における内部スキューレス化を実現している。
以上の各実施例において、低電圧動作時におけるタイミングの伸長について述べた。しかしながら、タイミングの伸長の適用は、低電圧動作時に限定されることなく、通常動作条件時においても内部タイミング不足などの不具合時に対しても可能である。
本発明の第1の実施例に係る半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施例に係る半導体記憶装置の動作を表すタイミング図である。 本発明の第2の実施例に係る半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施例に係る半導体記憶装置の動作を表すタイミング図である。 本発明の第3の実施例に係る半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。 従来の半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
ADDRESS アドレス信号
AND 論理積回路
BUF バッファ&ラッチ回路
CELL セル
CLK クロック信号
Delay 遅延回路
DI データ入力信号
DO データ出力信号
FLGB 低電圧検出信号
HPGEN、LPGEN パルス発生回路
IBE 信号
ICL タイミング信号
LSEN 電源電圧低レベル検知回路
MARY メモリアレイ
MUX1、MUX2 マルチプレクサ
RT/B リード信号
SA センスアンプ&ラッチ
SES センスアンプ活性信号
SES0 フィードバック信号
TGEN1、TGEN2 タイミング調整回路
WBUF ライトバッファ
WEB ライトイネーブル信号
WL ワード信号
WT/B ライト信号
XDEC ロウデコーダ&ワードドライバ
YDEC カラムデコーダ
YSW カラムスイッチ

Claims (7)

  1. メモリセルのデータのリード・ライト動作を内部クロック信号のタイミングに基づいて制御する半導体記憶装置であって、
    前記内部クロック信号のタイミングを設定するための選択信号を出力する設定回路と、
    外部から供給される外部クロック信号に同期する所定のパルス幅を有する第1の信号と、前記外部クロック信号に同期し、前記外部クロック信号と同じデューティ比を有する第2の信号とのいずれか一方を前記選択信号によって生成して前記内部クロック信号として出力するタイミング調整回路と、
    を備えることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記第1の信号は、前記外部クロック信号の第1のエッジに対応して第1のレベルから第2のレベルに遷移し、前記第1のエッジから所定の時間後に前記第2のレベルから前記第1のレベルに遷移する信号であり、
    前記第2の信号は、前記第1のエッジに対応して前記第1のレベルから前記第2のレベルに遷移し、前記第1のエッジとは逆の遷移である前記外部クロック信号の第2のエッジに対応して前記第2のレベルから前記第1のレベルに遷移する信号であることを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 前記設定回路は、前記半導体記憶装置の電源電圧レベルが所定の値以上となる場合には前記第1の信号を選択し、前記電源電圧レベルが所定の値未満となる場合には前記第2の信号を選択するように前記選択信号を出力することを特徴とする請求項1または2記載の半導体記憶装置。
  4. 前記設定回路は、前記半導体記憶装置の電源電圧レベルを検知する検知回路を備え、該電源電圧レベルが所定の値以上となる場合には前記第1の信号を選択し、前記電源電圧レベルが所定の値未満となる場合には前記第2の信号を選択するように前記選択信号を出力することを特徴とする請求項1または2記載の半導体記憶装置。
  5. 前記メモリセルのリードデータを増幅するセンスアンプおよび該センスアンプの出力をラッチするラッチ回路を備え、
    前記ラッチ回路は、前記内部クロック信号が前記第2のレベルから前記第1のレベルに遷移するタイミングに対応して前記リードデータをラッチすることを特徴とする請求項2記載の半導体記憶装置。
  6. 前記センスアンプは、前記内部クロック信号が前記第2のレベルから前記第1のレベルに遷移するタイミングに対応して活性化されることを特徴とする請求項5記載の半導体記憶装置。
  7. 前記メモリセルのリードデータをバッファリングして出力するバッファ回路と、
    前記バッファ回路の出力および前記ラッチ回路の出力のいずれか一方を選択してデータ出力端子に出力する選択回路とをさらに備え、
    前記選択回路は、前記設定回路が前記第1の信号を選択するように前記選択信号を出力する場合に前記ラッチ回路を選択し、前記第2の信号を選択するように前記選択信号を出力する場合に前記バッファ回路を選択することを特徴とする請求項5または6記載の半導体記憶装置。
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