JP2007114618A - 静電潜像現像用トナー及び静電潜像現像用現像剤 - Google Patents

静電潜像現像用トナー及び静電潜像現像用現像剤 Download PDF

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Abstract

【課題】低温定着性を確保しつつ、保存性が良好な静電潜像現像用トナー及び静電潜像現像用現像剤を提供する。
【解決手段】結晶性樹脂を主成分とする結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有するトナー母粒子と、外添剤と、から構成される静電荷像現像用トナーであって、前記外添剤は、1次粒子における長径が100nm以上300nm以下で、アスペクト比が3以上10以下である無機微粒子を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー、及び少なくとも前記トナーを含む静電荷像現像用現像剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真プロセスを利用した電子写真装置に利用し得る静電潜像現像用トナー及び静電潜像現像用現像剤に関する。
従来、静電荷像現像用トナーを被転写体へ定着させる定着方式としては、常温で圧力ロールのみを用いる圧力定着方式、加熱ロール等を用いる接触加熱型定着方式の他、オーブン加熱によるオーブン定着方式、キセノンランプ等によるフラッシュ定着方式、マイクロ波等による電磁波定着方式、溶剤蒸気を用いる溶剤定着方式等の非接触定着方式が挙げられるが、熱を用いたオーブン定着方式や接触加熱型定着方式が信頼性や安全性の面から主に使用されている。
特に加熱ロールやベルト等を用いる接触加熱型定着方式は、通常、加熱源を設けた加熱ロールまたは加熱ベルトと、加圧ロールまたは加圧ベルトとから構成され、加熱ロールまたは加熱ベルトの表面に被定着シート(被転写体)のトナー画像面を圧接触させながら通過させることにより定着を行うものであり、加熱ロールまたは加熱ベルトの表面と、被定着シートのトナー画像面と、が直接接触するため、熱効率が良好で迅速に定着を行うことができるという特徴を有しており、広く採用されている。
これらの熱定着方式では、電源を入れてから定着機の温度が使用温度まで迅速に上昇し定着可能な状態となるまでの時間、いわゆるウォームアップタイムの短縮とともに、エネルギー使用量を低減するためにより低温で定着できることが望まれている。特に、近年では省エネルギーの徹底のため使用時以外は定着機への通電を停止することが望まれており、定着機温度は通電とともに瞬時に定着可能温度に達する必要があるため、より一層低温で定着できることが望まれている。
また、定着温度を低くすることにより同じ消費電力であってもプリントスピードの高速化が可能であり、さらに接触加熱型定着方式では、加熱ロールなどの定着部材の長寿命化が可能となり、定着温度を低くすることはコストの面からも好ましい。
しかしながら、従来の方法ではトナーの定着温度を低温化させることは、同時にトナー粒子のガラス転移点も低下させてしまうことになり、トナーの保存性との両立が困難となる。低温定着化とトナー保存性の両立のためには、トナーのガラス転移点をより高温に保ったまま、高温領域でトナーの粘度が急速に低下する、いわゆるシャープメルト性をトナーに備えさせることが必要である。しかし、トナーに使用される樹脂は、通常ある程度ガラス転移点、分子量等に幅を持つため、トナーにシャープメルト性を備えさせるには、極端に樹脂の組成、分子量を揃える必要があるものの、そのような樹脂を得るためには、特殊な製法を用いたり、樹脂をクロマトグラフィー等で処理をすることにより樹脂の分子量を整える必要が生じてしまい、この場合、樹脂作製のためのコストが高くならざるを得ない。また、製造時に不要な樹脂が生じてしまい、近年の省資源、環境保護の観点からも好ましくない。
このような低温定着性を実現するために、トナーの結着樹脂として結晶性樹脂を使用することが提案されている(例えば、特許文献1〜8参照)。これらの提案では、結晶性樹脂を使用することにより、結晶の融点以下では、トナーの硬さが保持され、融点を超えたところで結晶の融解とともに粘度が急激に低下し、低温定着がはかられる。しかし、結晶性樹脂を使用することによりトナー粒子のガラス転移点も低下することになり、トナーの低温定着性と保存性との両立は困難である。
特公昭56−13943号公報 特公昭62−39428号公報 特公昭63−25335号公報 特公昭62−39428号公報 特公平4−30014号公報 特開平4−120554号公報 特開平4−239021号公報 特開平5−165252号公報
したがって本発明の目的は、低温定着性を確保しつつ、保存性が良好な静電潜像現像用トナー及び静電潜像現像用現像剤を提供することである。
上記目的は、以下の本発明により達成される。
すなわち本発明は、
<1> 結晶性樹脂を主成分とする結着樹脂及び着色剤を含有するトナー母粒子と、外添剤と、から構成される静電荷像現像用トナーであって、前記外添剤は、1次粒子における長径が100nm以上300nm以下で、アスペクト比が3以上10以下である無機微粒子を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナーである。
<2> 少なくともトナーを含む静電荷像現像用現像剤であって、前記トナーは、<1>に記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする静電荷像現像用現像剤である。
本発明は、低温定着性を確保しつつ、保存性が良好な静電潜像現像用トナー及び静電潜像現像用現像剤を提供することができる。
<静電荷像現像用トナー>
本発明の静電荷像現像用トナー(以下、「本発明のトナー」という場合がある。)は、結晶性樹脂を主成分とする結着樹脂及び着色剤を含有するトナー母粒子と、外添剤と、から構成される静電荷像現像用トナーであって、前記外添剤は、1次粒子における長径が100nm以上300nm以下で、アスペクト比が3以上10以下である無機微粒子を含有することを特徴とする。
以下、本発明のトナーを構成成分ごとに説明する。
(トナー母粒子)
前記トナー母粒子は、結着樹脂および着色剤を含み、必要に応じてその他の成分を含有する。
[結着樹脂]
前記トナー母粒子における結着樹脂の主成分は、結晶性樹脂であることが必要である。本発明における結着樹脂を構成する重合性単量体および樹脂としては、結晶性を持つ樹脂を構成しうるものであれば特に制限はない。
前記トナー母粒子に使用する結着樹脂の主成分が結晶性でない場合即ち、非晶性である場合には、良好な低温定着性を確保しつつ、耐トナーブロッキング性、画像保存性を保つことができない。尚、本発明において、「結晶性樹脂」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものを指す。また、前記結晶性樹脂の主鎖に対して他成分を共重合したポリマーの場合、他成分が50質量%以下であれば、この共重合体も結晶性樹脂と呼ぶ。
一方、既述の如く、前記トナー母粒子に使用する結着樹脂は、結晶性樹脂を主成分として含むものであるが、ここで「主成分」とは、前記結着樹脂を構成する成分のうち、主たる成分のことを指し、具体的には、前記結着樹脂の50質量%以上を構成する成分を指す。
つまり、前記トナー母粒子における結着樹脂は、結晶性樹脂の含有量が50質量%以上である。該結晶性樹脂の含有量は、70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、全てが結晶性樹脂であることが特に好ましい。
前記結晶性樹脂の具体例としては、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸等の長鎖アルキルのジカルボン酸類、および、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、バチルアルコール等の長鎖アルキル、アルケニルのジオール類を用いたポリエステル樹脂;(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸オレイル、(メタ)アクリル酸ベヘニル等の長鎖アルキル、アルケニルの(メタ)アクリル酸エステルを用いたビニル系樹脂;等が挙げられるが、定着時の紙への接着性や帯電性、好ましい範囲での融点調整の観点からポリエステル樹脂系の結晶性樹脂(結晶性ポリエステル樹脂)が好ましい。更に、適度な融点(50〜100℃)をもつ脂肪族系結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。
前記結晶性ポリエステル樹脂は、酸(ジカルボン酸)成分とアルコール(ジオール)成分とから合成されるものである。以降の説明においては、ポリエステル樹脂において、ポリエステル樹脂の合成前には酸成分であった構成部位を「酸由来構成成分」と、ポリエステル樹脂の合成前にはアルコール成分であった構成部位を「アルコール由来構成成分」と、それぞれ示す。
−酸由来構成成分−
前記酸由来構成成分となるための酸としては、種々のジカルボン酸が挙げられるが、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸が好ましく、中でも脂肪族ジカルボン酸がより好ましく、特に直鎖型のカルボン酸が好ましい。
前記脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸、など、或いはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられるが、この限りではない。
前記芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等が挙げられ、中でもテレフタル酸が、入手容易性、低融点のポリマーを形成しやすい等の点で好ましい。
前記酸由来構成成分としては、前述の脂肪族ジカルボン酸由来構成成分や芳香族ジカルボン酸由来構成成分のほか、2重結合を持つジカルボン酸由来構成成分、スルホン酸基を持つジカルボン酸由来構成成分等の構成成分が含まれているのが好ましい。尚、前記2重結合を持つジカルボン酸由来構成成分には、2重結合を持つジカルボン酸に由来する構成成分のほか、2重結合を持つジカルボン酸の低級アルキルエステルまたは酸無水物等に由来する構成成分も含まれる。また、前記スルホン酸基を持つジカルボン酸由来構成成分には、スルホン酸基を持つジカルボン酸に由来する構成成分のほか、スルホン酸基を持つジカルボン酸の低級アルキルエステルまたは酸無水物等に由来する構成成分も含まれる。
前記2重結合を持つジカルボン酸は、その2重結合を利用して樹脂全体を架橋させ得る点で、定着時のホットオフセットを防ぐために好適に用いることができる。このようなジカルボン酸としては、例えば、フマル酸、マレイン酸、3−ヘキセンジオイック酸、3−オクテンジオイック酸等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級アルキルエステル、酸無水物等も挙げられる。これらの中でも、コストの点で、フマル酸、マレイン酸等が好ましい。
前記スルホン酸基を持つジカルボン酸は、顔料等の色材の分散を良好にできる点で有効である。また樹脂全体を水に乳化或いは懸濁して、微粒子を作製する際に、スルホン酸基があれば、後述するように、界面活性剤を使用しないで乳化或いは懸濁が可能である。このようなスルホン基を持つジカルボン酸としては、例えば、2−スルホテレフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、スルホコハク酸ナトリウム塩等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級アルキルエステル、酸無水物等も挙げられる。これらの中でも、コストの点で、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩等が好ましい。
これらの脂肪族ジカルボン酸由来構成成分および芳香族ジカルボン酸由来構成成分以外の酸由来構成成分(2重結合を持つジカルボン酸由来構成成分およびスルホン酸基を持つジカルボン酸由来構成成分)の、全酸由来構成成分における含有量としては、1〜20構成モル%が好ましく、2〜10構成モル%がより好ましい。該含有量が、1構成モル%未満であると、顔料分散が良くなかったり、乳化粒子径が大きくなり、凝集によるトナー径の調整が困難となる場合がある一方、20構成モル%を超えると、ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融点が降下して、画像の保存性が悪くなったり、乳化粒子径が小さ過ぎて水に溶解し、ラテックスが生じない場合がある。尚、本明細書において「構成モル%」とは、ポリエステル樹脂における各構成成分(酸由来構成成分またはアルコール由来構成成分)を1単位(モル)としたときの百分率を指す。
−アルコール由来構成成分−
前記アルコール由来構成成分となるためのアルコールとしては、脂肪族ジオールが好ましく、具体的には、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記アルコール由来構成成分は、脂肪族ジオール由来構成成分の含有量が80構成モル%以上であって、必要に応じてその他の成分を含む。前記アルコール由来構成成分としては、前記脂肪族ジオール由来構成成分の含有量が90構成モル%以上であるのが好ましい。前記脂肪族ジオール由来構成成分の含有量が、80構成モル%未満では、ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融点が降下するため、耐トナーブロッキング性、画像保存性および、低温定着性が悪化してしまう場合がある。必要に応じて含まれるその他の成分としては、2重結合を持つジオール由来構成成分、スルホン酸基を持つジオール由来構成成分等の構成成分である。
前記2重結合を持つジオールとしては、2−ブテン−1,4−ジオール、3−ブテン−1,6−ジオール、4−ブテン−1,8−ジオール等が挙げられる。前記スルホン酸基を持つジオールとしては、1,4−ジヒドロキシ−2−スルホン酸ベンゼンナトリウム塩、1,3−ジヒドロキシメチル−5−スルホン酸ベンゼンナトリウム塩、2−スルホ−1,4−ブタンジオールナトリウム塩等が挙げられる。
これらの脂肪族ジオール由来構成成分以外のアルコール由来構成成分を加える場合(2重結合を持つジオール由来構成成分およびスルホン酸基を持つジオール由来構成成分)、これらのアルコール由来構成成分における含有量としては、1〜20構成モル%が好ましく、2〜10構成モル%がより好ましい。該脂肪族ジオール由来構成成分以外のアルコール由来構成成分の含有量が1構成モル%未満であると、顔料分散が良くなかったり、乳化粒子径が大きくなり、凝集によるトナー径の調整が困難となる場合がある一方、20構成モル%を超えると、ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融点が降下して、画像の保存性が悪くなったり、乳化粒子径が小さ過ぎて水に溶解し、ラテックスが生じない場合がある。
前記トナー母粒子に使用する結着樹脂の融点は、60〜120℃であることが好ましく、60〜100℃であることがより好ましい。前記結着樹脂の融点が60℃より低いと、トナーの保存性や、定着後の画像の保存性が問題となる場合がある。また、120℃より高いと、従来のトナーに比べて十分な低温定着が得られない場合がある。尚、本発明において、前記結晶性樹脂の融点の測定には、示差走査熱量計(DSC)を用い、室温から150℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時のJIS K−7121:87に示す入力補償示差走査熱量測定の融解ピーク温度として求めることができる。また、結晶性の樹脂には、複数の融解ピークを示す場合があるが、本発明においては、最大のピークをもって融点とする。
前記ポリエステル樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、酸成分とアルコール成分とを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造することができ、例えば、直接重縮合、エステル交換法等を、モノマーの種類によって使い分けて製造する。前記酸成分とアルコール成分とを反応させる際のモル比(酸成分/アルコール成分)としては、反応条件等によっても異なるため、一概には言えないが、通常1/1程度である。
前記ポリエステル樹脂の製造は、重合温度180〜230℃の間で行うことができ、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合時に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる。モノマーが、反応温度下で溶解または相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーとそのモノマーと重縮合予定の酸またはアルコールとを縮合させておいてから主成分と供に重縮合させるとよい。
前記ポリエステル樹脂の製造時に使用可能な触媒としては、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属化合物、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属化合物、亜鉛、マンガン、アンチモン、チタン、スズ、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属化合物、亜リン酸化合物、リン酸化合物、および、アミン化合物等が挙げられ、具体的には、以下の化合物が挙げられる。例えば、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸リチウム、炭酸リチウム、酢酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸マンガン、ナフテン酸マンガン、チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、三酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン、トリブチルアンチモン、ギ酸スズ、シュウ酸スズ、テトラフェニルスズ、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、ナフテン酸ジルコニウム、炭酸ジルコニール、酢酸ジルコニール、ステアリン酸ジルコニール、オクチル酸ジルコニール、酸化ゲルマニウム、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、トリエチルアミン、トリフェニルアミン等の化合物が挙げられる。
[着色剤]
前記トナー母粒子に使用する着色剤としては、特に制限はなく、染料および顔料のどちらでもかまわないが、耐光性や耐水性の観点から顔料が好ましい。好ましい顔料としては、カーボンブラック、アニリンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシアンブルー、マラカイトグリーンオキサート、ランプブラック、ローズベンガル、キナクリドン、ベンジジンイエロー、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド185、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等の公知の顔料が使用できる。
また、着色剤として磁性粉を使用することもできる。磁性粉としては、コバルト、鉄、ニッケルなどの強磁性金属、コバルト、鉄、ニッケル、アルミニウム、鉛、マグネシウム、亜鉛、マンガンなどの金属の合金や酸化物などの公知の磁性体が使用できる。
以上の着色剤は、単独で使用可能な他、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
本発明のトナーにおける前記着色剤の含有量としては、トナー全原料100質量部に対して、0.1〜40質量部が好ましく、1〜30質量部がさらに好ましい。尚、前記着色剤の種類を適宜選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナー等の各色トナーが得られる。
[その他の成分]
前記トナー母粒子に用いられる前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、無機化合物の微粒子、有機化合物の微粒子、帯電制御剤、離型剤等の公知の各種添加剤等が挙げられる。
前記無機化合物の微粒子としては、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子、酸化セリウム微粒子、あるいはこれらの表面を疎水化処理した物等、公知の無機化合物の微粒子を単独または二種以上を組み合わせて使用することができるが、発色性やOHP透過性等透明性を損なわないという観点から屈折率が結着樹脂よりも小さいシリカ微粒子が好ましい。またシリカ微粒子は種々の表面処理が施されていてもよく、例えばシラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、シリコーンオイル等で表面処理されたものが好ましい。
これら無機化合物の微粒子を添加することにより、トナーの粘弾性を調整することができ、耐オフセット性や離型性を向上させることができる。無機化合物の微粒子は、トナー母粒子全量に対して、0.2〜40質量%含有されることが好ましく、0.5〜20質量%含有されることがさらに好ましい。
前記有機化合物の微粒子は、一般にクリーニング性や転写性を向上させる目的で使用される。前記有機微粒子としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン等の微粒子が挙げられる。
前記帯電制御剤は、一般に帯電性を向上させる目的で使用される。前記帯電制御剤としては、クロム系アゾ染料、鉄系アゾ染料、アルミニウムアゾ染料等の含金属アゾ化合物;サリチル酸金属錯体、ニグロシンや4級アンモニウム塩等が挙げられる。
前記離型剤は、一般に離型性を向上させる目的で使用される。前記離型剤の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル、カルボン酸エステル等のエステル系ワックスなどが挙げられる。本発明において、これらの離型剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記離型剤の含有量としては、トナー全原料100質量部に対し、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは2〜15質量部である。前記トナー全原料100質量部に対する離型剤の含有量が1質量部未満であると、離型剤添加の効果がない場合がある。一方、20質量部を超えると、帯電性への悪影響が現れやすくなり、また現像機内部においてトナーが破壊されやすくなるため離型剤やトナー樹脂のキャリアへのスペント化が生じ、帯電が低下しやすくなる等の影響が現れるばかりでなく、例えばカラートナーを用いた場合、定着時の画像表面への染み出しが不十分になり易く、画像中に離型剤が在留しやすくなってしまうため、透明性が悪化する場合がある。
前記離型剤の融点としては50〜120℃が好ましく、より好ましくは60〜100℃である。前記離型剤の融点が50℃未満であると、離型剤の変化温度が低すぎ、耐ブロッキング性が劣ったり、複写機内温度が高まった時に現像性が悪化したりする場合がある。一方、120℃を超える場合には、離型剤の変化温度が高過ぎ、結晶性樹脂の低温定着性を損ねてしまう場合がある。
(外添剤)
本発明のトナーに使用する外添剤は、少なくとも、1次粒子における長径が100nm以上300nm以下で、アスペクト比が3以上10以下である無機微粒子(以下、「本発明に係る無機微粒子」という場合がある。)を必須の構成成分として含有し、さらに必要に応じて他の外添剤を含有する。かかる外添剤は、前記結晶性樹脂を主成分とする結着樹脂を含有するトナー母粒子に画移転したときに有効である。その理由について説明する。結晶性樹脂を含有したトナーは、そのシャープメルト性から低温定着が可能であるが、その反面保管性の低下が問題となる。そこで外添剤をスペーサとして付与してやり保管性を向上させる方法が考えられるが、結晶性樹脂が柔らかいために外添剤が埋没し易く、スペーサとしての機能を失ってしまうため前述の方法による解決は困難である。
本発明においては、このような結晶性樹脂を含有したトナー母粒子に対して、外添剤として本発明に係る無機微粒子を外添させることで外添剤の埋没を抑制し、保管性に優れたトナーを得ることができる。本発明に係る無機微粒子は、1次粒子における長径が100nm以上300nm以下で、アスペクト比が3以上10以下であるために、トナー粒子と接触面積が大きくなり、機械的なストレスによる応力を分散することができ外添剤埋没を抑制することができる。
一方、球状の外添剤は、機内での拡販などによりトナー表面を移動して凹部に偏在してしまい、トナー同士が接触し保管性の低下を引き起こすが、本発明に係る無機微粒子は、上記形状を有するため、移動しにくいためトナー表面にスペーサとなる外添剤が均一に存在し保管性を維持することができる。
本発明に係る無機微粒子は、アスペクト比が3以上10以下であり、5以上10以下であることが好ましく、6以上8以下であることがより好ましい。前記アスペクト比が3未満であると、球状により近い形状になってしむため、トナー表面を移動し易くなるため凹部への偏在が生じたり、トナー表面への接触面積が小さくなり応力集中を生じ、外添剤が埋没してしまう、逆に10を超えると、外添剤同士の凝集がしやすくなるため、トナー表面への外添剤の分散性が著しく低下し外添剤が均一に存在し得ないため十分な保管性を維持することが困難となってしまう。
本発明において、無機微粒子の1次粒子における長径とは、前記アスペクト比における長径を示す。本発明に係る無機微粒子は、1次粒子における長径が100nm以上300nm以下であり、120nm以上200nm以下であることが好ましく、130nm以上180nm以下であることがより好ましい。前記長径が100nm未満であると、スペーサ効果が低下し保管性が低下するとともに、アスペクト比が3以上10以下であっても機械的なストレスよる埋没も顕著になってしまい、300nmを超えると、無機微粒子のトナー母粒子からの脱離が顕著になり保管性が良好になるという本発明の効果が得られない。ここで、アスペクト比及び1次粒子における長径は、走査型電子顕微鏡S−4700(日立製作所製)を用い、倍率10000倍にてトナー粒子表面を100視野観察した後、観察したトナー表面の画像を画像処理解析ソフトWinROOF(三谷商事株式会社製)の針状比解析ツールを用いて測定することにより求められる。
本発明に係る無機微粒子は、上述のアスペクト比及び1次粒子における長径の要件を満たし、無機化合物の微粒子であれば特に限定されず、酸化チタン、酸化アルミナや酸化亜の微粒子が挙げられ、この中でも、帯電分布がシャープになり、帯電特性の向上が得られる点で酸化チタンが好ましい。また、酸化チタンの代表的な結晶構造としてはルチル型とアナターゼ型があるが、本発明ではルチル型チタンが、帯電分布がシャープになり、帯電特性の向上が得られるという効果がより顕著になる点で特に好ましい。アナターゼ型酸化チタンは、体積抵抗が低く、十分な帯電性を保持が困難な結晶性樹脂を用いた本発明のトナー母粒子へ外添されると、より帯電を低下させ、逆極帯電によるカブリや機内汚染を引き起こしてしてしまう場合がある。それに対しルチル型酸化チタンは、アナターゼ型酸化チタニアに比べ体積抵抗が高く、帯電性を低下させることなく、帯電をシャープにできる。
本発明に係る無機微粒子の製造方法は、イルメナイトを硫酸に溶解させて鉄分を分離し、TiOSO4を加水分解して酸化チタンを生成させる硫酸法をベースにしたものである。具体的には、イルメナイト鉱石を粉砕した後、硫酸と反応させ水溶性の硫酸塩に変える。TiOSO4を含むその水溶液を、静置、ろ過することによりFeSO4などの不純物を取り除く、その後TiOSOを加水分解することにより不溶性の白色Ti(OH)2として沈殿させ中和洗浄した後、乾燥、焼成後、粉砕することにより係る無機微粒子を得ることができる。硫酸法で得られたTi(OH)2はアナターゼ型であり、アナターゼ型のチタニアは針状に結晶成長する。また、アナターゼ型のチタニアは900℃付近でルチル型に相転移を起こす。以上のようなことから、加水分解中の温度、pH、反応時間を変化させることで、係る無機微粒子の粒径及び形状を、焼結温度や焼結時間を変化させることにより結晶構造、を変化させることが可能である。
本発明においては、本発明に係る無機微粒子の表面が予め疎水化処理されていることが好ましい。この疎水化処理によりトナーの粉体流動性改善のほか、帯電の環境依存性、耐キャリア汚染性に対してより効果的である。
前記疎水化処理は気相中で浮遊させられた粒子に対して処理剤または処理剤を含む溶液を噴霧するスプレードライ法等による乾式法や処理剤を含有する溶液中に粒子を浸漬し、乾燥する湿式法などで処理することができる。
前記疎水化処理剤としては特に制限はないが、例えば、シランカップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でもシランカップリング剤が好適に挙げられる。
前記シランカップリング剤としては、例えばクロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のいずれかのタイプを使用することも可能である。
例えば下記式(I)〜(III)で示されるケイ素化合物で表面処理をすることができる。
1Si(X)3 式(I)
12Si(X)2 式(II)
123SiX 式(III)
(式(I)〜(III)中、R1は、炭素数1〜20のアルキル基またはパーフルオロアルキル基を表し、R2およびR3は、それぞれ水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、パーフルオロアルキル基、またはアリール基を表し、Xは塩素原子、アルコキシ基、NCO基、またはアセトキシ基を表す。)
このような表面処理により、感光体上のコメットやフィルミングの防止、トナーへの分散性や密着性、さらには疎水性の制御に伴う帯電の安定性、電荷交換制等の効果がより一層期待される。ここで、表面処理に使用される処理剤としては次のようなものを例示することができる。
式(I)で示される化合物としては、CH3Si(Cl)3、CH3Si(OCH33、CH3Si(OC253、CH3CH2Si(OCH33、CH3(CH22Si(OCH33、CH3(CH23Si(OCH33、CH3(CH24Si(OCH33、CH3(CH25Si(OCH33、CH3(CH26Si(OCH33、CH3(CH27Si(OCH33、CH3(CH28Si(OCH33、CH3(CH29Si(OCH33、CH3(CH210Si(OCH33、CH3(CH211Si(OCH33、CH3(CH212Si(OCH33、CH3(CH213Si(OCH33、CH3(CH214Si(OCH33、CH3(CH215Si(OCH33、CH3(CH216Si(OCH33、CH3(CH217Si(OCH33、CH3(CH218Si(OCH33、CH3(CH219Si(OCH33、CH3(CH25Si(OCO253、CH3(CH26Si(OCO253、CH3(CH27Si(OCO253、CH3(CH28Si(OCO253、CH3(CH29Si(OCO253、CH3(CH210Si(OCO253、CH3(CH211Si(OCO253、CH3(CH212Si(OCO253、CH3(CH213Si(OCO253、CH3(CH214Si(OCO253、CH3(CH215Si(OCO253、CH3(CH216Si(OCO253、CH3(CH217Si(OCO253、CH3(CH218Si(OCO253、CH3(CH219Si(OCO253、CF3Si(OCH33、CH3Si(NCO)3等があげられる。
式(II)で示される化合物としては、(CH32SiCl2、(CH32Si(OCH32、(CH32Si(OC252、(CH3)(CH3CH2)Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH22]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH23]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH24]Si(OCH32、(CH3)〔CH3(CH25〕Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH26]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH27]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH28]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH29]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH210]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH211]Si(OCH32、(CH3)[CH3 (CH212]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH213]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH214]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH215]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH216]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH217]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH218]Si(OCH32、(CH3)[CH3(CH219]Si(OCH32、(CH32Si(NCO)2等があげられる。
式(III)で示される化合物としては、(CH33SiCl、(CH33Si(OCH3)、(CH33Si(OC25)、(CH32(CH3CH2)Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH22]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH23]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH24]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH25]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH26]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH27]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH28]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH29]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH210]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH211]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH212]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH2)13]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH214]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH215]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH216]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH217]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH218]Si(OCH3)、(CH32[CH3(CH219]Si(OCH3)等があげられる。これらの中でも、帯電量の増加という点で、上記式(I)で示されるものが好ましく、特にCH3(CH2)nSi(OCH33(ただし、n=5〜19)が好ましい。また、同様の理由で、R1が炭素数7〜16のアルキル基またはパーフルオロアルキル基を示すものが好ましい。
前記カップリング剤による処理は、例えば、カップリング剤を含有する溶液中に無機粒子を浸漬し、乾燥する方法の場合は、均一な被覆を形成する事が出来るので好ましい。上記カップリング剤の付着量は、無機粒子に対して0.1〜50質量%であることが好ましい。
また、シリコーンオイル等で処理する場合には、公知のシリコーンオイルを用いることができ、気相中で浮遊させられた粒子に対して処理剤または処理剤を含む溶液を噴霧するスプレードライ法等による乾式法や処理剤を含有する溶液中に粒子を浸漬し、乾燥する湿式法などで処理することができる。
(その他の外添剤)
近年、高画質化の要求が高まっていることから、トナーは小粒化の傾向にあり、小粒径化による付着力の増大に伴う転写不良を改善するために、本発明に係る無機微粒子と共に、シリカなどの第2外添剤(転写助剤)を添加してもよい。本発明は、このような第2外点剤添加されている場合にも適用することができる。例えば、球形シリカと前記形状の本発明に係る無機微粒子を併用することによって、表面に本発明に係る無機微粒子が均一に分散し、それらが機内での攪拌により球形シリカが表面を移動し凹部に埋没すること防止するために、良好な転写性を維持することができる。
第2外添剤としては、例えばシリカ(酸化ケイ素)、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化鉄などの金属酸化物、窒化チタンなどの窒化物、チタン化合物からなる微粒子が挙げられ、疎水化処理したシリカからなる微粒子であることが好ましい。該疎水化処理は、疎水処理剤により処理することをにより為され、疎水処理剤としたはシリコーンオイルが好ましく用いられる。該シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、α−メチルスルホン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッソ変性シリコーンオイルなどが挙げられる。しかしながら、本発明における疎水処理化剤は、上記シリコーンオイルに限定されるものではない。
シリコーンオイルによる疎水化処理の方法としては、公知の技術が使用できる。例えば、ケイ酸とシリコーンオイルとを混合機を用いて混合する方法、ケイ酸中にシリコーンオイルを噴霧器を用いて噴霧する方法、溶液中にシリコーンオイルを溶解させた後、ケイ酸を混合する方法が挙げられる。しかしながら、これらの方法に限定されるものではない。 また、疎水化処理剤としては、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、シリル化イソシアネートなども使用可能である。具体的には、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ter−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシキシシランなどを挙げることができる。第2外添剤としては、疎水化処理されたシリカからなる微粒子を用いる場合には、当該微粒子の一次平均粒径は、40〜150nmが望ましく、60〜120nmがより好ましい。
本発明のトナーにおいては、本発明に係る無機微粒子や第2外添剤のほかに、トナーの長期保管性、流動性、現像性、転写性をより向上させるために、トナー表面に無機粉、樹脂粉を単独または併用して添加することができる。無機粉としては例えばカーボンブラック、アルミナ、酸化亜鉛などが挙げられ、樹脂粉としてはPMMA、ナイロン、メラミン、ベンゾグアナミン、フッ素系などの球状粒子、そして塩化ビニリデン、脂肪酸金属園などの不定形粉末が挙げられる。
本発明のトナーにおいて、外添剤として本発明に係る無機微粒子のみを外添させる場合、トナーに十分な保管性を付与させることができる点で、トナー母粒子に対する本発明に係る無機微粒子の外添量は、0.2〜0.5質量%が好ましく、0.5〜3.0質量%がより好ましい。また、この場合の本発明に係る無機微粒子のトナー母粒子表面の被覆率は、同様の理由で80〜120質量%が好ましく、90〜110質量%がより好ましい。
一方、本発明に係る無機微粒子と共に、更に第2外添剤としてシリカ微粒子等を添加する場合、トナーに十分な保管性を付与させることができる点で、トナー母粒子に対する前記第2外添剤の外添量は、0.7〜3.5質量%が好ましく、0.8〜2.0質量%がより好ましい。また、トナー母粒子に対する本発明に係る無機微粒子の外添量は、0.8〜5.5質量%が好ましく、1.5〜3.5質量%がより好ましい。更に、トナー母粒子表面に対する前記第2外添剤および本発明に係る無機微粒子の合計被覆率は、同様の理由で80〜120%質量%が好ましく、90〜110質量%がより好ましい。
尚、上述の外添量及び被覆率は、走査型電子顕微鏡S−4700(日立製作所製)を用い、倍率10000倍にてトナー粒子表面を100視野観察した後、観察したトナー表面の画像を画像処理解析ソフトWinROOF(三谷商事株式会社製)の面積解析ツールを用いてトナー表面の外添剤が付着していない部分の面積を算出することにより求められる。
本発明のトナーの体積平均粒子径としては、1〜12μmが好ましく、2〜8μmがより好ましく、3〜6μmがさらに好ましい。また、数平均粒子径としては、1〜20μmが好ましく、2〜8μmがより好ましい。また、粒度分布の指標である(体積平均粒子径÷数平均粒子径)の値としては、1.6以下が好ましく、1.5以下がさらに好ましい。この値が1.6より大きいと粒度分布の広がりが大きくなるため、帯電量の分布も広くなってしまい、逆極性トナーやローチャージトナーが発生しやすくなる場合がある。
前記体積平均粒子径および前記数平均粒子径は、例えば、コールターカウンター[TA−II]型(コールター社製)を用いて、50μmのアパーチャー径で測定することにより求めることができる。この時、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行う。
(本発明のトナーの好ましい物性)
本発明のトナーは、常温下で十分な硬さを有することが望まれる。具体的には、その動的粘弾性が、角周波数1rad/sec、30℃において、貯蔵弾性率GL(30)が1×106Pa以上であり、損失弾性率GN(30)が1×106Pa以上であることが好ましい。なお、貯蔵弾性率GLおよび損失弾性率GNは、JIS K−6900:94にその詳細が規定されている。角周波数1rad/sec、30℃において、貯蔵弾性率GL(30)が1×106Pa未満であったり、損失弾性率GN(30)が1×106Pa未満であると、現像機内でキャリアと混合されたときに、キャリアから受ける圧力や剪断力によりトナーの粒子が変形し、安定な帯電現像特性を維持することができないことがある。また、潜像保持体(感光体)上のトナーがクリーニングされる際に、クリーニングブレードから受ける剪断力によって変形し、クリーニング不良をも生ずることがある。前記角周波数1rad/sec、30℃において貯蔵弾性率GL(30)および損失弾性率GN(30)が上記範囲にある場合には、高速の電子写真装置に用いた場合でも定着時の特性が安定し好ましい。
更に、本発明のトナーは、温度変化による前記貯蔵弾性率GLおよび前記損失弾性率GNの値の変動が、10℃の温度範囲で2桁以上となる温度の区間(10℃温度を上昇させた際に、GLおよびGNの値が100分の1もしくはそれより小さい値まで変化するような温度の区間)を有することが好ましい。前記貯蔵弾性率GLおよび前記損失弾性率GNが、前記温度の区間を有しないと、定着温度が高くなり、その結果、低温で定着し、定着工程のエネルギー消費を低減するのに不十分となることがある。
図1は、本発明に使用するトナーの好ましい特性を示すグラフである。図1において、縦軸は貯蔵弾性率の常用対数logGL、あるいは、損失弾性率の常用対数logGNを表し、横軸は温度を表す。このような特性を有するトナーは、60〜120℃の温度領域における融点において急激な弾性率の低下が見られ、また、所定の範囲で、その弾性率が安定することから、定着時に高温度になっても、必要以上に粘度が低下せず、紙等の被転写体に対する過度の染み込みやオフセットの発生を防止することができる。
(本発明のトナーの製造方法)
以上説明した本発明のトナーを製造する方法としては、特に制限はないが、後述する製造方法が特に好ましい。また、前記本発明のトナーは、前述の構成を有するため、耐トナーブロッキング性、画像の保存性、および、低温定着性に優れる。更に、前記結晶性樹脂が、不飽和結合による架橋構造を有している場合には、特に、耐オフセット性の良好な広い定着ラチチュードを有し、かつ紙等の被記録媒体中へのトナーの過度の染み込みを防止をしたトナーを得ることができる。さらに、トナーの粒子形状を球状とすることで、転写効率などの転写性の向上を図ることが可能となる。
本発明のトナーの製造方法としては、特に制限はないが、湿式造粒法が好ましい。湿式造粒法としては、公知の溶融懸濁法、乳化凝集法、溶解懸濁法等の方法が好適に挙げられる。以下、乳化凝集法を例に説明する。
該乳化凝集法は、前記本発明の「トナー」における「結着樹脂」の項において既に説明した結晶性ポリエステル樹脂等の結晶性樹脂を乳化し乳化粒子(液滴)を形成する乳化工程と、該乳化粒子(液滴)の凝集体を形成する凝集工程と、該凝集体を融合させ熱融合させる融合工程と、外添剤を外添させる外添工程と、を有する。以下の説明においては、結晶性樹脂として結晶性ポリエステル樹脂を用いた場合を例に挙げて説明する。
[乳化工程]
前記乳化工程において、前記ポリエステル樹脂の乳化粒子(液滴)は、水系媒体と、スルホン化等したポリエステル樹脂および必要に応じて着色剤を含む混合液(ポリマー液)と、を混合した溶液に、剪断力を与えることにより形成される。その際、加熱するか、或いは、有機溶剤にポリエステル樹脂を溶解させることにより、ポリマー液の粘性を下げて乳化粒子を形成することができる。また、乳化粒子の安定化や水系媒体の増粘のため、分散剤を使用することもできる。以下、かかる乳化粒子の分散液のことを、「樹脂粒子分散液」という場合がある。
前記分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウムの等の水溶性高分子、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等のアニオン性界面活性剤、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の両性イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン性界面活性剤等の界面活性剤、リン酸三カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の無機化合物等が挙げられる。
前記分散剤として無機化合物を用いる場合、市販のものをそのまま用いてもよいが、微粒子を得る目的で、分散剤中にて無機化合物の微粒子を生成する方法を採用してもよい。前記分散剤の使用量としては、前記ポリエステル樹脂(結着樹脂)100質量部に対して、0.01〜20質量部が好ましい。
尚、前記乳化工程において、前記ポリエステル樹脂に、スルホン酸基を有するジカルボン酸を共重合させておく(即ち、酸由来構成成分中に、スルホン酸基を持つジカルボン酸由来構成成分が好適量含まれる)と、界面活性剤等の分散安定剤を減らすことができる、或いは使用しなくても乳化粒子を形成できる。前記有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、トルエンが挙げられ、前記ポリエステル樹脂に応じて適宜選択して用いる。
前記有機溶剤の使用量としては、前記ポリエステル樹脂および必要に応じて用いられる他のモノマー(以下、併せて単に「ポリマー」という場合がある。)の総量100質量部に対して、50〜5000質量部が好ましく、120〜1000質量部がより好ましい。尚、この乳化粒子を形成する前に、着色剤を混入させておくこともできる。樹脂に着色剤を混入させる方法としては、ディスパーザー等を用いた溶融分散が挙げられる。用いられる着色剤としては、前記本発明のトナーの「着色剤」の項で既に述べた通りである。
前記乳化粒子を形成する際に用いる乳化機としては、例えば、ホモジナイザー、ホモミキサー、加圧ニーダーコーター、エクストルーダー、メディア分散機等が挙げられる。前記ポリエステル樹脂の乳化粒子(液滴)の大きさとしては、その平均粒子径(体積平均粒径)で0.01〜1μmが好ましく、0.03〜0.4μmがより好ましく、0.03〜0.3μmがさらに好ましい。
前記着色剤の分散方法としては、任意の方法、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的な分散方法を使用することができ、なんら制限されるものではない。必要に応じて、界面活性剤を使用してこれら着色剤の水分散液を調製したり、分散剤を使用してこれら着色剤の有機溶剤分散液を調製したりすることもできる。以下、かかる着色剤の分散液のことを、「着色粒子分散液」という場合がある。分散に用いる界面活性剤や分散剤としては、前記ポリエステル樹脂を分散させる際に用い得る分散剤と同様のものを用いることができる。
前記着色剤の添加量としては、前記ポリマーの総量に対して1〜20質量%とすることが好ましく、1〜12質量%とすることがより好ましく、2〜10質量%とすることがさらに好ましい。前記乳化工程で着色剤を混入させておく場合、前記ポリマーと着色剤との混合は、ポリマーの有機溶剤溶解液に、着色剤あるいは着色剤の有機溶剤分散液を混合することで行える。
[凝集工程]
前記凝集工程においては、得られた乳化粒子を、前記ポリエステル樹脂の融点付近の温度でかつ融点以下の温度にて加熱して凝集し凝集体を形成する。乳化粒子の凝集体の形成は、攪拌下、乳化液のpHを酸性にすることによってなされる。前記pHとしては、1〜6が好ましく、1.5〜5がより好ましい。この際、凝集剤を使用するのも有効である。
用いられる凝集剤は、前記分散剤に用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、無機金属塩の他、2価以上の金属錯体を好適に用いることができる。特に、金属錯体を用いた場合には界面活性剤の使用量を低減でき、帯電特性が向上するため好ましい。
前記無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、および、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体などが挙げられる。その中でも特に、アルミニウム塩およびその重合体が好適である。よりシャープな粒度分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2価、2価より3価、3価より4価の方が、また、同じ価数であっても重合タイプの無機金属塩重合体の方が、より適している。
[融合工程]
前記融合工程においては、凝集工程と同様の攪拌下で、凝集体の懸濁液のpHを3〜7の範囲にすることにより、凝集の進行を止め、前記ポリエステル樹脂の融点以上の温度で加熱を行うことにより凝集体を融合させる。前記加熱の温度としては、前記ポリエステル樹脂の融点以上であれば問題無い。また、前記加熱の時間としては、融合が十分に為される程度行えばよく、0.5〜10時間程度行えばよい。
融合して得た融合粒子は、ろ過などの固液分離工程や、必要に応じて洗浄工程、乾燥工程を経てトナーの粒子とすることができる。この場合、トナーとして十分な帯電特性、信頼性を確保するために、洗浄工程において、十分に洗浄することが好ましい。
乾燥工程では、通常の振動型流動乾燥法、スプレードライ法、凍結乾燥法、フラッシュジェット法など、任意の方法を採用することができる。トナーの粒子は、乾燥後の含水分率を1.0%以下、好ましくは0.5%以下に調整することが好ましい。
前記融合工程においては、前記ポリエステル樹脂が融点以上に加熱されている時に、あるいは融合が終了した後に、架橋反応を行わせてもよい。また、凝集と同時に架橋反応を行うこともできる。架橋反応を行わせる場合には、例えば、結着樹脂として2重結合成分を共重合させた、不飽和スルホン化結晶性ポリエステル樹脂を用い、この樹脂にラジカル反応を起こさせ、架橋構造を導入する。この際、以下に示す重合開始剤を用いることが好ましい。
前記重合開始剤としては、例えば、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミルパーピバレート、t−ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バリレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ−t−ブチルパーオキシα−メチルサクシネート、ジ−t−ブチルパーオキシジメチルグルタレート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼラート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジエチレングリコール−ビス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート、トリス(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t−ブチルパーオキシ)シラン、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジンジハイドロクロライド)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]、4,4’−アゾビス(4−シアノワレリックアシド)等が挙げられる。これら重合開始剤は、単独で使用することも、または2種以上を併用することもできる。
重合開始剤の量や種類は、ポリマー中の不飽和部位量、共存する着色剤の種類や量によって選択される。重合開始剤は、乳化工程前にあらかじめポリマーに混合しておいてもよいし、凝集工程で凝集塊に取り込ませてもよい。さらには、融合工程、或いは融合工程の後に導入してもよい。凝集工程、融合工程、あるいは融合工程の後に導入する場合は、有機溶剤に重合開始剤を溶解、または乳化した液を、粒子分散液(樹脂粒子分散液等)に加える。これらの重合開始剤には、重合度を制御する目的で、公知の架橋剤、連鎖移動剤、重合禁止剤等を添加してもよい。
[外添工程]
本発明のトナーは、以上のようにして得られたトナー母粒子に、既述の本発明に係る無機微粒子を含む外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えばVブレンダーやヘンシュルミキサー、レディーゲミキサーなどによっておこなうことができる。更に、必要に応じて、振動師分機、風力師分機などを使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。本発明に係る無機微粒子は、従来の酸化チタン等の無機微粒子に比べ平均一次粒径が非常に大きく、さらに棒状という形状のため、通常トナー表面への均一分散は非常に困難である。しかし、本発明における前記トナー母粒子は、結着樹脂として結晶性樹脂を用いているためトナー表面に、本発明に係る無機微粒子を含む外添剤を均一に分散させることができる。これは、結晶性ポリエステル樹脂の付着力強いためと考えられる。本来ならばトナー表面の付着力が強いとトナー粒子の凝集を引き起こし易く問題となるが、本発明に係る無機微粒子を均一に外添できるので付着力を低減でき、さらにトナー表面の強い付着性よりと前記棒状のルチル型酸化チタンとの付着力は逆に非常に強くすることができるので、外添剤遊離による帯電性の不均一も抑制することが可能である。
以上説明したトナーの製造方法によれば、トナーの粒子形状を制御することができる。トナーの粒子形状としては球形が好ましい。球形にすることで非静電的付着力の減少により転写効率の向上を図ることが可能となり、また粉体流動性も向上する。
<本発明の静電荷像現像剤>
本発明の静電荷像現像剤(以下、「本発明の現像剤」という場合がある。)は、既述の本発明のトナーを含むこと以外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。本発明の現像剤は、本発明のトナーを、単独で用いると一成分系の現像剤となり、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の現像剤となる。
前記キャリアとしては、樹脂で被膜されたキャリアであることが好ましく、窒素含有樹脂で被膜されたキャリアであることがさらに好ましい。
前記窒素含有樹脂としては、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、アクリロニトリル等を含むアクリル系樹脂、ウレア、ウレタン、メラミン、グアナミン、アニリン等を含むアミノ樹脂、またアミド樹脂、ウレタン樹脂が挙げられる。またこれらの共重合樹脂でもかまわない。
キャリアの被膜樹脂としては前記窒素含有樹脂の中から2種以上を組み合わせて使用してもよい。また前記窒素含有樹脂と窒素を含有しない樹脂とを組み合わせて使用してもよい。また前記窒素含有樹脂を微粒子状にし、窒素を含有しない樹脂中に分散して使用してもよい。特にウレア樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、アミド樹脂は正帯電性が高く、また樹脂硬度が高いため被膜樹脂の剥がれなどによる帯電量の低下を抑制することができ好ましい。
一般にキャリアは適度な電気抵抗値を有することが必要であり、具体的には108〜1014Ωcm程度の電気抵抗値が求められている。例えば鉄粉キャリアのように電気抵抗値が106Ωcmと低い場合には、スリーブからの電荷注入によりキャリアが感光体の画像部へ付着したり、潜像電荷がキャリアを介して逃げ、潜像の乱れや画像の欠損等を生じたりする等の問題が生じる。一方、絶縁性の樹脂を厚く被覆してしまうと電気抵抗値が高くなりすぎ、キャリア電荷がリークしにくくなり、その結果エッジの効いた画像にはなるが、反面大面積の画像面では中央部の画像濃度が非常に薄くなるというエッジ効果という問題が生じる。そのためキャリアの抵抗調整のために樹脂被覆層中に導電性微粉末を分散させることが好ましい。
キャリア抵抗は、2枚の極板電極の間にキャリア粒子を挟み、電圧を印加した時の電流を測定する、通常の極板間式電気抵抗測定法により求め、103.8V/cmの電界下での抵抗で評価する。尚、本発明において、電気抵抗は温度25℃、湿度55%の常温常湿の条件で求めたものである。
導電粉自身の電気抵抗は108Ωcm以下が好ましく、105Ωcm以下がより好ましい。導電粉の具体例としては、金、銀、銅のような金属;カーボンブラック;酸化チタン、酸化亜鉛のような導電性の金属酸化物単体系;酸化チタン、酸化亜鉛、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ等の微粒子の表面を導電性の金属酸化物で被覆した複合系などが挙げられる。製造安定性、コスト、電気抵抗の低さという観点からカーボンブラックが特に好ましい。カーボンブラックの種類は特に限定されないが、製造安定性の良いDBP(ジブチルフタレート)吸油量が50〜300ml/100gの範囲のものが好適である。導電粉の平均粒径は0.1μm以下が好ましく、分散のためには一次粒径が50nm以下のものが好ましい。
前記樹脂被覆層を、キャリア芯材の表面に形成する方法としては、例えば、キャリア芯材の粉末を被膜層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被膜層形成用溶液をキャリア芯材の表面に噴霧するスプレー法、キャリア芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被膜層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリア芯材と被膜層形成用溶液を混合し溶剤を除去するニーダーコーター法、被膜樹脂を微粒子化し被膜樹脂の融点以上でキャリア芯材とニーダーコーター中で混合し冷却して被膜させるパウダーコート法が挙げられるが、ニーダーコーター法及びパウダーコート法が特に好ましく用いられる。
上記方法により形成される樹脂被膜層の平均膜厚は、通常0.1〜10μm、好ましくは0.2〜5μmの範囲である。
本発明の静電潜像現像用キャリアにおいて用いられる芯材(キャリア芯材)としては、特に制限はなく、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、又は、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、磁気ブラシ法を用いる観点からは、磁性キャリアであるのが望ましい。キャリア芯材の平均粒径としては、一般的には10〜100μmが好ましく、20〜80μmがより好ましい。
本発明の現像剤が二成分現像剤である場合、本発明のトナーと前記キャリアとの混合比(質量比)としては、トナー:キャリア=1:100〜30:100の範囲内であることが好ましく、3:100〜20:100の範囲内であることがより好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(トナー母粒子の作製)
−結晶性ポリエステル樹脂(1)の合成−
加熱乾燥した3口フラスコに、1,10−デカンジオール17.4質量部と、5−スルホイソフタル酸ナトリウムジメチル2.2質量部と、ジメチルスルホキシド10質量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.03質量部と、を入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスに置き換えて不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で3時間攪拌を行った。減圧下、ジメチルスルホキシドを留去し、窒素気流下、ドデカンジオイック酸ジメチル26.5質量部を加え、180℃で1時間攪拌を行った。
その後、減圧下にて220℃まで徐々に昇温を行い30分時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、結晶性ポリエステル樹脂(1)36質量部を合成した。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られた結晶性ポリエステル樹脂(1)の重量平均分子量(MW)は9200であり、数平均分子量(Mn)は6000であった。また、結晶性ポリエステル樹脂(1)の融点(Tm)を、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを有し、ピークトップの温度は79℃であった。樹脂のNMRスペクトルから測定計算した、共重合成分(5−スルホイソフタル酸成分)とドデカンジオイック酸成分との含有比は、7.5:92.5であった。
−トナー母粒子(1)の製造−
[樹脂粒子分散液(1)の調製]
得られた結晶性ポリエステル樹脂(1)150質量部を蒸留水850質量部中に入れ、85℃に加熱しながらホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)にて混合攪拌して、樹脂粒子分散液(1)を得た。
[着色剤分散液(1)の調製]
フタロシアニン顔料(大日精化(株)製:PV FAST BLUE)250質量部と、アニオン界面活性剤20質量部(第一工業製薬(株)社製:ネオゲンRK)と、イオン交換水730質量部と、を混合し、溶解させた後、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラクス)を用いて分散し、着色剤(フタロシアニン顔料)を分散させてなる着色剤分散液(1)を調製した。
[離型剤粒子分散液の調製]
・パラフィンワックス(HNP0190:日本精蝋(株)製、融点85℃):100質量部
・カチオン性界面活性剤(サニゾールB50:花王(株)製):5質量部
・イオン交換水:240質量部
以上の成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液を調整した。
なお、得られた離型剤分散液における離型剤の粒径は、レーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定した。
[凝集粒子の作製]
樹脂粒子分散液(1)2400質量部と、着色剤分散液(1)100質量部と、離型剤粒子分散液63質量部と、過酸化ラウロイル10質量部と、硫酸アルミニウム(和光純薬社製)5質量部と、イオン交換水100質量部と、を丸型ステンレス製フラスコ中に収容させ、pH2.0に調整し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で72℃まで攪拌しながら加熱した。72℃で3時間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると、平均粒径が約5.0μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。更に1時間、72℃で加熱攪拌を保持した後、光学顕微鏡にて観察すると、平均粒径が約5.5μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。
[融合工程]
得られた凝集粒子のpHは2.4であった。そこで炭酸ナトリウム(和光純薬社製)を0.5質量%に希釈した水溶液を穏やかに添加し、pHを5.0に調整した後、攪拌を継続しながら83℃まで加熱し、3時間保持した。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させることにより電子写真用着色粒子(1)を得た。得られた電子写真用着色粒子(1)について、コールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)を用いて平均粒子径を測定したところ、体積平均粒子径は5.5μm、個数平均粒子径は4.7μmであった。
得られた電子写真着色粒子(1)に、表面疎水化処理した、1次粒子径40nmのシリカ微粒子(日本アエロジル社製疎水性シリカ:RX50)0.8質量%と、メタチタン酸100質量部にイソブチルトリメトキシシラン40質量部およびトリフルオロプロピルトリメトキシシラン10質量部で処理した反応生成物である1次粒子平均粒子径20nmのメタチタン酸化合物微粒子1.0質量%とを、ヘンシェルミキサーにて5分間添加混合しトナー母粒子(1)を製造した。
−非結晶性ポリエステル樹脂(1)の合成−
加熱乾燥した二口フラスコに、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン35モル部と、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン65モル部と、テレフタル酸80モル部と、n−ドデセニルコハク酸10モル部と、トリメリット酸10モル部と、これらの酸成分(テレフタル酸、n−ドデセニルコハク酸、トリメリット酸)に対して0.05モル部のジブチル錫オキサイドと、を入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち昇温し、150〜230℃で約12時間共縮重合反応させ、その後、210〜250℃で徐々に減圧して、非結晶性ポリエステル樹脂(1)を合成した。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られた非結晶性ポリエステル樹脂(1)の重量平均分子量(MW)は15400であり、数平均分子量(Mn)は6800であった。また、非結晶性ポリエステル樹脂(1)のDSCスペクトルを、前述の融点(Tm)の測定と同様にして、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを示さず、階段状の吸熱量変化が観察された。階段状の吸熱量変化の中間点をとったガラス転移点は65℃であった。
−トナー母粒子(2)の製造(溶解懸濁)−
得られた非結晶性ポリエステル樹脂(1)86質量部と、銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)16質量部と、バンバリー型混練機を用いて溶融混練し、高濃度の着色樹脂組成物を得た。該着色樹脂組成物25質量部と、非結晶性ポリエステル樹脂(1)75質量部と、を酢酸エチル100質量部に分散・溶解させ分散溶液を調製した。得られた分散溶液を、カルボキシメチルセルロース1質量部と、炭酸カルシウム20質量部と、水100質量部と、の混合液中に加え、ミキサーを用いて高速撹拌して分散させ、乳化液を得た。この乳化液をビーカーに移し、約5倍量の水を加え、撹拌しながら43℃の温浴中で10時間保持し、前記酢酸エチルを蒸発させた。10%塩酸を加え、炭酸カルシウムを塩酸で溶かし、水洗を繰り返した後、水とトナーとの混合物を得た。最後に、水を凍結乾燥機で蒸発させ、トナー母粒子(2)を製造した。得られたトナー母粒子(2)について、コールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm;コールター社製)を用いて平均粒子径を測定したところ、体積平均粒子径は5.5μm、個数平均粒子径は4.7μmであった。
−外添剤(1)の作製−
10質量%の硫酸チタニル溶液300質量部を0.5質量%に希釈した炭酸ナトリウムを用いてPh9.0にアルカリ中和し、ろ過することにより白色沈殿物を得た。得られた白色沈殿物に純水を加え、85〜90℃に保ちながら3時間加熱処理をすることにより加水分解処理を行い、再びろ過することにより酸化チタンを得た。得られた酸化チタンを1100℃で1時間焼成することによりアナターゼ型からルチル型に相転移をさせた後、メノウ乳鉢で粉砕することにより、表面疎水化処理した平均一次粒子径120nm、アスペクト比が4.0、すなわち長径が120nmで、短径が30nmのルチル型酸化チタンである外添剤(1)を作製した。
−外添剤(2)の作製−
10質量%の硫酸チタニル溶液300質量部を0.5質量%に希釈した炭酸ナトリウムを用いてPh9.0にアルカリ中和し、ろ過することにより白色沈殿物を得た。得られた白色沈殿物に純水を加え、85〜90℃に保ちながら4時間加熱処理をすることにより加水分解処理を行い、再びろ過することにより酸化チタンを得た。得られた酸化チタンを1100℃で1時間焼成することによりアナターゼ型からルチル型に相転移をさせた後、メノウ乳鉢で粉砕することにより、表面疎水化処理した平均一次粒子径180nm、アスペクト比が6.0、すなわち長径が180nmで、短径が30nmのルチル型酸化チタンである外添剤(2)を作製した。
−外添剤(3)の作製−
10質量%の硫酸チタニル溶液300質量部を0.5質量%に希釈した炭酸ナトリウムを用いてPh9.0にアルカリ中和し、ろ過することにより白色沈殿物を得た。得られた白色沈殿物に純水を加え、95〜100℃に保ちながら5時間加熱処理をすることにより加水分解処理を行い、再びろ過することにより酸化チタンを得た。得られた酸化チタンを1100℃で1時間焼成することによりアナターゼ型からルチル型に相転移をさせた後、メノウ乳鉢で粉砕することにより、表面疎水化処理した平均一次粒子径250nm、アスペクト比が7.1、すなわち長径が250nmで、短径が35nmのルチル型酸化チタンである外添剤(3)を作製した。
−外添剤(4)の作製−
10質量%の硫酸チタニル溶液300質量部を0.5質量%に希釈した炭酸ナトリウムを用いてPh9.0にアルカリ中和し、ろ過することにより白色沈殿物を得た。得られた白色沈殿物に純水を加え、95〜100℃に保ちながら5時間加熱処理をすることにより加水分解処理を行い、再びろ過することにより酸化チタンを得た。得られた酸化チタンを700℃で1時間焼成した後、メノウ乳鉢で粉砕することにより、表面疎水化処理した平均一次粒子径200nm、アスペクト比が5.7、すなわち長径が200nmで、短径が35nmのアナターゼ型酸化チタンである外添剤(5)を作製した。
−外添剤(5)の作製−
10質量%の硫酸チタニル溶液300質量部を0.5質量%に希釈した炭酸ナトリウムを用いてPh9.0にアルカリ中和し、ろ過することにより白色沈殿物を得た。得られた白色沈殿物に純水を加え、95〜100℃に保ちながら1.5時間加熱処理をすることにより加水分解処理を行い、再びろ過することにより酸化チタンを得た。得られた酸化チタンを1100℃で1時間焼成することによりアナターゼ型からルチル型に相転移をさせた後、メノウ乳鉢で粉砕することにより、表面疎水化処理した平均一次粒子径60nm、アスペクト比が5.0、すなわち長径が60nmで、短径が12nmのルチル型酸化チタンである外添剤(5)を作製した。
−外添剤(6)の作製−
10質量%の硫酸チタニル溶液300質量部を0.5質量%に希釈した炭酸ナトリウムを用いてPh9.0にアルカリ中和し、ろ過することにより白色沈殿物を得た。得られた白色沈殿物に純水を加え、70〜75℃に保ちながら6時間加熱処理をすることにより加水分解処理を行い、再びろ過することにより酸化チタンを得た。得られた酸化チタンを1100℃で1時間焼成することによりアナターゼ型からルチル型に相転移をさせた後、メノウ乳鉢で粉砕することにより、表面疎水化処理した平均一次粒子径350nm、アスペクト比が11.6、すなわち長径が350nmで、短径が30nmのルチル型酸化チタンである外添剤(6)を作製した。
−外添剤(7)の作製−
10質量%の硫酸チタニル溶液300質量部を0.5質量%に希釈した炭酸ナトリウムを用いてPh9.0にアルカリ中和し、ろ過することにより白色沈殿物を得た。得られた白色沈殿物に純水を加え、75〜80℃に保ちながら4時間加熱処理をすることにより加水分解処理を行い、再びろ過することにより酸化チタンを得た。得られた酸化チタンを950℃で1時間焼成することによりアナターゼ型からルチル型に相転移をさせた後、メノウ乳鉢で粉砕することにより、表面疎水化処理した平均一次粒子径120nm、アスペクト比が1.0、すなわち紡錘状のルチル型酸化チタンである外添剤(7)を作製した。
(実施例1)
トナー母粒子(1)に、前記外添剤(1)2.0質量%(トナー母粒子(1)に対して)と、表面疎水化処理した平均一次粒径120nmである球形シリカ粒子(信越化学社製疎水シリカX24)0.8質量%(トナー母粒子(1)に対して)と、表面疎水化処理した平均一次粒径40nmのシリカ微粒子(日本アエロジル社製疎水化シリカ:RX50)1.5質量%(トナー母粒子(1)に対して)とをヘンシェルミキサーにて5分間添加混合して、トナー(1)を得た。
得られたトナー(1)について、トナー母粒子(1)に対する前記外添剤(1)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子それぞれの外添量、及びトナー母粒子(1)表面における前記外添剤(1)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子の合計の被覆率を既述の測定方法で測定した。その結果を表1に示す。
更に、得られたトナー(1)を8質量部と、フェライト粒子(平均粒径35μm)を100部とをブレンダーを用いて混合し2成分現像剤を調合し、現像剤(1)を作製した。
(実施例2)
実施例1において、使用した外添剤(1)を同量の外添剤(2)に代えたこと以外実施例1と同様にして、トナー(2)を作製した。得られたトナー(2)について、トナー母粒子(1)に対する前記外添剤(2)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子それぞれの外添量、及びトナー母粒子(1)表面における前記外添剤(2)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子の合計の被覆率を既述の測定方法で測定した。その結果を表1に示す。更に、トナー(2)を用い実施例1と同様にして現像剤(2)を作製した。
(実施例3)
実施例1において、使用した外添剤(1)を同量の外添剤(3)に代えたこと以外実施例1と同様にして、トナー(3)を作製した。得られたトナー(3)について、トナー母粒子(1)に対する前記外添剤(3)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子それぞれの外添量、及びトナー母粒子(1)表面における前記外添剤(3)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子の合計の被覆率を既述の測定方法で測定した。その結果を表1に示す。更に、トナー(3)を用い実施例1と同様にして現像剤(3)を作製した。
(実施例4)
実施例1において、使用した外添剤(1)を同量の外添剤(4)に代えたこと以外実施例1と同様にして、トナー(4)を作製した。得られたトナー(4)について、トナー母粒子(1)に対する前記外添剤(4)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子それぞれの外添量、及びトナー母粒子(1)表面における前記外添剤(4)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子の合計の被覆率を既述の測定方法で測定した。その結果を表1に示す。更に、トナー(4)を用い実施例1と同様にして現像剤(4)を作製した。
(比較例1)
実施例1において、使用した外添剤(1)を同量の外添剤(5)に代えたこと以外実施例1と同様にして、トナー(5)を作製した。得られたトナー(5)について、トナー母粒子(1)に対する前記外添剤(5)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子それぞれの外添量、及びトナー母粒子(1)表面における前記外添剤(5)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子の合計の被覆率を既述の測定方法で測定した。その結果を表1に示す。更に、トナー(5)を用い実施例1と同様にして現像剤(5)を作製した。
(比較例2)
実施例1において、使用した外添剤(1)を同量の外添剤(6)に代えたこと以外実施例1と同様にして、トナー(6)を作製した。得られたトナー(6)について、トナー母粒子(1)に対する前記外添剤(6)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子それぞれの外添量、及びトナー母粒子(1)表面における前記外添剤(6)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子の合計の被覆率を既述の測定方法で測定した。その結果を表1に示す。更に、トナー(6)を用い実施例1と同様にして現像剤(6)を作製した。
(比較例3)
実施例1において、使用した外添剤(1)を同量の外添剤(7)に代えたこと以外実施例1と同様にして、トナー(7)を作製した。得られたトナー(7)について、トナー母粒子(1)に対する前記外添剤(7)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子それぞれの外添量、及びトナー母粒子(1)表面における前記外添剤(7)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子の合計の被覆率を既述の測定方法で測定した。その結果を表1に示す。更に、トナー(7)を用い実施例1と同様にして現像剤(7)を作製した。
(比較例4)
実施例1において、使用したトナー母粒子(1)をトナー母粒子(2)に代えたこと以外実施例1と同様にして、トナー(8)を作製した。得られたトナー(8)について、トナー母粒子(2)に対する前記外添剤(1)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子それぞれの外添量、及びトナー母粒子(2)表面における前記外添剤(1)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子の合計の被覆率を既述の測定方法で測定した。その結果を表1に示す。更に、トナー(8)を用い実施例1と同様にして現像剤(8)を作製した。
(比較例5)
実施例2において、使用したトナー母粒子(1)をトナー母粒子(2)に代えたこと以外実施例2と同様にして、トナー(9)を作製した。得られたトナー(9)について、トナー母粒子(2)に対する前記外添剤(2)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子それぞれの外添量、及びトナー母粒子(2)表面における前記外添剤(2)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子の合計の被覆率を既述の測定方法で測定した。その結果を表1に示す。更に、トナー(9)を用い実施例2と同様にして現像剤(9)を作製した。
(比較例6)
実施例3において、使用したトナー母粒子(1)をトナー母粒子(2)に代えたこと以外実施例3と同様にして、トナー(10)を作製した。得られたトナー(10)について、トナー母粒子(2)に対する前記外添剤(3)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子それぞれの外添量、及びトナー母粒子(2)表面における前記外添剤(3)、球形シリカ粒子、シリカ微粒子の合計の被覆率を既述の測定方法で測定した。その結果を表1に示す。更に、トナー(10)を用い実施例3と同様にして現像剤(10)を作製した。
<評価>
(低温定着性評価)
実施例1〜4および比較例1〜6で得られた現像剤(1)〜(10)を用いて、富士ゼロックス社製Docu Print C2220の定着器を、定着温度が可変となるように改造し、未定着画像を用いてトナーの低温定着性の評価を行った。未定着画像の形成条件は以下の通りとした。
[画像形成条件]
・トナー画像:ソリッド像(40mm×50mm)
・トナー量(記録紙上):0.40mg/cm2
・記録紙:富士ゼロックス社製カラーコピー用ペーパー(J紙)
得られた未定着画像を、設定した定着器温度において定着画像を作製した後、得られた各定着画像の画像面を谷折りにし、折れ目部の画像のはがれ度合いを観察し、画像が殆んどはがれない最低の定着温度を測定し、低温定着性の評価とした。その結果を表1に示す。
(外添剤分散性)
実施例1〜4および比較例1〜6で得られたトナー(1)〜(10)を用いて、走査型電子顕微鏡S−4700によるトナー表面の観察により、外添剤の分散性を以下の指標により評価した。その結果を表1に示す。
○:外添剤の凝集体は観察されず、表面に均一に分散している。
△:外添剤の凝集体が多少観察されるが、分散性はある程度均一である。
×:外添材の凝集体が観察され、偏在して均一に分散していない。
(トナーの流動性)
実施例1〜4および比較例1〜6で得られたトナー(1)〜(10)に対して、トナー流動性の指標として各トナーの圧縮比Atnを求めた。
Atn={(トナーかため比重)−(トナーゆるみ比重)}/(トナー固め比重)
トナー固め比重およびトナーゆるみ比重は、ホソカワミクロン社製パウダーテスターを用いて以下のようにして測定した。トナーゆるみ比重:上記パウダーテスターの漏斗上に106μmメッシュ網をを載せ、トナー400gを投入し、内容積25ml、内径約30mmの円筒容器内に振動強度5.5で振動落下させ、1分静置後のかさ密度を測定した。トナー固め比重:上記トナーゆるめ比重を測定した後、そのままトナーが入った容器上に、同一内径の長さ50mm程度の筒につなげ、その中にさらに上記パウダーテスターの漏斗上106μmメッシュの網をとうして、筒から漏れないよう程度のトナーを振動強度5.5で振動落下させた。その筒ごとの容器をパウダーテスターのタッピング装置において、3分間タッピングした後、上部の筒を取り外し、かさ密度を測定した。得られたトナーの圧縮比Atnの結果から、以下の指標によりトナーの流動性評価を行った。その結果を表1に示す。なお、表1中、( )内の数値は圧縮比Atnの実測値である。
○:Atn≦0.40
△:0.40<Atn≦0.43
×:0.43<Atn
(保管性)
実施例1〜4および比較例1〜6で得られたトナー(1)〜(10)を、50℃50%RHの環境においてトナーを24時間放置した後、106μmの目開きメッシュ上に残存するトナー量%を測定し、トナーの熱保管性を以下の指標により評価した。その結果を表1に示す。実用上、問題がないのは残存するトナー量%が5%以下である。なお、表1中、( )内の数値は残存するトナー量(%)の実測値である。
○:残存するトナー量が5%以下である。
△:残存するトナー量が5%を超え、15%以下である。
×:残存するトナー量が15%を超える。
実施例1〜4および比較例1〜6で得られた現像剤(1)〜(10)を用いて、富士ゼロックス社製Docu Print C2220の改造機により、常温・常湿(22℃,55%RH)の環境下で10000枚目の感光体上のカブリ、帯電分布および、帯電性の評価を行った。尚、Docu Print C2220の改造機による画像の形成方法は、静電荷像担持体上に静電潜像を形成する工程と、現像剤を用いて前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する工程と、前記トナー画像を転写体上に転写する工程と、及び前記トナー画像を熱定着する工程とを含むものである。その結果をまとめて表1に示す。
(カブリ評価)
背景部をテープ上に転写し、ルーペあるいは顕微鏡を用い、1cm当たりのトナーおよびキャリアの個数を数え、以下の基準で評価した。
○:1cm当たりのトナーおよびキャリアの個数の合計が100個未満である。
△:1cm当たりのトナーおよびキャリアの個数の合計が100個以上500個以下である。
×:1cm当たりのトナーおよびキャリアの個数の合計が500個を超える。
(帯電性評価)
現像機から現像剤を取り出してブローオフ帯電量測定機(東芝社製:TB−200)で帯電量を測定した。尚、トナーの帯電量はマイナスであるが、帯電量の大きさを評価する必要から絶対値で記載した(表1中、( )内の数値)。また、トナーの帯電量の絶対値の結果から以下の指標により帯電分布を評価した。
○:トナーの帯電量の絶対値が45μC/gを超える。
△:トナーの帯電量の絶対値が30μC/gを超え、45μC/g以下である。
×:トナーの帯電量の絶対値が30μC/g以下である。
Figure 2007114618
表1の結果から、トナー母粒子に結晶性樹脂を用いたトナー(1)〜(7)は、非結晶性樹樹脂をも用いたトナー(8)〜(10)に比べ十分低温で定着することができた。また、これらのトナーはいずれの外添剤もトナー表面に均一に分散することができた。トナー(1)〜(4)は、トナーの流動性、保管性とも良好な結果になっているが、これは前記トナー母粒子(1)を用いたため外添剤の分散性が均一であり、酸化チタンの粒径および形状の効果によるものと考えられる。評価試験においては、外添剤(1)〜(4)を用いたものが良好な結果を示しており、特に先述のトナー母粒子(1)と組み合わせたトナー(1)〜(4)が特に良好な結果を示している。これは、長径が100nm以上300nm以下で、アスペクト比が3以上10以下の外添剤を用いているため、帯電性がシャープな上に、粒径と形状の効果により機械的なストレスによる埋没も抑制されているためであると考えれる。以上から実施例1〜4は、低温定着、流動性、保管性いずれも良好な結果であるが、比較例1〜6は、低温定着、流動性、保管性のいずれかにおいて問題が生じた。
本発明の電子写真用トナーの好ましい特性を示すグラフであり、縦軸は貯蔵弾性率の常用対数logGL、あるいは、損失弾性率の常用対数logGNを表し、横軸は温度を表す。

Claims (2)

  1. 結晶性樹脂を主成分とする結着樹脂及び着色剤を含有するトナー母粒子と、外添剤と、から構成される静電荷像現像用トナーであって、
    前記外添剤は、1次粒子における長径が100nm以上300nm以下で、アスペクト比が3以上10以下である無機微粒子を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 少なくともトナーを含む静電荷像現像用現像剤であって、
    前記トナーは、請求項1に記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする静電荷像現像用現像剤。
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